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タクティカル グラディエーター ヴェイグス (PCE) - (2021/05/21 (金) 20:23:41) の最新版との変更点

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*TACTICAL GLADIATOR VEIGUES 【たくてぃかる ぐらでぃえーたー う゛ぇいぐす】 |ジャンル|STG|&amazon(B0000ZPQEU)| |対応機種|PCエンジン|~| |発売元|ビクター音楽産業|~| |開発元|bits Laboratory|~| |発売日|1990年6月15日|~| |定価|6,700円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -パソコンで発売された[[同名ロボットゲーム>タクティカル グラディエーター ヴェイグス]]のPCエンジン移植版である。 -全般的に、粗い作りになってしまった。 **評価点 -元のPC版はアクション向きのマシンでなかった事もあって、スクロールなどにやや難があった。一方、本作はスプライト機能を持つコンシュマーな事だけはあって、PC版と違い滑らかな動きをする。 -BG面を1枚しか持たないPCEだが、うまく背景を多重スクロールさせるなど手抜き感は無い。 -クセのある操作感(段差を越える瞬間の硬直、ライフル連射時の空中静止、壁に挟まれてスクロールアウト寸前の挙動など)が丁寧に再現されており、雑魚からボスキャラに至るまでのアルゴリズムにも大きな変更は見受けられず、PC版の攻略法がそのままPCE版でも通用する。 **問題点 -大雑把な敵配置。しかもやたらと数が多い。STGは大抵、一連の攻撃が終わると一時休憩のような間が入るのだが、本作はそれがない。途切れる事なく敵が出てくる。またPC版では左右、上方のいずれかからの敵の出現があるが、それがプレイヤーが対応できるかどうかのタイミングで現れる。敵の出現方法も攻略の示唆をしている面があった。本作ではそんな事はあまり考えられておらずワラワラと出てくるため、撃ちっぱなしになりやすい。もっとも攻略方法など無意味というほどでもないが。 -ややスクロールのスピードが速くなり、PC版の重量感が失われた。また速くなった部分が上記の理由と合わせ、大雑把な戦いをせざるを得ないようになってしまっている。 --PC版の重量感は、処理落ちや画面の書き換え頻度の少なさを逆手に取ったものとも言えるが・・・ --PC版のミュージックモードを立ち上げると分かるが、本来はPC版でもスクロールを速くしたかった節が見受けられる。PC版の制約で出来なかった高速戦闘を、PCE版で実現したとも受け取れる。 -画面が狭い。表示可能解像度の関係で、PC版よりややキャラや地形が大きく、画面が狭く感じる。その狭い画面にワラワラ敵が溢れるのだから、忙しい事に。 -ステージが短い上に、数も少なくなった。これは容量の都合上仕方がないが。 --PC版ではボス不在でダラダラとした緊張感の無いステージを含むので、エンディングまで相当な時間がかかる。ステージの最後で延々と雑魚キャラを掃討するだけのステージは、PCE版では要らないと判断されたのだろう。こちらは不要なステージをカットしたことでテンポ良く進み、集中力が保つ妥当な長さと思われる。多彩なボスキャラはすべて出現する(はず)。 -PC版ではディスク2枚分のオープニングデモがあるが、Huカード版のPCEではカットされている。 --もしCD-ROM版であれば、PC版より滑らかなアニメーションを見られただろう。残念。 --意外にも途中のイベントシーンが(簡略化しつつも)用意されており、ブースター装備の発艦シーンも再現。ラストの脱出シーンは静止画のみだが最低限の経緯は分かる。メッセージもひらがなでは無く漢字フォントを使っているなど、こだわっている。 -BGMも劣化。音源がやはりPC版より弱いため、淡白で深みがなくなっている。 --PC版ではエンディング後に音声合成による無線通信のシーンがあるが、PCE版ではノイズのみ。 --PCE後期のソフトなのでサンプリングも使っており、慣れれば聴きやすい。PC版のFM音源はキンキン耳に突き刺さる感じがするので、好みの問題かも知れない。ただ、PCE版では一部のメインBGMが、ボス戦BGMに割り振られるなど、違いが見受けられる。 **総評 確かに投げやりな移植というほどではない。だが、PC版のゲーム性をよく理解せずに移植した感が拭えないのも確かである。 原作と違い忙しく撃ち落とすというゲームになってしまっていることからもそう疑われるのは否めない。一方で、クソゲーというほどのものではなく、STGとしては遊べる平均的なレベルは維持している。 -PC版はマニアック過ぎるので、家庭用ゲーム機のユーザー向けにアレンジしたようにも受け取れる(但し、難易度が下がった訳では無い)。余談ではあるが実際にPCE版をクリアした際のスタッフロールにはADVISERとしてPC版のNAO MORIKUMA氏の名前があるほか、数名ほどPC版の開発スタッフ名が並ぶことからも「PC版をよく理解せずに」という訳では無いことを付け加えておく。 -家庭用なのでコンティニューの裏技もある。 --ハードウェアの変更による違いを除けば、割と忠実な移植。逆に言うと、PCE版のみの追加ボスなどがあっても良かったかも知れない。
*TACTICAL GLADIATOR VEIGUES 【たくてぃかる ぐらでぃえーたー う゛ぇいぐす】 |ジャンル|STG|&amazon(B0000ZPQEU)| |対応機種|PCエンジン|~| |発売元|ビクター音楽産業|~| |開発元|ビッツラボラトリー|~| |発売日|1990年6月15日|~| |定価|6,700円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -パソコンで発売された[[同名ロボットゲーム>タクティカル グラディエーター ヴェイグス]]のPCエンジン移植版である。 -全般的に、粗い作りになってしまった。 **評価点 -元のPC版はアクション向きのマシンでなかった事もあって、スクロールなどにやや難があった。一方、本作はスプライト機能を持つコンシュマーな事だけはあって、PC版と違い滑らかな動きをする。 -BG面を1枚しか持たないPCEだが、うまく背景を多重スクロールさせるなど手抜き感は無い。 -クセのある操作感(段差を越える瞬間の硬直、ライフル連射時の空中静止、壁に挟まれてスクロールアウト寸前の挙動など)が丁寧に再現されており、雑魚からボスキャラに至るまでのアルゴリズムにも大きな変更は見受けられず、PC版の攻略法がそのままPCE版でも通用する。 **問題点 -大雑把な敵配置。しかもやたらと数が多い。STGは大抵、一連の攻撃が終わると一時休憩のような間が入るのだが、本作はそれがない。途切れる事なく敵が出てくる。またPC版では左右、上方のいずれかからの敵の出現があるが、それがプレイヤーが対応できるかどうかのタイミングで現れる。敵の出現方法も攻略の示唆をしている面があった。本作ではそんな事はあまり考えられておらずワラワラと出てくるため、撃ちっぱなしになりやすい。もっとも攻略方法など無意味というほどでもないが。 -ややスクロールのスピードが速くなり、PC版の重量感が失われた。また速くなった部分が上記の理由と合わせ、大雑把な戦いをせざるを得ないようになってしまっている。 --PC版の重量感は、処理落ちや画面の書き換え頻度の少なさを逆手に取ったものとも言えるが・・・ --PC版のミュージックモードを立ち上げると分かるが、本来はPC版でもスクロールを速くしたかった節が見受けられる。これは推測でしかないが「PC版はH/Wの制約で出来なかった高速戦闘をPCE版で実現した」とも受け取れる。 -画面が狭い。表示可能解像度の関係で、PC版よりややキャラや地形が大きく、画面が狭く感じる。その狭い画面にワラワラ敵が溢れるのだから、忙しい事に。 -ステージが短い上に、数も少なくなった。これは容量の都合上((PCエンジン版は全編で3Mビット(384Kバイト)のHuカード、PC88版は単純計算でOPを除いたゲーム本編部分が960Kバイトなので明らかに格差があることは言うまでもない。))仕方がないが。 --PC版ではボス不在でダラダラとした緊張感の無いステージを含むので、エンディングまで相当な時間がかかる。ステージの最後で延々と雑魚キャラを掃討するだけのステージは、PCE版では要らないと判断されたのだろう。こちらは不要なステージをカットしたことでテンポ良く進み、集中力が保つ妥当な長さと思われる。多彩なボスキャラはすべて出現する(はず)。 -PC版ではディスク1枚分のオープニングデモがあるが、Huカード版のPCEではカットされている((5インチ2Dフロッピー1枚分なので、単純に考えても容量は320Kバイト。PCエンジン版の容量ではゲーム本編を入れる余地がほぼ無くなってしまう。))。 --もしCD-ROM版であれば、PC版より滑らかなアニメーションを見られただろう。残念。 --意外にも途中のイベントシーンが(簡略化しつつも)用意されており、ブースター装備の発艦シーンも再現。ラストの脱出シーンは静止画のみだが最低限の経緯は分かる。メッセージもひらがなでは無く漢字フォントを使っているなど、こだわっている。 -BGMも劣化。音源がやはりPC版より弱いため、淡白で深みがなくなっている。 --PC版ではエンディング後に音声合成による無線通信のシーンがあるが、PCE版ではノイズのみ。 --PCE後期のソフトなのでサンプリングも使っており、慣れれば聴きやすい。PC版のFM音源はキンキン耳に突き刺さる感じがするので、好みの問題かも知れない。ただ、PCE版では一部のメインBGMが、ボス戦BGMに割り振られるなど、違いが見受けられる。 **総評 確かに投げやりな移植というほどではない。だが、PC版のゲーム性をよく理解せずに移植した感が拭えないのも確かである。 原作と違い忙しく撃ち落とすというゲームになってしまっていることからもそう疑われるのは否めない。一方で、クソゲーというほどのものではなく、STGとしては遊べる平均的なレベルは維持している。 -PC版はマニアック過ぎるので、家庭用ゲーム機のユーザー向けにアレンジしたようにも受け取れる(但し、難易度が下がった訳では無い)。余談ではあるが実際にPCE版をクリアした際のスタッフロールにはADVISERとしてPC版のディレクター/デザイナーであるもりくまなお氏の名前があるほか、数名ほどPC版の開発スタッフ名が並ぶことからも「PC版をよく理解せずに」という訳では無いことを付け加えておく。((現在は閉鎖されたもりくまなお氏の個人サイトの記述によれば。PCE版の移植を手掛けたビッツラボラトリーに出向して開発をサポートしていた旨が書かれている。)) -家庭用なのでコンティニューの裏技もある。 --ハードウェアの変更による違いを除けば、割と忠実な移植。逆に言うと、PCE版のみの追加ボスなどがあっても良かったかも知れない。

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