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*From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!2 【ふろむてぃーびーあにめーしょん わんぴーす ぐらんどばとるつー】 |ジャンル|対戦格闘アクション|#amazon(B00005YTT8)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ガンバリオン|~| |発売日|2002年3月20日|~| |定価|6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ONE PIECEシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 前作『[[ONE PIECE グランドバトル!>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!]]』の発売からちょうど一年を空けて発売された続編。~ 原作の絶大な人気もあって、キャラゲーながら初動売上24.7万本を記録。『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』『[[スーパーマリオサンシャイン]]』などの強豪がひしめく2002年ゲーム売上ランキングで、TOP10入りする快挙を成し遂げた。 **システムの変更点 基本的なシステムはほぼ前作のものを受け継いでいる。ここでは、前作から変更されたシステムについて記述する。 -必殺技の使用条件の変更。 --最も大きな変更点。前作の残体力で使える必殺技が変わるシステムから、食料アイテムを取ったり、ビンゴガード(後述)をすることで貯まる「メシチャージ」を消費して発動するようになった。 ---実際に当たらない限りチャージは消費されない仕様だが、前作に比べ乱用がしにくくなっている。 -ビンゴガードの追加。 --相手の攻撃が当たるギリギリのタイミングでガードすることで、メシチャージが一つ貯まり体力がわずかに回復する。「餓狼MOW」のジャストディフェンスに類似したシステム。 -「ワンピースヒート」の追加。 --メシチャージが3(最大数)貯まっている状態で体力が0になると、「ワンピースヒート」という状態になる。 ---この状態になると、「攻撃力大幅アップ」「炎のエフェクトが追加されて攻撃範囲拡大」「一発だけなら攻撃を耐えられる(一発くらうと解除される)」といった恩恵が得られる。 ((ちなみに、3貯まってさえいれば隠しコマンドで強制的に発動することも可能。ただし体力が0になる。)) -その他、細かい変更点。 --助っ人を複数持っている場合、キャラクター選択時に続けて助っ人の選択ができるようになった。 ---ちなみに前作では「手下召喚系」という名前だったが、今回は「助っ人召喚系」という名前になっている。手下じゃないキャラを呼ぶ人が増えたからだろうか。 --新規アイテムが幾つか追加されている。 ---変わり種としては「永久指針(エターナルポース)」が挙げられる。置く度に針の上下が入れ替わり、上を向いてる時に触れるとメシチャージが満杯に、下を向いているときには空っぽになる、という攻防両方に使えるアイテム。 ---なお、移動速度強化の効果を持つアイテムが、コインから靴に変更されている。 --麦わらの一味は選択時に特定のコマンドを入力すると衣装が変わる(厳密には前作仕様になる。ルフィは麦わら帽子を被る、ゾロの場合バンダナを巻く、ナミの場合シャツが変わる、サンジの場合上着を着用する、といった程度のもの)。 --歩きが廃止され、常に走って移動するようになった。地味に操作性が向上している。 **登場キャラクター 今作から登場したキャラクターのみ記載する。 #region() -トニートニー・チョッパー --スピードに優れた小型キャラ。リーチは短いが、スノーバードを召喚する技や移動専用技を持つ。 --必殺技は微量ながら回復効果も付いてくる投げ技「応急処置」、およびヒトヒトの実の能力で他の形態に変身する「ランブルボール~角強化(ホーンポイント)」と「ランボルボール~刻蹄桜(こくていロゼオ)」。 -ワポル --装甲が固い重量級。バクバクの実の能力で事前にアイテムの箱を食べて砲弾を発射したり、巨大な家に変身して落下したりと芸達者。 --呼べる助っ人は3種類。チェスは前方・斜め上・斜め下に矢を撃つため攻撃範囲が広く、クロマーリモはしばらく待機してから斜め上に飛んでいく。チェスマーリモは突進系にもかかわらず出現時間が短いが、その分高威力。 --「バクバク工場(ファクトリー)~ブリキングキャノン」「バクバク工場~ロブソン」はどちらもレベル2の打撃系なのだが威力は後者が上。 ---発動時の前半の演出が同じであるために、''コマンド入力をミスしていた場合はロブソンでなく砲台が出てきてガッカリ''、というプレイヤーの声も。 -Mr.3 --ドルドルの実の蝋による攻撃はリーチが長め。 ---特に巨大な剣を作りだす○コンボの〆の攻撃範囲は圧巻。代わりに○コンボの初段をガードされると2段目の攻撃位置が遠すぎて当たらないという尖った性能。 --呼べる助っ人は3種類。ミス・ゴールデンウィークは飛び道具が円軌道を描くため避けづらく、低威力の代わりに状態異常を付与する。Mr.5は普通の飛び道具。ミス・バレンタインはふわふわ2回飛ぶためこれも避けづらい。 --レベル2の「キャンドルチャンピオン」は○コンボのもう一つの〆で敵の動きを止めてから確定で当てられる。 ---他にもレベル1技を使って同じ事が出来るキャラクターはいるが、通常技から確定出来るのはこのキャラならではの芸当。 -Mr.2 ボン・クレー --オカマ拳法で戦う接近戦タイプ。2種類の連打技を持つが、片方は連打しなくても大部分が自動的に発動するため暴発すると隙だらけ。 --キャラクター選択時はMr.4とラッスー、ミス・メリークリスマスが助っ人のように並んでいるが、このキャラクターの場合は助っ人召喚系扱いではなく、必殺技命中時に助っ人に登場してもらう形式。 ---当てた後の助っ人登場時の寸劇も見所。命令に対する反応が遅いためボン・クレーが痺れを切らしたり、複数の穴から出てくるミス・メリークリスマスに紛れてボン・クレーも出てきたり。 ---他にはカルーやクロコダイルが該当する。 --一度触れた相手の身体をコピー出来るという設定のマネマネの能力を活かし、レベル3の「主役技!爆撃白鳥アラベスク」はトドメの演出がランダムで4種類から選ばれる。コマンド入力すれば任意の変身を選択可能。 -ミス・オールサンデー --バロックワークスの一員だった頃のニコ・ロビン。ハナハナの美で咲かせた複数の手により攻撃する。本体とは別々に行動する手を進ませたり、投げた帽子から手を咲かせて遠距離の敵に攻撃したりと間合いを支配する様は原作さながら。 --バンチは普通の突進型の助っ人。遅いが出現時間が長い。 ---レベル2はサブミッション使いらしく投げ系の「六輪咲き(セイスフルール) クラッチ」、レベル3は打撃系ながら始動が飛び道具判定の「十六輪咲き(ディエシセイスフルール) 闇討ち」。 -カルー --意図して作られた弱キャラ。技のモーションが非常に長く、''ずっこけに定評のあるたしぎ以上に隙だらけ''と言えばよく分かるだろう。 ---ただし地面を滑りながら横回転、敬礼時の片腕(翼?)、''鳴き声の「クエー」の文字で攻撃''といったモーションは面白く、見ていて飽きない。ちなみに一応鳥なので唯一ステージ落下によるダメージが低い。 --レベル1のタメ系「超カルガモ隊」は始動が飛び道具判定で巨大になるので生命線となる。一方でレベル2の「カルーフェスティバル」は擁護不能。 -Mr.0 クロコダイル --ラスボス担当で、イベントバトルでは最終戦にしか登場しない。重量級でありこのゲーム一二を争う巨漢。 --攻撃力が高く、○コンボのダメージはミホーク並で軽く他のキャラクターを凌駕する。珍しいカウンター技や遠距離の敵を捕まえて目の前で隙だらけにする技も使える。 --泳げないという悪魔の実の能力者全般の弱点に加え、スナスナの実の能力固有の設定上、水に落ちると致命的なダメージを受けるのが分かりやすい欠点。 ---イベントバトルで彼に挑む際のステージ「アルバーナ」には''水場が用意されている''。救済措置かはともかく、これを利用すれば圧勝出来るのが悲しい所。 --レベル1の「ミス・ダブルフィンガー~スティンガーヘッジホッグ」は長いリーチがありながら発生が遅くないために当てやすい。レベル2の「Mr.1~発砲雛菊斬」は竜巻を纏って巨大な攻撃判定の塊になりながら突進する打撃系。 --しかしレベル3の「砂漠の向日葵(デザート・ジラゾーレ)」は''タメ系で有りながら真上に飛ぶ''。タメ系の技に対してガードを取り続けるCPUのAIも相まって、足場の上にいる相手がアイテムを掴んだ時にようやく狙えるレベル。 ---砂嵐に紛れてフックで貫いてトドメという演出は格好良いだけに、使い辛いのが惜しまれる。 -ポートガス・D・エース --最後に解放される隠しキャラ。解放される前でも一部のキャラのイベントバトルで戦えるので存在自体は確認出来るが、解放にはかなりの時間が掛かる。 --ハイスタンダードなキャラで、メラメラの実による攻撃は範囲・威力共に優れる。火によるスリップダメージを受けないのも強み。 --レベル1の「火眠」は''敵を殴る前に突然寝始めて''敵が隙だらけになる技。レベル2の「火祭り」は打撃系の乱舞技。 --レベル3の「火拳」はタメ系。専用のボートに乗りながら巨大な炎と化した拳で攻撃する大技。 #endregion **評価点 -前作で出来たことはほぼそのままに、追加要素を多数加えたことで、完全なボリュームアップに成功している。 --使用可能なキャラクター数は24名。アラバスタ編終了までのメインキャラは完全に網羅している。中にはMr.3やカルーなどネタっぽいキャラも混ざっているが…。 ---最初は使用できないが、条件を満たせば前作で登場した「東の海(イーストブルー)」編の悪役たちも使用可能になる。 ---ビビ、ワポル、アルビダといったキャラは人気の割には本作以降、格闘ゲームへの参戦がなかなか果たせない不遇な立ち位置にある。そのためこれらのキャラがまとめて使用できる本作の価値は現在でも高い。 --ステージ数は12と前作の倍に(うち一つは隠しステージ)。もちろん新ステージのギミックも凝っている。 ---例えばウィスキーピークのステージでは、「壁を壊して通路を作る」「満腹ルフィの腹で大ジャンプ((ルフィ使用時にはトランポリン状の布になるなど凝った演出。))」「ポストを叩いてMr・13&ミス・フライデーを呼び出し、爆弾投下」など原作再現のギミックが多数。 ---既存のステージも背景に手が加えられており、ベタ移植ではない。特にアーロンパークとラブーンのおなかの中は大幅に変わっている。 --前作では出しにくかった必殺技が改善され、大幅に出しやすくなった。 -キャラゲーとしても当然進化。 --特に麦わらの一味などは、アラバスタ編で披露した必殺技を全員が習得しており、ファンとしてはうれしいところ。 ---原作に反映して「ミス・ウェンズデー」が「ビビ」に指し換わっていて、技の性能も変わっている。 --前作から本作までの間にほぼ戦闘描写がないにも関わらず、シャンクスとミホークにも新しい必殺技が追加されている。 ---また変更点が少なそうに見える「東の海」の面々も、ボイスや必殺技のカットインが変更されているなど手が加えられており、新鮮な気持ちで使える。 --新たに「システムボイス」というオプションが追加されている。 ---ラウンドコールなどを担当するキャラクターを変更するオプションなのだが、最初から全員が使えるわけではなく、何らかの条件を満たすたびに増えていく。やりこみ要素でもあり、また各キャラクターごとに個性がはっきり出るなどオマケとしてもかなり面白い。 -システムの変更により、より白熱したバトルとなった。 --アイテム関連の駆け引きが熱い。アイテムは基本アイテムキャリア(箱、宝箱、タル)を壊すことで手に入れられるが、アイテムによる攻撃はガード、ビンゴガード不能。そのため壊して中身を拾うかガード崩しの手段として使うかの読みあいがある。 ---アイテムキャリアにダッシュ攻撃を当てると壊れずに横へ吹っ飛んでいき、これを相手に当てるとしばらく行動不能にできる。言うまでもなく大ダメージのチャンス。 --食料アイテムについても、取れば体力回復に加えてメシチャージが溜まる一方、時間経過で腐らせることでダメージ+行動不能にさせる道具に変化する。状況問わず非常に有用であり、どちらが先に回収するかの争いは熾烈を極める。 ---もちろんアイテムを取られたからと言って一方的に不利になるわけではない。むしろそこからいかにしてに必殺技を使うかが勝負の肝とも言える。 --ワンピースヒートは一発逆転要素としてうまく機能している。その爆発力はすさまじく、基本○コンボで軽く必殺技のダメージを上回るほど。 ---「必殺技を使えるのに、相手が必殺技に当たってくれねぇ…」という状況で一方的にやられることはなくなった。 --必殺技の仕様変更により体力ゲージと関係なしに必殺技を使えるようになった。更に必殺技は空振りしてもメシチャージを消費しないため、通常技の延長や牽制感覚で使える必殺技が増えた。 ---更に必殺技でとどめを刺せばヒート状態にはならない。うまく必殺技でケリをつけることに、見栄えと同時にメリットが存在するということである。 --ビンゴガードの追加は、前作でガードしっぱなしでのガン待ち戦法が非常に強力だったため、それを排除するためだと思われる。 ---これにより、ガン待ち戦法を崩しやすかった投げ必殺技の価値がやや低下している(それでも強いが)。 -OPが非常に熱い。 --アラバスタ編を中心に、描き下ろしでグラバトらしい「ありえない」組み合わせでのバトルが展開される。 --BGMはおなじみ、「ウィーアー!」…かと思いきや、なんと''このゲームのためだけに作られた、歌詞が違う''特別編である。 ---後に「グラバト!RUSH」でもこの特別編のオープニングが使われた。 **賛否両論点 -やれることが多く練習で上達できる一方、初心者と上級者の溝を深める要素も比較的多い。 --目押しコンボの存在。本作のコンボは基本的に○連打のみという印象が強いが、必殺技を含め目押しで繋げられる技が割と多く、それらを使えるキャラは火力が従来より大幅に伸びる。一部条件下では永久コンボとなる場合も。 --低空ジャンプ。一部キャラは低空ジャンプ攻撃を繰り返す行動が非常に強く必修事項とされているが、キャラによってはかなり高速かつ精密なボタン操作を要求される。 -対戦バランスについてはほぼ前作と同じ。 --特に問題点にでも挙げるが2キャラのとびぬけっぷりは深刻。他にも多少改善されたとはいえ、システムに恵まれている投げ系必殺技を持っているキャラは基本的に上位になる。 ---一方でほとんどのキャラに尖った要素がありそれを押し付ければキャラ差を覆すことも可能。公式弱キャラであるカルーにも生命線になりうる強力な必殺技があるためなんとか勝負には参加できている。下記に述べる大会でも優勝したのは中堅と言われているクリークだった。 -必殺技の演出をスキップできない。 --演出自体はかなり凝っていて見ごたえ自体はあるが、キャラによっては1試合に2桁になることもあるため試合が冗長になりやすい。このためスキップ機能を付けてほしかったという声が大きい。 --この点は続編以降でテンポがかなり改善された。 **問題点 -シャンクス・チョッパーの性能の高さ --シャンクスはあらゆる点において恵まれた本作最強キャラ。 ---上にも横にもすさまじいリーチを持ち連発するだけでコンボとなる上後隙もほぼ無いダッシュ○、全身が攻撃範囲で隙無しのジャンプ下○、飛び道具の射程が最長で相手の動きを大幅に制限できる最強の助っ人召喚「ヤソップ」などやりたい放題な性能で、更に移動速度も全キャラ最速であるため体力リードしてからのガン逃げも容易。強いて欠点を挙げるとすれば投げ系必殺技が無いことくらいだが、それを考慮しても圧倒的。 ---2014年に行われた大型大会でも使用率が約70%とぶっちぎっており、その様相は「''新世界''((原作にて、シャンクスの肩書である「四皇」が居座る海域を指す言葉。))」と揶揄された。 ---ちなみに本作はそれぞれのキャラステータスを「攻撃」「防御」「速さ」に分けてA~Eの5段階で見れる「お宝モード」があり、シャンクスは順にA・C・Aという評価になっている。が、実際はHPの高さも全キャラ2番目であるため''実質オールA''である。 --チョッパーは特定の技が極端に強いといった、所謂「調整不足」の色が強いキャラ。 ---その最たる例がジャンプ斜め上○の「スノウバード召喚」。自分よりやや後ろから横へ飛んでいく鳥を召喚する技だが、これが低空で出すと後隙を着地で消せるため、一人だけほぼ隙無しの飛び道具を連発できるという鬼畜仕様((一応画面に3つまでという制約はある))。更に後ろ向きで出せば揺さぶりも兼ねられる。 ---これに加え投げ系必殺技を持っているため飛び道具で固めてヒットしようがガードしようが問答無用で投げるといった芸当が可能。この投げ系必殺技はレベル1であるためチャージも容易というおまけつき。 -やや原作と乖離がある要素の存在 --前作で使いづらいとの評価が多数を占めたためか、アルビダの「スベスベメリーゴーランド」がカウンター系から、謎の球体を飛ばすタメ系になっている。 ---しかし原作を読めばわかるがこの技はどう見てもカウンター。使いやすくなったのはいいが、原作無視はいかがなものか。また必殺技の演出的に見ても明らかに不自然である。 --サンジの「反行儀(アンチマナー)キックコース」は原作では敵を勢い良く蹴り上げる技だったのだが、今作ではかかと落としを喰らわせた直後に蹴り上げ、落ちてきた相手を拳銃で撃ちぬく、という大幅なアレンジがなされているほか、子牛肉(ヴォー)ショットと羊肉(ムートン)ショット使用時のトドメ台詞が原作と異なっている。 ---前作で使えたカウンター技「バラティエディナー」もそうだが、原作でサンジが銃を使用した描写は一切無い((ミス・オールサンデーが船に侵入した際に銃を突きつけたシーンはあるが発砲はしていない。))。 //--設定的に理解はできるものの、サンジは前作は女性キャラ相手に各種ボイスが変わるだけだったが、本作では攻撃力が自動的に半減する特性も付いてしまったため公平な試合が難しくなってしまった。 //---元々「女性は絶対に蹴らない」という信念を持ったキャラクターではあるが、ゲームという都合上仕方ないというのは前作同様だが、ますます中途半端な設定になってしまった。 //↑これに関してはネット上で正確な情報が得られないため、実際に何%減か、また「1」でもあったかどうかを知っている方の加筆をお待ちしています。 //「1」で試したけどダメージは変わらなかったよ。「2」はやってないから不明。 //ガセと思われるのでコメントアウト -演出やグラフィックに関しては進化はほぼ見られない。 --必殺技のカットインに縦方向のものが追加されたぐらい。対戦前の登場演出がなくなるなど、むしろ劣化しているかもしれない。 --グラフィックもほとんど変化なし。相変わらず口パクすらしない。麦わらの一味の衣装変更もグラフィックには反映されない。 ---PS晩期(すでにPS2が発売されている時代である)なのだから、もっと頑張れたのではないだろうか。 --組み合わせが膨大になったため仕方がない面もあるが、イベントバトルで掛け合いが起きない組み合わせが増えた。特に「東の海」の連中で顕著。 -EDがムービーになった…のだが、OPの完成度に反比例するがごとく、EDの出来が悪い。麦わらの一味やクロコダイルなど、メインキャラは見れるのだが、一部のサブキャラが適当過ぎる。 --一言呟くだけのミホークやアルビダはまだしも、最大級に意味不明なのがアーロンのエンディング。いきなりアーロンの顔のアップが表示され、「麦わらァ…」と一言喋って終わり。一体何を言いたいのだろうか。たしかにアーロンを倒したのはルフィなので、ルフィに怒るのはわかるが、この台詞だけだと、意味不明すぎる。 ---ミホークも、「暇つぶし」…と、これだけである。 ---ちなみにアルビダは「この世で一番美しいのは誰だい?」と鏡に向かって言って終わり。アルビダ自身がそういうキャラなので、これはこれで成功かと思われる。 -CPUが弱い。 --これに関しては純粋に前作より劣化している。ライトユーザーにもクリアしやすいとも言えるが、高難度に設定しても弱いのは、間口が広いというには問題がありすぎる。 **総評 細かい点で気になる部分はあるが、全体的に前作の不満点を潰しつつ、大幅なボリュームアップに成功した良作。~ やりこみ要素がかなり多く、一人でも結構楽しめるが、最大限楽しみたいなら、ワンピース好きの友達同士で集まるといいだろう。~ 本作の後に発売された『[[3>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!3]]』からはシステムや登場キャラクターが大きく様変わりしているので、現在でも本作をプレイする価値はあるだろう。 **余談 -本作の説明書には、『[[とびだせ海賊団>From TV Animation ONE PIECE とびだせ海賊団!]]』の隠しステージで使えるコマンドが載っている。 -ルフィの新技「ゴムゴムの暴風雨(ストーム)」は、本誌連載で登場してからわずか一ヶ月後にゲーム内に実装されたという逸話がある。 -本作ではクロコダイルの表記が「Mr.0 クロコダイル」となっているが、Mr.0の部分は彼の組織・バロックワークス社特有の男性のコードネームで、クロコダイルは彼の名前である。一方でMr.2のボン・クレー表記は女性のコードネームを意味する(オカマなので両方を表記)ため、実はクロコダイルの表記が妙なことになっている。 --パッと見で伝えられる情報が多いのが今作の表記なのは間違いないだろうが、厳密には他の男性のエージェント達のように「Mr.0」か、あるいは本名の「サー・クロコダイル」と表記すべきだっただろう。続編のグランドバトル3ではバロックワークスが解体したため後者の表記になっている。 **続編 続編として、『[[ONE PIECE グランドバトル!3>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!3]]』が発売されている。空島編のキャラが色々と参戦しているが・・・詳しくは詳しくは当該記事を参照。
*From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!2 【ふろむてぃーびーあにめーしょん わんぴーす ぐらんどばとるつー】 |ジャンル|対戦格闘アクション|#amazon(B00005YTT8)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ガンバリオン|~| |発売日|2002年3月20日|~| |定価|6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ONE PIECEシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 前作『[[ONE PIECE グランドバトル!>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!]]』の発売からちょうど一年を空けて発売された続編。~ 原作の絶大な人気もあって、キャラゲーながら初動売上24.7万本を記録。『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア]]』『[[スーパーマリオサンシャイン]]』などの強豪がひしめく2002年ゲーム売上ランキングで、TOP10入りする快挙を成し遂げた。 **システムの変更点 基本的なシステムはほぼ前作のものを受け継いでいる。ここでは、前作から変更されたシステムについて記述する。 -必殺技の使用条件の変更。 --最も大きな変更点。前作の残体力で使える必殺技が変わるシステムから、食料アイテムを取ったり、ビンゴガード(後述)をすることで貯まる「メシチャージ」を消費して発動するようになった。 ---実際に当たらない限りチャージは消費されない仕様だが、前作に比べ乱用がしにくくなっている。 -ビンゴガードの追加。 --相手の攻撃が当たるギリギリのタイミングでガードすることで、メシチャージが一つ貯まり体力がわずかに回復する。「餓狼MOW」のジャストディフェンスに類似したシステム。 -「ワンピースヒート」の追加。 --メシチャージが3(最大数)貯まっている状態で体力が0になると、「ワンピースヒート」という状態になる。 ---この状態になると、「攻撃力大幅アップ」「炎のエフェクトが追加されて攻撃範囲拡大」「一発だけなら攻撃を耐えられる(一発くらうと解除される)」といった恩恵が得られる。 ((ちなみに、3貯まってさえいれば隠しコマンドで強制的に発動することも可能。ただし体力が0になる。)) -その他、細かい変更点。 --助っ人を複数持っている場合、キャラクター選択時に続けて助っ人の選択ができるようになった。 ---ちなみに前作では「手下召喚系」という名前だったが、今回は「助っ人召喚系」という名前になっている。手下じゃないキャラを呼ぶ人が増えたからだろうか。 --新規アイテムが幾つか追加されている。 ---変わり種としては「永久指針(エターナルポース)」が挙げられる。置く度に針の上下が入れ替わり、上を向いてる時に触れるとメシチャージが満杯に、下を向いているときには空っぽになる、という攻防両方に使えるアイテム。 ---なお、移動速度強化の効果を持つアイテムが、コインから靴に変更されている。 --麦わらの一味は選択時に特定のコマンドを入力すると衣装が変わる(厳密には前作仕様になる。ルフィは麦わら帽子を被る、ゾロの場合バンダナを巻く、ナミの場合シャツが変わる、サンジの場合上着を着用する、といった程度のもの)。 --歩きが廃止され、常に走って移動するようになった。地味に操作性が向上している。 **登場キャラクター 今作から登場したキャラクターのみ記載する。 #region() -トニートニー・チョッパー --スピードに優れた小型キャラ。リーチは短いが、スノーバードを召喚する技や移動専用技を持つ。 --必殺技は微量ながら回復効果も付いてくる投げ技「応急処置」、およびヒトヒトの実の能力で他の形態に変身する「ランブルボール~角強化(ホーンポイント)」と「ランボルボール~刻蹄桜(こくていロゼオ)」。 -ワポル --装甲が固い重量級。バクバクの実の能力で事前にアイテムの箱を食べて砲弾を発射したり、巨大な家に変身して落下したりと芸達者。 --呼べる助っ人は3種類。チェスは前方・斜め上・斜め下に矢を撃つため攻撃範囲が広く、クロマーリモはしばらく待機してから斜め上に飛んでいく。チェスマーリモは突進系にもかかわらず出現時間が短いが、その分高威力。 --「バクバク工場(ファクトリー)~ブリキングキャノン」「バクバク工場~ロブソン」はどちらもレベル2の打撃系なのだが威力は後者が上。 ---発動時の前半の演出が同じであるために、''コマンド入力をミスしていた場合はロブソンでなく砲台が出てきてガッカリ''、というプレイヤーの声も。 -Mr.3 --ドルドルの実の蝋による攻撃はリーチが長め。 ---特に巨大な剣を作りだす○コンボの〆の攻撃範囲は圧巻。代わりに○コンボの初段をガードされると2段目の攻撃位置が遠すぎて当たらないという尖った性能。 --呼べる助っ人は3種類。ミス・ゴールデンウィークは飛び道具が円軌道を描くため避けづらく、低威力の代わりに状態異常を付与する。Mr.5は普通の飛び道具。ミス・バレンタインはふわふわ2回飛ぶためこれも避けづらい。 --レベル2の「キャンドルチャンピオン」は○コンボのもう一つの〆で敵の動きを止めてから確定で当てられる。 ---他にもレベル1技を使って同じ事が出来るキャラクターはいるが、通常技から確定出来るのはこのキャラならではの芸当。 -Mr.2 ボン・クレー --オカマ拳法で戦う接近戦タイプ。2種類の連打技を持つが、片方は連打しなくても大部分が自動的に発動するため暴発すると隙だらけ。 --キャラクター選択時はMr.4とラッスー、ミス・メリークリスマスが助っ人のように並んでいるが、このキャラクターの場合は助っ人召喚系扱いではなく、必殺技命中時に助っ人に登場してもらう形式。 ---当てた後の助っ人登場時の寸劇も見所。命令に対する反応が遅いためボン・クレーが痺れを切らしたり、複数の穴から出てくるミス・メリークリスマスに紛れてボン・クレーも出てきたり。 ---他にはカルーやクロコダイルが該当する。 --一度触れた相手の身体をコピー出来るという設定のマネマネの能力を活かし、レベル3の「主役技!爆撃白鳥アラベスク」はトドメの演出がランダムで4種類から選ばれる。コマンド入力すれば任意の変身を選択可能。 -ミス・オールサンデー --バロックワークスの一員だった頃のニコ・ロビン。ハナハナの美で咲かせた複数の手により攻撃する。本体とは別々に行動する手を進ませたり、投げた帽子から手を咲かせて遠距離の敵に攻撃したりと間合いを支配する様は原作さながら。 --バンチは普通の突進型の助っ人。遅いが出現時間が長い。 ---レベル2はサブミッション使いらしく投げ系の「六輪咲き(セイスフルール) クラッチ」、レベル3は打撃系ながら始動が飛び道具判定の「十六輪咲き(ディエシセイスフルール) 闇討ち」。 -カルー --意図して作られた弱キャラ。技のモーションが非常に長く、''ずっこけに定評のあるたしぎ以上に隙だらけ''と言えばよく分かるだろう。 ---ただし地面を滑りながら横回転、敬礼時の片腕(翼?)、''鳴き声の「クエー」の文字で攻撃''といったモーションは面白く、見ていて飽きない。ちなみに一応鳥なので唯一ステージ落下によるダメージが低い。 --レベル1のタメ系「超カルガモ隊」は始動が飛び道具判定で巨大になるので生命線となる。一方でレベル2の「カルーフェスティバル」は擁護不能。 -Mr.0 クロコダイル --ラスボス担当で、イベントバトルでは最終戦にしか登場しない。重量級でありこのゲーム一二を争う巨漢。 --攻撃力が高く、○コンボのダメージはミホーク並で軽く他のキャラクターを凌駕する。珍しいカウンター技や遠距離の敵を捕まえて目の前で隙だらけにする技も使える。 --泳げないという悪魔の実の能力者全般の弱点に加え、スナスナの実の能力固有の設定上、水に落ちると致命的なダメージを受けるのが分かりやすい欠点。 ---イベントバトルで彼に挑む際のステージ「アルバーナ」には''水場が用意されている''。救済措置かはともかく、これを利用すれば圧勝出来るのが悲しい所。 --レベル1の「ミス・ダブルフィンガー~スティンガーヘッジホッグ」は長いリーチがありながら発生が遅くないために当てやすい。レベル2の「Mr.1~発砲雛菊斬」は竜巻を纏って巨大な攻撃判定の塊になりながら突進する打撃系。 --しかしレベル3の「砂漠の向日葵(デザート・ジラゾーレ)」は''タメ系で有りながら真上に飛ぶ''。タメ系の技に対してガードを取り続けるCPUのAIも相まって、足場の上にいる相手がアイテムを掴んだ時にようやく狙えるレベル。 ---砂嵐に紛れてフックで貫いてトドメという演出は格好良いだけに、使い辛いのが惜しまれる。 -ポートガス・D・エース --最後に解放される隠しキャラ。解放される前でも一部のキャラのイベントバトルで戦えるので存在自体は確認出来るが、解放にはかなりの時間が掛かる。 --ハイスタンダードなキャラで、メラメラの実による攻撃は範囲・威力共に優れる。火によるスリップダメージを受けないのも強み。 --レベル1の「火眠」は''敵を殴る前に突然寝始めて''敵が隙だらけになる技。レベル2の「火祭り」は打撃系の乱舞技。 --レベル3の「火拳」はタメ系。専用のボートに乗りながら巨大な炎と化した拳で攻撃する大技。 #endregion **評価点 -前作で出来たことはほぼそのままに、追加要素を多数加えたことで、完全なボリュームアップに成功している。 --使用可能なキャラクター数は24名。アラバスタ編終了までのメインキャラは完全に網羅している。中にはMr.3やカルーなどネタっぽいキャラも混ざっているが…。 ---最初は使用できないが、条件を満たせば前作で登場した「東の海(イーストブルー)」編の悪役たちも使用可能になる。 ---ビビ、ワポル、アルビダといったキャラは人気の割には本作以降、格闘ゲームへの参戦がなかなか果たせない不遇な立ち位置にある。そのためこれらのキャラがまとめて使用できる本作の価値は現在でも高い。 --ステージ数は12と前作の倍に(うち一つは隠しステージ)。もちろん新ステージのギミックも凝っている。 ---例えばウィスキーピークのステージでは、「壁を壊して通路を作る」「満腹ルフィの腹で大ジャンプ((ルフィ使用時にはトランポリン状の布になるなど凝った演出。))」「ポストを叩いてMr・13&ミス・フライデーを呼び出し、爆弾投下」など原作再現のギミックが多数。 ---既存のステージも背景に手が加えられており、ベタ移植ではない。特にアーロンパークとラブーンのおなかの中は大幅に変わっている。 --前作では出しにくかった必殺技が改善され、大幅に出しやすくなった。 -キャラゲーとしても当然進化。 --特に麦わらの一味などは、アラバスタ編で披露した必殺技を全員が習得しており、ファンとしてはうれしいところ。 ---原作に反映して「ミス・ウェンズデー」が「ビビ」に指し換わっていて、技の性能も変わっている。 --前作から本作までの間にほぼ戦闘描写がないにもかかわらず、シャンクスとミホークにも新しい必殺技が追加されている。 ---また変更点が少なそうに見える「東の海」の面々も、ボイスや必殺技のカットインが変更されているなど手が加えられており、新鮮な気持ちで使える。 --新たに「システムボイス」というオプションが追加されている。 ---ラウンドコールなどを担当するキャラクターを変更するオプションなのだが、最初から全員が使えるわけではなく、何らかの条件を満たすたびに増えていく。やりこみ要素でもあり、またキャラクターごとに個性がはっきり出るなどオマケとしてもかなり面白い。 -システムの変更により、より白熱したバトルとなった。 --アイテム関連の駆け引きが熱い。アイテムは基本アイテムキャリア(箱、宝箱、タル)を壊すことで手に入れられるが、アイテムによる攻撃はガード、ビンゴガード不能。そのため壊して中身を拾うかガード崩しの手段として使うかの読みあいがある。 ---アイテムキャリアにダッシュ攻撃を当てると壊れずに横へ吹っ飛んでいき、これを相手に当てるとしばらく行動不能にできる。言うまでもなく大ダメージのチャンス。 --食料アイテムについても、取れば体力回復に加えてメシチャージが溜まる一方、時間経過で腐らせることでダメージ+行動不能にさせる道具に変化する。状況問わず非常に有用であり、どちらが先に回収するかの争いは熾烈を極める。 ---もちろんアイテムを取られたからと言って一方的に不利になるわけではない。むしろそこからいかにしてに必殺技を使うかが勝負の肝とも言える。 --ワンピースヒートは一発逆転要素としてうまく機能している。その爆発力はすさまじく、基本○コンボで軽く必殺技のダメージを上回るほど。 ---「必殺技を使えるのに、相手が必殺技に当たってくれねぇ…」という状況で一方的にやられることはなくなった。 --必殺技の仕様変更により体力ゲージと関係なしに必殺技を使えるようになった。更に必殺技は空振りしてもメシチャージを消費しないため、通常技の延長や牽制感覚で使える必殺技が増えた。 ---更に必殺技でとどめを刺せばヒート状態にはならない。うまく必殺技でケリをつけることに、見栄えと同時にメリットが存在するということである。 --ビンゴガードの追加は、前作でガードしっぱなしでのガン待ち戦法が非常に強力だったため、それを排除するためだと思われる。 ---これにより、ガン待ち戦法を崩しやすかった投げ必殺技の価値がやや低下している(それでも強いが)。 -OPが非常に熱い。 --アラバスタ編を中心に、描き下ろしでグラバトらしい「ありえない」組み合わせでのバトルが展開される。 --BGMはおなじみ、「ウィーアー!」…かと思いきや、なんと''このゲームのためだけに作られた、歌詞が違う''特別編である。 ---後に「グラバト!RUSH」でもこの特別編のオープニングが使われた。 **賛否両論点 -やれることが多く練習で上達できる一方、初心者と上級者の溝を深める要素も比較的多い。 --目押しコンボの存在。本作のコンボは基本的に○連打のみという印象が強いが、必殺技を含め目押しで繋げられる技が割と多く、それらを使えるキャラは火力が従来より大幅に伸びる。一部条件下では永久コンボとなる場合も。 --低空ジャンプ。一部キャラは低空ジャンプ攻撃を繰り返す行動が非常に強く必修事項とされているが、キャラによってはかなり高速かつ精密なボタン操作を要求される。 -対戦バランスについてはほぼ前作と同じ。 --特に問題点にでも挙げるが2キャラのとびぬけっぷりは深刻。他にも多少改善されたとはいえ、システムに恵まれている投げ系必殺技を持っているキャラは基本的に上位になる。 ---一方でほとんどのキャラに尖った要素がありそれを押し付ければキャラ差を覆すことも可能。公式弱キャラであるカルーにも生命線になりうる強力な必殺技があるためなんとか勝負には参加できている。下記に述べる大会でも優勝したのは中堅と言われているクリークだった。 -必殺技の演出をスキップできない。 --演出自体はかなり凝っていて見ごたえ自体はあるが、キャラによっては1試合に2桁になることもあるため試合が冗長になりやすい。このためスキップ機能を付けてほしかったという声が大きい。 --この点は続編以降でテンポがかなり改善された。 **問題点 -シャンクス・チョッパーの性能の高さ --シャンクスはあらゆる点において恵まれた本作最強キャラ。 ---上にも横にもすさまじいリーチを持ち連発するだけでコンボとなる上後隙もほぼ無いダッシュ○、全身が攻撃範囲で隙無しのジャンプ下○、飛び道具の射程が最長で相手の動きを大幅に制限できる最強の助っ人召喚「ヤソップ」などやりたい放題な性能で、更に移動速度も全キャラ最速であるため体力リードしてからのガン逃げも容易。強いて欠点を挙げるとすれば投げ系必殺技が無いことくらいだが、それを考慮しても圧倒的。 ---2014年に行われた大型大会でも使用率が約70%とぶっちぎっており、その様相は「''新世界''((原作にて、シャンクスの肩書である「四皇」が居座る海域を指す言葉。))」と揶揄された。 ---ちなみに本作はそれぞれのキャラステータスを「攻撃」「防御」「速さ」に分けてA~Eの5段階で見れる「お宝モード」があり、シャンクスは順にA・C・Aという評価になっている。が、実際はHPの高さも全キャラ2番目であるため''実質オールA''である。 --チョッパーは特定の技が極端に強いといった、所謂「調整不足」の色が強いキャラ。 ---その最たる例がジャンプ斜め上○の「スノウバード召喚」。自分よりやや後ろから横へ飛んでいく鳥を召喚する技だが、これが低空で出すと後隙を着地で消せるため、一人だけほぼ隙無しの飛び道具を連発できるという鬼畜仕様((一応画面に3つまでという制約はある))。更に後ろ向きで出せば揺さぶりも兼ねられる。~ また、地上での連続攻撃の最後の締めの攻撃(上半身巨大化してぶん殴る)のダメージも「攻撃」がDにもかかわらず、ダメージが高い。どれくらいかと言うと「攻撃」がAのルフィの地上での連続攻撃の最後の締めの攻撃(腕をゴムのように伸ばして攻撃)と同等。 ---これに加え投げ系必殺技を持っているため飛び道具で固めてヒットしようがガードしようが問答無用で投げるといった芸当が可能。この投げ系必殺技はレベル1であるためチャージも容易というおまけつき。 -やや原作と乖離がある要素の存在 --前作で使いづらいとの評価が多数を占めたためか、アルビダの「スベスベメリーゴーランド」がカウンター系から、謎の球体を飛ばすタメ系になっている。 ---しかし原作を読めばわかるがこの技はどう見てもカウンター。使いやすくなったのはいいが、原作無視はいかがなものか。また必殺技の演出的に見ても明らかに不自然である。 --サンジの「反行儀(アンチマナー)キックコース」は原作では敵を勢い良く蹴り上げる技だったのだが、今作ではかかと落としを喰らわせた直後に蹴り上げ、落ちてきた相手を拳銃で撃ちぬく、という大幅なアレンジがなされているほか、子牛肉(ヴォー)ショットと羊肉(ムートン)ショット使用時のトドメ台詞が原作と異なっている。 ---前作で使えたカウンター技「バラティエディナー」もそうだが、原作でサンジが銃を使用した描写は一切無い((ミス・オールサンデーが船に侵入した際に銃を突きつけたシーンはあるが発砲はしていない。))。 //--設定的に理解はできるものの、サンジは前作は女性キャラ相手に各種ボイスが変わるだけだったが、本作では攻撃力が自動的に半減する特性も付いてしまったため公平な試合が難しくなってしまった。 //---元々「女性は絶対に蹴らない」という信念を持ったキャラクターではあるが、ゲームという都合上仕方ないというのは前作同様だが、ますます中途半端な設定になってしまった。 //↑これに関してはネット上で正確な情報が得られないため、実際に何%減か、また「1」でもあったかどうかを知っている方の加筆をお待ちしています。 //「1」で試したけどダメージは変わらなかったよ。「2」はやってないから不明。 //ガセと思われるのでコメントアウト -演出やグラフィックに関しては進化はほぼ見られない。 --必殺技のカットインに縦方向のものが追加されたぐらい。対戦前の登場演出がなくなるなど、むしろ劣化しているかもしれない。 --グラフィックもほとんど変化なし。相変わらず口パクすらしない。麦わらの一味の衣装変更もグラフィックには反映されない。 ---PS晩期(すでにPS2が発売されている時代である)なのだから、もっと頑張れたのではないだろうか。 --組み合わせが膨大になったため仕方がない面もあるが、イベントバトルで掛け合いが起きない組み合わせが増えた。特に「東の海」の連中で顕著。 -EDがムービーになった…のだが、OPの完成度に反比例するがごとく、EDの出来が悪い。麦わらの一味やクロコダイルなど、メインキャラは見れるのだが、一部のサブキャラが適当過ぎる。 --一言呟くだけのミホークやアルビダはまだしも、最大級に意味不明なのがアーロンのエンディング。いきなりアーロンの顔のアップが表示され、「麦わらァ…」と一言喋って終わり。一体何を言いたいのだろうか。たしかにアーロンを倒したのはルフィなので、ルフィに怒るのはわかるが、この台詞だけだと、意味不明すぎる。 ---ミホークも、「暇つぶし」…と、これだけである。 ---ちなみにアルビダは「この世で一番美しいのは誰だい?」と鏡に向かって言って終わり。アルビダ自身がそういうキャラなので、これはこれで成功かと思われる。 -CPUが弱い。 --これに関しては純粋に前作より劣化している。ライトユーザーにもクリアしやすいとも言えるが、高難度に設定しても弱いのは、間口が広いというには問題がありすぎる。 **総評 細かい点で気になる部分はあるが、全体的に前作の不満点を潰しつつ、大幅なボリュームアップに成功した良作。~ やりこみ要素がかなり多く、一人でも結構楽しめるが、最大限楽しみたいなら、ワンピース好きの友達同士で集まるといいだろう。~ 本作の後に発売された『[[3>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!3]]』からはシステムや登場キャラクターが大きく様変わりしているので、現在でも本作をプレイする価値はあるだろう。 **余談 -本作の説明書には、『[[とびだせ海賊団>From TV Animation ONE PIECE とびだせ海賊団!]]』の隠しステージで使えるコマンドが載っている。 -ルフィの新技「ゴムゴムの暴風雨(ストーム)」は、本誌連載で登場してからわずか一ヶ月後にゲーム内に実装されたという逸話がある。 -本作ではクロコダイルの表記が「Mr.0 クロコダイル」となっているが、Mr.0の部分は彼の組織・バロックワークス社特有の男性のコードネームで、クロコダイルは彼の名前である。一方でMr.2のボン・クレー表記は女性のコードネームを意味する(オカマなので両方を表記)ため、実はクロコダイルの表記が妙なことになっている。 --パッと見で伝えられる情報が多いのが今作の表記なのは間違いないだろうが、厳密には他の男性のエージェント達のように「Mr.0」か、あるいは本名の「サー・クロコダイル」と表記すべきだっただろう。続編のグランドバトル3ではバロックワークスが解体したため後者の表記になっている。 **続編 続編として、『[[ONE PIECE グランドバトル!3>From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!3]]』が発売されている。空島編のキャラが色々と参戦しているが……詳しくは当該記事を参照。

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