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*いただきストリートDS 【いただきすとりーとでぃーえす】 |ジャンル|ボードゲーム|&amazon(B000JFSFGC)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|THINK GARAGE&brトーセ|~| |発売日|2007年6月21日|~| |価格|5,040円(税込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|マリオとドラクエが初共演&brキャラゲーとしては良い点も悪い点も&brいたスト自体の完成度は高い|~| |>|>|CENTER:''[[いただきストリートシリーズリンク]]''| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク>ドラゴンクエストシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -[[DQとFFとのコラボ>ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial]]により半ば「いたスト」がキャラゲー化しつつある中、続いてコラボの対象に選ばれたのは、ご存じ『[[スーパーマリオブラザーズ]]』だった。 --ハードはDS(Dragonquest、Supermario)。 --ボードゲーム故か、マリオ側からはデイジーやワルイージなどといったパーティー専門キャラも参戦する。 --マリオは以前にもFFと共演しておりスクエニとは繋がりを持っていたが、DQと共演するのはこれが初めてである。 ---次回作の『[[いただきストリートWii]]』も製作されたが、その出来は・・・ --基本的にこういったコラボ作品は任天堂側が招待することが多い為、このように任天堂が招待される側になる事は稀である。 ---- **特徴 -基本的なルールは「いただきストリート」と同じ。 --マップを進み、止まったマスの店を購入する。止まった相手から買い物量を徴収できる。 --マップにはいくつかのエリアが存在し、エリア内の店の総額が増資などによって増えると株価が上がる。株を買ってから増資することで相当な利益を生み出せる。 --マップ上のマークを4つ集めてスタート地点の銀行に戻ると賞金。 --チャンスカードが設定されており、引くと何かしらイベントが発生する。 -「逆交渉」システムが登場。交渉を受けた時に、店と一緒に受け取る・支払う金額を変更してこちらから交渉し返す事ができる。 --対人戦は元より、交渉の機会が少ないNPC相手にも使える。 --逆に「逆交渉」を使ってくるNPCはワリオぐらいしかいない。 -低いランクのキャラは一度にできる増減額や購入できる株に限度が設定されていたり、特定のテクニックを使用してこなかったりと、システム的な制限をかけられており従来のシリーズから大幅に弱体化した。 --それでもハマると負けるので気を抜いてはいけない。 -マリオが喋る。 --マリオ以外のキャラはともかく、ゲーム内でマリオ自身にはっきりと台詞が付けられる事はほとんどない。しかし本作ではピーチやクッパと同じぐらいペラペラと喋るマリオの姿を見ることが出来る。他にはっきりとした台詞があるのは「ルイージマンション」、「マリオVSドンキーコング」ぐらいである。 --ちなみに説明書や公式サイトを含めたら「スーパーマリオランド2 6つの金貨」や「マリオゴルフGB」など、少数ながらも存在する。 #region(参戦キャラ) DQ勢~ -ももんじゃ(Cランク) --「スライムもりもりドラゴンクエスト」に登場したももんじゃの集団「しっぽ団」の団員であり、若干生意気な性格をしている。 -スライム(Dランク) --お馴染最弱モンスター。ただのスライムである事にコンプレックスを抱いている一面もある。 -ビアンカ(Bランク) --前作Specialで暴走していたフローラは登場しない。時々おのろけ台詞を呟く。 --実はDQ・マリオ含め女性勢唯一の庶民キャラである。キャサリン? あれ女じゃないだろ。((キャサリンは男である)) -プリン(Cランク) --[[DQ2>ドラゴンクエストII 悪霊の神々]]のムーンブルクの王女。DQ2においてこの名前はあまり一般的ではない? --何故か''犬だった頃の癖が残っている''。 -アリーナ(Bランク) --建物の壁を突き破ろうとしたり、悪い効果のチャンスカードを破ろうとしたりとパワフルで暴虐なキャラ。 -クリフト(Cランク) --基本的に人格者だが、例によってザキを使おうとする事も・・・ -ハッサン(Cランク) --肉体派のアリーナやドンキーコングとの掛け合いが多い。 --「''ハッサンが 破産したって いわれたくねぇのに!''」 -ヤンガス(Dランク) --『ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』の主人公、少年時代のヤンガス。 -ククール(Aランク) --プレイヤーキャラクターが男性か女性かで態度が180度変わる。 --キャサリンを恐れている。 -ゼシカ(Sランク) --本作では先生的立ち位置。 --「''ああ わたしの胸がしぼんでいく~?''」 -りゅうおう(Sランク) --台詞が一々大げさで場違いというある意味シュールなキャラ。 --少なくともDQキャラ中最強である。 マリオ勢~ -マリオ(ランクA) --お金儲け=コイン集め --自分をスーパースターだと自覚しているようなセリフが多く、やたら自信過剰。(マリオゴルフGBのホームページを参考にしたのだろうか?) -ルイージ(ランクC) --例によって戦法は地味。 --緑繋がりでクリフトとの絡みがある。 -ピーチ(ランクS) --基本的におとぼけキャラだが、ランクは見てのとおりS。マリオキャラでは最強である。 --Sランクでこそあるが、最初から選択できる。 -デイジー(ランクC) --ピーチ姫が穏やかな分、こっちは結構暴走している。 -ヨッシー(ランクB) --脳天気で普段は食べ物の事しか考えていない。 --戦法は手堅く、Bランクにしては異様に強い。 -キャサリン(ランクD) --楽しむ事を目的としている為高度なテクニックは使わない。 --ククールに惚れている。 -キノピオ(ランクC) --多くのキノピオ達の中でもピーチ姫の側近。 --彼曰く、ルイージには独特のオーラがあるらしい・・・ -DK(ランクD) --ドンキーコングJr。名前文字数制限でDKにされた。 --店の大きさ=筋肉の強さ -ワリオ(ランクB) --「ワリオカンパニー」という単語を放つ(『メイド イン ワリオ』シリーズに登場したワリオが経営する会社)。 --出典は初登場作品である『[[マリオランド2>スーパーマリオランド2 6つの金貨]]』になっている。 -ワルイージ(ランクC) --本家マリオに比べてそれほど狡猾ではない。て言うか間抜け --場を荒らして混乱させる戦法を好むが、あまり計画性はない。「計画どぉ~り 計画どぉ~り!」 --ワリオ同様、出典は初登場作品のマリオテニス。 -クッパ(ランクA) --ツアーモードをすべてクリアしないと選択できない。 --嫌いな奴≒マリオ --ククール同様プレイヤーの性別で態度が180度変わる。 非プレイヤーキャラ勢~ -おどるほうせき --チャンスカードの効果で一時的に出現する。『ジュエル』という名前で、関西弁で喋る。 --高額店に止まる様に動くというボーナスキャラ。 -ホイミン --DQ4に登場した、人間に憧れライアンの味方になったホイミスライム。 --チャンスカードの効果で一時的に出現する。ホイミンの横を通過した時に、好きなマークを1つ貰える。 --すべて揃っている時はどのマークの代わりにもなる「どこでもカード」を1枚貰える。 -ジュゲム --チャンスカードの効果で一時的に出現する。ジュゲムが通った店はすべて休みになる。 --休みが解除されるタイミングの関係で、ジュゲムの直後にサイコロを振るキャラクターには一切デメリットがない。 #endregion ---- **評価点 -システム面においては少なくとも旧作いたストシリーズの上位互換である。 --バランスは非常によく取れており、どの戦法でも普通に優勝を狙う事が出来る。 --サイコロ運に多少左右されるのは一緒。 -しつこいようだが、マリオが喋る。 --ただしその内容はやや賛否両論気味。 -何気にキャラクターの再現性は高い。 --ゲーム中でのキャラクターの説明はそれなりに凝っている。 --特定の状況専用の台詞が一生かかっても発掘しきれないほど無尽蔵に用意されている。 ---ただし狙ってやらないと出せないほど条件がキツイ。 -ワープマスがDQマップでは旅の扉、マリオマップでは土管といった具合に、それぞれの世界観の住み分けはハッキリ出来ている。 --ただしそれは後述の問題点の原因にもなった。 -チャンスカードで、歴代DQ・マリオシリーズのゲーム画面が表示される。''しかも100種類全部違う''。本家ファンには嬉しい仕様である。 --なお、種類は少ないがカジノでもDQやマリオに沿ったイベントが出現したりする。 -音楽は原曲に忠実だったりアレンジだったりするが、いずれも元が名曲なので概ね好評である。 --『[[New スーパーマリオブラザーズ]]』のお城BGMのように気付きにくいアレンジもある。 --ちなみにDQ・マリオ両者ともBGMは16曲ずつ。 -テンポは良い。 --悪い点はほとんどなく、強いて言えばレベルアップの演出が飛ばせない事ぐらいしかない。 ---- **賛否両論点 -従来のいたストからの新規要素は、ゲーム部分においては逆交渉ぐらいしかない。 --従って、小さいマップや、短期決戦であるほど運要素が強くなると言ういたストのあまり良くない伝統を引き継いでしまっている。 ---上手い人ほど、ツアー序盤でコテンパンにのされる事もある。「頭で勝負するゲーム」と銘打っておきながら運で敗北するってどうなのっていう。 --元々完成度が高いゲームなので、下手に増やせばバランスを悪くすることになるが。 -着せ替えアイテムはほとんどがコスプレ。 --カジュアルな服もあるが種類は圧倒的に少ない。 ---余談だがプレイヤーと異なる性別用の服も一様に着れる。男が女物の服を着るとNPCからキツイ一言が・・・ -サイコロを振る前に中断セーブができるが、振った後に電源切ってロードしてやり直すとサイコロの出目が変化する。 --これを利用すれば、買い物料が高い店を回避するまでやり直したり、賞金稼ぎなど好き放題できる(但しCOM戦のみ)。使わなければいいだけの話だが・・・ ---こういった手法は『いただきストリート2』などの他のいたストシリーズでは使えないため、結構目立つ。 -普段喋ることのないマリオキャラの言動に違和感を覚えるプレイヤーは少なくない。 #region(一例) --マリオ ---台詞に「ハッハー!」や「ヒア ウィ ゴー!」など、''任天堂マリオで使っていたボイスをカタカナ語にして混ぜている''。ちょっとしたエセ外国人のような感じに。(ちなみにルイージの喋り方は普通) ---時々''「マリオマス」''や''「マリオ伝説」''などのかなりアレな単語を発したり、''関所を「マリオだから」タダで通ろうとする''事もある。自己顕示欲が強いのだろうか・・・((一応、この性格は公式設定に限りなく近い。前述のマリオゴルフGBのサイトを見るとそれに近いナルシストな台詞を放っている。単にゲームプレイヤーにとっては馴染みが無いというだけである。)) ---[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]での赤ん坊時代の冒険を''「全然覚えていない」と全否定する''。(確かに赤ん坊だったから覚えていないかもしれないとはいえ)そりゃないですよマリオさん。 --- --ピーチ姫 ---口調が「~ですわ」と露骨にお嬢様口調になり、かなり天然ボケな性格になっている。一見成立しそうだが、''実は本家マリオでこのような性格だったことは一度もない''。 ---ゲーム内文章では「芯の強い女性」と紹介されているが、実際のプレイではそれらしい印象をあまり受けないのが問題。 ---マリオRPGシリーズなどをやれば分かるだろうが、本来は本作のような捉えどころのない発言はしないキャラである。 ---ピーチとクッパが対戦相手にいる時、女プレイヤーで目標金額に到達すると、''ピーチがクッパにプレイヤーをさらってしまうよう命令する。''ピーチ、ここまで腹黒いキャラだったか!? --ワルイージ ---サイコロを振る度に一々''すっ転ぶ''。本家ワルイージに慣れているプレイヤーにはこの異様に間抜けな動きが鼻につくと思う。どちらかというと間抜けなのはワリオであり、ワルイージは狡猾と言う印象が強い為である。 ---全ツアー制覇時、唯一プレイヤーの偉業達成を喜ばないキャラクター。かなり浮いている。 ---余談だがキャラ説明で手足が長いことをやたら強調されている。シュールすぎる・・・ --等々。 #endregion -Aランクまでは堅実な戦法を取る者が多いが、Sランクになると相乗りも積極的でさらに10株売りなど嫌らしい戦法が目立ってくる。その割に自力で稼ぐ方はそこまで上手くない。 --どちらかというと相手の足を引っ張るより、綿密な計画を立てて強固なプレイをするAIにしてほしかったと言う声はある。 ---- **問題点 -折角マリオがまともに会話できる作品でコラボしたにも関わらず、''DQキャラとマリオキャラの直接的な会話や掛け合いがほとんど見れない''。 --一応、それぞれのキャラに対してそれなりに思うところはあるらしく、店に止まったり目標達成時等に特定の台詞を言ったりはする。 --逆に、DQ同士、マリオ同士の会話はやたらパターンが多く充実している。そういうのを見たい人にはお勧め。 ---DQキャラはシリーズ全般から登場している為、「どのキャラとどのキャラの掛け合いが存在するか」という予測はかなり付きにくい。 --要するに、両者の住み分けがハッキリしすぎていてコラボと言う印象をまるで受けない。 -キャラは自分限定。DQキャラやマリオキャラを操作することは出来ない。 --ただでさえNPCがペラペラ喋るので、掛け合いによるキャラ崩壊を防ぐと言う意味もあるだろうが・・・ -キャラごとにポリゴンの動きが設定されているが、どの動きも同じ動きをループするタイプの為、「驚いて(何度も)杖を落とす」「悲しんで(何度も)頭を抱える」など違和感を感じる部分が多い。 --DQの人間キャラのポリゴンが全体的に雑。特にアリーナやハッサンなどの動きが多いキャラを見れば分かりやすい。 ---対してマリオキャラのポリゴンは(本家マリオ並に)出来がいいので、技術不足という訳ではなさそう?  -着せ替えするためには、ゲームをプレイすることで手に入るマリオシリーズの通貨「コイン」を集め、着せ替えショップで購入する必要がある。 --普通にプレイして、優勝することで得られるコインが100~150枚程度なのに対し、一部アイテムが''500~1000コイン、物によっては3000以上という異様な額''に設定されている。しかもアイテムは''ランダムに日替わり''である。 ---いたストは一回のプレイだけでも相当な時間を費やし、さらにゲームの仕様上CPU相手に確実に優勝できるとも限らない。 ---アイテムを売ってコインに変えることもできる。ただし買い取り価格は''半額どころか3分の1である''。 --安いアイテムもあり、一部アイテムはツアーモードクリアの報酬としてもらえるものの、なにしろアイテム総数は180種と多い為、コンプリートに必要なプレイ回数は100をゆうに超える。 ---着せ替えはおまけ要素に過ぎず、コンプリートを視野に入れなければいいだけの話なのだが・・・ -Sランクキャラのゼシカ・ピーチの思考ルーチンに致命的なミスがある。 --具体的に説明すれば、このゲームでは10株以上同時に売ると株価が下がるので、現金と合わせて9株だけ売ればいいように増資額を調整する必要がある。 --が、この二人のAIでは9株が''14株''になっており、「増資して株価上げて」「株売って株価下げて」「また株上げて」「株下げて」・・・と、珍妙な行動を取り続ける。 ---ちなみにりゅうおうは常に限界増資なのでこういうことはしない。 -DQ7のキャラがいない。 --この当時はDQ7がすごく冷遇されており、こういった派生・外伝作品ではプレイヤーキャラや作品固有モンスターがことごとくハブられていたのが事実である。 --さすがにSpecial及びポータブルのFFシリーズほど偏ってはいない。 ---- **総評 マリオとのコラボにより、いたストというブランドをよりキャラゲーとして印象付けた作品である。~ しかしその実、内容は「ただマリオが来ただけ」であり、マリオと言うブランドを利用していたストの宣伝活動を行った様に見えなくもない。前作Specialほど細かな原作ネタを拾っている訳でもなくキャラゲーとしては並の出来といったところ。~ ただ、DSで普通のいたストができるという点は大きく、完成度も高い。入門編としてはちょうど良いだろう。
*いただきストリートDS 【いただきすとりーとでぃーえす】 |ジャンル|ボードゲーム|&amazon(B000JFSFGC)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|512MbitDSカード|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|THINK GARAGE&brトーセ|~| |発売日|2007年6月21日|~| |価格|5,040円(税込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|マリオとドラクエが初共演&brキャラゲーとしては良い点も悪い点も&brいたスト自体の完成度は高い|~| |>|>|CENTER:''[[いただきストリートシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 [[DQとFFとのコラボ>ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial]]により半ば「いたスト」がキャラゲー化しつつある中、続いてコラボの対象に選ばれたのは、ご存じ『[[スーパーマリオブラザーズ]]』だった。~ タイトルのDSはハードの「ニンテンドーDS」と『Dragonquest&Supermario』のダブルミーニングとなっている。 ボードゲーム故か、マリオ側からはデイジーやワルイージなどといったパーティーゲームで顔を出すキャラも参戦している。~ マリオは以前にもFFと共演しておりスクエニとは繋がりを持っていたが、DQと共演するのはこれが初。 基本的にこういったコラボ作品は任天堂側が招待することが多い為、このように任天堂が招待される側になる事は稀である。 ---- **特徴 -基本的なルールは「いただきストリート」と同じ。 --銀行からスタートし、サイコロを振ってマップを進む。 --マップ上のマーク(スペード、ハート、ダイヤ、クラブ)を全て集めて銀行に戻ると賞金がもらえる。 ---マークマスやチャンスカードマスに止まるとチャンスカードを引くことができ、何かしらイベントが発生する。 --初期資金や賞金を元手にマップ上のお店を買っていく。自分の店に誰かが止まるとその相手から買い物料を徴収できる。 --マップにはいくつかのエリアが存在し、同一エリア内に多くの店を持っていると増資できる上限額も増え、買い物料も跳ね上がる。 --株を買ったりエリア内の店の総額が増資などによって増えたりすると株価が上がる。株を買ってから増資することで相当な利益を生み出せる。 --これを繰り返して、目標金額に到達した状態で銀行に戻ると優勝。 ---ただし目標到達者が複数いる場合は、銀行先着者が優勝となる。((『Special』や『ポータブル』にあった、勝利条件を「目標到達者が銀行に着いた時点で資産が最も多い者が優勝」に変更する隠しコマンドは廃止された。)) ---また、総資産がなくなってしまうと破産となり、初期状態であれば誰かが破産した時点でゲーム終了、資産の多い順に順位が決まる。 -今作のプレイヤーキャラは専用のアバターキャラとなっている。 --ゲームのプレイ成績に応じて得られるコインを元手に着せ替えショップのアバターアイテムを購入することで見た目を変えることができる。その種類も豊富で、登場キャラクターの衣装から伝説級の武具まで色々。 -前作までの一人用モード「トーナメント」は本作では「ツアーモード」となっており、全部で10のツアーがある。クリアすることで新しいNPCやマップが解禁されていく。 --ツアーモードクリアで得られるアバターアイテムもある。 -「逆交渉」システムが登場。交渉を受けた時に、店と一緒に受け取る・支払う金額を変更してこちらから交渉し返す事ができる。 --対人戦は元より、交渉の機会が少ないNPC相手にも使える。 -低いランクのキャラは一度にできる増資額や購入できる株に限度が設定されていたり、特定のテクニックを使用してこなかったりと、システム的な制限をかけられており従来のシリーズから大幅に弱体化した。 --それでもハマると負けるので気を抜いてはいけない。 #region(参戦キャラ) 出典はコレクションから参照 |>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:&b(){''ドラゴンクエストサイド''}| |CENTER:&b(){出典}|CENTER:&b(){キャラ}|CENTER:&b(){ランク}| |ドラゴンクエストシリーズ全般|スライム|D| |~|ももんじゃ((キャラクター設定は『スライムもりもりドラゴンクエスト』に準ずる。))|C| |[[ドラゴンクエスト]]|竜王|S| |[[ドラゴンクエストII 悪霊の神々]]|プリン(ムーンブルク王女)|C| |[[ドラゴンクエストIV 導かれし者たち]]|アリーナ|B| |~|クリフト|C| |[[ドラゴンクエストV 天空の花嫁]]|ビアンカ|B| |[[ドラゴンクエストVI 幻の大地]]|ハッサン|C| |[[ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君]]|ククール|A| |~|ゼシカ|S| |[[ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン]]|ヤンガス|D| |>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:&b(){''スーパーマリオサイド''}| |CENTER:&b(){出典}|CENTER:&b(){キャラ}|CENTER:&b(){ランク}| |スーパーマリオブラザーズ|マリオ|A| |~|ピーチ|S| |~|キノピオ|C| |~|クッパ|A| |[[スーパーマリオブラザーズ2]]|ルイージ|C| |[[スーパーマリオUSA]]|キャサリン|D| |[[スーパーマリオワールド]]|ヨッシー|B| |[[スーパードンキーコング]]|DK((文字数制限により本作はこの表記となっている。))|D| |[[スーパーマリオランド]]|デイジー|C| |[[スーパーマリオランド2 6つの金貨]]|ワリオ|B| |[[マリオテニス64]]|ワルイージ|C| 非プレイヤーキャラ~ -おどるほうせき --チャンスカードの効果で一時的に出現。『ジュエル』という名前で、関西弁で喋る。 --高額店に止まる様に動くボーナスキャラ。 -ホイミン --DQ4に登場した、人間に憧れライアンの味方になったホイミスライム。チャンスカードの効果で一時的に出現。 --ホイミンの横を通過した時に、好きなマークを1つ貰える。すべて揃っている時はどのマークの代わりにもなる「どこでもカード」を1枚貰える。 -ジュゲム --チャンスカードの効果で一時的に出現。ジュゲムが通った店はすべて休みになる。 --休みが解除されるタイミングの関係で、ジュゲムの直後にサイコロを振るキャラクターには一切デメリットがない。 #endregion ---- **評価点 -システム面においては少なくとも旧作いたストシリーズの上位互換である。 --バランスは非常によく取れており、どの戦法でも優勝を狙う事が出来る。 --サイコロ運に多少左右されるのは一緒。 -マリオが喋る。 --マリオ以外のキャラはともかく、ゲーム内でマリオ自身にはっきりと台詞が付けられる事はほとんどない。しかし本作ではピーチやクッパと同じぐらいペラペラと喋るマリオの姿を見ることが出来る。他にはっきりとした台詞があるのは『ルイージマンション』『[[マリオvs.ドンキーコング]]』ぐらいである。 --ちなみに説明書や公式サイトを含めたら『スーパーマリオランド2 6つの金貨』や『[[マリオゴルフGB]]』など、少数ながらも存在する。 --ただしその内容はやや賛否両論気味。(後述) -キャラクターの再現性が高い。 --ゲーム中でのキャラクターの説明はそれなりに凝っている。 --特定の状況専用の台詞が一生かかっても発掘しきれないほど無尽蔵に用意されている。 ---ただし狙ってやらないと出せないほど条件がキツイものも。 -ワープマスがDQマップでは旅の扉、マリオマップでは土管といった具合に、それぞれの世界観の住み分けはハッキリ出来ている。 --ただしそれは後述の問題点の原因にもなった。 -チャンスカードで、歴代DQ・マリオシリーズのゲーム画面が表示される。''しかも100種類全部違う''。本家ファンには嬉しい仕様である。 --なお、種類は少ないがカジノでもDQやマリオに沿ったイベントが出現したりする。 #region(カジノの内容) -あみだドカン --マリオに登場する土管をモチーフにしたあみだくじ。3つのうち1つは必ずパックンフラワー(ハズレ)になる。 -いただきスロット --DQに登場するカジノの再現で、絵合わせが成功すれば様々な報酬を手に入れられる。 -モンスターコロシアム --DQに登場するカジノの再現で、4体のモンスター同士が戦い、最後に生き残るモンスターを予想していたプレイヤーに配当が支払われる。 ---弱いモンスターほど配当が多くなる仕様なのだが、「つうこんのいちげき」(クリティカルのようなもの)の発動率を大幅に上昇させることで、大穴も勝ちやすいよう調整されている。 ---対戦の組み合わせは3通りしかないが、いずれも本作オリジナルのもの。中には''やまたのおろちvsサラマンダーvsドラゴンvsドラゴンゾンビ''という、まるで最終決戦のような試合もある。 -運命のタロット --カジノマスに止まった人が伏せられたタロットカードの中から1枚ずつ引き、出たカードの絵柄によって「誰が」「どうする」というイベントが決められる。 ---発生するイベントは「ビリの人がハートマークをもらえる」「止まった人自身の店が1ターン休みになる」など、組み合わせは全40種類。 #endregion -音楽は原曲に忠実だったりアレンジだったりするが、いずれも元が名曲なので概ね好評である。 --『[[New スーパーマリオブラザーズ]]』のお城BGMのように気付きにくいアレンジもある。 --ちなみにDQ・マリオ両者ともBGMは16曲ずつ。ツアーモードを全てクリアするとBGMコレクションで聴けるようになる。 --BGMの著作権が厳しいとされるドラクエシリーズの楽曲が自由に聞けるのは珍しい。後に発売された音ゲー『[[シアトリズム ドラゴンクエスト]]』でもこのようなモードは搭載されていない。 -テンポは良い。 --悪い点はほとんどなく、強いて言えばレベルアップの演出が飛ばせない事ぐらい。 ---- **賛否両論点 -従来のいたストからの新規要素は、ゲーム部分においては逆交渉ぐらいしかない。 --従って、小さいマップや、短期決戦であるほど運要素が強くなると言ういたストのあまり良くない伝統を引き継いでしまっている。 ---上手い人ほど、目標金額が低いツアー序盤でコテンパンにのされる事もある。但し序盤は4人中3位以内とクリア条件は甘い。 --元々完成度が高いゲームなので、下手に増やせばバランスを悪くすることになるが。 -着せ替えアイテムはほとんどがコスプレ。 --カジュアルな服もあるが種類は圧倒的に少ない。 --特定のコスプレをしたり、手にアイテムを持ったりしていると、NPCがいろいろ感想を言ってくる。 ---プレイヤーと異なる性別用の服も一様に着れる。男が女物の服を着るとNPCからキツイ一言が…… -サイコロを振る前に中断セーブができるが、振った後に電源を切ってロードしてやり直すとサイコロの出目が変化する。 --これを利用すれば、買い物料が高い店を回避するまでやり直したり、賞金稼ぎなど好き放題できる(当然COM戦のみ)。 ---もちろん使わなければいいだけの話だが、この技は『いたスト2』など使えない作品もあったため、余計目立つ。 -普段喋ることのないマリオキャラの言動に違和感を覚えるプレイヤーは少なくない。 #region(一例) -マリオ --台詞に「ハッハー!」や「ヒア ウィ ゴー!」など、''任天堂マリオで使っていたボイスをカタカナ語にして混ぜている''。ちょっとしたエセ外国人のような感じに。(ちなみにルイージの喋り方は普通) --時々''「マリオマス」''や''「マリオ伝説」''などのかなりアレな単語を発したり、''関所を「マリオだから」タダで通ろうとする''事もある。自己顕示欲が強いのだろうか…… ---一応、前述のマリオゴルフGBのサイトを見るとそれに近いナルシストな台詞を放っている。単にプレイヤーにとっては馴染みが無いというだけで、本作の性格は公式設定に近い……と言えなくもない。 --[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]での赤ん坊時代の冒険を''「全然覚えていない」と全否定する''。(確かに赤ん坊だったから覚えていないかもしれないとはいえ)そりゃないですよマリオさん。 -ピーチ姫 --口調が「~ですわ」と露骨にお嬢様口調になり、かなり天然ボケな性格になっている。一見成立しそうだが、''実は本家マリオでこのような性格だったことは一度もない''。 ---ゲーム内文章では「芯の強い女性」と紹介されているが、実際のプレイではそれらしい印象をあまり受けないのが問題。 ---マリオRPGシリーズなどをやれば分かるだろうが、本来は本作のような捉えどころのない発言はしないキャラである。 --ピーチとクッパが対戦相手にいる時、プレイヤーキャラが目標金額に到達すると、ピーチがクッパにプレイヤーを邪魔するよう命令する。特に女プレイヤーなら''さらってしまうよう''命令する。ここまで腹黒いキャラだったか? ---最もやばいセリフはやはり関所関係。&bold(){自分も関所でお金を払うのはおかしいと主張する。}他にもキノじいを口うるさい厄介者扱いしたり、大きなサイコロを見て&bold(){キノコより重いものを持ったことが無いと言ってさりげなく金持ちぶったり、}熱い砂漠で&bold(){誰か扇げと上から目線だったり}、挙げ出すとキリがない。 -ワルイージ --サイコロを振る度に一々''すっ転ぶ''。どちらかというと間抜けなのはワリオであり、ワルイージは狡猾と言う印象が強い為、この異様に間抜けな動きが鼻につく。 --全ツアー制覇時、唯一プレイヤーの偉業達成を喜ばないキャラクター。かなり浮いている。 --余談だがキャラ説明で手足が長いことをやたら強調されている。シュールすぎる…… ---たしかにコロコロコミックで出ていた時に、ワルイージが出てくる度にアゴに「''長っ!''」とか書いてあったが…… -……等々。 #endregion -Aランクまでは堅実な戦法を取る者が多いが、Sランクになると相乗り、10株売り、独占崩しの5倍買いなど嫌らしい戦法が目立ってくる。その割に自力で稼ぐ方はそこまで上手くない。 --どちらかというと相手の足を引っ張るより、綿密な計画を立てて強固なプレイをするAIにしてほしかったと言う声はある。 ---- **問題点 -折角マリオがまともに会話できる作品でコラボしたにもかかわらず、''DQキャラとマリオキャラの直接的な会話や掛け合いがほとんど見られない''。 --一応、それぞれのキャラに対してそれなりに思うところはあるらしく、店に止まったり目標達成時等に特定の台詞を言ったりはする。((例えばクッパがりゅうおうに高額振り込みをすると、「ワガハイの方が魔王歴が長い」と怒る。)) --逆に、DQ同士、マリオ同士の会話はやたらパターンが多く充実している。そのため、作品内での掛け合いを見たい人にはお勧め。 ---DQキャラはシリーズ全般から登場している為、「どのキャラとどのキャラの掛け合いが存在するか」という予測はかなり付きにくい。 --要するに、両者の住み分けがハッキリしすぎていてコラボと言う印象をまるで受けない。 -DQキャラやマリオキャラはCPU専用であり、プレイヤーの駒にすることは出来ない。 --『Special』などの過去作では出来ていた。 --ただでさえNPCがペラペラ喋るので、掛け合いによるキャラ崩壊を防ぐと言う意味もあるだろうが…… -キャラごとにポリゴンの動きが設定されているが、どの動きも同じ動きをループするタイプの為、「驚いて(何度も)杖を落とす」「悲しんで(何度も)頭を抱える」など違和感のある部分が多い。 --DQの人間キャラのポリゴンが全体的に雑。特にアリーナやハッサンなどの動きが多いキャラを見れば分かりやすい。 ---対してマリオキャラのポリゴンは(本家マリオ並に)出来がいいので、技術不足という訳ではなさそうだが。  -着せ替えショップの問題点。 --普通にプレイして、優勝することで得られるコインが100~150枚程度なのに対し、一部アイテムが''500~1000コイン、物によっては1500以上という異様な額''に設定されている。しかもアイテムは''ランダムに日替わり''である。 ---一回のプレイだけでも相当な時間を費やし、さらにゲームの仕様上CPU相手に確実に優勝できるとも限らないのにこれである。 ---アイテムを売ってコインに変えることもできる。ただし買い取り価格は''半額どころか3分の1である''。 --安いアイテムもあり、一部アイテムはツアーモードクリアの報酬としてもらえるものの、なにしろアイテム総数は180種と多い為、コンプリートに必要なプレイ回数は100をゆうに超える。 ---着せ替えはおまけ要素に過ぎず、コンプリートを視野に入れなければいいだけの話なのだが…… -ステージが少なく単調。 --収録マップ数は14。過去作のいたスト3が31、Specialが18であることを考慮すると少ない。またギミックも「なし」か「変形」位で、過去作にあった「マスが凍る」「渡し舟」「買い物料を上げる」などが廃止されている。 --但し、この傾向はPSP版のポータブルにも見られる。据置とスペック差があり仕方ないとも捉えられるが、それでも各マップにもっと個性をつけるやり方はあった筈。 -NPCの思考ルーチンに穴がある。 --Bランク以上のNPCとの店の交換は、エリア内の持ち店の数が同じで差額を0にすれば容易に成立する。 ---実際には持ち株・立地・株価・増資あまりなど他にも考慮すべき要素は多い。逆にCランク以下は断ったり逆交渉で現金を求めてきたりと厳しい。 --旅の扉を極端に避ける。分岐があるのに高額店舗に突っ込むことも。 --10株売りを行う状況が限定的。 ---10株売りは、自分も損をするが他のプレイヤーをそれ以上に引きずり降ろす手段として重要である。しかし、本作では「Sランクが」「株資産が一定以上の」「トップに」対してしか行わない。10株売りが有効な場面は3位が2位に対して行う、トップが迫る2位を引き離すなど他に幾らでもある。 -DQ7のキャラがいない。 --この当時はDQ7がすごく冷遇されており、こういった派生・外伝作品ではプレイヤーキャラや作品固有モンスターがことごとくハブられていた。 --さすがにSpecial及びポータブルのFFシリーズほど偏ってはいない。 -逆転要素が少ない。 --逆転イベントが少なく、中盤・終盤で差をつけられたら、ほぼ追いつけない。 ---- **総評 マリオとのコラボにより、いたストというブランドをよりキャラゲーとして印象付けた作品である。~ しかしその実、内容は「ただマリオが来ただけ」であり、マリオと言うブランドを利用していたストの宣伝活動を行った様に見えなくもない。前作Specialほど細かな原作ネタを拾っている訳でもなくキャラゲーとしては並の出来といったところ。~ ただ、DSで普通のいたストができるという点は大きく、完成度も高い。特にテンポの良さは歴代随一。入門編としてはちょうど良いだろう。 ---- **その後の展開 再びDQとマリオのコラボによる『[[いただきストリートWii]]』が2011年12月1日に発売された。

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