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*ドラえもん のび太と復活の星 【どらえもん のびたとふっかつのほし】 |ジャンル|アクション|&amazon(B00006LJK8)&amazon(B000069S6H)| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|エポック社|~| |開発元|酒田エス・エー・エス|~| |発売日|【PS】1996年2月16日&br;【SS】1996年3月15日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |廉価版|【PS】復刻盤:1998年12月3日/2,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|典型的な駄作キャラゲー&br;アクションゲームとしてダメダメ&br;ストーリーや演出は見るべき所もあるが……|~| |>|>|CENTER:''[[ドラえもんゲームリンク>ドラえもんシリーズ]]''| **概要  PSで発売された最初のドラえもんゲーであり、後にSSでも発売された。現状、ドラえもんゲーでは最初で最後のマルチタイトル。~ -ステージクリア型の横スクロールアクション。ライフ+残機制。当時あらゆるゲームがポリゴンを使った3Dゲームとして発売されており、本作も例に漏れず3DCGやムービーをふんだんに使っている。ただし、ドラえもんたちのグラフィックはプリレンダである。 -ゲームの特徴としてはステージに奥行きがある事で、手前や奥の足場へ飛び移ることができる。『餓狼伝説』などのライン制を思い浮かべてもらえば分かりやすいだろう。 --現在の足場より高い足場には飛び移れず、その場合は自動で元の足場に戻される。足場は最大で3ラインある。 -各キャラクターは共通の武器となるひみつ道具4種と、それぞれのキャラ専用のもの、計5種を使うことが出来る。 --共通の道具「空気砲」「スモールライト」「ショックガン」「アタールガン」は任意に切り替え可能。専用のひみつ道具は時間経過で増加するゲージを消費して使用する。 -ステージの合間には会話デモが挟まれ、特定の場面ではひみつ道具を選択でき、会話と次のステージが変化する。 --SFC時代のような広いフィールドを探索する要素はなく、ステージ分岐以外は一本道進行。また、どのルートを通っても最終ステージは同じ。 **あらすじ  冬休み、ジャイアンの提案で「宇宙救命ボート」を使い惑星探検に出かけたいつもの5人。ところが、惑星に着陸しようとした途端、何かにぶつかって墜落してしまう。~  ドラえもんがボートを修理している間、周囲を探索に出かけたのび太たちであったが、そこで謎のロボットたちに襲われてしまう。 **問題点 -PS/SSともにステージ開始前のロードが長い。 -プリレンダ部分以外のグラフィックはおせじにも良いとは言えない。 --プリレンダ部分も微妙。当時のゲームでよくあったテカテカした質感のデフォルメキャラとなっている。 -今作は残機=キャラクターとなっている。&br;どういう事かというと、ドラえもんを操作中にミスをすると次に控えるのび太に交代し、のび太でミスすると次はジャイアンが……という感じ。 --つまり残機は常に5機で固定。毎ステージ5機に回復すると考えれば有用だが、5機以上には増やせないというデメリットも大きい。 --特定のキャラでプレイしたい場合は、そのキャラが出てくるまでわざとミスを繰り返す必要がある。おまけに交代する順番やキャラクターを選ぶことは出来ない。 --このシステムのせいか、キャラクターごとの違いは特殊道具だけで、ジャンプ力や移動速度といった性能的な違いはない。 --SFCのシリーズではキャラクター選択も性能差も残機システムも普通にあったので、純粋に劣化した点と言える。 -ステージ構成の所々の難易度が高い。地下遺跡のボス戦、セントラルタワー、軌道エレベーターなどが顕著。 --地下遺跡のボスは、ボスの周囲を回りながら攻撃してくる時に腕に攻撃すればいいのだが、これがまったく当たらない。実際プレイしないと分かり難いが、判定が非常に微妙で難易度を上げている。 ---実は被攻撃判定があるのは&bold(){ボスが壁を殴った際に出る土ぼこりのようなエフェクト}。ゲーム中のテキストの雰囲気からおそらく子供を対象にしていると思うのだが、一体何人の子供がこの事に気付けるだろうか。 --セントラルタワーはバリアを解除しながら登るステージだが、画面奥から攻撃してくる敵の攻撃が分かりづらい。バリア解除装置はライン移動で体当たりして壊すのだが、中心部分に当たらないとダメージを受けるうえ破壊できない。移動する足場が見づらい箇所多数で敵も多い。 ---また、バリア発生装置を壊した後たまに勝手にライン移動を行ってしまうバグがある。 ---バリア発生装置に体当たりをして戻ってくる際位置が若干上に移動するのだが、その先に壁や足場の側面などがあった場合強制的にライン移動してしまうために起こる。バグと言うより設計ミス。 --軌道エレベーターは残り距離が0になるまで降ってくるゴミを壊し続ける必要があるのだが、落下してくるペースが速く一定数壊せないと強制的に残機を失うかなりの難所。 --一方、ラストステージはボス戦もなく、12個ある部屋に順番にライン移動で入るだけ。ただし、制限時間が非常に短く残機を潰すのが前提となっている。ゲームバランスはかなり極端。 -視点も悪く、次に飛び移るべき足場が見えないで落下してしまう事がよく起こる。 --手前の足場が見えないので、ライン移動で手前に移動したら穴だった、という事も。 --視点変更ボタンがあり、これを使えば手前のラインも確認できるが立ち止まらないと使えず一時的に視界が広がるだけと、あまり使えない。 --一部ステージでガラス張りの足場の屋根に上る必要があるのだが、屋根に開いた穴が見づらいので何度もジャンプして穴の場所を把握しなければならない。 -操作性も悪く、特にライン移動は上か下を押しながらジャンプする操作のため誤爆しやすい。 --特殊武器も射程が短いなどの欠点のため使いづらく役に立つ場面も少ない。 --こちらの当たり判定も分かりづらく、ダメージを受けたり受けなかったり曖昧な点が目立つ。 -「アタールガン」以外の武器の存在理由が薄い。 --「アタールガン」は敵を自動的に追尾する弾を発射する武器なのだが、攻撃力がすべての武器で統一なのでわざわざ当てにくいほかの武器を使う理由がない。連射速度も「アタールガン」が一番速いのでなおさら。 --一応、敵の動きを止める「ショックガン」は倒す事の出来ない障害物系の敵に対する唯一の対抗手段になり、また、球が敵を貫通する「空気砲」も敵がぞろぞろ並んでいる場合は一掃可能と使い道が無いわけではない。だが、それを差し置いても画面外やラインの違う敵すらホーミングする「アタールガン」が便利すぎるので…………。また、「スモールライト」は、射程がかなり短く連射が効く訳でもない、とフォローのしようがない。 --「個別の秘密道具」は前述の通り射程が短いのだが、威力は共通の秘密道具の二倍ある為、ボス戦では使用価値がある。攻撃判定も一秒弱と比較的長い間発生する為、狙いの付けづらい相手を待ち伏せするように使うことも出来る。 --しかし、ジャイアンの秘密道具である「クローンリキッドごくう」は上述した特徴が当てはまらない。出が遅い・低威力・狙って当てるのが困難と最悪の性能である為、こればかりは全く使い道がない。 -話も短く、内容は悪くないのだが環境保護を訴えるような内容のため、やや説教くさく感じる人もいるかもしれない。 --全8ステージ、分岐を含めても10ステージ程度しかない。 **評価点 -デモパートはCD-ROMの容量を活かし、当時の声優陣によるフルボイスで進行する。 --タイトル画面で流れる「ドラえもんのうた」もボーカル入りで流れる。ちなみにそのまま放置すると「ドラえもんのうた」のカラオケが楽しめる。 -他のBGMも総じて良曲。そこ、お約束とか言わない。 --ボス戦曲がなんと6曲もあり,ほとんどはクオリティの高いBGMなのだが、よりにもよってラストステージが地底面の使い回し。 -左右に会話するキャラの顔グラフィックが出るADV形式で進行するのだが、この顔グラフィック部分がなかなか凝っている。 --通常の顔グラフィックだけでなく、キャラの全身や上半身を映しながら状況を分かりやすく「絵」で見せてくれるため、プレイヤーの想像力を補って物語に入りこみやすくしてくれる。 --この顔グラフィック部分のクオリティは申し分ない。EDの会話しながら家に帰っていくのび太とドラえもんなど光る演出もある。 **総評 ストーリーや演出は見るべき部分もあるが、ゲーム部分が台無しにしてしまっている残念な例。~ アクションゲームとして見ると粗ばかりであり、SFC時代のようなゲームを期待したプレイヤーをガッカリさせた。
*ドラえもん のび太と復活の星 【どらえもん のびたとふっかつのほし】 |ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B00006LJK8)&amazon(B000069S6H)| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|エポック社|~| |開発元|酒田エス・エー・エス|~| |発売日|【PS】1996年2月16日&br;【SS】1996年3月15日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |廉価版|【PS】復刻盤:1998年12月3日/2,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|典型的な駄作キャラゲー&br;アクションゲームとしてはダメダメ&br;ストーリーや演出は見るべきところもあるが…|~| |>|>|CENTER:''[[ドラえもんシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 PSで発売された最初のドラえもんゲーであり、後にSSでも発売された。ドラえもんゲーとしては珍しいマルチタイトル((ただしドラえもんが出演するマルチタイトル作品も含めると「藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合! SFドタバタパーティー!!」がある))。~ 横スクロール方式のアクションゲームであり、ステージ画面やイベント画面では3DCGを多用している。 ---- **あらすじ 冬休み、ジャイアンの提案で「宇宙救命ボート」を使い惑星探検に出かけたいつもの5人は、ボートの機能で人間が住むことのできる未知の惑星を発見する。~ しかし、惑星に突入する直前でボートは何かに衝突し、そのまま墜落。辛くも全員無事だったが、ボートは完全に故障してしまった。~ ドラえもんがボートを修理している間、のび太たちは周囲の探索に出かけるが、そこで謎のロボットたちに襲われてしまう。~ 秘密道具を使ってなんとか撃退したのび太たちだが、ドラえもんの所へ戻ってみるとそこにも見知らぬロボットがおり仰天。だが、そのロボットには敵意はなかった。~ 「プレタン」と名乗るそのロボットはこの惑星の周囲にある巨大な宇宙ステーションを管理するロボットであり、その宇宙ステーションが現在未曽有の危機を迎えているのだという。~ この惑星は現在、大事故によって荒廃した自然環境を何千年もの時間をかけて再生している真っ最中であり、宇宙ステーションには環境の回復を待つために冷凍睡眠している人間が何千万人もいる。だが、そのステーションとのび太たちのボートが衝突したことによってステーションのエネルギー炉が故障し、さらにセントラルコンピューターにも異常が発生。判断に異常が生じたコンピューターはステーションの修理よりも外敵であるのび太たちの排除を優先してしまっており、このまま修理が後回しにされると、ステーションが爆発してしまうのだという。~ コンピューターを正常化するためには改めて正しい指示を出す必要があるが、そのためにコンピューターへ向かったプレタンは逆に追い返されてしまった。~ 事態に責任を感じたのび太たちは、プレタンをステーション内部のセントラルコンピューターまで送り届けることを決意する。~ しかし、のび太たちの前には暴走したセントラルコンピューターのコントロール下にあるロボット軍団が立ちふさがる。~ 果たしてのび太たちは、ステーションが爆発する前にプレタンを無事送り届けることができるのであろうか……。 ---- **特徴 -ステージクリア型の横スクロールアクション。ライフ+残機制。 --当時あらゆるゲームがポリゴンを使った3Dゲームとして発売されており、本作も例に漏れず3DCGやムービーをふんだんに使っている。ただし、ドラえもんたちのグラフィックはプリレンダである。 -ゲームの特徴としてはステージに奥行きがあることで、手前や奥の足場へ飛び移ることができる。『[[餓狼伝説>餓狼伝説シリーズ]]』などのライン制を思い浮かべてもらえば分かりやすいだろう。 --現在の足場より高い足場には飛び移れず、その場合は自動で元の足場に戻される。足場は最大で3ラインある。 -各キャラクターは共通の武器となるひみつ道具4種と、それぞれのキャラ専用のもの、計5種を使うことができる。 --共通の道具「空気砲」「スモールライト」「ショックガン」「アタールガン」は任意に切り替え可能。 --専用のひみつ道具は、ドラえもんが「強力うちわ風神」、のび太が「名刀電光丸」、しずかちゃんが「ひらりマント」、スネ夫が「ちくでんスーツ」、ジャイアンが「クローンリキッドごくう」。いずれも原作で登場したひみつ道具である。~ 時間経過でゲージが増加していき、黄色→青→赤とゲージの段階が変わるごとに威力と範囲が強化される。一回使用すると再び一から溜めなおしになるが、ゲージが僅かでもあれば使えるため初期状態で連発することは可能。 --設定どおり飛び道具を跳ね返せるひらりマント、ちびジャイアンたちが飛び出すクローンリキッドごくうなど、演出はそれなりに凝っている。名刀電光丸の使用モーションが、「映画ドラえもん のび太の大魔境」での使用シーンから取られている点も見逃せない。 -ステージの合間には会話デモが挟まれ、特定の場面ではひみつ道具を選択でき、会話と次のステージが変化する。 --例として、「砂漠を横断する鉄道に密航するか、海の下しかルートがない!」→「『スモールライト』か『とおりぬけフープ』で鉄道に忍び込もう!(砂漠MAPへ)」or「『テキオーとう』か『しんかいクリームとエラチューブ』で海底を泳いでいこう(海MAPへ)」など。 -SFC時代のような広いフィールドを探索する要素はなく、ステージ分岐以外は「基本的には」一本道進行。 ---- **問題点 -PS/SSともにステージ開始前のロードが長い。 --評価点にもある通り会話デモはフルボイスなのだが、ボイスの再生が終わってしばらく待たないと次の会話に進む事すら出来ない。ここもロードの長さが足を引っ張っている。設定でボイスなしを選べば待ち時間なく会話を飛ばせるが、そうするとボイスを聞く事は出来ない。 -プリレンダ部分以外のグラフィックはお世辞にも良いとは言えない。 --プリレンダ部分も微妙。当時のゲームでよくあったテカテカした質感のデフォルメキャラとなっている。 -今作は[[残機=キャラクター>ヨッシーストーリー]]となっている。 --どういうことかというと、ドラえもんを操作中にミスをすると次に控えるのび太に交代し、のび太でミスすると次はジャイアンが……という感じ。 --つまり残機は常に5機で固定。毎ステージ5機に回復すると考えれば有用だが、5機以上には増やせないというデメリットも大きい。 --特定のキャラでプレイしたい場合は、そのキャラが出てくるまで''わざとミスを繰り返す必要がある''。おまけに交代する順番やキャラクターを選ぶことはできない。 --このシステムのせいか、キャラクターごとの違いは特殊道具だけで、ジャンプ力や移動速度といった性能的な違いはない。 ---SFCのシリーズではキャラクター選択も性能差も残機システムも普通にあったので、純粋に劣化した点と言える。 ---実は当たり判定に微妙な差異がある。ドラえもんとジャイアンは見た目通り判定が大きめで不利。地下遺跡のボス戦は開始後一切動かなければ相手の攻撃が当たらないのだが、この二名はたまにダメージを受けてしまう。森のボス戦でもタイミング良くジャンプする事で相手の突進を避けられるのだが、この二名だけは避けられずダメージを受ける。 -ステージ構成の所々の難易度が高い。地下遺跡のボス戦、セントラルタワー、軌道エレベーターなどが顕著。 --地下遺跡のボスは、ボスの周囲を回りながら攻撃してくるときに腕に攻撃すればいいのだが、これが全く当たらない。実際にプレイしないと分かりにくいが、判定が非常にシビアで難易度を上げている。 ---実は当たり判定があるのは''ボスが壁を殴った際に出る土ぼこりのようなエフェクト''。~ 腕には攻撃判定すらなく見た目だけである。 ゲーム中のテキストの雰囲気からおそらく子供を対象にしていると思うのだが、一体何人の子供がこのことに気付けるだろうか。 ---更に言うと、この土ぼこりはキャラがすぐ横にいないと視認する事も出来ない。土ぼこりが出る場所はボス戦開始地点のすぐ右とその奥で固定されており、また開始地点がのび太・静香・スネ夫にとっては安置なのもあって攻略法を知ってさえいればほぼ動かずに倒す事になる。 --セントラルタワーはバリアを解除しながら登るステージだが、画面奥から攻撃してくる敵の攻撃が分かりづらい。~ バリア解除装置はライン移動で体当たりして壊すのだが、中心部分に当たらないとダメージを受けるうえ破壊できない。さらに移動する足場が見づらい箇所多数で敵も多い。 ---また、バリア発生装置を壊した後たまに勝手にライン移動を行ってしまうバグがある。~ バリア発生装置に体当たりをして戻ってくる際に位置が若干上に移動するのだが、その先に壁や足場の側面などがあった場合、強制的にライン移動してしまうために起こる。バグと言うより設計ミス。 --軌道エレベーターは残り距離が0になるまで降ってくるゴミを壊し続ける必要があるのだが、落下してくるペースが速く一定数壊せないと強制的に残機を失うかなりの難所。 ---スモールライトがゴミ特効となっているので、それを知っているとかなり楽が出来る。 --一方、ラストステージはボス戦もなく、12個ある部屋に順番にライン移動で入るだけ。ただし、制限時間が非常に短く残機を潰すのが前提となっている。ゲームバランスはかなり極端。 -視点が悪く、次に飛び移るべき足場が見えないで落下してしまうことがよく起こる。 --手前の足場が見えないので、ライン移動で手前に移動したら穴だった、ということも。 --視点変更ボタンがあり、これを使えば手前のラインも確認できるが立ち止まらないと使えず一時的に視界が広がるだけと、あまり使えない。 --一部ステージでガラス張りの足場の屋根に上る必要があるのだが、屋根に開いた穴が見づらいので何度もジャンプして穴の場所を把握しなければならない。 -操作性が悪く、特にライン移動は上か下を押しながらジャンプする操作のため誤爆しやすい。 --特殊武器も射程が短いなどの欠点のため使いづらく役に立つ場面が少ない。 --こちらの当たり判定も分かりづらく、ダメージを受けたり受けなかったり曖昧な点が目立つ。 -「アタールガン」以外の武器の存在意義が薄い。 --「アタールガン」は敵を自動的に追尾する弾を発射する武器なのだが、攻撃力がすべての武器で統一なのでわざわざ当てにくい他の武器を使う理由がない。連射速度も「アタールガン」が一番速いのでなおさら。 --一応、敵の動きを止める「ショックガン」は、撃破不可能の障害物系の敵に対する唯一の対抗手段になり、弾が一直線に敵を貫通する「空気砲」も、ぞろぞろとザコが並んでいる場合は一掃可能と使い道がないわけではない。~ だが、それを考慮しても画面外やラインの違う敵すらホーミングする「アタールガン」は圧倒的に便利すぎる。また、「スモールライト」は、射程がかなり短く連射が効くわけでもない、とフォローのしようがない。 ---……と思われていたが、実は後に行われたPS復刻版での検証で、通常倒せない地下遺跡の敵を静止状態であれば倒せる事が判明した。ここに限っては「アタールガン」だと被害が増えるだけで、敵を動かしてしまったら「ショックガン」でどうにかするしかないが、手出しをする前なら「スモールライト」を使うと楽に処理出来る。 また、軌道エレベーターで降ってくるゴミに対しても効果が高く、他の武器が1ダメージ、特殊武器は一切効かない所を5ダメージ与える事が出来る。ただし、何のヒントもないので知らなければまず気付けない。 -「専用のひみつ道具」は威力は初期状態でも共通のひみつ道具と同等以上だが、どれも射程が短く使いづらい。攻撃判定はどれも比較的長い間発生するが、使用中は全く動けないため読みが必要になる。 --特に、ジャイアンの秘密道具である「クローンリキッドごくう」は''尋常ならざる使い勝手の悪さ''。 ---ジャイアン本体から、攻撃判定を持つちびジャイアンが左右に数体飛び出すというものなのだが、複数攻撃であるためか威力が低く、かといって敵にはヒット時の無敵時間があることから連続ヒットが望めず、結果的に低威力。 ---また、ちびジャイアンたちは特にホーミング性能を持たないため、狙って当てるのは困難。 ---そして最大の欠点は、モーション完了まで''約5秒''という冗長さに加え使用中の本体が完全に無防備な点である。ボス戦などで悠長に使っている余裕はとてもない。 -静香の専用ひみつ道具「ひらりマント」のみ性能が異様に高い。 --武器の種類、ゲージの溜まり具合、難易度に応じて各武器の威力は細かく調整されているのだが、静香のひらりマントはゲージ1の時の威力が全難易度で全く同じで、かつゲージ2以上の専用ひみつ道具を除けば最強。特に難易度「むずかしい」では共通ひみつ道具の2.5~5倍、他キャラの専用ひみつ道具のゲージ1の1.666…倍、ゲージ2と比べても同等以上の威力となっている。ボス戦では敵の無敵時間の関係上、特に効果的。 --このため、性能で選ぶなら静香一択となる。 ---ゲージ2の性能はゲージ1と全く同威力でモーションが長くなっているだけであり、むしろ弱体化している。とはいえ、実用面ではほぼ何の障害にもならない。 -アクション面のボリュームが物足りない。 --全8ステージ、分岐を含めても10ステージ程度しかない。どのステージも、せいぜい15分もあればクリアできるものばかりである。 ---後述の通りシナリオ面では分岐が多いのだが、どのシナリオでもステージの内容には変化がない。 -ログのスキップ機能がない。 --さすがにコンティニューした際は再度見ることはないが、ゲームを始める際OPシナリオをいちいち見なければならない。~ また、ロードしたステージをプレイする前に見るシナリオもスキップできないためひたすらストレスを感じる。 ---実は説明書に「セレクト+スタートボタンでイベントをとばすことができます」との記載がある。 ---- **評価点 -デモパートはCD-ROMの容量を活かし、当時の声優陣によるフルボイスで進行する。 --タイトル画面で流れる「ドラえもんのうた」もボーカル入りで流れる。ちなみにそのまま放置すると「ドラえもんのうた」のカラオケが楽しめる。 -他のBGMも総じて良曲。 --ボス戦曲がなんと6曲もあり、ほとんどはクオリティの高いBGMである。ただ、よりにもよってラストステージが地底面の使い回し。 -良質なストーリー --環境問題に訴える内容で多少説教臭いところはあるが、話自体は分かりやすく、考えさせられる。親子で楽しむにもちょうど良さそうな内容である。 --「ゲストと心を通わせるのび太」「延々文句を言いつつも最後は腹をくくるスネ夫」「ここぞで男を見せるジャイアン」といった、いわゆる「劇場版ドラえもんのお約束」もしっかり押さえている。 -会話するキャラの顔グラフィックが左右に出るADV形式で進行するのだが、この顔グラフィック部分がなかなか凝っている。 --通常の顔グラフィックだけでなく、キャラの全身や上半身を映しながら状況を分かりやすく「絵」で見せてくれるため、プレイヤーの想像力を補って物語に入り込みやすくしてくれる。 --この顔グラフィック部分のクオリティは申し分ない。EDの会話しながら家に帰っていくのび太とドラえもんなど光る演出もある。 ---- **総評 ストーリーや演出は見るべき部分もあるが、ゲーム部分がすべてを台無しにしてしまっている残念な例。~ アクションゲームとして見ると粗ばかりであり、SFC時代のようなゲームを期待したプレイヤーをガッカリさせた。 ---- **余談 -''実はマルチエンディング方式であったことが後年の検証によって発覚した''。 --前述の通り、どのルートを通ってもステージ自体は同じなのだが、会話パートがひみつ道具の使う順番によって4×3×4=48通りにルートが分岐する。別エンディングへのルートはそのうちのわずか7箇所。 ---選んだひみつ道具の順番に応じてステージ開始時のロード画面に出てくるキャラ=ステージ開始時に先頭になっているキャラが変わる。ドラえもん・静香・スネ夫・ジャイアンの誰か1人が3連続で先頭になる事で各キャラのエンディングへ行ける。ドラえもん以外にはハズレ扱いであるのび太が挟まってしまっても行ける救済措置ルートが1つだけある(ただし内容は薄くなる)。 --お世辞にも良いとは言えないゲームの出来に加え、膨大すぎるルートからほぼノーヒントで正解を選ばなければならない事もあり発売から26年もの間ひっそりと埋もれていた。

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