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ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊 - (2017/11/05 (日) 07:05:11) の1つ前との変更点

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注意:このページでは、DS『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊』と、GBA『ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊』について紹介しています。 判定は、青の救助隊の初回版が「なし」→修正版が「&color(,lightsteelblue){改善}/&color(,lightgreen){良作}」、赤は「&color(,lightgreen){良作}」です。 ---- #contents //作品情報欄が縦に長いので目次追加。 ---- *ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あおのきゅうじょたい】 |ジャンル|ダンジョンRPG|&amazon(B000B41SWY)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|256MbitDSカード|~| |発売元|ポケモン|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|チュンソフト|~| |発売日|2005年11月17日|~| |定価|4,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年3月23日/950円|~| |判定|なし|~| |判定(修正版)|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |~|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|初回版には重大なバグ&br;8日後に修正版との交換で対応|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[不思議のダンジョンシリーズリンク>不思議のダンジョンシリーズ]]''| *ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あかのきゅうじょたい】 |対応機種|ゲームボーイアドバンス|&amazon(B000B41T2I)| |メディア|256MbitROMカートリッジ|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年3月23日/704円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|青の救助隊とのマルチ発売&br;重大なバグはない&br;青に劣る点が少しある|~| ※共通項目は省略 ---- **概要 ポケモンシリーズのキャラを用いて作られた、ポケモン版「不思議のダンジョン」。略称は『ポケダン』。~ TVシリーズや他のポケモンシリーズと一切関連性を持たない、独立した世界観・ストーリーが繰り広げられる。~ その為か、本シリーズは「ポケモンダッシュ」や「ポケモンレンジャーシリーズ」等の他のポケモン外伝作品と異なり最新作の「超」に至るまで本編と連動した要素は存在しない。~ 物語は、気が付くとポケモンの姿になって記憶を失い倒れていた元人間の主人公が、ポケモンだけの世界でパートナーと共に救助隊を始め、自身の謎を追って壮大な冒険を進めていくというもの。 青の救助隊の初期版には''ダブルスロットしたGBAソフトのセーブデータが消える''という重大なバグがあり、注意が必要。 **本作の特徴 -本作は登場するポケモンたちの目線から見たポケモンの世界を土台としているため、作中では「人間」が一切登場しない(存在自体は知られている)。 --ポケモン達が言葉を話し、町で暮らして店を営んでいる等、本家ポケモンシリーズとは雰囲気も大きく異なっている。 --本編の前半ではタイトルに沿って窮地に陥ったポケモンたちを助けにいく展開が続くが、中盤以降ではポケモンシリーズにしては珍しいシリアスな展開が進行していく。~ また、勧善懲悪が多くの場面で成立していないのも特徴。 -システムもストーリーも赤・青共に全く同じ。 --青はDSの機能を活かして、タッチスクリーンやすれちがい通信に対応している。GBAには無いX・Yボタンを使った快適操作も可能。また、処理能力や音質などを見ても青の方が優れている。 ---ダブルスロットにより、赤のメンバーをボスに据えたダンジョンが青にのみ存在している(後述)。 --出現する野生ポケモンの種類に多少の違いがあるが、それすらも最終的には全く同じにすることが可能で、ポケモンシリーズ本編のバージョン違いとは趣が異なる。 --バージョン違いというよりはマルチプラットフォームの配慮(いわゆる「縦マルチ」)であり、上位機種であるDS版を所持しているなら「青」の購入が推奨される。 **システム -アイテムを活用して敵を倒しつつ(時には逃げつつ)ダンジョンの最下層を目指すという、他のローグライク・不思議のダンジョンシリーズと基本的には同じルール。 --ただし『トルネコ』⇔『シレン』のように、敵モンスターとアイテムを「ポケモン」の世界観に置き換えただけ、という内容ではなく、レベル継続や技システムなど独自のシステムも多く、プレイ感覚はかなり異なる出来になっている。そのため「ポケモン版シレン」としてプレイすると違和感を覚える可能性がある。 ***主人公・パートナーの選択 -最初のポケモンはプレイヤーへの心理テストの結果や男女の選択次第で、16匹の中から自動的に選ばれる。そして主人公が決まった後、さらにパートナーとなるポケモンを10匹の中から選べる。ただし、自分のタイプと被るポケモンは選べない(例:主人公が草タイプのフシギダネの場合、パートナーに草タイプのポケモンは選べない)。 -基本的にどのポケモンになっても台詞が若干変わるだけで、物語は変わらない。ただし、選んだポケモンのタイプによっては難易度がガラリと変わってしまう(後述)。 #region(主人公・パートナー候補) 候補のポケモンはカントー・ジョウト・ホウエン御三家+ピカチュウ+α。御三家とピカチュウ以外は主人公専用。~ 本作ではステータス上の♂♀の概念は無いが、主人公のみ男女の選択がある(一部の主人公は性別限定)。~ また、パートナーの口調は各ポケモンによって男口調(一人称「ボク」と「オイラ」の2種)か女口調(一人称「ワタシ」)で固定されている。 |~ポケモン名|~タイプ|~主人公|~パートナー| |フシギダネ|くさ・どく|両方|♂(ボク)| |ヒトカゲ|ほのお|両方|♂(ボク)| |ゼニガメ|みず|両方|♂(オイラ)| |チコリータ|くさ|♀限定|♀(ワタシ)| |ヒノアラシ|ほのお|♂限定|♂(ボク)| |ワニノコ|みず|両方|♂(オイラ)| |キモリ|くさ|両方|♂(ボク)| |アチャモ|ほのお|両方|♀(ワタシ)| |ミズゴロウ|みず|両方|♂(ボク)| |ピカチュウ|でんき|両方|♂(ボク)| |カラカラ|じめん|両方|不可| |コダック|みず|両方|不可| |ワンリキー|かくとう|♂限定|不可| |ニャース|ノーマル|♂限定|不可| |イーブイ|ノーマル|♀限定|不可| |エネコ|ノーマル|♀限定|不可| #endregion ***仲間システム -各ダンジョンにいるポケモンを倒すと、条件を満たした上で一定確率で仲間になってくれる。仲間になったポケモンは「ともだちエリア」と呼ばれる場所で待機しており、呼び出せばいつでも冒険に連れて行くことができる。 -エンディング後にはこれまで戦ってきたボスポケモンも仲間にできる他、新たなダンジョンで伝説ポケモンを仲間にすることもできる。 ***わざ -ポケモン本編にも存在する要素で、他の不思議のダンジョンシリーズにおける「武器・杖・巻物」に相当する。原作同様にレベルアップや技マシンで4つまで覚えることができる。 --本家同様、技それぞれにPP上限が設定されており、その技を1回使う毎に1減少。PPが0になるとその技は使用できなくなる(「ピーピーマックス」で回復可)。 --ちなみに原作と効果や使い勝手が全く違う技もいくつかあるため、原作であまり意味の無かった技が意外なまでに強力な技になっていたりする(逆も然り)。 -さらに「ポケダン」ならではの特徴として、一度に複数の技を放つ「れんけつわざ」を行うことができる。開発スタッフによれば、これは他のシリーズで言う「合成」を意識したものとのこと。 --例えば「しっぽをふる+たいあたり」なら防御を下げての大ダメージが与えられ、遠距離技や広範囲技を連結して複数の相手を蹴散らすことも可能。 --連結技を一度でも当てた敵から手に入る経験値が2倍に。技だけだと1.5倍、通常攻撃のみだと1倍のため、これは非常に大きい。部屋全体に効果のある技を組み込めば一回の連結技のみで部屋内の全ての敵が経験値2倍になる。 ---ただし、使用する度におなかを消費する上、PPが0になると連結が外れてしまい、ダンジョンから出てゴクリンの店で連結しなおすか、「れんけつばこ」を使って再び連結する必要がある。4つまでしかない技枠を一気に2つ以上も使ってしまうことや、2つ以上の技のPPを同時に消費するため消耗が早いなどのデメリットもある。 -他、「ふこうのタネ」や同じわざマシンの連続使用などで''同じ技を複数回覚えさせることができる''(本作のみの仕様で、次回作以降には実装されていない)。 --同じ技同士を連結させることで、一部の技はより有用に使うことができるようになる。反面、ただでさえ少ない技欄を同じ技で埋めてしまうことで臨機応変に対応できなくなるデメリットもある。 -不思議のダンジョンの装備強化に相当する要素として「カテキン」で技威力を上げることもできる。例えば「たいあたり」に使うと「たいあたり+1」となり、最大で+99まで増やすことができる。 --あくまで威力が設定された技のみ有効。ダメージを与えられなかったり、固定ダメージの技には使えない。 -プレイヤーが忘れさせたり上書きしない限り、覚えた技を忘れることはなく、たとえ力尽きても+値が下がることもない。 --ただし、入った時にLv1になるダンジョン内で技を覚えても、ダンジョンを出ると入った時と同じ状態に戻る。 ***とくせい -本編では『ルビー・サファイア』から追加されたポケモン達が持つ特殊能力。本編と同様のものが用意されている。 -いわゆるパッシブスキルであり、自分自身を守るものからフロア全体に影響を及ぼすものまで多種多様。マイナス効果もある。 -ポケモン固有のものであり変更は不可能。本編において2通りの特性があるポケモンは、その両方を同時に備えている。 ***もちもの -ポケモンには何らかの道具を1つだけ持たせることができる。 -不思議のダンジョンシリーズの「指輪・腕輪」に相当するのはスカーフ等の布系と眼鏡系があるが、どちらか1つしか装備できない。 -飛び道具や回復アイテムを味方のポケモンに持たせると自分の判断で使ってくれる。逆に敵ポケモンが拾った場合も使われてしまう。 --後述する「かしこさ」の設定により、使用を封じることもできる。 -何も持っていない状態だと、敵の放った飛び道具を受け止めることができる。 ***依頼 -ポケダンシリーズの特徴、本作では主人公は救助隊の隊長であり、依頼を受けてダンジョンに挑む。 --基本的に本編とは無関係で、ランダム生成されるサブクエストのような扱いである。ただし、ストーリーを進めるためには適当な回数の依頼をこなす必要もある。 -特定の階にいるポケモンを助ける、アイテムを届けるなど。特定のアイテムを持って「あなぬけのたま」で脱出すれば終わりと言う依頼も。 --ただし「つれてって」系依頼には注意。依頼者のポケモンを目的地まで連れて行くが、依頼者はレベル1で育たないため、あっさりと死んでしまう。''依頼者が倒れた場合もリーダーが倒れた扱いになり救助失敗となる''ので難易度は大幅に上がる。 ---難易度が高いダンジョンや目的地が深い階層の場合、ふっかつのたね等を多数持ち込んでのフォローが必要になる。 --また依頼主とダンジョンによっては、水の上やマグマの上をうろちょろと動き回っている事も。リーダーの移動タイプによっては苦労する。 ---「つれてって」系以外の依頼主は攻撃されないが、悪天候やマグマによる火傷ダメージで力尽きることもある。この場合は依頼は達成不可能になるが失敗扱いにはならず、探索を継続できる。 -「救助」と言いつつ、明らかに趣味のアイテムが欲しいだけという依頼もあったりするのはご愛敬。 -依頼を成功させて貰えるポイントを稼ぐ事で、救助隊ランクが上がる。上がっても意味はないが、最終ランクまで上げた人はかなりやりこんでいるだろう。 ***かしこさとグミ -ポケモンには「かしこさ」という値があり、上昇すると様々な特技(AI制御、罠や状態異常への受動対応などのパッシブスキル)が身に付く。かしこさはグミを食べることで上昇する。 -グミはポケモンのタイプ同様17種類あり、食べたポケモンのタイプに対応したグミだと最もかしこくなり、他のグミの場合だとそのタイプとの相性によって上がるかしこさの量が異なる。 -さらに複数のタイプ持ちのポケモンは両方の効果を同時に得ることができる(例えば草・毒のフシギダネにわかくさグミを食べさせると、草タイプの上昇と毒タイプの上昇の両方の効果がある)。この仕様のおかげで、単タイプのポケモンより複数タイプのポケモンの方がかしこさが上がりやすい。 --だが、単タイプのポケモンは上げ難く、かしこさが進化条件になるポケモンは面倒。 -本編において「なつき度」に関連する要素は「かしこさ」に置き換えられている。 ***冒険失敗時のペナルティ //厳密には「全滅」ではないので -旧来の不思議のダンジョンは、ダンジョン内で力尽きると全資金・全アイテムが没収されるが、本作ではリーダーが力尽きてダンジョンから追放されても全資金と一部のアイテムの損失のみで済む。 --ただし、ドロボーに失敗した場合は残ったアイテムが全て「ただのタネ」になってしまう。 //そのシステムが前提のバランスなので、難易度とか対象年齢は別次元だと思う -レベルはもちろん、技や「かしこさ」もポケモン自身の能力なので失敗しても失われることはない。「強化した装備品を失う」という概念がなくなったので、より気軽にプレイできるようになっている。 -しかしエンディング後に登場する一部のダンジョンには、アイテムも資金も持ち込めず入場時に一時的にレベル1に戻されかしこさもリセットされるものもあり、従来の不思議のダンジョンのような冒険も楽しめる。 --こちらはクリア・失敗を問わず、脱出すると入ったときの状態に戻る。 ***通信要素 -ゲーム内で発生した依頼メールにはパスワードが表示され、「ふしぎなメール」として入力することで他のソフトでも出現させることができる。 --青・赤各バージョン限定のポケモンは、一方のソフトでそのポケモンが登場する依頼メールのパスワードをもう一方のソフトで写すことで、その依頼を受けて以降は普通に出現するようになる((例えば、プラスルは通常は青には出ない設定だが、赤の方で依頼主か救出対象がプラスルになっている依頼を入手し、そのパスワードを青で入力すると以降は普通にプラスルが出現するようになる。))。このため、全ポケモンを出す為には各色限定ポケモンの依頼パスワード入力が必須となる。 --また、レアアイテムが報酬だったり、隠しダンジョンをアンロックできる依頼のパスワードが公式に公開された。 --ともだちエリアや便利なアイテムが手に入る依頼メールなどを発見した場合、そのままパスワードで他人のソフトへ再現することが可能であり、ネット上でも便利な依頼メールのパスワードがまとめられていることがある((ただし、解析ツールによる不正メールが混ざっていることもあるので注意。場合によっては事実上のデータ破壊につながる悪質なものもある。))。 -ダンジョン内でリーダーが倒れた場合「ともだちきゅうじょ」を依頼できる。 --赤同士なら通信ケーブル、青同士ならワイヤレス通信、赤と青ならDSダブルスロット、離れていてもパスワードなど、あらゆる通信手段に対応している。 ---特にパスワードシステムはネット掲示板で使われた他、ポケモンだいすきクラブなどにおいてもこれ専用の掲示板が設けられた。 --救助依頼を遂行すると相手が倒れた時のダンジョンの構成が再現される。うまく利用すればレアアイテムやポケモンを効率よく集めることも。 -青のみだが、赤とダブルスロット連動を行うことで訓練所の「きゅうじょたいのま」が開放されて、赤のデータから読み込んだチームメンバーを青にボスとして登場させることができる。経験値稼ぎとして非常に有用。 --さらに、条件を満たせばここでポケモンを仲間にすることができる。そのため制限はあるが、赤で育てたポケモンを青にも連れていける。ただし、赤→青は可能だが青→赤は不可のため一方通行になる。 -シリーズ本編のようなポケモンの通信交換や通信対戦のシステムはない。アイテムのみ交換可能。 **評価点 -単なるスピンオフ作品にとどまらない、壮大なストーリー。 --何故か人間からポケモンになった主人公とそのパートナーポケモンを中心に、世界滅亡の危機や誤解を受けての逃亡劇、ラストの別れと再会など、その魅力は一口では伝えきれないレベル。 --主人公と関わるポケモン全員が魅力に溢れており、最初は嫌がらせをしてくるポケモンも終盤では改心して主人公達を助けてくれたり、好意的な広場のポケモンが主人公たちを裏切るなどのギャップが強い。 -難易度は低めだが、クリア後はシリーズ経験者向きの高難易度ダンジョンも用意されている。 --「しあわせの とう」はアイテム持ち込み可能だが、レベル1スタート、経験値が稼ぎ難い、雑魚も硬く強いなど難関でありながら、そこでしか生息しないポケモンも多数。 --「きよらかな もり」はもっと不思議のダンジョンポジションで、レベル1スタート、持ち込み無し、仲間もいないと苦しいが、選択ポケモンで難易度ががらりと変わる。 ---フーディン、カクレオン、クロバットなどで挑戦すれば楽。主人公ポケモンで挑戦すれば歯ごたえあり。それ以外の多くのポケモンでは厳しく、弱小ポケモンで挑戦してみればひたすらに逃げ回るプレイにも。ポケモン386種類分のやり方が存在している。 ---余談だが2ちゃんねるでは全てのポケモンでこのダンジョンをクリアするスレがあり、全ポケモンのクリアレポートが投稿された。 -『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』までの第3世代のポケモン''全386種が全て登場し仲間にすることができる''。 --本作専用に各ポケモンの8方向の歩き・攻撃・睡眠などの各種グラフィックが新規で作られており、インタビューでは開発期間の6割ほどはグラフィックに費やされたとされている。 --それに加え、当時発売前だった『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』から、仲間にはならないが「ゴンベ」がポケモンひろばで時々起きるイベントでゲスト登場し、装備品「ゴンベのハラマキ」も登場。 ---ゴンベのグラフィックもきちんと作られていたが、本家発売前であることから詳しい能力等がまだ決まっていなかったためイベントでのみの登場となった。 --その他、同じく『ダイヤモンド・パール』からのゲストとして、ポケモンそのものではないがルカリオ、マニューラ、ウソハチ、マネネがイベントアイテムの石像として登場している。ルカリオは「伝説の救助隊」という扱いで最高ランクレベルの名称にもなっている。 ---『ダイヤモンド・パール』での第4世代のポケモン達は次回作で正式参戦することになった。 -音楽も評価が高く、「てんくうの とう」は難易度と真逆な曲調で人気が高い。BGM製作は飯吉新が担当。 --本作では本家ポケモンシリーズの音楽は一切使用されていないものの、本作のために作られた新曲の評判は軒並み良く、後のポケダンシリーズでもアレンジされて使用されている。 -GBA版(赤)とDS版(青)の同時発売に加え、多彩な通信システムによって多くのプレイヤーが一緒に楽しむことができた。 --当時はポケモンシリーズの本編がDSに進出しておらず、ハード自体を未所持のファンもまだ少なくなかった。~ ゲームソフトの縦マルチ展開は批判される傾向にあるが、本作の場合はおおむね好意的に受け止められていた。 **賛否両論点 ''ゲームバランス面での問題点'' -最初に決定したポケモンが草タイプだった場合、タイプ相性の関係で難易度がかなり上昇する。 --ストーリー中遭遇するほとんどのボスとの相性が悪く、中盤のボスは全員飛行タイプ持ち。ラストダンジョンにいたっては飛行や虫だらけで有利に戦える雑魚敵がいないくらいである。 ---とはいえ、草タイプが弱点多めな事と最初のポケモンで難易度が変わる事はある意味原作通りではある。 --フシギダネは「ねむりごな」、キモリは「いやなおと」「こうそくいどう」と強みがあるのだが、チコリータは「はっぱカッター」の習得が早いくらいなので高額わざマシンの「タネマシンガン」を手に入れないとかなり困る。 ---後述するひでんマシン持ち込みの関係か、水タイプのポケモンが多く出るような池や海のダンジョンはクリア後に集中しており、強さを実冠できるまでがだいぶ遅い。 --一応、本作でのタイプ相性補正はいまひとつでもわずか0.9倍、効果がない場合でも半減にしかならない為、本家のようにダメージが与えられずに困ることは少ない。 --本編においては覚える技が多彩なうえに素で水路を移動できる水タイプや、連続技や行動不能技などが自力習得出来るエネコは非常に強力。 --また、後述するともだちエリアの仕様により、仲間に出来るポケモンも最初に決定したポケモンに大きく左右される。 -原作と技の設定が違いすぎる。 --「メロメロ」は原作では異性にかけると時々行動不能だが、本作では5ターンの間一切の行動不能。さらに本作には性別の概念がないため、本家で性別不明のものも含め''全ポケモンに対して''効果がある。かかっている間は殴られるのみなので、テンポも悪い。レベル1ダンジョン序盤での死因の一つ。 --固定ダメージ技のダメージ量が引き上げられ、「ソニックブーム」は20から55、「りゅうのいかり」は40から65に。特に前者は遠距離攻撃ということもあって、どのダンジョンでも相当な脅威となる。 ---なつき度で威力が変動する「やつあたり」「おんがえし」も固定ダメージ技になっているが、本作では前述の通りなつき度がかしこさに対応している。前者の最大威力は45とレベル1ダンジョンでは役に立つが、後者の最大威力も45とかしこさの割に合わない。 --防御半減によって実ダメージが倍以上に増える上に簡単には元に戻らない「いやなおと」、数ターン後に相手を必ず倒す「ほろびのうた」がフロア全体が対象の上に治療手段が少ない、レベルの高い相手には通じない「一撃必殺技」もレベル無視など、強い方向に傾きすぎている。 //一応本編でもデフォからの2段階ダウン=半減なので --本来は自分自身の分身を作り出して身を守る「みがわり」が、「敵をみがわり状態にして同士討ちのターゲットにする」という全く異なる効果になった。『風来のシレン』シリーズにおける「身代わりの杖」の効果を名前繋がりで借りてきたものだと思われるが、ポケモンしか知らないプレイヤーにとっては奇妙である。 --なおポケモンの覚える技については『[[ファイアレッド・リーフグリーン>ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン]]』のデータをほぼ丸写ししている。仕様の違いにも関わらず、覚えるレベルまでそのままである。 ---本作オリジナルの技として「すいへいぎり」「しんくうぎり」があるが、タイプ「''なし''(ノーマルタイプですら無い)」、本来なら技マシンを使えないポケモンを含めて、大部分のポケモンが覚えられるという奇妙な設定になっている。 ---実質的な害は無いが、なぜかルギアが「おんがえし((本編ではルギアを含め、技マシンに対応したポケモンが例外なく覚えられる。))」を覚えない。データの入力ミスと考えられる。 -クリア後のストーリー中で行く事になるダンジョンに入場時強制セーブされる物が多い。 --入場時のセーブは中断セーブ時と同様、途中で電源が切れたりフリーズした場合でも失敗扱いになり、持ち込んだ道具やポケを無くすようになっている。何故か、救助を諦めて戻った際もこれと同じ扱いとなってしまう。 --ダンジョン入場時に特定の技を覚えたポケモンを連れて行くorそのわざを覚えさせるひでんマシンを持っていくという条件があるのだが、後者の条件で入りひでんマシンを失った場合、再回収するのがかなり面倒。 --もっともこれは「やり直しがきかない」という不思議のダンジョンシリーズの基本ルールに従ったものであり、仕様上オートセーブが不可能な機種では大抵採用されている。 ''その他'' -ポケモンが会話をし、村を作って文化的な生活を営んでいる点。 --本作はポケモンのゲームとしては初めてポケモンが''人間の言葉で喋る''ゲームである。 --アニメや映画、漫画ではロケット団のニャースや一部の伝説のポケモン、穴久保版ポケットモンスターのピッピ等喋るポケモンも存在するのだが、ゲームでは本作が初。 --数百匹いるポケモン一匹一匹の個性が出て良いという声がある一方で、本家では自然の生き物としての側面が強いポケモンが、本作では普通の人間のように会話をしたり店を経営していたりというのは違和感があるといった意見もある。 -顔グラフィックが全てのポケモンには用意されていない。 --顔グラが用意されているのは主人公やパートナー(進化前のみ)、ストーリーに関わるポケモン、伝説ポケモンのみ。 --さらに、細かい表情変化まで全パターン搭載されているのは主人公&パートナー限定。 --ただし、ゲーム中でよく会話することになる町の住人達やイベントの重要ポケモンなどについてはほぼ全て顔グラフィックがきちんと用意されているため、少なくともストーリー本編中では顔グラが少ないとは全く感じさせない作りになっている。 ---本作は新規タイトルにも関わらず全ポケモン分に新規の8方向の歩行や攻撃等のグラフィックが用意されているため、顔グラフィックが全種類分存在しないことについては手抜きと責められるべきものではない。 ---なお、次作の『探検隊』では全ての登場ポケモンに顔グラフィックが最低1枚は用意されており、メインキャラの表情パターンも増加した。 **問題点 ''青の救助隊のデータ消失バグ(発売直後)'' -初期版の青には、『赤の救助隊』以外の一部のGBAカートリッジを、ニンテンドーDSに挿したままゲームを起動するとそのカートリッジの''セーブデータが消えてしまう不具合''が発覚している。 --セーブ方式の違いのためか、ポケモンシリーズは消えないが、『[[ロックマンエグゼシリーズ>ロックマンシリーズ#id_02540439]]』はほぼ消える。 -任天堂は発売から8日後に、無償でバグを修正した新品の修正版と交換するという迅速な処置をとった([[公式>http://www.nintendo.co.jp/ds/aphjb24j/oshirase/]])。 --これにより安心して遊べるようになった。初期版は店頭からも回収されたため、現在出回っているソフトはほぼ修正版である。ただし中古で買う場合は要注意。 --ただし、当然ながら消えたセーブデータの復元はされなかった。消えてしまったソフトに関しては諦めるしかない。 --初期版と修正版の違いは[[こちらのサイトも参照>http://nds.jpn.org/koukanpokemonfushigi.htm]]。ソフト裏面と説明書の型番が変更されている。 ---なお、箱・シールは初期版でも修正版でも無印「NTR-APHJ-JPN」のままなので、外箱だけからは区別がつかない。 -一部の「わざ」の効果に明らかに問題がある。 --相手の技を全て自分が受ける「このゆびとまれ」は自分をみがわり状態することで、敵ポケモンのAIの特性上集中攻撃を受けるという仕組み。しかし、みがわりの仕様で仲間は散り散りになってしまう。本来の用途である「自分に攻撃を集中させることで味方を守る」という役割はほぼ果たせない。 --2ターン後にダメージを与える「みらいよち・はめつのねがい」は再現が難しかったのか、2~3ターンの間のみ与えるダメージが35固定になる。使いどころが思いつかない。 ---「はめつのねがい」はジラーチ専用技であるにも関わらず「みらいよち」と全く同効果でPPだけ少ない。しかもジラーチ自身も「みらいよち」を覚えるので、「かつやくのあと」の「○しゅるいの わざを おぼえた」のカウントを増やす以外の意味が無い。 --また、本作では「わざ」であれば通常攻撃よりも段違いに強くなり、技自体の威力はダメージにはあまり影響がない。そのため「1度に複数回攻撃できる技」の総ダメージが相対的に異常に高くなっている。他には「たいあたりやひのこなどの探索時のためにPPが多くある技」「10まんボルトやねむりごななど範囲が広い技」が優先される傾向にあり、高威力技や究極技はこのゲームだとかなり使いにくくなっている。 --前述した「カテキン」で技威力を上げることもできるが、入手頻度が低すぎてシステムとしてまともに機能していない。 -仲間システムが面倒くさい。 --現地点のメンバー、ともだちエリア、メンバー全員の大きさといった課題を全てクリアしなければ仲間にならない上に、仲間になる確率はランダム。伝説ポケモンに至っては確率自体は高めでも戦闘の機会が限られているので仲間にするのが困難である(一部100%仲間になる場合あり)ため、なかなか狙った仲間が手に入らないこともある。 ---おまけに仲間にできる数は全種類のポケモンを1匹ずつ仲間にできる分だけしかない。このため同じポケモンを2匹以上仲間にすると仲間のコンプリートはダブっているポケモンをリストラしないと不可能。 --仲間になったポケモンを連れて無事にダンジョンを脱出しなければ、そのまま別れてしまうことに。 ---これについては「あなぬけのたま」と言う脱出アイテムで解消できる。しかし微妙に手に入りにくく、エンディング後だとお店に並ばなくなり入手が難しくなる。 --またジラーチやセレビィなどの伝説ポケモンは前述の高難易度ダンジョンをクリアしなければ仲間にならないものが多く、全てのポケモンを仲間にするためにはそれらをほぼ全てクリアしなければならない。 --通常ポケモンでも、中盤以降のダンジョンでしか仲間にならないのに天候変化で死んでしまうほど弱いポッポやタマタマ、「しあわせの とう」のごく一部階層に稀にしか出現しないラッキーやポニータ、同ダンジョンの低階層に出現するがバグの影響を受けやすいイーブイなど加入しにくいポケモンは多数。~ 店主やガーゴイルのポジションに当たるカクレオンに至ってはレベル90以上+ともだちリボン所持で1000分の1の確率で仲間になる。実力も高く、常時倍速で遠距離攻撃・ステータス操作攻撃などレベル100のポケモンでも安心できない。 ---そしてコンプリートを狙うのなら、上記のを進化数分集めなければならない。 ---救済手段としてか、ジラーチと伝説以外の欲しいポケモン以外のともだちエリアのスペースを全て埋め、「うたごえのいし」を所持して「ねがいの どうくつ」をクリアし、ジラーチに願えば、手間こそかかるが狙いたいポケモンを仲間にできる。 --ダンジョンから帰還するたびに、リーダー以外のポケモンが全員ともだちエリアに戻ってしまうため、再び複数人でダンジョンに挑む場合は面倒なことになる。 -クリア前から出現するのに、ともだちエリアの入手時期の関係でクリア後にしか仲間にならないポケモンがやたら多い。 --特に炎ポケモンは溶岩系ダンジョンが2つもあるにも関わらず、クリア前に無条件で仲間に出来るポケモンは&bold(){デルビルのみである}。 --一応「主人公とパートナーに対応するともだちエリアは最初から手に入る」という仕様を利用すれば、一部のエリアはクリア前でも入手する事は可能。 -あまりにも不評だったのか、次回作では&bold(){ともだちエリアその物が削除され}、仲間の管理はオーソドックスなリスト方式になった。 -クリアまでのストーリー展開がかなり良好なのに対し、クリア後のストーリー展開が若干味気ない。 --謎の遺跡が現れた、ラティアスの姿が消えた、西の洞窟に最強のポケモンがいる…など粒ぞろいではあるが、一貫性がないために印象が薄い。 --強いボスも「はるかなる れいほう」のホウオウくらいのもの。99階もある「にしの どうくつ」のミュウツーや「ぎんの かいこう」のルギアは技も弱ければステータスも低く、その道中の方が圧倒的につらい。 -クリア後の主人公とパートナーのぞんざいな扱い。 --本編ではパートナーは主人公と常に行動を共にしてストーリーに大きく絡み、倒れると冒険失敗となっていたが、クリア直後の小イベントを経過後は朝に迎えに来ることが無くなり、パートナーの同行が必須ではなくなる。町の中でもパートナーが後ろに付いてこなくなる。 ---さらに、クリア後パートナーはストーリーで少し喋るだけで、主人公・パートナー共にダンジョン内での台詞等は一般のポケモンと同じになってしまう(例:ワニノコの場合「がんばっていこうな! (主人公)!」→「かみついていい? かみついていい?」)。 ---ゲームシステム上ではパートナーに縛られなくなり自由度が上がる反面、パートナーの態度が素っ気なくなってしまった事に寂しさを覚えたり、本編の性格とのギャップを感じてしまう事も多い。 --クリア後はリーダーを主人公以外のポケモンへ変更可能になるのだが、操作キャラもリーダーにしたポケモンになってしまうため、基地で寝泊まりするのもそのポケモン。それまでストーリーで活躍した主人公やパートナーは単なる一般ポケモンのような扱いになってともだちエリアに追いやられてしまう。 --クリア後は主人公とパートナーの進化が可能になるのだが、一部の進化後の顔グラフィックは用意されていないため出なくなってしまう。 --なお、クリア後のストーリーや主人公とパートナーの扱い、顔グラなどについては次回作以降で改善されている。 ---ただし、主人公とパートナーの進化後の扱いが冷遇されてしまうのは本作以降でも度々起こっている。 -一部のポケモンと遭遇するととにかくテンポが悪い。 --全体攻撃である「ぎんいろのかぜ」を持っているポケモンは、同じ部屋内に敵を認識するとかなりの頻度で使用する。部屋が広ければ広いほど倒すのに時間がかかる。 ---他の全体攻撃技は、隣接しないと使用判定がなされない等の配慮がされているものもあるのだが。 --部屋全体のポケモンが対象となる「こうそくいどう」や「てだすけ」は一匹一匹能力上昇の演出が入る為、相手のターンがなかなか終わらない。 ---特に「こうそくいどう」は行動回数リセットの効果があり、該当ポケモンの行動順が敵集団の中でも後の方だとずっと相手のターンに。こちらが余程強くなければ即死である。 -役に立たないアイテムが非常に多い。 --ふしぎだまに顕著。目の前の水地形などを埋め立てるうめたてのたま、相手に口を使った技を使わせないちんもくのたま、がんせきふうじ・でんこうせっかを一回きりで使えるがんせきだま・やまごえだまなどは存在意義が非常に薄い。~ 本来の不思議のダンジョンでは「杖」として複数回使用できるであろう効果のアイテムが各1回限りの使い捨てになっており、アイテム欄も圧迫するため使い勝手が悪い。 --マイナス効果の装備品は持っていても役に立たず、最初から効果説明も見られるのでトラップとしても機能していない。敵に投げつけることで効果があるものもあるがごく一部である。 --他の不思議のダンジョンシリーズのような「不確定アイテム((拾った時点では正体が分からず、実際に使ったり識別アイテムの効果によって正体が判明するアイテム。))」が存在しないため、上記のようなハズレアイテム・マイナスアイテムの存在意義が無くなってしまっている。 --トルネコやシレンで言う「矢」に相当する飛び道具アイテムのうち、針系(枝・針・棘など)のアイテムがやたらと多い。何種類もあるが威力や性質には違いが見られない。同一ダンジョンで2種類以上落ちていることも多く、無駄にばらけてアイテム欄を占領する。 ---「わざ」の威力差がほぼ反映されていない事と合わせて、ダメージ計算式に何らかの問題がある可能性がある。 ---地形を無視して近くの敵一体に固定ダメージを与える石系の「ゴローンのいし」「いしのつぶて」は前者が序盤から入手可能なのに対し、後者はクリア後ダンジョンでしか入手できないが、名前のとおり前者の方が威力が高く、後者はそれよりも5低い15のダメージしか与えられない。~ 次回作では「いしのつぶて」の方が先に登場するようになった。 --わざマシンを使うとしようごマシンとなり、技「リサイクル」で元のわざマシンに戻せる。しかし、しようごマシンは預けられず、所持するかともだちエリアのポケモンに持たせるしかない。そこまでしてリサイクルする必要があるわざマシンも中々ない。 -全体的にポケモンの経験値稼ぎが面倒 --もっとも手軽なのは、エンディング後にマクノシタくんれんじょで「チーム ハイドロズ」に挑み、連結技で片付け、カクレオンしょうてんでレベルを上げられる「しあわせのたね」を買う方法。 ---しかし、手に入る経験値はたったの4896。本家ポケモンではそこそこな量だが、例えば「ダンジョンで加入したヒメグマLv10をLv30まで育てて進化させよう」と思うとかかる経験値は334000。他の手段を考慮しなければ79回の挑戦が必要。 ---ハイドロズはそこそこ強い、雑魚敵のニョロモは弱いが技がウザいと問題点が多い。 --青ではダブルスロットによる「きゅうじょたいのま」で、赤の救助隊メンバーに挑める。ハピナスや伝説のポケモンを並べて片付ければそこそこ稼げるが、伝説のポケモンは強いし、赤で揃える手間がある。 --たっぷり稼ぐ方法として、「クリア後のダンジョンのモンスターハウスを連結全体攻撃で片付ける」「あんや いせきの発光法」などがあるが、それを準備するにも手間がかかりがち。 --どれもこれも根気さえあれば稼げるのだが、進化が遅いポケモンを進化させるには何百回近く挑む必要もある。根気が折れかけたなら、前述のジラーチを使った方法を使う事も視野に。 -ポケモンごとのステータス設定。 --本作ではポケモンが全386種いる以上、全種類を同格に扱うのは難しいのだが、それにしても原作再現やプレイヤーを困らせる仕様が多い。 --「ツボツボやラッキーは攻撃が弱いが耐久面が高い」「フーディンは特攻が高いが攻撃が低い」といった本編におけるポケモンごとのステータス設定が活かされておらず、ドーピングなしでもステータスが似通ってしまう。 --ポケモンごとにレベルアップで上昇するステータスは固定されているが、多くには俗に「雑魚補正」と呼ばれる成長率になっており、敵として登場するときまでのレベルはあまりステータスが上昇しない様になっている。だが、マダツボミ系などはいつまでも雑魚補正がかかっているようなおぞましいほどの低成長率。 --同じようにレベルアップ時の上昇値固定は進化にも影響をもたらしている。上のようにヒメグマをリングマに進化させようとすると、進化まではヒメグマの初期値と成長率で育つため、進化しても情けないステータスのリングマになってしまう。しかし、レベル1ダンジョンで使用したりジラーチの願い事でレベル1加入させるとリングマの初期値のままその成長率で育つ。 --技思いだしの仕様もやや不便。進化前にしか覚えられない技もレベル上げ次第では思いだせるのだが、2段階進化するポケモンの場合はバグに近い不便な仕様になっている。 ---たとえば、ピカチュウがレベル50時に覚えられる技をライチュウになっても思いだすにはピチューをレベル50まで育ててから進化させないと思いだせない。 -バグが存在。 --仲間がにげあし状態の時に階段に向かうと、次の階への移行画面に変なマップが出る。にげあし状態が二匹以上の場合だと、最悪フリーズする事も。 ---そのため、「しあわせの とう」のイーブイ勧誘には気をつける事。 --ドーブル専用技スケッチで覚えた技をダンジョン内で連結する時、何故か連結が外れてしまう。 ---これはスケッチのPPが1であり、技が書き換えられてもその情報が残っているからだと思われる。ダンジョン内での連結はあまり無い事だが、連結する方法がダンジョン内にしかないレベル1ダンジョンに挑む際は注意。 --「ダンジョン内の店で物を置いて中断し、カクレオンに話しかけるとお金が無限に貰える(空売りバグ)」「ボスポケモンにふっかつのたねを拾わせてから倒すことで、HPを高いまま仲間にできる」など故意的に起こせるバグが多く、ゲームバランスを損なうため使用は自己責任で。 **総評 不思議のダンジョンシリーズ初心者にも上級者にもとっつきやすい、バランスの良いゲーム。~ ポケモンらしさをできる限りの範囲で損なわずうまく不思議のダンジョンに仕上がっている。~ 若干物足りない要素や難点は否めないが、クリアまでのストーリーはかなり良く、プレイしても損しない出来になっている。~ 購入を検討しているなら通信要素が充実した青の救助隊(もちろん後期の修正版)の方を推奨する。~ 現在では初期版は市場からほぼ消滅しているが、不安な場合は念のためDSi・3DSで遊ぶなどしてバグの予防を忘れずに。 **その後の展開 -メディアミックス --発売と同時期にコロコロコミックで本作を基にした漫画『ポケモン不思議のダンジョン ギンジの救助隊』が連載され、単行本(全1巻)も発売。漫画:溝渕誠。 --発売から約1年半後、本作の導入部を原作にした短編アニメ『ポケモン不思議のダンジョン 出動ポケモン救助隊ガンバルズ!』もネット配信された。これは元々は海外版発売に合わせたキャンペーンアニメだったが、話題になったことで日本でも半年遅れで放映されることになったもの。現在ではニンテンドーeショップで視聴できる。 -本作の流れを汲む続編として約2年後に『[[時・闇の探検隊>ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊]]』が発売。「主人公が元人間」「パートナーと一緒に冒険」というシナリオの流れは本作と共通しているものの、また別の異なるストーリーになっている。 --さらにその1年半後にマイナーチェンジ版の『空の探検隊』も発売されている。 **小ネタ -『[[ポケモンダッシュ]]』に続く、ポケモンシリーズにおける第2のDSソフト。全てのポケモンが登場する本格的なゲームとしては初となる。第3のDSソフトである『[[ポケモントローゼ]]』ともすれちがい通信で連動する。 -ルギアが初登場時、「''命を賭けてかかってこい!''」と発言する。 --ルギアがアニメ劇場版第2作の予告編で''のみ''言っていた台詞であり、一部のファンの間では幻のセリフとして有名だった。 --全体の会話の流れから見ても不自然なものではなく、セルフパロディにありがちな無理やりさや押しつけがましさは感じられない。 ---ただしここで戦うルギアは&bold(){技も能力もやたらと貧弱なため}、戦闘まで含めるとどうにも台詞だけ浮いてしまっている感は否めない。 -クリア後ストーリーで「やみの どうくつ」にイジワルズのゲンガーを連れて挑む時、何故かゲンガーの技構成が通常とは異なりアブソルと同じものになっている。 --これについては本来の設定通りだと攻撃技も少なく、呪いで自滅されて難易度がさらに上がるためやむなく変更なのではという意見あり。
注意:このページでは、DS『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊』と、GBA『ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊』について紹介しています。 判定は、青の救助隊の初回版が「なし」→修正版が「&color(,lightsteelblue){改善}/&color(,lightgreen){良作}」、赤は「&color(,lightgreen){良作}」です。 ---- #contents //作品情報欄が縦に長いので目次追加。 ---- *ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あおのきゅうじょたい】 |ジャンル|ダンジョンRPG|&amazon(B000B41SWY)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|256MbitDSカード|~| |発売元|ポケモン|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|チュンソフト|~| |発売日|2005年11月17日|~| |定価|4,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年3月23日/950円|~| |判定|なし|~| |判定(修正版)|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |~|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|初回版には重大なバグ&br;8日後に修正版との交換で対応|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[不思議のダンジョンシリーズリンク>不思議のダンジョンシリーズ]]''| *ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あかのきゅうじょたい】 |対応機種|ゲームボーイアドバンス|&amazon(B000B41T2I)| |メディア|256MbitROMカートリッジ|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年3月23日/704円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|青の救助隊とのマルチ発売&br;重大なバグはない&br;青に劣る点が少しある|~| ※共通項目は省略 ---- **概要 ポケモンシリーズのキャラを用いて作られた、ポケモン版「不思議のダンジョン」。略称は『ポケダン』。~ TVシリーズや他のポケモンシリーズと一切関連性を持たない、独立した世界観・ストーリーが繰り広げられる。~ その為か、本シリーズは「ポケモンダッシュ」や「ポケモンレンジャーシリーズ」等の他のポケモン外伝作品と異なり最新作の「超」に至るまで本編と連動した要素は存在しない。~ 物語は、気が付くとポケモンの姿になって記憶を失い倒れていた元人間の主人公が、ポケモンだけの世界でパートナーと共に救助隊を始め、自身の謎を追って壮大な冒険を進めていくというもの。 青の救助隊の初期版には''ダブルスロットしたGBAソフトのセーブデータが消える''という重大なバグがあり、注意が必要。 **本作の特徴 -本作は登場するポケモンたちの目線から見たポケモンの世界を土台としているため、作中では「人間」が一切登場しない(存在自体は知られている)。 --ポケモン達が言葉を話し、町で暮らして店を営んでいる等、本家ポケモンシリーズとは雰囲気も大きく異なっている。 --本編の前半ではタイトルに沿って窮地に陥ったポケモンたちを助けにいく展開が続くが、中盤以降ではポケモンシリーズにしては珍しいシリアスな展開が進行していく。~ また、勧善懲悪が多くの場面で成立していないのも特徴。 -システムもストーリーも赤・青共に全く同じ。 --青はDSの機能を活かして、タッチスクリーンやすれちがい通信に対応している。GBAには無いX・Yボタンを使った快適操作も可能。また、処理能力や音質などを見ても青の方が優れている。 ---ダブルスロットにより、赤のメンバーをボスに据えたダンジョンが青にのみ存在している(後述)。 --出現する野生ポケモンの種類に多少の違いがあるが、それすらも最終的には全く同じにすることが可能で、ポケモンシリーズ本編のバージョン違いとは趣が異なる。 --バージョン違いというよりはマルチプラットフォームの配慮(いわゆる「縦マルチ」)であり、上位機種であるDS版を所持しているなら「青」の購入が推奨される。 **システム -アイテムを活用して敵を倒しつつ(時には逃げつつ)ダンジョンの最下層を目指すという、他のローグライク・不思議のダンジョンシリーズと基本的には同じルール。 --ただし『トルネコ』→『シレン』のように、敵モンスターとアイテムを「ポケモン」の世界観に置き換えただけ、という内容ではなく、レベル継続や技システムなど独自のシステムも多く、プレイ感覚はかなり異なる出来になっている。 ***主人公・パートナーの選択 -最初のポケモンはプレイヤーへの心理テストの結果や男女の選択次第で、16匹の中から自動的に選ばれる。そして主人公が決まった後、さらにパートナーとなるポケモンを10匹の中から選べる。ただし、自分のタイプと被るポケモンは選べない(例:主人公が草タイプのフシギダネの場合、パートナーに草タイプのポケモンは選べない)。 -基本的にどのポケモンになっても台詞が若干変わるだけで、物語は変わらない。ただし、選んだポケモンのタイプによっては難易度がガラリと変わってしまう(後述)。 #region(主人公・パートナー候補) 候補のポケモンはカントー・ジョウト・ホウエン御三家+ピカチュウ+α。御三家とピカチュウ以外は主人公専用。~ 本作ではステータス上の♂♀の概念は無いが、主人公のみ男女の選択がある(一部の主人公は性別限定)。~ また、パートナーの口調は各ポケモンによって男口調(一人称「ボク」と「オイラ」の2種)か女口調(一人称「ワタシ」)で固定されている。 |~ポケモン名|~タイプ|~主人公|~パートナー| |フシギダネ|くさ・どく|両方|♂(ボク)| |ヒトカゲ|ほのお|両方|♂(ボク)| |ゼニガメ|みず|両方|♂(オイラ)| |チコリータ|くさ|♀限定|♀(ワタシ)| |ヒノアラシ|ほのお|♂限定|♂(ボク)| |ワニノコ|みず|両方|♂(オイラ)| |キモリ|くさ|両方|♂(ボク)| |アチャモ|ほのお|両方|♀(ワタシ)| |ミズゴロウ|みず|両方|♂(ボク)| |ピカチュウ|でんき|両方|♂(ボク)| |カラカラ|じめん|両方|不可| |コダック|みず|両方|不可| |ワンリキー|かくとう|♂限定|不可| |ニャース|ノーマル|♂限定|不可| |イーブイ|ノーマル|♀限定|不可| |エネコ|ノーマル|♀限定|不可| #endregion ***仲間システム -各ダンジョンにいるポケモンを倒すと、条件を満たした上で一定確率で仲間になってくれる。仲間になったポケモンは「ともだちエリア」と呼ばれる場所で待機しており、呼び出せばいつでも冒険に連れて行くことができる。 -エンディング後にはこれまで戦ってきたボスポケモンも仲間にできる他、新たなダンジョンで伝説ポケモンを仲間にすることもできる。 ***わざ -ポケモン本編にも存在する要素で、他の不思議のダンジョンシリーズにおける「武器・杖・巻物」に相当する。原作同様にレベルアップや技マシンで4つまで覚えることができる。 --本家同様、技それぞれにPP上限が設定されており、その技を1回使う毎に1減少。PPが0になるとその技は使用できなくなる(「ピーピーマックス」で回復可)。 --ちなみに原作と効果や使い勝手が全く違う技もいくつかあるため、原作であまり意味の無かった技が意外なまでに強力な技になっていたりする(逆も然り)。 -さらに「ポケダン」ならではの特徴として、一度に複数の技を放つ「れんけつわざ」を行うことができる。開発スタッフによれば、これは他のシリーズで言う「合成」を意識したものとのこと。 --例えば「しっぽをふる+たいあたり」なら防御を下げての大ダメージが与えられ、遠距離技や広範囲技を連結して複数の相手を蹴散らすことも可能。 --連結技を一度でも当てた敵から手に入る経験値が2倍に。技だけだと1.5倍、通常攻撃のみだと1倍のため、これは非常に大きい。部屋全体に効果のある技を組み込めば一回の連結技のみで部屋内の全ての敵が経験値2倍になる。 ---ただし、使用する度におなかを消費する上、PPが0になると連結が外れてしまい、ダンジョンから出てゴクリンの店で連結しなおすか、「れんけつばこ」を使って再び連結する必要がある。4つまでしかない技枠を一気に2つ以上も使ってしまうことや、2つ以上の技のPPを同時に消費するため消耗が早いなどのデメリットもある。 -他、「ふこうのタネ」や同じわざマシンの連続使用などで''同じ技を複数回覚えさせることができる''(本作のみの仕様で、次回作以降には実装されていない)。 --同じ技同士を連結させることで、一部の技はより有用に使うことができるようになる。反面、ただでさえ少ない技欄を同じ技で埋めてしまうことで臨機応変に対応できなくなるデメリットもある。 -不思議のダンジョンの装備強化に相当する要素として「カテキン」で技威力を上げることもできる。例えば「たいあたり」に使うと「たいあたり+1」となり、最大で+99まで増やすことができる。 --あくまで威力が設定された技のみ有効。ダメージを与えられなかったり、固定ダメージの技には使えない。 -プレイヤーが忘れさせたり上書きしない限り、覚えた技を忘れることはなく、たとえ力尽きても+値が下がることもない。 --ただし、入った時にLv1になるダンジョン内で技を覚えても、ダンジョンを出ると入った時と同じ状態に戻る。 ***とくせい -本編では『ルビー・サファイア』から追加されたポケモン達が持つ特殊能力。本編と同様のものが用意されている。 -いわゆるパッシブスキルであり、自分自身を守るものからフロア全体に影響を及ぼすものまで多種多様。マイナス効果もある。 -ポケモン固有のものであり変更は不可能。本編において2通りの特性があるポケモンは、その両方を同時に備えている。 ***もちもの -ポケモンには何らかの道具を1つだけ持たせることができる。 -不思議のダンジョンシリーズの「指輪・腕輪」に相当するのはスカーフ等の布系と眼鏡系があるが、どちらか1つしか装備できない。 -飛び道具や回復アイテムを味方のポケモンに持たせると自分の判断で使ってくれる。逆に敵ポケモンが拾った場合も使われてしまう。 --後述する「かしこさ」の設定により、使用を封じることもできる。 -何も持っていない状態だと、敵の放った飛び道具を受け止めることができる。 ***依頼 -ポケダンシリーズの特徴、本作では主人公は救助隊の隊長であり、依頼を受けてダンジョンに挑む。 --基本的に本編とは無関係で、ランダム生成されるサブクエストのような扱いである。ただし、ストーリーを進めるためには適当な回数の依頼をこなす必要もある。 -特定の階にいるポケモンを助ける、アイテムを届けるなど。特定のアイテムを持って「あなぬけのたま」で脱出すれば終わりと言う依頼も。 --ただし「つれてって」系依頼には注意。依頼者のポケモンを目的地まで連れて行くが、依頼者はレベル1で育たないため、あっさりと死んでしまう。''依頼者が倒れた場合もリーダーが倒れた扱いになり救助失敗となる''ので難易度は大幅に上がる。 ---難易度が高いダンジョンや目的地が深い階層の場合、ふっかつのたね等を多数持ち込んでのフォローが必要になる。 --また依頼主とダンジョンによっては、水の上やマグマの上をうろちょろと動き回っている事も。リーダーの移動タイプによっては苦労する。 ---「つれてって」系以外の依頼主は攻撃されないが、悪天候やマグマによる火傷ダメージで力尽きることもある。この場合は依頼は達成不可能になるが失敗扱いにはならず、探索を継続できる。 -「救助」と言いつつ、明らかに趣味のアイテムが欲しいだけという依頼もあったりするのはご愛敬。 -依頼を成功させて貰えるポイントを稼ぐ事で、救助隊ランクが上がる。上がっても意味はないが、最終ランクまで上げた人はかなりやりこんでいるだろう。 ***かしこさとグミ -ポケモンには「かしこさ」という値があり、上昇すると様々な特技(AI制御、罠や状態異常への受動対応などのパッシブスキル)が身に付く。かしこさはグミを食べることで上昇する。 -グミはポケモンのタイプ同様17種類あり、食べたポケモンのタイプに対応したグミだと最もかしこくなり、他のグミの場合だとそのタイプとの相性によって上がるかしこさの量が異なる。 -さらに複数のタイプ持ちのポケモンは両方の効果を同時に得ることができる(例えば草・毒のフシギダネにわかくさグミを食べさせると、草タイプの上昇と毒タイプの上昇の両方の効果がある)。この仕様のおかげで、単タイプのポケモンより複数タイプのポケモンの方がかしこさが上がりやすい。 --だが、単タイプのポケモンは上げ難く、かしこさが進化条件になるポケモンは面倒。 -本編において「なつき度」に関連する要素は「かしこさ」に置き換えられている。 ***冒険失敗時のペナルティ //厳密には「全滅」ではないので -旧来の不思議のダンジョンは、ダンジョン内で力尽きると全資金・全アイテムが没収されるが、本作ではリーダーが力尽きてダンジョンから追放されても全資金と一部のアイテムの損失のみで済む。 --ただし、ドロボーに失敗した場合は残ったアイテムが全て「ただのタネ」になってしまう。 //そのシステムが前提のバランスなので、難易度とか対象年齢は別次元だと思う -レベルはもちろん、技や「かしこさ」もポケモン自身の能力なので失敗しても失われることはない。「強化した装備品を失う」という概念がなくなったので、より気軽にプレイできるようになっている。 -しかしエンディング後に登場する一部のダンジョンには、アイテムも資金も持ち込めず入場時に一時的にレベル1に戻されかしこさもリセットされるものもあり、従来の不思議のダンジョンのような冒険も楽しめる。 --こちらはクリア・失敗を問わず、脱出すると入ったときの状態に戻る。 ***通信要素 -ゲーム内で発生した依頼メールにはパスワードが表示され、「ふしぎなメール」として入力することで他のソフトでも出現させることができる。 --青・赤各バージョン限定のポケモンは、一方のソフトでそのポケモンが登場する依頼メールのパスワードをもう一方のソフトで写すことで、その依頼を受けて以降は普通に出現するようになる((例えば、プラスルは通常は青には出ない設定だが、赤の方で依頼主か救出対象がプラスルになっている依頼を入手し、そのパスワードを青で入力すると以降は普通にプラスルが出現するようになる。))。このため、全ポケモンを出す為には各色限定ポケモンの依頼パスワード入力が必須となる。 --また、レアアイテムが報酬だったり、隠しダンジョンをアンロックできる依頼のパスワードが公式に公開された。 --ともだちエリアや便利なアイテムが手に入る依頼メールなどを発見した場合、そのままパスワードで他人のソフトへ再現することが可能であり、ネット上でも便利な依頼メールのパスワードがまとめられていることがある((ただし、解析ツールによる不正メールが混ざっていることもあるので注意。場合によっては事実上のデータ破壊につながる悪質なものもある。))。 -ダンジョン内でリーダーが倒れた場合「ともだちきゅうじょ」を依頼できる。 --赤同士なら通信ケーブル、青同士ならワイヤレス通信、赤と青ならDSダブルスロット、離れていてもパスワードなど、あらゆる通信手段に対応している。 ---特にパスワードシステムはネット掲示板で使われた他、ポケモンだいすきクラブなどにおいてもこれ専用の掲示板が設けられた。 --救助依頼を遂行すると相手が倒れた時のダンジョンの構成が再現される。うまく利用すればレアアイテムやポケモンを効率よく集めることも。 -青のみだが、赤とダブルスロット連動を行うことで訓練所の「きゅうじょたいのま」が開放されて、赤のデータから読み込んだチームメンバーを青にボスとして登場させることができる。経験値稼ぎとして非常に有用。 --さらに、条件を満たせばここでポケモンを仲間にすることができる。そのため制限はあるが、赤で育てたポケモンを青にも連れていける。ただし、赤→青は可能だが青→赤は不可のため一方通行になる。 -シリーズ本編のようなポケモンの通信交換や通信対戦のシステムはない。アイテムのみ交換可能。 **評価点 -単なるスピンオフ作品にとどまらない、壮大なストーリー。 --何故か人間からポケモンになった主人公とそのパートナーポケモンを中心に、世界滅亡の危機や誤解を受けての逃亡劇、ラストの別れと再会など、その魅力は一口では伝えきれないレベル。 --主人公と関わるポケモン全員が魅力に溢れており、最初は嫌がらせをしてくるポケモンも終盤では改心して主人公達を助けてくれたり、好意的な広場のポケモンが主人公たちを裏切るなどのギャップが強い。 -難易度は低めだが、クリア後はシリーズ経験者向きの高難易度ダンジョンも用意されている。 --「しあわせの とう」はアイテム持ち込み可能だが、レベル1スタート、経験値が稼ぎ難い、雑魚も硬く強いなど難関でありながら、そこでしか生息しないポケモンも多数。 --「きよらかな もり」はもっと不思議のダンジョンポジションで、レベル1スタート、持ち込み無し、仲間もいないと苦しいが、選択ポケモンで難易度ががらりと変わる。 ---フーディン、カクレオン、クロバットなどで挑戦すれば楽。主人公ポケモンで挑戦すれば歯ごたえあり。それ以外の多くのポケモンでは厳しく、弱小ポケモンで挑戦してみればひたすらに逃げ回るプレイにも。ポケモン386種類分のやり方が存在している。 ---余談だが2ちゃんねるでは全てのポケモンでこのダンジョンをクリアするスレがあり、全ポケモンのクリアレポートが投稿された。 -『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』までの第3世代のポケモン''全386種が全て登場し仲間にすることができる''。 --本作専用に各ポケモンの8方向の歩き・攻撃・睡眠などの各種グラフィックが新規で作られており、インタビューでは開発期間の6割ほどはグラフィックに費やされたとされている。 --それに加え、当時発売前だった『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』から、仲間にはならないが「ゴンベ」がポケモンひろばで時々起きるイベントでゲスト登場し、装備品「ゴンベのハラマキ」も登場。 ---ゴンベのグラフィックもきちんと作られていたが、本家発売前であることから詳しい能力等がまだ決まっていなかったためイベントでのみの登場となった。 --その他、同じく『ダイヤモンド・パール』からのゲストとして、ポケモンそのものではないがルカリオ、マニューラ、ウソハチ、マネネがイベントアイテムの石像として登場している。ルカリオは「伝説の救助隊」という扱いで最高ランクレベルの名称にもなっている。 ---『ダイヤモンド・パール』での第4世代のポケモン達は次回作で正式参戦することになった。 -音楽も評価が高く、「てんくうの とう」は難易度と真逆な曲調で人気が高い。BGM製作は飯吉新が担当。 --本作では本家ポケモンシリーズの音楽は一切使用されていないものの、本作のために作られた新曲の評判は軒並み良く、後のポケダンシリーズでもアレンジされて使用されている。 -GBA版(赤)とDS版(青)の同時発売に加え、多彩な通信システムによって多くのプレイヤーが一緒に楽しむことができた。 --当時はポケモンシリーズの本編がDSに進出しておらず、ハード自体を未所持のファンもまだ少なくなかった。~ ゲームソフトの縦マルチ展開は批判される傾向にあるが、本作の場合はおおむね好意的に受け止められていた。 **賛否両論点 ''ゲームバランス面での問題点'' -最初に決定したポケモンが草タイプだった場合、タイプ相性の関係で難易度がかなり上昇する。 --ストーリー中遭遇するほとんどのボスとの相性が悪く、中盤のボスは全員飛行タイプ持ち。ラストダンジョンにいたっては飛行や虫だらけで有利に戦える雑魚敵がいないくらいである。 ---とはいえ、草タイプが弱点多めな事と最初のポケモンで難易度が変わる事はある意味原作通りではある。 --フシギダネは「ねむりごな」、キモリは「いやなおと」「こうそくいどう」と強みがあるのだが、チコリータは「はっぱカッター」の習得が早いくらいなので高額わざマシンの「タネマシンガン」を手に入れないとかなり困る。 ---後述するひでんマシン持ち込みの関係か、水タイプのポケモンが多く出るような池や海のダンジョンはクリア後に集中しており、強さを実冠できるまでがだいぶ遅い。 --一応、本作でのタイプ相性補正はいまひとつでもわずか0.9倍、効果がない場合でも半減にしかならない為、本家のようにダメージが与えられずに困ることは少ない。 --本編においては覚える技が多彩なうえに素で水路を移動できる水タイプや、連続技や行動不能技などが自力習得出来るエネコは非常に強力。 --また、後述するともだちエリアの仕様により、仲間に出来るポケモンも最初に決定したポケモンに大きく左右される。 -原作と技の設定が違いすぎる。 --「メロメロ」は原作では異性にかけると時々行動不能だが、本作では5ターンの間一切の行動不能。さらに本作には性別の概念がないため、本家で性別不明のものも含め''全ポケモンに対して''効果がある。かかっている間は殴られるのみなので、テンポも悪い。レベル1ダンジョン序盤での死因の一つ。 --固定ダメージ技のダメージ量が引き上げられ、「ソニックブーム」は20から55、「りゅうのいかり」は40から65に。特に前者は遠距離攻撃ということもあって、どのダンジョンでも相当な脅威となる。 ---なつき度で威力が変動する「やつあたり」「おんがえし」も固定ダメージ技になっているが、本作では前述の通りなつき度がかしこさに対応している。前者の最大威力は45とレベル1ダンジョンでは役に立つが、後者の最大威力も45とかしこさの割に合わない。 --防御半減によって実ダメージが倍以上に増える上に簡単には元に戻らない「いやなおと」、数ターン後に相手を必ず倒す「ほろびのうた」がフロア全体が対象の上に治療手段が少ない、レベルの高い相手には通じない「一撃必殺技」もレベル無視など、強い方向に傾きすぎている。 //一応本編でもデフォからの2段階ダウン=半減なので --本来は自分自身の分身を作り出して身を守る「みがわり」が、「敵をみがわり状態にして同士討ちのターゲットにする」という全く異なる効果になった。『風来のシレン』シリーズにおける「身代わりの杖」の効果を名前繋がりで借りてきたものだと思われるが、ポケモンしか知らないプレイヤーにとっては奇妙である。 --なおポケモンの覚える技については『[[ファイアレッド・リーフグリーン>ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン]]』のデータをほぼ丸写ししている。仕様の違いにも関わらず、覚えるレベルまでそのままである。 ---本作オリジナルの技として「すいへいぎり」「しんくうぎり」があるが、タイプ「''なし''(ノーマルタイプですら無い)」、本来なら技マシンを使えないポケモンを含めて、大部分のポケモンが覚えられるという奇妙な設定になっている。 ---実質的な害は無いが、なぜかルギアが「おんがえし((本編ではルギアを含め、技マシンに対応したポケモンが例外なく覚えられる。))」を覚えない。データの入力ミスと考えられる。 -クリア後のストーリー中で行く事になるダンジョンに入場時強制セーブされる物が多い。 --入場時のセーブは中断セーブ時と同様、途中で電源が切れたりフリーズした場合でも失敗扱いになり、持ち込んだ道具やポケを無くすようになっている。何故か、救助を諦めて戻った際もこれと同じ扱いとなってしまう。 --ダンジョン入場時に特定の技を覚えたポケモンを連れて行くorそのわざを覚えさせるひでんマシンを持っていくという条件があるのだが、後者の条件で入りひでんマシンを失った場合、再回収するのがかなり面倒。 --もっともこれは「やり直しがきかない」という不思議のダンジョンシリーズの基本ルールに従ったものであり、仕様上オートセーブが不可能な機種では大抵採用されている。 ''その他'' -ポケモンが会話をし、村を作って文化的な生活を営んでいる点。 --本作はポケモンのゲームとしては初めてポケモンが''人間の言葉で喋る''ゲームである。 --アニメや映画、漫画ではロケット団のニャースや一部の伝説のポケモン、穴久保版ポケットモンスターのピッピ等喋るポケモンも存在するのだが、ゲームでは本作が初。 --数百匹いるポケモン一匹一匹の個性が出て良いという声がある一方で、本家では自然の生き物としての側面が強いポケモンが、本作では普通の人間のように会話をしたり店を経営していたりというのは違和感があるといった意見もある。 -顔グラフィックが全てのポケモンには用意されていない。 --顔グラが用意されているのは主人公やパートナー(進化前のみ)、ストーリーに関わるポケモン、伝説ポケモンのみ。 --さらに、細かい表情変化まで全パターン搭載されているのは主人公&パートナー限定。 --ただし、ゲーム中でよく会話することになる町の住人達やイベントの重要ポケモンなどについてはほぼ全て顔グラフィックがきちんと用意されているため、少なくともストーリー本編中では顔グラが少ないとは全く感じさせない作りになっている。 ---本作は新規タイトルにも関わらず全ポケモン分に新規の8方向の歩行や攻撃等のグラフィックが用意されているため、顔グラフィックが全種類分存在しないことについては手抜きと責められるべきものではない。 ---なお、次作の『探検隊』では全ての登場ポケモンに顔グラフィックが最低1枚は用意されており、メインキャラの表情パターンも増加した。 **問題点 ''青の救助隊のデータ消失バグ(発売直後)'' -初期版の青には、『赤の救助隊』以外の一部のGBAカートリッジを、ニンテンドーDSに挿したままゲームを起動するとそのカートリッジの''セーブデータが消えてしまう不具合''が発覚している。 --セーブ方式の違いのためか、ポケモンシリーズは消えないが、『[[ロックマンエグゼシリーズ>ロックマンシリーズ#id_02540439]]』はほぼ消える。 -任天堂は発売から8日後に、無償でバグを修正した新品の修正版と交換するという迅速な処置をとった([[公式>http://www.nintendo.co.jp/ds/aphjb24j/oshirase/]])。 --これにより安心して遊べるようになった。初期版は店頭からも回収されたため、現在出回っているソフトはほぼ修正版である。ただし中古で買う場合は要注意。 --ただし、当然ながら消えたセーブデータの復元はされなかった。消えてしまったソフトに関しては諦めるしかない。 --初期版と修正版の違いは[[こちらのサイトも参照>http://nds.jpn.org/koukanpokemonfushigi.htm]]。ソフト裏面と説明書の型番が変更されている。 ---なお、箱・シールは初期版でも修正版でも無印「NTR-APHJ-JPN」のままなので、外箱だけからは区別がつかない。 -一部の「わざ」の効果に明らかに問題がある。 --相手の技を全て自分が受ける「このゆびとまれ」は自分をみがわり状態することで、敵ポケモンのAIの特性上集中攻撃を受けるという仕組み。しかし、みがわりの仕様で仲間は散り散りになってしまう。本来の用途である「自分に攻撃を集中させることで味方を守る」という役割はほぼ果たせない。 --2ターン後にダメージを与える「みらいよち・はめつのねがい」は再現が難しかったのか、2~3ターンの間のみ与えるダメージが35固定になる。使いどころが思いつかない。 ---「はめつのねがい」はジラーチ専用技であるにも関わらず「みらいよち」と全く同効果でPPだけ少ない。しかもジラーチ自身も「みらいよち」を覚えるので、「かつやくのあと」の「○しゅるいの わざを おぼえた」のカウントを増やす以外の意味が無い。 --また、本作では「わざ」であれば通常攻撃よりも段違いに強くなり、技自体の威力はダメージにはあまり影響がない。そのため「1度に複数回攻撃できる技」の総ダメージが相対的に異常に高くなっている。他には「たいあたりやひのこなどの探索時のためにPPが多くある技」「10まんボルトやねむりごななど範囲が広い技」が優先される傾向にあり、高威力技や究極技はこのゲームだとかなり使いにくくなっている。 --前述した「カテキン」で技威力を上げることもできるが、入手頻度が低すぎてシステムとしてまともに機能していない。 -仲間システムが面倒くさい。 --現地点のメンバー、ともだちエリア、メンバー全員の大きさといった課題を全てクリアしなければ仲間にならない上に、仲間になる確率はランダム。伝説ポケモンに至っては確率自体は高めでも戦闘の機会が限られているので仲間にするのが困難である(一部100%仲間になる場合あり)ため、なかなか狙った仲間が手に入らないこともある。 ---おまけに仲間にできる数は全種類のポケモンを1匹ずつ仲間にできる分だけしかない。このため同じポケモンを2匹以上仲間にすると仲間のコンプリートはダブっているポケモンをリストラしないと不可能。 --仲間になったポケモンを連れて無事にダンジョンを脱出しなければ、そのまま別れてしまうことに。 ---これについては「あなぬけのたま」と言う脱出アイテムで解消できる。しかし微妙に手に入りにくく、エンディング後だとお店に並ばなくなり入手が難しくなる。 --またジラーチやセレビィなどの伝説ポケモンは前述の高難易度ダンジョンをクリアしなければ仲間にならないものが多く、全てのポケモンを仲間にするためにはそれらをほぼ全てクリアしなければならない。 --通常ポケモンでも、中盤以降のダンジョンでしか仲間にならないのに天候変化で死んでしまうほど弱いポッポやタマタマ、「しあわせの とう」のごく一部階層に稀にしか出現しないラッキーやポニータ、同ダンジョンの低階層に出現するがバグの影響を受けやすいイーブイなど加入しにくいポケモンは多数。~ 店主やガーゴイルのポジションに当たるカクレオンに至ってはレベル90以上+ともだちリボン所持で1000分の1の確率で仲間になる。実力も高く、常時倍速で遠距離攻撃・ステータス操作攻撃などレベル100のポケモンでも安心できない。 ---そしてコンプリートを狙うのなら、上記のを進化数分集めなければならない。 ---救済手段としてか、ジラーチと伝説以外の欲しいポケモン以外のともだちエリアのスペースを全て埋め、「うたごえのいし」を所持して「ねがいの どうくつ」をクリアし、ジラーチに願えば、手間こそかかるが狙いたいポケモンを仲間にできる。 --ダンジョンから帰還するたびに、リーダー以外のポケモンが全員ともだちエリアに戻ってしまうため、再び複数人でダンジョンに挑む場合は面倒なことになる。 -クリア前から出現するのに、ともだちエリアの入手時期の関係でクリア後にしか仲間にならないポケモンがやたら多い。 --特に炎ポケモンは溶岩系ダンジョンが2つもあるにも関わらず、クリア前に無条件で仲間に出来るポケモンは&bold(){デルビルのみである}。 --一応「主人公とパートナーに対応するともだちエリアは最初から手に入る」という仕様を利用すれば、一部のエリアはクリア前でも入手する事は可能。 -あまりにも不評だったのか、次回作では&bold(){ともだちエリアその物が削除され}、仲間の管理はオーソドックスなリスト方式になった。 -クリアまでのストーリー展開がかなり良好なのに対し、クリア後のストーリー展開が若干味気ない。 --謎の遺跡が現れた、ラティアスの姿が消えた、西の洞窟に最強のポケモンがいる…など粒ぞろいではあるが、一貫性がないために印象が薄い。 --強いボスも「はるかなる れいほう」のホウオウくらいのもの。99階もある「にしの どうくつ」のミュウツーや「ぎんの かいこう」のルギアは技も弱ければステータスも低く、その道中の方が圧倒的につらい。 -クリア後の主人公とパートナーのぞんざいな扱い。 --本編ではパートナーは主人公と常に行動を共にしてストーリーに大きく絡み、倒れると冒険失敗となっていたが、クリア直後の小イベントを経過後は朝に迎えに来ることが無くなり、パートナーの同行が必須ではなくなる。町の中でもパートナーが後ろに付いてこなくなる。 ---さらに、クリア後パートナーはストーリーで少し喋るだけで、主人公・パートナー共にダンジョン内での台詞等は一般のポケモンと同じになってしまう(例:ワニノコの場合「がんばっていこうな! (主人公)!」→「かみついていい? かみついていい?」)。 ---ゲームシステム上ではパートナーに縛られなくなり自由度が上がる反面、パートナーの態度が素っ気なくなってしまった事に寂しさを覚えたり、本編の性格とのギャップを感じてしまう事も多い。 --クリア後はリーダーを主人公以外のポケモンへ変更可能になるのだが、操作キャラもリーダーにしたポケモンになってしまうため、基地で寝泊まりするのもそのポケモン。それまでストーリーで活躍した主人公やパートナーは単なる一般ポケモンのような扱いになってともだちエリアに追いやられてしまう。 --クリア後は主人公とパートナーの進化が可能になるのだが、一部の進化後の顔グラフィックは用意されていないため出なくなってしまう。 --なお、クリア後のストーリーや主人公とパートナーの扱い、顔グラなどについては次回作以降で改善されている。 ---ただし、主人公とパートナーの進化後の扱いが冷遇されてしまうのは本作以降でも度々起こっている。 -一部のポケモンと遭遇するととにかくテンポが悪い。 --全体攻撃である「ぎんいろのかぜ」を持っているポケモンは、同じ部屋内に敵を認識するとかなりの頻度で使用する。部屋が広ければ広いほど倒すのに時間がかかる。 ---他の全体攻撃技は、隣接しないと使用判定がなされない等の配慮がされているものもあるのだが。 --部屋全体のポケモンが対象となる「こうそくいどう」や「てだすけ」は一匹一匹能力上昇の演出が入る為、相手のターンがなかなか終わらない。 ---特に「こうそくいどう」は行動回数リセットの効果があり、該当ポケモンの行動順が敵集団の中でも後の方だとずっと相手のターンに。こちらが余程強くなければ即死である。 -役に立たないアイテムが非常に多い。 --ふしぎだまに顕著。目の前の水地形などを埋め立てるうめたてのたま、相手に口を使った技を使わせないちんもくのたま、がんせきふうじ・でんこうせっかを一回きりで使えるがんせきだま・やまごえだまなどは存在意義が非常に薄い。~ 本来の不思議のダンジョンでは「杖」として複数回使用できるであろう効果のアイテムが各1回限りの使い捨てになっており、アイテム欄も圧迫するため使い勝手が悪い。 --マイナス効果の装備品は持っていても役に立たず、最初から効果説明も見られるのでトラップとしても機能していない。敵に投げつけることで効果があるものもあるがごく一部である。 --他の不思議のダンジョンシリーズのような「不確定アイテム((拾った時点では正体が分からず、実際に使ったり識別アイテムの効果によって正体が判明するアイテム。))」が存在しないため、上記のようなハズレアイテム・マイナスアイテムの存在意義が無くなってしまっている。 --トルネコやシレンで言う「矢」に相当する飛び道具アイテムのうち、針系(枝・針・棘など)のアイテムがやたらと多い。何種類もあるが威力や性質には違いが見られない。同一ダンジョンで2種類以上落ちていることも多く、無駄にばらけてアイテム欄を占領する。 ---「わざ」の威力差がほぼ反映されていない事と合わせて、ダメージ計算式に何らかの問題がある可能性がある。 ---地形を無視して近くの敵一体に固定ダメージを与える石系の「ゴローンのいし」「いしのつぶて」は前者が序盤から入手可能なのに対し、後者はクリア後ダンジョンでしか入手できないが、名前のとおり前者の方が威力が高く、後者はそれよりも5低い15のダメージしか与えられない。~ 次回作では「いしのつぶて」の方が先に登場するようになった。 --わざマシンを使うとしようごマシンとなり、技「リサイクル」で元のわざマシンに戻せる。しかし、しようごマシンは預けられず、所持するかともだちエリアのポケモンに持たせるしかない。そこまでしてリサイクルする必要があるわざマシンも中々ない。 -全体的にポケモンの経験値稼ぎが面倒 --もっとも手軽なのは、エンディング後にマクノシタくんれんじょで「チーム ハイドロズ」に挑み、連結技で片付け、カクレオンしょうてんでレベルを上げられる「しあわせのたね」を買う方法。 ---しかし、手に入る経験値はたったの4896。本家ポケモンではそこそこな量だが、例えば「ダンジョンで加入したヒメグマLv10をLv30まで育てて進化させよう」と思うとかかる経験値は334000。他の手段を考慮しなければ79回の挑戦が必要。 ---ハイドロズはそこそこ強い、雑魚敵のニョロモは弱いが技がウザいと問題点が多い。 --青ではダブルスロットによる「きゅうじょたいのま」で、赤の救助隊メンバーに挑める。ハピナスや伝説のポケモンを並べて片付ければそこそこ稼げるが、伝説のポケモンは強いし、赤で揃える手間がある。 --たっぷり稼ぐ方法として、「クリア後のダンジョンのモンスターハウスを連結全体攻撃で片付ける」「あんや いせきの発光法」などがあるが、それを準備するにも手間がかかりがち。 --どれもこれも根気さえあれば稼げるのだが、進化が遅いポケモンを進化させるには何百回近く挑む必要もある。根気が折れかけたなら、前述のジラーチを使った方法を使う事も視野に。 -ポケモンごとのステータス設定。 --本作ではポケモンが全386種いる以上、全種類を同格に扱うのは難しいのだが、それにしても原作再現やプレイヤーを困らせる仕様が多い。 --「ツボツボやラッキーは攻撃が弱いが耐久面が高い」「フーディンは特攻が高いが攻撃が低い」といった本編におけるポケモンごとのステータス設定が活かされておらず、ドーピングなしでもステータスが似通ってしまう。 --ポケモンごとにレベルアップで上昇するステータスは固定されているが、多くには俗に「雑魚補正」と呼ばれる成長率になっており、敵として登場するときまでのレベルはあまりステータスが上昇しない様になっている。だが、マダツボミ系などはいつまでも雑魚補正がかかっているようなおぞましいほどの低成長率。 --同じようにレベルアップ時の上昇値固定は進化にも影響をもたらしている。上のようにヒメグマをリングマに進化させようとすると、進化まではヒメグマの初期値と成長率で育つため、進化しても情けないステータスのリングマになってしまう。しかし、レベル1ダンジョンで使用したりジラーチの願い事でレベル1加入させるとリングマの初期値のままその成長率で育つ。 --技思いだしの仕様もやや不便。進化前にしか覚えられない技もレベル上げ次第では思いだせるのだが、2段階進化するポケモンの場合はバグに近い不便な仕様になっている。 ---たとえば、ピカチュウがレベル50時に覚えられる技をライチュウになっても思いだすにはピチューをレベル50まで育ててから進化させないと思いだせない。 -バグが存在。 --仲間がにげあし状態の時に階段に向かうと、次の階への移行画面に変なマップが出る。にげあし状態が二匹以上の場合だと、最悪フリーズする事も。 ---そのため、「しあわせの とう」のイーブイ勧誘には気をつける事。 --ドーブル専用技スケッチで覚えた技をダンジョン内で連結する時、何故か連結が外れてしまう。 ---これはスケッチのPPが1であり、技が書き換えられてもその情報が残っているからだと思われる。ダンジョン内での連結はあまり無い事だが、連結する方法がダンジョン内にしかないレベル1ダンジョンに挑む際は注意。 --「ダンジョン内の店で物を置いて中断し、カクレオンに話しかけるとお金が無限に貰える(空売りバグ)」「ボスポケモンにふっかつのたねを拾わせてから倒すことで、HPを高いまま仲間にできる」など故意的に起こせるバグが多く、ゲームバランスを損なうため使用は自己責任で。 **総評 不思議のダンジョンシリーズ初心者にも上級者にもとっつきやすい、バランスの良いゲーム。~ ポケモンらしさをできる限りの範囲で損なわずうまく不思議のダンジョンに仕上がっている。~ 若干物足りない要素や難点は否めないが、クリアまでのストーリーはかなり良く、プレイしても損しない出来になっている。~ 購入を検討しているなら通信要素が充実した青の救助隊(もちろん後期の修正版)の方を推奨する。~ 現在では初期版は市場からほぼ消滅しているが、不安な場合は念のためDSi・3DSで遊ぶなどしてバグの予防を忘れずに。 **その後の展開 -メディアミックス --発売と同時期にコロコロコミックで本作を基にした漫画『ポケモン不思議のダンジョン ギンジの救助隊』が連載され、単行本(全1巻)も発売。漫画:溝渕誠。 --発売から約1年半後、本作の導入部を原作にした短編アニメ『ポケモン不思議のダンジョン 出動ポケモン救助隊ガンバルズ!』もネット配信された。これは元々は海外版発売に合わせたキャンペーンアニメだったが、話題になったことで日本でも半年遅れで放映されることになったもの。現在ではニンテンドーeショップで視聴できる。 -本作の流れを汲む続編として約2年後に『[[時・闇の探検隊>ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊]]』が発売。「主人公が元人間」「パートナーと一緒に冒険」というシナリオの流れは本作と共通しているものの、また別の異なるストーリーになっている。 --さらにその1年半後にマイナーチェンジ版の『空の探検隊』も発売されている。 **小ネタ -『[[ポケモンダッシュ]]』に続く、ポケモンシリーズにおける第2のDSソフト。全てのポケモンが登場する本格的なゲームとしては初となる。第3のDSソフトである『[[ポケモントローゼ]]』ともすれちがい通信で連動する。 -ルギアが初登場時、「''命を賭けてかかってこい!''」と発言する。 --ルギアがアニメ劇場版第2作の予告編で''のみ''言っていた台詞であり、一部のファンの間では幻のセリフとして有名だった。 --全体の会話の流れから見ても不自然なものではなく、セルフパロディにありがちな無理やりさや押しつけがましさは感じられない。 ---ただしここで戦うルギアは&bold(){技も能力もやたらと貧弱なため}、戦闘まで含めるとどうにも台詞だけ浮いてしまっている感は否めない。 -クリア後ストーリーで「やみの どうくつ」にイジワルズのゲンガーを連れて挑む時、何故かゲンガーの技構成が通常とは異なりアブソルと同じものになっている。 --これについては本来の設定通りだと攻撃技も少なく、呪いで自滅されて難易度がさらに上がるためやむなく変更なのではという意見あり。

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