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*スーパー特撮大戦2001 【すーぱーとくさつたいせん にせんいち】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005QBBN,image);| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|日本アートメディア|~| |発売日|2001年9月6日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|致命的なバグ&br;''運ゲー同然の不条理すぎる難易度''&br;改造型差別&br;あんまり協力してないヒーロー達&br;出撃制限シビアすぎ&br;貧乏な敵組織&br;なげやりなシナリオ&br;悲しすぎるキカイダーの扱い&br;負けバトルなのに負けられないという不可解さ&br;''巨大ユニットのことなんかいいよ''|~| |>|>|CENTER:''[[バンダイナムコエンターテインメント クロスオーバー関連作品シリーズ]]''&br;''[[ウルトラシリーズ>ウルトラマンシリーズ]]''&br;''[[仮面ライダーシリーズ]]''&br;''[[スーパー戦隊シリーズ]]''&br;''[[メタルヒーローシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 そっくりそのまま『[[スーパーロボット大戦>スーパーロボット大戦シリーズ]]』の特撮版。成長システムなどに若干の違いがあるが、ベースはスパロボである。~ スパロボにおける『スーパー系』『リアル系』に対応するのは生体改造兵器に変身する『バイオ系』と強化スーツを装着する『メタル系』。参戦作品は以下の項目を参照されたし。 #region(参戦作品一覧) |ウルトラシリーズ|ウルトラマン| |~|ウルトラセブン| |~|帰ってきたウルトラマン| |仮面ライダーシリーズ|仮面ライダー| |~|仮面ライダーV3| |~|仮面ライダーBLACK| |~|仮面ライダーBLACK RX| |スーパー戦隊シリーズ|秘密戦隊ゴレンジャー| |宇宙刑事シリーズ|宇宙刑事ギャバン| |~|宇宙刑事シャリバン| |~|宇宙刑事シャイダー| |等身大ヒーロー|人造人間キカイダー| |~|キカイダー01(ゼロワン)| |~|イナズマン| |~|イナズマンF(フラッシュ)| |巨大ロボット|ジャイアントロボ| |~|スーパーロボット レッドバロン| |~|大鉄人17(ワンセブン)| |その他|バンプレストオリジナル| #endregion 特撮のクロスオーバーゲームはウルトラマンや仮面ライダー同士がそれぞれ共演するものや、[[ガンダム>SDガンダムシリーズ]]を交えたSDキャラ達が活躍する『[[コンパチヒーローシリーズ>コンパチヒーローシリーズ]]』などがあるが、スパロボシリーズのように、版権の壁を越えての、原作をベースにしたクロスオーバー作品は今のところ本作が最初で最後となっている。 **問題点 ***ゲームバランス -''まともに調整されているのは序盤の数話のみ''。それ以降は目茶苦茶。 --基本的に敵との能力差が激しく、ほとんどのキャラクターが手も足も出せずになぶり殺しにされるか即死する。命中率・回避率がシビアなうえに、それを補完する手段にも乏しく、ある程度のセーブ&ロードは必須。味方にもバランスブレイカー級の強さを持っているユニットが何人かいるが、''彼らをフル活用させてようやく勝てる難易度''だと言えばその凄さが分かっていただけるだろうか。 #region(攻略に欠かせない主なバランスブレイカー) -ヴォルテックス --バイオ系の主人公。非常に攻撃力が高く、接近戦も遠距離攻撃もこなせる万能キャラ。運動性などの基礎能力も優秀で、レベルの上がってきた後半戦では''並の怪人程度なら変身しなくても倒せる''ほど。 --逆に、メタル系主人公のルシファードはヴォルテックスほど強くはないため、その時点で難易度に大幅な差が付く。スパロボシリーズでも主人公のタイプ選択によって難易度に差が出ることはあるが、おそらくそれ以上の落差ではないだろうか? --ヒロインのファディータの武器の性能が不便なのも更に難易度を上げている。特に問題なのが、バイオ系ヒロインにはマップ兵器があるのにメタル系ヒロインのファディータには無いこと。 ---さらにメタル系は主人公も序盤はマップ兵器が使えない。バイオ系主人公は最初からマップ兵器が使える。 --ただし、ルシファードには宇宙刑事系の異次元空間でも活動できるというアドバンテージがある。活かす機会はかなり少ないのだが。 -イナズマン --イナズマンのみが持つ特殊能力「逆転チェスト」は''気力が一定以上の時、一定確率で相手の攻撃をそのまま相手に跳ね返す''という前代未聞の能力である。イナズマン自身の攻撃は別に行われるので、場合によっては''攻撃→逆転チェストという怒涛の2連撃''も可能。更に逆転チェストとは別に''分身で敵の攻撃を回避することも出来る''ため、極めて被弾が少ない。運動性がやや低いという欠点があるが、ある程度レベルが上がれば全く気にならないほど強くなる。 ---しかも逆転チェストは受けるはずのダメージをそっくり返すので、敵が強いほど発動したときのダメージも大きくなる。''跳ね返す''のでイナズマン自身はダメージを受けないのも強烈。 --ちなみに、あるイベントを経由するとイナズマンF(フラッシュ)にパワーアップすることができ、その際に追加される新必殺技「ゼーバーイナズマンフラッシュ」は''桁外れの圧倒的な攻撃力と射程距離を誇る''。これがあれば、かなりゲームを進めるのが楽になるだろう。 --なお、味方ユニットで専用特殊能力を持つのはイナズマン''だけ''。攻撃を反射する技や武器を持つヒーローは他にもいるはずなのだが((因みに『スーパーヒーロー作戦』ではズバットが敵の攻撃を喰らうと「その○○、日本じゃ二番目だ」と言って倍返しする技を考えていたが強すぎるとして見送ったと『作戦』攻略本のインタビューに寺田氏が語っていた。ただし攻撃を受け止めた後に倍返しするのであって跳ね返す訳ではなさそうだが。))。 #endregion -パワーアップ方式による格差が激しい --武装と本体がスパロボシリーズと同様の"改造"によるパワーアップ方式((科学で作られた仮面ライダーやキカイダーなどのキャラが該当。))と"レベルアップ成長"によるパワーアップ方式((生身の肉体に基づく力を持つイナズマンや宇宙刑事などのキャラが該当。))が存在し、合計4パターン((例:本体-成長、武装-改造のゴレンジャー))。それぞれが一長一短…のように見えるが、実は能力の上昇比率はレベルアップ成長するキャラのほうが圧倒的に有利であり、改造パワーアップ方式のキャラはゲームが進むたびに差が開く一方。''能力値に倍近くの差がつくことさえある。'' --特に改造方式は''本体の限界値がシビアすぎ''で、途中まではしっかり改造していれば低いわけではないが、後半になってくるとフル改造では明らかにステータスが足りていない。限界値を低く設定しすぎである。 --武装と本体が異なる成長設定となっているキャラクターは武器と本体の成長度に差が開き、''変身しないで格闘する方が強い''場合が出てくる。ンなアホな。 --その仕様の煽りをモロに受け、全ての能力を改造でパワーアップさせるキカイダーは、いつしか''あらゆる能力値が他のヒーローに劣る弱キャラ''に成り果ててしまう。実際、射程も移動力も悪いので放置されてますます差が開く。 ---キカイダーは後述のハカイダー関連の問題もあり、ハカイダーが出現すると敗北条件にキカイダーの撃破が加わるのに弱いため、シナリオでは助けにきたはずなのに、むしろプレイヤーにとっては''敗北条件を増やされるだけ''になってしまう。 ---さらに、キカイダーの技は追加武装のキカイダースパークを除き、全て隣接するユニットにしか効かない。確かに原作でも延々殴り合いばかりしていたような印象が強いが、同じく敵と殴り合いばかりしていたキカイダー01や仮面ライダーのジャンプ系の技((飛び蹴りやウォーズマンのようなドリルアタック))が1-3というそこそこの射程があるのに対し、キカイダーは''同じような技でもことごとく射程1である''。 ---そんな中で唯一有射程なのが中盤で追加されるキカイダースパークなのだが、''メタル系でしか入手することが出来ない''。対になっているはずのイナズマンのパワーアップはメタル系、バイオ系どちらでもできるのに…。''そんなにキカイダーを活躍させたくないのか''。 ---一応防御力は伸びるので増援稼ぎを駆使して改造しまくればダメージを受けないユニットになっていく、があまりに偏った難易度のせいでこの事に気づくプレイヤーが居るかどうか。 ---ちなみに敵キャラは所属組織の系統に関係なく、怪人もロボットも''本体と武装共に全てレベルアップのタイプ''。まるで嫌がらせである。仮に敵のロボットやアンドロイドが改造タイプなら、弱すぎるが。 --「資金さえ稼いでいれば最初から強いキャラクターで戦う事が可能」という触れ込みだが、ゲームバランスが悪く全滅プレイの概念も無いこのゲームで、そんな資金をつぎ込む余裕など全く無い((一応、カイメングリーンやガッツ星人など無限に資金稼ぎできるマップが幾つかある))。 ---また「一見ロボットのように見えるがれっきとした生命体である」という設定がファンには常識であるはずのカプセル怪獣ウインダムに改造パワーアップを採用したり、逆にサイボーグ人間であるはずの荒井誠((『イナズマンF』の登場人物。))にレベルアップ成長を採用したりするなど、その選考基準にもいささか不可解な点がある。 --「資金」だけでユニットを改造するのではなく「資金」と「資材」の両方が必要となるのだが、どちらか片方が余ったりするなどして明らかに煩わしいだけ。独自のシステムを活かしきれているとは言い難い。 ---成長タイプのユニットは「闘えば強くなる」という昔のスポ根漫画の如く必要資金も資材も''無に等しい''ので、この資金と資材が必要なことも改良ユニットと成長ユニットの格差を招いている。 -常に強制出撃ユニットが中心となって話を進めていくため、任意で出撃できるユニット数の制限がシビアで、''ほんの数人程度しか出撃させることが出来ない''。キャラの成長具合が偏りやすいのは勿論、ゴレンジャーを5人全員出撃させることさえままならない(ちなみに、このゲームの最終ステージの選択出撃ユニットは''4体まで''である)。後述の理由で巨大ロボも同様。 --それなのに、唐突にサブキャラや巨大ロボが強制出撃させられるマップが幾つもある。もちろん、彼らを育てていなかったら''詰み''である。 --特にLサイズユニットは選択出撃枠は''常に1体''かつ、選択出撃の機会自体が滅多にないという酷い有様。強制出撃すら少ないのでそもそも出撃させられないという酷すぎる状態である。 ---該当するのはジャイアントロボ、レッドバロン、ワンセブン、ゾフィー、ワンエイトの5体。後者2体はほぼいないものと考えて良い。 -スパロボシリーズではレベル不足のユニットの救済措置やピンチの時の回復アイテムの役目も果たしていた''「精神コマンド」が存在しない''。 --安易に真似をしたくなかったのかもしれないが、こういう作品だからこそ、精神コマンドは苦境に陥ったヒーロー達の一発逆転の手としてむしろ入れるべきではなかったろうか。 --そのため、実際に戦う前から結果がかなり予測できてしまい、戦術・戦略的にも底が浅くなってしまっている。 -全滅プレイによる稼ぎができない --代わりに"コンティニューするたびに敵のレベルが1つ下がる"という措置がありはするが、最大で10までしか下がらないのでそれで駄目なら完全な詰み。 --特に命中率や回避率をフォローする手段に非常に乏しく、レベルの低いキャラを後から育てるのは難しい。 -唯一のフォロー手段である強化パーツもスパロボよりも効果が低いものが多く、ハロ((複数の能力を大きくアップさせるスパロボお馴染みの強力な貴重パーツ。))のような強力パーツもない。さらにパーツスロットも一律2であり、弱いユニットをフォローするのはかなり難しい。 -''とんでもない高難易度''のステージが幾つか存在する。 --''味方のHP強制半減や変身の強制解除''が立て続けに起こる『世紀王ブラックサン』、ベル・ヘレン(『宇宙刑事シャリバン』のヒロイン)で戦闘員6体を倒した後、''回復なしで''また怪人+戦闘員4体と闘わされる『慟哭』、超強力なボスキャラを2度も倒さなければならない『赤射・蒸着・焼結』などは、多くのプレイヤーが辛酸を舐めた。 --後述の『超合金バロニウム』も負けず劣らずのとんでもない難易度で、下手をすると詰む可能性すらある極悪ステージである。 --前後半に分かれているステージの後半開始時は、「HPやエネルギーが全回復し、気力も初期値に戻る」、「HPやエネルギーが全回復するが、気力は上がったまま」、「''HPやエネルギーは減ったまま、気力も初期値に戻る''」など、ステージによって状況が異なり、その選考基準は謎。 ---序盤ステージでは連戦なのに回復していたりするが、中盤以降のステージでは''たとえ前半と後半の間で数日が経過している設定であっても''ほぼ全て3番目の状況になっており、理不尽に苦戦を強いられる事が多い。 ***巨大ユニット関係 ストーリー、ゲームバランス共に人間サイズユニットに比重が偏りすぎているため、''巨大ユニットはあらゆる意味でとにかく不遇。''~ 「いっそ、''等身大ヒーローオンリーにした方がもっとマトモなゲームになったのでは?''」 とさえ思える。これでは巨大ヒーローのファンが楽しめるはずがない。 -このサイズによる違いは等身大組(Sサイズユニット)のステータスが攻防ともに2ケタ程度なのに巨大組(Lサイズユニット)は''4ケタ''あり、それでは巨大キャラ無双かと思うとLからSへの戦闘は対Sユニット専用の武器でしか行えない。しかし、味方の巨大ユニットはその対Sユニット武器のないものが大半であり、レベルを上げにくい。~ にもかかわらず、敵の怪獣やロボット兵器は''バンバン等身大ユニットを攻撃してくる卑怯者ばかり''((命中率が低いので当たらなければどうということは無いのだが、当たった場合は即お陀仏、そうでなくとも大ダメージは免れない。まるで『進撃の巨人』である。))なので、完全にバランスがおかしい。ステータス差以前にダメージ計算にも問題があり、Lサイズユニットはやたらデカいダメージが出やすい。 --味方のSサイズユニットもLサイズユニットを攻撃できるのは、戦車や戦艦を除けば、防衛軍の隊員と宇宙刑事シャイダーくらいしかいない。ギャバンは普通にレーザーZビームでマクー戦闘機を撃墜していたのですが。イナズマンも島ほどもある要塞マンモスアイを真空チェストで吹っ飛ばしていたんですが…。 ---とはいえ「人間と同サイズのキャラが巨大な敵相手に無双してしまっては、巨大キャラの立場がない」という見方もできる。しかしいくらなんでも攻撃くらいできてもよさそうなものだが。 ---勿論、Lサイズ戦においては主人公とヒロインは何もすることが無く、せいぜい敵怪獣やロボットの周囲を塞ぐトラップくらいにしかならない((Sサイズユニットに500近いダメージを与えられるようなマップ兵器を当てても、Lサイズユニットには蚊が差した程のダメージしか通らない。何やってんだか。))。 ---なお、攻略本では「味方のLサイズ4体で敵のSサイズを包囲すれば一方的だ!」といった記述があるが、そんなことができるステージはない。やろうと思えばできなくはないが、やっても意味が無い。 -敵の巨大ユニットは怪獣などボスクラスのユニットが単体でちらほらと出てくるだけであることが殆どなので、尚更レベルを上げにくい。ザコキャラがワラワラと出てくるマップもあるにはあるが、そういうマップに限って''味方ユニットの引退試合だったりする''。 --登場する巨大ユニットで、ザコキャラといえるのはオリジナル敵の「ケルバーン」のみだが、このケルバーン、とりわけ後継機のケルバーンIIは妙に強く、''並み居るヒーローを一瞬で蜂の巣にしてしまう''。こんな「ザコ」キャラがワラワラと登場するのだからたまったものではない。ゲームシステムとシナリオを熟知して、対策を立ててようやく対処できる状態である。 ---念のためにいうと「巨大戦は原作でもタイマンだから仕方ない」というわけでもなく、ウルトラシリーズ(特にセブン)では「怪獣や巨大宇宙人+円盤部隊」という構成が時々あったし、東映組にも宇宙刑事やゴレンジャーには敵軍の戦闘機が出てきて主人公たちのマシンと戦ったりしていたのに一切出てこない。本作に登場する作品でもマクー戦闘機やファントム戦闘機など、そういった兵器を有している敵勢力は多い。「ヒーロー戦記」や「スーパーヒーロー作戦」などで大量に怪獣やUFOなどが雑魚敵として登場したことを考えれば、金と時間の余裕さえあればいくらでも作れそうなものだが、本作の敵ユニットの数や能力設定を見るとよほど敵ユニットに手間をかけたくなかったのだとしか思えない。ひどい話である。 ---例外的に、「侵略者を討て」に登場するバルタン星人は分身でいくらでも増えるのだが、こいつも回避率が高く決して経験値稼ぎに使えるような雑魚敵扱いしていいものではない。''しかも肝心の巨大ユニットは出撃できない''。断言してもいいだろう。''本作における防衛組織は無能だ。((なお巨大ユニットが出撃できるのはバルタンの無限増援が終わった後(イベントで)であり、稼ぎとして考えられていない。))'' -レッドバロン、大鉄人ワンセブン、ジャイアントロボはそれぞれの初登場マップと最終決戦を除けば、''自由選択出撃の機会がなんと2回だけ''。((勿論、ウルトラ怪獣が暴れ回るシナリオはいくらでもあるので「巨大ユニット戦自体が少ない」という言い訳は通用しない))レベルの底上げ等の救済も無く、プレイヤーによっては加入時のレベルのまま''50台の敵''の相手をさせられる。しかも出現位置が悪く、戦闘に満足に参加できないこともある。 --特にレッドバロンは、『超合金バロニウム』という''6体の敵をレッドバロン1体だけで1ターンで倒さないとゲームオーバーというすさまじい難易度のマップ''がある。前述の通りロボ系のユニットは極端に使いにくいので、最悪詰まってしまう。選択肢によって回避できるが、このマップを通らないとレッドバロンが強化されないというジレンマもある。 -ウルトラマン系は必殺技が強いが、中盤までは避けられず、当てられず、おまけに脆い。''初登場イベントの初戦で即瀕死なんてザラ。''ただ、レベルアップ成長型のため後半はパラメータが凄まじい勢いで伸び、スパロボで言うアムロやカミーユの如き無双キャラとなるので育てておいて損は無い。そこに至るまでが茨の道だが。 --またウルトラ勢は、空を飛んでいる間は大技が殆ど使えず、もっぱら''頭突きや体当たりなどで戦う''。原作では、飛行中でもスペシウム光線などの必殺技を普通に使っていたのだが…((ジャックはバリケーン戦で使用したウルトラロケット弾が使えるが、何故か射程1で体当たりと性能は変わらない。))。 ---勿論「火力の高いウルトラマンがずっと空から攻撃するのはズルい」という意見もあろうが、''そうでもしなければクリアできるゲームではない''のである。((そもそもウルトラマンたちはターン制限がきつく、悠長に空を飛んでいる暇もあまりないが。))また、ウルトラマンたちは後述のようにターン制限や変身の仕様の問題から、いちいち飛行する余裕がなく余計に飛行状態の使い道がない。 --何気にゾフィーとジャックのユニット名が「ゾフィ」と「帰ってきたウルトラマン」であり、つまり放送当時の旧表記。本作の発売時点で既に彼らの正式名称は決まっていたのに、敢えて旧表記を採用した意図は不明。 --ちなみに、これはどうでもいいことであるが、初代マンの顔グラフィックは画像の縮尺比率を微妙に間違えており、''上下に潰れたような顔''になっていて非常にカッコ悪い。他のウルトラ兄弟はまともな顔なのに何故…? --1ターン=1分という設定のため、初代マンやジャック、ゾフィーが3ターンしか戦えないのは解るが、ウルトラセブンだけ何故か6ターン。セブンは資料によって制限時間の設定にバラつきがあるものの、ゲーム的には''えこ贔屓されているようにしか見えない''。 --一方で「巨大化だけでなく人間サイズでも戦闘できる」という原作設定は再現されていない為、変身後は常に巨大ユニット扱いである。『ガイアセイバー』や『ヒーロー戦記』ではこれが再現されていたため、室内でも行動できていた。~ 一万歩譲って「設定や世界観をすり合わせているコンパチシリーズとは違うため」だと考えても、「''なぜプレイヤーにとって有利になりそうな設定だけは採用しないのか?''」という疑問が沸いてくるばかりである。 --確かに初代マンとジャックは原作内において等身大での戦闘シーンが一回も無かった((等身大になったことはあるがすぐに巨大化して戦っている。))が、設定上可能であるはずである((だからこそ『ガイアセイバー』や『ヒーロー戦記』前述の通りだった。))。ちなみにウルトラシリーズで初めて人間サイズで戦ったのはセブン((そればかりかミクロサイズでも戦っている。))。原作設定を取り入れて、活躍させて欲しかった…。 ---当然、ウルトラ世界の宇宙人軍団も全員がデカブツばかりである。ガッツ星人やバルタン星人は等身大で登場したはずなのに、戦闘画面では全員が巨大化している。唯一のSサイズユニットは巨大化能力を持たないミイラ人間のみ。 ---追い打ちをかけるかのように、ウルトラマンたちだけ''任意での変身解除ができない''。もちろん原作では時間切れになる前に変身を解除するシーンは無数に存在する。それどころか、マンは時間切れになった後でベータカプセルを太陽にかざして再チャージした後、短時間の再変身を行ったこともある。 ---いっそ変身をEN制にして、変身を解除するとターン経過で回復するようにすれば使い分けが出来てよかったのではないだろうか((ウルトラシリーズの近作「ウルトラマンギンガS」では2人のウルトラ戦士が強敵怪獣を足止めするために交互に変身と解除を繰り返しながらエネルギーを持たせていた。))。 -''ゾフィーに関する全てがおかしい''。不具合の塊でまともに使うことができない。特定ルートを通らなかった時、終盤に初代マンの離脱するタイミングで加入するのだが…。 --武器を含む''ユニット能力が一切成長しない''。加入レベルは64もあるのに初期値なのはこのためで、レベルを上げても一切成長しない。おまけに''倒されるか3ターン経つとユニットが消滅して2度と使えなくなる''。しかもゾフィーだけ''空を飛べない''。 ---なお、ゾフィーが飛行不能なのは「原作で飛んでいなかったから」と攻略本に記述されているが、原作初登場話((『ウルトラマン』の最終回))にて''しっかりと飛行している''((そればかりか、エースやタロウ客演時にも飛行しているシーンが何度もある。))。このことから、飛行中のデータを用意できなかった、もしくは用意する気が無かったのだと思われる。むしろ上記の有様であることから、開発途中に投げたように見える。 ---彼らがどうやって地球まで来たか考えれば、少なくとも「飛べない」という結論にはならないと思うのだが。 --そもそも攻略本の情報では仲間にならないルートで中盤に加入すると記載されており、実際会話シーンなどシナリオの内容からも、''本来加入するタイミングで正常に加入されない不具合''が発生しているのだとしか考えられない。 --さらにM87光線を使うと、''戦闘シーンではダメージが表示されない、敵のHPも減らない''とメチャクチャ。内部処理はされているので、敵はダメージを受けているのだが何故か戦闘シーンでのみ反映されていない。何がどうなっているのか。 -ミクラスは原作25話で使用された熱線攻撃が使えず、ウインダムは''格闘ができず''アギラは何故か''格闘攻撃なのにENを消費する''など、カプセル怪獣にもよくわからない不備がある。 --ミクラスの熱線やアギラのEN消費はゲームバランス上の仕様なのかもしれないが、ウインダムの格闘に関しては「何故行えないのか」がまったく分からない。原作では宇宙人に操られてウルトラセブンと取っ組み合いをしたり、敵の円盤を蠅のように叩き落としたりしていたのだが。というかその手足は飾りか? ---ウインダム以外も格闘できて当然の怪獣達に「火や光線を放つだけでEN切れになっても''断固として格闘しない''」という奇妙なユニットが何体かいるが、これは怪獣だけに限った話ではなく敵ユニット全般がかかえる問題((もちろんSサイズユニットも大半が該当する。ボスでさえカニレーザーや白骨ムササビなど攻撃を撃ちつくしてサンドバッグになる悲しいユニットは多い。そもそも白骨ムササビやカメバズーカは弾切れしないという原作設定があるのに、弾数性なので明らかな原作無視。))。武器が2つ用意されているユニット((Sサイズ用Lサイズ用武器を別として。))がほとんどいない時点でおかしい。最低限無消費の格闘攻撃と消費式の特殊攻撃の2種類くらいは必要なはずなのだが。 -巨大ロボはレベルの他に改造も可能だが、上記の通り出撃のチャンスが限られ過ぎな上、出撃できるマップでも''敵との能力差がありすぎで改造しても悪あがきにしかならない''。フル改造して臨めばまだ当てられるし耐えられるが、だからといって出撃機会の少ない彼らに資金や資材を注ぎ込めるかというと…。 --しかし資金と資材をつぎ込んで改造しないとクリアできないようなステージもあるジレンマ。しかも運動性の限界値が低いのでフル改造しても当てられないし避けられないので、余計無駄遣い感がする。 -ウルトラ勢は各防衛隊のメンバーまで全員出演しているのに対し、巨大ロボ勢は必要最低限の登場人物しか出演していない。例を挙げると、「ジャイアントロボ」のユニコーンの隊員の中でユニットとして戦わせることが出来るのは''主人公の草間大作くん(10歳)だけ''である。 --敵ユニットは全体的に不遇だが、なかでも「レッドバロン」は敵ユニットがたったの''3体''と仮面ライダーBLACKと並んで少なく、不遇さに拍車がかかっている。 --また登場ユニットがかなり偏っており、「ジャイアントロボ」はほとんどロボットばかりで怪獣はスパーキィしか登場していない。逆に原作では動いてすらいないカラミティ((原作では「全ての攻撃を反射する性質を持つ」とされており、製作したメルカ共和国(明らかに某大国がモデル)のミスで一歩も動かない欠陥品となったものの何もせずともジャイアントロボを圧倒した。))が、普通に動いて敵ユニットとして登場する点もいまいち理由がよくわからない((外見がジャイアントロボと似ているのでグラフィックを流用したか、『アジト3』でも何故か登場していたので、製作陣が参考にした可能性もある。))。 ---ちなみに上記のスパーキィはジャイアントロボの初戦の相手なのだが「メガトンパンチ以外受け付けない」という謎の仕様にされている。今作の巨大戦の敵は有効な武器が決まっているものは他にもいるがゼットンやキングジョーと違い、こいつは原作で特にメガトンパンチ以外無効描写はないどころか、2回登場して両方とも他の攻撃でとどめを刺されている。 ---ユニットそのものが少ない「レッドバロン」はもちろんだが、「大鉄人17」も登場ユニットはほとんど原作前半のロボばかりで、原作後半のユニットはブレインを除けば、ワンエイトとハーケンキラーだけで、終盤に大活躍をみせ人気もあり最終回で復活して大暴れしたネッシーロボすらいない((「大鉄人17」のシナリオは原作前半のものばかりで、原作後半のエピソードはワンエイト関連とブレインとの決着部分しかなく、ユニットや登場人物のチョイスもそれにしたがっているのでかなりガタガタである。))。 -上記3体の冷遇に反し、宇宙刑事トリオの巨大戦艦はマップ上で召喚((システム的には変身と同じ扱い。))できるうえに原作ムービー付きで変形までするが((ドルギランはイベントのみ。))、やはりフル改造しても移動手段や時間稼ぎにしかならない。戦艦が戦闘機や改造車と同等の攻防であることがおかしいことに気づいたスタッフはいなかったのか? --なお、シャリバンとシャイダーの巨大戦艦は各種形態がきっちり再現されているのに、何故か''ギャバンの戦艦のみ変型できない''((電子星獣ドルはメタル編のオープニングのみでユニットとして登場しない。にもかかわらずドルレーザーのカットインは存在する))。 --だからといって全くの役立たずというわけではなくとあるシナリオでは''ドルギランを使用しないと絶対にクリア出来ない。''ヒントは当然の如くない。 -巨大ユニットは種類こそ多いものの、上記の宇宙刑事の戦艦のように、非常に能力値が低くザコキャラにすら太刀打ちできないなど何のために登場したのか解らないようなユニットがとても多い((無理にでも利点を挙げるとしたら、巨大ユニットに逃げ込めば等身大ユニットはMAP兵器の巻き添えを食らっても無傷で耐えられることくらいか。))。 -ゴレンジャーの専用メカであるバリドリーンも例によって能力値が低いが、''他の巨大ユニットが全くいない状況で黒十字城(ゴレンジャーのラスボス)とタイマンを張らされる''シナリオがある。当然強化していないと詰み。 --ゴレンジャー自体上記の出撃枠の仕様のせいで満足に育てられないというのに…。 -ウルトラ警備隊のメンバーの1人・フルハシ隊員は超強力な対巨大ユニット用兵器であるライトンR30爆弾((原作ではウルトラセブンが傷一つ負わせる事の出来なかったスーパーロボット(転ばせて撤退はさせた)を一発で破壊した所為か、本作ではウルトラマンの必殺光線より強い))をシナリオの途中で入手できる。一介の脇役隊員が何故そんな強い武器を持てるのか((原作では量産化まで40年近くかかったのだが。))も謎だが、前述のように計算式がおかしいため''あんまり強いような気がしない''。 --一方で、科特隊のアラシ隊員が持つペンシル爆弾((ウルトラマンの攻撃で一切ダメージを受けなかった敵を一発で倒した、原作のラストを飾った最強兵器。フルハシとアラシは演じている俳優も同一人物である。))は''そこまで強くはない''ため、原作再現だとしても疑問が残る。 --もっとも、フルハシで大型ユニットを相手にしないといけないステージがあるので、''もしライトンR30が弱ければ絶対にクリアが不可能''ということもあり、その点では妥当な調整ともいえるが…。 ---ただし、ライトンR30爆弾の入手時期は中盤、ペンシル爆弾は終盤なので入手時期を考えるとやはり設定がおかしい。そのくせ威力は倍どころではない差がある。 -これらの滅茶苦茶なバランスのせいで、中盤辺りまでの対巨大ユニット戦は、ウルトラマンなどをベンチにしてウルトラ戦士の人間形態含む防衛隊員の火器やシャイダーのビッグマグナムなど''人間ユニットの対巨大ユニット武器でちまちま削った方が確実''という有様である。しかし、エネルギー消費量の関係上連発は出来ないため、それはそれで楽な道とは言い難い。 --結局のところ、最終的には長い冬の時代を堪え忍んで大器晩成型のウルトラ勢を使い続ける以外に道は無い。 --もっとも、マン、セブン、ジャックはそれぞれハヤタ、ダン、郷の姿で怪人や戦闘員がワラワラ登場するステージで戦闘に参加することも出来るので、育てるのは比較的簡単である((最終的には、原作のように離脱してしまうのだが…))。 --またウルトラ勢は上記の用に隊員として出撃するので、巨大ユニットの出撃枠ではなく、等身大ユニットの出撃枠で出撃できるというのも非常に大きい。巨大ロボはそもそも''出撃自体が出来ない''のである。 ---ただしウルトラマンジャックだけはレベルを上げすぎると変身できなくなるという、別の問題点があるが…((そのため攻略本では変身用にMATの兵器のどれかを無改造にしようとかかれている。))。 --『ウルトラセブン』の最終回では「行こう!地球の平和は人類の手で勝ち取らねばならない!」というセリフがあったが、本作のようにウルトラマンと歩兵におんぶにだっこの戦闘でそれを言っても虚しいだけではないのだろうか…。 -そもそもユニットの特徴((先例のスパロボで言うところの、リアル系とスーパー系))として、''等身大系・巨大系''となっているが…シナリオでのルート分けの基準は''バイオ系・メタル系''。どちらも等身大系である。この時点で''巨大ユニットを活躍させようと言う気がない''。 --最終決戦は等身大系のみで行われ、''巨大系は最終決戦に参加することは出来ない''。自分達がメインの時は理不尽な戦いばかりを強いられ、いざシナリオが重要な部分に差し掛かったら退場させられてしまうなんて、何のためにいるのだろうか。ファンに対してもこの扱いではあんまりである。もちろん最終決戦には巨大ユニットは出撃できない。 ***仕様の問題、バグ -弾数制の武器が''ステージをクリアしても補充されない''。 --弾数は回復アイテムなどを使い、マップ上で回復させる必要がある。''弾数消費制の武器しか持っていないキャラが大勢いる''ため、弾数回復アイテムは何よりも重要。ちなみに、このことは取扱説明書で言及されていないため、仕様ではなくバグであると思われる((攻略本では仕様とされている。))。 --基本的にメタル系には弾数制武器、バイオ系にはEN制武器が多い傾向があり、上記のパワーアップ方式の違いにより''ただでさえバイオ系に劣るメタル系が更に使いづらい存在となっている''。 --一応、マップ中にある補給基地で弾数を回復できるステージも多いため、武器が弾数制のユニットもまったく役に立たないというわけではない。ただし、逐一回復に向かう手間を考えると使い勝手の点ではかなり劣ることになる。 --ちなみにスパロボシリーズの異端児「Scramble Commander」でも「ドック入りさせなけければ修理/補給が行われず、最低でも1ステージは作業中で出撃出来ない」という仕様があったが、出撃ユニットのローテーションを組み「次に繋がる、負けない戦い」を心がければ問題は無かった。本作にはそんな配慮はなく、単に面倒くさいだけ。 -''ENの自然回復がない''。つまりENが0になるとなんらかの方法で回復しないと''ステージ中はずーっと0のまま''である。この仕様、実はプレイヤー側にとっての問題点と言うより、敵側に対して問題が多々発生する。 --特に深刻なのが、''敵ユニットのEN切れによる詰み''である。そもそも敵ユニットは武器が必要最低限以下しかなく、EN消費式の武器しか持たないユニットが多い(特にボスクラス)のだが、敵ユニットに倒される必要があるステージでその敵がEN切れになってしまうと''本当にゲームが進まなくなってしまい、取り返しがつかなくなる''。うーむ、''アホだ''。 ---一部のステージにあるように必中即死扱いにすればよかったのだが、多くのユニットは通常判定。 ---特に敗北戦闘の相手・ブラックキングが弱い。バイオ系の終盤で原作通りウルトラマンジャックが離脱するシナリオで、この怪獣に倒される必要があるのだが、敗北しなければならないユニットにしては異様に能力が低く、さらに悪いことに必中即死判定になっていない。そのため、攻撃を外してガス欠を起こす可能性が敗北戦闘用のユニットの中で最も高い。ブラックキングはEN消費式の武器しかない上に燃費も悪いので、そうなると完全に詰む。原作ではスペシウム光線もブレスレットも効かず、腕力でも完全にジャックを上回る明らかな強敵であったのだが。 ---変身前の郷はそこそこ強くしかも便利なキャラクターなのでいつの間にか高レベルになっている事が頻発。また、格好良い名前のせいでヒーローだと思って出撃させてしまう事がある。 --そもそもスパロボではENや弾数がつきても、他のEN式・弾数式武器があるのでガス欠になりにくい上、ほとんどのユニットに格闘武器が標準装備されているため、このような間抜けな状態にはならない。本作の敵ユニットに武器がろくに設定されていないのが全ての原因である。 --味方側はパーツやマップ上の施設での回復が可能の他、弾数と違ってステージクリア時にもちゃんと回復する。 -ゲーム内で敵キャラクターの能力値を把握する手段は''無い''。そのため、敵の能力値や武器の強さは戦って確かめるか、攻略本を見るほかない。 --戦略SLGの基本中の基本である「相手の戦力を調べ、射程や特殊能力を知った上で作戦を練る」ということが出来ないというのは大問題である。 -出撃画面での表記がヒーローの名称ではなく変身前の名前。変身はステージ内で行うのだからこういう仕様なのも分からなくもないが、発売当時ですら参戦作品が10年以上前の作品が殆どなので誰がなにに変身するのかもわからない。 --仮面ライダーや隊員系列はどうにかわかる人も多いだろうが、ゴレンジャーやなんかのチームに所属していないサブキャラ辺りになると…。 -イベント関連のフラグ管理がおかしい。さらに勝利条件は正しく表示されない((全滅させろか、特定のユニットを倒せ、ばかりでデタラメだらけ。))ので、本当の勝利条件は会話などから読み取らなくてはいけない。 --特定のイベントではなく、普通に敵を全滅させればクリアになる条件のマップで、''敵を全滅させてもクリアできない''ことがある。 ---このバグが発生する原因は不明だが、マップ兵器で何人か自殺すると何故かクリアになることがある。敵の残数が0になったか否かではなく、ステージ開始からの撃墜数を数えてクリア条件にしているのだろうか? ---後述のキカイダー01の初登場ステージなどもこの例の一つ。 --味方キャラクターの1人であるキカイダー01が駆けつけに来るとあるシナリオで、01が''マップ上に2人登場する''など、ひとめ見ただけで異常と分かる不具合も存在する。 --マップ上にある天才塾に入るステージでは入らなくてもクリアに何の影響もない。 -キャラクター辞典の不具合 --大鉄人ワンセブンが休止状態になっているときの形態である「要塞ワンセブン」は、きちんと姿などのデータが存在するが、ステージ中に休止状態になる事は無いので、ステージ中にこの姿を見ることは無い。 ---もっとも、戦闘中に休止状態になられても困るだけだし、休止中であるべきインターミッションではきちんと要塞形態を見られる。図鑑にもきちんと載るので、これはバグと言うよりは力の入れ所が間違っていただけだろう。((もちろんこういった形態を実装したことはいいことだが、もっとひどい扱いを受けているキャラが山のようにいるので・・・。)) --本編に登場しないキャラクターが何人か辞典に居る(閲覧不可)。チートによって閲覧することはできるが、逆に本編に登場しているのに辞典に存在しないキャラも多い。 --キャラクター辞典で、フルハシ隊員とソガ隊員のグラフィックを取り違えてしまっている。あくまで辞典内の話で、ゲーム本編内では正常ではあるが…。 -セーブの仕様による問題点 --インターミッション画面でのセーブとマップ上でのセーブが同一枠として扱われるため、やり直しの余地が残せるようにセーブのタイミングにまで気を使うことになる。 --クイックロードのやり方が説明書に書いていない。追い討ちをかけるように、''スパロボと入力が異なっている''。 -ユニットの適応地形には「宇宙」というカテゴリーが存在するが、''宇宙で戦うマップはたった1つしかない''。その上全ルート共通のステージではないため、ゲームの進み方によっては全くお目にかかれないことも。 --しかも、そのシナリオというのは最終決戦の舞台などではなく、「''街の中に突如宇宙空間が出来た''」という無茶苦茶な舞台設定である。 ---もっとも巨大ユニットならともかく生身の人間ユニットも大量に存在するので頻繁に宇宙ステージを出せるわけでもないのだが。それでも出撃可能ユニットを制限するなど、調整方法はいくらでもあるので、''何のいいわけにもならない''。実際バラバラに行動しているシーンも多い上、強制出撃だけで進むステージも少なくないので、宇宙ステージも出そうと思えばいくらでも出せる。 --他にも「魔空空間」「幻夢界」「不思議時空」という地形が存在するが、それらの地形に適応できるのは宇宙刑事系のキャラクターとメタル系主人公・ヒロインのみで、それ以外のキャラは適応「E」で戦闘は愚か操作自体不可能になる。 ---これらの地形は基本的にイベントで発生するのだが、自発的に発生させることができる敵もおり、そいつらを野放しにしておくとマップがとんでもないことになる((ただし、後半になれば無効化する強化パーツが開発できる))。 ---そもそも宇宙刑事以外のヒーローもたくさんいるのに、わざわざ3つとも区別して再現している意味がない。宇宙刑事3作のキャラたちだけ微妙に適応が違うが、宇宙刑事以外の作品のキャラにはなんの違いもないのでほぼ無意味な再現になっている。 --なお、ヒーロー達が宇宙に行かないのは、後述のヒーロー達の拠点が一介の喫茶店にすぎない点も原因である。『仮面ライダースーパー1』じゃないんだから。 -特殊能力のひとつ「太陽電池」の効能があまりにも微々たるもので、プレイしていても全く効果を実感出来ず、こんな能力を設定した意味が分からない。 --その効果は「昼間のマップでは毎ターンENが5回復、夜間のマップでは毎ターンENが2減る」というもの。5%とかなら役に立ったかもしれないが、固定数値では効果が低すぎる。 -一部のキャラクターに、装備した強化パーツが''強制的に解除されてしまうバグ''が存在する。 --主にパワーアップ後のデータがあるユニットなど。 -バイオ系シナリオの後半、ヒロインが暴走し異形の姿となって襲い掛かってくるというシリアスなシーンにおいて、何故か''まるで関係のないキャラの変身ムービーが流れる''。オプション内では正しいムービーを観ることができるので、つまり''純然たるプログラムミス''。 -終盤のシナリオで、『V3』の敵幹部であるヨロイ元帥の顔グラフィックが''ヒラ怪人のテレビバエになっている''というバグが起こる。 -変身した状態でないと使用することが出来ない宇宙刑事系の乗り物ユニット(サイバリアンなど)は、"パイロットが乗っている間に変身が解除されてしまう"といった事態を全く想定に入れていなかったらしく、もしそうなってしまった場合は''誰も乗っていないはずのユニットがさも当たり前のように戦闘画面で敵を攻撃する''。 -一部のシナリオでウルトラホーク1号をα号、β号、γ号へと分離させると、合体前の各機にパイロットの設定をしていなかったのか、搭乗者のいない無人機が発生することがある。 --この状態のウルトラホークを地上に降ろすと、巨大ユニット以外なら誰でも''適正の有無に関わらず''搭乗させることができ、''戦闘機に乗って怪人を射殺する仮面ライダー''((2015年に本当に戦闘機に乗る仮面ライダーが出たのだが。))といった極めてシュールな光景が展開されることとなる。ゲームの進行不能を誘発するので注意。 -大鉄人ワンセブンの敵ロボットである「ハーケンキラー」のステータス設定があからさまにおかしい。たしかに原作でも素早いという設定ではあるものの、運動力と回避がぶっとんでおり、特に運動力は並のユニットより100近くも高く、ろくに攻撃が当たらない。ウルトラマンたちですら辛うじて命中させられるかどうかという有様で、ロボたちではまずかすりもしない((前述のように改造による上限値は低く、たとえロボたちをフル改造してレベルが99であってもまず命中しない。))。 --本作には必中にする手段はないため、とても正常な数値設定とは考えられない。しかも後述のシナリオの演出から考えても、ワンセブンでこいつを倒すのは不可能なので問題となっている。 ***シナリオ -シナリオのクロスが不足している。この手のゲームの魅力である、版権を超えた''クロスオーバーシナリオが殆ど見られない''。最初の数話だけなら非常に引きこまれる作りであるのだが、だんだんあからさまに完成度が低くなっていく。 #region(以下、あまりに問題点の多いシナリオの紹介) --基本的にライダー達はライダー同士、宇宙刑事達は宇宙刑事同士、という風に同じシリーズ同士でしかつるまない。一応渡五郎(イナズマン)は誰とでも仲良くなるが。 ---版権の枠を超えたクロスオーバーといえるのは等身大ヒーロー達が仮面ライダーに登場した喫茶店((喫茶店なのにスナック?と思われるかもしれないが、ゴレンジャーの「スナック ゴン」も実質的には喫茶店だった。石森章太郎の趣味だろうか?))「スナック アミーゴ」に集うシーンと、終盤アミーゴの常連たちがオリジナル系シナリオで協力体制を組むぐらいである。 ---他にも、イデ隊員が立花藤兵衛(おやっさん)に自分の悩みを相談したり、ライダー2号がシャリバンを見て「やはり2号は赤いのがお約束か!」と言ったり、『帰ってきたウルトラマン』の次郎君が少年ライダー隊のメンバーになったり、『ゴレンジャー』の機関車仮面がアミーゴに来店したりもするが、細かいところまで挙げてもこの程度である。しかもこれらの展開はこの後全く本筋に影響しない。 ---あるキャラが他のキャラに呼びかけているのに相手は返事もせず1人で決意表明をしていたり、セリフが噛み合っていなかったり、やたらオウム返しを連発したりと、会話は常にグダグダ。 --何らかの原作エピソードを再現したシナリオでは、他の番組のキャラが不自然に登場しない事が多い。出撃できず、会話にも混ざらず、そもそもどこで何をしているのかすら全く触れられない。 --敵の組織達も基本的にバラバラに活動しており、足の引っ張り合いはまったくしない((ショッカーの死神博士と、新人類帝国の帝王バンバがイヤミを言い合うぐらいのもの。))。一応互いの存在を認知しており、中盤から協力し合う組織も出てくる((ダークとシャドウ、マクー&マドー&フーマ、ガッツ星人とサロメ星人。))のだが、ヒーロー達と結託先以外の組織については、「我らショッカーの邪魔となるイナズマンを抹殺しろ」などといったそのヒーローたちの存在や行動を意識した台詞が無い。 ---「悪の組織は日本しか狙わない」というお約束は勿論本作でも存在する。ショッカー首領などは日本支部が仮面ライダーに叩き潰されただけで、ゲルダム団との合併を打ち出す((原作では世界各地に支部があり、本郷や一文字は海外支部を叩き潰すため日本を去ったこともある。無理にでも整合性を高めるなら、TDFやアンチショッカー同盟にショッカーの各国支部がボロ負けしたとしか思えない。))。 ---複数の組織の怪人が同時に現れるマップもあるが、''偶然同じ場所に居合わせただけ''で、怪人同士のやりとりも何もない。 --多くのマップでは原作を元にしたシナリオが他作品の要素と"クロス"されず、マップの左でウルトラマンシナリオ、右でイナズマンシナリオ、といった具合に、1つのマップで複数の原作のシナリオが''"並行"''して展開される。 ---戦闘に入った際に「近くでたまたまイナズマンが別の事件追ってるから協力しあえ」と取って付けた台詞があるが、それに対する掛け合い等もなく、物語上は一切無干渉である。薄情な連中だ。まあ、等身大軍団の攻撃など敵怪獣にとっては蚊が刺したほどにしか感じないのだから仕方ないのだが。 ---特にゴレンジャー、ジャイアントロボ、17、レッドバロンは他作品との絡みが異常に少ない。 ---少年キャラ同士の絡みも薄い。同じ学校の生徒にでもすればいいのに。 -ヒーロー側は、マシンに乗った姿や飛行する姿など各形態が(意味もなく)細かく用意されているのだが、その分敵側のユニットを圧迫したのか、どこの面でも''同じような怪人ばかり何度も出てくる''。とりわけゴルゴムは、雑魚怪人が''サイ怪人ただ1体''という冷遇ぶり。おのれバンプレスト!((後述するたった3シナリオで滅亡するゲルショッカーも、雑魚ユニットがガニコウモルと戦闘員しかいないという始末。鉄面党も雑魚ユニットはわずか2体。)) --例を挙げると、ライダー1号・2号のバイクであるサイクロン号は徐々にバージョンアップする上に変身後と変身前の通常形態まで再現されており、なんと計6ユニット×2人分で合計12ユニットもある。ゲーム的に意味があるかはかなり怪しいが…((しかも性能差は微々たるもので、見た目以外に違いを見出すのは難しい))。 ---その敵対組織であるショッカーは戦闘員と幹部を除けば、蜘蛛男・蝙蝠男・蜂女・さそり男・ゲバコンドルの''5ユニット''のみ。ゾル大佐に至っては変身後の黄金狼男のユニットしか戦闘画面に出てこない。旧1号編の怪人ばかりが延々使い回されるため、ショッカーが出てくるたびに「他に怪人いねえのかよ」と突っ込みたくなったプレイヤーも少なくあるまい((再生怪人軍団を率いてライダーを襲ったトカゲロン、映画で上級怪人として活躍したザンジオーやカミキリキッド、根強い人気を持つモスキラス&シオマネキングのコンビ、ダブルライダー出現のきっかけとなったゴースターなども人気のある怪人も多いのに一切登場しない。))。 --敵ユニットの怪人は量産型の雑魚(戦闘員ポジション)などではなく、''きちんとした単体のユニットで何回も何回も使い回される。''あれ、[[何かこんなゲーム前にもあった気が…>ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦]]。 --多い怪人にもなると''11回以上も使い回される''。世界征服を企む軍団なのに、いくらなんでも貧相すぎる。 ---前述したとおり使用回数も異常で、一組織に大体''2~3人しか怪人がいない''。確かに『ジャイアントロボ』などでは何回も同じ怪獣が使い回されてきた((実際には多くても2度なので、何度もというほどではない。))が、本作はそう言った使い回しの少ない『人造人間キカイダー』『イナズマン』のシナリオで''グレイサイキングやイツツバンバラが何回も出てきてその度に爆死する''のである。敵組織はどこまで貧乏なんだ。 ---『仮面ライダー』のシナリオ((本編でも、再生怪人自体は何の説明もなく幾度となく登場してきたが、それはせいぜい1クールに一回ほどのペースであり、本作程頻繁に怪人を使い回していたわけではない。))では「ショッカーは怪人の量産化に成功したのだ」という旨の台詞がある。また、『仮面ライダーBLACK』や宇宙刑事シリーズのシナリオでも「サイ怪人やサイダブラーが数体出てくる」ことがあるので、「使い回し感」は薄い((と思いきや、クライシス帝国が1人の怪人を量産化もせずに使い回してたりする))。 ---読んできてお気づきだろうがサイの怪人が多い。動物をモチーフにした怪人は特撮番組の定番中の定番であるが、グレイサイキング、サイダブラー、サイ怪人と、ただでさえ少ない怪人の中でここまでモチーフまで被りまくる必要があるのか。これを見ても登場キャラのチョイスもあまり考えられていない((特にサイ怪人は特に原作再現もないので、な何故わざわざこいつなのか謎。))。 -敵キャラはユニットの数も少なければ武器も少なく、ザコだろうがボスだろうが大半のユニットはたった1つしかない。これではまともな戦いにならないのは明らか。2つ以上の武器を持つのはオリジナル敵((バンプレオリジナルらしく武器が豊富で、明らかに他の敵ユニットより優遇されている。))かごく一部の敵ユニットのみである。巨大ユニットともなれば、武器が1つしか無いのは当たり前((S、L用の区別をすれば2つだが、同じ武器の対象違いであることが多く、そうでなくても実質武器は1つである。))。 --また、これだけ武器が少ないにも関わらず絶対に使ってこない武器がある((いずれも武器を2つ以上持っているので、容量の無駄遣いにしかなっていない。))。 -ある目的のため敵組織を騙すために本郷と一文字が一芝居打つというシーンがあるのだが、「うわー大変だー」といった感じの棒読みの演技をし、''主人公達にドン引きされているだけでなく、敵組織は全く疑う事無く信じている''。コメディ描写のつもりなのかもしれないが、ライターの力量不足のため&bold(){二人を馬鹿にしているようにしか見えない}。 --勿論原作ではこんなシーンはない。 -「アイデンティティ」という言葉の意味を脚本家が(キャラクターが、ではない)明らかに理解せず使っている会話がある。 -話がクロスオーバーしていないので、原作からチョイスしたエピソードの羅列と化しており、各話に連続性が無い。まるで傑作選のビデオ。 --このせいで初代ウルトラマンなどは何の前触れもないまま最終回シナリオに移行して退場していってしまう。 --しかも、ファンですら覚えていないような非常にマイナーな回も多く含まれる。 -一応有名どころも抑えられているが、「有名な回=サブキャラが殺されるなどして、話が大きく動く」なので主人公の親友や家族が''いきなり出てきては無残に殺される''連続である。 --中盤が特に酷く、ただひたすらに敵も味方も死にまくる。 --原作がそうなのだから仕方ないが、''敵に拉致されて拷問されて死亡・がれきの下敷きでメインキャラだった子供が死亡・生きたまま爆弾を体内に埋め込まれて主人公の前で爆発して死亡''と悲惨な殺害方法の連続でプレイしていて本当に気分が悪くなる。 --間に息抜きになるギャグ回みたいな物は無いので本当に不幸不幸不幸…の畳みかけるような陰鬱展開。 ---エピソードの羅列になっているので、''ついでの様に殺される人''すら出てくる始末。中にはジャミラ等のメジャーキャラも存在する。 --クロスオーバーものなら原作で死ぬキャラが死なないルートが用意されてもいいのだが、''ほとんど無い''((結城丈二(ライダーマン)とワルダーは条件により、生き残る。スーパーロボット大戦シリーズでは、原作で死亡するはずだったキャラクターを生存させたり、死なずに済んだヤツが死んだりする描写もあるのだが。))。サブキャラが殺されるイベントはクロスオーバーが一切無く、''別番組のヒーローは存在してないかのような雰囲気''である。 --原作には居ない他作品のヒーローが居るのだから彼等が助けに行くぐらいしても良いだろうに。ベル・ヘレン辺りはまるで見殺しにされたかのような展開である。 --中盤の不幸展開の連続を抜きに見ても全体的にお涙頂戴系エピソードが多く、娯楽エピソードはまるで見あたらない。そのせいかメジャーな人気悪役でありながら登場していないキャラクターも多い((その一方で、マイナー怪獣のバリケーンがアーストロンやバット星人をさしおいて登場していたりする。しかも再現エピソードはなく、ただ単に登場するだけ。怪獣の中で原作再現なしで登場しているのはバリケーンとレッドキングのみなので余計に疑問を感じる抜擢といえる。))。 --『大鉄人17』の18は原作でグラビトンすら回避してしまう強敵ハーケンキラーを倒すため17を裏切った振りをし、17がグラビトンを放った瞬間ハーケンキラーを羽交い絞めにして敵を道連れにする形で大破した…のだが、本作ではハーケンキラーはやられず18のみが大破してしまう。ハーケンキラーは大破は免れたものの、自慢の機動力がなくなってしまったとか大ダメージを受けたといった描写があるわけでもなく''何事もなかったかのように''戦闘続行。まさに犬死。 ---羽交い絞めにしているグラフィックや状況を説明するような台詞はなく、作中の台詞のみで再現されているため『17がグラビトンを発射した瞬間裏切った18が「コノトキヲマッテイタ」と言いながらMAP上でハーケンキラーとの間に入って爆発する』という展開になっており''ハーケンキラーをグラビトンから庇って大破したようにしか見えない。''しかも直後にグラビトンから敵を庇った(ようにしか見えない)18が「ヤッタナ(17)ニイサン…」と言いながら大破し、せっかく18が身を挺して守った(ようにしか見えない)ハーケンキラーとは戦闘続行してそのまま撃破、そしてクリア後には「18はグラビトンを決めるために裏切ったふりをしていたのか…」とか言いながら皆が悲しむのだから原作を知らない人からすれば非常に意味不明な展開に見えてしまう。 ---前述のようにハーケンキラーはワンセブンにまともに勝たせる気のないようなステータスをしており、本当はこのイベントで強制撃破させる予定だった(つまり設定ミスで生き残っている)のではないか?という意見もあるが''上述とは違うステージにもハーケンキラーは一回だけ登場する''ので真偽は不明。そのステージではウルトラセブンなどが出撃しているので、ウルトラセブンでなら倒せなくはないが、それならばやはりステータス設定がおかしい。 -''仮面ライダーBLACK RXが登場したかと思ったらいつの間にかクライシス帝国と決戦間近''だったりと、時間軸が目茶苦茶。四幹部の殆どとはロクな戦闘描写も無い。 --RX本人も最強怪人グランザイラス''(原作45話に登場)''との戦闘中にロボライダー''(15話)''とバイオライダー''(17話)''に''一度に覚醒する''という適当ぶり((しかもグランザイラスの原作再現は非常に薄い。))。 --最も、クライシス皇帝が地球侵略を諦めて怪魔界に撤退したため、原作最終回の救いようのないラストだけは避けられたという改善描写もあるが。 --『RX』関連のテキストは原作そのままが多いので、原作を見たことの無い人には状況が飲み込めない場面が多い。『ゴレンジャー』も同様で、マグマン将軍のエピソードなどがいい例である。 -ゲルショッカーやゴルゴム、鉄面党など出番自体非常に少なく、ほとんど何もしていないのに壊滅する。ゲルショッカーにいたっては、''結成から壊滅までわずか3シナリオ''という短さ。首領やライダーたちの会話は原作抜粋なので全く理解出来ない流れになっている。 -イナズマンFが隠しユニット扱いなのに、敵の組織であるデスパーは普通に出てくる。RXのクライシス帝国も同様。これでは隠しキャラにした意味がないのでは…。 -キカイダーのライバルキャラとして有名なハカイダーはもちろん登場。しかし、ハカイダーは''倒すと自動的にゲームオーバーになってしまう''特別な敵キャラであり、しかも射程距離が長く、交戦すればただでは済まないくらい強いため((ユニット性能が高い上、レベルが登場ステージより10以上高く設定されている。))、現れたら戦闘を避けて''尻に帆かけて逃げ回る''という情けない戦法しか選択肢が無い。原作を再現するとどうしてもこうなってしまうとはいえ、これでは何のために登場したのか解らない。しかも気力が必要な武器を2つも持っているのだが、気力が上がる前に撤退するので意味がない。 --結局、ハカイダーはキカイダーと1度もガチンコ勝負をすることが無いまま、''原作とは違う理由により''退場してしまう。 --あくまでもゲームであるのだから「倒したとしても手負いにしたという扱いで逃げているだけ」といった、スパロボでよく見られる方式にでもすればハカイダーとの戦闘も可能だったのに、戦闘自体避けるべきでは意味がわからない。原作では葛藤しつつも普通に戦っていたはずなのに。 --それらの点を踏まえてもBGMの優先順位がおかしく、ステージBGMを十数秒おきに無理矢理ぶつ切りにしてくる((ハカイダーのBGM→戦闘BGM→戦闘が終わると何故かハカイダーのBGM、という流れ。微妙にロード時間もあるので非常にうっとうしい。))ので嫌がらせでしかない。しかも専用BGMはラッパの低音から始まり、''その部分だけが延々と繰り返されるのでプアープアーうるさい。'' --さらに続編である01に登場する通称ギルハカイダー(ならびにハカイダー四人衆)は''スルーされている。''こんな有様の出番ならば、ゲームとしてはこっちを登場させるべきなのでは? -また、レッドバロンが参加する際に「鉄面党の悪のエネルギーを感じ取り封印が解けた」と言う理由でキカイダー01もアミーゴ組(仮)に参加するのだが、この時点で01は既に完全な良心回路を持っており、ギルの笛の音にもびくともしない。~ にもかかわらず、その後かなりシナリオが進んでもギル教授は「キカイダーが完全な良心回路を手に入れ、『完全無欠の人造人間』が完成すること」を恐れているという致命的な矛盾が生じている((ちなみに今作中ではキカイダーは自分の意志で「オレは完全な良心回路なんかいらない」と言っている。これは特撮版&漫画版でも同様の設定。))。ギルにとって01はそんなにどーでもいい敵だとでも言うのだろうか。''本人が聞いたらバンプレスト本社にブラストエンドを打ち込むことだろう。'' --これなら漫画版と同じく「01には良心回路が無い((漫画版では単純に良心回路が開発される前の試作品と言う設定だったため。一方、特撮版では完全な良心回路が暴走する(行き過ぎた正義を振りかざす)事を恐れた開発者によって封印されていたとして、キカイダーより旧機種なのにキカイダーより高性能と言う設定に整合性を持たせている。))」としてしまった方がまだマシである。 -原作で恋仲であった''ビジンダーとワルダーが二者択一''の扱い(『[[第4次スパロボ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/677.html]]』におけるダンクーガとコン・バトラーVのようなもの)で、片方しか仲間に出来ない。 --ビジンダーには合体技で使用出来る専用のマップ兵器があるから優遇されているように思えるのだが、中立ユニットとして登場するたびに敵のど真ん中だったり勝手に敵に突っ込んで死んでしまうので嫌な印象しか無い。そもそも出撃枠が限られているので不遇なキカイダー達を出す余裕が無い。結果、性能的にワルダー一択になっている。 -『宇宙刑事シャイダー』の中で特にファンからの評価が高いといわれている第14話『恋のミュータント』を再現したシナリオがあるが、キー・パーソンであるジミー北原はシナリオを進めている途中でいつの間にか姿をくらまし、そのことについて何も語られることがないまま次の話へ進んでしまう。以降のステージで触れられることもない。つまり、''完全に投げっぱなしになったシナリオすらある''ということである…。 --他にも、激痛回路をリモコンで作動させられ苦しむマリ((胸を抑えて苦しむのだが、実はそのボタンを外すと体内の核爆弾が爆発してしまうという設定。))をイチローが助けようとして「次回に続く」となり、次の話では何事もなかったかのようにイチローが出てくる、というとんでもないシナリオもある。普通に考えれば、''見捨てて逃げ出した''ってことだよね。 -終盤、バイオ系ヒロインがモンスター化し敵となるのだが、倒すとゲームオーバーなのでハカイダー同様逃げ回るしかない。 --そして彼女は''突然謎のポエムを呟き始め、勝手に自己解決して正気に戻る''。何が何だかわからない。 --そもそも単純に展開が雑。せめて説明くらいはちゃんとシナリオに組み込むべきだったのではないだろうか。 -『シャイダー』の敵組織であるフーマと決着をつけるシナリオがなく、''いつのまにか壊滅したことがテキストによってわずかに触れられるだけ''。 --原作では全宇宙規模の勢力を誇り、大規模な侵攻作戦によって宇宙征服目前まで迫るほどの特撮史上有数の超巨大組織であるにも関わらず、である((これに比肩するほど強大な悪の組織は『電撃戦隊チェンジマン』の大星団ゴズマや『海賊戦隊ゴーカイジャー』の宇宙帝国ザンギャック、『ウルトラマンゼロ』シリーズのベリアル銀河帝国軍、『超星艦隊セイザーX』のネオデスカルなど少数。複数の組織が手を組んで規模を拡大した例はあるが、これも『スーパーヒーロー大戦Z』のスペースショッカーなど極少数。))。 --『[[ヒーロー戦記>ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス]]』のように、世界観を繋げるためにあえて原作より規模を縮小するのはクロスオーバーにはよくある手法だが、本作はその類の設定を導入していない。むしろフーマの巨大さは作中でも言及されている。シナリオライターが設定を持て余してしまったのだろうか? --ルート分岐により直接の決戦をしないまま壊滅する敵組織((例えば『ガイアセイバー』では、終盤に登場するクロスボーン軍以外の三組織はこの方式で壊滅してしまった。))は珍しくないが、''分岐に関わらずそもそも存在しない''のは異例である。 ---そもそも本作は敵キャラがとにかく雑な扱いなので、何も考えていなかった可能性すらある。 -メフィラス星人のマップでは何故か『ウルトラマン』のフジアキコ隊員ではなく『ウルトラセブン』のアンヌ隊員と『シャイダー』のアニーが巨大化。上述したような有様なのにいきなりクロスオーバーされても誰得としか言えない。その人選もとってつけたようなチョイスなので余計誰得感が強くなってしまっている。 //実際は、巨大化したのではなく、ザラブ星人が化けた偽物である。 -全体の軸となるオリジナルシナリオはウルトラシリーズの中でも特にメッセージ性の強いエピソードである「超兵器R1号」を元にしたものであり、防衛組織の暗部が描かれるやや暗めのシナリオとなっている。同社の『[[スーパーヒーロー作戦]]』を彷彿とさせる。 -ラスボスが、いくらレベルを上げようと速攻で瀕死になる程の異様な火力を持つ。イメージ映像だろうが、''相手を太陽系外まで吹き飛ばして銀河の10分の1ほどの爆発を起こす''などと言った桁外れにド派手な攻撃を行う。 --しかし、マップ兵器やアウトレンジ(射程距離外)攻撃で反撃の機会さえ与えなければ意外なほどあっけなく倒せる。 --おまけに一個前に戦う敵がラスボスの完全下位互換のため、グルリとラスボスの周りを一定の距離を取って攻撃する布陣になっているため、''下手すればラスボスは1ターンで倒せる。''問答無用で瀕死かノーダメージのどちらかしかないのである。 -シナリオをラストまでたどり着いても、''結末は尻切れトンボ同然''。続編を匂わす終わり方にはなっているものの、2016年現在、続編の発表は一切ない。 --エンディングに使われるムービーの一部がオープニングに使われている始末。 --もっとも、オープニングムービーにエンディングを使いまわした可能性もあるが。 ---ちなみに強制参加以外のヒーローは最後のイベント会話に加わらない。選択しなかったヒーローはその場に居ないのだから仕方ないが、別ルートで合流してくるなど出来たはず。 #endregion ***訳の分からないシナリオ分岐条件 シナリオの分岐条件に不可解なものが多い。製作スタッフとしては意外性やサプライズを狙いたかったのかもしれないが、ただ単に''脈絡が無くて意味不明なだけに終わっている''ものが殆どである。 -たとえば、このゲームでは『宇宙刑事シャリバン』のベル・ヘレンと『仮面ライダーV3』のライダーマンが完全な二者択一キャラとなっており、その選考基準は「''ウルトラマンが宇宙怪獣ベムラーをスペシウム光線で倒したか否か''」。前情報無しで分かるかそんなもん。 --確かにベル・ヘレンとライダーマンは共通項も多く、ベムラーはスペシウム光線を使わなくとも倒せてしまうような弱い怪獣なのだが、「原作通りベムラーをスペシウム光線で倒してしまったばっかりに、ライダーマンが登場しなくなる」というのは関連性もなく意味不明である。 --なお、ウルトラマンとライダーマン、もしくはベル・ヘレンの間にストーリー的な因果関係は一切無く、ただウルトラ系シナリオから地続きになっているだけである。 -分岐条件のステージから''実際に分岐するまで結構なシナリオを挟む''ことが多く、分岐のやり直しが非常に面倒。ただでさえプレイするだけで苦労する本作でこの仕様は非常に厄介である。 -''「ヘリのパイロットにならない」という、原作とあべこべの行動を取らないと光太郎がRXにならない''。 --一応、仮面ライダーBLACKはRXにならなくても他のライダーに引けをとらない程度の強さは持っているのだが、こうまで完全に引っ掛けられるとは誰も思わないだろう。「原作どおりの行動をとりたい」というファンの心情を踏みにじる行為とも取られかねない。 //---ちなみに、この項目を編集した筆者は、予めそのことに関する予備知識があったため「ヘリのパイロットにならない」のルートを選択したのだが、''それなのにRXが登場しなかった''。まさか、この選択肢にもバグがあるのだろうか? 詳しい方がいたら、情報提供をお願いしたい。 --しかも始末の悪いことに、パワーアップしない選択を選んだ場合の利点は一切なく、シナリオがいくつかスキップされるだけである。これはイナズマンや仮面ライダー1号2号も同じで、パワーアップを選ばない利点はほぼ無いに等しい。 -「''キレンジャーが食べたカレーの料金を、主人公が肩代わりするか否か''」という分岐条件がある。ここまでくると完全にお遊びや悪ふざけの領域である((ちなみに選ぶとゴレンジャーのルートで、選ばないと黒十字軍との決着シナリオにいかない。選ばなかった場合、帰ってきたウルトラマンのルート。))。 -ヒロインと話をしているときに、「レッドバロンとジャイアントロボのどちらが好きか」という話題が出てくる場面がある。これは答えたほうのロボットにパワーアップイベントが起こるという伏線になっているのだが、もしどちらも選ばずにヒロインの機嫌をとるような選択肢を選んだ場合、''何のイベントも起こらない''。 --ちなみにこのシーン、メタル系主人公の場合は特に問題無いのだが、バイオ系の場合ヒロインがレッドバロンを「''消防自動車''」、ジャイアントロボを「''カツラお化け''」呼ばわりするなど、原作ファンに怒られても仕方のないような失言をかます。 --特に「カツラお化け」は完全に悪意のこもった発言であり、キャラクターの設定を考慮しても酷い暴言である。一応、主人公には「間違っても本人の前で言うな」と強く諌められるのだが…。 ***登場人物の改悪 -「おやっさん」こと立花藤兵衛が必要以上に粗野な性格になっている。 --「ダイラカツヨシ((逆から読むと「シヨツカライダ」つまりショッカーライダーを使った作戦。))」という暗号の意味を、主人公に解説されても理解できない。説明されて逆さから読んでも「シヨツカライダ」じゃないかと、まだわからない。主人公たちが匙を投げた後、一人で頓珍漢な解釈をする。 --要人(科学者)の護衛に失敗した一文字隼人を手厳しく批難し、''「お前の替わりはいくらでもいる」''とまるで悪役みたいな台詞まで言い放つ。その後で、他のヒーローに一文字のフォローを頼むのだが。 ---原作においては「ライダーが負ければ他に戦える者がいない状況」において、あえて「ライダーがやられたら俺達(ヒーローでもない一般人)だって戦う」と宣言し、一文字に悪と戦う覚悟を改めて決意させるというシーンなのだが、ゲームにおいてはライダー以外にもヒーローがいるので、結果的に「お前の替わりはいくらでもいる」と言ってしまってるようになってしまっている。 -ヤマオカ極東支部長官がウルトラ警備隊を厚遇する一方、MATに対しての態度は厳しく「MAT不要論が市民から出ているのでしっかりしてくれ」などと手厳しい叱咤激励をしたりする。 --つまり、本作では『セブン』のヤマオカ長官が『帰ってきたウルトラマン』の岸田長官の役回りも兼任しているということ。((ちなみに、この二名を演じた俳優は同じ藤田進。)) --が、そのおかげで''部下の選り好みが激しいタチの悪い上司''のように見えてしまう。役者は同じとはいえ、ヤマオカ長官と岸田長官は違う人物像であるため、役者つながりというだけで兼任させてしまった弊害といえる。 ---MATの扱いは他の防衛組織に比べるとやや悪く、伊吹隊長も登場しなければ、ペンシル爆弾やライトンR30のような強力な武器も追加されない((尤も原作に存在しなかったからでもあるが。))。 //---ゲーム内の一条寺烈の台詞によれば「TDFにより怪獣退治専門のために結成されたチームである」という設定であるらしく、つまり''ウルトラ警備隊の下部組織''ということになる。 //ウルトラ警備隊自体がTDFの下部組織(TDF本部>TDF極東支部>ウルトラ警備隊(極東支部のエリート部隊))でしかないので、烈の台詞があろうとMATがウルトラ警備隊の下部組織と言う解釈はありえない。 -TDFの参謀たち(日本人)がこれまでの体制を見直す中、明らかに1人だけ何も考えていないアメリカ白人のボガード参謀。 ***無駄な原作再現 -敵ユニット出現のSEが各作品の戦闘員の声であるなど、細かなこだわりが魅力である一方で、「そこは再現せんでいい!」と突っ込みたくなるような再現部分も数多い。 -昭和特撮特有のナレーションの多さ。ストーリーの説明にナレーションを使うのは昭和特撮の常だが、本作でもそれを再現。登場人物の台詞以外のメッセージは''全てナレーションとしてフルボイスで読みあげられる''。 --それ自体は良い演出なのだが、問題は''本当に昭和特撮の如く話の細部(事件の捜査など)をナレーションで片付けてしまう''ことである。このことが登場人物の絡みの少なさを助長している一面がある。 --ナレーションを担当しているのは仮面ライダーシリーズでお馴染みの中江真司氏。ファンなら嬉しい要素である。 ---ただ、本編映像のデモムービーでは、''政宗一成氏や大平透氏といった各原作のナレーションがノーカットで堂々と流れてしまう''ため違和感も強い。 -ゴレンジャーや草間大作には原作どおり空中飛行形態が用意されているが、なんと''武装が皆無になる''ため使い道はあまりない。 -防衛軍がウルトラマン抜きで怪獣と戦うマップでは、''本当に防衛軍系のユニットしか使えない''。だから何やってんだよ巨大ロボは!! -原作で敗北する戦闘では、''何のヒントもなしに自発的に敗北しなければならない''。原作の知識が無かったり、該当キャラを育てすぎていると詰む。勝利条件は「敵を倒せ」の一点張りで何の役にもたたない。 --しかも後述のように勝たなければいけないステージもあるので、よほど全作品に精通しているでもない限り、負ければいいのか勝たなければいけないのか判別がつかない。 -「宇宙刑事シャリバン」のベル・ヘレンが孤立奮戦の末に息絶えるマップでは''本当にベル・ヘレン独りで戦わなければいけない''。 --しかも、原作の「眼前の敵には勝利するも隙をつかれ致命傷を負う」という展開を反映し、他の負けイベントと違い、わざわざ敵を全滅させて勝利し死亡イベントを発生させなければいけない。普通に死ぬとゲームオーバー。 --尚、ベル・ヘレンは余程のファンでない限り貴重な出撃枠を消費してまで育てられるキャラではなく、加入してからこのシナリオまで約20話、全く育てていなかったプレイヤーは多いと思われる。 -巨大ロボ勢であるジャイアントロボ、ワンセブン、レッドバロンは、3体とも途中離脱する。 --Gロボ&ワンセブンについては原作通りだが、''レッドバロンは原作でも破壊されておらず、むしろ途中リタイヤは原作に反している。''敵の大ボスを倒すたびにガンダムが大破し離脱していくスパロボがあれば、それこそ非難轟々だろうに。 ---厳密に言うと本作でもレッドバロンは明確に離脱する訳ではないのだが、Lサイズ最終出撃時に強制でジャイアントロボが出る(Gロボルートと逆になる)。 ***参戦作品 -タイトルにもある通り、2001年に発売されたゲームなのに''一番新しい参戦作品は1988年の『仮面ライダーBLACK RX』''。参戦しているのは''昭和作品のみ''((RX放送中に元号が変わったので一応後半は平成元年に放送されていたが、世間的にはRXまで「昭和ライダー」である。その後ビデオやVシネマの三作「ネオライダー」を経て、『クウガ』以降を平成ライダーと括る事が多い。後の映画ライダー大戦でも、ネオライダーの三人は昭和ライダーとして登場していた。))で、90年代以降のヒーローは完全にスルーされている。 --ウルトラマンの放送は1966年なので、参戦作で最も古い作品の放送開始からは35年経っている。例えるなら、2007年に出た『[[スーパーロボット大戦W]]』に参戦している作品が、マジンガーZ、ゲッターロボ、コン・バトラーV、1stガンダム…と続いていき、1994年公開の「機動武闘伝Gガンダム」が最新参戦作、といった感じになる。当然、今こんなソフトを出しても一部のマニアしか買うまい。子供は完全に置いてけぼりである。 --このゲームの時代設定は現代にされているが、作中の登場人物の台詞が原作と殆ど変わっていないため、''今が現代なのか昭和なのかさえ把握することが困難''。現代的な箇所を強いて挙げれば、作中に携帯電話やパソコン、携帯ゲーム機が出てくるくらい。『帰マン』のシナリオでは原作どおり「先の戦争で…」というセリフがあるため、尚更時代設定が解りづらい。 ---同様のミスが『[[スーパーヒーロー作戦]]』にもあったが。 --こればっかりは仕方のない事なのかも知れないが、夏服と冬服の統一も出来ていない。 --参戦作品が昭和ばかりなうえにラインナップにも乏しく、一部の例外を除けば''ほぼ全てが東映or円谷プロダクションの作品のみ''。それだけこの2社の守備範囲が広いことを物語っているともいえるが、ピープロや国際放映、萬年社の作品はない。また、円谷プロからの参戦はウルトラシリーズ3作だけであり、''それ以外の作品は1つもない''。巨大ユニットはM78星雲人とロボットしかおらず、ミラーマンもゾーンファイターもスペクトルマンもシルバー仮面ジャイアントもいない((特に後二人は人間サイズにだって成れるのに、だ。))。実質本作の参戦作品は、東映作品のみであると言っても良いだろう((巨大ユニットが前述の有様なことを考えると尚更。))。 ---『ゴジラ』の東宝もなければ『ガメラ』の大映もない。これらの圧倒的な知名度を誇る作品までも出演させないとは、冷静に考えるとおかしな話ではある((他の特撮系ゲームとは違い『ヒーロー』ではなく『特撮』大戦のため怪獣映画が出てもおかしくはない。さらに昭和ゴジラや昭和ガメラならヒーロー要素もある。))。本作の巨大キャラクターへの配慮の無さを如実に物語っている一例と言えるだろう。 --90年代は仮面ライダーのTV番組がなかったとはいえ、メタルヒーローシリーズやスーパー戦隊シリーズ、平成ウルトラ3部作といった有名どころはそれなりに多く、決して参戦作品の種類が足りないということはないはずである。もっともこの完成度では、たとえ参戦させたとしても原作の魅力をどこまで引き出せたか疑問が残るが。 -現状の参戦作品自体に特に問題があるという訳ではないが、若年層の特撮ファンにとっても、昭和作品に精通したマニアック志向のファンにとっても、巨大ヒーローのファンにとっても不満の残るラインナップで、このゲームの地味な印象を強めてしまうことになってしまった。 --むしろ''タイトルに2001などとつけてしまったせいで、古い作品ばかりであることとタイトルがかみ合っていない''のが問題だと思われる。 ***その他 -なぜか自衛隊((厳密に言うと、ウルトラ警備隊を包括する組織・TDFの下部構成員))のオリジナル隊員や兵器が登場する。ウルトラシリーズにも一般の自衛隊員が登場するシーンは何度かあった((特に『ウルトラマンレオ』では物語後半にて防衛組織壊滅後に日本の防衛を一任されている。まあ、本作には参戦していないが。))が、東宝のような自衛隊絡みの作品が参戦していない本作では違和感が強い。 --リーダー格にして紅一点のキタクラ班長はそれなりにシナリオ上でも目立ち、能力も頭ひとつ抜けているが、はっきり言ってそれ以外の隊員たちは''数が多いばかりで戦力としてはまるで役に立たない。''キタクラ班長より更に格上であるはずのサワ隊長でさえ、なぜか能力値は一般隊員と同レベルに設定されている。 ---自衛隊の兵器は、戦車、自走砲、高射砲…などかなり細かく分類され、それぞれの性能も丁寧に差別化されているが、一部のヒーロー側のマシンがポンコツ同然であることを考えれば、''明らかに力の入れどころを間違えている''。 ---というか『大鉄人17』のレッドマフラー隊(未登場)は制服や兵器が自衛隊とほぼ同じなため、名前と顔グラ用意するだけで「レッドマフラー隊」として成り立つのに、なぜわざわざオリジナル隊員を出したのか?という疑問も残る。 ---ちなみに上述のサワ隊長は容姿や登場時の台詞がレッドマフラー隊の剣持保隊長(未登場)そのままである((一応口ひげの有無という違いはある))。剣持隊長は常人離れした戦闘力と冷静な判断力で物語前半もう一人の主人公ともいえる程の大活躍をしていた人物であり、『大鉄人17』のファンからすればサワ隊長は外面だけ似せたできの悪いパチモンを見せ付けられているような凄まじい違和感と不快感を感じるキャラである。 --また、作中では戦車や装甲車で戦闘員部隊を鎮圧することもできる((自衛隊の兵器もLサイズ用とSサイズ用に分かれている。))のだが、変身前のヒーローの打撃一発で死ぬような雑魚敵が、改造していないと戦車砲を浴びせても一撃では倒せないこともある。「変身せずとも戦車より強い」とはさすがはスーパーヒーローと言ったところだが、''戦車まで引っ張り出して戦闘員一人倒せない自衛隊''というのはいくらなんでもあんまりな扱いではないだろうか。 -''ヒーロー達の拠点が、ただの喫茶店であること''も割とシャレにならない。 --本作は仮面ライダー以外にも多くのヒーローや組織が存在している中、わざわざ拠点がアミーゴであることには違和感を感じてしまう。もちろん最初から最後まで拠点はアミーゴのまま。 --メタル系の主人公は敵組織の元幹部でギャバンからも追われている犯罪者(指名手配犯)であるから、どこかの組織に所属するのは難しいのかもしれない。しかしスパロボでも現役テロリストがメンバーに入ってたこともあるし…。 ---そもそも喫茶アミーゴは旧1号編の''僅か1クールのみ登場した施設''である((『仮面ライダー(新)』でも主人公の拠点が喫茶店だった、『仮面ノリダー』に同名の店舗が拠点として登場した、シリーズ40周年記念映画に同名の店舗が登場した、『ヒーロー戦記』や『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』と言ったゲーム作品でも拠点として登場した等の要素から、原作における重要施設だと勘違いしている人が多いと思われる。))。2号編突入後は「立花モータース」というバイク屋に代わっており、以降も新シリーズ開始の度に新しい店を立ち上げていたが、基本的に立花藤兵衛の職業はオートバイ関係である((サイクロン号のベースを作成したのは彼だし、その後もメカニック関連での活躍も多い。))。 --そのためか、本作のシナリオの舞台は(具体的には地名は出てこないが)関東周辺に集中しており、宇宙はおろか海外すら舞台にならない。ウルトラシリーズや宇宙刑事は宇宙で戦うことすらあったのに。おかげで事実上、宇宙という地形が意味をなしていない。 -セリフの中に、「荒井さん、ミサイルだ!」「いかん、''非難''するんだ!」という豪快な誤字がある。突然ミサイルが飛んできたら文句の一つも言いたくはなるだろうが…。 -レッドバロンを主役とした『超合金バロニウム』というタイトルのシナリオがあるが、''『レッドバロン』の番組に出てくる金属は「バロニウム」ではなく「バロンニウム」である''。「バロニウム」は、同シリーズの『スーパーロボット マッハバロン』に登場する金属。 -ジャイアントロボが攻撃を仕掛ける際、わざわざメッセージウィンドウに「''ま゛っ!''」と台詞が表記されるが、ジャイアントロボ=ま゛っ!というのは当時の視聴者が草の根的に広めた単なるネタであり、''別に公式設定というワケではない''((尚、『ジャイアントロボソング』の歌詞などでは「マッシ!」と喋っている))。 --一説によれば、漫画家の江口寿史氏が自分の作品の中で「ジャイアントロボの真似」をさせた時の台詞が基で広まったらしい。字幕が標準装備でなかった時代の番組なので、何と言っているのか正確に把握するのは困難だったのだ。 --なお怪獣や怪人の鳴き声なども、わざわざメッセージウィンドウにカタカナの擬音で表示される。しかし公式設定と異なっているものも多く、耳で聞いた独断になっているキャラが多い((たとえばサイコラーの声は「カオーッ!」が公式だが、「キシャアアッ!!」と表示されている。))。 -ウルトラホーク1号・2号や変身後の宇宙刑事達の宇宙適応が''最低のE''、RXが「リボルクラッシュ!」と言う((ただし会話ウィンドウのみで、実写ムービーなので声はない。))、アニーの持っている光線銃が「バードニアブラスター」であるなど、細かい所でも原作無視をしている。 --ウルトラホークは本来宇宙での活動を念頭に置いて造られたはずだし、''宇宙''刑事も言わずもがな。RXは「リボルケイン」や「RXキック」等技名を叫ぶ事はあるが、「リボルクラッシュ」と言った事はない。また、アニーの銃は「レーザーセンサーガン」である。 //バードニアブラスターでも間違ってないかもしれない…。 -意外と少ないのが中の人ネタ。ムラマツキャップと立花藤兵衛((どちらも小林昭二氏。))や、アオレンジャーと仮面ライダーV3((どちらも宮内洋氏。))のような有名どころをあまり取りあげない一方((ただし、ムラマツの話題が出た際に「アミーゴ」で藤兵衛がくしゃみをする、と言った小ネタはある。))、『キカイダー』のハンペンこと服部半兵衛に化ける不思議獣((どちらもうえだ峻氏。))やマリに惚れる滝((滝を演じた千葉治郎氏は『01』ではマリに恋する漁師役。))のようなマイナーなネタが出てきたりする。 --この怪人はアニーメインのシナリオに登場しているため前記の巨大アニーを含め製作スタッフに思い入れがあるのかもしれないが、不思議界フーマの扱いが悪いためやはり誰得感が否めない。 -ウルトラシリーズの原作映像が殆ど使われていない((ウルトラホーク発進シーンくらい。))。許可が下りなかったのか? **評価点 -登場するヒーローは、変身した姿だけではなく変身前の人間の姿でも戦うことが出来る。これらの姿は状況に応じて適度に使い分けていく必要があり、戦略的にもきちんとした意味を持っている。 --変身前のヒーロー(本郷猛、渡五郎、一条寺烈など)は原作再現度もそれなりで、いかにも本人(演じた俳優)が言いそうな台詞、やりそうな殺陣を繰り出してくれる。 --ただし、キレンジャーに変身する大岩大太は「まっかせんしゃい!」でも「トイヤッ!」でもなく''敵に洗脳された時の「ホイ!」という掛け声を上げる。''と言うかそれは黒十字団の雑魚の台詞(ショッカー戦闘員の「イーッ!!」と同じ)なんだが…。 -ヒーローだけでなく、ヒーローに変身しない脇役のサポートキャラ(ウルトラシリーズの防衛隊員など)も大勢参戦しており、味方ユニットとして実際に使うことが出来る。これも従来の特撮ゲーでなかなか見られなかった斬新な点である。 --もちろん、これらのサポートキャラは主役級のヒーローに比べれば戦闘力は格段に低いのでウンザリしたプレイヤーも多かったであろうが、なるべく意識して活躍の機会を与えてやればゲームを進めるのがグッと楽になる。かつてウルトラシリーズで再三に渡って語られたように、「''地球の平和は我々地球人が努力して勝ち取ることに意義がある''」ということか。 ---ちなみにこれはどうでもいいことであるが、ウルトラシリーズの防衛隊員たちは何故か揃いも揃って無駄に大仰なファイティングポーズを取っているのに肉弾戦は一切不可能で武装は携行火器のみ(ちなみに原作で人間大の宇宙人など相手に格闘することは少なからずある)。キタクラ班長率いる一般隊員たちなら、''銃剣''で攻撃を行えるのだが。 -『帰ってきたウルトラマン』シナリオの最終話はナックル星人との戦いを描いた『ウルトラの星光る時』であり、最終話『ウルトラ5つの誓い』は尺の都合でカットされているものの、そのおかげで''初代ゼットンとウルトラマンジャックの戦いが実現''(ナックル星人が切り札と称し、ブラックキングの仲間として召喚する)している。 --かの有名なぶよんぶよんの着ぐるみのゼットン2代目は着ぐるみが間に合わなかっただけであり、シナリオ上は初代と同じ姿のゼットンと戦っていたことを考えると、使い回しとは言えゼットンをジャックが葬り去れるのはなかなか嬉しい所。 -BGMは割りと良く出来ており、特に本作オリジナル主人公たちのメインテーマは名曲と言われている。 --他にも『ゴレンジャー』のみED曲(いわゆるバンバラバン)を採用したり、知る人ぞ知る『アニーにおまかせ』を戦闘用BGMに起用するなどツボを押さえた選曲がなされている。 ---ただしこれら2曲と『イナズマン』『同F』の主題歌のみ何故か曲の一部分が省略されている。また『ウルトラマン』のBGMは作中でよく用いられていた「戦え!ウルトラマン」のインストアレンジではなく、歌のほうのメロディーで収録されている。この選曲は違和感を感じる。 -オープニングムービーで流れる主題歌『君は閃光☆THUNDERBOLT』はかなり熱い名曲。歌うのは宇宙刑事シリーズでおなじみの串田アキラ氏。タイトル画面で流れるだけのスパロボシリーズと違い、ちゃんとムービー中に流れてくれるのは嬉しい。 --ただし、肝心のムービーの出来は微妙。初代マンが夕日をバックにゆっくり歩いてきたり((ジャックやシャリバンではない。))、''ギャバンが自分の足で延々走っていたり''((サイバリアンには乗らない。))と、原作的に違和感のある描写も。 ---また、このムービーに登場するのは主人公2名、ギャバン、イナズマン、ウルトラマン、仮面ライダー5人のみ。キカイダーや巨大ロボ勢、ゴレンジャーは何故か一切登場しない。別シリーズの版権ヒーローが同時に映っている場面は、ギャバンとイナズマンが並んで走っているごく短いパートしかない。 --ちなみに、主題歌のアレンジBGMが最終決戦時に流れるのは、『第2次α』より早かったりする。 -戦闘シーンのON/OFFは「決定に使うボタンが○か△か」で判定され、非常に分かりやすくスピーディー。 --戦闘シーンのアニメーションも意外と頑張っている。同時期の『スパロボα』に比べれば派手さで劣るとはいえ、少ない作画枚数で堅実に動きを生みだしている。敵キャラはユニットごとにおおまかではあるが撃破時の爆発演出も異なっているし、決して出来が悪いわけではない。 ---むしろ『スパロボα』はメインとなるユニット以外(特にモビルスーツ)の戦闘アニメはろくに動いていないので、実は本作のほうがよく動いているとも言える。 ---ただし変身時のデモムービーは原作の映像をそのまま使ったものと写真と映像効果を組み合わせてFLASH動画のように作ったものとの2種類があり、同じシリーズ内でも仕様がバラバラである(例えばキカイダーは前者、キカイダー01は後者。)ため後者の違和感が際立っている。 **総評 [[''普通に遊ぶこと自体がやり込みプレイ''>星をみるひと]]である。ある程度の攻略に関する予備知識やルート分岐のプランニングは必須、場合によっては''(禁じ手であるはずの)チートコードでゴリ押ししてもクリアが困難''という有様である。また、「敵に倒される」ことでイベントが進行するステージが複数あるため、敵の攻撃が当たらないぐらいに強化していると進行不能になることがある。イライラ棒のようなゲームと言えよう。 企画者の意気込みはよく伝わってくるが、それを実現するための全ての要素が不足していたといえる。不必要な部分でスパロボを意識しすぎだと思われる部分も少なくなく、無理に意識した結果ちぐはぐになってしまったとも見れるかもしれない。バイク等のサポートメカの召喚と搭乗、ユニットの変形などの要素は忠実に再現されており、ゲームとしての出来は''アレ''だが、''キャラモノとしてはまあまあ''だと言える。~ また、2組のオリジナル主人公はデザインや「敵組織に改造され、親友が敵幹部で戦わざるをえない宿命がある(バイオ系)」「実は敵組織の幹部であり、首領や他の幹部は家族。ギャバンとも交戦しており因縁がある(メタル系)」という設定はベタながらも評判は悪くは無く、今後別の形での再登場が期待される。 ---- **余談 -これは一部でまことしやかに囁かれている噂なのだが、「このゲームの開発スタッフたちがある日バンプレストの『[[スーパーロボット大戦α]]』を見てみたところ、あまりにも自分達のゲームと出来栄えに差があることに気付き、なんとか追いつこうと大急ぎで作り直したものの、過酷な突貫工事に嫌気が差したスタッフ達が次々と抜けていったため、最終的にどこかちぐはぐで詰めの甘いゲームに仕上がってしまった」と言われている。 --実際、本ソフトの中身を解析したユーザーによれば、本編には登場しないはずのバイオマンやXライダーのデータや使用されていない謎の顔グラフィックが複数残されていたとのことである。ゴタゴタの末に没になってしまったデータなのだろう。
//一部の表記を統一 *スーパー特撮大戦2001 【すーぱーとくさつたいせん にせんいち】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005QBBN,image);| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|日本アートメディア|~| |発売日|2001年9月6日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|致命的なバグ&br;''運ゲー同然の不条理すぎる難易度''&br;シナリオ面でも問題多数&br;''不遇なLサイズユニット''|~| |>|>|CENTER:''[[バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ]]''&br;''[[ウルトラシリーズ>ウルトラマンシリーズ]]''&br;''[[仮面ライダーシリーズ]]''&br;''[[スーパー戦隊シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 成長システムなどに若干の違いがあるが、『[[スーパーロボット大戦>スーパーロボット大戦シリーズ]]』をベースに特撮を取り扱ったゲーム。~ スパロボにおける「スーパー系」「リアル系」に対応するのは、強化スーツを装着する「メタル系」と、生体改造兵器に変身する「バイオ系」の2パターン。 #region(参戦作品一覧) |ウルトラシリーズ|ウルトラマン| |~|ウルトラセブン| |~|帰ってきたウルトラマン| |仮面ライダーシリーズ|仮面ライダー| |~|仮面ライダーV3| |~|仮面ライダーBLACK| |~|仮面ライダーBLACK RX| |スーパー戦隊シリーズ|秘密戦隊ゴレンジャー| |宇宙刑事シリーズ|宇宙刑事ギャバン| |~|宇宙刑事シャリバン| |~|宇宙刑事シャイダー| |等身大ヒーロー|人造人間キカイダー| |~|キカイダー01(ゼロワン)| |~|イナズマン| |~|イナズマンF(フラッシュ)| |巨大ロボット|ジャイアントロボ| |~|スーパーロボット レッドバロン| |~|大鉄人17(ワンセブン)| |その他|バンプレストオリジナル| #endregion 特撮のクロスオーバーゲームはウルトラマンや仮面ライダー同士がそれぞれ共演するものや、[[ガンダム>SDガンダムシリーズ]]を交えたSDキャラたちが活躍する『[[コンパチヒーローシリーズ>コンパチヒーローシリーズ]]』などがあるが、スパロボシリーズのように版権の壁を越えた原作ベースのクロスオーバー作品は本作のみである。 ---- **特徴・システム -本体性能、武装は成長か改良による育成が可能。 --性能・武装それぞれにレベルアップによる成長か、資金・資材を注ぎ込む改良がキャラごとに割り当てられている。 ---例をあげると宇宙刑事やゴレンジャーは性能-成長、武装-改良、ウルトラマンやイナズマンはどちらも成長、ロボット系はどちらも改良というパターン。基本的に生身の部分が成長、メカ要素のあるものが改良になる。 -Sサイズユニット(等身大ヒーロー)とLサイズユニット(巨大ヒーロー) --サイズ相応にステータスは桁違いに設定されており、Sサイズユニットのステータスは攻防ともに2ケタ程度、Lサイズユニットのステータスは4ケタとなっている。 --サイズ違いに対しては専用の武装が必要であり、それを持たない場合同サイズの敵に対してしか攻撃を行うことはできない。 -ランドマーク(拠点)の制圧と生産 --マップ上にある工場などの拠点を制圧し、強化パーツを生産することができる。 --ランドマークを制圧できるのは防衛隊員などの支援部隊ユニットのみ。 -リトライ(コンティニュー)するたびに敵のレベルが1つ下がる(最大で10) -全体の軸となるオリジナルシナリオは『ウルトラセブン』に登場する地球防衛軍をベースに、防衛組織の暗部が描かれるやや暗めのシナリオである。 ---- **問題点 ユニットの分け方の問題、単純なユニット性能格差、戦闘マップのバランス取りなど、全体的にゲームバランスに難がある。 ***基本システム部分及び敵能力値の問題 -基本的に敵との能力差が激しく、ほとんどのキャラクターが手も足も出せずになぶり殺しにされるか即死する。 --命中率も回避率もシビアなうえに、それを補完する手段もほとんどなく、ある程度のセーブ&ロードは必須。 ---まともに調整されているのは序盤の数話のみであり、後述の''一部のバランスブレイカーの味方をフル活用させてようやく勝てる難易度''である。 -味方のLサイズユニットが不遇(後述)な一方、敵Lサイズユニットは強力 --味方LサイズユニットはSサイズユニットへの攻撃手段に乏しいが、敵の怪獣やロボット兵器はSサイズユニットを普通に攻撃できる。 ---命中率が低いのが救いだが、当たった場合にはよくて瀕死、まず即死。ステータス差以前にダメージ計算にも問題があり、Lサイズユニットはやたらデカいダメージが出やすい。 -ラスボスも極端な強さ --いくらレベルを上げても一発で瀕死になるほどの異様な火力を持っているが、射程外から攻撃可能なので、下手すればラスボスは1ターンで倒せる。 -強制出撃ユニットが中心で、任意で出撃できるユニット数の制限がシビア --結果としてキャラの成長傾向の差が大きくなりやすいうえに、サブキャラや巨大ロボが強制出撃させられるマップが多数あり、彼らを育てていなかったら''詰み''である。 --特にLサイズユニットは選択出撃枠は''つねに1体''かつ、選択出撃の機会自体がほとんどないという冷遇ぶり。強制出撃すら少ないので、そもそも出撃させられないことも多い。 ---該当するのはジャイアントロボ、レッドバロン、ワンセブン、ワンエイト、ゾフィーの5体。後者2体はほぼいないものと考えていい。 --成長面以外でも、自由な枠が少ないことでゴレンジャーを5人全員出撃させることさえままならない。 ---スパロボシリーズでは一番自由度の高い最終ステージも、本作の選択出撃ユニットは''4体まで''である。最終決戦はSサイズのみで行われ、''Lサイズは最終決戦で出撃できない''。 -スパロボシリーズおなじみの「精神コマンド」は存在しない --レベル不足のユニットの救済措置やピンチの時の回復など、何度も使えない代わりに強力な能力としてゲームクリアに貢献していたのだが、それがない本作では戦う前から結果がかなり予測できてしまい、戦術・戦略的にも底が浅くなってしまっている。 ---特に命中率や回避率をフォローする手段に非常に乏しく、レベルの低いキャラを後から育てるのは難しい。 ---そのため、当時のスパロボで主流だった「高機動ユニットを突っ込ませて反撃で削りつつ、後衛が敵の射程外から一機ずつ潰す」という戦術を取ろうとすると非常に苦しくなる。 ---命中率を0%にできない以上、囮には即死リスクが付きまとう。敵ユニットの気力も上がっていくため、残ったユニットも危険である。 --演出面でも役立ちそうなシステムでもあり、そちらの面でも採用されなかったことは残念。 -金が稼ぎづらく、スパロボシリーズで可能な全滅プレイによる稼ぎはできない -強化パーツの効果がスパロボよりも低く、2つしか装備できない --弱いユニットを強化パーツでフォローするのはかなり難しい。 -敵、味方ともに攻撃手段が少ない --例えば味方のカプセル怪獣では、ミクラスは原作25話で使用された熱線攻撃が使えず、ウインダムは''格闘ができない''。 --敵側も同じで、Sサイズ用とLサイズ用武装を別とすれば、武装が2つ用意されているユニットがほとんどいない。 --ENや弾が尽きて攻撃手段がなくなり、サンドバッグになる悲しいボスユニットもいる。~ また、カメバズーカと白骨ムササビは簡単に弾切れしないという原作設定が反映されておらず、武装が弾数制かつ装弾数が少ない。 ---最低限、無消費の格闘攻撃と消費式の特殊攻撃の2種類を用意していれば、攻撃手段がなくなるという事態は避けられたはず。~ 攻略本の中には、射程1で威力は低めでもENや弾数消費無でいくらでも使える「格闘」がほとんどの敵の標準武装であるように書かれたものがあるが、実際はほとんど搭載されていない。 -弾数制の武装はシナリオをクリアしても補充されない --弾数はマップ上で回復アイテムや発電所を使い回復させる必要がある。''弾数消費制の武装しか持っていないキャラが大勢いる''ため、弾数回復アイテムの重要度は高い。 ---ちなみに、このことは取扱説明書で言及されていない。 --基本的にメタル系には弾数制武装、バイオ系にはEN制武装が多い傾向があり、ただでさえパワーアップ方式の違いによりバイオ系に劣るメタル系がさらに使いづらい存在となっている。 ---一応、発電所で残弾数含むステータスを全回復できるステージも多いため、武装が弾数制メインのユニットもまったく役に立たないというわけではない。ただし、回復に向かう手間を考えると使い勝手の点では劣ることになる。 --ゲームオーバー後、リトライを選択した場合は全回復する。 -敵のENが自然回復しない --このため、''敵ユニットのEN切れにより、負けイベントで敗北できずに詰む''という状況がいくつかある。 ---特に敗北戦闘の相手であるブラックキングが弱い。ウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)が離脱するシナリオで、原作通りブラックキングに倒される必要があるのだが、強制敗北ボスのわりには異様に能力が低く、EN消費式の武装しかない上に燃費も悪い。~ さらに必中即死判定になっていないため、攻撃を外してガス欠を起こす可能性が敗北戦闘用のユニットの中で最も高い((ジャックに変身する郷秀樹の利便性が高く、必然的に使用頻度が増えて高レベルになりがちな点も詰みやすさに拍車をかけている。))。 --敗北戦闘で敵の攻撃が必中即死の場合もあれば、そうでない場合もある((後半はほぼ後者のため、設定ミスの可能性あり。))。 -出撃選択画面には変身ヒーローが全て変身前の名前で表示されるため、原作に詳しくないプレイヤーには分かりづらい(例:「ハヤタ」、「本郷猛」)。 -勝利条件が正しく表示されない場合がある --「敵を全滅させろ」か「特定のユニットを倒せ」という表示が多いが、実際の勝利条件ではない場合がある。 ---そのため、本当の勝利条件は会話などから読み取らなくてはいけないことも。 --原作で敗北する戦闘では、自発的に敗北しなければならない。 ---原作を知らないとわからないが、一応はそれを匂わせるような敗北条件が出る場合がある。また、前述の通り該当キャラを育てすぎていると詰まりかねない。 -セーブの仕様 --インターミッション画面でのセーブとマップ上でのセーブが同一枠として扱われている。やり直しの余地が残すにはセーブのタイミングにも気を使う必要がある。 --ソフトリセットやクイックロードのやり方が説明書に書かれていない。 ***一部の高難易度シナリオ -多くのプレイヤーが辛酸をなめた''高難易度''のステージがいくつか存在する。以下はその代表例。 --''味方のHP強制半減や変身の強制解除''が立て続けに起こる『世紀王ブラックサン』 --超強力なボスキャラのサイコラー(『宇宙刑事シャリバン』に登場)を2度も倒さなければならない『赤射・蒸着・焼結』 --''6体の敵をレッドバロン1体で1ターンで倒さないとゲームオーバー''になる『超合金バロニウム』 ---選択肢によって回避できるが、このステージを通らないとレッドバロンの強化シナリオに進めない。 --『宇宙刑事シャリバン』のサブヒロイン、ベル・ヘレンが戦闘員6体を倒した後、''回復なしで''また怪人+戦闘員4体と闘わされ、孤立奮戦の末に息絶える『慟哭』 ---本当にベル・ヘレン1人で戦わなければいけない。原作再現として敵を全滅させる必要があるが、初加入からこのシナリオまで約20話、彼女を一切育てていなかったプレイヤーも多い。 --前後半に分かれているステージの後半開始時は、「HPやエネルギーが全回復し、気力も初期値に戻る」、「HPやエネルギーが全回復するが、気力は上がったまま」、「''HPやエネルギーは減ったまま、気力も初期値に戻る''」など、ステージによって状況が異なるが、その選考基準は謎。 ---序盤では連戦でも回復している場合もあるが、中盤以降は''前半と後半の間で数日が経過している状況でも3つ目の状況''になっており、苦戦を強いられることが多い。 --これらの極悪ステージも「しっかりと強化してさえいれば」クリア不可能ということはないようで、ケイブンシャの攻略本には必勝法が書かれている。 ***味方ユニットの能力格差 -パワーアップ方式による格差が激しい --能力の上昇比率はレベルアップ成長タイプのキャラのほうが圧倒的に有利であり、改良パワーアップタイプのキャラはゲームが進むたびに差が開く一方で、能力値に倍近くの差がつくことさえある。 --改良タイプは本体の限界値がシビアすぎで、途中まではしっかり改良していれば大丈夫だが、後半になってくるとフル改良でも明らかにステータスが足りていない。 ---「資金」だけでユニットを改良するのではなく「資金」と「資材」の両方が必要となるのだが、片方が不足しやすく改良自体しづらい。 ---「資金さえ稼いでいれば最初から強いキャラクターで戦える」という触れ込みだが、基本的にゲームバランスが悪く、資金の集めづらい本作ではそんな資金を注ぎ込む余裕はない。~ 一応、カイメングリーン戦やガッツ星人戦のように、無限に資金稼ぎできるマップもある。 ---成長タイプのユニットは必要資金も資材もないに等しいので、この資金と資材が必要なことも改良タイプと成長タイプの格差を招いている。 --武装が変身前と後で異なる成長設定の宇宙刑事などのキャラクターは、レベルを上げても変身後の武装を改良していないと、''変身しないで格闘する方が強い''場合がある。 --そして一番面倒な点として、&b(){改良型ユニットでもレベルアップ自体は必要だということ}。たとえフル改良しても、レベルが低い状態では戦力としての総合値が劣ったままなので単に資金を無駄にしてしまう。 ---スパロボで例えるなら、機体と武器をフル改造しても、パイロットが低レベルなら活躍できないのと同じである。 #region(攻略に欠かせない主なバランスブレイカー) -ヴォルテックス --バイオ系の主人公。非常に攻撃力が高く、接近戦も遠距離攻撃もこなせる万能キャラ。運動性などの基礎能力も優秀で、レベルの上がってきた後半戦では''並の怪人程度なら変身しなくても倒せる''ほど。 ---ただし、序盤のバイオ系ヒロインは変身能力を持っておらず打たれ弱い。 -イナズマン --味方ユニットで唯一、専用の特殊能力として、''気力が一定以上の時、一定確率で相手の攻撃をそのまま相手に跳ね返す''「逆転チェスト」を持っている。 ---受けるはずのダメージをそっくり返すので、敵が強ければ強いほど発動時に大ダメージを跳ね返せるうえに、当然ながらイナズマン自身はダメージを受けない…というチート級の強さ。 ---さらに逆転チェストとは別に''分身で敵の攻撃を回避することもできる''ため、極めて被弾が少ない。運動性がやや低いという欠点があるが、ある程度レベルが上がれば全く気にならないほど強くなる。 --攻撃面でも単純に自身の攻撃+逆転チェストで2回攻撃可能なことに加え、イベント経由で桁外れの圧倒的な攻撃力と射程を誇る新必殺技「ゼーバーイナズマンフラッシュ」が使用可能になる。 -ウルトラ警備隊のメンバーの1人・フルハシ隊員 --超強力な対Lサイズ用兵器であるライトンR30爆弾を中盤に入手できる。 ---原作ではウルトラセブンが傷一つ負わせることのできなかったキングジョー(転ばせて撤退はさせた)を一発で破壊したためか、本作ではウルトラマンの必殺光線より強い。 --一方で、同じ毒蝮三太夫氏が演じた科特隊のアラシ隊員が終盤に入手するペンシル爆弾は、ウルトラマンの攻撃で一切ダメージを受けなかったゼットンを一発で倒し、原作のラストを飾った最強兵器だが、あまり強くない。 #endregion #region(不遇なユニット) -ルシファード --メタル系の主人公。ヴォルテックスほど強くはないのに加え、ヴォルテックスと違い序盤は最強武装が使えない。 ---加えてバイオ系ヒロインのヴェルヴェットにはマップ兵器があるのに対し、メタル系ヒロインのファディータにはマップ兵器がない。 --一応、宇宙刑事系の異次元空間や宇宙空間でも活動できるアドバンテージがあるが、それを加味しても物足りない感は否めない。 -キカイダー --全ての能力を改良でパワーアップさせる必要があるため、''あらゆる能力値が他のヒーローに劣る弱キャラ''に成り果ててしまう。 --移動力が低いうえに射程も短く、追加武装のキカイダースパークを除いて隣接するユニットにしか攻撃できない。しかも、そのキカイダースパークが追加されるのは''メタル系のみである''。 --ハカイダーが出現すると敗北条件にハカイダーの撃破が加わる。 ---同時にジローことキカイダーの撃破も敗北条件に加わることがほとんどで、ハカイダーは強敵なうえにジローを追い回すので逃げに徹するしかない。 --一応、耐久性は伸びるので、増援稼ぎを駆使して改良しまくればダメージを受けにくいユニットに育てることは可能。意識してレベルを上げればなんとか戦っていける。 #endregion ''性能面でもLサイズユニット全般が不遇'' -まず非常に育てにくい。 --出撃枠が少ないのに、Lサイズの敵も少なく育てにくいという悪循環。~ 一応、出撃ステージは単騎で大軍を相手にさせられることが多いため、レベルが上がりやすい反面、その猛攻に耐えられない場合は詰みやすくなる。 ---弱いSユニットを狩って育成しようにも、味方の巨大ユニットは対Sユニット武装のないものが大半であり、Lサイズの敵が登場しなければ育てられない。 ---敵のLサイズは怪獣などのボスクラスのユニットが単体で登場する場合がほとんど。 -ウルトラシリーズの侵略宇宙人の円盤や、戦隊・宇宙刑事両シリーズの敵組織の戦闘機が敵ユニットとして登場せず、全てオリジナルの「ケルバーン」に取って代わられている。 --その後継機の「ケルバーン2」はザコとは思えない強さであり、''並居るヒーローを一瞬で蜂の巣にしてしまう''。 -ザコキャラがワラワラと出てくるマップもあるにはあるが、そういうマップに限って味方ユニットの引退試合、または後述のように稼ぎ困難なケースになってしまっている。 -バルタン星人が最大20体まで増援し続けるマップもあるが、加入直後でレベルが低いウルトラマンを一撃で瀕死に追い込むほど攻撃力が高く、気力が上がると50%の確率で分身して攻撃を避けまくる。~ さらに''味方Lサイズユニットの出撃がバルタンの増援終了後''なので、経験値や資金稼ぎに使うのは難しい。 -改良組も軽い改良では焼け石に水。フル改良すれば多少は攻撃を当てられるし耐えられるが、出撃機会の少ない彼らに資金や資材を注ぎ込むのはためらいがちになる。 --それなのに、無改良ではまずクリアできないようなステージもある始末。しかも運動力の限界値が低いため、そういったステージではフル改良してもまず当てられないし避けられもせず、最後の手段としてソフトリセットを繰り返すことになる。 -乗り物系の支援メカは種類こそ多いものの、非常に能力値が低くザコキャラにすら太刀打ちできない。 --SサイズユニットはLサイズ支援メカに逃げ込めば、マップ兵器の巻き添えを食らっても無傷で耐えられるのは一応利点と言えば利点。 ---また、ウルトラマンジャックこと郷秀樹の変身条件が「HPが1/3以下(0も含む)になる」なので、郷の回避が高すぎる場合は「支援メカに乗り込んで撃破される」という手段を使わないと変身させにくい。 #region(Lサイズユニットの個別性能) -ジャイアントロボ、レッドバロン、ワンセブンは''自由選択出撃の機会が最大で5回''しかない --レベル底上げのような救済措置もなく、プレイヤーによっては加入時のレベルのまま''50台の敵''の相手をさせられる。しかも出現位置が悪く、戦闘に満足に参加できないこともある。 --一応の救済措置として、それぞれの機体性能自体はかなり高めに設定されており、「ダメージ覚悟で敵Lユニットに突っ込ませて反撃でガンガン蹴散らしていく」という戦法を取れば、1マップでレベルが上げられる((ただし、撃破される可能性も高くなる。))。 -ウルトラ戦士は必殺技が強いが、中盤までは避けられず、攻撃も当てられず、全体的にもろい。初登場イベントの初戦で即瀕死する場合も多く、さらにターン制限もある。 --1ターン=1分という設定のため、初代マンやジャック、ゾフィーは3ターン、セブンは資料によって制限時間の設定にバラつきがあるせいか7ターンでカラータイマーが鳴り、ENが毎ターン80減少する。 --原作では「巨大化のみならず人間サイズでも戦闘できる」にもかかわらず、そちらは再現されていない。また、ウルトラ戦士のみ''任意での変身解除ができない''。 --ただ、レベルアップ成長型のため後半はパラメータが凄まじい勢いで伸びるので、育てれば強力。 ---加えてウルトラ勢は防衛チームの隊員としてSサイズ枠で出撃できるので、変身前の姿で怪人や戦闘員と戦える利点もあるため、比較的容易に育てられる。 ---ただし、ジャックに関しては「レベルを上げすぎると変身しにくくなる」という別の問題点がある。 -''不遇すぎるゾフィーの性能'' --まず、武装を含む''ユニット能力が一切成長しない''。加入時のレベルは64もあるのに能力が初期値なのはこのためで、レベルを上げても何も変わらない。 --''敵に倒されるか、カラータイマーが鳴ってENが切れるとユニットが消滅して2度と使えなくなる''。 --ウルトラ戦士で唯一、''飛行能力がない''。飛行不能なのは「原作で飛行シーンがなかったから」と記載している攻略本があるが、''原作の初登場が飛行シーンである''((彼らがどうやって地球まで来たか考えれば、少なくとも「飛べない」という結論にはならないはず。))。 --「M87光線」は通常の戦闘シーンでダメージが表示されず、敵のHPゲージも減らないバグがある((内部処理はされているため、敵はダメージを受けているが、なぜか戦闘シーンでは反映されない。))。 --終盤に初代マンが離脱するタイミングで加入するのだが、攻略本の情報では「中盤で特定のルートを通ると先行加入する」と記載されているものの、そちらを通ると''一切加入しなくなってしまう不具合がある''。 ---最終盤で離脱組も含めたウルトラ兄弟を集結させることが可能なシーンがあるが、そこでも登場しなくなる。 -ゴレンジャーの専用メカであるバリドリーン --例によって能力値が低いが、他のLサイズユニットが全くいない状況で、ゴレンジャー本編のラスボスでもある黒十字城とタイマンを張らされるシナリオがある。当然強化できないと詰む((ゴレンジャー自体、上記の出撃枠の仕様のせいで満足に育てられないというのに、である。))。 -宇宙刑事トリオの巨大戦艦 --マップ上で召喚できるうえに原作ムービー付きで変形までするが(ドルギランはイベント扱い)、フル改良しても移動手段や時間稼ぎにしかならない。 ---シャリバンとシャイダーの巨大戦艦は各種形態がきっちり再現されているのに、なぜかギャバンのドルギランは電子星獣ドルを分離・変形できない((ギャバンは母艦のギラン円盤自体には変形機構がなく、下部に電子星獣ドルを折りたたんだ状態でぶら下げている形態を「ドルギラン」と呼ぶ。ユニット分離を再現できなかったのかもしれないが、戦闘時には(一応ギラン円盤も戦えるが)基本ドルが展開して戦うので、原作再現したいなら他2名の母艦の変形のように「ドルギラン→電子星獣ドル(展開後)」とすれば済むことである。))。 #endregion -結果、中盤までの対Lサイズユニット戦は、ウルトラ戦士などをベンチにして、その人間形態を含む防衛隊員の火器やシャイダーのビッグマグナムなど、''人間ユニットの対Lサイズユニット武装でちまちま削った方が確実''。 --しかし、エネルギー消費量の関係で連発できないため、それはそれで楽な道とは言いがたい。~ また、抜け道を見つけたつもりになって、Lサイズユニットを最後まで無改良・初期レベルのまま放置すると、ゲーム後半になってから完全に詰んでしまう場合がある。 ***バグ -一部のLサイズユニットの技構成がおかしい --公式ガイドブックでは基本的に対Lサイズ近接用「格闘」、対Sサイズ近接用「足(踏み潰し)」という技がユニットデータに書かれているのだが、実際はないものが異様に多い。 ---前述の「負けイベントの敵がEN切れを起こしてこちらが詰む」という不具合の発生から、攻略本の誤記ではなく「最初はEN切れ用に無消費の近接技を設定していたが、実際は装備させられないままになった」という可能性がある。 --他にブラックキングは対Lサイズ用の熱線の攻撃力が対Sサイズ用の同名技より低く(他のキャラは基本対S用の方が弱い)、対S用の命中率補正がかなり高いことから逆に設定されている可能性あり。 -イベント関連のフラグ管理がおかしい --特定のイベントではなく、普通に敵を全滅させればクリアになる条件のマップで、敵を全滅させてもクリアできないことがある。 ---バイオ系のシナリオで『イナズマンF』登場のウデスパーを最後に倒すと発生する。なぜかマップ兵器で何人か自殺するとクリアになることがある。 --メタル系ではセブンことダン、バイオ系ではジャックこと郷の離脱シナリオがあり、インターミッションのユニットリストからも消えるが、次のシナリオの選択出撃リストの中に離脱したはずのダンまたは郷が変身能力が消えた状態で含まれている。 --シナリオの展開上で死亡した場合も含めて、戦闘で倒されたはずのキャラが喋ることがある。 -増援のキカイダー01が''マップ上に2体登場する''。 --それぞれで行動が可能で、ステータスは2体で共有している。 -キャラクター辞典の不具合 --本編に登場しているのに辞典に存在しないキャラが多い一方、データ上には本編に登場しないキャラの辞典も用意されている。 --フルハシ隊員とソガ隊員のグラフィックを取り違えてしまっている。 --一部は読み間違えもあり、『キカイダー01』に登場する敵怪人「赤面(あかめん)ガメ」が「せ」の項目に、『ジャイアントロボ』に登場する「東(あずま)支部長」が「ひ」の項目に掲載されている。 --『キカイダー01』の「ジャイアントデビル」の項目では「量産されてしまう」とあるが、実際には1体しか登場しない。 ---ちなみにジャイアントデビルは、&bold(){Lサイズなのに対Lサイズ用の武装がない}(攻略本には記載あり)という設定ミスをされている。 -一部のキャラクターに、装備した強化パーツが強制的に解除されてしまうバグが存在する --主にウルトラブレスレットを取得する前のウルトラマンジャックなど。 -アニーの「格闘」バグ --通常の戦闘シーンではダメージが表示されず、敵のHPゲージは減少するが、撃破できるダメージを与えてもわずかにゲージが残っている。しかし内部処理はされており、ゲージが残っていても敵を撃破できる。 -ムービーの設定ミス --バイオ系シナリオの終盤、ヒロインが暴走し異形の姿となって襲いかかってくるというシリアスなシーンにおいて、なぜか''まるで関係のないキャラの変身ムービーが流れる''。オプション内では正しいムービーを観ることができるので、プログラムミス。 -顔グラフィックの取り違え --バイオ系の終盤のシナリオで、ルート選択次第で『V3』の敵組織・デストロンが総攻撃をかけてくるが、大幹部であるヨロイ元帥の顔グラがヒラ怪人のテレビバエになっている。 --謎に原作と展開を変えたせいで、初代マンとジャックが顔グラを取り間違えられたのか否かわかりにくい場面がある。 -誰も乗っていないはずの乗り物ユニットが戦闘画面で敵を攻撃する --原因は変身した状態でないと使用することができない宇宙刑事系の乗り物ユニット(サイバリアンなど)が、パイロットが乗っている間に変身が解除されてしまうといった事態を想定に入れていなかったため。 -一部のシナリオでウルトラホーク1号をα号、β号、γ号へと分離させると、搭乗者のいない無人機が発生することがある。 --この状態のウルトラホークを地上に降ろすと、巨大ユニット以外なら適正の有無に関わらず誰でも搭乗させることができてしまうため、「防衛チームの戦闘機に乗って怪人を射殺する変身後の等身大ヒーロー」という状況が起こる((ゲームの進行不能を誘発するため、注意が必要である。))。 -『大鉄人17』の敵ロボット「ハーケンキラー」の異常すぎるステータス設定 --原作でも素早いという設定ではあるものの、それではすまないレベルの数値設定(運動力の初期値が平均50前後にもかかわらず、ハーケンキラーは140もある)になっており、ウルトラマンたちで辛うじて命中させられるかどうかという有様。 ---本作には必中にする手段はないため、とても正常な数値設定とは考えられない。 -「ハイパータブ」バグ --強化パーツ「ハイパータブ」は、本来『使用すると気力を+40・ENを100回復した上で攻撃できる』もので、使用後は消耗してしまうはずなのだが、『パーツと武装を選択後に×ボタンでキャンセル』すると、&bold(){気力とENは上がったままでパーツは消耗せずに残ってしまう。} ---事実上「気力は上げ放題、ENも回復し放題」となってしまう。「ハイパータブ」が開発・生産できるようになるのは特定のルートの後半で条件を満たした場合に限られる点と、「攻撃」コマンドが出ていない時(≒手持ちの武装射程内に敵がいない場合)には使用できないという欠点もあるが、それを差し引いてもバランスブレイカーなバグである。 ***シナリオ -他作品とクロスオーバーするシナリオがほとんどなく、基本的には原作をそのまま再現した展開になってしまっている。 --基本的にシリーズ系の場合は同じシリーズでしかつるまない((例えばウルトラ系はウルトラマン同士、ライダー系はライダー同士、宇宙刑事系は宇宙刑事同士である。))。 ---版権の枠を超えたクロスオーバーといえるのは、等身大ヒーローたちが『仮面ライダー』に登場した喫茶店「スナック アミーゴ」に集うシーンと、終盤アミーゴの常連たちがオリジナル系シナリオで協力体制を組むぐらいで、他はちょっとした会話程度しかない。 ---また、メフィラス星人が登場するシナリオで『ウルトラマン』のフジ・アキコ隊員ではなく『ウルトラセブン』の友里アンヌ隊員と『シャイダー』のアニーが巨大化するというクロスオーバーもあるが、微妙な人選である。 --複数のシナリオが進行する場合でも、同じマップで並行して展開される((例として、初代ウルトラマンとイナズマンのシナリオが同一のマップで展開される。))。 ---戦闘に入った際に取って付けたようなセリフがあるが、それに対する掛け合いはとても軽く、物語上はほとんど無干渉である。 ---TDFは序盤で「悪の組織といえど地球の同胞なので武力行使はできない」として、オリジナルの下部組織をヒーローたちに協力させるのだが、ゲーム上は全く関係なく攻撃できるうえに後半でその制約を解消する。 --スパロボシリーズ恒例の死亡の回避もほぼなく、結城丈二(ライダーマン)とワルダーが条件で生き残るのみ。 -原作再現エピソードでは不自然なくらい他作品のキャラが登場しない --出撃できず、会話にも混ざらず、そもそもどこで何をしているのかすら全く触れられない。 -敵の組織も基本的にバラバラに活動している --一応は互いの存在を認知しており、中盤から協力し合う組織も出てくるのだが、ヒーローと結託先以外の組織については特に言及しない。 --複数の組織の怪人が同時に現れる際も、「偶然同じ場所に居合わせた」設定が多く、怪人同士のやりとりもほとんどない。 -シナリオのおかしさに加えて、会話もグダグダなものが多い。 --あるキャラが他のキャラに呼びかけているのに、相手は返事もせず1人で決意表明している。 --セリフが噛み合わないどころか、やたらオウム返しを連発するキャラもいる。 --シナリオライターが「アイデンティティ」という言葉の意味を理解せず使っている。 #region(以下、シナリオ問題点の詳細) -ショッカー首領がゲルダム団との合併を打ち出す理由は、ただ単に「日本支部を仮面ライダーに叩き潰された」という理由。 --原作では世界各地に支部があり、本郷猛や一文字隼人は海外支部を叩き潰すため日本を去ったこともある。 -低レベルなコメディシーン --敵組織を騙すために本郷と一文字が一芝居打つシーンがあるが、棒読みの演技で主人公たちにドン引きされているのに、敵組織はまったく疑わずに信じている。 -敵ユニットが少なく、同じ怪人とロボットばかり何度も登場する。 --1組織につき2~3体しか敵ユニットが登場しないため、原作で一度しか登場しない敵でも、関係なく何度も繰り返し出てきてはやられる。それどころか、量産型でもないのに同じ怪人やロボットが複数体出現するシナリオまである。 --ショッカーは戦闘員と幹部を除けば、蜘蛛男・蝙蝠男・蜂女・さそり男・ゲバコンドルの5ユニットのみ((全員、旧1号時代(1~13話)の怪人であり、2号ライダーも新1号もいるにもかかわらず、大きく偏重しまくっている。))。 ---ゲルショッカーは雑魚ユニットがガニコウモルと戦闘員のみ、鉄面党も雑魚ユニットはわずか2体。黒十字軍は種類自体はもう少しまともだが、登場時期の偏重ぶりが激しい((登場するユニットは首領&幹部3名・通常怪人3名・戦闘員2種・巨大ユニット2だが、このうち戦闘員の黒十字忍団と巨大ユニットの黒十字城(共に64話以後)以外はマグマン将軍の登場時期(42~54話)の怪人のみである。))。 --特にゴルゴムは、雑魚怪人がサイ怪人1体のみという冷遇ぶり。 -一部の敵組織は出番が少なく、ほとんど何もしていないのに壊滅してしまう。 --ゲルショッカーは結成から壊滅までわずか3シナリオという短さ。首領やライダーたちの会話は原作抜粋なので、まったく理解できない流れになっている。 --また、『イナズマンF』に登場するデスパー軍団は、メタル系だと初登場シナリオ以降''一切登場しない。'' -全体的に鬱展開が多い --「サブキャラが殺され、話が大きく動く」回が多く取り上げられており、特に中盤のシナリオはただひたすらに敵も味方も死にまくる。 --そのためか娯楽エピソードはほとんど見られず、終始シリアス要素の強い展開になっている。 -原作再現的な意味でも問題だが、原作未視聴者には理解できない意味不明な展開もある。 --例として、『大鉄人17』のワンエイトの裏切りシーンが顕著。 //一部の記述を簡素化 -一部ヒーローのパワーアップ後の敵組織の扱い --イナズマンFとBLACK RXは行動や選択肢次第でパワーアップさせずに進むこともできるが、それぞれの敵組織であるデスパー軍団とクライシス帝国は関係なく登場する。 --RXは登場からわずか3シナリオでクライシス帝国と決戦になり、4大隊長と戦う展開は皆無。ロボライダーとバイオライダーへの覚醒イベントも、同じシナリオ内の2パートで立て続けに発生する。 ---一応、クライシス皇帝が地球侵略を断念して怪魔界に撤退したため、原作最終回の救いようのないラストは避けられた。 ---RX関連のシナリオは原作そのもののテキストを引用してしまっているため、原作未視聴者には理解できない展開になっている((『ゴレンジャー』のマグマン将軍関連のシナリオでも、これと同様の事態が起こっている。))。 -『キカイダー』関係 --ライバルキャラであるハカイダーとはまともに戦闘する機会がない。 ---倒すとゲームオーバーになってしまう((ハカイダーは光明寺博士の脳を頭部に入れているため、ハカイダーの撃破は光明寺博士の死亡にもなる。))ため、逃げ回るしかない。 ---一応、原作同様に「脳の血液交換のために基地に帰還」という要素があり、規定ターン経過で撤退する((このため、気力が必要な武装が2つあるにもかかわらず使用シーンはほとんど見られない。))。 ---さらにハカイダーの出現中は、戦闘後にBGMが強制的に「ハカイダーの歌」に切り替わる。 --『01』登場のギルハカイダーと部下の3体からなるハカイダー四人衆は登場しない。 --激痛回路で苦しめられるマリの解決が雑。 ---胸を抑えて苦しみ出し、イチローにブラウスのボタンを外すよう懇願するが((第3ボタンを外すと体内の水素爆弾が爆発する仕掛けになっている。))、イチローが第3ボタンを外す前に逃げてしまい、激痛回路がどうなったのか説明されずに終わる。 ---メタル系限定で、後のシナリオにおいて「マリの優しさが強く、ゼロワンに情けをかけて逃げ帰った」ということが敵の会話で明かされる。 --ゼロワンの良心回路のシナリオが矛盾している。 ---レッドバロンが参加する際に「鉄面党の悪のエネルギーを感じ取り、封印が解けた」という理由でゼロワンもアミーゴ隊に参加するが、この時点で完全な良心回路を持っており、ギルの笛の音にもびくともしない。 ---にもかかわらず、その後のギル教授は「キカイダーが完全な良心回路を手に入れ、"完全無欠の人造人間"が完成すること」を恐れているという謎展開((これなら漫画版と同じく「ゼロワンには良心回路がない」としてしまったほうが矛盾がなかった。))。 --原作で恋仲であったビジンダーとワルダーが二者択一の扱いで、片方しか仲間にできない。 ---ビジンダーはキカイダー兄弟との合体技(マップ兵器)が使える一方で個体性能が低く、ワルダーは個体性能が高い代わりに合体技が使えない。 -宇宙刑事関連 --『シャイダー』の敵組織であるフーマ((原作では全宇宙規模の勢力を誇り、大規模な侵攻作戦によって宇宙征服目前まで迫るほどの特撮史上有数の超巨大組織である。))と決着をつけるシナリオがない。 ---本作では宇宙刑事たちが不思議宮殿に乗り込んだことがキリヤマ隊長の口から語られるのみで、その後、宇宙刑事たちはいつの間にか帰還してアミーゴにいる。~ ルート選択によって最終盤での扱いが異なるが、いずれにせよ最終決戦については言及されない。 --同じ『シャイダー』からの傑作エピソード「恋のミュータント」の再現シナリオでは、メインゲストのジミー北原はろくにシナリオに絡まず、姿をくらまして終わる。 -一部作品の登場キャラが少ないどころか(特に巨大ロボ系の作品)、シナリオ・ユニット・登場キャラとも原作前半に偏重しているため、後半のシナリオがほぼ再現されない作品も多い。 //一部の記述を簡素化 -バイオ系ヒロインのモンスター化イベントの解決が雑 --倒せないので逃げ回ることになるのだが、謎のポエムをつぶやきながら主人公を追い回し、唐突に自己解決して正気に戻る。 -結末は尻切れトンボ同然 --続編を匂わす終わり方にはなっているものの、以降まったく音沙汰はない。 ---ラスボス撃破後に申し訳程度の会話の直後、敵要塞が爆破するムービーの直後にスタッフロールとなる。 #endregion ***意味不明なシナリオ分岐条件 -全く関係のない行動が分岐に関わる --「ウルトラマンが宇宙怪獣ベムラーに対し、スペシウム光線を使用したか否か」で、ベル・ヘレンとライダーマンのどちらが仲間になるかが決まる。 -何気ない会話の選択でシナリオが分岐する --「キレンジャーが食べたカレーの料金を、主人公が肩代わりするか否か」でゴレンジャールートと帰ってきたウルトラマンルートに分岐する。 --ヒロインと話をしているときに、「レッドバロンとジャイアントロボのどちらが好きか」という話題が出てくる場面があるが、これは答えたほうのロボットのルートに進むという伏線になっている。 //その際、バイオ系ではヒロインがジャイアントロボを「カツラお化け」、レッドバロンを「消防自動車」と呼んでいる。 ---ヒロインの機嫌をとるような選択肢もあるが、そちらを選ぶと選び直しになる。 -原作と反する選択 --「ヘリのパイロットにならない」という、原作と正反対の行動を取らないと、南光太郎がRXにならない。 --原作を知っていると余計に間違える。しかもパワーアップしない選択をした場合の利点は一切なく、シナリオがいくつかスキップされるのみである。 ***登場人物の改悪 -「おやっさん」こと立花藤兵衛が必要以上に粗野な性格になっている。 --「ダイラカツヨシ((逆から読むと「シヨツカライダ」。つまりショッカーライダー作戦。))」という暗号の意味を、主人公に解説されても理解できず、主人公たちがさじを投げたあとに1人でとんでもない解釈をする。 //原作ではそのようなシーンはない --黄金オオカミ(狼男)に敗北するのがメタル系では一文字、バイオ系では本郷なのだが、一文字には厳しく叱責する一方、本郷には身体の心配をしており、対応が大きく異なる。 --黄金オオカミに敗北した一文字に対する''「お前の替わりはいくらでもいる」''というセリフの使い方が悪く、意味が変わってしまっている。 ---原作においては「ライダーが負ければ他に戦える者がいない状況」において、あえて「ライダーがやられたら俺たち(ヒーローでもない一般人)だって戦う」と宣言し、一文字に悪と戦う覚悟を改めて決意させるというシーンに使われたセリフで、ライダー以外にもヒーローがいる本作においては、そのまま「お前の替わりはいくらでもいる」と非難してしまっている((その後、他のヒーローに一文字のフォローを頼んではいるが・・・。))。 -岸田長官と佐竹参謀の役回りも兼任してしまったヤマオカ極東支部長官とタケナカ参謀 --同じ藤田進氏と佐原健二氏が演じたキャラではあるが、2人ともかなり人物像が異なり、ウルトラ警備隊を厚遇する一方、MATに対しては手厳しく叱咤するなど、部下の選り好みが激しいタチの悪い上司にしか見えなくなっている。 -TDFの参謀たち(日本人)がこれまでの体制を見直す中、明らかに何も考えていないアメリカ白人のボガード参謀。 ***原作設定との齟齬 -ウルトラ戦士は、飛行すると射程1の体当たり技しか使えなくなる。 --ジャックのみ、代わりに飛び道具のウルトラロケット弾が使用可能だが、やはり射程は1である。 --ただ宙に浮くのではなく、スパロボでいえば飛行形態への変形にあたり、飛行ポーズをとった別のユニットに変化する。『ジャイアントロボ』の草間大作少年やゴレンジャーなど、空を飛ぶユニットは全て同仕様((この両者は攻撃技自体が設定されていないので、むしろウルトラ戦士は優遇されている方である。))。 --原作では、飛行中でもスペシウム光線などの必殺技を普通に使っていたのだが…。 -キカイダー兄弟の移動力 --原作では人間以上の走力を持ち、飛行能力もあるにもかかわらず、本作では他キャラの平均値である「5」よりも1つ低い「4」である。 -パワーアップ方式の設定ミス --「一見ロボットのように見えるが、れっきとした生命体である」という設定のウインダムに改良パワーアップを採用。 --サイボーグ人間であるはずの『イナズマンF』の荒井誠にレベルアップ成長を採用。武器であるショットガンも同様。 --草間大作少年の銃も、改良ではなくレベルアップで強化される。 -レッドバロンを主役とした「超合金バロニウム」というタイトルのシナリオがあるが、『レッドバロン』の番組に出てくる金属は「バロニウム」ではなく「バロンニウム」である。 --「バロニウム」は、同シリーズの『スーパーロボット マッハバロン』に登場する金属。 -公式設定と違うものが多い各種セリフ --ジャイアントロボが攻撃を仕掛ける際の「ま゛っ!」というセリフ表記は、視聴者の間で広まったネタを拾ってしまっている(正しくは「マッシ」))。 --怪獣・怪人の鳴き声なども、公式設定と異なっているものも多く、耳で聞いて判断したようなセリフになっている。 ---たとえばサイコラーの声は「カオーッ!」が公式だが、「キシャアアッ!!」と表示されている。 --RXがなぜか「リボルクラァァシュッ!!」と発言する((原作でも技名を叫ぶことはあるが、一度も「リボルクラッシュ!」とは発言していない。会話ウィンドウのみで、実写ムービーのため声はない。))。 -地形適応の設定ミス --後述のように宇宙ステージ自体がメタル系限定のため、実害は薄いが、本来宇宙での活動を念頭に置いたウルトラホーク1号・2号や宇宙刑事組の宇宙適応が最低のE(活動不可)。 -ジャイアントロボの初戦の相手・スパーキィが「バリヤーでメガトンパンチ以外受け付けない」という仕様。 --原作でメガトンパンチ以外無効描写はないどころか、2回登場して両方とも他の攻撃でとどめを刺されているので、どうしてこうなったのか不明。原作再現というよりオリジナル展開。 //***参戦作品 //-タイトルにもある通り、2001年に発売されたゲームなのに''一番新しい参戦作品は1988年の『仮面ライダーBLACK RX』''。参戦しているのは''昭和作品のみ''((RX放送中に元号が変わったので一応後半は平成元年に放送されていたが、世間的にはRXまで「昭和ライダー」である。その後ビデオやVシネマの三作、いわゆる「ネオライダー」を経て、『クウガ』以降を平成ライダーと括る事が多い。後の映画ライダー大戦でも、ネオライダーの三人は昭和ライダーとして登場していた。))で、90年代以降のヒーローは完全にスルーされている。 //--ウルトラマンの放送は1966年なので、参戦作で最も古い作品の放送開始からは35年経っている。例えるなら、2007年に出た『[[スーパーロボット大戦W]]』に参戦している作品が、マジンガーZ、ゲッターロボ、コン・バトラーV、1stガンダム…と続いていき、1994年公開の『機動武闘伝Gガンダム』が最新参戦作、といった感じになる。当然、今こんなソフトを出しても一部のマニアしか買うまい。子供は完全に置いてけぼりである。 //--このゲームの時代設定は現代にされているが、作中の登場人物の台詞が原作と殆ど変わっていないため、''今が現代なのか昭和なのかさえ把握することが困難''。現代的な箇所を強いて挙げれば、作中に携帯電話やパソコン、携帯ゲーム機が出てくるくらい。『帰マン』のシナリオでは原作どおり「先の戦争で…」というセリフがあるため、尚更時代設定が解りづらい。 //---同様のミスが『[[スーパーヒーロー作戦]]』にもあったが。 //--こればっかりは仕方のない事なのかも知れないが、夏服と冬服の統一も出来ていない。 //--参戦作品が昭和ばかりなうえにラインナップにも乏しく、一部の例外を除けば''ほぼ全てが東映or円谷プロダクションの作品のみ''。それだけこの2社の守備範囲が広いことを物語っているともいえるが、ピープロや国際放映、萬年社の作品はない。また、円谷プロからの参戦はウルトラシリーズ3作だけであり、''それ以外の作品は1つもない''。巨大ユニットはM78星雲人とロボットしかおらず、ミラーマンもゾーンファイターもスペクトルマンもシルバー仮面ジャイアントもいない((特に後二人は人間サイズにだって成れるのに、だ。))。実質本作の参戦作品は、東映作品のみであると言っても良いだろう((巨大ユニットが前述の有様なことを考えると尚更。))。 //---『ゴジラ』の東宝もなければ『ガメラ』の大映もない。これらの圧倒的な知名度を誇る作品までも出演させないとは、冷静に考えるとおかしな話ではある((他の特撮系ゲームとは違い『ヒーロー』ではなく『特撮』大戦のため怪獣映画が出てもおかしくはない。さらに昭和ゴジラや昭和ガメラならヒーロー要素もある。))。本作の巨大キャラクターへの配慮の無さを如実に物語っている一例と言えるだろう。 //--90年代は仮面ライダーのTV番組がなかったとはいえ、メタルヒーローシリーズやスーパー戦隊シリーズ、平成ウルトラ3部作といった有名どころはそれなりに多く、決して参戦作品の種類が足りないということはないはずである。もっともこの完成度では、たとえ参戦させたとしても原作の魅力をどこまで引き出せたか疑問が残るが。 //-現状の参戦作品自体に特に問題があるという訳ではないが、若年層の特撮ファンにとっても、昭和作品に精通したマニアック志向のファンにとっても、巨大ヒーローのファンにとっても不満の残るラインナップで、このゲームの地味な印象を強めてしまうことになってしまった。 //--むしろ''タイトルに2001などとつけてしまったせいで、古い作品ばかりであることとタイトルがかみ合っていない''のが問題だと思われる。 //参戦作品についてはスレで話し合い中なので不ルールに従いCO。復帰させる場合まずスレで話し合ってください。 ***その他 -ウルトラシリーズの原作映像で使われているのはウルトラホーク発進シーンのみ。 -一部には誤字もある。 -ゲーム内で敵キャラクターの能力値を把握する手段がない。 -適応地形の「宇宙」の意味がほぼ皆無。 --宇宙で戦うマップがたった1つしかなく((宇宙に行くのではなく「宇宙の彼方と時限的に接続した」というような感じで、地上マップのど真ん中に宇宙空間があるという状況のステージ。ここを敵の宇宙要塞艦が横切っていく。))、メタル系限定のシナリオのため、バイオ系では宇宙マップが一切存在しない。 --他にも「魔空空間」「幻夢界」「不思議時空」という地形が存在するが、それらの地形に適応できるのは宇宙刑事系のキャラクターとウルトラ戦士、メタル系主人公の男女のみ。~ それ以外のキャラは適応「E」で戦闘はおろか回避・防御以外の行動が不可能になる。 //---そもそも宇宙刑事以外のヒーローもたくさんいるのに、わざわざ3つとも区別して再現している意味がなく「異次元」などでまとめれば済むこと。宇宙刑事関連のキャラは微妙に適応が違うが、宇宙刑事以外の作品のキャラにはなんの違いもないので、ほぼ無意味な再現になっている。 -OPムービーの出来が微妙 --「夕日をバックに歩く初代ウルトラマン」、「マシンに乗らずに延々と走っているイナズマンとギャバン」など、原作と違和感のある描写も多い。 --このムービーに登場するのは男性主人公2名、ギャバン、イナズマン、ウルトラマン、仮面ライダー5人のみであり、キカイダーや巨大ロボ勢、ゴレンジャーはなぜか一切登場しない。 ---別シリーズの版権ヒーローが同時に映っている場面は、イナズマンとギャバンが並んで走っているごく短いパートしかない。 -変身時のデモムービーが同じシリーズ内でも仕様がバラバラ --原作の映像をそのまま使ったものと、写真と映像効果を組み合わせてFLASH動画のように作ったものの2種類があるため、後者の違和感が際立っている(例えばキカイダーは前者、キカイダー01は後者)。 ---後者も出来そのものは悪くないのだが、キカイダー01は音声の再現度が低く非常に出来が悪く見えてしまう。 ---出演者が同じなのにBLACKは前者、RXは後者という理由がよくわからない違いもある。 -オリジナルの自衛隊隊員及び兵器 --正確にはウルトラ警備隊を包括する組織・TDFの下部構成員UCMAだが、自衛隊絡みの作品が参戦していない本作では違和感が強い。 --リーダー格にして紅一点のキタクラ班長はそれなりにシナリオ上でも目立ち、能力も頭ひとつ抜けているが、それ以外の隊員たちは数が多いばかりでサワ隊長も含め戦力としてはまるで役に立たない。 ---自衛隊の兵器は、戦車、自走砲、高射砲など、かなり細かく分類され、それぞれの性能も丁寧に差別化されているが、シナリオ面での問題が多い本作では力の入れどころを間違っているとしか思えない。 --本作ではUCMAに取って代わられている『大鉄人17』のレッドマフラー隊(制服・装備品共に自衛隊とほぼ同一、名前と顔グラを合わせれば成り立つ)でよかったのではないだろうか。 ---- **賛否両論点 ***謎の原作再現のこだわり -昭和特撮特有のナレーションの多さ。 --ストーリーの説明にナレーションを使うのは昭和特撮の常だが、本作でもそれを再現。登場人物の台詞以外のメッセージは全てナレーションとしてフルボイスで読みあげられる。 ---ナレーションを担当しているのは仮面ライダーシリーズで有名な中江真司氏。ファンなら嬉しい要素である。 ---ただし、本編映像のデモムービーでは、政宗一成氏や大平透氏など、各原作のナレーションがノーカットで流れているため、若干の違和感がある。 --問題は本当に昭和特撮のごとく、事件の捜査を始めとした話の細部をナレーションで片付けてしまっており、このことが登場人物の絡みの少なさを助長している一面がある。 -ヒーローたちの拠点が喫茶店アミーゴ --メタル系の主人公は敵組織の元幹部でギャバンからも追われている犯罪者(指名手配犯)であるから、どこかの組織に所属するのは難しいとも言えるが、違和感は残る。 --また、この設定のせいか、本作のシナリオの舞台は関東周辺((具体的には地名は出てこない。))に集中しており、宇宙を舞台に戦うヒーローもいるゲームのわりには、行動範囲が狭まっている。 -巨大ロボ勢であるジャイアントロボ、ワンセブンは原作通りに途中離脱する。 -役者ネタの拾い方 --小林昭二氏が演じたムラマツキャップと立花藤兵衛に関する小ネタとして、「ムラマツの話題が出た際にアミーゴでクシャミをする藤兵衛」、「藤兵衛をキャップと呼び間違えるイデ隊員」などがある。 --V3とアオレンジャー、キカイダーとイナズマンなどの有名どころがネタにされない一方で、「『キカイダー』のハンペンこと服部半平に化ける不思議獣」、「マリに惚れる滝和也((滝を演じた千葉治郎(現:矢吹二朗)氏は『01』ではマリに恋する漁師役。))」など、マイナーなネタもある。 --有名俳優&声優ネタは出演キャラクターを探せばいくらでも転がっているので、言い出すとキリがないのだが。 ---- **評価点 -登場するヒーローは、変身した姿だけではなく変身前の人間の姿でも戦うことができる。これらの姿は状況に応じて適度に使い分けていく必要があり、戦略的にもきちんとした意味を持っている。 --変身前のヒーロー(本郷猛、渡五郎、一条寺烈など)は原作再現度もそれなりで、いかにも本人(演じた俳優)が言いそうなセリフや、やりそうな殺陣を繰り出してくれる。戦闘員程度は軽くなぎ倒せる。 --ただし、キレンジャーに変身する大岩大太は「まっかせんしゃい!」でも「トイヤッ!」でもなく、敵に洗脳された時の「ホイ!」という掛け声を上げる。 -マシンに乗った姿や飛行する姿なども含め、各形態が細かく用意されている。 --例えば、ライダー1号・2号のバイクであるサイクロン号は徐々にバージョンアップする上に変身後と変身前の通常形態まで再現されており、なんと計6ユニット×2人分で合計12ユニットもある。 -多くのサポートキャラが味方ユニットとして使用可能 --ウルトラシリーズの防衛隊員など、ヒーローに変身しない脇役のサポートキャラも大勢参戦しており、味方ユニットとして実際に使うことができる。これも従来の特撮ゲーでなかなか見られなかった斬新な点である。 ---さすがに主役級のヒーローに比べれば戦闘力は格段に低いが、なるべく意識して活躍の機会を与えてやればゲームを進めるのがグッと楽になる。少し強化すれば、体感的な難易度にかなりの差が出る。 -良質なクロスオーバー部分 --『帰ってきたウルトラマン』シナリオの最終話は原作でナックル星人との戦いを描いた『ウルトラの星 光る時』がベースだが、ここでナックル星人が切り札と称し、ブラックキングの仲間としてゼットンを召喚し、本編では見られなかった「初代ゼットンとジャックの戦い」が実現している。 -音楽はよくできており、特に本作オリジナル主人公たちのメインテーマは名曲レベルである。 --ゴレンジャーのED曲『秘密戦隊ゴレンジャー』(いわゆるバンバラバン)や、『アニーにおまかせ』など、ツボを押さえた選曲がなされている。 ---ただし、これら2曲と『イナズマン』『同F』の主題歌は、なぜか曲の一部分が省略されている。 ---また『ウルトラマン』のBGMは原作中盤からよく用いられていた『進め!ウルトラマン』のインストアレンジ((曲名は「勝利」もしくは「激闘!ウルトラマン」。))ではなく、歌のほうのメロディーで収録されている。 --オープニングムービーで流れる主題歌『君は閃光☆THUNDERBOLT』はかなり熱い名曲。 ---歌うのは宇宙刑事シリーズでおなじみの串田アキラ氏。また、『第2次α』より早く、主題歌のアレンジBGMが最終決戦時に流れている。 -戦闘シーンのON/OFFは「決定に使うボタンが○か□か」で判定され、非常に分かりやすくスピーディー。 --戦闘シーンのアニメーションも意外と頑張っている。同時期の『スパロボα』に比べれば派手さで劣るとはいえ、少ない作画枚数で堅実に動きを生み出している。~ 敵キャラはユニットごとにおおまかではあるが、撃破時の爆発演出も異なっている。 ---- **総評 事前に強化していないと詰んでしまうステージが複数ある一方で、「敵に倒される」ことでイベントが進むステージも複数あるためか、逆に強化しすぎると進行不能になることがあるなど、ゲームの基礎からして問題が発生している。~ 場合によってはチートしてもクリアが困難という有様で、ある程度の攻略に関する予備知識やルート分岐のプランニングは必須。~ ~ サポートメカの召喚と搭乗、ユニットの変形などの要素は忠実に再現されており、キャラゲーとしては企画者の意気込みが伝わってくる。~ また、2組のオリジナル主人公は、そのデザインに加え、「実は敵組織の幹部であり、首領や他の幹部は家族。ギャバンと交戦しており、因縁がある(メタル系)」、「敵組織の差し金で肉親に人体実験の被験者にされ、親友が敵幹部で戦わざるを得ない宿命がある(バイオ系)」という設定はベタながらも評判は悪くなく、今後は別の形での再登場が期待されている。~ ~ 参戦作品やオリジナルキャラクターに強い魅力を感じるのであれば、多くの問題点を承知したうえでも、意地でもプレイしてやろうという気にさせてくれる作品ではある。それだけにゲームシステム部分の内容がここまでひどくなってしまったのが残念なところ。 ---- **余談 -スマートフォン用ゲームアプリ『スーパーロボット大戦DD』において、本作のオリジナルBGM「Acosmism」が使用された。

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