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*サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~ 【さくらたいせんつー きみ、しにたもうことなかれ】 |ジャンル|ドラマチックアドベンチャーゲーム|&image(ss_02-s.jpg)| |対応機種|セガサターン|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |企画|セガ・エンタープライゼス、レッドカンパニー|~| |発売日|1998年4月4日|~| |定価|7,140円|~| |レーティング|セガ審査:全年齢推奨|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サクラ大戦シリーズリンク>サクラ大戦シリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 基本的な事項は[[前作>サクラ大戦]]のページを参照。 -魅力的な世界観やキャラクター、クオリティの高いBGMなどで人気を博したサクラ大戦の第2作目。ヒロインは前作の6名に加え、ソレッタ・織姫、レニ・ミルヒシュトラーセの2名が新たに加わり計8名になった。 --織姫の歌うキャラソン「もしも…」は下記のCMでも使用されたので覚えている人が多いだろう。((但しCMに出演しているのは「もしも…」を歌っている岡本麻弥氏ではなく真宮寺さくら役の横山智佐氏)) #region(CM) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=uRV_L_3FmsI) #endregion -サクラ大戦シリーズで最も高い売り上げを記録した作品である((約50万本。ギャルゲーとして見た場合、ときめきメモリアルに次ぐ2位))。 **ストーリー 黒之巣会との戦いから1年が過ぎた太正14年の春。海軍での演習を終えて帰国した大神一郎は、再び帝国華撃団隊長の任を命じられる。~ 懐かしの大帝国劇場に戻ってきたものの花組メンバーの多くは出張で不在。新しく加入した隊員には初対面で嫌われてしまうなど快調とは言い難い滑り出しであった。~ そんな中、帝劇に緊急警報が鳴り響く。久々に出撃した大神たちの前に現れたのは、~ かつての宿敵、葵叉丹。今、新たなる敵「黒鬼会(こっきかい)」との戦いの幕が開けようとしていた…(Wikipedeaより) **新要素 本作で導入され、以降の定番となったものが多い。 ***アドベンチャーパート -タイミングLIPS --時間経過で選択肢が増加・消滅、或いは内容が変化するというもの。 ---変化する場合の一例では、意味は同じ選択肢なのだが、変化前に答えれば即答、変化後に答えれば言いよどんだという形になり、それによってその後の会話も変わるようになっている物などがある。 -ダブルLIPS --限られた時間内で複数のLIPSに対応していく。これにより「着替え」「大食い対決」などのイベントが疑似体験できるようになった。 -フリーイベント中の時刻表示 --自由行動時間中は画面右上に時計が表示され、1か所訪れる毎に5分経過する。 --これにより、あと何か所訪問できるのか分かりやすくなっている。 -大神性格ゲージ --画面右下に表示されているゲージで、大神がどのような行動を取るかで性格が硬派(青)か軟派(赤)かに変動。 ---基本的に真面目な行動・言動をしていれば硬派に、ヒロイン達の風呂を覗くなどしていると軟派に傾く --性格によって一部のLIPSの内容や結果が変化することがある。 ---例えば、同じ答えを出しても性格が硬派か軟派かで周囲の反応が変わったりする。 -連鎖イベント --どのヒロインにも3回設定されているイベント。逃してしまうと続きが発生しないが、好感度を上昇させる絶好のチャンス。 ***戦闘パート -隊長コマンド --大神のターンに限り、隊員に作戦を指示する事ができ、内容に応じて能力値に補正がかかる。大神のターン内であれば作戦変更は何度でも可能。 --コマンドは移動力重視の「風」、バランス重視の「林」攻撃力重視の「火」、防御力重視の「山」の4種類。 ---デメリットも存在する((風・火は防御力、山は移動力が低下する。))ので、状況に応じて的確な作戦を指示する事が求められる。 -作戦選択 --戦闘パートの直前、2種類の作戦のうちどちらかを選ぶという場面が多く登場する。 --内容によって勝利条件や敵の配置が異なる。 -協力攻撃 --敵に攻撃した際、味方と攻撃範囲が重なっていると確率でカットイン挿入&高威力の「協力攻撃」が発生。これの導入に伴い、前作のクリティカルヒットは廃止された。 -「かばう」の使用回数減少 --前作の8回が流石に多すぎたのか、本作以降は使用回数が3回に変更されている。 -ボスの気力ゲージ --味方同様、ボスの気力ゲージも戦闘開始時から満タンになった。開幕から必殺技が飛んでくるので油断できない。 -ヒロイン合体攻撃 --前作では合体攻撃のバリエーションがヒロイン1人につき1つであった。今作ではグランドヒロインとして選択したときのみ使える特別な合体攻撃が追加された。 --内容は「おい、戦闘しろよ」「公式が病気」と言わざるを得ないものばかり。この要素は『[[3>サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~]]』『[[熱き血潮に>サクラ大戦 ~熱き血潮に~]]』にも受け継がれた。 ***その他 -難易度変更 --2周目以降の要素として、難易度「難しい」が選択可能になる。 ---信頼度による能力補正が一切なくなる為、「ため」による気力ゲージ上昇量が最低値で固定され、合体攻撃が使用不可能になる。 **評価点 -ヒロインのお出迎えイベント --ゲームの冒頭で、花組の中に思う所のある奴はいるか?と米田司令に問われるのだが、そこで任意の隊員を選択すると、その隊員が大神を出迎えてくれるイベントが発生する((前作でその隊員をヒロインに選んだという設定。))。 --しかも、キャラによっては出張があるにも関わらず、それを遅らせてまで会いに来てくれるのだ。前作をプレイ済みの人にとっては嬉しい展開である。 -グラフィックの向上 --前作の時点で高品質なOPムービー等が評価されていたが、それが更に綺麗になった。ヒロインたちのグラフィックも書き直されている。 -戦闘テンポの向上 --前作の難点だった、戦闘パートでの移動の遅さが解消された。キーを押しっぱなしにする必要もない。 -戦闘パートにおける戦略性、バリエーションの増加 --隊長コマンド導入により、メリット・デメリットを把握した上で的確に作戦を指示していく必要がある。 --また、パート開始前の作戦選択の結果で戦闘内容や攻略法がガラッと変わるため、違った展開を楽しむことができる。 --防衛戦、護衛ミッション、特定の目標の破壊といった特別な勝利条件のマップが増えたこともバリエーションの増加に一役買っている。 -LIPSのバリエーション増加 --特にタイミングLIPSは前作以上に、現実で女の子と会話しているような臨場感を味わわせてくれる。 --LIPSのバリエーション増加に伴いヒロインの反応も増えているので、色んな選択肢を選んでみるのも楽しみの1つ。 -魅力的な新ヒロイン --イタリア出身らしく陽気で情熱的なソレッタ・織姫と、寡黙で冷静沈着なレニ・ミルヒシュトラーセの2名が新ヒロインとして登場。 --これまでのヒロインとはキャラが被っておらず、それぞれ違った魅力がある。また、どちらも彼女たちがメインとなる話でイメージがガラッと変わるのも特徴。 --ネタバレになるので伏せるが、レニはある理由から特定の時期まで好感度上昇・下降の音がならない。 ---内部的にはしっかり上昇・下降しているのでご安心を。 --登場時期も織姫1話、レニ2話と早い。逆に前作で加入が早かったマリアや紅蘭は今作では加入をやや遅らせるなどバランスが取られている。 -敵幹部の出番増加 --前作の敵幹部は1回勝利すると基本的にそこで退場であった。今作の幹部は全員最低2回以上戦うようになっている上、キャラが立っているので空気化しにくい。 --加えて2戦目以降は敵に新たな能力が追加されるため、より手強くなっている。 --前作も石田彰や大川透といった名キャストを起用しているが、今回も関俊彦や八奈見乗児、野沢那智といった名優が声を当てている。更にラスボスは『北斗の拳』や『キン肉マン』でおなじみ神谷明。 -サブキャラクターの大量増加 --大神の親友・加山雄一やヒロインの家族、海軍大臣と言ったサポート役が主だが、オカマ集団の薔薇組や自由すぎるアドリブの紙芝居屋・千葉助といった強烈なキャラも存在。 ---こちらのキャストも子安武人、池田昌子、堀川りょう、大塚明夫らといった豪華声優陣。千葉助の声はご存知千葉繁。 -高クオリティな楽曲 --メインテーマである『檄!帝国華撃団』も大幅なアレンジをしてパワーアップ。歌詞も3番が追加された。 --劇中歌も耳に残る曲が多く、『奇跡の鐘』は劇場版の出だしでも使われた。 --EDの『夢のつづき』は宝塚歌劇団を思わせる曲調で、まさにレビューの終幕といった感じ。 **賛否両論点 -シリーズ最高のボリューム --今作は12話構成と、話の長さとしてはシリーズ最高である。1話あたりの密度が増えていることもあり、実際はそれ以上に感じるかもしれない。 --ただし、周回プレイとなるとこれが問題となってくる。ヒロインが8人に増えていることもあり、全キャラ攻略を目指すとなるとかなりの時間がかかってしまう。 --ヒロインは好感度上位4名の中から選ぶため、直前のセーブデータを残しておけばある程度負担を減らすことはできるが… --戦闘も9人分のユニットを動かさなくてはならないため、ステージが冗長に感じる場面も。 ---この問題は次作以降大幅に改善された。 //-一人だけ扱いの違う敵幹部 //--他の敵幹部と異なり普段は別の姿で行動をしており、その姿では大神達とも交流をもっている。その為、正体を明かすまでは正体不明の敵として描写されていた。 //--その経緯と普段の姿との交流も含めて非常に印象深いキャラではあるのだが、いざ正体を明かして戦闘になるとそれ一回で退場してしまう。(他の敵は2回ずつは戦闘がある。) //---死に様も含めドラマ性はあったものの、他の幹部に比べると戦闘パートでの印象は弱くなってしまった。 //潜入や交流など別方面で目立ってるし、逆に大分ピックアップされてるキャラでもあるよ。戦闘が少ないのも特殊扱いだからこそだし、ただ単に問題点じゃないと思う。少なくとも印象が弱いキャラじゃない。 あと最期はネタバレだから消した。それも「ドラマ性」に入ってるし。 //他幹部同様2回戦闘あるし、潜入含めてむしろ扱いでかい方じゃないのか -難易度変更 --ゲーム自体が難易度低めである為、クリア特典として高難易度を選べるようになる点は物足りないプレイヤーには嬉しいものの、合体攻撃が完全に使用できなくなるのは演出面としてつらい。 ---仮に使用可能にした場合、信頼補正抜きでも範囲や威力の面で優秀なので難易度が下がってしまう問題もあるが。 **問題点 -隊長コマンド「林」が空気 --バランス型と言えば聞こえはいいものの、実際の所は尖っている部分がある他のコマンドの方が役立つことが多く、器用貧乏感が否めない。 --これは次回作でも改善されていない。 -第一話の敵として登場する前作のラスボスの設定が少々唐突 --一応前作から非常に少ないとはいえ伏線は張られてはおり、設定資料集などでは触れられていたので、後付けという訳ではない。とはいえ、ほとんど語られてなかったも同然の設定だった為に取ってつけた後付け設定のように感じてしまったプレイヤーも多い。 ---アニメや漫画といったメディアミックス作品ではこの設定を「1」のストーリーにうまく組み込んでいる。 -全体的に声優の演技が素晴らしい中、一人だけ&bold(){棒読みキャラ}がいる。 --これは本職の声優ではなく当時人気だったアイドル・野村佑香を起用したため。周りの演技が良いだけに余計に悪目立ちしてしまっている。 **総評 前作の良さをそのままに、正当なパワーアップを遂げた作品。~ 本作で導入され、以降定番となった要素も多く、基本システムは本作でほぼ完成したと言える。~ ボリューム故に全ヒロイン制覇はやや根気がいるものの、それ以上にプラスの面が大きいと言えるだろう。~ ゲームを評価・プレイする際ストーリーやキャラに比重を置く・魅力を感じる方は、ギャルゲーと敬遠せず是非プレイしてはいかがだろうか。 ---- **移植 -DCでの『3』発売に合わせ、DC版が発売された。細かい事だが、レニの必殺技「ダス・ラインゴルト」のドイツ語のスペルが訂正されている。 --その後、PC版も発売された。 -PSP版『サクラ大戦1&2』 --SS版の1と2のカップリング移植版。『[[1>サクラ大戦]]』のページに記載されている通り、UMDの読み込み時間に難有り。 ---後にBEST版が発売され、さらに価格改定版発売と同時にDL版の配信も開始された。DL版であれば読み込み時間の問題はない。
*サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~ 【さくらたいせんつー きみ しにたもうことなかれ】 |ジャンル|ドラマチックアドベンチャーゲーム|&image(ss_02-s.jpg)| |対応機種|セガサターン|~| |メディア|CD-ROM 3枚組|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |企画|セガ・エンタープライゼス&brレッドカンパニー|~| |発売日|1998年4月4日|~| |定価|7,140円|~| |レーティング|セガ審査:全年齢推奨|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サクラ大戦シリーズリンク>サクラ大戦シリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -サクラ大戦シリーズのナンバリングタイトル第2作目。 -基本的な事項は[[前作>サクラ大戦]]のページを参照。 --魅力的な世界観やキャラクター、クオリティの高いBGMなどで人気を博したサクラ大戦の第2作目。ヒロインは前作の6名に加え、ソレッタ・織姫、レニ・ミルヒシュトラーセの2名が新たに加わり計8名になった。 --織姫の歌うキャラソン「もしも…」は下記のCMでも使用されたので覚えている人が多いだろう。((但しCMに出演しているのは「もしも…」を歌っている岡本麻弥氏ではなく真宮寺さくら役の横山智佐氏)) -サクラ大戦シリーズで最も高い売り上げを記録した作品である((約50万本。ギャルゲーとして見た場合、ときめきメモリアルに次ぐ2位))。 **ストーリー 黒之巣会との戦いから1年が過ぎた太正14年の春。海軍での演習を終えて帰国した大神一郎は、再び帝国華撃団隊長の任を命じられる。~ 懐かしの大帝国劇場に戻ってきたものの花組メンバーの多くは出張で不在。新しく加入した隊員には初対面で嫌われてしまうなど快調とは言い難い滑り出しであった。~ そんな中、帝劇に緊急警報が鳴り響く。久々に出撃した大神たちの前に現れたのは、~ かつての宿敵、葵叉丹。今、新たなる敵「黒鬼会(こっきかい)」との戦いの幕が開けようとしていた…(Wikipedeaより) **新要素 本作で導入され、以降の定番となったものが多い。 ***アドベンチャーパート -タイミングLIPS --時間経過で選択肢が増加・消滅、或いは内容が変化するというもの。 ---変化する場合の一例では、意味は同じ選択肢なのだが、変化前に答えれば即答、変化後に答えれば言いよどんだという形になり、それによってその後の会話も変わるようになっている物などがある。 -ダブルLIPS --限られた時間内で複数のLIPSに対応していく。これにより「着替え」「大食い対決」などのイベントが疑似体験できるようになった。 -フリーイベント中の時刻表示 --自由行動時間中は画面右上に時計が表示され、1か所訪れる毎に5分経過する。 --これにより、あと何か所訪問できるのか分かりやすくなっている。 -大神性格ゲージ --画面右下に表示されているゲージで、大神がどのような行動を取るかで性格が硬派(青)か軟派(赤)かに変動。 ---基本的に真面目な行動・言動をしていれば硬派に、ヒロイン達の風呂を覗くなどしていると軟派に傾く --性格によって一部のLIPSの内容や結果が変化することがある。 ---例えば、同じ答えを出しても性格が硬派か軟派かで周囲の反応が変わったりする。 -連鎖イベント --どのヒロインにも3回設定されているイベント。逃してしまうと続きが発生しないが、好感度を上昇させる絶好のチャンス。 ***戦闘パート -隊長コマンド --大神のターンに限り、隊員に作戦を指示する事ができ、内容に応じて能力値に補正がかかる。大神のターン内であれば作戦変更は何度でも可能。 --コマンドは移動力重視の「風」、バランス重視の「林」攻撃力重視の「火」、防御力重視の「山」の4種類。 ---デメリットも存在する((風・火は防御力、山は移動力が低下する。))ので、状況に応じて的確な作戦を指示する事が求められる。 -作戦選択 --戦闘パートの直前、2種類の作戦のうちどちらかを選ぶという場面が多く登場する。 --内容によって勝利条件や敵の配置が異なる。 -協力攻撃 --敵に攻撃した際、味方と攻撃範囲が重なっていると確率でカットイン挿入&高威力の「協力攻撃」が発生。これの導入に伴い、前作のクリティカルヒットは廃止された。 -「かばう」の使用回数減少 --前作の8回が流石に多すぎたのか、本作以降は使用回数が3回に変更されている。 -ボスの気力ゲージ --味方同様、ボスの気力ゲージも戦闘開始時から満タンになった。開幕から必殺技が飛んでくるので油断できない。 -ヒロイン合体攻撃 --前作では合体攻撃のバリエーションがヒロイン1人につき1つであった。今作ではグランドヒロインとして選択したときのみ使える特別な合体攻撃が追加された。 --内容は「おい、戦闘しろよ」「公式が病気」と言わざるを得ないものばかり。この要素は『[[3>サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~]]』『[[熱き血潮に>サクラ大戦 ~熱き血潮に~]]』にも受け継がれた。 ***その他 -難易度変更 --2周目以降の要素として、難易度「難しい」が選択可能になる。 ---信頼度による能力補正が一切なくなる為、「ため」による気力ゲージ上昇量が最低値で固定され、合体攻撃が使用不可能になる。 **評価点 ''シナリオ面'' -魅力的な新ヒロイン --イタリア出身らしく陽気で情熱的なソレッタ・織姫と、寡黙で冷静沈着なレニ・ミルヒシュトラーセの2名が新ヒロインとして登場。 --これまでのヒロインとはキャラが被っておらず、それぞれ違った魅力がある。また、どちらも彼女たちがメインとなる話でイメージがガラッと変わるのも特徴。 --この2人は『1』での積み重ねが無いことを考慮してか、信頼度・好感度に特殊な仕様が用意されている。 ---ネタバレになるので伏せるが、レニはある理由から特定の時期まで信頼度上昇・下降の音が鳴らない。内部的にはしっかり上昇・下降しているのでご安心を。 ---織姫には「潜在好感度」とでも言うべき隠しステータスが存在する。通常の信頼度とは別にカウントされており音も鳴らないが、あるイベントで大神への偏見が払拭された際にまとめて好感度へと加算される。 --登場時期も織姫1話、レニ2話と早い。逆に前作で加入が早かったマリアや紅蘭は今作では加入をやや遅らせるなどバランスが取られている。 -シリーズ最高のボリューム --今作は12話構成と、話の長さとしてはシリーズ最高である。1話あたりの密度が増えていることもあり、実際はそれ以上に感じるかもしれない。 ---ボリュームの多さを活かし、新ヒロインを目立たせながら、既存ヒロインにも上手く焦点を当てている。 ---内1話のみ戦闘のないシナリオオンリーの話もあり、ここでは何と3人娘の一人とのデートイベントまで存在する。ヒロイン昇格とまではいかなかったものの、前作での人気に応えた形となる。 --シナリオのボリュームが増えた事もあり、敵幹部の出番も増えた。 ---前作の敵幹部は1回勝利すると基本的にそこで退場であった。今作の幹部は全員最低2回以上戦うようになっている上、キャラが立っているので空気化しにくい。加えて2戦目以降は敵に新たな能力が追加されるため、より手強くなっている。 ---演じる声優も、前作と同じく有名所を起用している。野沢那智氏、八奈見乗児氏といった名優陣、更にラスボスは神谷明氏であり、劇中での行動と合わせて強く印象に残りやすい。 --一方、圧倒的なボリュームは後述の問題点にも繋がっている。 -サブキャラクターの大量増加 --大神の親友・加山雄一やヒロインの家族、海軍大臣といったサポート役が主だが、オカマ集団の薔薇組や自由すぎるアドリブの紙芝居屋・千葉助といった強烈なキャラも存在。 ---こちらのキャストも加山を演じる子安武人氏や、ヒロインの家族を演じる池田昌子氏に堀川りょう氏、大塚明夫氏らといった豪華声優陣が並ぶ。強烈なインパクトを植え付ける薔薇組も、矢尾一樹氏に郷里大輔氏、松野太樹氏と非常に豪華。そして千葉助の声はご存知アドリブに定評のある千葉繁氏。そのアドリブ具合は是非プレイして確認してほしい。 -前作プレイヤーには嬉しい要素も --ゲームの冒頭で、花組の中に思う所のある奴((前作でその隊員をヒロインに選んだという設定になる。))はいるか?と米田司令に問われるのだが、そこで任意の隊員を選択すると、その隊員が大神を出迎えてくれるイベントが発生する。 ---本作開始時点では各キャラごとの事情で開始時点では劇場にいないヒロインもいるのだが、出張を遅らせたといった形で会いに来てくれる。 -周回プレイ時のマンネリの緩和 --サブキャラも含めキャラが増えたこともあり、フリーイベントで行ける場所が増え、イベント自体も増えた。 ---意外なキャラが意外な場所にいたりする為、何周かした後でも新たなイベントが見つかる事も多い。 --後述の通り、戦闘パートでも作戦選択での変化が加えられた。 ''演出面'' -グラフィックの向上 --前作の時点で高品質なOPムービー等が評価されていたが、それが更に綺麗になった。ヒロインたちのグラフィックも書き直されている。 -LIPSのバリエーション増加 --特にタイミングLIPSは前作以上に、現実で女の子と会話しているような臨場感を味わわせてくれる。 --LIPSのバリエーション増加に伴いヒロインの反応も増えているので、色んな選択肢を選んでみるのも楽しみの1つ。 -高クオリティな楽曲 --メインテーマである『檄!帝国華撃団』も大幅なアレンジをしてパワーアップ。歌詞も3番が追加された。 --劇中歌も耳に残る曲が多く、『奇跡の鐘』は劇場版の出だしでも使われた。 --EDの『夢のつづき』は宝塚歌劇団を思わせる曲調で、まさにレビューの終幕といった感じ。 ''戦闘パート'' -戦闘テンポの向上 --前作の難点だった、戦闘パートでの移動の遅さが解消された。キーを押しっぱなしにする必要もない。 -戦闘パートにおける戦略性、バリエーションの増加 --隊長コマンド導入により、メリット・デメリットを把握した上で的確に作戦を指示していく必要がある。 --また、パート開始前の作戦選択の結果で戦闘内容や攻略法がガラッと変わるため、違った展開を楽しむことができる。 --防衛戦、護衛ミッション、特定の目標の破壊といった特別な勝利条件のマップが増えたこともバリエーションの増加に一役買っている。 **賛否両論点 -難易度変更 --ゲーム自体が難易度低めである為、クリア特典として高難易度を選べるようになる点は物足りないプレイヤーには嬉しいものの、合体攻撃が完全に使用できなくなるのは演出面としてつらい。 ---仮に使用可能にした場合、信頼補正抜きでも範囲や威力の面で優秀なので難易度が下がってしまう問題もあるが。 **問題点 -周回プレイが大変になった --シナリオボリュームが増え、ヒロインが8人に増えたこともあり、全キャラ攻略を目指すとなるとかなりの時間がかかってしまう。 ---一応、終盤に好感度上位4名の中から1人を選ぶ形をとっているので、その時点でのデータを残しておけば全体を通してプレイするのは2周で済むようにはなっている。 -戦闘も9人分のユニットを動かさなくてはならないため、ステージが冗長に感じる場面も。 --この問題は次作以降大幅に改善された。 -隊長コマンド「林」が空気 --バランス型と言えば聞こえはいいものの、実際の所は尖っている部分がある他のコマンドの方が役立つことが多く、器用貧乏感が否めない。 --これは次回作でも改善されていない。 -第一話の敵として登場する前作のラスボスの設定が少々唐突 --一応前作から非常に少ないとはいえ伏線は張られてはおり、設定資料集などでは触れられていたので、後付けという訳ではない。とはいえ、ほとんど語られてなかったも同然の設定だった為に取ってつけた後付け設定のように感じてしまったプレイヤーも多い。 ---アニメや漫画といったメディアミックス作品ではこの設定を「1」のストーリーにうまく組み込んでいる。 -全体的に声優の演技が素晴らしい中、一人だけ&bold(){棒読みキャラ}がいる。 --これは本職の声優ではなく当時人気だったアイドル・野村佑香氏を起用したため。周りの演技が良いだけに余計に悪目立ちしてしまっている。 --未熟な候補生という役柄と、出番がそれほど多くないのが救いか。 **総評 前作の良さをそのままに、正当なパワーアップを遂げた作品。~ 本作で導入され、以降定番となった要素も多く、基本システムは本作でほぼ完成したと言える。~ ボリューム故に全ヒロイン制覇はやや根気がいるものの、それ以上にプラスの面が大きいと言えるだろう。~ ゲームを評価・プレイする際ストーリーやキャラに比重を置く・魅力を感じる方は、ギャルゲーと敬遠せず是非プレイしてはいかがだろうか。 ---- **移植 -DCでの『3』発売に合わせ、DC版が発売された。細かい事だが、レニの必殺技「ダス・ラインゴルト」のドイツ語のスペルが訂正されている。 --その後、PC版も発売された。 -PSP版『サクラ大戦1&2』 --SS版の1と2のカップリング移植版。『[[1>サクラ大戦]]』のページに記載されている通り、UMDの読み込み時間に難有り。 ---後にBEST版が発売され、さらに価格改定版発売と同時にDL版の配信も開始された。DL版であれば読み込み時間の問題はない。

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