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#contents ---- *パワプロクンポケット4 【ぱわぷろくんぽけっとよん/ふぉー】 |ジャンル|野球ゲーム|&image(pwpk4.jpg,width=120)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|KCEO(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|2002年3月20日|~| |定価|6,090円|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズでは貴重な一話完結モノ&br()バランスのとれた彼女候補&br()慣れればクリア難度は低め&br()裏サクセスも本格登場|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- ~ #center{&size(20){''ゲームがもりだくさんだ!!''}} ~ ---- **概要 本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めてきた『[[パワプロクンポケット>パワプロクンポケットシリーズ]]』シリーズの第4作にしてGBA版の2作目。~ ストーリー的に変化球だった[[前作>パワプロクンポケット3]]から一転、本作は「離島の弱小野球部が甲子園を目指す」という王道ストーリーになっている。~ ただし、ホラー色が強い所はいつもの『パワポケ』である。 本作からRPG要素のあるシナリオをプレイして「野球人形」を鍛えていく「裏サクセス」が本格登場する。~ これまでのパワポケキャラがスターシステムで登場するシステムは好評で後の定番となる。 ---- **ストーリー -『日の出高校編』~ 本土から離れた日の出島に引越してきた主人公。ところが引越ししてきたその日、その昔戦地からの復員中に輸送船の沈没事故で死亡した島民を弔う慰霊碑を倒してしまう。~ そこから始まった一つの呪い。野球の試合で負けると部員が消滅し、最後は自分が消えてしまう神隠し。呪いによって部室は焼け落ち、野球部が解散してしまう中、事故で死んでしまった野球部員の呪いを解く唯一の方法「甲子園出場」を実現するために、弱小野球部を立て直し始める。 -『RPG風ファンタジー編』~ 隣国と戦争の代わりに野球人形の試合で話を決めている世界で、野球人形が一体盗まれる。王様は勇者に欠けた野球人形を新たに作ることを依頼し、勇者は人形を作るために必要な三つの球を集める、ファンタジーRPG。 ---- **特徴 ***野球 -球場が前作より拡大してテンポが良くなった。特に打球速度が遅くフライになり易かった前作とは異なり、打球速度は大幅に向上しライナーヒットが非常に出やすくなった。操作感は『5』に近くGBAパワポケとしては野球ゲームとしてそこそこ遊べるようになった。 --バランスの悪いところもあるが、バント必須の『3』と比べればかなり進化している。 -ミートカーソルは『3』に引き続いて四角。実際は強芯モードが猛威を振るうのであまり関係ないが。 -球場は『3』よりマシになったとはいえ、まだまだ狭い。 --ゴロの威力がパワポケトップクラスに弱くピッチャーや内野を抜けることがほとんどできなくなっている。バウンドすることはまずない。そのためボールの下で打つことを心掛けなければならない。 --送球は妙に早い。おかげで「外野を破る長打」は出づらく、迂闊に二塁打を狙うと二塁で死ぬ事故が多発する。 ---その代わり肩Aで送球○持ちならタッチアップを簡単に阻止できる。 -CPUの頭が悪い。 --打撃は後述のロックオンが常時オンになっているためヒット性の当たりをかましてくることは少ない。 ---ただし甲子園では全試合ビハインドなので点を取れなければ勝てないのだが……。 --走塁をオートにすると調子ぶっこいて暴走。二塁・三塁を目指してアウトになるケースも多々ある。 --守備では内野ゴロをダイビングキャッチで取ろうとするとタイミングが合わず抜けることが多い。ただしダイビングキャッチ自体はあまりしてこない。 --サクセスでは相手チームの投手はストレートを多用してくる選手が多いので慣れれば楽に勝てるようになる。 ---特に甲子園決勝の投手「皇」は変化球が4方向もあるのにストレート多投。慣れたプレイヤーの間では「甲子園一回戦が事実上の決勝」という声があるほどに楽。変化球を多投するのは地方大会決勝の「真賀津」のみである。 --サクセスの試合の相手投手は炎上しようがスタミナが切れようが極稀にしか降板しない((調子が絶好調の控え投手がいる。投手が不調以下で好調以上の能力高めの野手がいる場合に代打で降板するなど条件が揃わないと降板しない。))。 --はっきり言って前作の『3』よりAIは劣っている。 -『3』ほどではないが、セーフティバントはそこそこ有用。『[[6>パワプロクンポケット6]]』で有名な盗塁技も可能。 ***表サクセス -1年目の部員集めは今回のメガネである山田と二人だけの状態から始まり、1の1年目を彷彿とさせる。能力の高い部員4人がミニゲームをクリアしなければ仲間にできない点も同様。ただ、本作では2年目に試合で負けるたび、部員が一人神隠しに遭って消えてしまう為、腕に自信が無ければギリギリの人数はやめた方が良い。 --アイテムのシステムが『2』から継承され、そこに『3』のお金の概念も組み合わさっており、よろず屋に行くことで自由にアイテムを買うことが出来るようになった。一部アイテムは自由なタイミングで使用できる為、予め買い込んでおけば休みや通院によるターンの消費を抑えることも可能。 ---本作では2年目から主人公が部費を管理する。離島の高校なので試合に行く度に大金が必要となる設定になっており、部費が足りないと試合自体が出来ない。部費は定期イベントの部員からの徴収や、アルバイトをすることで増やすことが出来る。なお、部費=主人公のポケットマネーでもある為、ちゃんと手元に残しておかないと彼女とのデートに部費を注ぎこみ試合ができなくなる、なんて間抜けなことも起こる。 -うろつける場所は多いが、その中でも本作の特徴と言えるのが「研究所」。後のパワポケシリーズにも深く関わる黒野博士が住んでいて、行くと改造手術を受けられる。お馴染みのダイジョーブ博士は今回から黒野博士と交代する形で出てこないが、改造手術はいつでも受けられるのである。 --ダイジョーブ博士ほどの劇的な能力アップは起きないが、初回の成功率が高く設定されている為、入り浸ったプレイヤーも多いだろう((ただしダイジョーブ博士とは違い成功しても、能力アップが確定ではなく、経験点だけ増えることも多め。また、マイナス特殊能力を取得することがある。))。 -選手の交代はおろか、試合開始前のスタメンまで全てプレイヤーが決めることができ、対戦相手に応じた戦略の組み立て可能である。パワポケでは珍しい仕様。 --監督の存在するプロ野球とは違い、高校野球ならではの設定である。 -守備のセミオート・オート、走塁のセミオート、打撃のロックオンをサクセス開始時に設定できるようになった。 --ただしこれらを使うと初期能力が下がってしまう。また本作に限って言えば初心者もロックオンはしない方が良い。詳しくは後述。 -前作では自由に見られなかったエンディングの「アルバム」をコレクション出来る要素が生まれ、ギャルゲー的なコンプリートの楽しみが広がった。 --彼女候補の好感度の増減が詳しく数字で表されることになったため、過去3作より攻略がやりやすくなっている。 --本作の彼女候補キャラは「身近で攻略しやすい彼女」「事件の真相を握る彼女」「安定した育成が見込める彼女」「最後までホラー重視の彼女」「ランダムが多い分ハマればハイレベル選手が作れる彼女」「ランダムが更に多い高難易度彼女」と役割がパワポケシリーズ内でもきっちりバラけているのが特徴。 -消費アイテムの「怪しい薬」が登場。ただしランダム要素が大きく使いにくい。 --このアイテムは『6』以降で言う「しあわせ草」に相当する物だが「しあわせ草」とは似つかないぐらいマイナス効果が凶悪。 --正確に言えばしあわせ草に反対の効果が追加されているアイテム。経験点が下がったり、いずれかの病気になったり、全ての病気になったりする。しあわせ草のようなほぼ確定で病気を治すような効果もなく、治療は回復コマンドや薬アイテムで行った方が遥かに良い。 --20%の確率で一つマイナス特殊能力を取得してしまう。これによって「センス×」や「ランナー×」や「タイムリーエラー」などの凶悪な特殊能力を取得してしまうことがある。 ---選手育成を諦めかねないマイナス効果である。 --確実なプラス効果は入院期間が一週間減る事ぐらいであり、多くのマイナス効果を撤去した「しあわせ草」がどれだけ使いやすいかを物語っている。しかも、野手の場合「固め打ち」や「代打○」など「怪しい薬」でしか取得できない特殊能力がいくつか存在する。 ***裏サクセス -選手を3人登録すると遊べるようになる。中世のファンタジーRPG風の舞台で「野球人形」を作る。 --仲間が死ぬと消滅、主人公が死ぬとゲームオーバーなどシビアで粗削りだが表に登場したキャラが別の役回りで再登場する「スターシステム」は概ね好評。 ---過去作品のキャラクターが登場したり、表と裏で全然性格が違うキャラがいるなどの裏サクセスキャラの基本はここで成立した。 --慣れると「ノリカ」を使う事で野球人形を超強化できるので、表サクセスよりステータスの強い選手が作りやすい。 --本作の裏サクセスから、ラスボスは全て『[[1>パワプロクンポケット]]』『3』の登場人物である亀田が務めている。 -難易度が高く、主人公死亡=ファイル消去システムでやり直しも効かないためバランスはお世辞にも良くない((無論リセットは本編同様にペナルティが待っているのでできない。))。&br;また「仲間が死ぬと二度と復活できない」付近はまだ妥当にも思えるが、HP回復手段の薬草が仲間には使えないので死にそうなキャラを助けられないことがしばしばある((回復呪文は他者にもかけれるが、主人公は使用できず仲間は戦闘時にオート操作なので任意使用はできない。))。また今作の主人公は完全な晩成型タイプのキャラとなっており、序盤の死に安さに拍車を駆けている。その分レベルがカンスト近くになるとガンダーゴーレムですら通常攻撃のみで難なく倒せるほど強くなる((レベルは1~30の30段階だが、主人公は20レベの時点で最大ステータスの半分未満までしか伸びない。そして21~30にかけてステータスが一気に倍以上伸びる仕様になっている。))。 --経験値が分配方式のため早々に仲間を集めると一人頭の経験値が目減りしてレベルが上がりにくくなる、装備品を買うと素早さが下がって先手を取られたり敵の「呪文」の成功率が上がったり、などの癖のあるシステムがそれに拍車をかける。 --本作の裏サクセスは自分の素早さが高ければ高いほど&b(){クリティカルをくらいやすい}という仕様が存在している。その仕様の一番の犠牲者は他ならぬ主人公((敵味方を含め素早さが圧倒的に高く設定されている。やる気補正もあるため高い素早さになりやすい。))であり、レベルアップして素早さがガンガン上がると色々な敵から「痛い一撃」や「致命的な一撃」を高確率(最大30%)&連続でくらってしまう((一応、主人公が致命的な一撃を喰らうとそのターンは回避率100%になり次ターンまで逃げのびれる仕様があるが、回復アイテムが尽きてしまうと終わりになる。))。逆にこちら側の素早さが低いとボス敵などに連続でクリティカルが発生するということもよくある。…だが、レベル不足で苦戦を強いられたり、「呪文」の回避率が下がったりと条件が付くが…。 ---一応素早さは回避率に関係しており、高くなれば敵の攻撃を頻繁に回避するようにはなるものの、中途半端に高いと被クリティカル率が上がるだけである。 ---また、敵モンスターより素早さが高いとクリティカルが発動しなくなるなんていう仕様まで存在している。 ---主人公には10レベ以上になると「致命的な一撃」を持つ隠し効果があるものの上記の仕様により死にステータスになっている。 --『[[5>パワプロクンポケット5]]』では、敵キャラにレベルが導入されたため((能力上昇は初期ステータスに依存。))、「素早さが高ければ高いほどクリティカルが発生しやすくなる」ようになっている。 --これ以外に&br;「攻撃に属性の概念が一切なく魔法・炎吐き・爆弾攻撃などもすべて通常攻撃に倍率のかかった威力になるだけ((防御力で軽減可能。))」&br;「仲間の加入レベルは主人公のレベルに依存((後の方で仲間に加えるとそれだけ強くなっている。))」&br;「残り体力が低い時にはエンカウント率が上昇する」&br;というような日本のRPGであまり見かけない仕様も存在する。 -マイナス特殊能力の引き取り価格がべらぼうに高い。そのくせランダムで取得することがある。主にチチロのせい。 -「さむいギャグ」や「あざけり笑い」の最大発動率が前者が80%で後者が90%と高く戦闘によっては主人公のやる気を大きく下げられてしまう((この2つは敵のみが使用する行動であり、成功すると「あさけり笑い」は主人公のやる気-1。「さむいギャグ」が主人公にやる気-2となる。主人公のやる気は高いほど戦闘ステータスに+補正がかかるという仕様であるため下げられるとかなり厄介。リカバリーにも日数を要する。))。そのため『5』では最大発動確率が20%下げられた。 ''総論ではあくまで「パワポケキャラのスターシステム」「野球ゲームのおまけとしては上出来」レベルである。'' ***その他 -ミニゲームに『[[グラディウス]]』をほぼまんま模したSTGがある。KONAMI繋がりだからだろう。 --出来も安定しており、単体でも十分楽しめる。 -ペナントモードが追加された。 --ただし、当時のプロ野球選手を知らないと楽しみにくく、サクセスメインで買ったプレイヤーは遊んでいないことも多い。 --難易度調整は不可能。 --『5』で「俺のペナント」が追加され、選手を更に強化するモードとして存在意義を発揮している。 -ミニゲームのハイスコアが記録されるようになった。 -アレンジチームを登録できる数が増えた。 -本作から例年のライバルキャラのオールスターであるアレンジチーム「デビルスターズ」が初登場した。ゲーム本編には関わらないものの強力な選手が多数登録されている。 --過去作のファン要素も兼ねており、以降の作品でも毎回登場している。 ---- **評価点 -「神隠し」というオカルト要素はあるものの高校野球編という事で「弱小野球部が甲子園を目指す」という王道ストーリーが軸。 --「黒野博士」や「大神」など後の作品にも顔を出すキャラは数多いものの、基本的なシナリオ自体は一作で完結している事自体を評価する声もある。 --チームメイトとのイベントも豊富にあり、仲間と協力している感覚が強い。 --対戦相手も個性的で、後味が良い。「主人公達のチームを馬鹿にしていたが和解」・「自分の高校名にコンプレックスを持っていたが良い方向に有名にしてやる!」と方向転換するなど。 --クリアするだけなら部員を集めて2年目に野球の試合に1回勝てば確定なので楽ではある。ただし一部彼女でグッドEDを見るには甲子園で優勝しなければいけない。 -パワポケシリーズでは珍しく一話完結、かつ後の作品に引っ張る要素が皆無である。 --山田や大神は後の作品でもストーリーにかかわるが、あくまで『4』骨子の「神隠しを巡った一連のホラー事件」は本作で完全解決して尾を引かない。 --シリーズ末期で事実上の連作になり、ハードルが高くなってしまった事を嘆くファンからは、本作の一話完結さを再評価する声もあがっている。 ---なおスタッフも『[[11>パワプロクンポケット11]]』の攻略本で、また「慰霊碑を倒したら妙な事件が起こり始めた」みたいな一話完結サクセスを作りたいと語っていた。 -『1』から『3』のサクセスの全ての要素を詰め合わせた、自由度の高い表サクセス。 --難易度の低さやお金の概念の継承も相まって、強い選手にこだわらないのであれば、島をうろつく・遊びに行く・彼女とデートする・その為にバイトするといった、離島で暮らす等身大の高校生の3年間といった体裁が整ったサクセスになっている。 -BGMは概ね好評。試合曲、甲子園に出場した時に会場を見上げるBGM((デモとしてはほんの数秒のものであるが、ジングルではなく1分弱の音楽である。))、春の曲(『[[14>パワプロクンポケット14]]』でBGMがリメイクされた際のタイトルは「あの4度目の桜」)は特に評価が高い。 --後にKONAMIが得意とする音ゲーを担当するサウンドスタッフが投入されているのもこの評価の一因と言える。スタッフロールを見ると有名所では広野智章(別名「劇団レコード」)、佐藤直之(別名「猫叉Master」)の名がある。 --『4』の春・夏(リメイクタイトル「この4番目の海」)がリメイクされた『14』で佐藤直之が『4』以来久々にスタッフロールに載ったことからすると、春・夏の2曲は佐藤直之によるものだろう。 -野球・裏サクセス・新モードなど『3』から様々な点でパワーアップしている。 --荒削りな部分も多いが、後の作品で生かされていく。 ***彼女候補 -正統派マネージャー、ストーリーの本筋に関わる人物、パワーキャラの育成に有利な人物、後味の悪い結末、ランダム性が高いなど特徴のある彼女キャラが揃っている。 #region(本作の彼女候補・シナリオバレ有) ''神木 唯(かみき ゆい)'' -マネージャー。普通の王道ヒロインで、ハイキックの強さと「○><」の顔で怒る時の表情が非常に可愛い。『14』のトツゲキ甲子園でもマネージャーとしてみゆき先生と共に再登場している。 --攻略は身近なところにいるので非常に楽。攻略中の癖もないので簡単な部類に入る。 --シナリオ全体はホラー要素は最後に少し入ってくるだけで、真相とも無関係。等身大の高校球児とマネージャーの恋物語となっている。 --彼女に会計を相談する事で部室レベルを簡単に引き上げて仲間を強化する事ができる。マネージャーとしても実に優秀である。 --投手時のランダムイベントで足場が不安定な所で作業している彼女を支えたら崩れて来て、○><顔で殴られて「一発病」をもらうイベントが印象に残っているプレイヤーも多いことだろう。 --唯のイベントの中には「バレンタイン恒例チョコ掴み取り大会」という没イベントがありイベントの最後に主人公が「色気のないバレンタインだ。」と嘆くというギャグイベントであるが、本編では山田が主人公にチョコを貰らったことを自慢しようとするイベントに差し替えられている。 ''天本 玲泉(あまもと れいせん)'' -いつも笑顔を浮かべている同級生で、今回の事件に深く関わる「不吉ババア」の孫。 --攻略そのものはランダムもなく金もかからず、4の中でもかなり楽である。しかし彼女と交際した上で甲子園優勝を果たさないと真の攻略にはならない。 --甲子園を勝ち残って優勝すると、物語の中核である「神隠し」とは何だったのか、そして「妨害」とは何だったのかが全て語られることになる。 ---このシナリオ、ホラー的には「化物よりも狂った人間のほうが怖い」系統の構図となっており、他のホラー作品でも見られるものである((ゲームで言えば本作より後の作品だが『DEADRISING』、ゲーム以外なら『ゾンビ』や『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』等でこの構図が見られる。))。 --攻略しないで甲子園を優勝すると常に島から姿を消すバッドエンドアルバムが表示される「&bold(){基本がバッドエンド}」キャラでもある。 //前記述のセツが犯人だと教えられるのは真ルートのみという記述は間違い、攻略しなくてもセツが犯人であることは判明する。 --その後『[[6>パワプロクンポケット6]]』で再登場している山田や島岡の元へ結婚報告に来ており、島岡に島に帰る事を勧めてつっぱねられている事からバッドエンドは経由しなかったと推測されている。この6でシリーズを「引退」。それでもなおスタッフからもファンからも人気が高い。 //『6』の天本登場ルートだと希美よりは名字表記の方が正確と思われるので… ---日の出高校が甲子園優勝した時点で島を去るか主人公と結ばれているかの二択。その上で島に残っている、ということは結婚相手は4の主人公であろうというのがファンの間では通説になっている。 --『[[10>パワプロクンポケット10]]』『11』のリセット座談会((リセット制限回数を越えたファイルを消す際に行われるコーナー。ここで作中裏設定や製作裏話が暴露されることがある。))で引退したのに名前が出ては近況(子育て中)が明かされる、という状況からも人気の高さが窺える。 --裏サクセスでは『4』『5』と悪の魔術師「イル」→はぐれ忍者「天本威流」として登場。軽いノリの性格と関西弁という、表とは真逆の性格になっている。 ---裏サクセスでは珍しい「別の作品に同一人物が登場する」パターン。イル=威流である。 ---本人は登場しないが『[[7>パワプロクンポケット7]]』、『10』でも彼女らしき人物が裏にいることが匂わされる。引退宣言のせいで画面には出てこないが。 --『[[12>パワプロクンポケット12]]』では&bold(){引退宣言を覆して}久々に画面上に登場、今回は「イル」ではなく「アマルダ・レーセン」として玲泉に近い性格で、主人公の子供を妊娠する辺りも表の「正史」に近い役割である。 ---通例なら引退宣言をすると裏の出演もなくなる((『11』の公式サイトQ&Aで登場人物の一人、神条紫杏に「引退と言うと裏でも出れなくなる」と言わせていた。))にもかかわらず、それを覆したシリーズ唯一の例である。 ''島岡 希美(しまおか のぞみ)'' -野球部の仲間にできる武雄の姉。 --外見はやや残念だが性格は姉御肌ながら人付き合いのいい性格をしており、デート中にパワーが直接上がるため強い選手を育成しやすい。ある意味パワプロのカレン枠。 ---その性格から攻略難易度も楽な部類に入る。育成のしやすさも含めると4彼女内では最も楽なキャラ。 --天本のバッドエンドの裏事情を握るのは彼女。特定の条件でバッドエンドの裏事情イベントが起こる。 --『6』では整形&痩せて再登場し、またもや彼女候補になることも。 ''田中 深雪(たなか みゆき)'' -担任の先生で、後に野球部の顧問になってくれる。試合中に唯と共に見守るカットインが印象に残る。『14』でもトツゲキ甲子園で唯と共に再登場。 --彼女候補としては2ルートに分かれ、そのルート次第で大きく扱いが変わる。 ---通称「幽霊ルート」はイベントの大半がランダムかつ選択肢ミスが許されない高難度キャラ。その上、天本と同じく甲子園優勝が彼女を救うために必要になってくる。その末に待つ物語は衝撃の展開。&br()このルートのみ、玲泉ルートで語られる真相ではなく、物語の真相が全て変化することになる。 ---通称「親子ルート」に入るとゲームとしての難易度は低下。物語は自分の親父と攻略を争うハメになるという別の意味で衝撃の展開になる。その結果はプレイヤー次第。 ''葉月(はづき)'' -いつも泉にいる謎の女性。 --先生と同じようにルートが分かれ、その二つで全くストーリーが違う。 ---通称「女神ルート」では島にある泉の女神としての登場。ひたすらにうろついて物を投げ込み続けると低確率で現れ、強化or弱化アイテムを渡しに来る。要するに童話『金の斧』。 ---通称「幽霊ルート((深雪先生の同名ルートとは無関係、双方幽霊は出るが別人))」では泉の幽霊として登場。何故幽霊になったのかは付き合いを重ねていくと最後の最後に語られることになる。 --両ルート共にランダムイベントに振り回されるが、最後は野球超人伝の可能性があるので「難易度は高いがうまく完走できれば強めの選手が生まれる」枠である。 ''高城 秋生(たかしろ あきみ)'' -主人公の幼馴染で本土の街に住んでいる。 --デートの度に本土への交通費+αの支出があるため、金銭の管理が難しい。ランダムで難易度が上がるみゆき先生・葉月とは別ベクトルで難易度を上げているキャラ。資金管理さえできれば難しくはないが。 --シナリオは徹底ホラー寄りで、本作のホラー要素を極限まで増したのが彼女のシナリオ。前半は普通なのだが、後半になると彼女共々怪奇現象に悩まされることになる。 ---しかも、最後のイベントで解決したように見せておいて、エンディングで「解決したと思ったらまた始まった」というアルバムが表示される。不憫。 ---ただしトラウマになるような強烈な話ではなく、後味が悪くなるほど重い話でもない。あくまで「よくある怖い話」レベルで、旧友というありふれた関係にちょうど良いアクセントを付けているとも言える。 --裏サクセスでも度々出演するが、常に猟奇イベント担当で死亡の危険があるという不憫な扱いを受け続けた。 #endregion ---- **賛否両論点 -味方が全体的に弱い --離島の弱小高校という設定のため、初期能力はC~Gの低めの能力で構成されたキャラが多い。能力補正自体は強くかかるため最終的にマシにはなるもの他の高校サクセス作品に比べると低い。 --大神以外に左打者がいない。 --本作の仲間は使える特殊能力を持っているキャラがろくにおらず、マシなのが野手の山田や大神ぐらいしかいない。他にも足が非常に速いのにもかかわらず「走塁×」と「盗塁×」により利点を潰されているキャラもいる。「三振男」持ちが多め。 --この仕様に拍車をかけるように仲間のパワーアップバグがある。詳細は後述。 --前述にあるようにサクセスの対戦相手がストレート多投ばかりな上CPUの打球が弱いため勝ち易くはあるものの、もし変化球多投投手ばかりだったりCPUにロックオンが適用されていなかった場合は難易度が跳ね上がっていた可能性がある。 -表サクセスより裏サクセスの方がステータスの高い選手を作りやすい。 --単純な比較は難しいが裏サクセスの方が難易度が高いので、難易度に見合っているとは言える。 -裏サクセスで、仲間を増やすメリットが薄い。 --仲間増やすことで攻撃回数を増やせたり致命的な一撃をボス戦で出してくれる、有益なイベントが発生するメリットはあるものの、敵の出現数が増加したり、敵の攻撃力が増加するデメリットもある((仲間一人加入に付き被ダメージが20%上昇する。))。 --また、前述の通り経験値が分配式のためレベルの上昇が悪くなる。この仕様は主人公が晩成型であることと相性が非常に悪い。序盤は楽になるが、後半は逆にきつくなる。一度仲間にしたら基本戦闘で死亡させる以外にパーティを離脱させる方法もない((一部の仲間に専用の離脱イベントがあるのみ。))。 --さらに今作の仲間はレベル応じたステータスが個別に設定されておらず、レベルに比例して初期ステータスにボーナスが加算される仕様になっているがこの加算値がかなり地味であり、レベルがカンストしてもそこまで強くならない((HPに至ってはどのキャラもレベルがカンストしても主人公の最大HPの半分以下までしか伸びない。))。主人公のようなやる気補正も無いため、主人公とのステータスの差が浮き彫りになってくる。レベルアップに必要な経験点も主人公並に多くレベルは上がり辛い。 --ゲームに慣れると最終的に必要な仲間はオオガミのみとなる((厳密には「キャッスル城で50日経過以降に登場するのでここで会っておいて且つ仲間にはせず、その後主人公の暗殺者として雇われるイベントで勝負を挑まれて断り続け、最終的に仲間にする」というパターン。中盤以降に仲間になる為レベルや能力も高めで、更に致命的な一撃を出せるので最終ボスに対しても非常に相性が良く、その後の1対1でのラストバトルでも勝利することで高額なパーツが入手可能。))。 -裏サクセスでは前述の通り「ノリカ」を使う攻略法が強力でありイベントで「威圧感」を何度でも貰える。そのためこの攻略法一択になりがちである((「威圧感」売却時に貰えるお金が非常に多いため、大量にお金を稼げる。また「威圧感」以外にも優秀なパーツが貰える。))。 ---- **問題点 ***野球 -初心者が選ぶであろう''ロックオンにすると打球の威力が極端に落ちヒットが出なくなる。'' --ロックオンの弱体化には初見では気付くはずもなく完全な初心者殺しである。 --本作に限って言えばロックオンは能力が下がるうえ、ヒットが打ちにくくなる地雷仕様のため使用するメリットがない。 --打撃がマニュアルでゴロでなければヒット性の当たりは普通に出る。 -ミート打ちをするメリットがほとんどない --強芯にするとパワーD辺りからホームランが出るようになり、ボールが外野に飛びヒット率が高くなるので、強芯を当てる方が成績が良くなるのである。パワーGの秋穂ですらホームランを狙っていける。 --結果として打ってもアウトになりやすいミート打ちのメリットがほとんどない。 ---この傾向はシリーズ全般に言えることであり、『3((パワーがないキャラはバント一択。パワーが高いなら強振もあり。))』『12』以外のアクション野球は強振の方が有用とされている。 -試合中の選手変更が前三作同様自由に決められることが魅力だが、『3』と同様COMがプレイヤーが意図しない選手の交代((つまり対戦モードで言う監督オート状態))をしてくることがある。降板させる気のない大神を平気で代打で降板させたりするなど厄介な要素である。 -何らかの走塁操作を行うまで走塁がオートになるバグがある。 -一塁を守らせる場合、サプポジ適正を持った選手より適正を持たない選手の方が守備性能が良くなるバグ?がある。 ***サクセスの問題点 -彼女候補の深雪・葉月のランダム要素が強すぎる --この二人は攻略に特に運が絡むため、どれだけ実力があろうとも攻略が非常に難しい。 --他にもチームメイトの島岡のアルバムの取得難易度が高い((島岡のランダムイベントは森本など他の仲間キャラよりも発生率が控え目に設定されている。発生率の低い島岡のイベントを発生させた上で発生期間の短い大神のランダムイベントを全て見なければならない。))。 //『4』は俺ペナ・アイテム持ち込みが無いため、1人当たりの育成が早く、パワプロのような天才型厳選も不要なため、バランスはとれていると言えなくもない。他のマイナスイベントの方がストレスを感じるかも。 //再走が必要なものより安定した育成が出来る方がいいと思いますがね。 -「お金」の存在が足枷な要素とも言える。 --アイテムの購入など自由度はあるものの、試合の交通費や育成にはほぼ必須レベルの部室レベル上げ((部室のレベル上げは「神木唯」への電話によるレベル上げを知っているかいないかで、必要資金が大きく変わってしまう))などによりある程度の資金稼ぎにターンを消費せざるを得ない状況にもなることもある。 ---なお、この金は本来主人公が預かっている「部費」(序盤で説明がある)であり、遠征試合の交通費や備品購入が本来の使用なのだが、なぜか主人公の財布と兼任されて主人公のアルバイト代が入り、デートなどの遊びの金もここから出ていくがとがめられることはない。&br;また、途中から大神の父が息子に協力してくれるようになるので甲子園に行く費用などは取られることはない。 --所持金に関しては社会人から高校生になったということもあって前作の「3」から大きくデフレしている。そのため前作とは違い山田のマニア関連やデートでの無駄使いによる消費に占める割合が非常に大きくなっており、彼女攻略での大きな障害となっている。 ---他にも心の病気になった場合、治療に3千円もかかってしまう((父親が医者のためか身体の病気の治療は無料。心の病気は天本セツに治療を頼むため有料。))。 --また2年目は試合で1勝することがクリア条件なのだが、秋の公式大会の鎮台高校に負けてしまうと練習試合イベントが発生してしまうのだがその練習試合にかかる費用が''10万円''と非常に大きい。そのため強い選手の育成には公式大会勝利が必須条件である。 -全体的にマイナスイベントが多め --部室レベルが下がるイベントが複数存在している。その中でも台風イベントが凶悪で部室レベルが8以下だと確定で大きく下がる上にリセットでも防げない((部室レベルを9以上にすると防げるもののメリットが薄く、台風イベントが発生しなければ無駄に資金を次ぎ込んだだけになる。部室レベルを最大の10にすると、練習経験点が増加するものの、終盤に大神のイベントで部室レベルが上がるため損した気分になる。))。 ---部室レベルが上がるランダムイベントもあるものの、レベルが低い時にしか発生しない。それ以外は終盤の大神のイベントのみ。 --前述の通り、山田のマニア関連のイベントでグッズ購入に誘われたり貸与を要求するイベントがあり了承すると一万円以上の部費が減ってしまう。断ると山田が怒り出しやる気と仲間評価が大きく下がる。 --他にも秋穂関連など発生すると病気にかかるイベントが多く存在する。 --呪いの人形を拾う確率が結構高めで2、3回の育成で一回は拾ってしまう。今作ではアイテムを消滅させたり病気にさせられるため凶悪。リセットでアイテム取得を回避できるのがせめてもの救いである。 --後述のマイナス道具アイテムの取得機会も多め。 -パワポケの常だが、バグが多い。 --一部の仲間にはパワーアップさせても反映されないバグがある。該当キャラは「小山」と「堤」であり、特に「堤」の方は、パワーアップが簡単かつ、能力の上昇が大きい予定であったため非常に勿体ない((パワプロシリーズ選手能力まとめ Wikiより))。 --万屋で「よく飛ぶバット」を買うと「バント○」取得のはずが「バント○」と「バント×」を除去してしまうという効果にバグで変わっている。 --投手の場合万屋で「赤のリストバンド」を買うと「ピンチ○」を取得するはずが、バグでレア特殊能力の「キレ○」を取得できてしまう。通常の「赤のリストバンド」の効果は「対左打者○」と「ピンチ○」取得((恐らくGB版『2』での「赤のリストバンド」の効果が「キレ○」取得だったことと関係していると思われる。))。 --天本攻略時に本来「センス○」を取得するイベントで「センス×」を取得する。 --裏サクセスのバグ ---サクセス開始直後にリセットすることで国王から4回まで初期資金を貰える。初期版限定。 ---主人公のレベル最大時に仲間を加入すると、そのキャラのステータスが激減する((但し、隠しダンジョンを活用するなどある程度狙って主人公を育てなければレベルが最大にはならないので、発生させる方が難しいバグではある。))。 -マイナス装備アイテム(野球凡人伝も含む)やマイナスアイテムを取得する機会が非常に多く、育成を断念しなければいけなくなることが多い。 --入手ルートの多くはランダムイベントの釣り((選択肢でイベントの発生を無くすことも可能だが、このイベントは主人公の父親とみゆき先生がくっつく連続イベントの出発点であるかつこのイベントの発生時期は一年目と早いため、「トルマリンの置物」欲しさにやり直し覚悟で発生させる人もいる。))と、正月定期(彼女無し)のくじ引き。 ---前者の釣りは入手アイテムの総数が少ない分マイナスアイテムの入手率が高い。 ---後者のくじ引きは『2』とは違い、発生したら強制でアイテムを一つ入手することになる。プラス装備アイテムは出ない((いわゆる「四種の神器」はこのくじ引きでは100%入手できない))にもかかわらず野球凡人伝は出るという豪気っぷり。 --彼女無しで進行中の場合、仲間キャラの「秋穂不作」が2年目のクリスマスに13%の確率で登場することがあり、出会ってしまった場合確定でマイナスアイテムをよこす。 ---これらのイベントはイベント発生時に何を取得するか決まっているためリセットしてもアイテムの入手は防げない。 ---そのためこの作品で初めて「野球凡人伝」の存在を知ったプレイヤーも多い。 --次作の『5』からはマイナスアイテムを取得することはあまりなくなった。 --表サクセスで投手は「神木唯」の好感度が低かった場合、あるランダムイベントで「一発病」を100%取得してしまう。問題はこのイベントは発生確率が高いイベントであるため、半分以上の投手に一発がつけられてしまうというのが育成上の問題として挙げられる。 ---一発病取得後に「幸せのボール」を買う、イベントで「逃げ玉」を取得する、好感度を上げるなどいくつか回避方法があるが、それなりに手間がかかる。 //-問題というには微妙だが、部員集めものなのに初期部員(主人公が入部した時点)の人数がおかしい。 //--冒頭の試合で負けたのをきっかけにキャプテンの菱村が神隠し、残りのメンバーは主人公以外彼の事を忘れて解散…なのだが、劇中集められる「元部員」設定のキャラが「山田・山本・森本・小山・島岡(武雄)・堤」の6人で、これに主人公と菱村加えても&b(){8人しかいない}。どうやってこの試合をやったのか?。&brなお、アレンジモードに「囲碁部」など思いっきり頭数揃えな連中がいるので、本編でも助っ人で他の部の人が来た可能性もあるが、一切その人物に触れないのも何か不自然なうえ、開始時点で部員に加入できる生徒はあと3人いるので、このうちもう1人が元部員でも別に問題はないはずである。 //暇な人に頼むという設定があるためコメントアウト -「神隠しが起こると((菱村がいた時点の))野球部全員で写した写真から1人消える」というムービーが起こるが、&b(){島岡だけ最初から写っていない}。彼が撮影者という可能性もあるが、こういう場合部員を優先的にそろえて写すものではないだろうか? -裏サクセスでは購入可能な特殊能力パーツが各地の村などに分散しており、欲しい特殊能力は初めてうろついた時に買っておかないとわざわざ出向くはめになる。 --また超特殊能力パーツは場所的にも資金的にも厳しく、入手がかなり難しい。((初期資金増加バグを使用しないと効率的な購入は不可能。心の珠入手直後に秘密の場所にうろついて購入するなど。)) ---- **総評 野球ゲームとして見た場合、野球パートはこの時点でも「性能の劣る携帯ハード版『パワプロ』」だが、順調に進化を続けており『3』に比べれば相当遊びやすくなっている。 シナリオは漫才めいたライトなノリと神隠しによるオカルト・ホラーの重い空気が混ざって独特の空気感を醸し出しているが、全体的にはBGMもあって田舎の離島らしいのんびりした雰囲気になっている。~ 彼女候補の天本が抱える複雑な愛憎と葛藤、その末に明かされる物語の真相。あるいはどこか憎めない仲間達と共に甲子園を目指すストーリーなどは未だに評価が高い。~ 発売から10年以上経ち、シリーズが『14』まで出揃った今でも『4』を推すファンは根強く存在している。 シリーズの一作品として見ると、全作品の世界が繋がっているパワポケにしては珍しく後の作品への伏線が○ほとんどなく((唯一大神が登場するのが伏線だが、その大神も4の時点では裏社会の片鱗を全く見せていない(息子の野球部加入をきっかけに遠征に協力してくれるなど「親バカな金持ち」の範囲)。つまり裏に全く触れずに話が進んでいく。))、メインの「神隠し」という謎も全て4の作中で片がつき、後の作品に引っ張られる要素が無い。~ この点において、GBAというハードの制約とシステム面の古さが許容できるならという条件こそ付くが、「今からパワポケに触りたい」「『パワポケ』の空気が知りたい」という入門プレイヤーにお勧めできる一品といえるだろう。~ ---- **余談 #region(※本作の楽しみを損ねる恐れがあるので閲覧注意) -2年目の試合で敗北してしまったとしても、直後にリセットすれば''仲間は1人消えるものの勝利した事になる''。選手登録は3年目突入で確定なので、この時点でクリア確定である。もちろん彼女攻略は別だが。 --試合に負けてリセットでやり直すのは普通にありえる動作なので、意図的に残された仕様なのかもしれない。 -隠しデータとしてミニゲーム以外で序盤に仲間にできるキャラや森本のパワーアップ後の能力が存在している。 -ほぼ確実に打ち取れる投げ方が存在する。 --本作には「投球コースを時間をかけて決められる」「スローボールは狙った位置に必ず投げられる」という仕様がある。 --これを活用して、低めギリギリのボール球を投げ続けることでほぼ内野ゴロに打ち取ることができる。 --四球になることもあるが、他の投げ方よりもはるかに安定する。 -赤坂と真賀津以外のライバル選手(布具里、写六、磯、皇、統道)はパスメで作成されており、それぞれのパスワードを入力すれば使用可能となる。 --このうち磯の顔のみ主人公の顔になっているが、これは磯の顔にするとパスワードが入らないため、致し方ないといえる。 #endregion -2020年に『パワプロアプリ』にパワポケコラボとして、味方の部員を差し置いて((大神博之も後にイベキャラ化。))甲子園決勝戦の相手である皇(すめら)がイベントキャラクターとして登場した。 --なおこれによって&b(){皇 帝(すめら みかど)}という彼のフルネームが18年越しに分かった。相棒の統道は「コストがかかる」という理由からモデルを作ってもらえず、モブ顔で登場する。 ---何故か『パワプロ2022』のパワフェスでも使用可能になるなどやたら優遇されている。
#contents ---- *パワプロクンポケット4 【ぱわぷろくんぽけっとよん/ふぉー】 |ジャンル|野球ゲーム|&image(pwpk4.jpg,width=120)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|KCEO(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|2002年3月20日|~| |定価|6,090円|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズでは貴重な一話完結モノ&br()バランスのとれた彼女候補&br()慣れればクリア難度は低め&br()裏サクセスも本格登場|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- ~ #center{&size(20){''ゲームがもりだくさんだ!!''}} ~ ---- **概要 本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めてきた『[[パワプロクンポケット>パワプロクンポケットシリーズ]]』シリーズの第4作にしてGBA版の2作目。~ ストーリー的に変化球だった[[前作>パワプロクンポケット3]]から一転、本作は「離島の弱小野球部が甲子園を目指す」という王道ストーリーになっている。~ ただし、ホラー色が強い所はいつもの『パワポケ』である。 本作からRPG要素のあるシナリオをプレイして「野球人形」を鍛えていく「裏サクセス」が本格登場する。~ これまでのパワポケキャラがスターシステムで登場するシステムは好評で後の定番となる。 ---- **ストーリー -『日の出高校編』~ 本土から離れた日の出島に引越してきた主人公。ところが引越ししてきたその日、その昔戦地からの復員中に輸送船の沈没事故で死亡した島民を弔う慰霊碑を倒してしまう。~ そこから始まった一つの呪い。野球の試合で負けると部員が消滅し、最後は自分が消えてしまう神隠し。呪いによって部室は焼け落ち、野球部が解散してしまう中、事故で死んでしまった野球部員の呪いを解く唯一の方法「甲子園出場」を実現するために、弱小野球部を立て直し始める。 -『RPG風ファンタジー編』~ 隣国と戦争の代わりに野球人形の試合で話を決めている世界で、野球人形が一体盗まれる。王様は勇者に欠けた野球人形を新たに作ることを依頼し、勇者は人形を作るために必要な三つの球を集める、ファンタジーRPG。 ---- **特徴 ***野球 -球場が前作より拡大してテンポが良くなった。特に打球速度が遅くフライになり易かった前作とは異なり、打球速度は大幅に向上しライナーヒットが非常に出やすくなった。操作感は『5』に近くGBAパワポケとしては野球ゲームとしてそこそこ遊べるようになった。 --バランスの悪いところもあるが、バント必須の『3』と比べればかなり進化している。 -ミートカーソルは『3』に引き続いて四角。実際は強芯モードが猛威を振るうのであまり関係ないが。 -球場は『3』よりマシになったとはいえ、まだまだ狭い。 --ゴロの威力がパワポケトップクラスに弱くピッチャーや内野を抜けることがほとんどできなくなっている。そのためボールの下で打つことを心掛けなければならない。 --送球はかなり早い。おかげで「外野を破る長打」は出づらく、迂闊に二塁打を狙うと二塁で死ぬ事故が発生することも。 ---その代わり肩Aで送球○持ちならタッチアップを簡単に阻止できる。 -CPUの頭が悪い。 --打撃は後述のロックオンが常時オンになっているためヒット性の当たりをかましてくることは少ない。 ---ただし甲子園では全試合ビハインドなので点を取れなければ勝てないのだが……。 --走塁をオートにすると調子ぶっこいて暴走。二塁・三塁を目指してアウトになるケースも多々ある。 --守備では内野ゴロをダイビングキャッチで取ろうとするとタイミングが合わず抜けることが多い。ただしダイビングキャッチ自体はあまりしてこない。 --サクセスでは相手チームの投手はストレートを多用してくる選手が多いので慣れれば楽に勝てるようになる。 ---特に甲子園決勝の投手「皇」は変化球が4方向もあるのにストレート多投。慣れたプレイヤーの間では「甲子園一回戦が事実上の決勝」という声があるほどに楽。変化球を多投するのは地方大会決勝の「真賀津」のみである。 --サクセスの試合の相手投手は炎上しようがスタミナが切れようが極稀にしか降板しない((調子が絶好調の控え投手がいる。投手が不調以下で好調以上の能力高めの野手がいる場合に代打で降板するなど条件が揃わないと降板しない。))。 --はっきり言って前作の『3』よりAIは劣っている。 -『3』ほどではないが、セーフティバントはそこそこ有用。『[[6>パワプロクンポケット6]]』で有名な盗塁技も可能。 ***表サクセス -1年目の部員集めは今回のメガネである山田と二人だけの状態から始まり、1の1年目を彷彿とさせる。能力の高い部員4人がミニゲームをクリアしなければ仲間にできない点も同様。ただ、本作では2年目に試合で負けるたび、部員が一人神隠しに遭って消えてしまう為、腕に自信が無ければギリギリの人数はやめた方が良い。 --アイテムのシステムが『2』から継承され、そこに『3』のお金の概念も組み合わさっており、よろず屋に行くことで自由にアイテムを買うことが出来るようになった。一部アイテムは自由なタイミングで使用できる為、予め買い込んでおけば休みや通院によるターンの消費を抑えることも可能。 ---本作では2年目から主人公が部費を管理する。離島の高校なので試合に行く度に大金が必要となる設定になっており、部費が足りないと試合自体が出来ない。部費は定期イベントの部員からの徴収や、アルバイトをすることで増やすことが出来る。なお、部費=主人公のポケットマネーでもある為、ちゃんと手元に残しておかないと彼女とのデートに部費を注ぎこみ試合ができなくなる、なんて間抜けなことも起こる。 -うろつける場所は多いが、その中でも本作の特徴と言えるのが「研究所」。後のパワポケシリーズにも深く関わる黒野博士が住んでいて、行くと改造手術を受けられる。お馴染みのダイジョーブ博士は今回から黒野博士と交代する形で出てこないが、改造手術はいつでも受けられるのである。 --ダイジョーブ博士ほどの劇的な能力アップは起きないが、初回の成功率が高く設定されている為、入り浸ったプレイヤーも多いだろう((ただしダイジョーブ博士とは違い成功しても、能力アップが確定ではなく、経験点だけ増えることも多め。また、マイナス特殊能力を取得することがある。))。 -選手の交代はおろか、試合開始前のスタメンまで全てプレイヤーが決めることができ、対戦相手に応じた戦略の組み立て可能である。パワポケでは珍しい仕様。 --監督の存在するプロ野球とは違い、高校野球ならではの設定である。 -守備のセミオート・オート、走塁のセミオート、打撃のロックオンをサクセス開始時に設定できるようになった。 --ただしこれらを使うと初期能力が下がってしまう。また本作に限って言えば初心者もロックオンはしない方が良い。詳しくは後述。 -前作では自由に見られなかったエンディングの「アルバム」をコレクション出来る要素が生まれ、ギャルゲー的なコンプリートの楽しみが広がった。 --彼女候補の好感度の増減が詳しく数字で表されることになったため、過去3作より攻略がやりやすくなっている。 --本作の彼女候補キャラは「身近で攻略しやすい彼女」「事件の真相を握る彼女」「安定した育成が見込める彼女」「最後までホラー重視の彼女」「ランダムが多い分ハマればハイレベル選手が作れる彼女」「ランダムが更に多い高難易度彼女」と役割がパワポケシリーズ内でもきっちりバラけているのが特徴。 -消費アイテムの「怪しい薬」が登場。ただしランダム要素が大きく使いにくい。 --このアイテムは『6』以降で言う「しあわせ草」に相当する物だが「しあわせ草」とは似つかないぐらいマイナス効果が凶悪。 --正確に言えばしあわせ草に反対の効果が追加されているアイテム。経験点が下がったり、いずれかの病気になったり、全ての病気になったりする。しあわせ草のようなほぼ確定で病気を治すような効果もなく、治療は回復コマンドや薬アイテムで行った方が遥かに良い。 --20%の確率で一つマイナス特殊能力を取得してしまう。これによって「センス×」や「ランナー×」や「タイムリーエラー」などの凶悪な特殊能力を取得してしまうことがある。 ---選手育成を諦めかねないマイナス効果である。 --確実なプラス効果は入院期間が一週間減る事ぐらいであり、多くのマイナス効果を撤去した「しあわせ草」がどれだけ使いやすいかを物語っている。しかも、野手の場合「固め打ち」や「代打○」など「怪しい薬」でしか取得できない特殊能力がいくつか存在する。 ***裏サクセス -選手を3人登録すると遊べるようになる。中世のファンタジーRPG風の舞台で「野球人形」を作る。 --仲間が死ぬと消滅、主人公が死ぬとゲームオーバーなどシビアで粗削りだが表に登場したキャラが別の役回りで再登場する「スターシステム」は概ね好評。 ---過去作品のキャラクターが登場したり、表と裏で全然性格が違うキャラがいるなどの裏サクセスキャラの基本はここで成立した。 --慣れると「ノリカ」を使う事で野球人形を超強化できるので、表サクセスよりステータスの強い選手が作りやすい。 --本作の裏サクセスから、ラスボスは全て『[[1>パワプロクンポケット]]』『3』の登場人物である亀田が務めている。 -難易度が高く、主人公死亡=ファイル消去システムでやり直しも効かないためバランスはお世辞にも良くない((無論リセットは本編同様にペナルティが待っているのでできない。))。&br;また「仲間が死ぬと二度と復活できない」付近はまだ妥当にも思えるが、HP回復手段の薬草が仲間には使えないので死にそうなキャラを助けられないことがしばしばある((回復呪文は他者にもかけれるが、主人公は使用できず仲間は戦闘時にオート操作なので任意使用はできない。))。また今作の主人公は完全な晩成型タイプのキャラとなっており、序盤の死に安さに拍車を駆けている。その分レベルがカンスト近くになるとガンダーゴーレムですら通常攻撃のみで難なく倒せるほど強くなる((レベルは1~30の30段階だが、主人公は20レベの時点で最大ステータスの半分未満までしか伸びない。そして21~30にかけてステータスが一気に倍以上伸びる仕様になっている。))。 -さらに「おまけモード」のくせにシステムが日本のRPGにはかなり珍しいものになっており、DQなどの感覚でやると鬼畜難易度になる。 --経験値が分配方式のため早々に仲間を集めると一人頭の経験値が目減りしてレベルが上がりにくくなる、装備品を買うと素早さが下がって先手を取られたり敵の命中率が上がったり、などの癖のあるシステムがそれに拍車をかける。 --特にややこしいのは「素早さ」のステータスで、「素早さが高いと先に攻撃できる」「重装備すると素早さが下がる」「高いと敵の攻撃をかわしやすくなる((正確には「相手より素早いと命中率100%、低い場合は差が大きくなるほど外れやすくなる。」というもの、なお魔法攻撃などにも適用される。))」付近は王道なので分かる。~ しかしクリティカル関係が予想しにくいもので「相手より素早さが低ければ低いほどクリティカルが出やすい」という珍仕様で、逆に&bold(){攻撃側の素早さが高い場合は一切クリティカルが発動しない}。 ---その仕様の一番の犠牲者は他ならぬ主人公((敵味方を含め素早さが圧倒的に高く設定されている(参考:主人公の素早さLv.1「10」・Lv.10「18」・Lv.20「36」・Lv.30「75」。敵は特殊なものを除くと終盤でも40程度で、仲間は最速のワン公・アキミが序盤で主人公をわずかに抜き、レベル10代後半になると抜かれるぐらい。)。やる気補正もあるため高い素早さになりやすい。))であり、レベルアップして素早さがガンガン上がると色々な敵から「痛い一撃」や「致命的な一撃((通常の3倍ダメージの「痛い」の上位互換で、発動すると相手のHPを1(1の場合は普通に倒す)にする。ちなみに計算順序は「クリティカル判定が発動→痛い一撃になるかの判定発動(成立時は「痛い一撃」になる)→相手のHPが9~2ではない(該当の場合はキャンセル)→致命的な一撃発動」なので、痛い一撃の方が大ダメージだったり、普通に攻撃しても倒せる場合はまず発動しない。))」を高確率(最大30%)&連続でくらってしまう((一応、主人公が致命的な一撃を喰らうとそのターンは回避率100%になり次ターンまで逃げのびれる仕様があるが、回復アイテムが尽きてしまうと終わりになる。))。~ このため、主人公には10レベ以上になると「致命的な一撃」を持つ隠し効果があるものの死にステータスになっている。逆に低レベルや重装備で低い素早さで挑むとボス敵などに連続でクリティカルが発生するということもよくある((主人公が死ぬとゲームオーバーのこのゲームで低ステータスで戦うのは危険だし、重装備もそんなにダメージを軽減できないので呪文を回避しにくくなるのは問題だが。))。 ---なお、『[[5>パワプロクンポケット5]]』では、敵キャラにレベルが導入されたため((能力上昇は初期ステータスに依存。))、「素早さが高ければ高いほどクリティカルが発生しやすくなる」ようになっている。 --これ以外に&br;「攻撃に属性の概念が一切なく魔法・炎吐き・爆弾攻撃などもすべて通常攻撃に倍率のかかった威力になるだけ((防御力で軽減可能。))」&br;「仲間の加入レベルは主人公のレベルに依存((後の方で仲間に加えるとそれだけ強くなっている。))」&br;「残り体力が低い時にはエンカウント率が上昇する」&br;というような日本のRPGであまり見かけない仕様がかなり多い。 -マイナス特殊能力の引き取り価格がべらぼうに高い。そのくせランダムで取得することがある。主にチチロのせい。 -「さむいギャグ」や「あざけり笑い」の最大発動率が前者が80%で後者が90%と高く戦闘によっては主人公のやる気を大きく下げられてしまう((この2つは敵のみが使用する行動であり、成功すると「あさけり笑い」は主人公のやる気-1。「さむいギャグ」が主人公にやる気-2となる。主人公のやる気は高いほど戦闘ステータスに+補正がかかるという仕様であるため下げられるとかなり厄介。リカバリーにも日数を要する。))。そのため『5』では最大発動確率が20%下げられた。 ''総論ではあくまで「パワポケキャラのスターシステム」「野球ゲームのおまけとしては上出来」レベルである。'' ***その他 -ミニゲームに『[[グラディウス]]』をほぼまんま模したSTGがある。KONAMI繋がりだからだろう。 --出来も安定しており、単体でも十分楽しめる。 -ペナントモードが追加された。 --ただし、当時のプロ野球選手を知らないと楽しみにくく、サクセスメインで買ったプレイヤーは遊んでいないことも多い。 --難易度調整は不可能。 --『5』で「俺のペナント」が追加され、選手を更に強化するモードとして存在意義を発揮している。 -ミニゲームのハイスコアが記録されるようになった。 -アレンジチームを登録できる数が増えた。 -本作から例年のライバルキャラのオールスターであるアレンジチーム「デビルスターズ」が初登場した。ゲーム本編には関わらないものの強力な選手が多数登録されている。 --過去作のファン要素も兼ねており、以降の作品でも毎回登場している。 ---- **評価点 -「神隠し」というオカルト要素はあるものの高校野球編という事で「弱小野球部が甲子園を目指す」という王道ストーリーが軸。 --「黒野博士」や「大神」など後の作品にも顔を出すキャラは数多いものの、基本的なシナリオ自体は一作で完結している事自体を評価する声もある。 --チームメイトとのイベントも豊富にあり、仲間と協力している感覚が強い。 --対戦相手も個性的で、後味が良い。「主人公達のチームを馬鹿にしていたが和解」・「自分の高校名にコンプレックスを持っていたが良い方向に有名にしてやる!」と方向転換するなど。 --クリアするだけなら部員を集めて2年目に野球の試合に1回勝てば確定なので楽ではある。ただし一部彼女でグッドEDを見るには甲子園で優勝しなければいけない。 -パワポケシリーズでは珍しく一話完結、かつ後の作品に引っ張る要素が皆無である。 --山田や大神は後の作品でもストーリーにかかわるが、あくまで『4』骨子の「神隠しを巡った一連のホラー事件」は本作で完全解決して尾を引かない。 --シリーズ末期で事実上の連作になり、ハードルが高くなってしまった事を嘆くファンからは、本作の一話完結さを再評価する声もあがっている。 ---なおスタッフも『[[11>パワプロクンポケット11]]』の攻略本で、また「慰霊碑を倒したら妙な事件が起こり始めた」みたいな一話完結サクセスを作りたいと語っていた。 -『1』から『3』のサクセスの全ての要素を詰め合わせた、自由度の高い表サクセス。 --難易度の低さやお金の概念の継承も相まって、強い選手にこだわらないのであれば、島をうろつく・遊びに行く・彼女とデートする・その為にバイトするといった、離島で暮らす等身大の高校生の3年間といった体裁が整ったサクセスになっている。 -BGMは概ね好評。試合曲、甲子園に出場した時に会場を見上げるBGM((デモとしてはほんの数秒のものであるが、ジングルではなく1分弱の音楽である。))、春の曲(『[[14>パワプロクンポケット14]]』でBGMがリメイクされた際のタイトルは「あの4度目の桜」)は特に評価が高い。 --後にKONAMIが得意とする音ゲーを担当するサウンドスタッフが投入されているのもこの評価の一因と言える。スタッフロールを見ると有名所では広野智章(別名「劇団レコード」)、佐藤直之(別名「猫叉Master」)の名がある。 --『4』の春・夏(リメイクタイトル「この4番目の海」)がリメイクされた『14』で佐藤直之が『4』以来久々にスタッフロールに載ったことからすると、春・夏の2曲は佐藤直之によるものだろう。 -野球・裏サクセス・新モードなど『3』から様々な点でパワーアップしている。 --荒削りな部分も多いが、後の作品で生かされていく。 ***彼女候補 -正統派マネージャー、ストーリーの本筋に関わる人物、パワーキャラの育成に有利な人物、後味の悪い結末、ランダム性が高いなど特徴のある彼女キャラが揃っている。 #region(本作の彼女候補・シナリオバレ有) ''神木 唯(かみき ゆい)'' -マネージャー。普通の王道ヒロインで、ハイキックの強さと「○><」の顔で怒る時の表情が非常に可愛い。『14』のトツゲキ甲子園でもマネージャーとしてみゆき先生と共に再登場している。 --攻略は身近なところにいるので非常に楽。攻略中の癖もないので簡単な部類に入る。 --シナリオ全体はホラー要素は最後に少し入ってくるだけで、真相とも無関係。等身大の高校球児とマネージャーの恋物語となっている。 --彼女に会計を相談する事で部室レベルを簡単に引き上げて仲間を強化する事ができる。マネージャーとしても実に優秀である。 --投手時のランダムイベントで足場が不安定な所で作業している彼女を支えたら崩れて来て、○><顔で殴られて「一発病」をもらうイベントが印象に残っているプレイヤーも多いことだろう。 --唯のイベントの中には「バレンタイン恒例チョコ掴み取り大会」という没イベントがありイベントの最後に主人公が「色気のないバレンタインだ。」と嘆くというギャグイベントであるが、本編では山田が主人公にチョコを貰らったことを自慢しようとするイベントに差し替えられている。 ''天本 玲泉(あまもと れいせん)'' -いつも笑顔を浮かべている同級生で、今回の事件に深く関わる「不吉ババア」の孫。 --攻略そのものはランダムもなく金もかからず、4の中でもかなり楽である。しかし彼女と交際した上で甲子園優勝を果たさないと真の攻略にはならない。 --甲子園を勝ち残って優勝すると、物語の中核である「神隠し」とは何だったのか、そして「妨害」とは何だったのかが全て語られることになる。 ---このシナリオ、ホラー的には「化物よりも狂った人間のほうが怖い」系統の構図となっており、他のホラー作品でも見られるものである((ゲームで言えば本作より後の作品だが『DEADRISING』、ゲーム以外なら『ゾンビ』や『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』等でこの構図が見られる。))。 --攻略しないで甲子園を優勝すると常に島から姿を消すバッドエンドアルバムが表示される「&bold(){基本がバッドエンド}」キャラでもある。 //前記述のセツが犯人だと教えられるのは真ルートのみという記述は間違い、攻略しなくてもセツが犯人であることは判明する。 --その後『[[6>パワプロクンポケット6]]』で再登場している山田や島岡の元へ結婚報告に来ており、島岡に島に帰る事を勧めてつっぱねられている事からバッドエンドは経由しなかったと推測されている。この6でシリーズを「引退」。それでもなおスタッフからもファンからも人気が高い。 //『6』の天本登場ルートだと希美よりは名字表記の方が正確と思われるので… ---日の出高校が甲子園優勝した時点で島を去るか主人公と結ばれているかの二択。その上で島に残っている、ということは結婚相手は4の主人公であろうというのがファンの間では通説になっている。 --『[[10>パワプロクンポケット10]]』『11』のリセット座談会((リセット制限回数を越えたファイルを消す際に行われるコーナー。ここで作中裏設定や製作裏話が暴露されることがある。))で引退したのに名前が出ては近況(子育て中)が明かされる、という状況からも人気の高さが窺える。 --裏サクセスでは『4』『5』と悪の魔術師「イル」→はぐれ忍者「天本威流」として登場。軽いノリの性格と関西弁という、表とは真逆の性格になっている。 ---裏サクセスでは珍しい「別の作品に同一人物が登場する」パターン。イル=威流である。 ---本人は登場しないが『[[7>パワプロクンポケット7]]』、『10』でも彼女らしき人物が裏にいることが匂わされる。引退宣言のせいで画面には出てこないが。 --『[[12>パワプロクンポケット12]]』では&bold(){引退宣言を覆して}久々に画面上に登場、今回は「イル」ではなく「アマルダ・レーセン」として玲泉に近い性格で、主人公の子供を妊娠する辺りも表の「正史」に近い役割である。 ---通例なら引退宣言をすると裏の出演もなくなる((『11』の公式サイトQ&Aで登場人物の一人、神条紫杏に「引退と言うと裏でも出れなくなる」と言わせていた。))にもかかわらず、それを覆したシリーズ唯一の例である。 ''島岡 希美(しまおか のぞみ)'' -野球部の仲間にできる武雄の姉。 --外見はやや残念だが性格は姉御肌ながら人付き合いのいい性格をしており、デート中にパワーが直接上がるため強い選手を育成しやすい。ある意味パワプロのカレン枠。 ---その性格から攻略難易度も楽な部類に入る。育成のしやすさも含めると4彼女内では最も楽なキャラ。 --天本のバッドエンドの裏事情を握るのは彼女。特定の条件でバッドエンドの裏事情イベントが起こる。 --『6』では整形&痩せて再登場し、またもや彼女候補になることも。 ''田中 深雪(たなか みゆき)'' -担任の先生で、後に野球部の顧問になってくれる。試合中に唯と共に見守るカットインが印象に残る。『14』でもトツゲキ甲子園で唯と共に再登場。 --彼女候補としては2ルートに分かれ、そのルート次第で大きく扱いが変わる。 ---通称「幽霊ルート」はイベントの大半がランダムかつ選択肢ミスが許されない高難度キャラ。その上、天本と同じく甲子園優勝が彼女を救うために必要になってくる。その末に待つ物語は衝撃の展開。&br()このルートのみ、玲泉ルートで語られる真相ではなく、物語の真相が全て変化することになる。 ---通称「親子ルート」に入るとゲームとしての難易度は低下。物語は自分の親父と攻略を争うハメになるという別の意味で衝撃の展開になる。その結果はプレイヤー次第。 ''葉月(はづき)'' -いつも泉にいる謎の女性。 --先生と同じようにルートが分かれ、その二つで全くストーリーが違う。 ---通称「女神ルート」では島にある泉の女神としての登場。ひたすらにうろついて物を投げ込み続けると低確率で現れ、強化or弱化アイテムを渡しに来る。要するに童話『金の斧』。 ---通称「幽霊ルート((深雪先生の同名ルートとは無関係、双方幽霊は出るが別人))」では泉の幽霊として登場。何故幽霊になったのかは付き合いを重ねていくと最後の最後に語られることになる。 --両ルート共にランダムイベントに振り回されるが、最後は野球超人伝の可能性があるので「難易度は高いがうまく完走できれば強めの選手が生まれる」枠である。 ''高城 秋生(たかしろ あきみ)'' -主人公の幼馴染で本土の街に住んでいる。 --デートの度に本土への交通費+αの支出があるため、金銭の管理が難しい。ランダムで難易度が上がるみゆき先生・葉月とは別ベクトルで難易度を上げているキャラ。資金管理さえできれば難しくはないが。 --シナリオは徹底ホラー寄りで、本作のホラー要素を極限まで増したのが彼女のシナリオ。前半は普通なのだが、後半になると彼女共々怪奇現象に悩まされることになる。 ---しかも、最後のイベントで解決したように見せておいて、エンディングで「解決したと思ったらまた始まった」というアルバムが表示される。不憫。 ---ただしトラウマになるような強烈な話ではなく、後味が悪くなるほど重い話でもない。あくまで「よくある怖い話」レベルで、旧友というありふれた関係にちょうど良いアクセントを付けているとも言える。 --裏サクセスでも度々出演するが、常に猟奇イベント担当で死亡の危険があるという不憫な扱いを受け続けた。 #endregion ---- **賛否両論点 -味方が全体的に弱い --離島の弱小高校という設定のため、初期能力はC~Gの低めの能力で構成されたキャラが多い。能力補正自体は強くかかるため最終的にマシにはなるもの他の高校サクセス作品に比べると低い。 --大神以外に左打者がいない。 --本作の仲間は使える特殊能力を持っているキャラがろくにおらず、マシなのが野手の山田や大神ぐらいしかいない。他にも足が非常に速いのにもかかわらず「走塁×」と「盗塁×」により利点を潰されているキャラもいる。「三振男」持ちが多め。 --この仕様に拍車をかけるように仲間のパワーアップバグがある。詳細は後述。 --前述にあるようにサクセスの対戦相手がストレート多投ばかりな上CPUの打球が弱いため勝ち易くはあるものの、もし変化球多投投手ばかりだったりCPUにロックオンが適用されていなかった場合は難易度が跳ね上がっていた可能性がある。 -表サクセスより裏サクセスの方がステータスの高い選手を作りやすい。 --単純な比較は難しいが裏サクセスの方が難易度が高いので、難易度に見合っているとは言える。 -裏サクセスで、仲間を増やすメリットが薄い。 --仲間増やすことで攻撃回数を増やせたり致命的な一撃をボス戦で出してくれる、有益なイベントが発生するメリットはあるものの、敵の出現数が増加したり、敵の攻撃力が増加するデメリットもある((仲間一人加入に付き被ダメージが20%上昇する。))。 --また、前述の通り経験値が分配式のためレベルの上昇が悪くなる。この仕様は主人公が晩成型であることと相性が非常に悪い。序盤は楽になるが、後半は逆にきつくなる。一度仲間にしたら基本戦闘で死亡させる以外にパーティを離脱させる方法もない((一部の仲間に専用の離脱イベントがあるのみ。))。 --さらに今作の仲間はレベル応じたステータスが個別に設定されておらず、レベルに比例して初期ステータスにボーナスが加算される仕様になっているがこの加算値がかなり地味であり、レベルがカンストしてもそこまで強くならない((HPに至ってはどのキャラもレベルがカンストしても主人公の最大HPの半分以下までしか伸びない。))。主人公のようなやる気補正も無いため、主人公とのステータスの差が浮き彫りになってくる。レベルアップに必要な経験点も主人公並に多くレベルは上がり辛い。 --ゲームに慣れると最終的に必要な仲間はオオガミのみとなる((厳密には「キャッスル城で50日経過以降に登場するのでここで会っておいて且つ仲間にはせず、その後主人公の暗殺者として雇われるイベントで勝負を挑まれて断り続け、最終的に仲間にする」というパターン。中盤以降に仲間になる為レベルや能力も高めで、更に致命的な一撃を出せるので最終ボスに対しても非常に相性が良く、その後の1対1でのラストバトルでも勝利することで高額なパーツが入手可能。))。 -裏サクセスでは前述の通り「ノリカ」を使う攻略法が強力でありイベントで「威圧感」を何度でも貰える。そのためこの攻略法一択になりがちである((「威圧感」売却時に貰えるお金が非常に多いため、大量にお金を稼げる。また「威圧感」以外にも優秀なパーツが貰える。))。 ---- **問題点 ***野球 -初心者が選ぶであろう''ロックオンにすると打球の威力が極端に落ちヒットが出なくなる。'' --ロックオンの弱体化には初見では気付くはずもなく完全な初心者殺しである。 --本作に限って言えばロックオンは能力が下がるうえ、ヒットが打ちにくくなる地雷仕様のため使用するメリットがない。 --打撃がマニュアルでゴロでなければヒット性の当たりは普通に出る。 -ミート打ちをするメリットがほとんどない --強芯にするとパワーD辺りからホームランが出るようになり、ボールが外野に飛びヒット率が高くなるので、強芯を当てる方が成績が良くなるのである。パワーGの秋穂ですらホームランを狙っていける。 --結果として打ってもアウトになりやすいミート打ちのメリットがほとんどない。 ---この傾向はシリーズ全般に言えることであり、『3((パワーがないキャラはバント一択。パワーが高いなら強振もあり。))』『12』以外のアクション野球は強振の方が有用とされている。 -試合中の選手変更が前三作同様自由に決められることが魅力だが、『3』と同様COMがプレイヤーが意図しない選手の交代((つまり対戦モードで言う監督オート状態))をしてくることがある。降板させる気のない大神を平気で代打で降板させたりするなど厄介な要素である。 -何らかの走塁操作を行うまで走塁がオートになるバグがある。 -一塁を守らせる場合、サプポジ適正を持った選手より適正を持たない選手の方が守備性能が良くなるバグ?がある。 ***サクセスの問題点 -彼女候補の深雪・葉月のランダム要素が強すぎる --この二人は攻略に特に運が絡むため、どれだけ実力があろうとも攻略が非常に難しい。 --他にもチームメイトの島岡のアルバムの取得難易度が高い((島岡のランダムイベントは森本など他の仲間キャラよりも発生率が控え目に設定されている。発生率の低い島岡のイベントを発生させた上で発生期間の短い大神のランダムイベントを全て見なければならない。))。 //『4』は俺ペナ・アイテム持ち込みが無いため、1人当たりの育成が早く、パワプロのような天才型厳選も不要なため、バランスはとれていると言えなくもない。他のマイナスイベントの方がストレスを感じるかも。 //再走が必要なものより安定した育成が出来る方がいいと思いますがね。 -「お金」の存在が足枷な要素とも言える。 --アイテムの購入など自由度はあるものの、試合の交通費や育成にはほぼ必須レベルの部室レベル上げ((部室のレベル上げは「神木唯」への電話によるレベル上げを知っているかいないかで、必要資金が大きく変わってしまう))などによりある程度の資金稼ぎにターンを消費せざるを得ない状況にもなることもある。 ---なお、この金は本来主人公が預かっている「部費」(序盤で説明がある)であり、遠征試合の交通費や備品購入が本来の使用なのだが、なぜか主人公の財布と兼任されて主人公のアルバイト代が入り、デートなどの遊びの金もここから出ていくがとがめられることはない。&br;また、途中から大神の父が息子に協力してくれるようになるので甲子園に行く費用などは取られることはない。 --所持金に関しては社会人から高校生になったということもあって前作の「3」から大きくデフレしている。そのため前作とは違い山田のマニア関連やデートでの無駄遣いによる消費に占める割合が非常に大きくなっており、彼女攻略での大きな障害となっている。 ---他にも心の病気になった場合、治療に3千円もかかってしまう((父親が医者のためか身体の病気の治療は無料。心の病気は天本セツに治療を頼むため有料。))。 --また2年目は試合で1勝することがクリア条件なのだが、秋の公式大会の鎮台高校に負けてしまうと練習試合イベントが発生してしまうのだがその練習試合にかかる費用が''10万円''と非常に大きい。そのため強い選手の育成には公式大会勝利が必須条件である。 -全体的にマイナスイベントが多め --部室レベルが下がるイベントが複数存在している。その中でも台風イベントが凶悪で部室レベルが8以下だと確定で大きく下がる上にリセットでも防げない((部室レベルを9以上にすると防げるもののメリットが薄く、台風イベントが発生しなければ無駄に資金を次ぎ込んだだけになる。部室レベルを最大の10にすると、練習経験点が増加するものの、終盤に大神のイベントで部室レベルが上がるため損した気分になる。))。 ---部室レベルが上がるランダムイベントもあるものの、レベルが低い時にしか発生しない。それ以外は終盤の大神のイベントのみ。 --前述の通り、山田のマニア関連のイベントでグッズ購入に誘われたり貸与を要求するイベントがあり了承すると一万円以上の部費が減ってしまう。断ると山田が怒り出しやる気と仲間評価が大きく下がる。 --他にも秋穂関連など発生すると病気にかかるイベントが多く存在する。 --呪いの人形を拾う確率が結構高めで2、3回の育成で一回は拾ってしまう。今作ではアイテムを消滅させたり病気にさせられるため凶悪。リセットでアイテム取得を回避できるのがせめてもの救いである。 --後述のマイナス道具アイテムの取得機会も多め。 -パワポケの常だが、バグが多い。 --一部の仲間にはパワーアップさせても反映されないバグがある。該当キャラは「小山」と「堤」であり、特に「堤」の方は、パワーアップが簡単かつ、能力の上昇が大きい予定であったため非常に勿体ない((パワプロシリーズ選手能力まとめ Wikiより))。 --万屋で「よく飛ぶバット」を買うと「バント○」取得のはずが「バント○」と「バント×」を除去してしまうという効果にバグで変わっている。 --投手の場合万屋で「赤のリストバンド」を買うと「ピンチ○」を取得するはずが、バグでレア特殊能力の「キレ○」を取得できてしまう。通常の「赤のリストバンド」の効果は「対左打者○」と「ピンチ○」取得((恐らくGB版『2』での「赤のリストバンド」の効果が「キレ○」取得だったことと関係していると思われる。))。 --天本攻略時に本来「センス○」を取得するイベントで「センス×」を取得する。 --肩力が球速と連動している投手でケガを繰り返して球速を79km以下にすると、肩力がオーバーフローして255になってしまう。 --裏サクセスのバグ ---サクセス開始直後にリセットすることで国王から4回まで初期資金を貰える。初期版限定。 ---主人公のレベル最大時に仲間を加入すると、そのキャラのステータスが激減する((但し、隠しダンジョンを活用するなどある程度狙って主人公を育てなければレベルが最大にはならないので、発生させる方が難しいバグではある。))。 -マイナス装備アイテム(野球凡人伝も含む)やマイナスアイテムを取得する機会が非常に多く、育成を断念しなければいけなくなることが多い。 --入手ルートの多くはランダムイベントの釣り((選択肢でイベントの発生を無くすことも可能だが、このイベントは主人公の父親とみゆき先生がくっつく連続イベントの出発点であるかつこのイベントの発生時期は一年目と早いため、「トルマリンの置物」欲しさにやり直し覚悟で発生させる人もいる。))と、正月定期(彼女無し)のくじ引き。 ---前者の釣りは入手アイテムの総数が少ない分マイナスアイテムの入手率が高い。 ---後者のくじ引きは『2』とは違い、発生したら強制でアイテムを一つ入手することになる。プラス装備アイテムは出ない((いわゆる「四種の神器」はこのくじ引きでは100%入手できない))にもかかわらず野球凡人伝は出るという豪気っぷり。 --彼女無しで進行中の場合、仲間キャラの「秋穂不作」が2年目のクリスマスに13%の確率で登場することがあり、出会ってしまった場合確定でマイナスアイテムをよこす。 ---これらのイベントはイベント発生時に何を取得するか決まっているためリセットしてもアイテムの入手は防げない。 ---そのためこの作品で初めて「野球凡人伝」の存在を知ったプレイヤーも多い。 --次作の『5』からはマイナスアイテムを取得することはあまりなくなった。 --表サクセスで投手は「神木唯」の好感度が低かった場合、あるランダムイベントで「一発病」を100%取得してしまう。問題はこのイベントは発生確率が高いイベントであるため、半分以上の投手に一発がつけられてしまうというのが育成上の問題として挙げられる。 ---一発病取得後に「幸せのボール」を買う、イベントで「逃げ玉」を取得する、好感度を上げるなどいくつか回避方法があるが、それなりに手間がかかる。 //-問題というには微妙だが、部員集めものなのに初期部員(主人公が入部した時点)の人数がおかしい。 //--冒頭の試合で負けたのをきっかけにキャプテンの菱村が神隠し、残りのメンバーは主人公以外彼の事を忘れて解散…なのだが、劇中集められる「元部員」設定のキャラが「山田・山本・森本・小山・島岡(武雄)・堤」の6人で、これに主人公と菱村加えても&b(){8人しかいない}。どうやってこの試合をやったのか?。&brなお、アレンジモードに「囲碁部」など思いっきり頭数揃えな連中がいるので、本編でも助っ人で他の部の人が来た可能性もあるが、一切その人物に触れないのも何か不自然なうえ、開始時点で部員に加入できる生徒はあと3人いるので、このうちもう1人が元部員でも別に問題はないはずである。 //暇な人に頼むという設定があるためコメントアウト -「神隠しが起こると野球部全員((最初に消えた菱村含む))で写した写真から1人消える」というムービーが起こるが、&b(){島岡だけ最初から写っていない}。彼が撮影者という可能性もあるが、こういう場合部員を優先的にそろえて写すものではないだろうか? -裏サクセスでは購入可能な特殊能力パーツが各地の村などに分散しており、欲しい特殊能力は初めてうろついた時に買っておかないとわざわざ出向くはめになる。 --また超特殊能力パーツは場所的にも資金的にも厳しく、入手がかなり難しい。((初期資金増加バグを使用しないと効率的な購入は不可能。心の珠入手直後に秘密の場所にうろついて購入するなど。)) ---- **総評 野球ゲームとして見た場合、野球パートはこの時点でも「性能の劣る携帯ハード版『パワプロ』」だが、順調に進化を続けており『3』に比べれば相当遊びやすくなっている。 シナリオは漫才めいたライトなノリと神隠しによるオカルト・ホラーの重い空気が混ざって独特の空気感を醸し出しているが、全体的にはBGMもあって田舎の離島らしいのんびりした雰囲気になっている。~ 彼女候補の天本が抱える複雑な愛憎と葛藤、その末に明かされる物語の真相。あるいはどこか憎めない仲間達と共に甲子園を目指すストーリーなどは未だに評価が高い。~ 発売から10年以上経ち、シリーズが『14』まで出揃った今でも『4』を推すファンは根強く存在している。 シリーズの一作品として見ると、全作品の世界が繋がっているパワポケにしては珍しく後の作品への伏線が○ほとんどなく((唯一大神が登場するのが伏線だが、その大神も4の時点では裏社会の片鱗を全く見せていない(息子の野球部加入をきっかけに遠征に協力してくれるなど「親バカな金持ち」の範囲)。つまり裏に全く触れずに話が進んでいく。))、メインの「神隠し」という謎も全て4の作中で片がつき、後の作品に引っ張られる要素が無い。~ この点において、GBAというハードの制約とシステム面の古さが許容できるならという条件こそ付くが、「今からパワポケに触りたい」「『パワポケ』の空気が知りたい」という入門プレイヤーにお勧めできる一品といえるだろう。~ バグ修正が施された後期版が存在するが、修正されたのはグリッチのみで味方パワーアップバグなどは修正されていない。 ---- **余談 #region(※本作の楽しみを損ねる恐れがあるので閲覧注意) -2年目の試合で敗北してしまったとしても、直後にリセットすれば''仲間は1人消えるものの勝利した事になる''。選手登録は3年目突入で確定なので、この時点でクリア確定である。もちろん彼女攻略は別だが。 --試合に負けてリセットでやり直すのは普通にありえる動作なので、意図的に残された仕様なのかもしれない。 -隠しデータとしてミニゲーム以外で序盤に仲間にできるキャラや森本のパワーアップ後の能力が存在している。 -ほぼ確実に打ち取れる投げ方が存在する。 --本作には「投球コースを時間をかけて決められる」「スローボールは狙った位置に必ず投げられる」という仕様がある。 --これを活用して、低めギリギリのボール球を投げ続けることでほぼ内野ゴロに打ち取ることができる。 --四球になることもあるが、他の投げ方よりもはるかに安定する。 -赤坂と真賀津以外のライバル選手(布具里、写六、磯、皇、統道)はパスメで作成されており、それぞれのパスワードを入力すれば使用可能となる。 --このうち磯の顔のみ主人公の顔になっているが、これは磯の顔にするとパスワードが入らないため、致し方ないといえる。 #endregion -2020年に『パワプロアプリ』にパワポケコラボとして、味方の部員を差し置いて((大神博之も後にイベキャラ化。))甲子園決勝戦の相手である皇(すめら)がイベントキャラクターとして登場した。 --なおこれによって&b(){皇 帝(すめら みかど)}という彼のフルネームが18年越しに分かった。相棒の統道は「コストがかかる」という理由からモデルを作ってもらえず、モブ顔で登場する。 ---何故か『パワプロ2022』のパワフェスでも使用可能になるなどやたら優遇されている。

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