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ポンポコ - (2015/09/20 (日) 18:15:59) の最新版との変更点

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*ポンポコ 【ぽんぽこ】 |ジャンル|アクション| |対応機種|アーケード| |発売元|シグマ商事| |開発元|セイブ開発| |稼働開始日|1982年| |判定|なし| |ポイント|狸が主役の横固定画面ドットイート&br;狸関連のBGM| **概要 -1982年にてシグマ商事(後のケイエム企画)がリリースしたアーケードゲーム。開発は後にシューティング界のヒット作『雷電シリーズ』を生み出す事となるセイブ開発が行っている。 -ジャンルとしてはジャンプ動作のある、横視線の固定画面でゲームが進行するドットイートアクションに該当する。 -一人~二人交互プレイ可能。全20ステージ構成だが、それをすべてクリアしてもステージが続くエンドレスループゲームである。 **主なルール -主人公の狸を操作して画面内に8つ配置されているドットアイテムをすべて回収すればステージクリアとなる。 --ドットアイテムはステージによって違い、フルーツや野菜などの他に''何故かビールが配置されているステージ''もある。おそらく「ビールは狸の大好物なんだろう」と解釈するしかないのかもしれない。 -ゲームとしてはドットイートの部類だが、はしごを乗り降りして地形の上下を行き来したり、穴の段差などをジャンプで乗り越える必要があったりと、プレイ感覚は若干『[[ドンキーコング]]』のそれに近いものとなっている。 -コントローラーはレバーとボタン1つでの操作となる。レバーにて狸の移動操作、ボタンはジャンプに使用する。 --レバー左右で狸の前後移動操作。はしごに近づいた状態でレバー上下でそれを乗り降りできる。 --レバーニュートラル状態でボタンを押せば、狸の向き前方に「小ジャンプ」を行う(垂直ジャンプはこのゲームには存在しない)。 --レバーを前後どちらかに入れながらボタンを押せば、狸の向き前方に小ジャンプよりも長く飛べる「大ジャンプ」を行う。 -ステージ内には敵があちこちでうろついており、これをかわす必要がある。 --敵の動きはすべて''その地形を一定基準に左右で動いているだけに過ぎず、特別に機軸が読めないトリッキーな動き回り方はしない''。よって、敵パターンの把握は同期のゲームの中でも容易な部類に入るだろう。 --しかし、このゲームにおける狸の攻撃手段は一切存在しない為、敵に近づいた場合はそれを避ける以外にミスを回避する方法はない。 --また、ジャンプで敵をかわすという方法も通用しない((敵の当たり判定が大きい為。))ので、敵との正面衝突は死を意味する結果となる。 --敵を確実にかわすには「はしごの中間部分に留まっていると絶対に敵に触れないのを利用してやり過ごす」という方法がある。 -地形のあちこちには「穴の段差」や「トゲ」が置かれており、それらをジャンプしないと先に進めない。ジャンプせずにそれらに触れれば当然ながらミスとなる。 --穴の段差などにはその配置の大きさにばらつきがあり、小ジャンプと大ジャンプの使い分けが非常に重要となる。 -ドットアイテムの他にも「壷」が置かれている。これに触れると以下の2種類の効果のどれかが発生する。 --一つはスコアボーナスが得られる効果。いわゆる「当たり」である。 --もう一つは壷の中から新たな敵が発生し、より回避が困難になる効果。いうまでもなく「はずれ」である。 ---しかも厄介な事に、最初からいる敵の移動スピードは速めで、壷の敵のスピードは非常に遅い。もしそれら2匹が同じ地形に留まるとその時間差のコンビネーションによってはしごまで到達できず、どうあがいても上の地形に進めなくなり、上地形にドットアイテムが残っている場合においては''最悪クリアは詰み(強制ミス)となってしまう恐れもあるので要注意''である。 --壷の中が当たりかはずれかは外見上ではわからないが、どちらが入っているかは完全固定である為、配置パターンさえ記憶さえすればはずれを極力避ける事も可能。 --また、壷はドットアイテムとは違い触れなくてもクリアには影響しないので、あえて壷に近づかずにドットアイテムだけを回収する安全重視な攻略法も通用する(但し、場所によっては壷に触れないと先のドットアイテムが取れない状況もあるので完全なる壷回避は不可能)。 -残機制ですべてなくなるとゲームオーバー(コンティニューは不可)。 --ミスする条件は「狸が敵に触れる」「穴の段差やトゲをジャンプせずに触れる」「画面上部にあるタイマー(制限時間)が0になる」のいずれかとなっている。 --ミス後はすべてのドットアイテム、敵、壷が初期の状態に戻された完全戻り復活となる。これにより、上記の詰み状態に陥っても残機さえ残っていればゲームそのものがクリア不可能になる心配はない。 **特徴 いわゆる動物が主役の可愛い路線のアクションゲームなのだが、''本作はどちらかといえばマイナーな動物である狸が主役を務めるという異色のキャスティング''となっている。~ そして''ゲームタイトルが『ポンポコ』という直球なネーミング''であり、当時のACゲームの中でもコミカルとシュールさを兼ね備えた外観を持つ作品であった。~ 狸が主役である為なのか、デモ画面などのBGMに関しては「たんたんたぬきの~♪」「しょ、しょ、しょうじょうじ~♪」といった狸に纏わる童謡が採用されており、そのシュール加減に拍車をかけている。~ しかし残念ながら道中のBGMは存在せず効果音しか聞こえないのが少々寂しいところかもしれない。~ グラフィック周りは黒背景が画面を占める割合が多く、当時の基準でもやや殺風景である感は否めない。~ しかし、オープニングデモで狸の集団がBGMにあわせてダンスしたり、ゲーム内にて狸を移動する度に尻尾をふりふりと揺らしたり、ミスすると画面下に回転しながら落下したりと、狸の動きが非常に可愛らしく愛着が沸いてくる。~ ゲームとしては「移動したり、ジャンプしたり、はしごを利用したりしてドットアイテムを全部回収する」という非常にシンプルなルールであり、初見のプレイヤーでも即効で入り込める親しみやすさを持っている。~ しかし、「ステージを進める度にドットアイテムや穴の段差などの配置が絶妙に厄介になる」「壷の触れ方によっては詰みが発生する可能性がある」「ミス後はすべてがリセットされた状態でのスタートとなる」という条件の厳しさもあり、決して簡単な難易度ではない。~ それ故に「このステージはどういう行動パターンで攻略すれば確実にクリアできるか」「触れていい壷とそうじゃない壷の把握を覚えているか」という、なかなかのパターン化を要するであろう戦略味のあるゲーム性が詰まっており、~ 近い時期の人気作とは決して引けをとらない面白さを持っている。~ 当時のゲームの例に漏れず、余計な演出がない分進行テンポは極めて良質であり、波に乗ってくると「シンプル故のテンポ感が心地よく、シンプルではあるがシンプルでは済まない」楽しさが堪能できる作品である。~ 残念ながら家庭用移殖の類は全くされておらず、今プレイする環境は大幅に限られるのが実情なのが悲しいところ…ではある。
*ポンポコ 【ぽんぽこ】 |ジャンル|画面固定ジャンプアクション|CENTER:カタログ&image(https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/1245/2666/Thumb_Ponpoko_-_1982_-_Sigma_Enterprises.jpg,height=180)|CENTER:筐体&image(https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/1245/2667/unnamed.png,height=180)| |対応機種|アーケード|~|~| |発売元|シグマ商事|~|~| |開発元|セイブ開発|~|~| |稼働開始日|1982年|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|狸が主役|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -1982年にてシグマ商事(後のケイエム企画)がリリースしたアーケードゲーム。開発は後にシューティング界のヒット作『雷電シリーズ』を生み出す事となるセイブ開発が行っている。 -ジャンルとしてはジャンプ動作のある、横視線の固定画面でゲームが進行するドットイートタイプアクションに該当する。 -1~2人交互プレイ可能。全20ステージ構成だが、それをすべてクリアしてもステージが続くエンドレスループゲームである。 **主なルール -主人公の狸を操作して画面内に8つ配置されているアイテムをすべて回収すればステージクリアとなる。 --アイテムはステージによって違い、フルーツや野菜などの他に何故かビールが配置されているステージもある。おそらく「ビールは狸の大好物なんだろう」と解釈するしかないのかもしれない。 -コントローラーはレバーとボタン1つでの操作となる。レバーにて狸の移動操作、ボタンはジャンプに使用する。 --レバー左右で狸の前後移動操作。はしごに近づいた状態でレバー上下でそれを乗り降りできる。 --レバーニュートラル状態でボタンを押せば、狸の向き前方に「小ジャンプ」を行う(垂直ジャンプはこのゲームには存在しない)。 --レバーを前後どちらかに入れながらボタンを押せば、狸の向き前方に小ジャンプよりも長く飛べる「大ジャンプ」を行う。 --ジャンプは小ジャンプの方が速い。 -ステージ内には敵があちこちでうろついており、これをかわす必要がある。 --敵は鼠と蛇。鼠は移動速度の違うものが何種類もいる。蛇は壺の中に隠れており、壺に触れなければ出てこない。 --敵の動きは全てそのフロアを一定基準に左右で動いているだけに過ぎず、特別に機軸が読めないトリッキーな動き回り方はしない。よって、敵パターンの把握は同期のゲームの中でも容易な部類に入るだろう。 --しかし、このゲームにおける狸の攻撃手段は一切存在しない為、敵に近づいた場合はそれを避ける以外にミスを回避する方法はない。 --また、ジャンプで敵をかわすという方法も通用しない((敵の当たり判定が大きい為。))ので、敵との正面衝突は死を意味する結果となる。 --敵を確実にかわすには「はしごの中間部分に留まっていると絶対に敵に触れないのを利用してやり過ごす」という方法がある。 -フロアのあちこちに「画鋲」や「穴」があり、それらをジャンプしないと先に進めない。避けそこなえば当然ミスとなる。穴の大きさにばらつきがある。 -アイテムの他にも「壷」が置かれている。これに触れると以下の2種類の効果のどれかが発生する。 --一つはスコアボーナスが得られる効果。いわゆる「当たり」である。 --もう一つは壷の中から前述の通り蛇が発生し、より回避が困難になる効果。いうまでもなく「はずれ」である。 ---しかも厄介な事に、最初からいる敵の移動スピードは速めで、蛇のスピードは非常に遅い。もしそれら2匹が同じフロアに留まると、その時間差のコンビネーションによってはしごまで到達できず、どうあがいても上のフロアに進めなくなり、上フロアにアイテムが残っている場合においては最悪クリアは詰みとなってしまう恐れもあるので要注意である。 --壷の中が当たりかはずれかは外見上ではわからないが、どちらが入っているかは完全固定である為、配置パターンさえ記憶さえすればはずれを極力避ける事も可能。 --また、壷はアイテムとは違い触れなくてもクリアには影響しないので、あえて壷を避けアイテムだけを回収する安全重視な攻略法も通用する。ちなみに敵はジャンプで越えられないが、壺はジャンプで越えられる。よほど悪い配置でない限り、蛇を全く出さない事は可能。 -残機制ですべてなくなるとゲームオーバー(コンティニューは不可)。 --ミスする条件は「狸が敵に触れる」「穴や画鋲を避けそこなう」「画面上部にあるタイマー(制限時間)が0になる」のいずれかとなっている。 --ミス後はすべてのアイテム、敵、壷が初期の状態に戻された完全戻り復活となる。これにより、上記の詰み状態に陥っても残機さえ残っていればゲームそのものがクリア不可能になる心配はない。 **評価点 -コミカルな世界観。 --狸が主役、アイテムは果物や野菜、敵がネズミや蛇など、ほのぼのした雰囲気がある。 -システムがシンプルで分かりやすく、パターンを見切る面白味がある。 --ステージを進める度にアイテムや穴などの配置が厄介になる。 --小ジャンプの方が大ジャンプより速いため、可能な限り小ジャンプを使う方がいいのだが、当然ジャンプ距離は短い。双方のジャンプの使い分がコツの一つ。 **問題点 -乏しいゲーム性。 --操作はジャンプと移動だけ。敵の動きもフロアを左右に動くだけと単純、ステージギミックなどもなく、プレイヤーのできる事が少ない。操作は単純ながらも奥深いゲーム性、という訳でもない。 -見た目が地味。 --派手さや変化に欠け、デモやプレイ画面を見ても面白味を感じられない。 **総評 非常にシンプルなルールであり、初見のプレイヤーでも即効で入り込める親しみやすさを持っている。ただそうは言っても、ゲーム性の淡泊さは否定できない。出来が悪いという訳ではないものの、影に隠れてしまう存在だった。 ---- **余談 残念ながら家庭用移植の類は全くされておらず、今プレイする環境は大幅に限られるのが実情なのが悲しいところ…ではある。 知名度の低い当作品だが、韓国では日本では考えられない位に大ヒットを記録し、レトロゲームの代名詞のひとつとして挙げられる位に人気があった。その為、1999年頃にはアプリ等で移植されたり、イオリス社からリメイク作品として「ラクーンワールド」というアーケード作品もリリースされている。

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