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サイバリオン - (2016/11/26 (土) 16:59:32) の最新版との変更点

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//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 //---- //要強化対応されたようなのでCO 15/5/12 *サイバリオン 【さいばりおん】 |ジャンル|アクション| |対応機種|アーケード| |発売・開発元|タイトー| |稼働開始日|1988年| |判定|なし| **概要 -トラックボール(固定されたボールを指で回転させて操作する操作機器)を用いたアクションゲーム。全五面。自機が巨大な黄金の竜で、口から吐く炎を武器に戦うというのが特徴的。1トラックボール1ボタン式。 -サウンド担当はもちろんZUNTATA。作曲担当のYack.((本作では「YAC」名義。))こと渡部恭久は本作がコンポーザーデビュー作となった。「メインテーマ」をはじめとしたSF感溢れる楽曲群は現在も評価が高い。 **システム -ゲーム開始時に基礎編と実戦編の難易度選択が可能。基礎編はマップ固定(後述)で得られるスコアも少ない。 -自機の操作はトラックボール。トラックボールを素早く回転させれば自機も素早く動く。ショットは火炎放射で自機頭部から伸びるように発射される。トラックボールを円を描くように回転させると頭部も同じように回転し、吐いている火炎もそれに連れて動かせるため、ある意味では全方位STGとも呼ぶ事が出来る。 --トラックボールによって動くのは頭部のみ。首から下は軌跡を追ってついてくるだけで、全体の操作は難しい。 --画面下部にゲージがあり、ショットボタンを押したままにしているとゲージが減少して行く。ゲージは火炎の長さにも影響し、火炎を吐かなければ自動回復するが、素早く自機を移動させるとその分回復速度も速まる。 -ライフ及び残機制。ダメージを負うたびに尻尾の先端から赤くなって行き、頭部が赤くなったあとダメージを食らうと爆散してミスになる((つまり本体がそのままライフメーターも兼ねている))。 --自機の当り判定は見た目通りで巨大。 --ライフはアイテムを入手する事で回復する事が出来る。回復アイテムはライフが最大だと出現しない。 -本作の最大の特徴は実践編にて''ランダム式マップを採用している''という点。ローグライクゲームのようにマップが自動生成され、ステージ間に表示されるストーリーも一定の条件に応じて変化する。エンディングはなんと''全100種類以上''((正確なエンディング数は未だに判然としない。現在はっきりと確認されているのは№103までだが、№104を見たという報告も一定数存在する。))。これにより常に新鮮な感覚でプレイすることが可能となった。 --ストーリーはハッピーエンドからバッドエンドまで多種多彩。モノによってはタイトー過去作のキャラクターが出現したり、当の過去作と同一世界観だったりと極端な変化を見せ、それに伴い難易度も変化する。ランダムではあるが、ある程度の法則がある。 **評価点 -何もかもが斬新。 --自機が金色の龍というだけでも十分攻めているのに、マップがランダム生成、ストーリーが全く予測不能というのはあまりにも斬新。 --エンディング数の多さから、「未だ見ていないエンディングを見たい」というギャルゲーのようなモチベーションが発生しているというのも凄まじい。 **問題点 -難易度が高め。 --自機の判定が大きい上に無敵時間が無いので、ダメージゾーン等に触れてしまうと2~3ライフは一瞬で持っていかれる。 --実はこのゲームは回避を前提にして考えるべきではなく、敵が出現した瞬間に火炎で潰し、弾丸を吐かれる前に予防していく必要がある。この独特のコツを掴めないまま、一瞬でゲームオーバーとなってしまう初心者が後を絶たない。 --加えてトラックボールというアーケードでもなかなか見かけない操作システムが体感難易度を更に上げている。 ---しかし移植版をプレイすると分かるが、実はジョイスティックで操作すると更にやりづらい。龍を大胆にグルグルと動かす必要のある場面、或いは微細な操作を要求される場面など多岐に渡っている為、トラックボールのように手の平全体で操作するシステムでないと難しいのだ。 -フラグ立てが曖昧。 --エンディングが百種類以上となると、自分がまだ見ていないエンディングを目指してプレイしたいと思うのが人情だろうが、このエンディング分岐条件が複雑かつ曖昧で、狙ったエンディングに到達することはまず不可能。 -「基礎編」がつまらない。 --「基礎編」と「実戦編」が選べる以上、「基礎編」は初心者向けだと思われるだろうが、実際はそうとも言い切れない。確かに基礎編ではマップが固定、敵も強くはないが、この基礎編では特殊アイテムが出現しないのである。 --特殊アイテムはスコア稼ぎに重要な要素で、これが無い基礎編はプレイ感覚が非常に単調でつまらない。 -全体に窮屈な印象。 --ランダム生成マップの弊害として、非常に狭い通路が登場することが多い。この為折角のトラックボール操作なのに、トラックボールを思いきり転がす場面は殆どない。 **総評  トラックボールを用いた珍しいアーケードゲームだが、そもそも操作の癖が強すぎて必要以上に難易度が高く感じられるのもハードルの高さに拍車をかけている。そもそもトラックボールを使う必要があったのかどうか疑問を抱くのだが、この直感的体感的な操作性が固有のゲーム性を生み出しており、何はともあれその自機デザインも相まって、インパクトでは他のどんなゲームにも引けを取らないだろう。 **余談 -ハイスコアネームが「AAA」等と適当に入力された場合、勝手に他のランダムな名前に書き換わるという仕様だった。 -ダライアスファンへのサービス --シナリオ分岐によっては『ダライアス』の主人公機シルバーホークによく似た「ゴールドホーク」が登場し、僚機として活躍してくれる等、本作は『ダライアス』シリーズとの関連性が強い。 --上記のランダムなストーリー中にもダライアスの1Pキャラ・プロコが登場。最も、幸福な運命を辿るとは限らないが…。 //ファンサービスの話はダライアスファン以外の評価点にはならないと思われるので移動 -ボスキャラクターの「ケプロス」「ザンディック」、及び無敵キャラの「ガルスト」は同社のSFC用シューティングゲーム『[[ダライアスフォース]]』に、それぞれ形を変えて「メガロプロス」「ザンディックII」「ガルスト・ビック」という名前でラスボスとして登場(ルートごとに登場するボスが異なる)。また、自機のサイバリオンが同社のPSP用シューティングゲーム『[[ダライアスバースト]]』に「ダークヘリオス」という名称でゲスト出演するなど、ダライアスシリーズとの関わりが深い。 ---- **家庭用移植 -X68000版(1990年9月14日、シャープ) --本体付属マウスの''トラックボールとしても使える''という特殊仕様を生かし、アーケード版の操作性を簡単に再現することが出来た((ただし移植元筐体のトラックボールのように勢いよく転がせるタイプの物ではないため、その辺りの操作感覚は流石に異なる))。 -スーパーファミコン版(1992年7月24日、東芝EMI) --トラックボールが存在しないことによる操作性の劣化も問題点だったが、BGMがすぎやまこういち監修、松尾早人作曲のものに総差し替えになったことに批判が集中した((本来、すぎやまこういちには一曲だけ新曲を作ってもらう予定であったらしい。しかしメイン作曲者のYack.(渡部恭久)が、当時音楽経験が全くない新人であったことが気に入らず、「素人の曲と一緒にされるのでは嫌だ」と、弟子の松尾早人に作らせたと言われている。))。 -他にもプレイステーション2にて2005年7月28日に発売されたオムニバス集『タイトーメモリーズ 上巻』にも収録されている。  例によってトラックボール未対応など家庭用ゲーム機向け移植では絶大な難点があり、知名度の低さ・ハードルの高さを抱えている。
//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 //---- //要強化対応されたようなのでCO 15/5/12 *サイバリオン 【さいばりおん】 |ジャンル|アクション|&image(https://r.mprd.se/MAME/snap/syvalion.png,height=210)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|タイトー|~| |稼働開始日|1988年10月|~| |判定|なし|~| |ポイント|斬新な竜型自機&br()トラックボール操作&br()ランダム生成マップ&br()膨大なエンディング数&br()[[ダライアスシリーズ]]と世界観を共有|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -トラックボール(固定されたボールを指で回転させて操作する操作機器)を用いたアクションゲーム。全五面。自機が巨大な黄金の竜型メカ・サイバリオンで、口から吐く炎を武器に戦うというのが特徴的。1トラックボール1ボタン式。 **システム -ゲーム開始時に基礎編と実戦編の難易度選択が可能。基礎編はマップ固定(後述)で得られるスコアも少ない。 -自機の操作はトラックボール。トラックボールを素早く回転させれば自機も素早く動く。ショットは火炎放射で自機頭部から伸びるように発射される。トラックボールを円を描くように回転させると頭部も同じように回転し、吐いている火炎もそれに連れて動かせるため、ある意味では全方位STGとも呼ぶ事が出来る。 --トラックボールによって動くのは頭部のみ。首から下は軌跡を追ってついてくるだけで、全体の操作は難しい。 --画面下部にゲージがあり、ショットボタンを押したままにしているとゲージが減少して行く。ゲージは火炎の長さにも影響し、火炎を吐かなければ自動回復するが、素早く自機を移動させるとその分回復速度も速まる。 -ライフ及び残機制。ダメージを負うたびに尻尾の先端から赤くなって行き、頭部が赤くなったあとダメージを食らうと爆散してミスになる((つまり本体がそのままライフメーターも兼ねている。また、残りライフ3以下になると警告音と共に画面右上に数値が表示される。))。 --自機の当り判定は見た目通りで巨大。 --ライフはアイテムを入手する事で回復する事が出来る。回復アイテムはライフが最大だと出現しない。 --面クリア時には「残タイム×残ライフ×100点(実戦編では200点)」のボーナスが入る。また、一度もダメージを受けずに面クリアすると「ノーミスボーナス(100万/200万点)」、ダメージを受けたが一度も撃墜されずにライフ満タンの状態で面クリアで「ノーダメージボーナス(10万/20万点)」が獲得出来るほか、最終面クリア時には1機100万/200万点の残機ボーナス((コンティニューしている場合はそれぞれ1/10。))がある。特にノーミスボーナスは実戦編で隠しボスを出現させる為に必要不可欠と言えるものになっている。 -本作の最大の特徴は実戦編にて''ランダム式マップを採用している''という点。ローグライクゲームのようにマップが自動生成され、ステージ間に表示されるストーリーも一定の条件に応じて変化する。エンディングはなんと''全100種類以上''((解析によると全104種、ただしバグで19と104は同一文章、分岐のミスで43と44は辿り着けないので実際に視認可能なのは全101種。))。これにより常に新鮮な感覚でプレイすることが可能となった。 --ストーリーはハッピーエンドからバッドエンドまで多種多彩。モノによってはタイトー過去作のキャラクターが出現したり、当の過去作と同一世界観だったりと極端な変化を見せ、それに伴い難易度も変化する。ランダムではあるが、ある程度の法則がある。 ---- **評価点 -何もかもが斬新。 --自機が金色の龍の姿をしたメカというだけでも十分攻めているのに、マップがランダム生成、ストーリーが全く予測不能というのはあまりにも斬新。 --エンディング数の多さは「未だ見ていないエンディングを見たい」というプレイのモチベーションにもなる。 -ZUNTATAによるサウンドは高クオリティであり、「メインテーマ」をはじめとしたSF感溢れる楽曲群は現在も評価が高い。 --音楽担当のYack.(本作では「YAC」名義)こと渡部恭久は本作がコンポーザーデビュー作となった。 **問題点 -難易度が高め。 --自機の判定が大きい上に無敵時間が無いので、ダメージゾーン等に触れてしまうと2~3ライフは一瞬で持っていかれる。 --実はこのゲームは回避を前提にして考えるべきではなく、敵が出現した瞬間に火炎で潰し、弾丸を吐かれる前に予防していく必要がある。この独特のコツを掴めないまま、一瞬でゲームオーバーとなってしまう初心者が後を絶たない。 --加えてトラックボールというアーケードでもなかなか見かけない操作システムが体感難易度を更に上げている。 ---しかし移植版をプレイすると分かるが、実はジョイスティックで操作すると更にやりづらい。龍を大胆にグルグルと動かす必要のある場面、或いは微細な操作を要求される場面など多岐に渡っている為、トラックボールのように手の平全体で操作するシステムでないと難しいのだ。その上特殊な操作系の為に故障した場合にメンテナンスが困難という問題も抱えており、現在では実機でのプレイが厳しくなっている。 -フラグ立てが曖昧。 --エンディングが百種類以上となると、自分がまだ見ていないエンディングを目指してプレイしたいと思うのが人情だろうが、このエンディング分岐条件が複雑かつ曖昧で、狙ったエンディングに到達することはまず不可能。 -「基礎編」がつまらない。 --「基礎編」と「実戦編」が選べる以上、「基礎編」は初心者向けだと思われるだろうが、実際はそうとも言い切れない。確かに基礎編ではマップが固定、敵も強くはないが、この基礎編では特殊アイテムが出現しないのである。 --特殊アイテムはスコア稼ぎに重要な要素で、これが無い基礎編はプレイ感覚が非常に単調になりやすい。 -全体に窮屈な印象。 --ランダム生成マップの弊害として、非常に狭い通路が登場することが多い。この為折角のトラックボール操作なのに、トラックボールを思いきり転がす場面は殆どない。 ---- **総評  トラックボールを用いた珍しいアーケードゲームだが、そもそも操作の癖が強すぎて必要以上に難易度が高く感じられるのもハードルの高さに拍車をかけている。そもそもトラックボールを使う必要があったのかどうか疑問を抱くのだが、この直感的体感的な操作性が固有のゲーム性を生み出しており、何はともあれその自機デザインも相まって、インパクトでは他のどんなゲームにも引けを取らないだろう。 ---- **家庭用移植 -X68000版(1990年9月14日、シャープ、開発:SPS) --本体付属マウスの''トラックボールとしても使える''という特殊仕様を生かし、アーケード版の操作性を簡単に再現することが出来た((ただし移植元筐体のトラックボールのように勢いよく転がせるタイプの物ではないため、その辺りの操作感覚は流石に異なる))。ちなみにアナログ操作用という理由からかシャープ製のX68000用操縦桿型コントローラー「サイバースティック」に正式対応している。 -スーパーファミコン版(1992年7月24日、東芝EMI) --トラックボールが存在しないことによる操作性の劣化も問題点だったが、BGMがすぎやまこういち氏監修、弟子である松尾早人氏作曲のものに総差し替えになった点が、オリジナルのBGMを好んだファンから悔やまれた。 //((本来、すぎやまこういちには一曲だけ新曲を作ってもらう予定であったらしい。しかしメイン作曲者のYack.(渡部恭久)が、当時音楽経験が殆どない新人であったことが気に入らず、「素人の曲と一緒にされるのでは嫌だ」と、弟子の松尾早人に作らせたと言われている。)) //出典希望。 -プレイステーション2版(2005年7月28日) --『タイトーメモリーズ 上巻』に収録。例によってトラックボール未対応など家庭用ゲーム機向け移植では絶大な難点があり、知名度の低さ・ハードルの高さを抱えている。 -イーグレットツーミニ版(2022年3月2日) --本体と同時に発売された「パドル&トラックボールゲーム拡張セット」に専用コントローラー同梱で収録。ようやくAC版に近い感覚で遊べるが、あくまで同時発売された周辺機器も買わなければいけないのは注意。 ---- **余談 ***ダライアスとのつながり -[[ダライアス]]とは世界観に繋がりがある。 --シナリオ分岐によっては『ダライアス』の主人公機シルバーホークによく似た「ゴールドホーク」が登場し、僚機として活躍してくれる等、本作は『ダライアス』シリーズとの関連性が強い。 --上記のランダムなストーリー中にもダライアスの1Pキャラ・プロコが登場。もっとも、幸福な運命を辿るとは限らないが…。 //ファンサービスの話はダライアスファン以外の評価点にはならないと思われるので移動 -ボスキャラクターの翼竜型の「ケプロス」、首長竜型の「ザンディック」、及び無敵キャラの「ガルスト」は同社のSFC用シューティングゲーム『[[ダライアスフォース]]』に、それぞれ形を変えて「メガロプロス」「ザンディックII」「ガルスト・ビック」という名前でラスボスとして登場(ルートごとに登場するボスが異なる)。また、自機のサイバリオンが同社のPSP用シューティングゲーム『[[ダライアスバースト]]』に「ダークヘリオス」という名称でゲスト出演するなど、ダライアスシリーズとの関わりが深い。 ***その他 -ハイスコアネームが「AAA」等と適当に入力された場合、勝手に他のランダムな名前に書き換わるという仕様だった。 -ボスキャラの1つとして登場する「ザイゾログ」はタイトーが1985年にMSX用ソフトとして発売した同名ゲームが元ネタ。((敵キャラであるタオデムの形状がモチーフになっている。ちなみにBGM作曲は小倉久佳氏であり、小倉氏のコンポーザーとしてのデビュー作でもある。タイトル画面での著作権表記上では1984年だが、これは発売が同年中に間に合わなかったため。)) -本作がコンポーザーデビューとなる渡部恭久氏は、なんとタイトーに入社するまで音楽経験がほぼ無かった。~ まともな曲作り自体が初めてということで、なかなか曲ができず、上司のサポート((スタッフクレジットからサウンドプロデュースとして参加しているOGRこと小倉久佳氏のことと思われる。))を受けながら作り上げていくという実に苦労した作業だったと後に本人も述懐している。 -ゲームデザイン/ディレクションがMTJこと三辻富貴朗氏ということもあってかプレイ中、1/4096の確率で強化アイテムでもあるMTJボール(通称)が出てくる。取得時の効果は一部の分岐シナリオで登場する強化武器の1つである円を描きながら敵を追尾する「ゴールドカッター」がステージ終了まで使用可能になり、「10万点追加」、「バリア装着」、「ライフ全回復」と言うおまけも付いてくる。 -X68000版『[[バブルボブル]]』にはおまけとして『サイバブルン』というパロディモードが追加されており、本作のBGMのフレーズも使われている。

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