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シャイニング・ハーツ - (2014/05/04 (日) 14:55:30) の最新版との変更点

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*シャイニング・ハーツ 【しゃいにんぐ・はーつ】 |ジャンル|RPG|#amazon(B003YDYZPQ)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|セガ|~| |開発元|スタジオ最前線|~| |発売日|2010年12月16日|~| |定価|UMD版:6,270円&br;DL版:5,600円|~| |廉価版|PSP the Best:2011年12月22日/2,500円&br()(DL版もBest版に仕様変更)|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|あからさまなシステムの不備をありふれた言葉で濁す&brロード多すぎ+もっさりしすぎ&brミストラル詐欺&brフィギュア販売促進ゲー&br×スローライフRPG ○スロー過ぎるパン焼きゲー&br;Tony絵以外に見所ほとんどなし|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/593.html]]''| //一応こっちに作成。黒歴史ゲーか、カタログ行きでもいいかもしれないとは思うけど、このゲームの出来は正直擁護できない…… //間違いや偏見をいくつか修正しました。個人的にはそこまでクソか?と思いますが //グギャーあたりと同じで、発売前の期待と、発売後の評価の反動もあると思う。 //とりあえず判定に長い修飾語つけるのやめて。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『シャイニング・ティアーズ』『シャイニング・ウィンド』に続き、Tony氏がキャラデザを勤めるシャイニング3作目。~ 開発担当は前2作までのネクスエンタテインメントから、過去に『どきどきポヤッチオ』などを手掛けたスタッフが設立した会社であるスタジオ最前線にバトンタッチしている。 発売前の広告や宣伝には大きく力を入れており、それだけにユーザーも期待していたのだが……。 **特徴 -本作の舞台は、獣人族やエルフなどが様々な種族が暮らすウィンダリア島。島に流れ着いた時に記憶と感情を失った神秘的な少女カグヤと、その少女の失くした心を集めていく主人公リックを中心とした物語である。 --尚、前2作とのつながりはない。 -前2作は2D版無双といった感じの戦闘システムだったが、本作は戦闘システムを大きく変更した……が、これもまた後述する問題に繋がっている。 -本作には「ココロ」という概念があり、画面右下には4つのハートが表示される。それぞれが… |赤色|うれしい・好意| |青色|悲しい・切ない| |緑色|いやし・ほっとする| |黄|怒り・激しい| --を現す。また、全ての感情を増減させる黒色(マイナス)、銀・金色(プラス)も存在する。 -……のだが、はっきり言って4色に分かれている意味があまりない。戦闘をしていれば全色まんべんなく手に入る。 --攻撃する度に敵から青・黄が、勝利すれば味方から赤・緑が手に入る。 -しかも各色999でカンストするのだが、普通に1時間ぐらいフィールドで戦っていれば簡単に全色カンストしてしまう。 -「ココロ」が一定値以上ないと、物語が進まないようになっている。 --ハートは人へのあいさつ・パンを届ける・戦闘中の仲間からの信頼や敵への攻撃などで増え、一部の選択肢を選ぶ・パンを焼く・戦闘中に必殺技を使うと消費されるが、その総数はカウントされている。 **問題点 -読み込みが多く、全体的にゲームテンポそのものが悪い。 --民家に入るたびに、データインストールをしていても4~5秒くらい読み込みが入る。むしろ''データインストールしないほうがスムーズに動く''。 --戦闘も、エンカウントから戦闘開始まで3~5秒くらいかかる。 --ロード直後にダッシュすると、処理落ちのせいか主人公の動きがスローモーションになり、こけたように見える現象も。 --移動速度も決して速いとはいえない。 -ゲーム内の時間とリアルの時間が一部連動しており、放置しているといつの間にか作物が枯れたりする。 -本作ではパートナーをネリス・アミル・エアリィの3人から選択するのだが、声も台詞もすべて同じで手抜き感が漂う。 --特に事前情報で示されていたヒロインの外見がそれぞれはっきり個性のあるものだった(普通の村娘風アミル、修道女のような服で清楚系を思わせるエアリィ、ボーイッシュなネリス)ため、彼女たちそれぞれの個性を生かしたシナリオを期待していたプレーヤーを失望させた。また外見が異なるのに全く同じ口調で喋ることに違和感。 -発売前に大きく取り上げられたキャラクターが、仲間入りすらしない。 --特に、発売前から人気の高かった海賊令嬢・ミストラルが、EDどころか仲間入りすらしなかった事に対し、多くのユーザーから不満の声があがった。 --ミストラル以外にも、マキシマ・ハヤネ・クイーンなど魅力的な女性キャラは多いのだが、それらも悉く仲間にならない((一応、ファミ通などでは敵キャラとして紹介されてはいたが…。))。ミストラルを含めた魅力的な女性キャラ達の姿に関しては公式HPなどをみて各自で調べてほしい。 --それらをさしおいて、ドワーフのハンクや獣人のクオン(どっちも男)が仲間になるが、何とこの2名、仲間入りしても殆ど存在意義がなく、シナリオにおいても必然性が感じられず、止めとばかりにEDもない。ユーザーからは「いなくてもいいキャラ」と手厳しい意見があがった。「こいつらいらないからミストラル仲間にさせろよ」という声が多かったのは言うまでもない。 ---キャラとして性能が高く、ストーリー攻略で役立つならまだ擁護のしようがあるが、2人とも癖が強くお世辞にも強いとは言い難い。 ---尚、ヒロインのカグヤは仲間入りせずにNPCのままだが、一応EDはある。 ----しかもキャラの使い回しが酷い。一部のキャラがスターシステムとして出ているが、使い回しと言ってもいいほどの関係性の無さ、そうでなくとも似た属性のキャラを出すというものもある。例(神谷浩史が声を担当したアルヴィンが前作に登場したキャラと比べて性格が似ているなど) -おまけに、本作のキャラクター達は次々とフィギュア化されており、''総じて出来が良い''。 --その為「''ゲームの出来はクソだがフィギュアの出来は良い''」という現象が成り立ってしまい、本作は「''フィギュア販売促進ゲー''」と揶揄された。 -戦闘システムも問題が多い。 //--分かりやすく言えば、『[[幻想水滸伝]]』に近い。後列にいると飛び道具と魔法以外では攻撃できないが、敵の通常攻撃を受けないという特性がある。 //幻想水滸伝を知っていること前提で、まったく分かりやすくありません。 --後列にいると飛び道具と魔法以外では攻撃できないが、敵の通常攻撃を受けないという特性がある。 --敵は前列にいるキャラクターの中で一番体力が低いキャラを集中攻撃する傾向にあるので、打たれ弱いキャラは迂闊に前列に出せない。 ---当然、前列キャラがみんな戦闘不能になると後列キャラは強制的に前列に出される。 //↑上の3行は特に問題のない仕様のように思えるが、このあたりは戦闘システムの解説として特徴の方に移してはどうか? テンポの悪さを大問題とする主張が少しボヤける気がする。 --おまけに戦闘の流れもとろとろで、演出を「テンポ重視」にしていても「攻撃選択→足を動かさずスライドしながら敵に近づいて斬る→またスライドしながらもとの位置に戻る」という感じでテンポがかなり悪い。正直、見ていて眠気を誘う。 ---「テンポ重視」と「演出重視」との違いは、近接攻撃する際の接近モーションの簡略化((「演出重視」だと跳んだり走ったりする。))と魔法や必殺技を使う時のカットインの省略のみであまり大きな違いはない。故に素材集めやおつかい系依頼などでエンカウントにダレてしまう事は確かである。 ---また、好感度が一定値以上になると合体攻撃が使えるようになるが、この合体攻撃、演出が長い上にスキップ不可。 ---発生頻度も高く、場合によっては''主人公が攻撃する度に合体攻撃要請状態になる''。 ---好感度の高いキャラがPTに複数いると合体技要請が被る事があり、その際選んだキャラ以外のキャラの好感度が下がってしまう。 ---尚、誰も選ばずにキャンセルした場合は何のリスクも無い。 ---合体技はMP等を消費せず、組むキャラによって効果や威力が変わるので色々試したくなるが、その好感度が下がるシステムのおかげでここぞという時にPT全員に申請がされ、やむを得ず好感度を下げるか不発にするかの二択を迫られてしまう。 ---本作では1戦闘ごとに結構な数のアイテムが手に入るのだが、戦闘終了後に表示される入手アイテムが一個ずつしか表示されないために、これまたテンポが悪い。 ---戦闘バランスも結構大雑把で、(攻略法さえ知っていれば)裏ボスさえも淡々と毒殺するだけで終わらせる事も可能。 **評価点 -本作の目玉の一つであるパン焼きシステムは非常に拘りの入ったものであり、プレイヤーの間では専ら「パン焼きゲー」と呼ばれている。 --様々な材料を用いてパンを作るのだが、パンに付与される能力や個性や特徴はとてもバラエティに富んでいる。 --こげたパンを持っていると住民から「嫌な臭いがする」といわれて黒いハートが出てきたり、評価の高いパンを持っていると「いいにおい!」といわれて緑のハートが出たりなど、そういった面ではぬかりないシステムといえる。 ---面白い事に、エルフの村のとある人間嫌いの幼女にいいパンをあげると、「''に、人間とは仲良くしないの! →おにぃちゃぁん!''」と、コロッと態度を180度変えてきたりする。''恐るべし、パンの魔力''。 ---しかしパンで上がる好感度は一時的なものなので一晩経つと元に戻っていたりする。 --また、ゲーム中での主人公の役割は「パンを届けること」がほとんど。終盤のイベントでヒロインに「私たちのするべきことは何?」と聞かれるが、これも「パンを届けること」である。 -Tony氏のイラスト自体は評価されている。 --というより、このゲームの出来からして、Tony氏のイラストでなければ売れなかっただろう…。 --不遇絵師と言われるTony氏であるが、CS版でも不遇であったか・・・ -菊田裕樹氏の音楽は高評価。 -声優陣はやたらと豪華。 --リック役の神谷浩史、ネリス/エアリィ/アミル役の伊藤かな恵を筆頭に緑川光、堀江由衣、水樹奈々、田村ゆかり、桑島法子、稲田徹…と第一線で活躍する声優の名前が並ぶ。 **総評 -公式はこのゲームを「スローライフRPG」というが、実際は(特に戦闘が)スローすぎてあくびがでる出来で、システムの不備をそれらしい言葉で濁しただけにしか見えなかった……どこの&bold(){[[オススメRPG>里見の謎]]}だ!? --手軽にやれる携帯機で、こんなストレスの溜まるもっさりゲーでは携帯機の利便性が殆ど無いに等しい。 --序盤こそパン焼きやキャラの魅力で引き込まれるが、途中でダレてきてゲーム半ばで完全に飽きてしまう。 -発売前こそ期待された本作(このシリーズは宣伝の上手さにだけは定評がある。過去作、特に『シャイニング・ティアーズ』を知っている人なら期待などしない。)だったが、蓋を開けてみるとプッシュされていたキャラは悉く仲間にならない、ゲームテンポはかなり悪い、RPGの肝の1つである戦闘がつまらない、シナリオもTonyシャイニングの例に漏れず相変わらず……という四重苦で、上記の通りのガッカリっぷりだった。パン焼きシステム以外は総じて微妙極まりないといわざるを得ない。~ その為、現在では中古が出回りまくっており、価格もかなり落ちている((2011年12月14日時点で古本市場で中古が1,479円(通常版新品の76%OFF)、新品もベスト版に合わせて2,500円前後となっている。))のが現実である。 -「セガのシリーズモノ3作目はなぜか外れる」という謎の法則があるが、Tonyシャイニング3作目として発売された本作は見事にその法則に当てはまってしまった。 //↑キャラゲーとしても、ゲーム性としても前二作のティアーズやウィンドよりはまだマシという評価なので上の記述はちょっと違う。記事書いた人は前々作知らんのだろうか。 //↑執筆者だがどっちもプレイした。ティアーズは確かにロードは擁護しがたいしかなりアレだったが、ウィンドはロードは早いし戦闘は割と楽しいしでなんだかんだで面白かった。少なくとも戦闘してて眠気を誘うこのゲームよりマシ。というか、ハーツがその2作よりマシって評価のソースは何処だ? //前二作はキャラ要素薄いわバランス酷いわでロード抜きにしても酷い。ウィンドが面白いというのも、システムが同じティアーズと比べてしまうからそう感じるだけの話で、話は相変わらず超展開だしバランスも難易度落としただけ。ハーツもクソゲーなのには異論ないけど、一応キャラ要素は増えてる。 //と、細かい話はどうでもいいんだ!この記事、まるで「良作だったシリーズを汚した」みたいに見えて胡散臭いのよ。そんな大層なもんでも、ましてや黒歴史名乗れるような実績あるゲームでも無いべ。余計な修飾入れなくてもクソゲーなのは変わらないんだからもっとシンプルにやれないか? --余談だが、2chの本スレは既にキャラ萌えとフィギュアの話ばかり出ている惨状である。ゲームの内容に触れるレスが殆ど無い事から、本作の出来を察していただきたい。 -一応致命的なバグがあるわけでもなく、シナリオも崩壊しているわけではない(ありきたりだが王道を押さえている)ので、前述のテンポの悪い戦闘さえ許容できれば普通のRPGとして遊ぶことはできる。ベスト版が発売&配信されたので忍耐力に自身のある人は試してみても良いかもしれない。 --ただし耐えられない人が多かった故にこの評価であることを決して忘れないように。 **その後の展開 -2012年3月15日発売の次回作『シャイニング・ブレイド』は本作と世界観を共有しており((今作の世界であるユーフォリアとブレイドの世界であるエンディアスは繋がっていることが設定資料集で明かされている。))、本作のキャラクターとよく似たキャラクターが仲間として登場する。本作で仲間入りしなかったミストラル(あちらではミスティ)やマキシマ(あちらではサクヤ)も仲間入りする。 --それ故に本作に対し「''『ブレイド』のキャラクターの顔見せ作品だったのでは''」という意見もある。 --ついでに、アミル、エアリィ、ネリスにそれぞれ個別に声優がついた((正確には伊藤かな恵氏はアミル役として続投、ネリスとエアリィを別の声優が担当している。ちなみに、これらのキャスト陣は「シャイニング・ハーツ」のアニメ(下記)においても採用、出演している))。 -本作と『ブレイド』を原作としたアニメ『シャイニング・ブレイド×ハーツ』が放送予定とされていたがこの企画はいつの間にか消え去り、『シャイニング・ハーツ~幸せのパン~』として本作が単体でアニメ化された。 --アニメとしては可もなく不可もなくで無難な内容だが、EDでの3人娘の顔が''非常に不気味なこと''が話題に。後に修正されたが。 ----
*シャイニング・ハーツ 【しゃいにんぐ・はーつ】 |ジャンル|RPG|&amazon(B003YDYZPQ)&amazon(B009KDX3CA)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|セガ|~| |開発元|スタジオ最前線|~| |発売日|2010年12月16日|~| |定価|UMD版:6,270円&br;DL版:5,600円|~| |廉価版|PSP the Best:2011年12月22日/2,500円&br()(DL版もBest版に仕様変更)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ロード多すぎ+もっさりしすぎ&brミストラル詐欺&br×スローライフRPG ○スロー過ぎるパン焼きゲー&br;フィギュアの販促ゲー|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズリンク>シャイニングシリーズ]]''| //一応こっちに作成。黒歴史ゲーか、カタログ行きでもいいかもしれないとは思うけど、このゲームの出来は正直擁護できない…… //間違いや偏見をいくつか修正しました。個人的にはそこまでクソか? と思いますが //グギャーあたりと同じで、発売前の期待と、発売後の評価の反動もあると思う。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[シャイニング・ティアーズ]]』『[[シャイニング・ウィンド]]』に続き、Tony氏がキャラデザを勤めるシャイニング3作目。~ 開発担当は前2作までのネクスエンタテインメントから、過去に『どきどきポヤッチオ』などを手掛けたスタッフが設立した会社であるスタジオ最前線にバトンタッチしている。 発売前の広告や宣伝には大きく力を入れており、それだけにユーザーも期待していたのだが……。 **特徴 -本作の舞台は、獣人族やエルフなどが様々な種族が暮らすウィンダリア島。島に流れ着いた時に記憶と感情を失った神秘的な少女カグヤと、その少女の失くした心を集めていく主人公リックを中心とした物語である。 --尚、前2作とのつながりは薄い。 ---ファンタジー世界「夢幻大陸エンディアス」と現代的な世界「次元並行世界エルデ」と2つの世界の狭間にあるアストラル界が前2作に登場したが、今作の舞台のウィンダリア島がある「幻想世界ユーフォリア」はアストラル界の中にある設定。 ---前2作のキャラの血縁者が何人か登場している。また前2作に登場したエルウィンが幻想世界ユーフォリアに居る兄に会いに訪れており、今作ではミドルネームのラナを名乗っている。 -前2作は2D版無双といった感じの戦闘システムだったが、本作は戦闘システムをターン制のコマンドバトルに大きく変更した。 -本作には「ココロ」という概念があり、画面右下には4つのハートが表示される。それぞれが…… |赤色|うれしい・好意| |青色|悲しい・切ない| |緑色|いやし・ほっとする| |黄|怒り・激しい| --を現す。また、全ての感情を増減させる黒色(マイナス)、銀・金色(プラス)も存在する。 -「ココロ」が一定値以上ないと、物語が進まないようになっている。 --ハートは人へのあいさつ・パンを届ける・戦闘中の仲間からの信頼や敵への攻撃などで増え、一部の選択肢を選ぶ・パンを焼く・戦闘中に必殺技を使うと消費されるが、その総数はカウントされている。 -同社の『[[サクラ大戦シリーズ]]』のLIPSと同様、一部の選択肢には制限時間がある。時間切れ(沈黙・答えない)が出来るのも同様。 **問題点 -読み込みが多く、全体的にゲームテンポそのものが悪い。 --民家に入るたびに、データインストールをしていても4~5秒くらい読み込みが入る。むしろ''データインストールしないほうがスムーズに動く''。 --戦闘も、エンカウントから戦闘開始まで3~5秒くらいかかる。 --ロード直後にダッシュすると、処理落ちのせいか主人公の動きがスローモーションになり、こけたように見える現象も。 --移動速度も決して速いとはいえない。 -ダッシュしていると「こける」仕様もストレスフル。 --×ボタン(もしくはアナログスティックでの移動)でダッシュ…というのは割とよくあるシステムだが、たまにダッシュ中にこける。 --おまけにこけるとしばらく何も出来ない状態が続く。復帰が早い時は即立ち上がって移動再開出来るが長い時は''5秒程度ふらふらしたまま。'' --どうやらマップデータ等のロード待ちとしてこけるようになっているようだが(本作のベースとなった『どきどきポヤッチオ』でもこの仕様([[ソースあり>https://automaton-media.com/articles/newsjp/20221017-223059/]]))、もう少しマシな方法はなかったものか。 -本作ではパートナーをネリス・アミル・エアリィの3人から選択するのだが、''声も台詞もすべて同じ''で手抜き感が漂う。 --事前情報で示されていたヒロインの外見がそれぞれ個性のあるものだった(普通の村娘風アミル、修道女のような服で清楚系を思わせるエアリィ、ボーイッシュなネリス)ため、それを生かしたシナリオを期待していたプレーヤーを失望させた。 --外見が異なるのに全く同じ口調で喋ることに強い違和感を覚えた人も少なくない。ヒロインの性格は勝気な元気娘という印象なのでネリスとアミルはともかく、清楚系のエアリィはミスマッチ気味。 -一部のキャラクターの扱いについて --ミストラルをはじめ、発売前に大きく取り上げられていた女性キャラクターの本編中の出番が少なかったため、それらのキャラクターとのギャルゲー的要素を期待して本作を購入した層からは不満が上がった。 ---公式サイトを見れば、TOP画面でリックやヒロイン三人娘、カグヤといった最重要人物に並んでデカデカと映るミストラルの姿があるなど、今でもその一端を垣間見ることができる。 --ストーリー展開上、彼女らが仲間にならず個別EDなどもないことは不自然なことではないのだが、本編中に仲間になるキャラクターの多くが本編ストーリーと綿密に絡むものではなく、仲間というよりは協力者的な立場であるだけに彼女らもそうはできなかったのかという部分で残念がられた。 --結局のところ、製作スタッフの想定とユーザーの期待が乖離しすぎたことが低評価の原因なので、発売前のメディア戦略が失敗だったと言える。 -戦闘面について --とにかくテンポが悪い。この一点に尽きる。 --全体にモーションが遅い上、いちいち「攻撃選択→足を動かさずスライドしながら敵に近づいて斬る→またスライドしながらもとの位置に戻るという動きを見ることになる。 ---一応設定で演出をデフォルトの「演出重視」から「テンポ重視」にすることができるのだが、これらの違いは、近接攻撃する際の接近モーションの簡略化((「演出重視」だと跳んだり走ったりする。))と魔法や必殺技を使う時のカットインの省略のみであり、これらの長いアニメーションを切ったりすることはできない。つまり、「テンポ重視」にしても殆どその恩恵を感じることはできない。 --仲間キャラクターとの好感度が一定値以上になると通常攻撃の際に合体攻撃が使えるようになるが、これも問題点が多い。 --演出が長い上にスキップができないため、ただでさえ悪い戦闘のテンポが一層悪くなる。発生頻度も高く、場合によっては主人公が攻撃する度に合体攻撃要請状態になる。 --好感度の高いキャラがPTに複数いると合体技要請が被る事があり、その際選んだキャラ以外のキャラの好感度が下がってしまう。この時に誰も選ばずにキャンセルした場合はこのデメリットはない。 --合体攻撃自体はMPも消費せず、性能自体も強力なのだが、この好感度が下がるシステムのおかげでゲーム終盤にもなると常に好感度減少覚悟で合体攻撃を使うか、好感度のために使用を封印するかの二択を迫られることになる。 ---対処法の一つとして、複数人から同時に要請が来なければデメリット無しで合体技を使えることを利用して、本編中に最も好感度が上がりやすいヒロインだけの好感度を上げ、他のパーティメンバーの好感度上げを極力後に回すことで常にヒロインからのみ要請が来る状況を作るという方法はある。 --そもそもこれらのデメリット以前に主人公が通常攻撃をした時にしか効果が発動しないという仕様自体がゲームと上手く噛み合っていない。オート戦闘だけで倒せるような雑魚敵戦ではそもそも合体攻撃をする必要がないためテンポの悪さに拍車をかけるだけであり、合体攻撃を使いたいような強力なボス戦ではそもそも通常攻撃を使用しないので発動の機会がない。 --本作では1戦闘ごとに結構な数のアイテムが手に入るのだが、戦闘終了後に表示される入手アイテムが一個ずつしか表示されないために、これまたテンポが悪い。 -フィールド上でのエンカウントについて --手持ちのパンの匂いにエンカウント率が変わる仕様があり、人間に好かれるような良い匂いのパンを持っているとエンカウント率が上がり、悪臭を放つパンを持っているとエンカウント率が下がる仕組みになっている(一部例外あり)。 --これ自体は面白い試みなのだが、街で持ち歩くべきパンとフィールド上で持ち歩くべきパンが真逆であるために、これらを行き来する際にいちいちバスケットの中身を取り換える手間がかかってしまう。 --中身の入れ替えは魔法のパン屋の中にある冷蔵庫でしか行えないという不便さも相まって面倒な仕様と言わざるを得ない。 ---一応物語中盤以降はホームシップにも冷蔵庫が設置されるので多少マシになる。 --エンカウント率が異常に高いエリアがある。 ---戦闘自体が上述の有様なのでかなり苦痛。しかもそのエリアは比較的序盤に出てくる。 -住人からのパンの依頼が鬱陶しい --このゲームではシナリオが少し進む度にNPCの発言する内容が変わる仕様があり、それ自体は世界観の作り込みとして好ポイントなのだが、毎日ランダムで5人程度に設定されるパンの依頼がそれを邪魔している。 --パンの依頼イベントが設定されたキャラクターに話かけた場合、通常のセリフより優先されてパンの配達依頼のセリフが出てしまうため、見たいセリフを見ることができなくなってしまう。しかも依頼は断ることができず、さらに依頼されたパンを届けないとその日のうちはずっと「パンはまだか?」と聞かれてセリフを見ることができなくなる。 --夜間に会いにいくことで時々依頼が消えていることがあるが、夜間でも普通に依頼されることもある上に一部の子供のNPCは夜間はフィールド上から姿を消してしまうので完全な対処にはならない。 ---特に会いにいくまでの時間がかかるエルフの森のアルヴィンやラナに依頼が設定されていると非常に面倒。 -「ココロ」の仕様について --色によって入手頻度の差が激しい。「好意」と「癒し」に該当する赤と緑のハートは街の中で簡単に集めることができるが、「怒り」と「悲しみ」に該当する黄と青のハートはそれに比べてかなり集めづらい。 --入手方法の一つとして選択肢付きのイベントで相手を怒らせたり悲しませたりする答えを選ぶ方法はあるが、当然ながらこうした回答はそれと同時に相手の好感度を減少させることが殆どなので、基本的には戦闘で稼ぐしかない。 --このため、必殺技を使う際に黄や青のハートを大量消費するものは選びづらくなってしまっている。 ---一応、ハートを消費する選択肢で使用するハートや、パンを焼く際に使用するハートは殆どが赤と緑なので全く配慮がなされていないわけではない。 **評価点 -本作の目玉の一つであるパン焼きシステムは非常に拘りの入ったものであり、プレイヤーの間では専ら「パン焼きゲー」と呼ばれている。 --様々な材料を用いてパンを作るのだが、パンに付与される能力や個性や特徴はとてもバラエティに富んでいる。 --こげたパンを持っていると住民から「嫌な臭いがする」といわれて黒いハートが出てきたり、評価の高いパンを持っていると「いいにおい!」といわれて緑のハートが出たりなど、そういった面ではぬかりないシステムといえる。 ---面白い事に、エルフの村のとある人間嫌いの幼女にいいパンをあげると、「''に、人間とは仲良くしないの! →おにぃちゃぁん!''」と、コロッと態度を180度変えてきたりする。''恐るべし、パンの魔力''。 ---しかしパンで上がる好感度は一時的なものなので一晩経つと元に戻っていたりする。 --また、ゲーム中での主人公の役割は「パンを届けること」がほとんど。終盤のイベントでヒロインに「私たちのするべきことは何?」と聞かれるが、これも「パンを届けること」である。 -グラフィックはPSPのゲームとしては良好。 --フィールド上のチビキャラクターはキャラ毎の特徴を良く捉えており、動きもバリエーションがあって可愛らしい。 --ストーリー進行に伴って移動可能になる外の島はそれぞれ四季をモチーフにしており、雰囲気が良く出ている。 --敵モンスターの種類もそれなりに豊富でコンパチも少ない。 -ストーリー自体はキャラクターの質の高さも相俟って無難な出来。 --ただし主人公やヒロインの出自など最後まで明らかにされない要素も多いため、人によっては放り投げすぎと映るかもしれない。 -バグの類は少なく、致命的なものは確認されていない。 -戦闘バランスは比較的良い方であり、ゲームの難易度自体がそれほど高くないこともあってどんなキャラクターでも使っていける設計になっている。 -Tony氏のイラスト自体は高く評価されている。 -菊田裕樹氏の音楽は高評価。 --Lia氏の歌う主題歌と、シリーズお馴染みのOPのアニメムービーも好評。 ---ゲームが中盤まで進むとOPの内容が若干変化し、歌詞が2番に切り替わる(通称Bパート)。これも『サクラ大戦』シリーズで見られた手法である。 -Tonyシャイニングでは毎度の事だが、声優陣は豪華。 --リック役の神谷浩史、ネリス/エアリィ/アミル役の伊藤かな恵を筆頭に緑川光、堀江由衣、水樹奈々、田村ゆかり、桑島法子、稲田徹……と第一線で活躍する声優の名前が並ぶ。 --更に本作では、『釘宮理恵:ツンデレ貧乳ロリ』『中井和哉:双剣を振るう兄貴分』と、近年のアニメ界ではお馴染みとなっている配役(属性)も……。 **総評 -公式曰く『スローライフRPG』と謡われていたのだが、それにしても全体的にテンポが悪すぎてゲームの持つ魅力を殆ど潰してしまっていると言わざるを得ない。それに加えて発売前の誇張されたメディア戦略によって過剰に膨らんだ期待と実物との落差によってクソゲーの烙印を押されてしまった。 --パン焼き要素など作り込まれている部分はあっただけに、明らかに手抜きな部分を何とかできていればまた違った評価になったかもしれない。 --結局のところ、スローライフゲームとRPGとギャルゲーという趣のまるで異なる要素を一つのゲームとして落とし込むには作り込みが甘すぎたと言わざるを得ない。 --ただストーリーやゲームシステム自体には大きな欠陥がないため、テンポの悪さに耐えられるのであれば何とかなる程度の仕上がりにはなっている(何とかならない人が多かった故の低評価ではあるが)。現在ではベスト版もリリースされてるため、忍耐力があってキャラクターへ愛着を持てる人にはお勧めできるだろう。 **余談 -「パン焼きスローライフゲー」という路線は上述した『どきどきポヤッチオ』と一致しており、ある種の後継作といえる。 -「''ゲームの出来はクソだがフィギュアの出来は良い''」という現象が成り立ってしまい、本作は「''フィギュア販売促進ゲー''」と揶揄された。 --不遇絵師と言われるTony氏であるが、CS版でも不遇であったか……。 **その後の展開 -エンターブレイン/ファミ通文庫より小説『シャイニング・ハーツ やさしいパンの薫る島』が発刊されている。 --こちらではパートナー3名が全員登場しており、ゲームで仲間にならなかったある人物との冒険があったりと、本作をプレイした人でも楽しめる内容となっている。 -2012年3月15日発売の次回作『シャイニング・ブレイド』は再び夢幻大陸エンディアスが舞台だが、本作のキャラクターも多く登場する。 --本作で仲間入りしなかったミストラル(『ブレイド』では愛称のミスティ名義)やマキシマ(『ブレイド』では本名のサクヤ名義 ※マキシマは役職)も仲間入りする。 --ついでに、アミル、エアリィ、ネリスにそれぞれ個別に声優がつき、キャラ付けも差別化された。((正確には伊藤かな恵氏はアミル役として続投、ネリスとエアリィを別の声優が担当している。ちなみに、これらのキャスト陣は「シャイニング・ハーツ」のアニメ(下記)においても採用、出演している)) -本作と『ブレイド』を原作としたアニメ『シャイニング・ブレイド×ハーツ』が放送予定とされていたがこの企画はいつの間にか消え去り、『シャイニング・ハーツ~幸せのパン~』として本作が単体でアニメ化された。 --アニメとしてはヒロイン三人娘が全員登場し、それぞれに個別の性格と声優がついたことを除けばゲームの大筋に沿った内容で、作画崩壊も無く''何よりゲームと違ってテンポが悪くない''ので無難な内容だが、EDでのアミル、エアリィ、ネリスのの動きが''非常に不気味なこと''が話題に。((放送終盤、またDVD版では修正されたが、ニコニコ動画の配信などでは序盤は未修正のままなので今でも見ることが可能。)) -アーケード2D格ゲー『ブレードアークス from シャイニング』には今作からメルティとシャオメイが登場。 --その後のアップデートでリックとローナも参戦した。 ---- //全体的に感情的な批判に走りすぎているきらいがあり、ゲームとしての問題点がぼやけていたため問題点を明確にして修正。

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