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*シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件 【しゃーろっく・ほーむず はくしゃくれいじょうゆうかいじけん】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&image(homes.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HH7)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|トーワチキ|~| |発売日|1986年12月11日|~| |定価|5,000円|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|暴力が支配するイギリス&br()システム解説を平然と誤記&br()理不尽な難易度、自画自賛&br()推理AVGだと思ったら、意味不明なマッピーだった|~| //ポイントは手短にお願いします。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 言わずと知れたアーサー・コナン・ドイルの有名探偵小説『シャーロック・ホームズ』シリーズを題材としたアクション・アドベンチャー。トーワチキの処女作でもある。~ ホームズシリーズ誕生100周年をまもなく迎える、という雰囲気の中で発売された。~ そう言いつつも、マントの怪人が令嬢をさらうオープニング画面はむしろ江戸川乱歩の怪盗小説のノリに見えるが。~ 『最後の事件』終了後の時系列をベースとした本作独自のストーリーが展開される。 見下ろし画面と横方向画面の二つのシーンを駆使し、令嬢を誘拐した犯罪組織に迫っていく内容。 **特徴(というか突っ込みどころ) -霧に包まれたミステリアスなロンドンの街、謎が謎を呼ぶ難事件、あざやかな名推理が待っている… --と思いきや''暴力が支配する都市''・ロンドンを舞台に繰り広げられるバイオレンスアクション。どこかの世紀末に勝るとも劣らない。 --伯爵令嬢誘拐事件のはずが、実際には''パパイヤ団''なる犯罪組織((原作である『シャーロック・ホームズ』シリーズにそんな組織は出てこない。それはいいとしても、ネーミングセンス自体明らかに子供向けでミスマッチ。))の幹部やボスを探し出し倒すという、令嬢そっちのけな内容。原作の宿敵・モリアーティ教授等は影も形も出てこない。 --情報は特定のポイントを虫眼鏡で調べると入手できるが、初期状態のホームズはそんなもの持っていないので、攻略はノーヒントになる。 --虫眼鏡の捜索はノーヒントだが、虫眼鏡で調べるポイントのヒントは一般市民の会話に紛れている。&br()例:「ヒビワレノ オオイ ゲスイドウダナァ」→ひび割れの箇所を手当たりしだい調べる→情報ゲット --なお情報を得るには推理力がある程度必要な場合がある。推理力は一般市民に聞き込みをするという名の''飛び蹴りを食らわす''ことで上がる。最初のうちに100%にしておくと良い。 ---一応、「情報屋」なるものは存在するが、聞けるものは「''鍵が無いと行けない場所がある''」「''よろず屋には便利なものが売っている''」(意訳)といったごく当たり前のものか「''この手帳スゲーだろ!ニューカッスルで買ったんだ!''」(意訳)といった''情報屋の情報''のどっちかしかない。 --街の人を蹴る、もとい聞き込みすると、たまに「シャーロックホームズッテ オモシロイゲームナンダッテ」とか言う。&br()まあ、よくある自画自賛であるが、それが手を変え品を変え出てくるのだから、呆れる話である。 ---この他にも正気とは思えない台詞が出てくる場合もある。 ***暴力が支配する都市・ロンドン… --このゲームでは、ロンドンやバーミンガムなどの普通の市街地では当時の風俗をそれなりに意識したグラフィックの一般市民が歩いているだけだが、それぞれの町に隠されたパパイヤ団のアジトに入れば、あきらかに敵キャラとわかるグラフィックの奴らが出てきてホームズに苛烈に応戦してくる…という、探偵小説らしい雰囲気のステージ構成にはなっている。しかし… --普通の市街地のステージでは、''市民に接触を試みると大ダメージ''を受ける。さらに、このゲームでは、敵キャラクターであろうが一般市民キャラクターであろうが倒すことができ(倒すと金が手に入る)、倒した後にどんなキャラクターであってもメッセージを聞くことができる。一般市民キャラクターなら世間話を、敵キャラクターならパパイヤ団に関する情報を漏らしてくれる。これらのメッセージの中に推理力のパラメータが上がる情報が隠されている場合がある。 --''つまりこのゲームでは、敵キャラクターと一般市民キャラクターを同じ扱いにしているのである''。 --なお、敵キャラクターも一般市民キャラクターも自分たちからホームズに近づいてくる。というか、次々と''ホームズに襲いかかる''。中にはあきらかに一般市民キャラクターなのに敵キャラクターと同様に銃を持ち出して発砲するものまでいる始末 --昼間の町並みで堂々と拳銃を発砲する一般市民。対してホームズも一般市民を半殺しにして金と情報を得る… ''『Grand Theft Auto』シリーズの方がまだまだマシ''な位のレベル。 --攻略本では歩いている市民=パパイヤ団構成員という設定があり、助手のワトソン以外の''ロンドン住民ほぼ全員がホームズの命を狙っている''というのだが、説明書にはそんなことは記述されていない。((「ロンドン駅に着いたわたしは、ブリストルまでのキップを買おうとしたが、モロッコ皮の財布がなくなっているのに気づいた。いや、財布だけではなかった。手帳、ピストル、虫メガネ、探偵道具一式がなくなっていた・・・。わたしともあろう者が!どこからかコルディリア博士の笑い声が聞こえるようだ。こうなったら、捜査費は全部パパイヤ団の隠し資金で賄おう。市民に装したパパイヤ団の手下ども、空手キックで勝負だ。1キックで30ポンド手に入る。」JICC出版局の攻略本より。原文ママ))もしそれが本当なら''どれだけ強大なんだパパイヤ団''。 ---実際には、市民に攻撃して話しかけるとホームズへの敵意などなかったかのような''どうでもいい世間話''(上記参照)を返してくるため、一般市民にそんな設定があるとは考えがたい。探偵ものの情報収集のシチュエーションをアクションゲームに落とし込む演出を思いつけなかったため、一般市民が''意味もなく''攻撃するゲームになった可能性の方が高いだろう。 ---ちなみに見下ろし画面で敵(?)を倒すと金、横方向画面で倒すと情報が手に入る。 -そもそも、犯人(というか敵)が大規模組織とわかっている時点で探偵一人で組織の壊滅に赴くのはおかしい。''警察に頼れ''。 --ホームズは原作でも組織壊滅を目的に動いたことがある(下記参照)が、警察にも頼らず単身赴くなんて無謀な事はしていない。というかこのゲームに''警察はいない''。 ***探偵に推理など無用 -説明書には「2コントローラーは使用しません」の表記。&br()だが、パスワードを入手するにも%%復活するにも%%2コンが必要であり、ゲームを買った時点からプレイヤーの探偵度が試される。 --復活自体は1コンでもできるが、1コンだと体力1で復活なのに対し、2コンを使うと体力が満タンの状態で復活する。ちょっとお得。 ---復活用コマンドが異なる(1P側:スタート+セレクト、2P側:十字キー+A+B)ため、どちらかを知らない人も多いだろう。 --''なお、謎解きに2コンが必須となるステージが存在している''。しかも''ラスボス戦手前''。 --苦しい解釈だが「通常のゲームプレイにおいて2コンを使わない(コンティニューは裏技)」と取れば一応嘘ではなくなる。もっとも「普通は使わない→でも謎解きに使う」という考え方は卑怯とも言える。 -全般的に難しく、バイオレンス性も含め、『[[たけしの挑戦状]]』ならぬ「トーワチキの挑戦状」と言ったところ。 -しゃがんでも銃弾をかわすことができない。 -[[無敵時間がないので、複数の敵に重なられたらあっという間に死ねる>デスクリムゾン]]。 -ナイフを繰り出すと、処理落ちで画面が止まる。 **ホームズのキャラクターについて 原作のホームズは「ボクシングの達人」であり、他にも柔術や棒術の心得もあるなど格闘技(特に「バリツ」はネタとしても有名)に精通した人物として設定されている。 ホームズが犯人を逮捕する過程で肉弾戦を行うことは頻繁にあり、生命を危険にさらすことも珍しくない。大きな犯罪組織を敵に回した際には、刺客が襲撃を繰り返すためまともに外を歩けなくなったほどである。この『最後の事件』というエピソードでも、ホームズは''組織の壊滅''を目的として行動しており、推理をする場面はない。 ホームズは英国紳士であるが、一般的にイメージされているような優雅な生活をしているわけではなく、常に死と暴力が隣り合わせる危険な仕事に従事している(探偵なら当たり前の話である)。 という訳で、このゲームは''意外に原作と全く違うことをやっているわけではない''。 //ある意味、本作は発売当時NHKで放映され評判を呼んでいた故ジェレミー・ブレット演じるホームズに対するアンチテーゼなのかもしれない。 //これいるか?どうしても入れたいならせめてもう少し短くまとめてくれ ''…だからと言って、推理より飛び蹴りや発砲の方が多いなんて事は全然無いんだけどな!'' //大幅にCo ゲームから大幅に脱線したホームズ談義は不要かと思います **その後 説明書の最後にある紙切れには、「第2弾(PART2)企画中」と記されていた。実際、トーワチキの名でホームズ物の『霧のロンドン殺人事件』『Mからの挑戦状』が後に発売されている。~ ''凄まじくクソだった本作の路線''は引き継がない推理物アドベンチャーであり、''伯爵令嬢がなんだったんだ''と思えるほどにはまともな内容であった。~ ついでに本作のパパイヤ団は、ホームズの宿敵である「M」失脚後の英国裏社会を支配しようとする存在であるらしいのだが、続編2作の黒幕はいずれも「M」であり、伯爵令嬢自体なかったことにされた模様。~ 今回の黒幕はやられ際に「SEE YOU AGAIN NEXT GAME」と言うが当然「NEXT GAME」に出なかった。~ ~ その一方で、「理不尽ないし変な仕様のアクション」「ムチャで時に卑怯な謎解き」「説明とゲーム仕様との食い違い」という三大要素は、トーワチキ第二作『[[エルナークの財宝]]』に引き継がれることとなる。~ ~ 2009年に公開された映画『シャーロック・ホームズ』では、これまでのホームズ像とうってかわって武術で敵を倒す武闘派ホームズの姿を堪能できる。本作は時代を先取りしすぎた作品……とは言えないだろうか。~ ~ **余談 -クソゲーオブザイヤー2008動画の[[奈落>奈落の城 一柳和、2度目の受難]]パートでBGMが使用されている。 -山内泰博の漫画『男子高校生の日常』で、主要人物の一人がこのゲームをプレイしている。ちなみにそれを学校で話した時の友人たちの台詞は「あーあの蹴りで戦うアクションゲーム」「街の人に当たると連続ヒットして即死するんだよ」「''コンティニューが裏技みたいなゲームだな''」といったもの。 ----
*シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件 【しゃーろっく・ほーむず はくしゃくれいじょうゆうかいじけん】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&image(homes.jpg,height=200)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|1MbitROMカートリッジ|~| |発売元|トーワチキ|~| |発売日|1986年12月11日|~| |定価|5,000円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|暴力が支配するイギリス&br;システム解説を平然と誤記(あるいは故意のミスリード)&br;理不尽な難易度、自画自賛&br;推理ADVだと思ったら、意味不明な『[[マッピー]]』だった|~| |>|>|CENTER:''[[シャーロック・ホームズシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 言わずと知れたアーサー・コナン・ドイルの有名探偵小説『シャーロック・ホームズ』シリーズを題材としたアクション・アドベンチャー。トーワチキの処女作でもある。~ 『最後の事件』終了後の時系列をベースとし、令嬢を誘拐した犯罪組織に迫っていく本作独自のストーリーが展開される。 **特徴 -横スクロールアクションではあるが見下ろし型と横方向型の二種類を用いている。 --市街や建物で一般市民と触れ合うが、触れるだけでダメージを受けるため、マップ上の市民は''誰もが敵''。 ---倒した場合見下ろし画面ではお金が、横方向画面では世間話を含めた情報が入手できる。 -推理力ステータスの存在。 --虫眼鏡で情報を入手するために必要な値。街の人から情報を入手することで増加。情報そのものは横方向のスクロールマップの敵を倒す事で入手。((例として「ヒビワレノ オオイ ゲスイドウダナア」ならばひび割れの箇所を手当たり次第調べると入手できる)) ---セリフを聞いた後は''「AB同時押し」''で通常画面に戻る。~ 面倒くさいがA・Bボタンをどちらも攻撃に使用するゲームなので、「攻撃を連打したらセリフを見る前に閉じてしまった」という問題は避けられる。 ---情報屋という存在もありはするのだが、あまり役に立つとはいえない(後述)。 ---- **問題点 -ホームズを冠しているが探偵アドベンチャーものではなくアクションゲーム --''画面に現れる敵を倒しお金や情報を入手する''ならアクションゲームとして普遍。しかしこのゲームで該当する報酬は探偵としての調査とそのための資金である。~ すなわち''いきなり襲ってくる一般市民を蹴り倒して情報を貰い、さらにお金を奪う探偵''となり、ホームズを題材にしたゲームとしては失格。%%「足で稼ぐ」とはそういう意味ではない。%% ---それに飽き足らずアクションゲームとして難易度を上げるためか、''銃弾が飛び交うこともざら''。~ 19世紀のイギリスだからってそこまで殺伐とはしていないだろう。 --これがホームズの冠を持たないアクションゲームならまだしも、シャーロック・ホームズを冠したのが問題。 ---アドベンチャー形式が基本と思われる、捜査して情報を得て解決する探偵形式の作品を、謎解きを入れたアクション物として理解したのがすべての失敗なのだと思われる。その反省が続編(後述)だろう。 -シナリオが雑 --ゲームや説明書ではわからないが、歩いている市民、ひいては英国民全員が敵の構成員。''その名もパパイヤ団。考案者のネーミングセンスがゼロ。'' ---なんとその設定は攻略本に書かれている。((「ロンドン駅に着いたわたしは、ブリストルまでのキップを買おうとしたが、モロッコ皮の財布がなくなっているのに気づいた。いや、財布だけではなかった。手帳、ピストル、虫メガネ、探偵道具一式がなくなっていた…。わたしともあろう者が!どこからかコルディリア博士の笑い声が聞こえるようだ。こうなったら、捜査費は全部パパイヤ団の隠し資金で賄おう。市民に装したパパイヤ団の手下ども、空手キックで勝負だ。1キックで30ポンド手に入る。」JICC出版局の攻略本より。原文ママ)) ---だからといって市民を片っ端からひっぱたいたところで''どうでもいい世間話''に終始されることもあり完全に死に設定。 --伯爵令嬢誘拐事件のタイトルに反して、内容にほとんど関係ない。 ---オープニングで攫われたが最後、次に登場するのはエンディング。依頼人であるアップル伯爵((この名前もネーミングセンスがない))の事も説明書のストーリーに任せきり。~ とはいえレトロゲームは説明書に容量の節約を担わせる事も多く、この部分はまだ理解できる。((初代『スーパーマリオブラザーズ』でラストシーンしか出てこないピーチ姫など、類似形態は多い)) ---しかし結果的にはゲーム開始直後、何が起きているかもわからず、何をしていいのかもわからない。せめて令嬢を探すぐらいの初動はゲーム内で描いてほしい。 --推理要素はない。 ---集めたキーワードで謎解きするギミックはあるのだが、それは単なる謎解きであって犯人や手口の推理部分ではない。 --イギリス全土が犯罪組織の構成員で埋め尽くされている言い訳か警察に協力を求める素振りも見せない。 -ゲーム内の情報がヒントにならない。 --情報を入手するための虫眼鏡の入手方法がノーヒント。 --情報がヒントと認識しづらい。 ---日常会話の中にしれっとヒントとなるワードが入っているのが悪質。~ 「音楽は心を和ます」というワードから下水道の何処かに隠されているヴァイオリンを探す、「街灯の下は居心地がいい」という言葉から街灯の前でしゃがんでエリアを切り替えるといった、ヒントとするにはあまりにも下手なのが目につく。 ---「シャーロックホームズッテ ''オモシロイゲーム'' ナンダッテ」等のネタならヒントですらないと弾けるが、それはそれで存在が邪魔。 --特殊なメッセージの存在が意味が不明 ---7人の幹部の撃破で手に入る7の合言葉と、横スクロールマップで得られる16のメッセージだが、これ自体は読んでも仕方のないものである。~ 7人の幹部相手に手に入る合言葉は幹部のいた街の支部でヒントと交換出来る。このヒントの中で16のメッセージを使うものがあり、それを最後のエリアで使うのだが、この答えが正しいという自信が持てないものが出てくる。 -説明書に誤りが含まれる。~ 同社の次の作品、[[エルナークの財宝]]ではデモ画面に誤りがありプレイヤーを困らせたが、こちらは説明書の仕様がゲームの仕様と違えている。 --説明書で「使用しない」とされている2Pコントローラーが''攻略に必須''。 ---ラスボス戦手前のエリアで、2Pコントローラー側でコマンドを入力しないと通過出来ない部屋がある。重要な要素で間違いを犯さないでほしい。 --説明書に書かれている2P側のコントローラーのコンテニューの事が、「使用しない」と記された3ページ後ろに書かれている。気づかなかったのだろうか。((コンテニュー自体は1コンで「スタート+セレクト」を押す事で出来る。ただしその場合は体力1で復活。2コンの場合「十字キー右+A+B」で体力が満タンの状態で復活する。)) --パスワードの入手方法は説明書に載っておらず裏技扱いになっている。ただ、説明書の他に「取扱説明追加文」という紙が同封されていて、そこに書かれていた([[画像>https://aucfree.com/items/210774630]])。 --コンテニューやパスワード以外で使わないなら百歩譲るとしても、ゲーム上で必ず用いるのだから明確に誤りである。 -アクションゲームとして高難易度 --被ダメの無敵時間無し。''複数の敵に重なられたらあっという間に死ぬ''。 --銃弾はしゃがんでも躱せない。梯子がない場合ジャンプキックの頂点でようやく躱せる。 --ナイフを繰り出すと処理落ちする。これは敵側も同じでタイミングが狂う上無敵時間がないため連打を浴びる事も。 --公園や民家の中にも''穴が空いている''、落ちれば即死……かと思えば道が続いていることもありヒントとして不適格。 -仕様のおかしいショップ --携行回復薬の薬瓶は所持数1個制限。しかしその状態でも薬屋で購入が可能。 ---購入すると「''既に持っている薬を捨ててくれないか?''」と聞かれるが、「いいえ」を選んでも購入キャンセルではなく代金を取られた上に新しい方の薬が処分される。~ 重複購入を止めるように組めばいいのに出来なかったのは技術力不足か。 --何も持っていない状態で弾を買うと銃が撃てる。 ---明確な不具合で、銃を持っていないと弾が買えないというヒントがもらえるにもかかわらず実際は弾を買うと銃が撃てる。~ 民家に隠されているピストルを入手するのが正しいフラグ。 -利用価値のない情報屋 --聞けることといえば「''鍵が無いと行けない場所がある''」「''よろず屋には便利なものが売っている''」といったゲームとしての基礎。%%ふざけるな%%~ はたまた「''この手帳スゲーだろ!ニューカッスルで買ったんだ!''」といった''情報屋の情報''。%%いい加減にしろ%% --既に聞いたことのある情報やパパイヤ団の事を載せるだけでメモとしての役割も果たせただろうが、そうすると今度は自分の手帳とバッティングするため存在する意味がない。 ---- **評価点 褒められた部分は全くないといいたいが、あえて上げるなら以下の三点。 -比較的原作のホームズに忠実。 --派生作品のホームズは頭脳担当が専らだが、こちらは格闘技に精通しており、犯人逮捕において肉弾戦を行う描写が多く結果生命を危険に晒すことが多い原作スタイル。 ---だからといって銃を乱射する国民を片っ端から蹴飛ばすのは違うだろう。 -BGMに関しては、メロディとベースの2音しか使っていないが、1ループがそこそこあるメロディ直球勝負の曲が多い。~ おどろおどろしいイメージの下水道の曲や、敵さえ襲ってこなければゆったりできる癒し系イメージの公園の曲など、場面にあったBGMが用意されている。~ それらを迷宮入りのゲームの中で延々とエンドレスに聞かされるためか、『[[ミシシッピー殺人事件]]』同様、耳と記憶に残る印象的なものである。 -ゲームが詰みになる不具合はない --金がなくなれば民間人を殴ればよい。ヒントが取れないバグもない。アクションが出来れば詰まることはない。~ 肝心のボスの城のギミックも、説明書が嘘をついているだけでコマンド入力での突破は可能。 ---これを評価点として付け加えないと評価点が限りなく少ないのがこのゲームである。仕様通りのストロングスタイルと言えよう。 ---- **総評 まずホームズという題材を謎解きアクションと認識し、ゲームとして成立すると考えてしまったのが失敗の根底といえる。~ 推理する要素はなく治安があまりに終わっている世界で、住民を殴りながらヒントという名のキーワードを手に入れるだけのアクションゲームと成り果てた結果がこれだ。~ あまつさえホームズで無かったとしてもヒントならざるヒントや難易度があまりに高いアクションを要求されることで、ゲーム単体でも非常に遊びづらい代物が完成してしまったことがうかがえる。 ---- **その後の展開 -説明書の最後に「第2弾(PART2)企画中」と記されていたが、同じくホームズ物の『[[霧のロンドン殺人事件>名探偵ホームズ 霧のロンドン殺人事件]]』『[[Mからの挑戦状>名探偵ホームズ Mからの挑戦状]]』が後に発売されているため、これは嘘ではなかったようだ。~ ''ゲームとして低レベルな今作''とは一線を画した推理物アドベンチャーであり、こちらは比較的まともな内容であった。%%今作もそのテイストならどれだけ良かったか%% -本作は「ホームズの宿敵である「M」失脚後の英国裏社会を支配しようとするパパイヤ団」との戦いだったが、続編2作の黒幕はいずれも「M」であり、時系列的には本作より過去の事。今回の黒幕はやられ際に「SEE YOU AGAIN NEXT GAME」と言うが、結果的に存在が抹消されることとなる。

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