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プロ野球ファミリースタジアム'87年度版 - (2012/10/18 (木) 00:29:29) の最新版との変更点

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*プロ野球ファミリースタジアム'87年度版 【ぷろやきゅうふぁみりーすたじあむ87ねんどばん】 |ジャンル|SPG|&image(FamilyStadium87-01.gif)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|256kb+256kbROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |発売日|1987年12月22日|~| |定価|3,900円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |ポイント|打てなくなった選手達&br()シール|~| -データを変更したマイナーチェンジ版であるため、各項目の詳細は[[プロ野球ファミリースタジアム]]を参照。各項に於ける記述は相違点に留める。 **概要 1986年12月に発売された大人気野球ゲーム『プロ野球ファミリースタジアム』(以下『前作』と表記)のデータリニューアル版。基本システムはそのままに、「ホーナー旋風」を巻き起こしたB.ホーナー、三振かホームランの大砲R.ランス、トレンディエースと呼ばれた西崎とそのライバル阿波野、世紀の大トレードで移籍した中日落合など選手データを1987年度のものに更新、チーム数も2チーム増え12チームとなった。この他ユニフォームのパレット変更、選手データの表記方法、球場の外観など細部のグラフィックが変更されている。 &image2(FamilyStadium87-02.gif,width=700,center) #center(){主な変更箇所・共に左前作/右本作} **ゲーム内容 -「バース・落合クラスだと当たればホームラン」((ファミコン通信1987年11月5日号より。))と評されたように打球が飛びすぎた前作の内容を考慮され、本作では飛距離が抑えられ投高打低となった。 -球団は前作10球団に加え、Bチーム(ブラボーズ)が連合チーム「レイルウェイズ」より独立し単独チーム化、さらに当時のMLB一流選手が揃ったMチーム(メジャーリーガーズ)の2球団が新たに参入し12球団となった。なおデモ画面にのみOチーム(オリエンツ)が登場するが、どのような手法を使ってもプレイヤーが操作することは出来ない。 -前作では王・安田2名のOB選手が登場していたが、本作では全選手が日本プロ野球1987年ペナントレース終了時の現役選手で構成され、OB選手は1人もいなくなった。 &image2(FamilyStadium87-03.gif,center) #center(){MチームとBチーム} **評価点 -投手有利となり、よりテクニックが重視され、上級者同士の対戦では僅かなミスが命取りとなる。 -チートレベルのMチーム。スタミナの鬼剛球王N.ライアン、130キロのフォーク(実際はSFF)を投ずるM.スコット、3割60本M.マグワイア、控えに甘んじる3割8分40本のD.マッティングリーなど他の11球団とは明らかに一線を画す顔ぶれは、「暴力的な強さ」とまで評された。((ファミコン通信1987年12月10日号/発売直前緊急特集12球団レビューより。))しかしその実情は打てなくなった本作の不満点を解消するために設定された「ナムコの気遣い」であった。 **問題点 -打てなくなった選手達。打球の飛距離が抑えられたため、地味な試合展開となりがちでゲームの爽快感が薄れてしまった。対COM戦では改善されていないお粗末な守備から貰ったチャンスで得点を重ねるという、釈然としない展開。対人戦に於ける1点を争う「緻密な野球」も裏を返せば、「チマチマとヒットで繋ぐ野球」である。 -バッターボックスの前方(ゲーム画面では上部)に移動できなくなった。前作では打席前方に打者を移動させ、変化球の曲がり初めを叩くという相手投手の攻略が可能であったが、本作では前方への移動が不可能となり、先の「飛ばない仕様」と合わせ、打者不利というゲーム内容に拍車をかけている。 &image2(FamilyStadium87-04.gif,center) #center(){左・前作の移動限界/右・本作の移動限界} -手抜きのパッケージとカセット。本作の箱・カートリッジ・説明書はそれぞれ前作のハードケースとカセットラベルをそのまま使用し、タイトル部分の横に「87年度版」と書かれたシールを貼っただけ、取扱説明書にいたっては、ゲーム画像と文章を数箇所変えただけという手抜き仕様である。その大胆な手の抜きようをゲーム雑誌が好意的に受け取る筈もなく「手抜きのパッケージとカセット」((ファミコン通信1988年6月号付録、ゲームカタログ1988より。))「馬鹿野郎、シール貼っただけ」((ファミコン必勝本・バグボーイデラックスより。))と嘲笑やネタの対象物となってしまった。[[参考画像(googleイメ検)>http://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%97%E3%83%AD%E9%87%8E%E7%90%83%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A0+%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%82%B3%E3%83%B3&hl=ja&rlz=1I7DBJP_ja&prmd=imvns&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=XnB9UO3AEu2cmQW7lYHIBw&ved=0CAoQ_AUoAQ&biw=1024&bih=567]] -なぜか右投げのBチーム「ふるみそ」。モデルとなった阪急・古溝克之は左投げである。データ間違いを犯してまで彼を入れるなら、この年規定投球回に達し7勝3セーブを挙げた佐藤義則を入れたほうがよかったのではという声も聞かれた。((ファミコンチャンピオンより。)) -妙な色使いのSチームユニフォーム。Dチームのモデル球団である中日のユニフォームが1987年より変更されたことを受け、前作のSチームのユニフォームカラーがそのままDチームに転用された。そのためSチームのユニフォームも変更されたが、モデル球団であるヤクルトのユニフォームから大きく乖離した「深緑+紫」という奇妙なものに変更されている。 &image2(FamilyStadium87-05.gif,center) #center(){左・本作Sチーム/中・前作Sチーム/右・本作Dチーム} **総評 -打高投低で本塁打を連発でき、よく言えば「派手で豪快な試合内容」、悪く言えば「大味なゲーム展開」だった前作を反省し、打球の伸びを抑えた本作であったが、ユーザーやゲームライターからは「ホームランが出にくくてつまらない」((ファミリーコンピュータMagazineより。))「地味な試合になりがち」((ファミコン通信ゲームカタログ1991より。))「弱くなった阪神をこれ以上いじめてどうする」((ファミコン通信ライター・浜村通信談。))など概ね不評であった。この評価を受け'88からは再び打者有利の内容に戻り、「飛ばないファミスタ」は後にも先にもこの一作だけという結果に終わった。
*プロ野球ファミリースタジアム'87年度版 【ぷろやきゅうふぁみりーすたじあむ はちじゅうななねんどばん】 |ジャンル|SPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000533.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|256kb+256kbROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |発売日|1987年12月22日|~| |定価|3,900円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|なし|~| |ポイント|前作から一転して投高打低のバランス&br()シール貼っただけの手抜きパッケージ|~| |>|>|CENTER:''[[ファミスタシリーズリンク>ファミスタシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1986年12月に発売された大人気野球ゲーム『プロ野球ファミリースタジアム』(以下『前作』と表記)のデータリニューアル版。基本システムはそのままに、「ホーナー旋風」を巻き起こしたB.ホーナー、三振かホームランの大砲R.ランス、トレンディエースと呼ばれた西崎とそのライバル阿波野、世紀の大トレードで移籍した中日落合など選手データを1987年度のものに更新、チーム数も2チーム増え12チームとなった。この他ユニフォームのパレット変更、選手データの表記方法、球場の外観など細部のグラフィックが変更されている。 ※データを変更したマイナーチェンジ版であるため、各項目の詳細は『[[プロ野球ファミリースタジアム]]』を参照。各項に於ける記述は相違点に留める。 #region(画像) &image2(FamilyStadium87-02.gif,width=700,center) #center(){主な変更箇所・共に左前作/右本作} #endregion **ゲーム内容 -「バース・落合クラスだと当たればホームラン」((ファミコン通信1987年11月5日号より。))と評されたように打球が飛びすぎた前作の内容を考慮され、本作では飛距離が抑えられ投高打低となった。 -球団は前作10球団に加え、阪急をモデルとしたBチーム(ブラボーズ)が連合チーム「レイルウェイズ」より独立し単独チーム化、さらに当時のMLB一流選手が揃ったMチーム(メジャーリーガーズ)の2球団が新たに参入し12球団となった。なおデモ画面にのみOチーム(オリエンツ)が登場するが、どのような手法を使ってもプレイヤーが操作することは出来ない。 -前作では王・安田2名のOB選手が登場していたが、本作では全選手が日本プロ野球1987年ペナントレース終了時の現役選手で構成され、OB選手は1人もいなくなった。 -試合終了時の新聞でナムコスターズも他のチーム同様「Nチーム」と公平な表記をされるようになった。 --ナムコスターズ絡みでは超俊足で名高い「ぴの」が1番打者になり、その超俊足を体感できる機会が増えた。また前作での1番打者「まつぴ」が代打と逆の形になっている。 #region(画像) &image2(FamilyStadium87-03.gif,center) #center(){MチームとBチーム} #endregion **評価点 -投手有利となり、よりテクニックが重視され、上級者同士の対戦では僅かなミスが命取りとなる。 -チートレベルのMチーム。スタミナの鬼剛球王N.ライアン(らいあん)、130キロのフォーク(実際はSFF)を投ずるM.スコット(すこつと)、3割61本M.マグワイア(まくが)、控えに甘んじる3割8分40本のD.マッティングリー(まつちん)など他の11球団とは明らかに一線を画す顔ぶれは、「暴力的な強さ」とまで評された。((ファミコン通信1987年12月10日号/発売直前緊急特集12球団レビューより。))しかしその実情は打てなくなった本作の不満点を解消するために設定された「ナムコの気遣い」であった。 **問題点 -打てなくなった選手達。打球の飛距離が抑えられたため、地味な試合展開となりがちでゲームの爽快感が薄れてしまった。 --対COM戦では改善されていないお粗末な守備から貰ったチャンスで得点を重ねる釈然としない展開。対人戦に於ける1点を争う「緻密な野球」も裏を返せば、「チマチマとヒットで繋ぐ野球」である。 -バッターボックスの前方(ゲーム画面では上部)に移動できなくなった。前作では打席前方に打者を移動させ、変化球の曲がり初めを叩くという相手投手の攻略が可能であったが、本作では前方への移動が不可能となり、先の「飛ばない仕様」と合わせ、打者不利というゲーム内容に拍車をかけている。 #region(画像) &image2(FamilyStadium87-04.gif,center) #center(){左・前作の移動限界/右・本作の移動限界} #endregion -なぜか右投げのBチーム「ふるみそ」。モデルとなった阪急・古溝克之は左投げである。データ間違いを犯してまで彼を入れるなら、この年規定投球回に達し7勝3セーブを挙げた佐藤義則を入れたほうがよかったのではという声も聞かれた。((ファミコンチャンピオンより。)) -妙な色使いのSチームユニフォーム。Dチームのモデル球団である中日のユニフォームが1987年より変更されたことを受け、前作のSチームのユニフォームカラー「青+グレー」がそのままDチームに転用された。そのためSチームのユニフォームも変更されたが、モデル球団であるヤクルトのユニフォームから大きく乖離した「深緑+紫」という奇妙なものに変更されている。 --このカラーリングについては、当時のヤクルトのユニフォームに使用されていた赤と青を混ぜて紫とし、それに加えて親会社カラーかつ当時の球団旗に使われていた緑も使用した、と解釈することも出来なくはないが…。 --次作『'88』以降はビジターユニフォームをモチーフとした「青+水色」に変更され、結果的に初代のDチームとそのまま入れ替わった形となった。ただし、緑はその後も球団選択画面のアイコンに使用されている。 ---本作では西武をモデルとしたLチームのカラーリングが当時のビジターユニフォームと同様の真っ青に変更されており、「青+水色」では色系統が重複するため使用できなかった可能性もある。 --余談だが、近年では実際のヤクルトもユニフォームに緑を使用することが多くなっている((もっとも、本作のような深緑ではなく薄緑~黄緑寄りの色合いが多いが。))。 #region(画像) &image2(FamilyStadium87-05.gif,center) #center(){左・本作Sチーム/中・前作Sチーム/右・本作Dチーム} #endregion **総評 打高投低で本塁打を連発でき、よく言えば「派手で豪快な試合内容」、悪く言えば「大味なゲーム展開」だった前作を反省し、打球の伸びを抑えた本作であったが、ユーザーやゲームライターからは「ホームランが出にくくてつまらない」((ファミリーコンピュータMagazineより。))「地味な試合になりがち」((ファミコン通信ゲームカタログ1991より。))「弱くなった阪神をこれ以上いじめてどうする」((ファミコン通信ライター・浜村通信談。))((ただしデータ的に言えば、掛布、バースなどは現実の成績より上積みされているので、むしろ阪神には優遇している方である。『'88』、『'89開幕版』の阪神の悲惨さは本作の比ではない。))など概ね不評であった。~ この評価を受け『[['88>プロ野球ファミリースタジアム'88年度版]]』からは再び打者有利の内容に戻ることになる。 //「飛ばないファミスタ」は後にも先にもこの1作だけという結果に終わった。 //ゲームボーイ版『ファミスタ』に「とにかくホームランが出ない投高打低仕様。『'87』で投手有利バランスがイマイチ受けが悪かったため『'88』では元のバランスに戻したのに、更なる投手有利になったことで、チマチマした野球を強いられる」とあるのでCO **余談 -本作の箱・カートリッジ・説明書はそれぞれ前作のハードケースとカセットラベルをそのまま使用し((但し、出荷時期によっては、箱裏面の「160人」が「192人」に、カートリッジ裏面の「10球団」が「12球団」になっているなど細かい変更はされている。))、タイトル部分の横に「87年度版」と書かれたシールを貼っただけで、取扱説明書にいたってはゲーム画像と文章を数箇所変えただけという手抜き仕様である。その大胆な手の抜きようをゲーム雑誌が好意的に受け取る筈もなく「手抜きのパッケージとカセット」((ファミコン通信1988年6月号付録、ゲームカタログ1988より。))「馬鹿野郎、シール貼っただけ」((ファミコン必勝本・バグボーイデラックスより。))と嘲笑やネタの対象物となってしまった。[[参考画像(Googleイメ検)>https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%97%E3%83%AD%E9%87%8E%E7%90%83%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A0+%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%82%B3%E3%83%B3&hl=ja&rlz=1I7DBJP_ja&prmd=imvns&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=XnB9UO3AEu2cmQW7lYHIBw&ved=0CAoQ_AUoAQ&biw=1024&bih=567]] -前作の3球団連合だったレイルウェイズは南海ホークスが16人中たった3人と明らかに冷遇されていたが、阪急ブレーブスが単独チーム化のブラボーズとして抜けたことで本作では16人中7人もが名を連ねている。 -投打のバランスは上記の通り次回作で元に戻るのだが、後の1990年にゲームボーイでシリーズ初作品の『[[ファミスタ]]』を出した時には本作以上に投高打低なバランスでの登場となった。 --この時はゲームボーイ初作品ということもあってハード自身に対して慣れなかったことが考えられる(ゲームボーイでの2作目『[[ファミスタ2]]』ではそれなりに是正されている)。 -ゲーム中、最多の本塁打を誇る「まくが」のモデル「マーク・マグワイア」のスペルは「McGwire」なのでスタッフが「''マクガ''イアー」と誤読したと思われる。同姓のミッキー・マクガイア選手が1973~74年に広島に在籍しており、そのため当時の日本球界ではMcGwireはマクガイアと読むのが一般的となっていた事もあるだろう。 --そのため、当時マグワイアを知っている数少ない者でも、「まくが」のモデルがそれと気づかない人が少なくなかった。 ---また本塁打61本はロジャー・マリスの記録で(1961年)それまでベーブルースの持っていた60本の記録を塗り替えた伝説的なものだったので「まくが」=「マリス」と誤解した人もいたことだろう(「ま」しか合っていないが)。~ 実際マグワイアは1987年シーズンの本塁打は49本、デビュー年である前年の3本を足した累計でも52本で61本には遠く及ばないことから61本と結びつくものがない。 --後の1998年にマグワイアはそれまでのマリスが持っていた記録を塗り替える62号を放ち、当時は野茂や伊良部など少ないながら日本人メジャーリーガーもいたことから日本でも大々的にニュースで新聞で取り上げられ((最終的に70本を放った。またマグワイアと争ったソーサーもすぐ62号を放ち最終的に66本に達するなど、まさに雲の上の戦いとなったことも注目度を上げた。))、同時に本作にマグワイアその人がいたこともちょっとした話題となった。 -ナムコスターズの代打に入っている「かにかに」は、現在からすればナムコがアーケードで導入した「カニカニパニック」と思いそうだが、当該のゲーム筐体がアーケードで稼働を開始したのは4年後の1991年のことであり、本作発売当時はまだ存在していない。~ それどころか「カニカニパニック」の母体である「ワニワニパニック」にしても1988年2月の稼働開始で当時は存在していない。 --本作の上記選手は『[[さんまの名探偵]]』に登場するグラフィックウィンドウから特定場所を指定して調べたり取ったりする対象を選ぶ「カニカーソル」(カーソルがカニの形)がルーツとなっている(このカーソルを使う時、さんまが「かにかにどこかに?」と言う)。つまり主人公の「さんま」共々同ゲームからの登場となる。 --後の『[[スーパーファミスタ2]]』(SFC・1993年3月12日発売)等で登場する「カニカニ」は、そのまま「カニカニパニック」に由来している。 ----

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