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記事下書き/避難所 - (2024/05/06 (月) 03:46:19) の最新版との変更点

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#contents_line(level=1,sep= / ,fromhere) ---- #areaedit 避難所移動日:2024/03/11~ 移動理由:初稿の時点で重大なルール違反(他サイトからの文章の盗用)が発覚したため~ [[その他判定意見箱3>https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1655026480/]]も参照してください。~ ''相談なしに下書きの判定を変更したり記事を大幅に差し戻すのはやめてください。'' ---- *ペルソナ5 タクティカ 【ぺるそなふぁいぶ たくてぃか】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B0C7YP2XSD)|CENTER:&amazon(B0C7YS9QQR)&amazon(B0C7YWTPJC)| |対応機種|Nintendo Switch&br;プレイステーション5&br;プレイステーション4&br;Xbox Series X/S&br;Xbox One&br;Windows(Steam/Microsoft Store)|~|~| |発売・開発元|アトラス(セガゲームス)|~|~| |発売日|2023年11月17日|~|~| |定価|通常版:7,920円&br;ダウンロード豪華版:11,770円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|~| |判定|未定|~|~| |ポイント|ペルソナシリーズとしては初のSLG&br;本編を再構築したシステム&br;単調さから来るボリューム不足感|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズ]]''| ---- //#contents(fromhere) ---- **概要 『ペルソナ』シリーズ初のSRPG。略称は『P5T』となる。~ 時系列は本編『[[ペルソナ5]]』のエンディングの直前((直接的な言及はないがおそらく3月上旬頃。))となる。 「キングダム」と呼ばれるパレスとも違う異世界に迷い込んでしまった心の怪盗団は元の世界に戻るため、出会った革命家「''エル''」とキングダムの支配者に対する革命へ手を貸すことになる。~ ジョーカーたちと同じく異世界に迷い込んだ若手政治家「''春日部統志郎''」と共にキングダムの秘密に迫りながら、新たな戦いへ身を投じることになる。~ ペルソナシリーズの外伝としては初のSLGとなっており、デザインも『[[ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ]]』などと異なり、『[[ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス]]』を連想するデフォルメされたデザインが採用されている。~ 『P5』のゲームシステムを再現した連続行動が攻略の鍵となり、オーソドックスなSLGと比較して1ターン辺りに出来る行動が幅広いのが特徴的。~ ジャンル変更に伴い、ペルソナ関連や装備周りのシステムが本編などとは大きく異なる。 ***DLC「Repaint Your Heart」 発売日同日からリリースされたDLC。 『[[ペルソナ5 ザ・ロイヤル>ペルソナ5#id_741b1980]]』で追加された要素に焦点を当てたストーリーであり、本作の本編((こちらはP5Rで10~11月頃の時系列と思われる。))とは独立している。~ 舞台設定やセーブデータも独立して管理されるため、本編をクリアせずともプレイ可能。~ こちらでは「芳澤かすみ」と「明智五郎」と共に都内を騒がせる謎の覆面アーティスト「ゲルニカ」を追うシナリオとなっている。~ ---- **ストーリー 卒業式が近い中、怪盗団はルブランに集合していた。~ その時「''春日部統志郎''」という時期総理候補の議員が行方不明になっている事件をニュースで知る。 突然テレビに怪奇現象が発生し、店内が大きく揺れ、店の扉は怪しい光を放つ。 主人公が扉を開くと、その先は見たこともない異世界「キングダム」だった。~ 謎の武装集団に捕まりそうになるが、「''エル''」と名乗る革命家に助けられる。 怪盗団の戦いが再び始まる。 ---- **戦闘システム 3人制の少数パーティでマップを攻略していく。~ 出撃ユニットは自由に選択でき、主人公を外すことも可能。怪盗団のメンバーにエルを加えた8人から出撃ユニットを選択してマップを攻略していく。出撃ユニット以外の仲間たちは控えとなり、出撃メンバーが戦闘不能になったメンバーと交代出来る。 -ユニットごとに味方のステータスを上昇させるパッシブスキルが設定されている。(ジョーカーであれば「味方全体の射撃攻撃力UP」など)~ スキル効果量は重複し、成長させれば倍率を強化することが可能。 ''移動システム'' -移動力の範囲内であれば、行動済みになるまで自由に移動可能。行動順にも縛られず、出撃中メンバーは行動可能であればいつでも切り替えることが可能。 -これによりSLGでありがちな「狭い通路で味方の渋滞が発生してしまいターンを跨ぐ」などがほとんど発生しない。~ 「射線が被る味方を一時的に退避させ、攻撃してから待避させていた味方で追撃を同一ターンに行う」などアクションゲームに近いテンポ感でプレイできる。 -- 各キャラクターの立ち位置は後述の「TRIBANGLE」で活用するため、単なる配置調整以上に重要なテクニックとなっている。 ''カバー'' -壁や障害物に隣接してターン終了を迎えると「GUARD」状態となり、受けるダメージを大幅に軽減される。また射線を遮る攻撃に対しては完全に無効化できる。~ ガード状態ではダメージを受けてもダウンしないため、基本的にはカバーできる状態でターンを終えるのが望ましい。 -マップには高低の概念があり、低所からの射撃に対してはガード状態となる他、相手を近接攻撃などで落下させれば追加ダメージを与えることができる。~ 低所にスキルを持った味方がいる場合、射撃によってそのままダウンを取る追撃が発生する場合もある。 --これらのカバーは敵も積極的に活用してくる。スキル攻撃や近接攻撃でカバーを解除させ、ダウンを狙っていくのが基本戦術となる。 ''攻撃'' -本作では銃撃攻撃で残弾の概念が存在せず、遠距離の通常攻撃といった扱いになっている。ペルソナ5本編同様、キャラクターごとに装備できる銃器が異なり、射程や攻撃範囲で個性が表現されている。~ 射線の概念を持ち、障害物に阻まれる場合には無効化される。範囲攻撃の場合は味方にも命中してしまうため、攻撃順や一時的に移動することが必要になる。 -近接攻撃では隣接した敵に対して、吹き飛ばしつつガード状態を解除できる。なお本作では近接装備についてはオミットされているため、パーティ追加効果で増減する。 -ペルソナによるスキル攻撃では遮蔽を無視して攻撃でき、ガード状態を解除できる。原則的には本人のペルソナが所有するスキルのみだが、後述のサブペルソナが攻撃スキルを所持している場合はそちらも使用可能となる。~ 弱点耐性などは採用されておらず、敵味方問わずシリーズ恒例の「弱点をつく」という戦術は本作では行わない。 代わりにそれぞれの属性ごとに付与できる状態異常((ジオ系であれば移動不可となるバッドステータス「感電」の付与))や特殊効果((サイ系であれば敵を引き寄せるように強制移動させる))が付随する。~ ''1MORE'' -ガード状態でないユニットを攻撃してダウンさせると再行動できるようになるシリーズ恒例のシステム。 -ペルソナ5同様に連続してダウンさせることで連続行動が可能。~ 本作ではSLGということもあり、再移動も可能になる。上手く連続させれば1ターンではマップの端から端まで横断するほどの大移動も可能、というより一部クエストでは必須テクニックとなっている。 -敵も同様に1MOREを狙ってくるため、甘い位置取りでは連続行動から危機的な状況に追い詰められることも多い。 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -本作における「総攻撃」に相当する必殺技。~ ダウンした敵をユニットで囲むと範囲内の敵にガード状態などを無視した大ダメージを与えられる。~ マップ上では味方ユニット3体を頂点にした三角形で表示される。1MOREによる再行動や未行動のユニットの位置を調整することで攻撃範囲を調整できるが、発動したユニットは行動済みとなる。そのため、範囲を優先するとカバーが疎かになるといった注意点もある。 ''ユニークスキル'' -ユニットごとに固有の効果を持つ必殺技に相当するスキル。出撃メンバーで共有するVOLTAGEゲージが最大まで溜まると使用可能になる。~ 単純に大ダメージを与える他、デコイとなるユニットを召喚したり、範囲内を回復するオブジェクトを設置するなど特殊な効果を持つスキルも存在する。 ''サブペルソナ'' -本作ではキャラクター固有のメインペルソナとサブペルソナを装備する((設定上、ペルソナ使いではないエルは装備できない))。『PQ2』の同名システムとほぼ同様。~ 主人公であるジョーカーも「アルセーヌ」を固有ペルソナとしており、他の仲間と同様メインペルソナ+サブペルソナを1つ装備する。サブペルソナは戦闘中以外であれば、好きなタイミングで変更できる。 -サブペルソナは「固有スキル」「継承スキル」「ステータスボーナス」で構成される。シリーズ恒例のアルカナは割り当てられておらず、代わりに「呪怨属性」や「目眩属性((ペルソナ5における祝福属性に相当))」などの得意属性とも言えるようなものが割り当てられている。 --「固有スキル」はペルソナごとに1つ割り当てられており、変更することは出来ない。~ 「アギダイン」などのお馴染みのアクティブスキルの他、「ガード状態の対象の与えるダメージを上昇させる」といった本作固有のパッシブスキルに大別される。~ ペルソナ合体で素材となったペルソナの固有スキルを継承させることが出来る。 -本作では銃以外の装備品は存在せず、ステータスの底上げはサブペルソナに依存する((エルは装備出来ない分、基礎ステータスが倍近く設定されており、ステータス不足はフォローされている))。~ 中盤以降、ペルソナを素材とした武器生成が解禁される。指定の条件を満たすペルソナを合体させることで特殊効果を持つ銃を生成できる。ペルソナ5の「電気椅子処刑」に近いが、条件を満たしていれば素材となるペルソナは問わない。 ''チャージ'' -攻撃を行わなかったユニットはチャージ状態になり、次ターンの攻撃力や移動力が強化される。強化される能力はキャラクターごとに異なり、スキルツリーで強化できる。~ 1MOREで再行動した際にも発動するため、ダウンを取った後にカバーできる場所に移動してチャージ状態で次ターンに備えるなども出来る。 **シナリオ進行 -ステージごとに固有ギミックが登場する。ダメージを与えると敵を吹き飛ばす「爆弾」や対応するボタンで開閉する「扉」や「昇降機」、指定された行動をするとペナルティを受ける「スピーカー」などが登場する。 --DLCでは床面を変化させることで敵味方に作用する固有ギミックも登場する。 ''作戦開始'' -メインストーリーを進行させる際はある程度のマップを連続で攻略することになる。ストーリーが一段落するまでは拠点に戻れず、一部準備行動が制限される((セーブ以外にもベルベットルームの利用や装備ペルソナの変更などは可能))。 ''アワード'' -各ステージに設定された追加報酬の獲得条件。~ 「ステージクリア」「指定ターン以内のクリア」「戦闘不能者を出さずにクリア」が主に設定されており、クリア評価が変動する。 ''REPLAY'' -クリアしたメインストーリーのマップはいつでも再戦が可能。取り逃したアワードの回収やクリア報酬の再取得が可能。素材にするペルソナを再回収する他、単純なレベル上げや資金稼ぎも行える。 ''絶好調'' -ストーリー進行はある程度、連続した戦闘になり、スタメンで先発出撃しなかったユニットは「絶好調」状態となり、ステータスが向上する。~ 同じユニットを連続して使うことに特にデメリットは存在しないため、次回のステージを見て出撃メンバーを検討できる。 --クリア済みのステージやクエストでは絶好調は適用されない。 **アジト・ベルベットルーム ''スキルツリー'' -本作ではスキルツリーでユニットの強化を行う。GP(グローポイント)を消費してスキルの強化やアンロックを行う。スキルツリーは振り直すことができ、サブペルソナや出撃メンバーに応じて組み替えることも可能。 ''クエスト'' -メインストーリーの進行に応じて、解禁されていくサブクエスト。 -指定のメンバーで出撃すると大量のGPや特殊ペルソナがアンロックされるなどの報酬が得られる ''TALK'' -本編の進行度に応じて、幕間劇を見ることが出来る。一度見た会話はアジトであればいつでも見返すことが出来るため、選択肢の全回収なども簡単。~ フルボイスではないが、ペルソナ5のコープのような和気藹々とした会話やストーリーに応じたシリアスな物もあり、多種多様。~ また初めて見るTALKを見終えると少量だが、GPを獲得できる。 ''ベルベットルーム'' -時系列の都合、ベルベットルームの案内役はラヴェンツアが務める。 -シリーズ恒例の「ペルソナ合体」「ペルソナ全書」に加えて、ペルソナ同士を合体させて銃に変える「武器生成」を担当する((また用済みになった銃の売却も担当している))。 ---- **評価点 ''シナリオの評価点'' -ペルソナ5本編の『パレス』とは異なる、『キングダム』という異世界の秘密に迫りながら、そこで苦しめられている民衆たちを解放していくという『革命』をモチーフとしたシナリオは『反逆の物語』としての1つのシナリオとして、してはまとまっている。 -設定の破綻も少なく、若干の冗長部分はあるものの本編との統合性も取れている。 -圧制を強いる支配者を倒し革命を起こしていくという流れは『ペルソナ5』らしさを感じられる。 --ただの勧善懲悪に終わらず、悪を倒し革命を起こすことの是非を問うストーリーは考えさせられるものがある。 ''新キャラクター「エル」と「統志郎」の描写'' -革命軍のリーダー「エル」 --本作のメインヒロインであり、案内役となるキャラクター。 --怪盗団の女性陣にはいなかったボーイッシュなキャラクターで、その明るい性格からすぐに怪盗団とも打ち解けており、TALKでも積極的に会話に参加するので愛着も湧きやすい。 --彼女もまた「反逆の意思」を宿した人物であることが序盤から描写され、怪盗団のメンバーとして違和感なく馴染んでいる。 --若干天然な要素もあり、CVを担当した高橋李依氏の熱演もあってコミカルなボイスもよく似合っている。 --竜司とはまた違った方向で猪突猛進的な性格でありながら、リーダーとしての重圧や自分の存在に悩む姿がTALKなどでもうかがえる。 --開始時点では記憶を失っている。自分のアイデンティティーに悩むのはモルガナを思い出させる要素であり、シナリオ上でも重要な役割を担っており『エルが何者か』という疑問は好奇心をそそられる。 -迷い込んだ若手政治家「春日部統志郎」 --エルと同じく本作オリジナルのキーパーソン。 --新進気鋭の若手政治家だが怪盗団と同じくキングダムに迷い込んでいた所をジョーカーに助け出され、行動を共にする。 --序盤では「異世界、ペルソナ能力を操る怪盗団たち、襲い来る人外たち」((作中では怪盗団が終盤に大々的な予告状を出していた後の時系列のため、怪盗団の存在は世間に広く認知されている))という異常事態に翻弄され、常識人らしいヘタレっぷりを存分に発揮する。 --一方で自分なりに出来ることや人の良さも描写されており、怪盗団たちとの交流を通して人間的に成長していく。 --また戦闘面では活躍しないものの政治家らしい大局観を持ち、作戦立案などシーンでは怪盗団とは違う視点での提案などを行い、全くお荷物というわけでは決してない。怪盗団の軍師役としては真とモルガナがいるが、大人ならではの「危険すぎる」「もっと安全な策は無いのか」といった常識的な意見は怪盗団の破天荒さを際立たせるのに一役買っている。 --政治家のキャラクターは『P5』にて獅童正義、吉田寅之助が存在するが獅童は傲岸不遜な悪徳政治家、吉田寅之助は過去のスキャンダルでドロップアウトしてからの再起を志す人物であるため『自分の未熟さに思い悩む青年』というのは新しい切り口でもある。 --キングダムの攻略を通して、トラウマを乗り越えて行く姿は怪盗団の過去を知るシリーズファンであれば自然と応援したくなるだろう。 ---成人した怪盗団の仲間では『P5S』で「長谷川善吉」が既出((時系列上ではこちらが先ではある))であるが、ややニヒルな魅力を持つ善吉と未熟な常識人である統志郎ではかなりタイプが違う魅力を持つ。 ''成長した怪盗団のメンバー'' -ペルソナ5本編が落ち着いた時系列とあって、エルや統志郎へ助言や叱咤するメンバーの姿は感慨深い。 -意外とペルソナ5本編では接点の少なかった組み合わせのクエストなどが見ることが出来る((「春と竜司」、「真と祐介」など))。 -特にTALKの1つ「理想の結婚」では主人公がメンバー((男性陣も含む))との結婚を妄想するという『PQ』の「ごーこんきっさ」のようなファンサービスがある。 --しかも、主人公が真に浮気の釘を刺されるというジゴロなことも。 --書き下ろしのウェディングドレス姿でまで用意されており、必見。 **システム ''バトルシステム'' -''『ペルソナ5』の戦闘をSLGにうまく落とし込んでいる。'' --オーソドックスなSLGとペルソナの要素がしっかりマッチしている。 --カバーアクション、銃撃と近接攻撃、ペルソナのスキル、ダウンと1MOREというペルソナ5本編の戦闘システムがSLGの世界で見事に表現されており、評価が高い。 --ペルソナスキルも「ガルで敵を吹き飛ばす」「ジオで拘束」などで上手にSRPGの技となっている。 --銃撃には射線の概念があり、地形を上手く利用することで一方的な攻撃が出来る他、単調になりがちな銃撃戦にメリハリをもたらしている。 -移動の自由度が高い --本作は行動するまでは何度でも移動ができる。総攻撃や弱点攻撃でやり直したい場合も多いので、このシステムは嬉しい。 ---運用次第でプレイヤーの連続攻撃が可能となるので、上手くいった時の爽快感が良い。 -スキルポイントの振り直しが無制限 --欲しいスキルのためにポイントを振らずに我慢する必要がなく、気軽に色々試せる。 --サブペルソナの組み合わせに応じて、スキル振りを見直すことも有用。 -ユニットの使用機会に偏りが少ない --本作ではユニットごとのレベルは存在せず『怪盗団レベル』という形で一律でステータスが管理される。 --ペルソナ5などで多発していた「特定のメンバーのレベルが低くなる」といった事が起きず、レベルを気にせず使いたいユニットを起用できる。 --主人公であるジョーカーが固定出撃でないのも地味に嬉しい要素。 --絶好調システムのおかげでメンバーを交代させる事にも意味がある。後のマップに備えて出撃メンバーを吟味する攻略性がある。 **グラフィック -『PQ』シリーズのようなデフォルメデザインのペルソナ使い達のキャラデザは可愛らしい。 --会話時の立ち絵も本編同様にリップシンクを行い、状況に合わせて立ち絵が変わったりするので臨場感も感じられる。ポーズや表情の差分も多く、コミカルながらも豊かな表現が行われている。 ---和服などの一時的な衣装の変化もきちんと描かれている~ -またイベントで1枚絵のスチルもクオリティが良い。 -シナリオ上の重要な場面で入れられる3Dムービーやアニメーションも高品質。 --これらはいつでもアジトで見返す事が出来るのも嬉しい。 **BGM -OP曲「Revolution in your Heart」を始めとし、シリーズらしい高品質なBGMが揃っている。 -革命をテーマにしているからか、ややロック調のBGMが多くアシッドジャズ系が多かったペルソナ5本編とはまた違ったテイストで統一感がある。 --サウンドトラックはCD5枚組とペルソナ5本編並みのボリューム感。 **P5R要素の回収 -DLCではあるものの『P5R』で登場した「芳澤かすみ」と大きく設定や描写の掘り下げられた「明智五郎」に焦点を当てた外伝作品は初。 --特にP5R要素の強いこの2人は外部出演が少なくなりがちであるため、ファンにとっては嬉しい。 --内容も主人公を含めた3人が中心のシナリオとなっている。 --またDLC限定の新要素があるため、本編とは違った新鮮味のある戦闘が楽しめる。 #region(ネタバレ注意) --本編とDLCの両方をクリアすれば、明智とかすみの2人も2週目以降の本編で使用可能になる。(ただしシナリオには出てこずあくまでプレイアブルキャラクターとして追加) //---『ロイヤル』をクリア済のユーザーからしてみれば時系列がおかしいことになるが、あくまでも本作をクリアした人向けのおまけとして割り切った方が良いだろう。 #endregion ---- **賛否両論点 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -戦闘メンバーで三角形を作り、その中に居る敵にダメージを与えられるこのTRIBANGLEは、SRPGのシステムとペルソナ5のスタイリッシュさが落とし込まれ、うまく融合が図られている。 --一方で非常に威力が強く((難易度HARDでも大抵の敵は一撃))、多少強引に突き進んでトライバングルでゴリ押すワンパターンな戦術になりがち。 --一方で「総攻撃で一網打尽にする」というのはペルソナ5本編でも多用された戦法であり、一概に否定も難しい。「ダウンを取りつつ、有利な位置取りへ移動する」というのはSLGでは定番といえば定番である。 ''育成要素の簡略化'' -SLGというシステム変更に伴い、RPG要素の多くが簡略化あるいはオミットされている。 -装備品は銃のみに簡略化され、近接武器や防具は存在しない。そのため、シリーズにあった女性専用防具などの戦略性は薄くなっている。 --中盤から解禁される武器生成では、従来のような特殊効果を持つ銃や射程や攻撃範囲が異なる銃が解禁されるため全くそういった要素が無くなったわけではない。 --中盤以降、上記の武器生成での銃が入手できるため、店売り品の利用機会は激減する。また銃の売却は「武器の分解」という形式を取るため、不要になった銃の売却が序盤では行えない。 -弱点属性の撤廃により、ペルソナ5本編で行えていた「弱点をスキルでフォローする」といったやり込み要素は不可能。 --しかしSRPGである本作において、ペルソナによる戦術が強力すぎればマップ上での駆け引きが形骸化することは想像に難くない。~ 位置取りによるカバーなどで被ダメージを抑えるというのが趣旨であることを思えば、弱点の導入はゲーム性が複雑になりすぎていたかもしれない。 -サブペルソナが採用されているが、スキル枠が少なく合体による強化を感じづらい。 --カスタマイズ性が低いため、合体を繰り返さずともドロップしたペルソナ同士を合体させるだけで実用的なサブペルソナが入手できる。~ これを手軽に多様なペルソナを用意しやすくなったと受け取るか、育てる楽しみがなくなったと受け取るかは評価が分かれる。 -ユニットごとのレベルの撤廃がされ、怪盗団レベルでメンバー全員のステータスが上昇していく。~ ユニットの成長度にムラがなくなった一方で、お気に入りのユニットを育てるという楽しみ方はできない。 --SRPGであるため「いざ起用しようと思ったらレベル不足で実用に耐えない」といった状況を防ぐための措置だろう。 -スキルツリーにレベル制限のようなモノはなく、怪盗団レベルもペルソナ合体の際の上限として機能する。サブペルソナはマップやメンバーに応じて付け替えることが出来るため、レベルに縛られない戦術を取りやすくする一助にもなっている。 ''外伝ならではの制約'' -『P5S』でも賛否両論であった点のうち、下記の問題点は本作にも共通してしまっている。 --ペルソナ5本編のコープキャラは未登場。 --本作ではゲーム開始直後に異世界「キングダム」に迷い込んでしまうため、コープを持つキャラクターたちは登場しない。『P5S』では僅かながらも出番のあった佐倉惣治郎と新島冴も未登場である。 --ベルベットルームもラヴェンツァのみが登場し、イゴール、ジュスティーヌとカロリーヌは登場しない。時系列上、登場する方が不自然ではあるのだが…… -『P5S』同様、本作のみで完結するシナリオにする為であれば、登場人物が膨大になってしまうコープキャラクターたちなどの出番見送りは妥当ではある。 --評価点にもある通り、本作のシナリオは本作の要素のみで十分に纏まっているため、取捨選択自体は妥当と言えよう。 ---- **問題点 ***シナリオ上の問題点 ''怪盗団の活躍が控えめ'' -本作のあらすじは「統志郎とエルを助けながら、キングダムを攻略していく」というものであり、各キングダムのボスも統志郎のトラウマをベースとしたものになっている。 -本作は良くも悪くも統志郎の過去の失った記憶を巡るという構成であるため、怪盗団との直接の因縁がない。 --それぞれの章で出てくるボスとのやり取りは全て統志郎を中心にしたものであり、怪盗団はあくまでフォロー役、指南役に回っている。当人の問題であるため、仕方が無いとはいえど単調さは否めない。 -怪盗団のメンバーはあくまで統志郎とエルを助けていくという立場であり、メンバーごとの経験を踏まえた助言や叱咤はすれど、巻き込まれた立場であって各ボスなどに対して立ち向かうのはあくまで統志郎である。 -ペルソナ5本編でそれぞれのメンバーのストーリーには一区切りついているため、仕方が無いといえば仕方が無いのだが掘り下げ要素が少ないのはやはりやや物足りない。 //ジョーカーの過去などそれこそかすみ明智など掘り下げるシナリオなんていくらでも書けるのに書かないのは仕方無くない。加えて賛要素がない //↑問題点の箇所に移動。ジョーカーの過去についてはP5本編で掘り下げられており、ロイヤルの方でかすみと明智も同様。むしろ「かすみと明智」の絡みはロイヤルでも少なかったのでむしろされている。 --TALKなどで怪盗団との掛け合いを見ることはでき、それらのクオリティも高いのだがコープのような能動的な交流手段はない。ペルソナ5ロイヤルであった合体技のような要素もないため、怪盗団の掘り下げを期待すると肩透かしを受ける。~ 舞台が変わっても従来のシリーズのように仲間に話しかけることができず、所感などを聞くことは出来ないのは不満点として挙げられる。 -また、各ステージで統志郎の過去をめぐる話が展開されるため、全体的にこじんまりとした印象を受ける。本編の1つのパレスのエピソードを引き伸ばしたようなものと言われることもある。 //--怪盗団メンバーとの因縁がある敵キャラクターなども登場しないため怪盗団は実質脇役。これでは怪盗団目当てのユーザーはやる気が無くなる。これでは&bold(){「春日部統志郎物語」}として言われても仕方ない //--特に主人公の出番は2、3回あるかないかであり、アトラスお馴染みの無口主人公というよりも''空気主人公''と言ったほうが正しい。 //--そもそもタイトルにデカデカと「ペルソナ5」と入れながら「&bold(){怪盗団要素が薄いのはどうみてもおかしい}」と憤るユーザーも多い。 //↑終始主人公目線で話が進むのに出番がないは意味がわからない。 //出番。勤め・仕事などに出る番。転じて、活躍の機会。ジョーカーは何も活躍してないのだから、出番がないと言われても仕方ない //↑無断差し戻しのためCO。「ペルソナ5」らしさをどう取るかは主観によるが個人的には「反逆の意思」をテーマとしていると思う。ジョーカー含め怪盗団がいなければキングダムの攻略は成り立たず、エルや統志郎が思い悩んでいる時に励ましたりするのもジョーカーたち。特にエルはTALKでもシナリオでもジョーカーに対して感謝を伝えてくるのに活躍していないは無理がある。 ''全体的に既視感のあるシナリオ'' -統志郎については、無気力の流され主義の政治家が怪盗団に触れることで信念を取り戻していくという展開であるが、ペルソナ5本編で登場したコープキャラクターで同じく政治家である「吉田寅之助」と被るという声も。 -またストーリー展開やラスボスについても、形や名前を変えただけで『P5』シリーズをやっていればあまり新鮮味はない。 -あるキャラクターについて #region(ネタバレ注意) --終盤に登場するあるキャラクターは''通過する快速電車に轢かれた''にもかかわらず''脚を不自由にしただけで生還''している。 --『P5』では車で命を落としている人物が複数いるため、流石にご都合主義的であると言わざるを得ない。 #endregion ***バトル ''戦闘メンバーが3人のみ'' -バトルに参加できるのは3人のみ。一般的なSRPGの戦闘人数と比較するとかなり少ない。 --人数が少ないので戦闘中に出来ることが少なく、戦術がワンパターンになりやすい。 -色々なキャラを使いたいというファンの心理にも反しており、不評の声が多い。 --『P5』のバトンタッチのように戦闘中に交代出来るシステムがあれば良かったのだが… --戦闘不能になった際に控えのメンバーと交代できるシステムは存在するのだが、ペルソナ5本編では戦況に応じて控えのメンバーと交代が出来たことを思うともどかしさを感じる場面は多い。 //--ただでさえ本編でも控えが多くなってしまうのに、更に多くなってしまった。 //--怪盗団全員を余すところなく活躍させたいと思うキャラゲー的な部分を期待していたユーザーからの評価が低くなってしまった。 //---シナリオ上で連戦となる場合、戦闘毎にメンバーの入れ替えを促すためか、前の戦闘で控えにいたキャラクターの能力値が上がるという要素がある。 //--また本編にあった「援護射撃」や「バトンタッチ」というのも無い。 //#region(ネタバレ注意) //--終盤で統志郎が4人目の固定メンバーとして加わる。シナリオやシステム上仕方ないのかもしれないが、彼が固定メンバーになるまでは4人で進行させる事はできなかったのだろうか…。 //#endregion //↑ゲーム性が違うのに戦闘メンバーが減ったことや本編にあったシステムがないことを劣化というのはおかしい。 ''仲間キャラクターの個性が乏しい'' -属性弱点が撤廃されたため、物足りなさを感じる面も。 -スキルツリーで取得できるスキルはそれぞれのペルソナや個性に応じたモノだが、スキルツリーの構造自体はほぼ全キャラが共通している((魔法系・連携系・パッシブ系の三系統。ナビのみランダム発動する支援スキルを強化していくツリーになっている))。 -サブペルソナの装備によりパラメーターや弱点をある程度フォロー出来てしまうのもそれに拍車をかけている。 --ただし、好きなキャラクターを場面を問わず使えるのは利点ではある。~ また銃の性能やパッシブスキルで個性が機能していないわけではない。 //-仲間の戦闘での個性が少ない //--上記の通り戦闘人数が少ないので、全員がある程度単体で完結している能力を持つようにすることが多くなる。 //--特にロングライフルを扱い味方全員の移動力を3ターン増やす「マハスクカオート」持ちの喜多川が便利である。 //--純サポート特化キャラのような尖った性能のユニットは作りづらく、結果としてどの仲間も、よく言えばバランス感のある、悪く言えば個性の薄い能力となってしまう。 //↑スキル、射撃、移動力で各キャラ毎大きく性能に違いがある。 ''ボス戦以外でのバリエーションに乏しい'' -基本的に「モブ敵が出現して倒す」の繰り返しであり、物語としての楽しみが薄い。 -マップ上の雑魚敵を掃討しても、増援が出てくるまで待つ場面も多い。増援には前兆などがないため「マップ上にいる敵を倒しきれると思って突出したら増援が出撃して返り討ちに遭う」といった初見殺しに見舞われることも((「UNDO」機能を使えばターンを巻き戻す事ができるので致命的になることは少ない。))。 -一部ステージでは「目標地点に到達する」などのクリア目標が変わるが、それらのマップは少数に留まる。 //--同じような背景マップと敵が多い。さらに敵の行動は、移動するマス目に至るまで固定で、ランダム要素は皆無。 //↑ランダム要素が薄いことは特に問題ではないだろう ''最終章がボスラッシュ'' -ラスボス前に前章のボスと戦うのだが、ギミックの変化もないため討伐済みの同じボス戦をするだけになる。 -新鮮味もなくただの焼き増しともいえる。ボスの主張もすでに乗り越えたトラウマを繰り返すばかりであり、統志郎たちも「そのトラウマはもう乗り越えた」と前座扱い。シナリオではそれで良いが、攻略方法には何らかの変化は欲しかったところ。 ''単調なリワード'' -大体どの戦闘のリワードも、「〇ターン以内にクリア」「自軍ユニットが戦闘不能にならずにクリア」の2つで構成されている。 -どの戦闘のリワードも条件がワンパターンで単調。またリワード条件を攻略中に確認出来ない。 //--上記の通り、特に「〇ターン以内にクリア」は必然とスピード勝負となり、トライバングルを中心とした攻撃や行動時に1番広く動けるキャラやスキルばかり重宝されてしまい、戦略がマンネリしがちになる。 //↑調べたところ移動力の少ない杏が特に最弱という扱いを受けていないため「移動力の大きいキャラばかり使われる」というのは間違っている //-バッドステータス //--ガル系は敵を吹き飛ばし、核熱と念動は敵を引き寄せる効果があるが、炎上も感電も凍結も効果が短すぎて恩恵を感じにくい。また、炎上と感電に関してはほぼ掛からないことが多い。 //↑相手の行動を封じる感電と凍結の恩恵が薄いは意味がわからない。他の状態異常も特に無意味なものはないし問題点とは言えない。 ''敵のバリエーションが少ない'' -本作の雑魚敵は「レギオン」と称されるがこれらのバリエーションが少ない。 -ペルソナ5本編のペルソナの姿をした「シャドウ」ではなく『[[ペルソナ3]]』や『[[ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス]]』を思い出す無機質なシャドウに近い。またステージごとにデザインが若干変わるが、3Dモデルのベースを流用しているためか、ステージごとの色彩や小物の変化に留まる。序盤から登場する敵は終盤まで登場することもあり、単調に感じる要因のひとつ。 -ボスを除いた敵兵種は、ライフルを持った一般兵、接近戦とカウンターに特化した兵、射程長めのスナイパー、回復と移動力強化を担当するドラム兵、特定方向からの攻撃を無効化するシールド兵、召喚されたザコを投げてくる重量兵、攻撃すると位置を入れ替えてくる転移兵の''全7種''である。中ボスのような存在もいない。 -スキルなどを使用する敵は限られ、銃撃と物理攻撃程度の単調な攻撃のみの敵も多い。 ''ボス戦がギミック中心'' -ボス戦の攻略はそれぞれ専用ギミックを攻略していく形になるが、同じギミックを倒すまで繰り返すことになる。 -ボス戦の回数自体も少なく、前述の雑魚敵が種類が少ないことも相まって似た印象のマップが続くことになる。 -ギミックも変化が少なく、攻略方法もターン経過でイベントによって攻略方法が明かされるため、探る要素が少ない。 ''サブペルソナの個性が乏しい'' -ペルソナの能力値は「加算HP」「加算SP」「近接攻撃力」「射撃攻撃力」の4種類のみで、スキルは1ペルソナにつき2枠だけである。 - ペルソナのレベルを上げても能力値が少し増えるだけで、スキルを覚えたりもしない。 --弱点や耐性も無く、スキルも似たようなものしかないのでペルソナ毎の個性が薄く、サブペルソナを作る楽しみはほぼない。 --また従来のアルカナ属性ではなく、本作独自の属性設定による合体法則であるためシリーズファンは戸惑う点も。 --ペルソナ合体も固定の「固有スキル1つ」+「継承スキル1つ」という形式なため、合体を繰り返す楽しみが薄い。直近の素材スキルからしか引き継げず、従来のスキルカードのようなモノもない。 -『ペルソナ』という冠でありながらペルソナが記憶に残らないといった評価をされることも。 --固有スキルはなく、サブペルソナが表示されるのは合体時のみ。 また、合体時に自己紹介等もないのに、ペルソナ全書での由来説明はある。 -合体そのものも、最高位同士での合体などで最下位のペルソナ作成が出来ず最強ピクシー等もつくれない。 --途中で解禁される3体以上の合体は全て素材ペルソナが固定されているが、合体事故が起きる。 本作での合体事故はペルソナシリーズの事故と同じく只の事故で別ペルソナになるだけなので、素材調達からやり直しになるが固定素材が痛い。 ---また、2体合体にも素材固定のペルソナが数体いる。こちらは3体以上のように素材が表示されないので、シリーズをやってない人は見付けれない可能性が高い。 ''UNDOの使いにくさ'' -UNDOが「前のターンのスタート時」に戻るというものであり、失敗した場合そのターンをやりなおすのが面倒。---1ターン以内にクリアしなければならないクエストなどでは使うことが出来ない。 ***その他 ''やれることが少ない'' -本作の舞台は中世ヨーロッパや江戸時代など『P5』のパレスに無かった世界観なのだが、街中を自由に探索することができない。 -モブとの交流も少なく、ネームドNPCも極少数に留まっている。世界観上の制約が多いとはいえ、個性的な悪役や脇役が少ないのは寂しい。 -安全圏がアジトしかない都合上、アジトに引きこもり本編と依頼をこなすだけでやれることが少ない。 -予告状を出し相手を改心させるといった怪盗要素も本作にはない。 --またボリュームもあまり多くなく、すべてのクエストを終えても本編クリアまで20~40時間程度。 //-クエスト //--数が少なく同じような内容ばかりである。 //--また本編と違って、1ターン殲滅など異様に難易度が高い。 ''UI'' -マップの拡大縮小が出来ず、全体マップがない。 -ただでさえ高低差が多いなど、見づらいステージが多いので困る。 --特にトライバングルする際にキャラがどの位置にいて、敵がどこに居るかなど位置関係を確認しづらい。 ''ナビの役割が薄い'' -弱点の撤廃に伴い、敵の耐性を解析するナビの活躍は少なくなってしまった。 -全体支援を有し、それ自体は有用なのだが発動が高頻度とはいえランダムであるため、頼りにはしづらい。 -ギミックの対応や作戦の立案や侵入経路の確保などシナリオ上での活躍はあるものの、電子戦を得意とするナビの出番はやはり少なく、不遇と言える。 --せめて他SLGなどで見られる索敵が必要な視界制限マップなどがあれば違ったかもしれないが。 ---- **総評 『ペルソナ5』のシステムを上手くSRPGに落とし込んだ意欲作。~ 1MOREや総攻撃など「シリーズらしさ」を再現しており、ジャンルは違えど『ペルソナ5』らしさは表現されている。またBGMやUIのクオリティ、魅力的なキャラクターは健在であり、DLCだが『P5R』要素が楽しめる外伝作品となっている。 ~ ただ大味なシステムは爽快感のある一方でそれに頼った戦術に傾倒してしまい、SRPGらしい駆け引きを期待していると物足りなさを感じるだろう。~ ボスや雑魚敵のバリエーションも乏しく、全体的なボリュームは少なめである。~ シナリオの評価する一方で予告状といった怪盗要素の少なさや登場人物の少なさがそれらの印象を強くしており、本作のキーパーソンである「エル」と「統志郎」を受け入れられるか否かにより、評価が分かれる。 //実際にはSRPGというよりもパズルゲームと言った方が正しく、一般的なSRPGを想像していた者からは賛否両論。~ //シナリオについてはうまくまとまってはいるものの、新キャラクターである統志郎を中心としたものであり、怪盗団の活躍を期待していたファンをがっかりさせるものとなってしまった。 #areaedit(end) ---- #areaedit 初稿投稿日: 2024/5/5 追記修正歓迎 *龍が如く8 【りゅうがごとくえいと】 |ジャンル|ドラマティックRPG|CENTER:&amazon(B0CJ51RSS9)| |対応機種|プレイステーション5&br;プレイステーション4&br;Xbox Series X/S(ダウンロード専売)&br;Xbox One(ダウンロード専売)&br;Windows(Steam/Microsoft Store)|~| |メディア|BD-ROM 1枚|~| |発売元|セガ|~| |開発元|セガ(龍が如くスタジオ)|~| |発売日|2024年1月26日|~| |定価|通常版:9,680円&br()デラックスエディション:10,780円&br()アルティメットエディション:12,760円(全て税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''(予定)|~| |ポイント|桐生一馬、真の最終章&br()過去最大級のボリューム&br()シリーズで初めて海外が舞台に&br()バトルシステムが大きく改善&br()メインシナリオの終盤がやや駆け足気味&br()''まさかのガチャピン・ムック出演''|~| |>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''| ---- //#contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''世界一、運が悪くて&br()世界一、ハッピーなヤツらの物語''} }} ~ ---- **概要 極道の世界を描くアクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズのナンバリング第8作。邦題でサブタイトルがないのは『[[龍が如く3]]』以来((英題は『Like A Dragon : Infinite Wealth』とサブタイトルあり。))。~ 前作から引き続き横浜の伊勢佐木異人町に加え、シリーズ初となる海外のハワイ・ホノルルシティが舞台となる。~ バトルは前作『[[龍が如く7 光と闇の行方]]』から引き続きターン制RPGとなっているほか主人公は春日一番と桐生一馬のダブル主人公を採用している。~ 本記事では、『7』を「前作」として扱う。 ---- **ストーリー 2023年。東京都知事・青木遼の陰謀を暴いたことにより「ハマの英雄」と呼ばれるようになった春日一番は、伊勢佐木異人町ハローワークの契約社員として、かつての渡世の親である荒川真澄の遺志を継ぎ、東城会・近江連合の解散によって職にあぶれた元極道たちを救うべく彼らの就職先の斡旋を行っていた。~ かつての戦友である足立やナンバ、紗栄子もそれぞれの道を歩み始めていた矢先、暴露系の動画配信Vtuber「多々良ひそか」の動画によって職を追われてしまい、再びどん底の生活に戻ってしまう。~ そんな中、足立からかつて横浜の裏社会を牛耳った三大組織の一つ「横浜星龍会」に怪しい動きがあることを教えられ星龍会本部へ乗り込んだ春日達は、新しく若頭に就任した海老名正孝から彼らが行っている「ゴミ処理ビジネス」に元極道が雇用されていることを知り、さらに収監されているはずの元荒川組若頭・沢城丈からハワイにいる春日の母親・茜を探してほしいと頼まれる。~ 茜を探すべくハワイ・ホノルルティに降り立った春日は、到着時に乗ったタクシーの運転手エリック・トミザワの妨害を受ける。~ 飛行機の中で助けた青年・三田村英二の仲裁で事なきを得たのもつかの間、今度はたどり着いた茜の家にいた家政婦・不二宮千歳に薬を盛られ全裸でビーチに放り出されてしまい、警察に拘留されてしまう。~ 拘留に納得がいかず署を脱走した春日が出会ったのは、かつて伝説の極道と呼ばれた桐生一馬だった…。 ---- **特徴・新要素 ***マップ -本作では春日のホームタウンともなった横浜の伊勢佐木異人町、お馴染みの神室町に加え、シリーズ初となるハワイ・ホノルルシティ3都市が舞台となる。 --ホノルルシティは''異人町の3倍''とされるシリーズ最大規模のマップとなっている。また、シリーズで初めて天候の概念が導入され、リアルタイムで天候が変化するようになった。 ---お金については1ドル=100セント=100円の固定レートで、マップを切り替える際に自動で換金される。 -マップの広大化に伴い、従来の徒歩とタクシーに加えて下記の移動手段が追加された。 ''トロリーバス'' -ホノルルシティでのみ利用可能。停留所にアクセスすることでトロリーバスに乗って移動できる。バスなのでルートと乗降できるポイントは決まっているが、料金は無料で、道中の敵に絡まれることもない。 ''OKAサーファー'' -サブストーリークリアで入手できる、いわゆるセグウェイ。入手後はいつでも乗れる。こちらは日本でも使用可能。 --『[[LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶]]』のスケボーに近いが、こちらは電動のためか車道以外の場所でも乗れるほか、マップからポイントを設定することでそこまで自動で運転してくれる機能もある。また、人などにぶつかっても転倒はせず停止するのみとなっている。 --その代わり雑魚とのエンカウントは無効にならないほか、バッテリーが切れたら走れなくなるため充電(有料)する必要がある。 ''タクシー'' -マップ画面でタクシーのアイコンを選択することで直接ジャンプできるようになり、ファストトラベルに近い感覚で使用できるようになった。 --店の中など全体マップが表示されない場所からのジャンプや神室町と異人町の行き来はスマホから行う必要がある。 -また、神室町はミレニアムタワー前などのマップ中心部に降車専用のポイントが追加されており、各地へのアクセスが格段に楽になっている。 ***アドベンチャー -泳ぐ --ハワイでは海に近づくと海を泳げる。潜ってアイテムを探したり、海で開いているショップに行けたりする。 ---海にいるボートはお邪魔キャラ扱いで、ぶつかるとダメージを受ける。%%人間が泳ぐビーチでボート乗り回していいのか。%% --日本では原則不可能だが、チュートリアルとして異人町で1回だけ泳げる。%%しかしその場所は…%% -アロハリンクス --街中では挨拶ができるようになり、街の人も反応してくれる。 ---一部の人は挨拶するとフレンドになり、ゲージが最大になってラブフレンドになるとアイテムをくれたりするようになるほか、街で会った際にあちらから挨拶してくれるようになる。 ---フレンドがならず者に絡まれるイベントが復活し、救出するとアイテムがもらえるようになった。 -食事コンボ・宴会トーク --食事コンボの組み合わせのヒントが表示されるようになった。また、宴会トークは特定の食事コンボ発生時に合わせて発生する形に変更された。 -パーティチャット --途中で選択肢が発生するようになり、以後の会話が一部変化するようになったほか、選択によってパーティメンバーが絆レベルを追加取得する。 -絆レベル --前作と同様のシステムだが、本作では上記の極技継承のスロット解放や絆連携の習得など関連する項目が増えている。 -絆さんぽ・絆ビンゴ --街中で発生する、パーティメンバーと1対1のパーティチャット。発生するとそのメンバーの人となりが知れるほか、列が揃うとビンゴになり絆レベルが大きく上昇する。 ---また、コンプリートことで特別なイベント「絆さんぽフィナーレ」が発生する。 -バー・サバイバー/リボルバー --サバイバーはお馴染み横浜で拠点となるバー。本作では遂にマスターと桐生の対面が実現することになる。 --リボルバーはハワイでの拠点となるバー。マスターは[[やっぱりどこかで見たような顔。>龍が如く3]]また、『[[龍が如く7外伝 名を消した男]]』に出演していたkson氏がショップ店員を務める。 ---機能はどちらも共通で、前作と同じく1曲単位のカラオケ、食事が可能。拠点としての機能も健在で、アイテムボックスと回復ポイント完備。本作ではアルバムが追加され、パーティチャットの振り返りに加え宴会トークと絆さんぽの振り返りも可能になった。また、クリア後はここで桐生と春日の切り替えが可能になる。 -CD鑑賞・プレイリスト --前作と同じく街中やプレイスポットでCDを入手でき、サバイバーやリボルバーで再生できる。本作ではそれに加えて春日のアパートやドンドコ島にあるラジカセにアクセスするかスマホから最大10曲までプレイリストに登録し、街中で再生できるようになった。 --曲目は前作から引き継いだものに加え、『ソウルハッカーズ2』『[[ペルソナ4]]』『[[ペルソナ3]]』『[[真・女神転生V]]』などからも追加されている。 --本作ではTBSラジオの情報番組「アフター6ジャンクション2」とコラボ。「『龍が如く』の世界で放送されている同名の番組」という設定で、TBS内で特別チームを編成・制作している。全10回の番組が収録されており、ストーリーの進行で追加されていく。 ---MCは「RHYMESTER」のラッパー・宇多丸氏とTBSアナウンサーの宇内梨沙氏が担当。両氏は同名のキャラクターとして作中にも出演している。 -フォトラリー --横浜・ハワイでヒントをもとに指定された場所の写真を撮影していく。エリアごとに指定された写真を全て撮影するとレアな装備がもらえる。 ***シナリオ -本作では中盤まではハワイで春日と桐生が共闘する。操作キャラは春日で固定され、桐生はパーティメンバー扱いとなる。 --中盤以降は桐生が日本に帰国し、春日はハワイで、桐生は日本で活動し話を進めることになる。アイテムや所持金は共有しており、装備も引っぺがすことが可能。 ***キャラクター -前作のパーティメンバーは、ゲストだった鎌滝えり以外は全員続投。 --さらに日本側の主人公となる桐生、ハワイ側の新キャラクターとして春日が乗ったタクシーの運転手の日系人エリック・トミザワ、茜の家政婦を名乗る不二宮千歳、前作でもプレイアブル化の要望が高かったコミジュル総帥・ソンヒを加えた総勢10人となる。 -実在の人物は前作に引き続きナンバ役の安田顕氏、沢城役の堤真一氏、回想のみではあるが荒川役の中井貴一氏が出演しているほか、トミザワ役にKing Gnuの井口理氏、海老名役に長谷川博己氏、三田村役に成田凌氏が出演している。 --また、サブストーリーではYouTuber兼総合格闘家の朝倉未来氏が出演している。%%残念ながら演技の方はお察しください…%% -声優陣も重要キャラを中心に、古谷徹氏や榊原良子氏といったレジェンドクラスから、伊波杏樹氏、種﨑敦美氏など、近年話題の方まで多数出演している。 ***バトル 基本は『7』と同じくターン制バトルだが、様々な部分が変更されている。 ''新ライブコマンドRPG'' -手番が回ってきたキャラは一定範囲内で自由に動かせるようになったことで、前作以上に位置取りが重要になった。移動範囲はレベルが一定に達するごとに広がっていく。 --オブジェクトに近づくことで物を拾って攻撃できたり、パーティメンバーの近くで攻撃すると連携攻撃が発生するなど、ある程度攻撃の内容を操作できるようになった。 -極技に技の効果範囲が表示されるようになった。 -従来のアクション形式と同様に、敵味方に吹き飛ばし・バウンドの概念が追加された。 --吹き飛ばした先に壁があると追加ダメージが発生するほか、吹き飛ばした先に他のパーティメンバーがいた場合は追い討ちをかけて同じく追加ダメージが発生する。 -前作では一部ジョブの効果だったMP回復が全ジョブの通常攻撃の追加効果となったほか、位置取りによってさまざまに変化するようになり、通常攻撃の重要性が増した。 -一部の敵がガードするようになり、ダメージが減衰するようになった。投げ技などの「組技」属性の攻撃が特効となりガードを崩しつつクリティカルとなる。 -特定のポイントに「特別な敵」と呼ばれる、王冠付きの雑魚が居座るようになった。通常の雑魚より強い代わりにレアなアイテムを確実にドロップする。 --画面の切り替えでは消えない代わりに、基本的には一度倒すと出現しなくなる。ただし、ハワイでは9章での敵強化に伴い二回まで戦える。 --クリア後は画面を切り替えるだけで再出現するほか、「フカヒレ」「イカゲソ」といった、最強武器の素材を低確率でドロップする。 ''クイックバトル'' -味方に対して敵のレベルが著しく低い場合、取得経験値が少なくなる代わりにすぐにバトルが終了する。 --取得金額は変わらないほか、扱いは通常のバトルと同等なため、安全に酔いを醒ませる。 ''アロハッピーツアーズ'' -ハワイの日本人向け旅行代理店。ここでハワイのアクティビティを体験することでジョブを閃く。前作のハローワークに相当するが、過去作の天啓システムのオマージュともなっている。ひらめくキャラは、男性用ジョブは春日、女性用ジョブは千歳が担当。 --今回はアクティビティの体験となるので、前作と同じく人間力に加えてお金が必要になっているほか、春日編でしか解禁できない。 --前作からもいくつかのジョブが続投しており、それらは桐生編で解禁される。 -また、ジョブとは別に衣装の着せ替えも可能。 ''ジョブ'' -前作のキャラの専用ジョブは全て続投しているが、習得する極技が調整されており全体的にバランスが良くなっている。さらに新キャラの専用ジョブとして桐生の堂島の龍、トミザワのタクシードライバー、千歳の財閥令嬢、ソンヒのアサシンが追加された。~ また、春日の新規専用ジョブとして召喚士が追加された。何を召喚するかは後述。 --桐生の堂島の龍は『[[龍が如く0 誓いの場所]]』等と同じようにヤクザ・ラッシュ・壊し屋の3スタイルに切り替えられる。 ---ヤクザ:バランス型。状況によって通常攻撃がヒートアクションに変化する。 ---ラッシュ:スピード型。移動範囲が広くなるほか、通常攻撃が2回できるようになる。 ---壊し屋:パワー型。移動範囲が狭くなる代わりに通常攻撃が投げになり相手のガードを崩せるようになる。 --男性用の新規汎用ジョブとしてマリンマスター、サムライ、ウェスタンマン、ワイルドダンサー、アクションスターが、女性用の新規汎用ジョブとしてトロピカルダンサー、クノイチ、ハウスキーパーが追加。 ---さらに、有料DLCおよび早期購入特典を適用することで男性用のフットボーラー、女性用のテニスプレイヤーが追加される。 --前作からは男性用は料理人、ダンサー、ホストが、女性用はアイドルとナイトクイーンが続投。 ''極技継承'' -上記ジョブ変更とは別に、他のジョブで習得した極技を変更したジョブでも使用できるようになる。 --スロットは最大6つ。春日は人間力の上昇で、他のキャラは絆レベルの上昇でスロットが解放されていく。 ''絆ゲージ'' -絆連携などを行うことでたまっていくゲージ。 --前作にもあった主人公との連携攻撃となる絆技は絆ゲージを最大まで貯めたうえで対応するパーティメンバーからの発動という形に変更された。 --主人公の春日は絆ゲージが存在せず、パーティメンバー全員の絆ゲージを消費して繰り出す超絆技が使用可能。 --桐生は主人公として各パーティメンバーや春日との絆技に加え、中盤以降は''一定時間戦闘システムがアクションになる''絆覚醒が使えるようになる。 ''デリバリーヘルプ'' -前作と同じくお金を払うことで助っ人を呼びだせる。クールタイムが廃止され連続で呼び出せるようになった代わりに、2回目以降は割増料金となりコストが高くなる。 --本作では単発で攻撃を行うキャストのほか、一定ターンの間味方キャラとして共闘してくれるキャストも登場した。 ''ダンジョン'' -ハワイと横浜にある自動生成型のダンジョン。行方不明になったコミジュル構成員やホームレスを救出しながら下層を目指す。 --当初は全30階で、5階ごとにボス戦とチェックポイントがある。30階まで到達するとEXフロアが出現し、40階まで拡張される。 ***プレイスポット ''クレイジーデリバリー'' -ホノルルシティでプレイ可能。街中でフードを集め、スピンやフリップ、ドリフトなどのトリックを決めながらお客さんのもとに配達する。''もしかしなくても『[[クレイジータクシー]]』のパロディ''((他にもユービーアイソフトのゲーム『Riders Republic』にも似たイベントが存在する。))。 --ただ配達するだけでなく配達までにトリックを成功させるほどスコアが高くなるため、高スコアを狙うならトリックも重要。 --難易度が上がると車などのお邪魔キャラが登場し、接触するとフードを失う他、トリックでも着地にミスすると転倒してしまう。一方でこのトリック中は無敵になり車を弾き飛ばせるため、いかにトリックを使いこなすかが重要となっている。 ''不審者スナップ'' -ホノルルシティでプレイ可能。トロリーバスに乗り、時折現れる不審者の写真を撮る。%%誰が呼んだか『スジモンスナップ』。%% --出現時間が短い不審者ほどスコアが高いほか、画面の中央で捉えるほどスコアが高くなる。また、最もスコアが高い不審者はベストタイミングで撮影することでさらにスコアが高くなる。 ---フィルムの枚数には限りがあるほか、撮影すると数秒ながらクールタイムが発生するため、場所とタイミングを覚えて的確に撮っていくスキルが要求される。 ''ゲームセンター'' -いつものUFOキャッチャー以外はラインナップが一新。本作では『バーチャファイター3tb』『[[ゲットバス]]』『スパイクアウト ファイナルエディション』の3タイトルが収録されている。 --『スパイクアウト』はXbox向けのリメイクとして『スパイクアウト バトルストリート』が発売されていたが、純粋な移植は本作が初であり、実に25年越しの初移植となった。 ''マッチングアプリ'' -春日でのみプレイ可能。現実のマッチングアプリと同様にプロフィールを設定し、マッチした相手とチャットで好感度を上げていきデートを申し込む。システム的には『0』のテレクラに近い。 --デートのお誘いに成功するとリアルでの対面となる。当然ながらサクラやハズレがいるのは『0』と同様だが、こちらは一度会ってしまえばマッチングしてもプレイヤーの意思で回避可能。 ---コスプレイヤー/インフルエンサーのソフィー氏、モデルの真島なおみ氏、チアリーディングガールのリンシャン氏の3人が当たり枠を担当しており、対面できるとそれぞれの実写映像が見られる。 ''ナイトクラブ・キャバクラ'' -基本は前作と同じだが、本作では女性の紗栄子、ソンヒ、千歳も入店できるようになっている。 ''m HOLD'EM神内'' -伊勢佐木異人町に追加された「m HOLD'EM目黒」とのコラボショップ。 --カードのデザインや店内の内装などが忠実に再現されており、ポーカーや食事を楽しめる。レートは低レートのみだが、仲間との対戦は高レートで行う。 --チップや景品は従来のカジノとは独立しており、こちらでプレイして集める必要がある。 ''仲間との対戦'' -今までもダーツでは仲間との対戦ができたが、本作ではそれに加え麻雀、ポーカー、こいこい、おいちょかぶでパーティメンバーと対戦することが可能になった。難易度は中級・低レートに相当する((前述のようにm HOLD'EMのみ高レートに相当する。))。 --1対1で勝負するダーツ、こいこいはメンバーを1人選んで対戦する。4人で対戦する麻雀、ポーカー、おいちょかぶは編成しているメンバーがそのままメンツとなる。また、対戦したメンバーとの絆レベルが上昇する。 ---ボイスは専用のものが用意されているほか、ルーチンもメンバーによって異なる。 ''その他'' -正式なプレイスポットにはなっていないが、各地で釣りをしているホームレスに話しかけることで釣りが可能。海でとれるアイテムをミニゲームで入手可能。 --また、リゾートホテルのボーイに話しかけるとホテルのプールを利用可能。HP・MPが全回復しパーティメンバーの絆ゲージが上昇する。 -これまで登場したプレイスポットではサバイバル缶拾い、資格学校、バッティングセンター、将棋、ゴルフ、カジノ、賭場が続投。 --このうち、資格学校はハワイに移り春日専用に、サバイバル缶拾い、ゴルフ、バッティングセンターは桐生専用になった。 ***サイドコンテンツ ''スジモンバトル'' -本作の雑魚は倒した際に一定確率で消滅せずその場に残るようになった。ここで、''お歳暮を渡し''誠意を見せることでスジモンが仲間になってくれる。そして各地にいるスジモンマネージャーやスジモン四天王とスジモンバトルを行っていく。 --仲間になったスジモンは前衛に最大3人、控えに最大3人配置でき、3対3でバトルする。先にメンバーが全滅した方が負け。 ---スジモンにはホット、クール、ナチュラル、ポジティブ、ネガティブの5属性があり、前者3属性が3すくみ、後者2つが互いに特効となっている。 ---バトルは編成スジモンの速度の合計値が高い順に手番が回ってくるアクティブターン制。攻撃すると行動ゲージが下がるので、手数で攻めるか重い一撃を叩き込むかといった選択、属性や位置取りも重要。また、1ターンに1回だけ位置や後衛との入れ替えが可能。 --スジモンはスジテインを与えてレベルを上げたり、同系統のスジモンを重ね合わせることで覚醒させられる。最大レベルまで覚醒したスジモンはより上位のスジモンに進化させることも可能。 --スジモンは雑魚を倒す以外に、チケットやお金を使ってガシャを回すことでも入手可能。なお、春日は最後までハワイにいるので、日本のスジモンはガシャでのみ入手可能。 -アナコンダショッピングセンターには「筋神コロシアム」があり、様々な条件のスジモンバトルが可能。従来の闘技場に相当するといえる。 -街中には編成や強化を行う端末「スジスポット」がある。スジモン用のアイテムの補充や編成・強化はここで行う。 -マネージャーにはランクがあり、スジモン四天王を倒すごとに上がり、合わせてスジモンのレベル上限も上がっていく。 -育てたスジモンは春日の専用ジョブ「召喚士」にセットすることで、極技でセットしたスジモンを呼びだして攻撃させる。セットしたスジモンの能力が高いほどダメージに補正がかかる。 --他にも、後述のドンドコ島でバトルやタスク実施に使用する。 ''ドンドコ島'' -春日のサイドコンテンツ。地球のどこかにある廃業寸前のリゾート島「ドンドコ島」を悪徳清掃業者「クリーンパイレーツ」から守り一流のリゾート地に復活させる。%%誰が呼んだか「あつまれ ごくどうの森」。%% --ゲームとしては完全に独立しており、パラメータやお金なども専用のものを使用する。ここで得たお金はドルに換金することが可能。 --時間はリアルタイムで経過する。家に戻ってカレンダーを調べると1日が終了し、体力が回復するとともに翌日に移行する。家に戻らず探索を続行することも可能だが、1日の終了まで活動していると体力回復なしで強制的に翌日に移行する。 --またこのコンテンツ専用のゲストとして、''ガチャピン&ムック''がマスコットおよび島内放送を担当する。彼らは近年の設定に合わせて本人役としての出演となっているほか、''春日が「さん」付けする''。 -DIY --島に不法投棄されたゴミや木、岩をバットで壊したり、モリで魚を獲ったり虫取り網で虫を捕まえて素材を入手し、DIYで家具などを製作できる。製作できるものは机やパソコンといった小物からエンコセットや虎のはく製に始まり、果てには天下一通りのゲートや赤牛丸、漫画喫茶といった建物まで多岐にわたり、島に自由に配置できる。%%建築基準法?そんなものはありません。DIYの域を超えてる?龍が如くではよくあること%% ---製作したものを配置することで知名度や充実度が上昇する。春日の家に配置すると充実度が上がり体力の上限値が上昇する。 --お土産を製作することも可能で、一部は春日の体力回復アイテムともなっている。 -ツアー --宿泊施設を配置することで宿泊客を呼び込むツアーが可能になる。ツアーは3泊4日で、4日目の朝にチェックアウトとなり他の客を呼びこめる。ここで得た収益はそのままドルで春日の所持金に加算される。 ---招待客はサブストーリーをクリアしたり街中で声をかける、CMを打つ等で増えていく。最終的にはサバイバーのマスターや真島の兄さんたちも来てくれるようになる。DLCを導入するとナンバ達パーティメンバーも招待できる。 --宿泊施設にはランクがあり、高いほど人数が多くなり一度に呼び込める客の人数が増えるほか、満足度が上がりやすくなる。 ---客にも好みがあり、宿泊施設のランクや充実度、島の設備の傾向によって上下する。満足度が高いほどチェックアウト時に払ってくれるお金が多くなるが、低いまま放置するとチェックアウトを待たず帰ってしまう。宿泊客が宿泊施設に紐づけされていない場合も同様にチェックアウトを待たず帰ってしまう ---満足度は挨拶したりお土産を渡すことで上昇するほか、島の施設利用でも上がる。また、ツアー中に1度だけキャンプファイヤーを開催でき、満足度を大きく上昇できる。 ---なお、宿泊客には、エンディングドラマで再会したキャラクターも多数迎え入れられる。 -ドンドコファーム --ドンドコ島の離島で、スジモンに%%職業訓練%%作業やトレーニングをさせる。ウェザーニュースのキャスターの檜山沙耶氏と駒木結衣氏が管理を担当する。 ---作業は欲しい素材が手に入るコース、最大3人の作業させるスジモンを選択することで一定時間経過後に入手できる。コースや素材にはスジモンの属性に対応した相性があり、相性や絆が高いほど成功率が高くなる。 ---トレーニングは同じくコースと育成するスジモンを最大3人選択することで一定時間経過後に絆ゲージとレベルが上がる。 -バトル --島には復興を妨害しようとするクリーンパイレーツの社員が襲来することがあり、放っておくと宿泊施設を壊されてしまい宿泊客と宿泊施設の紐づけが切れてしまうので、春日がバットで撃退することになる。現状、春日が唯一アクション形式で戦うバトルである。 ---体力が0になってもゲームオーバーにはならないが、治療費としてお金がかかる。 --ドンドコファームではイノシシなどの害獣が出現することがある。出現中はスジモンの作業が止まってしまうほか、翌日まで放置すると作業が強制キャンセルされてしまうため、それまでにスジモンバトルで撃退するのが目的。 ''エンディングノート'' -こちらは桐生側のサイドコンテンツ。とある理由で死期が近い桐生がナンバの提案でこれまでやりたくてもできなかったことを行っていく。 --このコンテンツに関連して桐生の専用ジョブである堂島の龍に春日の人間力と同じく心・技・体の覚醒度が追加され、レベルを上げていくことで状態異常耐性や各スタイルの能力が強化されていく。 -エンディングドラマ --エンディングノートのメインストーリー。親っさんこと風間新太郎の墓参りで偶然再会した伊達の計らいで、これまで出会った人々の想いを聞く。 ---成長した太一に始まり、一輝&ユウヤ、中嶋社長、ユキ&小雪、そして狭山、秋山とこれまで桐生とかかわった面々が総登場。それぞれが桐生に対し現在はどのように思っているかを聞くことができる。彼らとの物語の果てにあるものは… -追憶ダイアリー --神室町と異人町を回り、様々な思い出を振り返る。一部はサブストーリーになっており、こちらでは古牧や柄本医院などが登場する。 ---過去作キャラが多数登場するのも同様だが、まさかのムナンチョ・鈴木との再会、ポケサーファイターとのニアミス、シリーズでも初となる本編中の亜門登場など、こちらもエンディングドラマに負けないほど内容が濃い。特に、今までは隠し要素のみであった亜門との再会は絆覚醒のチュートリアルにもなっており、ゲーム上でも非常に重要なイベントとなっている。 ---この追憶ダイアリーでは今まで疑惑止まりだったサバイバーのマスターやチャウ・カーロンともついに対面。それぞれ柏木およびラウ・カーロン本人だったことが確定することとなった。 -未練ミッション --いわば桐生側の達成目録。こなすことで覚醒度が上昇していく。 **評価点 ''前作をも超えるボリューム'' -マップの数は前作と同じ3都市だが、追加されたホノルルシティは異人町以上に広く、様々な遊びが詰め込まれている。 --地名や外観はアレンジされているもののホノルルの町並みも忠実に再現されており、本当にホノルルを探索している気分になれる。 --サイドコンテンツのボリュームも豊富で、特にドンドコ島はこだわり始めるとあっという間に時間が過ぎていく。 ''バトル'' -前作で問題視されていたバトル要素が、大きく改善。前作は『[[ペルソナシリーズ>女神転生シリーズ]]』に近かったが、本作は『[[軌跡シリーズ>ドラゴンスレイヤー&英雄伝説シリーズ]]』にも近くなっている。 --前述のようにある程度だが移動できるようになったことで位置取りを自分で調整できるようになったほか、吹き飛ばした敵を他の敵にぶつける、味方のほうに吹き飛ばして追撃させるなど戦略性が上がっており、より頭を使う。これに伴い、前作ではそれなりに多かった敵全体に攻撃する極技も、春日と桐生の専用ジョブによるものと、サイドコンテンツを進めることで習得できるものの三種類のみとなった。 ---レベルが上がればクイックバトルで瞬殺できるようになるので、テンポも大きく改善されている。 --一部の武器でのみ可能であったMPの回復が、全ての通常攻撃に付与された。また、絆追撃でより多くのMPを回復させられることから、極技を使いやすくなっている。 --属性の偏りについても多くのジョブの通常攻撃となる打撃に耐性のある敵が激減し、ダメージを通しやすくなった。 ---例外として打撃に耐性を持つ敵もいるが、いわゆる「[[メタルスライム>ドラゴンクエストシリーズ]]」ポジであり打撃以外の属性にも耐性があるので偏っているわけではない。 ---味方ジョブも属性のバランスが改善されており、前作にはなかった通常攻撃が銃撃属性のジョブも追加されている。また、現状のジョブでは使えない属性を極技継承で補うなど融通も利かせやすくなっている。 --春日の「フリーター」と、追加ジョブ「召喚士」、桐生の「堂島の龍」は、武器が装備できない反面、ジョブランクを上げると攻撃力と魔力が加速度的に増加し、極めると最強の武器を装備した他のジョブより攻撃力が高くなることもある。そのため、前作より需要が高まった。 --前述のように、桐生は絆覚醒で一定時間アクション形式で戦える。これまでの桐生=アクションをRPG上で再現しており、敵を一方的にボコる快感を味わえる。 #region(終盤のネタバレ注意) ---終盤では隠棲していた真島、冴島、大吾とのバトルがあるが、追いつめられると桐生の特権だった絆覚醒を発動、桐生も絆覚醒を発動させ''アクション形式で殴り合い倒す''という非常に熱い演出がある。さらにフィールドでは過去作のムービーが走馬灯のように流れ、BGMも過去作のものに切り替わるという拘りよう。 #endregion ''シナリオ'' -本作では、現実で社会問題になりつつもサブストーリーとして取り上げられる程度だった「動画配信、インターネットの負の側面」を前面に押し出している。 --デマや名誉棄損、果ては閲覧数稼ぎのために人の道を踏み外す動画配信者が全編通して様々な形で登場しており、現実に対する強烈な風刺として非常に考えさせられる。 -そこに前作で生き残った横浜星龍会の変質、放射性廃棄物の処理問題を絡め、日本とハワイを股にかけた陰謀とそれに挑む春日・桐生を描く。 --また、本作では桐生の身にある異変が発生しており、本来の堂島の龍とはかけ離れた実力しか発揮できなくなっている。これは、『6』までや『7外伝』までは単身で大勢のヤクザと渡り合えた桐生がパーティーバトルに参加する説得力を持たせているうえ、彼の真の最終章を彩る要素ともなっている。 ---なお、この状態でも、味方キャラの中では最強を誇る。「これこそ桐生」と言ったところか。 -パロディもそこかしこに散りばめられている。 --アクションスターの極技「崩雲虎掌」は誰がどう見ても[[10年早いあの技>バーチャファイター]]。ご丁寧にもコマンド入力に成功するとしっかりそれらしいセリフを口走る。 --サブストーリーでは[[電気ウナギのラムちゃん>うる星やつら ~恋のサバイバル・バースディ~]]、パーティチャットでは唐突にウマやモルモット好きをカミングアウトする紗栄子((紗栄子役の上坂すみれ氏は『ウマ娘 プリティーダービー』のアグネスタキオン役を演じており、それに絡めたネタ。))、デリバリーヘルプではヘリに乗って''グラサン姿&ショットガンで狙撃する伊達''といろんな意味でアブないネタも多い。 ''エンディングノート'' -前述のように過去作で桐生とかかわった多くのキャラが総出演。特に『3』以降フェードアウトした狭山の再登場には多くのファンが感涙に咽んだ。 --内容も『6』で失敗したとされる「桐生一馬 最終章のやり直し」にふさわしい、涙なしでは見られない感動的な結末となっている。ポケサーファイターのセリフに思わず泣いたプレイヤーも。 ''物語を彩る登場人物'' -シリーズお馴染みの実在人物をモデリングした出演者は一部を除き好評。 --井口理氏が演じるエリック・トミザワは、メインキャラクターとして序盤から活躍。本職の声優、俳優に比べると演技がやや拙いものの、それも含めて味のあるキャラクターとして親しまれている。登場人物としても非常に魅力的で、ハワイの闇を体現することに一役買っている。 --成田凌氏が演じる三田村英二は、要所要所で春日をサポートしてくれる爽やかなイケメンとして登場する。また、画像から封筒に書かれた文字を解読するなど、今までにないソフト・情報面に強いキャラクターとなっている。が… --長谷川博己氏が演じる星龍会若頭・海老名正孝は、一見理知的ながらもその裏に潜ませた狂気、それにどこか捨て鉢な雰囲気を見事に表現している。 --前述した続投キャラクターも好評。特にナンバと沢城は、前作では見られなかった一面が発覚していることから、さらなる人気を得るに至っている。 -前作ではあまり出番がなかったソンヒだが、本作では桐生編の最初からパーティメンバー入りしてくれる。 --冷徹な女帝のイメージが強かった前作から一転。伝説の極道である桐生の大ファンという設定が追加されたほか、前作も片鱗を見せていた天然ぶりが前面に出されたことで親しみやすさが大幅に増し、人気に拍車がかかった。パーティチャットや宴会トークでも出番が多い。 -ハワイで独自の勢力を率いている山井豊は、初登場時こそ傲慢かつ狂気じみた姿が恐ろしいが、対決を重ねていくことで独自の魅力が垣間見えるようになっている。子安武人氏の名演もあいまって、女性ファンを中心に高い人気を獲得した。 -『7外伝』に続き、ジャッジシリーズとのコラボレーションが楽しめる。 --本作では、『7外伝』の浄龍会にスカウトできた杉浦文也に加えて、九十九誠一がワンカットながら登場。彼らと趙につながりがあることを、「如くシリーズ」でも体現してくれることとなった。 -保田団長や、権田原組長、沖田博士、森笠博士など、前作のサブシナリオで好評だったキャラクターも多くが再登場。いずれもそれぞれの理由からハワイに渡っており、再び春日と面白おかしい掛け合いを繰り広げる。 ''プレイスポット'' -恒例のカラオケはボーカル違いも含めてシリーズ最多レベルの全20曲。 --中でも桐生と錦山のデュエットゆえに再録が絶望視されていた「JUDGEMENT -審判-」の収録は大きな話題を呼んだ。春日を錦山と同じ中谷氏が演じ、桐生と共演したことで実現したといえる。当然春日がメインのバージョンも収録されている。 --趙と共用ではあるが、前作ではパーティメンバーで唯一持ち歌がなかったハン・ジュンギにもようやく新曲が追加された。 --%%桐生が参加するためか%%前作と比較して合いの手がはっちゃけている曲が増えた。 ---中でも趙・ハンの「好きな人を好きになれたならば」と千歳の「Honolulu City Lights」のはっちゃけぶりはいい意味で酷い。なまじ曲自体が大変真面目な分ギャップもひとしお。 --一部の曲は横浜とハワイでムービーが変化する。 ---前述の「JUDGEMENT -審判-」は横浜で歌うとムービーのキーボード担当がサバイバーのマスターになり、『0』の構図の完全再現となる。 ---実在女優の伝統曲「Like A Butterfly」はソンヒが担当しているが、ハワイと日本で相方が春日のバージョンと桐生のバージョンの2種類が用意されている。曲自体も演じる武田華氏の美声が存分に揮われており、非常に評価が高い。 --桐生がパーティメンバーになったことで、今まで不可能だった桐生の歌に合いの手を入れることが可能になった。 ---クリア後は日本では春日がパーティメンバーになるため、春日の歌にも合いの手を入れられる。 -前述のようにドンドコ島はもはや一つのゲームと言えるほどのボリュームと奥の深さがあり、こだわり出すと際限なく時間が過ぎていく。 --また、クリア後に習得できる極技は非常に強力で、そのためだけに挑戦する価値がある。 ''良質なBGM'' -本作でも、質の良いBGMが多数存在し、臨場感を高めてくれる。 --中でも、ハワイでの戦闘BGMや、仲間キャラの加入ジングルは、南国気質あふれる優れたもの。また、神室町でのバトルBGMや、おそうじ丸のテーマなど、過去作を知る人が喜ぶものも多数そろえられている。 //曲名がわからないので、よかったら追記をお願いします。 ''やり込み要素である活動記録とトロフィーの条件が緩和'' -トロフィーの取得条件には従来の達成目録のコンプリートと高難易度クリアがなく、初心者でも時間をかければトロコンが十分視野に入る。 **問題点 ''終盤になるほど丁寧さに欠けるメインシナリオ'' -全14章と前作より短いわりに、前半の7章までがハワイでの各敵勢力との顔合わせ的な内容になっており、話が本格的に動き出すのが8章以降となるため終盤の展開が圧縮気味。 ---詳細はネタバレになるので避けるが、三田村英二の終盤の動向がわかりにくいという意見が聞かれた。 --加えて以降は章ごとに桐生と春日が切り替わって進むため、敵側の掘り下げがあまりできておらず感情移入もしづらい。 --エンディングでもその後の動向があまり描かれておらず、前作ほどスッキリ終わったとは言い難い。 ''ダブル主人公の弊害'' -前述のように、8章以降はハワイで春日、日本で桐生を操作することになるが、パーティメンバーもそれぞれに紐づけされている。 --また、パーティメンバーは終盤に一時合流するもののすぐに分かれてそれぞれの最終決戦に向かうため、全員が合流して戦闘を行えるのはクリア後のみとなっている。そのため最大人数がどちらも5人と前作より少なくなってしまい、戦闘での役割の融通がやや利かせづらい。 --春日視点では紗栄子、ソンヒ、趙とは一切イベントが発生せず、ナンバや桐生とも序盤のみなど、終盤になるほどやり取りの少なさが浮き彫りになってくる。 ---桐生視点でも然りで、春日とは序盤のみで千歳、足立、トミザワとは一切イベントが発生しない。 --ハン・ジュンギの加入がかなり遅く、絆レベルを上げたり各ジョブのランクを上げるのに苦労させられる。また、上司であるソンヒとのパーティー内での掛け合いを見られるのもクリア後となっている。 ''バトル'' -改善はされているものの、まだ問題点は目立つ。 //--レベル差があればクイックバトルできるようになるが、肝心のレベル差がいくつでできるようになるかがはっきりしておらず、テンポが阻害されやすい。 //10レベルって明かされてたような…。 --前作にあったエンカウント無効のアクセサリが削除されており、クイックバトルができるようになるまでは通常の戦闘を強制されてしまう。 --地形ハマリはかなり抑えられているが、ゼロになったとは言えず時折発生するためテンポが悪化する。 --前作と比較してデリバリーヘルプの金額が異常に高額になっており、中盤では1回呼びだすのも一苦労。 ---狭山や伊達といった最上位キャストの割増ともなると1回で''1億円''持っていかれるなど終盤でも呼ぶのを躊躇うレベル。 ''周回プレイが有料DLC必須'' -前作と同じくDLCを適用しないと周回プレイができない。 --幸い発売と同時に配信しており、上位のエディションでは付属するほか、周回要素以外の追加要素もあるので決して無駄ではないのだが…。 ''プレイスポット'' -ドンドコ島はプレイスポットとしては確かに面白いのだが、金策としてみるとやや効率が悪い。 --純粋に金策目的とするならダンジョンを周回する方が効率が良く、あまりこだわりがなければストーリーが終わったら放置しがち。オンラインゲームのハウジングを想像すると分かりやすいだろうか。 ---- **総評 シリーズ初の海外が舞台ということで今まで以上の新鮮な探索を楽しめる。~ 後半はメインシナリオの一部に駆け足的な要素はあったものの、サブシナリオに関しては、春日はコメディチックに、桐生はシリアスに描かれており、こちらに関しては前作や『7外伝』にも劣らないと言える。~ プレイスポットなどを含めたゲームボリュームはシリーズ最大規模であり、改善されたバトルやエンディングノートなど新旧どちらのファンも楽しめる一作となっている。~ ---- **余談 -本作で初登場したカラオケ曲「好きになれる人を好きになれたならば」は、その切ない歌詞とは裏腹に序盤で歌われる食洗機を散々引きずる合いの手のインパクトから&bold(){食洗機の歌}等とネタにされた((実際にハンを演じた中村悠一氏もそのことをネタにしている))。 -本作のサブタイトルは、いずれも過去に流行した歌謡曲から取られている。 --第1章ではKing Gnuの曲である『白日』の名前が付けられているほか、最終章のタイトルの曲は、本作のエンディングテーマとなっている。 #areaedit(end)

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