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タントアール - (2016/02/06 (土) 11:23:45) の最新版との変更点

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#contents() ---- *タントア~ル 【たんとあーる】 |ジャンル|ミニゲーム集(アクション他)|&image(http://vc.sega.jp/vc_tantor/package.jpg,height=160)| |対応機種|アーケード、メガドライブ、ゲームギア、&br;セガサターン、プレイステーション2|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス&br;【PS2】3Dエイジス|~| |稼働開始日|1993年6月|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 -短い複数のゲームを次々とやらせる「''ミニゲーム集''」の先駆けとなった作品。 --ゲームタイトルはミニゲームが「たんとある(沢山ある((所謂「たんと召し上がれ」の「たんと」と同じ使い方。)))」ことからきている。 -ちなみにこのゲームのキャラクターデザインは『ボナンザブラザーズ』と同じデザインとなっている。 -なお、正式名称は『パズル&アクション タントア~ル』であるが、一般的には『タントアール』と称される。 --また、SSへの移植にあたって『宿題がタントアール』に改題されている。 **ゲームの流れ -プレイヤーはホームズとワトソンがモデルと思われる探偵二人組となって出題されるミニゲームを次々とクリアし、脱走犯を逮捕するのが目的。 -それぞれのステージごとに決められた数のお邪魔キャラが出現。お邪魔キャラはミニゲームを4つクリアすることで倒すことができる。 --すべてのお邪魔キャラを倒すとステージクリア。ボーナスゲームを挟み、次のステージへ進む。ボーナスステージは本作で数少ないライフ回復のチャンスであり、非常に重要な存在。 --全4ステージ構成で、ステージが進むごとにお邪魔キャラの出現数も増えていき、最終的には4人出現する。 ---後半のステージになるほどミニゲームの難易度やクリアノルマも上昇していく。ただし難易度はミスをしたりコンティニューをすると下がるようになっている。 --ステージ4のお邪魔キャラをすべて倒すとついにラスボスである脱走犯との対決。脱走犯との対決もミニゲームであり、これをクリアすることで無事に脱走犯を逮捕し、ゲームクリアとなる。 -最初に4種類のミニゲームが表示され、移動するカーソルを止めて選ばれたミニゲームをプレイする。目押しは十分可能な速度になっており、遊びたいゲームを選ぶことが可能。 --たまにハートマークが出現することがあり、これを選ぶとハートの欠片が手に入る。欠片を3つ集めることでライフが回復する。ただし、ハートマークを選んだ場合、ミニゲームはランダムに選択されてしまう。 -収録されているゲームは12種類で、さまざまなジャンルのゲームが用意されている。 --ミニゲーム名は基本的に何かしらのパロディかダジャレ。開始時に独特なサンプリングボイスで読み上げられるが、聞き取りづらい。 --クリア条件はミニゲームによって「指定のノルマ数をクリア」「一回クリア」のニ種類に分かれている。前者は失敗してもそのまま続くが、後者は失敗した場合でも次のステージへ進む。 #region(ミニゲームの詳細) -''ハッとしてフラワー'' --4つのシルクハットのうち1つに花が入れられ、シャッフルされる。シャッフルされたあとに花が入っているシルクハットを当てる。 -''ビリージュエル'' --4×4のマスの中に15個の宝石があり、15パズルの要領で枠の中に指定の宝石をすべて入れる。宝石の種類は4種類。 -''ブロックンロール'' --画面に空欄の空いた図形の計算式が表示され、空欄に合う図形を下の27通りのパネルから選択する。 -''スタンリーキューブいくつ'' --画面に表示される箱を数え、回答する。当然、内部に配置されている見えない箱も計算して数えなければならない。 -''迷い道くねくね'' --自機を操作して、制限時間内に複雑な迷路を抜ける。 -''必殺!ハートウォッチャブル'' --ストップウォッチを指定された時間から一定の誤差以内で止める。チャンスは3回で、1回でも成功すればノルマクリア。 -''スリーヒントパネルを探せ'' --画面にそれぞれ色や形が違う50通りのパネルが表示される。下のメッセージ枠にヒント((色・形・大きさ・位置関係など(例:赤です・小さい形です・三角の上です)。))が3つ表示されていくため、そのヒントを頼りに該当するパネルを当てる。 -''かずのこどこどこ'' --高速で順に次々表れる4つの数字を当てる。 -''いれか絵'' --横長の絵が6枚に分割されて順番がグチャグチャになっており、それを並び替えて元に戻す。 -''フォトショック'' --左から右へ高速で横切るターゲットをタイミングよく撮影してファインダーに収める。ターゲットによって横幅が異なり、車や飛行機のような横に長い被写体だと難易度も上がる。 -''アニマルサウンドシャワー'' --16種類の動物の絵が並んでおり、それぞれが鳴く順番を覚えて同じように選択する。 -''忍者どこじゃ'' --画面を高速で移動する忍者を追い、最後に出現した場所を当てる。 -''結構毛だらけコケコッコー'' --ひたすらボタンを連打して風船を割る。 -''一筆めくりめぐり'' --パネルの上にいるカエルを一筆書きの要領で移動させ、すべてのパネルを通過した状態にする。制限時間内であれば逆走も可能。 -''わくわくロボット工場'' --画面中央にロボットのパーツが多数用意されており、両端に表示されるロボットの設計図を見て合うパーツを選ぶ。他のゲームとは違い、間違えてもライフが減った上でそのままゲームが続く。 -''スロットなブギにしてくれ'' --画面にスロットの絵柄が大量に並んでおり、画面上に表示される見本と同じ並び(横か縦)を見つける。横並びの場合は左から、縦並びの場合は上から見た並びとなるため、右下の部分は絶対に正解にならない。 #endregion **評価点 -個性豊かな複数のゲームが収録されており、さまざまなジャンルを遊べるため単調になりにくい。 --また、ゲーム自体も全体的に明るめな雰囲気となっており、初心者や一見さんでもとっつきやすい。 **問題点 -やはりアーケードゲームであるため、難易度は高い。前半はまだしも後半になると急激に難易度が上がっていくため、ワンコインクリアは難しい。 --特に「わくわくロボット工場」というゲームはミスしてもそのままゲームが続行される仕様のため、連続でミスしてタイムアップになり、ライフがあっという間になくなることも。 --また、ライフの回復手段が少なく、ボーナスゲーム以外ではハートを3つ集めないとライフが回復しないことも難易度の高さに拍車をかけている。 **総評 多彩なミニゲームを収録することにより、一つのゲームのみを集中して遊ぶこれまでのアーケード作品とは別の方向性をアピールすることに成功。~ 比較的ライトな層からの評判も上々であり、一見さんお断りな雰囲気の作品が多かったゲームセンターでも気軽に遊ぶことができた。~ 「ミニゲーム集」という新たなジャンルを開拓した一作であり、本作以降似たようなミニゲーム集の作品が多く作られていったという点でも、本作の登場は大きな存在だったと言える。 **続編 -『イチダントアール』『二度ある事はサンドア~ル』『対戦タントアール サシっす!!』など続編が多く出ているのも特徴。いずれの作品も高難易度である。 --続編『イチダントアール』では中世風の舞台でプレイヤーは騎士。ゲームは総入れ替えされ、パズル要素やアクション要素の強いゲームが増えている。 --文字通りの3作目『二度ある事はサンドア~ル』では敵ボス三人組から宝を奪回するシナリオ。ST-Vの機能を活かした空間把握・立体回転を駆使するゲームも登場。さらには各ステージ毎のボス戦もある。 --『対戦タントアール サシっす!!』ではキャラデザイン・システムが全く変わり、持ち金の奪い合いを対戦ゲームで行う(実質的に3ゲーム勝負の2ゲーム先取)。カート勝負、マシンガン勝負(ハーフトップビューの銃撃戦)、エアーホッケー勝負、果ては記憶力勝負や絵の具勝負(与えられた色を混ぜて目的の色を作る)、小銭減らし勝負(買い物をして手持ちの小銭を減らす)とバリエーションは幅広い。 *イチダントアール 【いちだんとあーる】 |対応機種|アーケード、メガドライブ、ゲームギア、&br;セガサターン、プレイステーション2|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Q0410G8GL.jpg,height=160)| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス&br;【PS2】3Dエイジス|~| |稼働開始日|1994年6月|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 -『タントアール』の続編。 -世界観は中世風の舞台で、プレイヤーはエラン(1P側)、デポン(2P側)の騎士二人組となり、悪の魔王ボス・アダーに攫われたお姫様を救出することが目的となる。 -基本的な概要は前作と全く同じで、全4ステージ構成。お邪魔キャラを倒しつつ魔王を追うというシンプルな内容。 -ミニゲームは総入れ替えされ、種類も全20種類と増加。前作に比べパズル要素・アクション要素の強いゲームが多い。 --SSへの移植版は『廊下にイチダントアール』に改題されている。 **変更点 -ライフ回復は前作と違い、「Lucky」と書かれたパネルを選ぶことで一つ回復するようになった。もちろんミニゲームはランダムで選ばれるが、今回は仕様上難しいゲームが選ばれやすいということはない。 -一度選んだゲームは、次のステージに進むまで出現しなくなった。これにより、「得意なゲームだけを狙い撃ちにして先に進む」という戦法が封じられることに。 -ミニゲームは全て「規定のノルマをクリア」という方式に変更。一回クリアのゲームは存在しない。 **ミニゲーム紹介 -''二酸化ガンマン'' --西部劇の背景にある様々なオブジェクトが決まった順番で撃ち抜かれるので、その順番を記憶して同じように選択する。 -''銭形HeyJudo'' --城、屋台、蔵、茶屋、鳥居の5種類の建物が表示され、それぞれがラインでつながっている。画面上部に逃走犯が通ったルートが表示されるため、そのルートが成立する最初の地点を選択する。 -''奥様は窓'' --女性のシルエットが大量の窓を高速で移動し、最後に女性のシルエットがいた窓を当てる。 -''デートなUFO'' --飛行するUFOを攻撃して破壊する。攻撃は照準を移動させて行うが、発射から着弾までにタイムラグが存在するため、UFOの動きを先読みして射撃を行う必要がある。 -''入れカエル!'' --大・中・小とそれぞれ3種類のサイズのカエルが4枚のハスの葉の上に積み重ねられて並んでおり、カエルを動かして黄色のハスの葉の上に黄色いカエルをすべて積み重ねる。ただしカエルは自分より大きいサイズのカエルにしか乗れない。「ハノイの塔」に近いゲーム。 -''くっ月ロケット'' --画面横に表示されるロケットの設計図に合うパーツを画面中央のリストから探す。前作の「わくわくロボット工場」とほとんど同じ内容。 -''機関車トーマラズ'' --線路のポイントを切り替え、線路上を自動で走行する機関車を誘導して表示されるコインを回収させる。 -''だんだ団子'' --バウンドする団子をタイミングよく串で刺して団子を完成させる。 -''ロイヤル猿~ン'' --『テトリス』に登場していた猿が動いているパネルが12枚表示され、それぞれペアとなる組み合わせを探してすべてのパネルを取る。 -''飛ぶッ巣'' --鳥を操作してムササビに注意しつつリンゴを回収し、木の一番上にある巣までたどり着く。 -''取ってクレーン'' --最初に短時間ツボの配置が表示され、普通のツボの中に混じっていた金色のツボをクレーンを使い全て回収する。クレーンはひとつのツボしか持てないため、邪魔なツボを取って別の場所に置く作業が必要になる。 -''移るんです HOY'' --大量のワープパネルが設置された迷路を抜け、ゴールへたどり着く。高難易度では同じ柄のパネルが出現することもある。 -''私の通過待ち'' --ホームを通過する電車に乗っていた乗客の数を数える。 -''振り振り天国'' --4人の打者がバッティング練習を行う様子が写り、最後にその中で最も多く球を打ち返した打者を当てる。 -''一番削り'' --レバーを回転させ、鉛筆を削るシンプルなゲーム。 -''チキチキ・チキンレース'' --崖に向かって走行する車をブレーキゾーンに入ったタイミングで停車させ、落下ギリギリで止めさせる。 -''ベートー弁当・う~運命'' --画面に表示されるコマンドを制限時間内に一定回数入力する。失敗すると最初から入力し直す必要がある。 -''まサカナ?'' --画面に表示される魚を数え、回答する。制限時間が非常に厳しい。 -''せんべい焼くべえ'' --画面に柄の違う煎餅が表示され、定期的に裏返される。煎餅の中に一組だけ裏表の柄が一致するものがあり、その二つを選択する。 -''カンオケBOX'' --画面上部に色や大きさ、書いてある絵柄が違う棺桶が並んでおり、表示される3つのヒントを元に条件に合う棺桶を選択する。前作の「スリーヒントパネルを探せ」に近い内容。 *二度あることはサンドア~ル 【にどあることはさんどあーる】 |対応機種|アーケード、セガサターン|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/41nL6KiFaLL.jpg,height=160)| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス&br;【SS】CRI(CSK総合研究所)|~| |稼働開始日|1995年|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 -タントアールシリーズ3作目。 -今回は冒険家二人が主役で、盗賊団に奪われた宝箱を奪還することが目的。 -ミニゲームをクリアしてボスの下へ進むという基本システムはこれまで同様で、特に変わった点はない。 -ゲームは全22種類。本作では「ST-V」基板の機能を生かした空間把握・立体回転を駆使するゲームが多数登場。さらには各ステージ毎のボス戦も登場。 **変更点 -ステージごとに登場するお邪魔キャラが個別のキャラに変更。全員同じ外見ではなくなった。 --また、キャラごとに必要なゲームクリア数が2~5回と異なる。アリババロア、デューク・クウゾウといった前半の敵は少なめで、レッドモグロー、魔法婦人ドリアンなど後半の敵は必要なクリア数が多めになる。 -それぞれのステージの最後にボス戦を行う。1面がゴッツァーン、2面がウマイゾウ、3面がオゴリーネ、そして4面がラスボスのサー・ク王となる。ボス戦の内容も様々で、連打勝負だったりアクションだったりと多彩。 -ライフ回復パネル「Lucky」は1つのステージで一回しか登場しないようになった。 -新たな追加パネルとして「EASY」と「?」のパネルが追加。前者はEASYという名前通りミニゲームの難易度が下がった状態となるが、ランダムに選ばれる。後者はそのままランダムに選ばれるのみ。 **ミニゲーム紹介 -''ウオウオルーガ'' --8匹の魚が画面を泳ぎまわるので、その中で最も手前を泳いでいた魚を当てる。 -''そいつはごHAT'' --回転台の上の6つのシルクハットのうち一つにコインが入れられ、高速回転する。回転が終わったあとにコインが入っているシルクハットを当てる。 -''倍ハード'' --ビルの燃えている最中の部分をハンマーで叩き飛ばし、ビルの最上階に取り残された人々を助ける。 -''ライオンネル・リッチー'' --二匹のライオンが大きな肉の両端を持って取り合っており、真ん中に射撃で穴を開けて上から下までつなげ、引きちぎれるようにする。 -''Man In 電車'' --電車に大量のサラリーマンが押し寄せてドアが閉まらないため、車掌を操作してボタン連打で客を押し込み、4箇所のドアを全て閉める。 -''猿のタワーむれ'' --4角形から8角形までのタワーが出現するので、サルを操作し連打でハシゴを登らせ、頂上にあるバナナまでたどり着かせる。 -''鉄球ニカルKO'' --鉄球をパンチして勢いを付け、画面上部のくす玉に当てる。鉄球は勢いを増すように叩かないと上に上がらない。 -''飛ぶそ~らの冒険'' --画面奥から飛んでくるヘリコプターや戦闘機、ミサイルの数を数える。 -''未知とのSo Good!'' --月面のフィールドを最大4機のUFOが動き回り、姿を消す。その後、最後にUFOがいた地点を選ぶ。 -''海がダイスき~!'' --4マス×4マスのフィールドでサイコロを移動させ、ゴール地点でサイコロの上の面が来るように転がす。 -''ドラ無冠の帝王'' --画面奥のモヒカン男が次々とドラム缶を投げてくるため、画面下のデッドラインに入らせないようドラム缶を射撃で破壊する。ドラム缶は描かれている的の部分に銃撃を当てないと破壊できない。 -''キューキュー気球'' --動物の顔が描かれた気球が画面を移動し、最終的に後ろを向く。最後に指定された動物の絵柄の気球を選ぶ。 -''捕らえてみせマンション'' --大量の脱走犯がマンションに逃げ込むので、窓から顔を見せた脱走犯にカーソルを合わせて逮捕する。規定の数の脱走犯を逮捕すればクリアで、一般人を逮捕してしまうとライフが減る。 -''汗っかき氷'' --レバーを回転させて氷を削り、かき氷を作る。 -''これモアイあれモアイ'' --画面上部で回転しているモアイのシルエットと同じモアイを、画面下の5つのモアイの中から選ぶ。 -''カンフー摩擦'' --レバーを左右に倒し(いわゆるレバガチャ)、画面に表示させるカンフー使いを乾布摩擦させる。 -''にくまんあんまんガンマン'' --空中のコインに弾丸を当てて上へと跳ね上げ、目標ラインまで上昇させる。弾丸はニ連射可能で、続けて当てることでより高く跳ね上げることができる。 -''わっ気合あい'' --画面に表示される「気合」の文字が枠にちょうど重なるタイミングでボタンを押し、瓶を開ける。 -''ハゲしいぜ!'' --5つの薬瓶からオヤジの頭に薬が複数ずつ同時に垂らされ、それによって髪の毛が生えたり生えなかったりする。それを見て毛生え薬がどれかを当てる。 -''お城の上面どーれ?'' --回転する3Dの城が映し出され、その城を上から見た際の見取り図を当てる。時間経過とともにカメラが少し上に移動して分かりやすくなる。 -''びみょーなトライアングル'' --回転する三角錐が6つ表示され、その中で一つだけ柄が違う三角錐を当てる。 -''待ってGO!GO!GO!'' --車を操作して目的地へと向かう。途中には大量の信号が設置されており、赤信号に引っかかると停車させられ大幅なタイムロスとなるため、青信号を通過するようなルート取りが必要となる。 #region(参考動画) #youtube(https://www.youtube.com/watch?v=P2R-gmySZps) #endregion
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は『タントアール』の移植版についての追記です。 ---- *タントア~ル 【たんとあーる】 |ジャンル|ミニゲームバラエティ(アクション・パズル他)|&image(http://vc.sega.jp/vc_tantor/package.jpg,height=160)| |対応機種|アーケード(SYSTEM C-2)&br()メガドライブ&br()ゲームギア&br()セガサターン&br()プレイステーション2|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス&br;【PS2】スリーディー・エイジス((セガとディースリー・パブリッシャーの合弁会社。2005年9月解散。))|~| |稼働開始日|1993年6月|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //|ポイント||~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -短い複数のゲームを次々とこなしていく「''ミニゲーム集''」の先駆けとなった作品。 --ゲームタイトルはミニゲームが「たんとある(沢山ある((所謂「たんと召し上がれ」の「たんと」と同じ使い方。)))」ことからきている。「''Tant''ei」(探偵)とひっかけている部分も有るかもしれないが。 -ちなみにこのゲームのキャラクターデザインは同社が1990年にリリースしたアクションゲームである『ボナンザブラザーズ』と同じデザインとなっている。 -なお、正式名称は『パズル&アクション タントア~ル』であるが、一般的には『タントアール』と称される。 -SSへの移植は『クイズ宿題を忘れました』((1991年にACで稼働したクイズケーム。使用基板はシステム24。ゲーム開始時に生まれ年を選んで、自分の少年時代の出来事が問題になるというノスタルジックなスタイルのクイズゲーム。))とのカップリングとなり、『宿題がタントアール』のタイトルでリリースされた。 -MD版やPS2版「セガエイジス2500 Vol.6」においてはミニゲームやモードが追加されている。 **ゲームの流れ -プレイヤーはホームズとワトソンがモデルと思われる探偵二人組となって出題されるミニゲームを次々とクリアし、脱走犯を逮捕するのが目的。 -全4ステージ構成。ステージごとに決められた数(最大4人)のお邪魔キャラが出現し、ミニゲームを4つクリアすることでお邪魔キャラを一人倒す。 --すべてのお邪魔キャラを倒すとステージクリアとなり、ボーナスゲームを挟んで次のステージへ進む。ボーナスステージは本作で数少ないライフ回復のチャンスであり、非常に重要な存在となっている。 --後半のステージになるほどミニゲームの難易度やクリアノルマも上昇していく。ただしミニゲーム難易度はミスやコンティニューで下がる。 --合計40回のミニゲームに見事耐えぬくと、ついにラスボスである脱走犯との対決。脱走犯との対決もミニゲームであり、これをクリアすることで無事に脱走犯を逮捕し、ゲームクリアとなる。 -最初に4種類のミニゲームが表示され、移動するカーソルを止めて選ばれたミニゲームをプレイする。目押しは十分可能な速度であり、遊びたいゲームを選ぶことが可能。 --たまにハートマークが出現することがあり、これを選ぶとハートの欠片が手に入る。欠片を3つ集めることでライフが回復する。ただし、ハートマークを選んだ場合、ミニゲームは強制的にランダム選択となる。この場合、難易度設定によって難しいミニゲームが選ばれやすくなる。 --2人プレイの場合、ミニゲームのノルマを多くクリアした方が次のゲームの決定権を得る。 -収録されているゲームは12種類で、さまざまなジャンルのゲームが用意されている。 --ミニゲーム名は基本的に何かしらのパロディかダジャレ。開始時に独特なサンプリングボイスで読み上げられるが、聞き取りづらい。 --クリア条件はミニゲームによって「指定のノルマ数をクリア」「一回クリア」のニ種類に分かれている。前者は失敗してもそのまま続くが、後者は失敗した場合でも次のステージへ進む。 **ミニゲーム紹介 -''ハッとしてフラワー'' --4つのシルクハットのうち1つに花が入れられ、シャッフルされる。シャッフルされたあとに花が入っているシルクハットを当てる。 -''ビリージュエル'' --4×4のマスの中に15個の宝石があり、15パズルのようにスライドさせ枠の中に指定の宝石をすべて入れる。宝石の種類は4種類で3個しかない黒が指定されることはない。 -''ブロックンロール'' --画面に空欄の空いた図形の計算式が表示され、空欄に合う図形を下の27通りのパネルから選択する。 -''スタンリーキューブいくつ'' --画面上に積まれた立方体の数がいくつ有るか数える。死角になっている見えない部分の箱も含めて数えなければならない。 -''迷い道くねくね'' --画面上のキャラを操作して、制限時間内に複雑な迷路を抜ける。 -''必殺!ハートウォッチャブル'' --ストップウォッチを指定された範囲内の時間で止める。チャンスは3回で、1回でも成功すればノルマクリア。 -''スリーヒントパネルを探せ'' --画面にそれぞれ色や形が違う50通りのパネルが表示される。下のメッセージ枠にヒント((色・形・大きさ・位置関係など(例:赤です・小さい形です・三角の上です)。))が3つ表示されていくため、そのヒントを頼りに該当するパネルを当てる。 -''かずのこどこどこ'' --高速で順に点滅しながら表示される4つの数字を当てる。実は不正解の選択肢には、正解の4桁の並び替えが使われていない為、4つの数字さえ判別できれば表示順は把握しなくても正解できる((例えば4523が正解の問題には、2345等は含まれていない。))。 -''いれか絵'' --バラバラになっている横長6分割の絵を並び替え、正しい絵に戻す。 -''フォトショック'' --左から右へ高速で横切るターゲットをタイミングよく撮影してファインダーに収める。ターゲットによって横幅が異なり、車や飛行機のような横に長い被写体だと難易度も上がる。 -''アニマルサウンドシャワー'' --16種類の動物が並んでおり、それぞれが鳴く順番を覚えて同じように選択する。難易度が上がると覚える数が増える。 -''忍者どこじゃ'' --画面上を灰色と黄色の忍者が高速で移動するので、黄色の忍者が最後に出現した場所を当てる。灰色の忍者を当ててしまうとミスになる。 -''結構毛だらけコケコッコー'' --ひたすらボタンを連打して風船を割り、鶏を起こす。ゲーム開始時に用意された制限時間内に指定されたノルマ数を全てこなす必要がある。 -''一筆めくりめぐり'' --パネルの上にいるカエルを一筆書きの要領で移動させ、すべてのパネルを通過した状態にする。制限時間内であれば逆走も可能。 -''わくわくロボット工場'' --画面中央にロボットのパーツが多数用意されており、両端に表示されるロボットの設計図を見て合うパーツを選ぶ。他のゲームとは違い、間違えてもライフが減った上でそのままゲームが続行する。 -''スロットなブギにしてくれ'' --画面にスロットの絵柄が大量に並んでおり、画面上に表示される見本と同じ並びの先頭を見つける。横並びの場合は左から、縦並びの場合は上から見た並びとなるため、右下4×4は正解になりえないことを覚えておくと少々楽になる。 **評価点 -個性豊かな複数のゲームが収録されており、さまざまなジャンルを遊べるため単調になりにくい。 --また、ゲーム自体も全体的に明るめな雰囲気となっており、初心者や一見さんでもとっつきやすい。 -MD版はハードのスペックを要求しないシンプルなミニゲーム集という点とアーケードと同じFM音源であることから移植の再現度はほぼ100点に近い。 **問題点 -やはりアーケードゲームであるため、難易度は高い。前半はまだしも後半になると急激に難易度が上がっていくため、ワンコインクリアは難しい。 --特に「わくわくロボット工場」というゲームはミスしてもそのままゲームが続行される仕様のため、連続でミスしてタイムアップになり、ライフがあっという間になくなることも。 ---間違ったパーツを選ぶとライフ-1。時間切れになるとライフ-1の上にやり直しになるため苦手だとライフがガンガン減っていく。 --反対に「ビリージュエル」「迷い道くねくね」などは後半のノルマ数増加の影響を受けず失敗してもライフ1と引き換えにクリアを貰えるようなものなので、選択肢に出てきたら選ぶことが推奨される。 --難易度最大設定の場合、「いれか絵」では散らばったコインの絵やペンギンの集団の絵を数秒で完成させる、「フォトショック」ではフレームギリギリのジェット機が最高速で飛んでくる等、露骨なインカム狙いとしか思えないほど理不尽なレベルまで引き上げられる。 --またライフの回復手段が少なく、ボーナスゲーム以外ではハートの欠片を3つ集めないとライフが回復しないことも難易度の高さに拍車をかけている。 ---ハートの欠けらを3回選んでもライフを回復できるが、3回でやっと1回復な上に3回ランダム選択になってしまうため、苦手なミニゲームが選出されるリスクに対してリターンが薄い。 **総評 多彩なミニゲームを収録することにより、一つのゲームのみを集中して遊ぶこれまでのアーケード作品とは別の方向性をアピールすることに成功。~ 比較的ライトな層からの評判も上々であり、一見さんお断りな雰囲気の作品が多かったゲームセンターでも気軽に遊ぶことができた。~ 「ミニゲーム集」という新たなジャンルを開拓した一作であり、本作以降似たようなミニゲーム集の作品が多く作られていったという点でも、本作の登場は大きな存在だったと言える。 **余談 -タントアール発売前の雑誌での紹介記事にて''「これまで無かった新感覚パズルゲーム登場!」''と書かれていた事がある。後に同様のミニゲーム集的なものやコナミのビシバシチャンプが世に出る前の頃だった。 --たしかに当時無かったミニゲーム集であり一部パズルゲーム的なものもあるが、いざ発売されると特に店側・またその上の管理職側の人が困惑したという話も。((現在の様に大型でなく汎用筐体ゲームでもジャンルでカテゴリを分けて売り上げを重要視して見ていた時代であり、また対戦格闘の次がテトリスやそのフォロワーが溢れていたパズルゲームの頃でもあった。)) -タントアール出演のキャラクターであるボナンザブラザーズが当時汎用筐体用としては最高レベル出力での画質を誇る基板で出ていた事もあり、今作のシステムC2は『コラムス』や『サンダーフォースAC』でも使われていたMD互換基板ということから、キャラクターを比べてシステム24の「ツルッとした画質」の凄さを実証した、またはこのC2基板の性能がこんなもんだと見せてしまった形になった。 --システム24基板は(当時時点の)コンピュータグラフィックスでのジャギーが目立たないおもちゃに息を吹き込んだ様な作品を引き合いに出して「あのクラスのグラフィックスで遊べる!」と注目された基板であるが、セガ系列店舗以外にはあまり出回らなかったのと『ラッドモビール』の様なイマイチ凄さが伝わりにくいゲームが多かったためか、良くも悪くも比較対象の「商品B」の様な扱い記事をのせる雑誌もあった程。 **続編 -『イチダントアール』『二度ある事はサンドア~ル』『対戦タントアール サシっす!!』など続編が多く出ているのも特徴。いずれの作品も高難易度である。 --続編『イチダントアール』では中世風の舞台でプレイヤーは騎士。ゲームは総入れ替えされ、パズル要素やアクション要素のどちらかがはっきりしたゲームが増えている。 --文字通りの3作目『二度ある事はサンドア~ル』では敵ボス三人組から宝を奪回するシナリオ。ST-Vの機能を活かした空間把握・立体回転を駆使するゲームも登場。さらには各ステージ毎の固有ボス戦も追加。 --『対戦タントアール サシっす!!』ではキャラデザイン・システムが全く変わり、持ち金の奪い合いを対戦ゲームで行う(実質的に3ゲーム勝負の2ゲーム先取)。カート勝負、マシンガン勝負(ハーフトップビューの銃撃戦)、エアーホッケー勝負、果てはパターゴルフ勝負、記憶力勝負や絵の具勝負(与えられた色を混ぜて目的の色を作る)、小銭減らし勝負(買い物をして手持ちの小銭を減らす)((なお、2P対戦時かつランダムでしか登場しない「アリンコ対決」もある。))など。これまでのシリーズと比較してミニゲームの数は減っているがバリエーションは幅広い。こちらも使用基板は3作目と同じくST-Vだが、シリーズで唯一家庭用移植がされていない。 -シリーズ作ではないが『[[ドラえもん ワクワクポケットパラダイス]]』は、複数用意されたミニゲームを次々とクリアしつつシナリオを進める本作のシステムをそのまま流用している。

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