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ファイナルファンタジーXIII - (2018/01/15 (月) 17:01:38) の最新版との変更点

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*ファイナルファンタジーXIII 【ふぁいなるふぁんたじーさーてぃーん】 //&image(,http://www.amazon.co.jp/dp/ |ジャンル|RPG|CENTER:&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/81tsuc1BIqL._SL1500_.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000FNQXEO,height=160)&br;&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/81YR5POfqQL._SL1500_.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B00428LYRE,height=160)| |対応機種|プレイステーション3&br;Xbox360&br;Windows XP~8 (Steam)|~| |メディア|【PS3】BD-ROM 1枚&br;【360】DVD-ROM 3枚組&br;【Win】ダウンロード専売ソフト|~| |発売・開発元|スクウェア・エニックス |~| |発売日|【PS3】2009年12月17日&br;【360】2010年12月16日&br;【Win】2014年10月10日((発表では10月9日となっていたが、北米時間での表記だったため日本での発売は10日にずれ込んだ。))|~| |定価|【PS3】9,240円&br;【360】4,980円 &br;【Win】1,800円|~| |廉価版|【PS3】アルティメットヒッツ&br;【360】プラチナコレクション:2011年7月21日/3,990円|~| |判定|なし|~| |ポイント|高難易度、全体的に自由度が低い&br;戦闘システム、BGM、グラフィックは高評価&br;|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2009年末、PS3で発売された日本を代表するRPG『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング13作目。略称『FFXIII』『FF13』。 ---- **ゲームシステム ***ゲーム進行 -全13章からなる章立てのストーリー。 -マップは基本的には一方通行の一本道となっている。小さな寄り道や分かれ道はあるが、全体的には一本道である。 --ストーリー展開上、街などの拠点を利用するといったことも不可。詳しく書くと以下である。 ---戦闘後にHPが全回復するため宿屋は不要 ---買い物はマップ上のセーブポイント ---モブキャラとの会話はストーリー上の理由もあって一切不可。近付く事で一部のモブの会話を盗み聞きは出来る。 --攻略本でのインタビューにて「物語をノンストップで進めるため11章までは後戻りできなくした」という発言するとこれは意図的なデザイン。 ---しかし、RPGにおいて後戻りが出来ない、プレイにおいて何かしら取り逃せば1からやり直しと批判的な見方が強い。 -完全な一本道にならないように、第11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を伺わせる内容のサブイベントが用意されている。 -ゲーム進行に応じて、メニュー項目の「オートクリップ」という辞典のようなものに新たな情報が追加されたり、内容が更新されていく。 --これまでの物語のあらすじや、世界観設定の説明、ゲームシステムの説明などを参照できる。 ---本編とは切り離せない様な内容まであり、ちゃんとゲーム本編に入れて欲しかったという声も上がっている。 -主人公であるライトニング以外にもいくつかのキャラの視点で物語が描かれる。 --プレイヤーキャラは長期に渡って別行動を取っており、操作キャラおよびメンバー構成はストーリー進行に応じて次々に変わっていく。 ***戦闘システム システム自体はシリーズ恒例のATB(アクティブタイムバトル)の発展型と言えるが、その全容は従来の作品とは全く異質。 -バトルメンバーは最大3人だがコマンドを入力するのは「リーダー」に設定したキャラ一人のみで、他はAIで自動的に行動する。 --リーダーのコマンド入力方式もコマンドが自動的に選ばれる「自動入力」と任意選択が出来る「手動入力」といつでも使い分けられる。 --各AIは自分のロール(役割)に合わせて、単体攻撃/魔法・範囲攻撃/魔法・単体回復・全体回復・補助魔法などを使い分けて行動する。 ---後述するライブラで敵のステータスを予め調べておけば、味方は敵の情報に基づいた行動を優先的に行ってくれる。 --戦闘中にリーダーを変えることはできず、リーダーが戦闘不能になるとその時点で戦闘は負けとなる。 ---後述するように戦闘に負けてもペナルティなどは無く、戦闘前からやり直しが可能(事実上のリセットコマンド) -ATBゲージが複数のコマンドを入力するスロットで区切られており、あらかじめコマンドを「ストック」しておくことが可能。 --戦闘中はATBゲージが溜まり次第入力されたコマンドを順に行う。 --例えば「たたかう」を3個入力した後にATBゲージが3本分溜まると3回「たたかう」を実行する。 ---コマンドによって消費するスロット数も異なる(「ファイガ」などの強力な魔法は3スロット消費) -「MP」が廃止された代わりに戦闘後に手に入る「TP」(タクティカルポイント)を消費して発動する強力な「TPアビリティ」が用意された。 --強力な効果を発揮する魔法の他、敵のステータス・弱点を見破る「ライブラ」は今回はTPアビリティとして登場。 --FFシリーズの恒例と言える「召喚」もTPアビリティの一つ。 ---『FF10』や『FF12』と同じく召喚者と召喚獣のみでの戦闘となるモードだが、今回は「ドライビングモード」なる斜め上な新要素も登場。 ''ロールとオプティマ'' -本作の戦闘ではパーティキャラにはロール(役割)が常に割り当てられている。 --ロールによって使用可能なコマンドが異なり、ロール自体に少々の能力補正効果も存在する。 --ロールによっては敵に与えるダメージが少し増えたり、敵から受けるダメージが少し軽減等。 -ロールは「アタッカー」「ブラスター」「ディフェンダー」「ヒーラー」「エンハンサー」「ジャマー」の6種類。 --基本的には名前の通りの性質を持っており「アタッカー」はダメージを、ブラスターはチェーンゲージを高める事を重視など様々。 -オプティマは「作戦」のようなものであり、戦闘中は臨機応変にこのオプティマを切り替えて対処していく。 --コマンド入力と並ぶプレイヤーが戦闘に介入するためのシステムとなっている。 -本作の戦闘は''的確なオプティマを使い分ける事''が非常に重要。 --どれだけ攻めるか?どれだけ守るか?といった「状況の的確な見極め」が要求される戦闘システムとなっている。 ''チェーンとブレイク'' -敵はチェーンゲージというものを持っており、敵に連続して攻撃を当てていく(チェーン)とゲージが上昇する。 --ゲージの増加によって与ダメージ率アップし、ゲージを満タンから更に攻撃すると『ブレイク』状態にできる。 -ブレイク中は敵に与えるダメージが大幅増加し、後々はアビリティによって相手を空中に打ち上げ、無力化することもできる様に。 --これにより、強大な敵を特大ダメージで一方的に叩き伏せるという爽快感を味わう事ができる。 -単純に考えれば「アタッカー」や「ブラスター」のメンバーで攻め続けていれば必ずブレイクでき、攻撃役が多いほど早くブレイクできる。 --しかし、当然敵の妨害がある為、全力で攻め続けられるわけではない。 --敵の特性や状況に合わせて補助・回復・防御に人員を割きつつ、可能な限り多くのメンバーで攻めることが要求される。 --これらが上述した''的確なオプティマを使い分ける事''となる。 -終盤は敵のHPもブレイク前提となるため、ブレイクしないとまともなダメージが与えられなくなる。 --この点に関して「戦闘が単調」と言われてしまう一因にもなっている。 ''バトルランク(戦闘評価)'' -戦闘勝利時に、★の数1~5個の範囲でバトルランクが表示される。 --ランクが高いほど、その戦闘でのレアアイテム入手確率が上がるなどの利点があるが、恩恵が少なく少し地味なシステムになっている。 --中には高ランクより低ランクの方が重要な場面も存在する。 ''リスタート機能'' -戦闘中に、いつでもエンカウント直前の状況からリスタートできる((ゲームオーバー後も同様にリスタート可能、ペナルティも一切無い。)) -本作では戦闘から逃げることはできない為、このリスタートが事実上「逃走」の機能となっている。 -ボス戦ではさすがに戦闘前の状況には戻れないが、代わりに戦闘開始直前にメニュー画面が呼び出されるようになっている。 --これにより装備の見直しができ、詰む事はない。 -死んで覚えるリスタート前提のバランスなので、序盤から総じて難易度は高い。 --中には戦闘を開始してライブラで敵の情報を確認して始めて分かる様な初見殺しまである。 --というかボスは殆ど初見殺し技を持っている徹底ぶり。 -一戦一戦を全力で戦うスタイルのゲームになった。 --上記の通りMPは廃止され、戦闘終了後にはHPが全回復し、戦闘不能や毒などの状態異常も全て治るため、雑魚戦でもいつでも全力。 --従来のような、ダンジョンの道中攻略においてHPやMPなどの残量を気にしながら進めるオーソドックスなスタイルではなくなっている。 ---雑魚戦などでも文字通り本気で殺しに掛かって来る為、毎回敵を蹴散らす爽快感があると同時に、疲れるという声もある。 ***成長システム ''クリスタリウム'' -『[[X>ファイナルファンタジーX]]』のスフィア盤に似た成長システム。 -本作では経験値及びレベルによる成長要素は廃されている。 -代わりに、バトルで獲得できるCPを消費することで、ステータス強化、アビリティの習得といった成長を行う。 --CPはキャラクターやパーティ等の状態は一切無関係で、全員に獲得できる親切設計。 --『X』のスフィア盤程ではないが、成長のさせ方は自由に選ぶ事が出来、プレイヤーへ配慮した作りになっている。 -シナリオ毎に成長上限が存在し、ストーリーを進めないと上限が開放されない。 --これは開発側からの「用意したゲームバランスで遊んで欲しい」といった設計思想のあらわれである。 --しかし「キャラ育成の楽しみが無い」「自由度が低い」「やり方の押し付け」という批判もある。 -キャラの能力値は「HP、物理攻撃力、魔法攻撃力」の三つのみに単純化されている。 --その為、防御面でのステータスがHPのみになり、同時に攻撃偏重な仕様から一つの問題点にもなっている。 ''改造'' -「素材」系のアイテムを消費して、装備品を強化するシステム。 -本作では、装備品自体にレベルや経験値の概念がある。装備品に素材を注ぎ込むと経験値が溜まり、レベルアップすると性能が強化される。 -クリスタリウムと違って、改造は最初から上限が高く設定されているため、改造の限界に達することはそうそうない。 --本編においては改造に一切手をつけずとも充分で主な目的はミッションの強敵やコンプリートになる。 --改造コストが比較的高く、金欠になりやすい本編で知識が不足する状態では余り有効活用できないというのもある。 ---- **評価点 ''BGM'' -作曲は浜渦正志氏が担当している。 --歴代シリーズのように植松氏担当でない点に多少の賛否はあるものの、楽曲の質は高い。「サンレス水郷」・「閃光」・「パルスdeチョコボ」等を筆頭に好評を得ており、サウンドトラックも大きな売り上げを見せた。 --特に「閃光」においては、通常戦闘であるにも関わらず素晴らしい曲で、非常に評価が高い。 --氏が最初に手がけた曲であり、思い出深いものであると同時に本作を象徴する名曲と相成っている。 --以前の作品は植松氏は主題歌など一部の楽曲を提供することが主だったが、本作は完全に&bold(){浜渦氏単独作曲}となっている。 -本作のサウンドトラックは「通常版」、原曲のプロトタイプなどが収録された「PLUS」、並びに定番の「ピアノコレクションズ」が存在する。 --これらのサウンドは「OSVOSTOTY Awards」において「サントラフォーザイヤー」、「Golden Joystick Awards」で受賞を果たした。 --特に「PLUS」版の音源はアルバムでしか視聴できないため、コンポーザーのファンなら一押しの品である。 ''戦闘'' -状況に合わせて常に考え実行するのは忙しい反面非常にやりがいのある作り。 --FFシリーズにおいて難易度の高い戦闘は6以降久しく無かったことであり、久々に全滅上等の歯応えある難易度が評価されている。 -前半の山場ともいえる召喚獣戦のオーディンを初めとして、ラスボスに至るまでストーリー上のボス戦は基本難関である。 -ボス戦以外の通常戦闘でも油断すれば軽く全滅する程敵が強いが、それぞれの敵に適した行動をとる事であっさり勝つ事が出来る等絶妙なバランス。 -全パーティメンバーを限界まで育てても各キャラの性能差や長所・短所が失われたりはしない。 -各キャラよりも召喚獣の方がステータスが高いというバランスも崩れることはなく、召喚獣が使い物にならないということもない。 ''ビジュアル面'' -PS3でのFFということで、ムービーのグラフィックは美麗。 -道中では絶景を楽しめる箇所が随所に存在する。 ''ロード時間'' -全般的に極めて短い。 --セーブデータをロードする際には長めのロードがあるが、それ以外は殆ど気にならない。 --さすがにマップ間のロードはあるが、フィールドから戦闘画面、またはムービーへのロードなどは一切ない。 --バトルロードも一瞬だけ画面が暗転するが、本当に一瞬なのでロードというよりはシームレスバトルに近い。 ''イベント時間の短縮化'' -イベントが連続集中してイベント時間が長大になることを避けるため、ストーリーをオートクリップで補完する形を取っている。 -オートクリップではあらすじも見れるので、時間を置いてゲームを再開してもストーリーを見失うことがない。 -完全な一本道にならないように11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を伺わせる内容のサブイベントが用意されている。 --ミッションの内容はストーリー進行上の強さでも問題なくクリアできる物から、全てのクリスタリウムを埋めてもなおきつい物まで様々。 ---戦闘における評価の高さから、これらが本番という声もある。 --マップ自体も非常に美しく、歩くだけでも楽しめる物となっている。 ---一定パターンではあるが、フィールド上を巨大な敵がうろついていたりモンスター同士が争っていたりという場面もある。 --ミッションはクリア後でも受ける事が出来るため、やりこみ派にも安心の仕様。 ---なお、ミッションを全て埋めると最強の隠しボスが現れるので埋める意味が無いわけではない。 ---サブイベントはキャラクターの間の絆が強調された内容から、歴史やストーリー上で重要な「神」についてのものだったりなど様々。 --ちなみに発売前はこの11章に重点を置かれて宣伝されていた。 ---一本道、等の批判が目立つのはこういった部分にも原因がある。 ---- **問題点・賛否両論点 //『要点に分けて整理』 ''一本道'' -特に前半~中盤(11章まで)にかけての自由度の低いゲームデザイン。 -マップは文字通りの一方通行の一本道ばかり。街などを利用できず、モブキャラとの会話は不可。これらからRPGとしてやれることが至極少ない。 --近づくと勝手に喋りだす仕様上、中途半端に途切れたり割り込みで滅茶苦茶になる事も。 --「面倒な情報収集をしなくていい」「ショップの利用が便利」「道に迷わずに済むから快適に進める」という声もある。 --一方で、上記した点はいわゆる「RPGとしての醍醐味」である為、それではRPGである意味がないと批判されている。 -ギミック、パズル、ミニゲーム等が無く閉塞感や単調さがより目立っている。サブイベントも(11章になるまで)ほぼ存在しない。 --「セーブポイント→少し移動→長めのイベント(ムービー)→セーブポイント→…」という展開が連続する。 ---店等を一纏めにした仕様上、セーブポイントが多数配置されており、人によっては無駄に何度もセーブさせられるハメになることも。 -このため、単調なゲームだと評価されており、11章までチュートリアル等と皮肉られる程であり、プレイ感覚が大きく変わることはない。 -11章は概ね評価が高いが「一度に一ミッションしか受けられない」「移動が面倒」という声も上がっている。 ''シナリオ'' -本編の世界観や設定のために用いられた造語がかなり多い。 --意欲的だと捉えることもできなくはないが、ゲーム開始時からこのような造語が一斉に現れるためプレイヤーが世界観に没入できない。 -本編中にはプレイヤーを意図的にミスリードに誘う描写が登場する。 --さりげない描写なので聞き流した場合その後の展開でキャラクターが意味不明な事を言っているようにしか見えなくなる。 -本編中で明かされない設定が多くそれらはアルティマニアΩなどで種明かしされる形となっているが、ストーリーの核心に迫る設定まである。これについては、ゲーム外で補完せずにゲーム内容に入れろ、というのが大きな批判点となっている。 --やっているのが完全版商法と大差ない為当たり前といえば当たり前である。 --なおアルティマニアΩには本編で最も賛否を呼んだエンディングのある描写に関しても詳しく解説されている。 -つまるところ神々が引き起こす理不尽な定めに対し、理屈では説明しきれない奇跡を引き起こして抗うのが本作の流れ。 --難しく考えなければ勢いだけで非常にスケールの大きな事を成し遂げていくので、爽快ではある。 --しかし、ストーリーの理屈や整合性を考えると途端に面倒くさい話になる。 #region(close,具体的な結末について) -主人公達がシ骸(アンデッドのようなもの)になったにもかかわらず、生身の人間として唐突に復活 -主人公達がいる世界(コクーン)の存亡を支えているラスボスを何の考えなしに倒す -特にこれといった説明もないまま主人公達が引き起こした「奇跡」によって世界の存亡が維持される --といったご都合展開が一気に繰り広げられる。 -一応続編である『[[ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]』できっちり補完説明はしてくれるが。 --裏を返せばそれまでプレイヤーはなぜこのようになったのかについて推測するしかなかった。 #endregion -メンバーが頻繁に入れ替わる癖に、入れ替わった直後に戦闘開始等が多い。 --そういった場合は用意されたオプティマで戦闘をさせられる。一度リスタートすればオプティマを組み直せる。 ''戦闘'' -特に第1章~第8章はメンバーの強制により、戦闘やカスタマイズの面でもやれることが少なくゲームが非常に単調で退屈。 -序盤などは特に戦闘は適当に○ボタンで攻撃を繰り返し、時折オプティマチェンジをする程度の作業で〇連打ゲーと言われる原因である。 --クリスタリウムによる成長や装備等の改造を利用できず、敵を倒しても得られるものは殆ど無いにも関わらず、雑魚敵が結構な頻度で配置されているので煩わしい。 --成長の仕様から、多様な戦略を組めるようになるのもかなりの終盤になってからで戦闘面での高評価も楽しめるのはずっと後の事。 -敵味方共通で強化と弱体・妨害を基盤とした戦闘バランス --今作は強化や弱体・妨害が強力なのだが、それが行きすぎており雑魚戦でもボス戦でもほぼ毎回使わさせられる。 --ボス戦においては状態異常の入る確率は低く設定されており、チェーンを上げたり連発したりしなければいけない。 --大型の敵1~2体よりも小型の敵が数の暴力で攻めてくる方がキツイ。9章、12章、13章で顕著。 --MPの概念が無く補助魔法や回復魔法は使い放題なので、バフ・デバフ・回復を徹底していればいつまでも戦い続けていられる。 --操作も単純で運要素もあまり大きくないので、適正ステータスで防御重視で戦っていれば大抵の敵にはほぼ負けることが無い。 ---このような消極的な戦法ばかりにならず積極的に攻めていくスタイルを推奨するために、死の宣告を使ってくる一部の敵がボスとして立ちはだかるが、その一部だけである。 -戦闘終了後には全回復し、一度倒したことのある敵には同じ戦法が通用し、ほぼ確実に勝てるため、だんだん作業的に思えてくる部分もある。 --後半は殆どが「強化&弱体→ブレイク→全員でボコボコ」か「一瞬で終わり」のどちらかであるり、こういった「戦略の押し付け」が全体を通して多い。 -クリスタリウムは章ごとに成長上限が設定されているため「レベルを上げてキャラを強化してボスを倒す」というやり方が通用しない。 --敵が居れば倒す、といった普通のプレイにも関わらず、章ごとの成長上限、もしくは上限手前辺りまで達してしまう事もしばしば。成長を強制的に止める事でバランスを取ろうとした結果、その成長バランスが取れていない事を強調する結果になっている。 --また、この仕様により上記した「やらされている」感の助長にもなってしまっている。 ''召喚獣'' -ほとんどの召喚獣は空気のような扱いになりやすい。 --召喚獣は各キャラごとに1種ずつ固有のものであり、また戦闘中はリーダーの召喚獣しか召喚できない。 --中盤辺りまではメンバー固定でリーダーを変更もできないので、召喚獣を持っているのに使えないという場面も。自由にメンバー編成出来るようになってからもメンバーが固定されがちなので、大半の召喚獣は入手したきり一度も使われない、ということも多い。 ''AI'' -コマンドの自動入力や味方のAIにあまり賢くない部分がある。 --回復魔法は、複数の味方のHPがよほど大きく減っていない限り、全体回復よりも単体回復を優先する。例えば、一度の全体回復で良いのに、単体一回ずつ等、余計な時間のかかる方法を取る。 --強化魔法も「一人に一種の魔法を掛けることを味方全体に繰り返す」という掛け方を行う。本作は一度に複数のコマンドを実行する方法が推奨されるシステムなので、非常に無駄なやり方。 ---インターナショナル版やアップデート版ではやや改善されたが、上記に挙げた難点はそのまま。 -ジャマーと呼ばれる、敵を弱体・妨害する今作で最も大事なロールがあるのだが、このターゲットシステムが非常に不親切。 --敵が複数いる場合、一つ弱体・妨害が入ったらターゲットが勝手に別の敵に切り替わってしまう。 --優先的に狙いたい敵が居てもその都度狙いたい敵にターゲットを合わせ直す必要がある。 --今作は味方の攻撃対象は基本的にリーダーが狙っている敵で、チェーン等の仕様もあり勝手にターゲットが変わるシステムは相性が悪い。 ''操作'' -戦闘中のコマンド選択のレスポンスが悪く、手動での素早いコマンド入力が困難。 --リアルタイム性が強く、1秒でも早くコマンドを実行したいゲームにも関わらず、コマンド選択時に毎回微妙な待ち時間があり、素早いコマンド入力に限界がある。 --一方で、素早くコマンドを実行できる自動入力では、すぐに使って欲しいコマンドを使ってくれず役に立たない。 -戦闘中にキャラが動き回る事で、プレイヤーの入力したコマンドがすぐに反映されない。 --戦闘中もキャラクターが動き回る為、コマンド入力をしてから実際に行動に移すまでが妙に遅い場面が多々ある。 --モーションによってキャラを範囲攻撃から離脱させても一定の位置まで戻る様に設定されている為、自分から敵の攻撃に突っ込んでいく。 --特に軸合わせは異常な遅さで、実行まで数秒かかるのは幾ら何でも酷過ぎる。 ---このゲームにおいて行動が遅くなるというのは=チェーンゲージ効率の低下、敵に行動猶予を与える戦闘状態の悪化に繋がる。 ---その為、敵味方が前後左右に動き回る戦闘と致命的なまでに相性が悪く、プレイヤーのみが一方的に不利になる原因になっている。 -敵への攻撃位置の補正が大雑把 --キャラが動く仕様上、攻撃が外れる事があるのだが、作りが非常に雑で当たらない位置で武器を振る事が多々ある。 --特に酷いのがベヒーモス系列の敵で本当にテストしたのか疑わしい部分がある。立ち上がる時に攻撃を仕掛けると4つ足状態の位置で武器を振る為、距離が足らずに当たらない、結果回復させてしまう等。 --他にも、ブレイク中にジャンプせず当たらない位置でスマッシュアッパーを連打してコマンドを無駄にする。 --プレイヤーであれば行動キャンセルや魔法に切り替えれるが、AIはどうしようもない。 --一応オプティマ変更をして無理矢理中断させられるが、今度はそれによる無駄が生まれる。 -戦闘中のオプティマチェンジは各戦闘の初回のみ長々とした演出が入るので、素早くコマンド入力に移りたいのに演出で待たされる。 --この演出中も時間は停止しておらず敵は行動してくる上、演出が無くとも、変更時に構えを取る動作は毎回行う為すぐ行動に移れない。 -オプティマがメンバーを換えるごとに初期化されるため、再設定が非常に面倒。 --結果的にパーティーメンバーを変えようという気になりにくく、固定化しやすい。 -アビリティの種類が多い割に、リストの並びは横2列、縦3行までしか一度に表示されず見辛い、選び辛い。 -カメラアングルの操作に若干の癖があり、慣れるまで3D酔いしやすい。 --全体マップの表示にノースアップ((地図が北向きに固定され回転しない))がない。 ---そもそも東西南北の概念はアルカキルティ大平原くらいでしかなく、表示はされない。 ''バトルランク'' -雑魚戦では高評価を取った所で店で買えたり、他に幾らでも手に入れるor別に賄える方法がある物が大半でワザワザ狙う意味がない。 -ボスでは基本的にドロップアイテムは決まっており、高評価・低評価でもプレイする上での差は何一つない。 --その為、プレイする上で存在理由が目に見える、程度しか意味が無く、戦闘ランクをまるごと排除してもゲームとして何も変わらない。 -目に見えてしまうという仕様上、戦闘は問題もなく勝利しているのに勝手に決められた基準で低評価を見せつけられる事にもなる。 --独自の世界を形作るRPGにおいては世界観の破壊、没入感の欠如にも繋がる為「やらされている」感を助長する原因となってしまう。 -ドロップを狙う作業を行う場合高評価を取ると確率ボーナスがある為、一応意味はあるが、そういった敵は限られた極一部しか居ない。また、元々のドロップ率が何も無しが当たり前といった極低確率で殆ど意味がない。 -上記の様に戦闘のパターン化が可能で回数を重ねる事になる為、作業ゲーに拍車をかける上にその作業の弊害となる要素にもなっている。 ''追記'' -DLCの予定があり、公式ページにもソフトを持っていれば良いことがあるという告知もあった。 ---- **PS3独占からXbox360とのマルチに関して 本作は当初、PS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更されたという経緯がある。~ これはマイクロソフトの「360でも出してくれ」という要求を、Xbox 360が北米や欧州マーケットの家庭に広く普及していることからスクエニの和田社長が了承したためである。 -Xbox360版とPS3版との比較点 --38GBの容量であるPS3版から360版では20GB減らされて18GBとなっており、解像度がPS3版(1280x720)、Xbox360版が(1024x576) ---マルチタイトルでは基本スペックの低いPS3版が劣化する傾向があるが、本作は容量の少ないXbox360版が劣化する形となった。 --Xbox360はDVD-ROM3枚組となっている。 ---ただし、後に発売されたWin版も29GBであるが、''そのほとんどはプリレンダムービー''であり、ムービーだけで全容量の2/3(19.8GB)を占領している。結局はムービーが容量を食っているだけであり、リアルタイムムービー化すれば容量は足りたと思われる。実際、リアルタイムムービーがメインとなった『13-2』のWin版は15GB程度まで容量が減っている。 -このような経緯であるため削減された要素を全て収録したFFXIIIの完全版を求める声も多い。 --現在なら最大66GBまで容量があるので、一応実現可能なところもこの声を後押ししている感がある。 -マルチ化が決定した当初は北瀬氏などがインタビューで「''Xbox360版のFFXIIIが発売されるのは海外のみで、日本での発売は絶対に無い''」と明言している([[参照1>http://news.dengeki.com/elem/000/000/092/92658/]]、[[参照2>http://www.upload.ee/image/795448/e79bf4bc.jpg]])。ただし、「360用のインターナショナル版」については微妙に表現が違い、「(まだ国内版が出来てない状態なので)計画がない」とは言っているが「出さない」と明言はしていない。([[参照3>http://www.famitsu.com/game/news/1216673_1124.html]])。 --その後、2010年9月になって、日本の360で『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売が決定した。 ---北瀬氏は「日本でも発売の要望が多く、新型の登場などで2008年7月頃から状況が変わり日本でも360しか持ってない人がいると思うから出した。」と語っている。 ---発売はPS3版から''綺麗にほぼ1年後''であり、SCE側との何らかの契約で1年縛りがあったのではないかという噂もある。 ***インターナショナル版の特徴 -正式タイトルは『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル』 -戦闘面が調整され、味方のAIがより向上、追加要素であるイージーモードや英語音声(''日本語音声はない'')の追加が行われた。 --イージーモードは敵の強さ自体はノーマルモードと変わらないが、ブレイクゲージが段違いに上がりやすくなっており、ノーマルモードよりも格段に攻略が楽になっている。またイージーモードとノーマルモードはメニュー画面でいつでも任意で変更可能。ただしレアドロップ確率が0%になる。 ---のちにアルティメットヒッツの発売に伴い、''PS3版向けにもイージーモードの追加パッチが配信''された。 --英語音声については、過去のFFシリーズのインターナショナル版でも同様に英語音声のみの収録であった。 ---だが今作の場合、FFXIIのヴァンの配役の反省からか、非常に豪華な声優陣を揃えているため美麗なムービーで合わさる声優の演技も見所と言える部分である。それが英語音声だけの収録となる今作はそのFFXIIの時とは逆に非難するものも増えた。 ---ただし、英語版の声優の演技自体には非難はほぼなく、逆に英語であるため会話に紛れる専門用語の違和感を感じさせないとの意見もある。 -過去作品のインターナショナル版にあったような''追加ボスや追加イベントなどは一切無い''。パッチも考慮すると、微妙なバランス調整と英語音声、画質の劣化くらいしか違いがない。 -ゲーム本体の仕様変更は上記のみで殆どPS3版と差異はないが、初回版に''エンディング後の後日談を描いた小説と設定資料が掲載されたブックレット''が付属している。これに関してはゲームの内容が殆ど同じな上、本に収録するだけならゲームとセットで販売する必要が無いという批判も多々ある。 -またPS3版が売れたのにも関わらず何故PS3版のインターナショナルはないのかという批判もある。 --ただし、過去には『[[FFVIII>ファイナルファンタジーVIII]]』にもWin版が出たが海外版をベースにしており事実上のインターナショナル版ともいえる内容だった。 --『[[スターオーシャン4>スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-]]』は逆に、360で通常版が出た後にPS3でインターナショナル版が発売されている。 ---ちなみにそちらは逆にPS3版の画質が劣化している。 -2011年7月、『アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーXIII』(PS3)、『アルティメット ヒッツ インターナショナル ファイナルファンタジーXIII プラチナコレクション』(Xbox360)(どちらも廉価版)が発売された。 --Xbox版にはアルティメットヒッツ インターナショナルの''初回特典''であったブックレットが再び付属している。またこの特典はPS3の方にはやはり''ついていない''。 ---- **PC移植版の特徴 -2014年10月10日にPC移植版が発売された。事前に販売を開始した『VII』および『VIII』はスクエニ公式ストアでの配信だったが、こちらはSteamでの配信となり、DRM((DL販売ゲームのネット認証システム。『VII』『VIII』では認証回数に制限があり、回数が切れると買い直しになるという問題のあるシステムだった。))もこちらに準じている。 --基本的なゲーム内容、ゲームバランスには調整が入っておらず、CS版そのまま。 --最適化不足が目立ち、当初は画質が720pに固定され、グラフィックオプションも一切存在しないなど、PCゲームでは搭載して当然の要素がなかったため、世界中で不満が噴出する事態となった。 ---後に数回のアップデートが行われ、解像度は720pと1080pの選択式に、影解像度やアンチエイリアスの設定といった要素が追加され、少しは改善された(ただし、これでも他のPCゲームに比べると大幅に不足しているが)。 ---ちなみに国内からの購入では関係ないが、アジア版以外のバージョンでは容量が倍の60GBもあり、これも不満の的となった。その容量の殆どはプリレンダムービーで占められている。 ---ただし音声を日本語と英語の両バージョン収録し家庭用で出来なかった音声の切り替えが可能となっている。アジア版では日本語しか収録されていないためPCならではの部分がさらに少なくなっている。 -多数の不満が上がった事をスクエニ側も重く受け止めたらしく、当初2015年春までにライトニングサーガ3作を全てPCで配信するとしていた予定は大幅にずれ込み、最終作の『[[ライトニング リターンズ>ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]』の配信は2015年末となった。 --ただし、その分しっかり最適化されており、ユーザーレビューの総合評価も「非常に好評」を獲得している。 **クラウドゲーム版 -2014年10月9日にクラウドサービス「G-cluster」にてFF13の3部作が配信。 --クラウドサービスなので高速なインターネット環境とPS2以上の性能の機器があれば性能の低い様々な機器(PC、スマートフォン、iOS)でも楽しめる。 --ただしスマートフォン、iOSで遊ぶ際は別途ゲームパッドがないとプレイしにくい。タッチパネルのバーチャルパッドで操作するため、タッチ、スワイプ操作に最適化されていない。 --また常に3Mbps以上のストリーミング通信を行うため、Wifiでの通信が推奨される。 ---- **総評 本作を短く言い表せば、『''ストーリーを進めながら(コマンド式の)戦闘を楽しむゲーム''』である。~ これ自体はRPGというジャンルが持つ一つの側面であるが、本作は一般的なRPGの枠に囚われない、その方向性に特化した作りになっている。しかしながら、後述するようにこれが広く理解されるに至るまでには多くの時間がかかってしまった。~ [[ドラゴンクエストシリーズ]]や過去のFFシリーズのような、いわゆる「冒険を楽しむRPG」を遊びたいという人に本作を薦めるのは少し考える必要があるだろう。 戦闘システムは『アクティブタイムバトル(ATB)の正当進化』と言えるほど評価が高く、BGM・グラフィックも素晴らしい出来である。~ 「ファイナルファンタジー」シリーズが日本を代表するRPGであることから、「世界を旅する」過去のゲームデザインから離れた本作には極めて強い賛否両論が巻き起こった。~ 本作を「非常に面白い」と言う者もいれば「クソゲー」と言う者もおり、レビューサイトの評価は未だに安定しない。 各ハードファン&アンチ、FFファン&アンチ、『ファイナルファンタジー』というブランドそのものなど、様々な要因で大荒れしたのである。~ 本作を良くも悪くも象徴するのが「''一本道''」であり、これを受け入れるかどうかが賛否双方の評価を分ける決定的な論点となっている。~ この辺りはプレイヤーがストーリー重視orシステム重視、街で全ての住人と話したいorヒントをくれる住人とだけ話したい…など、「''RPGに何を求めているか''」によって評価が変わってくるだろう。 ---- **余談 -PS3初のFFとあってか大量に入荷した店が多く、購入したユーザーも多かった故か、かなり早い段階で中古で値崩れが起きていた。 --ただし、中古が値崩れするのはFFシリーズでは毎回恒例のことであり、「FFXIIIだから」そうなったわけではない。この辺りをネタにして本作を主人公のライトニングとかけて『在庫ニング』と揶揄するものもいる。 --また日本版においてもPS3版は約190万ほど売れたのに対し、360版は2011年2月現在で''2万本程度''しか売れていない。これはFFシリーズで外伝も含めて過去最低の売り上げを360版が記録した。 ---特典のみ目当てで購入した人も考慮すると、北瀬氏が言うように「360しか持っておらず、かつ(わざわざ1年遅れで英語音声の)FFXIIIが欲しい人」が相当少なかったということになる。 ---これらのことから「当初の独占の約束を破ってまで、今更日本で出す意味があったのか」という意見も多い。 -上記の『在庫ニング』と合わせてスラング化された一文が広まっており、ネタ的に有名な作品にもなっている。 --ストーリーの意味不明さや造語の多さを揶揄した『ファルシのルシがコクーンでパージ』、主人公ライトニングの設定を揶揄した『光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士』など。 ---なお、『光速の~』の部分に関してはとあるゲーム雑誌においてのライトニングの紹介文であり、''公式の文章ではない。''~ さらに言うと、''これらの要素は実際のゲームでは全く見られない''事もあり、ゲームをプレイしたユーザーの一部から反感も持たれた。~ %%結果、ライトニングがある意味で愛されるようになったと言えなくもないが。%% -ファミ通クロスレビューでは大多数の人が「どうせ満点(40点)だろう」と思われていたが、実際に付けられた点は39点だった。 --この結果には当初「ファミ通のレビューもまだ捨てたもんじゃない」と評価する者もいた、と思いきや1点減点の理由は「''FFなので厳しくした''」という意味不明なもの。~ その直前『NewスーパーマリオブラザーズWii』で「マリオを動かすだけでも面白い」という理由で40点満点を付けていたのもあり、読者のファミ通レビューへの信憑性はますます薄れる事となった。 -海外の大手レビューサイト「[[Metacritic>http://www.metacritic.com/]]」では、メタスコアは100点満点中82点の高得点を獲っており、ユーザーサイドのスコアは[[10点満点中8.1点>http://www.metacritic.com/games/platforms/ps3/finalfantasy13?q=final]]とそれなりの評価を下されている。 -PS3版『[[FFXIV>ファイナルファンタジーXIV]]』のβ体験版のキーが初回版に封入されており、それを目当てに購入したプレイヤーも少なくない。 --が、その『FFXIV』はPC版だけを先行発売にし、PS3版の発売が大幅に伸び2013年8月になってしまった((キーが全く使えなくなった訳ではない。))。詳しくは当該記事で。 -2011年、『[[ファイナルファンタジーXIII-2]]』が発売された。詳細は当該記事を参照。 -本作の発表と同時に『FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY』というシリーズの構想を発表していた。 --ゲーム内容や世界観のまったく異なる作品のストーリーの中核に「FABULA NOVA CRYSTALLIS」という共通の神話体系((ルシ、女神エトロなど共通の用語が使われている。))を持たせ、それぞれに『FFXIII』の名前を冠する((『FFXIII』以外の作品は外伝というわけではなく、「それぞれが『XIII』である」とのこと。))というものであった。 --が、紆余曲折から『アギトXIII』『ヴェルサスXIII』は『[[ファイナルファンタジー零式]](←アギトXIII)』『[[ファイナルファンタジーXV]](←ヴェルサスXIII)』と、最終的に名義としては独立したシリーズ作品として発表されることになった。 --要するに「『FFXIII』というナンバリングタイトルに相当する作品を複数出す」というこの構想、最終的にはいずれも正式なナンバリングタイトルとなることで形を変えて果たされたと言えるのかもしれない。 ---- //**関連リンク //[[FF13葬式スレ@ ウィキ>https://www29.atwiki.jp/ff13funeral/]] //-FF13の問題点が詳細にまとめられている。
*ファイナルファンタジーXIII 【ふぁいなるふぁんたじーさーてぃーん】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B000FNQXEO)&amazon(B00428LYRE)| |対応機種|プレイステーション3&br;Xbox 360&br;Windows XP~8 (Steam)|~| |メディア|【PS3】BD-ROM 1枚&br;【360】DVD-ROM 3枚組&br;【Win】ダウンロード専売ソフト|~| |発売・開発元|スクウェア・エニックス |~| |発売日|【PS3】2009年12月17日&br;【360】2010年12月16日&br;【Win】2014年10月10日((発表では10月9日となっていたが、北米時間での表記だったため日本での発売は10日にずれ込んだ。))|~| |定価|【PS3】9,240円&br;【360】4,980円 &br;【Win】1,800円|~| |レーティング|CERO:B(12才以上対象)|~| |廉価版|【PS3】アルティメットヒッツ&br;【360】プラチナコレクション&br; 2011年7月21日/3,990円|~| |判定|なし|~| |ポイント|難易度が高く全体的に自由度が低い&br;戦闘・BGM・グラフィックは高評価&br;現状最後のコマンド戦闘ナンバリング|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''双対する世界の真実に触れた時、&br;人は定められし宿命と対峙する。''} }} ~ ---- **概要 日本を代表するRPG『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング第13作。略称『FFXIII』『FF13』となっている。~ 当初はPS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更され、Win版やクラウドで遊べるスマホ版もリリースされた。 ---- **ゲームシステム ***ゲーム進行 -全13章からなる章立てのストーリー。 -マップは基本的には一方通行の一本道となっている。小さな寄り道や分かれ道はあるが、全体的には一本道である。 --ストーリー展開上、街などの拠点を利用するといったことはできない。戦闘後にHPが全回復するため宿屋は不要、買い物はマップ上のセーブポイントで行える。モブキャラとの会話はストーリー上の理由もあってあまり出来ないが、一部の場面では、モブキャラに近付けば話し声を聞くことはできる。 --単なる手抜きではなく、攻略本でのインタビューにて「物語をノンストップで進めるため11章までは後戻りできなくした」という発言からするとこれは意図的なデザインらしい。 -完全な一本道にならないように、第11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を窺わせる内容のサブイベントが用意されている。 -ゲーム進行に応じて、メニュー項目の「オートクリップ」という辞典のようなものに新たな情報が追加されたり、内容が更新されていく。 --これまでの物語のあらすじや、世界観設定の説明、ゲームシステムの説明などを参照できる。 -主人公であるライトニング以外にもいくつかのキャラの視点で物語が描かれる。プレイヤーキャラはそれぞれが別行動を取っていることが多く、操作キャラおよびメンバー構成はストーリー進行に応じて次々に変わっていく。 ***戦闘システム システム自体はシリーズ恒例のATB(アクティブタイムバトル)の発展型と言えるが、その全容は従来の作品とは全く異質のものとなっている。~ なお、『[[XV>ファイナルファンタジーXV]]』『XVI』及び『[[VIIR>ファイナルファンタジーVII リメイク]]』はアクションRPG形式を取っており、現時点では本作が最後のコマンド入力バトルを取った作品となっている。 -バトルメンバーは最大3人だがコマンドを入力するのは「リーダー」に設定したキャラ一人のみで、他のキャラはAIで自動的に行動する。 --リーダーのコマンド入力方式も、状況に合わせたコマンドが自動的に選ばれる「自動入力」が可能であり、「手動入力」といつでも任意で使い分けられる。 --各AIは自分のロール(役割)と戦闘状況に合わせて、単体攻撃/魔法・範囲攻撃/魔法・単体回復・全体回復・補助魔法などを使い分けてくれるようになっている。 ---また、後述するライブラで敵のステータスを予め調べておけば、味方は敵の弱点を突いた攻撃を自動で行ってくれる。 --戦闘中にリーダーを変えることはできず、リーダーが戦闘不能になるとその時点で戦闘は負けとなる。後述するように戦闘に負けても即座にやり直しが可能。 -ATBゲージが複数のコマンドを入力するスロットで区切られており、コマンドはゲージが満タンになってから入力するのではなく、あらかじめコマンドを「ストック」しておくことが可能。ATBゲージが溜まり次第キャラは入力されたコマンドを行っていく。 --例えば「たたかう」を3個入力した後にATBゲージが3本分溜まると3回「たたかう」を実行する。またコマンドによって消費するスロット数も異なる((「たたかう」ならスロットを1個消費するが、「ファイガ」などの強力な魔法は3個消費する。))。 -「MP」は廃止されているが、代わりに戦闘後に手に入る「TP(タクティカルポイント)」を消費して発動する強力な「TPアビリティ」が用意されている。 --強力な効果を発揮する魔法の他、敵のステータス・弱点を見破る「ライブラ」は今回はTPアビリティとして登場。後述するように弱点を突いてブレイクするのが重要な本作においてはかなり有効なアビリティと言える。 --『FF』シリーズの恒例と言える「召喚」もTPアビリティの1つ。『X』や『XII』と同じく召喚者と召喚獣のみでの戦闘となるモードだが、今回は「ドライビングモード」なる斜め上な新要素も登場。 -ロールとオプティマ --本作の戦闘ではパーティキャラにはロール(役割)が常に割り当てられている。 ---ロールによって使用可能なコマンドが大きく異なる。またロール自体に少々の能力補正効果もあり、ロールによっては敵に与えるダメージが少し増えたり、敵から受けるダメージが少し軽減されたりする。 ---ロールは「アタッカー」「ブラスター」「ディフェンダー」「ヒーラー」「エンハンサー」「ジャマー」の6種類。基本的には名前の通りの性質を持っているが、「アタッカー」は物理攻撃による直接のダメージを重視、ブラスターは魔法攻撃によりチェーンゲージを高めるのを重視したロールとなっている。 --オプティマは各キャラのロールを決めた、いわば「作戦」のようなものであり、戦闘中は臨機応変にこのオプティマを切り替えて対処していく、コマンド入力と並ぶプレイヤーが戦闘に介入するためのシステムとなっている。 --本作の戦闘は''的確なオプティマにタイミング良く切り替えることが全て''と言っても過言ではない。 ---コマンド入力はほぼ自動入力だけでいいので操作は単純なものであり、プレイヤーのやることは基本的にオプティマを切り替えるだけと言ってもいい。 ---その分、今はどれだけ攻めに集中するか、どれだけ守りに徹するかといった状況の的確な見極めが要求される戦闘システムとなっている。 -チェーンとブレイク --敵はチェーンゲージというものを持っており、敵に連続して攻撃を当てていく(チェーン)とゲージが上昇し与ダメージ率が増加、ゲージが満タンまで溜まれば敵を「ブレイク」状態にできる。 --ブレイク中は敵に与えるダメージに大きな倍率が掛かり、さらに相手を空中に打ち上げて無力化することもできる((ロール「アタッカー」の持つ「スマッシュアッパー」というオートアビリティが必要。発売前の情報では「うちあげ」として自分でコマンドを入力する必要があった。))ようになり、強大な敵を特大ダメージで叩き伏せる爽快感を味わうことができる。 --単純に「アタッカー」や「ブラスター」のメンバーで攻め続けていれば必ずブレイクでき、攻撃役が多いほど早くブレイクできるというだけのルールだが、当然敵の攻撃による妨害があるので、メンバー全員が全力で攻め続けられるわけではない。 ---敵の特性や状況に合わせて補助・回復・防御に人員を割きつつ、可能な限り多くのメンバーで攻めることが要求される。 --終盤は敵のHPもブレイク前提となるため、ブレイクしないとまともなダメージが与えられなくなる。ただし、その頃には各キャラが強力な固有技を覚えるため、ブレイクした際の爽快感に拍車が掛かる。 --一方で終盤になればなるほど敵はブレイクしづらくなるのでどうやってブレイクさせるか考えながら叩いているうちに結局一度もブレイクすること無く倒してしまったなんてことも起こる。もちろん時間はかかるしバトルランクは最低になるが。 -バトルランク(戦闘評価) --戦闘勝利時に、★の数1~5個の範囲でバトルランクが表示される。主に短時間で戦闘に勝利するほど★の数が増えて高ランクとなる。ランクが高いほど、その戦闘でのレアアイテム入手確率が上がるなどの利点がある。 -リスタート機能 --戦闘中に、いつでもエンカウント直前の状況からリスタートできる((ゲームオーバー後も同様にリスタート可能、ペナルティも一切無い。))。 --本作では戦闘から逃げることはできないが、このリスタートが実質的に「逃走」の上位互換的な機能となっている。 --ボス戦ではさすがに戦闘前の状況には戻れないが、代わりに戦闘開始直前にメニュー画面が呼び出されるようになっている。これにより装備の見直しができ、詰むことはまずない。 --死んで覚えるリスタート前提のバランスなので、序盤から総じて難易度は高い。 -一戦一戦を全力で戦うスタイルのゲームになった。 --上記の通りMPは廃止され、戦闘終了後にはHPが全回復し、戦闘不能や毒などの状態異常も全て治るため、雑魚戦でも遠慮なく全力で戦える。 --従来のような、ダンジョンの道中攻略においてHPやMPなどの残量を気にしながら進めるオーソドックスなスタイルではなくなっている。 ***成長システム -クリスタリウム --『[[X>ファイナルファンタジーX]]』のスフィア盤に似た成長システム。 --本作では経験値及びレベルによる成長要素は廃されている。代わりに、バトルで獲得できるCPを消費することで、HPや攻撃力の上昇、アビリティの習得といった強化を行う。 ---CPは戦闘に参加していない、もしくはパーティにいないキャラでも入手でき、戦闘不能状態のメンバーも問題なく獲得できる親切設計になっている。 ---『X』のスフィア盤同様、キャラを成長させるタイミングや、どの能力をさせるかといったことがプレイヤーの任意に委ねられており、無成長進行などの縛りプレイ(制限プレイ)に配慮した作りになっている。 --クリスタリウムには成長上限が設定されており、ストーリーを進めないと上限が開放されない。そのため、ボス等の強敵を相手に、単純なレベル上げで対抗できなくなっている。 ---これは言わば、開発側からの「想定したゲームバランスで遊んで欲しい」といった設計思想のあらわれである。 --キャラの能力値は「HP・物理攻撃力・魔法攻撃力」の3つのみに単純化されている。 -改造 --「素材」系のアイテムを消費して、装備品を強化するシステム。 --本作では、装備品自体にレベルや経験値の概念がある。装備品に素材を注ぎ込むと経験値が溜まり、レベルアップすると性能が強化される。 --クリスタリウムと違って、改造は最初から上限が高く設定されているため、改造の限界に達することはそうそうない。 ---- **評価点 -BGMの評価は高く、サウンドトラックも大きな売り上げを見せた。 --作曲は『[[サガフロ2>サガ フロンティア2]]』『[[アンサガ>アンリミテッド:サガ]]』『[[DCFFVII>ダージュ オブ ケルベロス ファイナルファンタジーVII]]』などに携わった浜渦正志氏が担当している。 --また、以前の作品は植松伸夫氏が主題歌など一部の楽曲を提供することが主だったが、本作は完全に''浜渦氏単独作曲''((過去に植松氏が作曲した楽曲のアレンジは使用されている。))となっている。 ---歴代シリーズのように植松氏担当でない点((しかし『X』から『XII』まで、植松氏は共同作曲、もしくは一部作曲に留まっている。))に多少の賛否はあるものの、「サンレス水郷」「閃光」「パルスdeチョコボ」などを筆頭に好評。 ---特に「閃光」においては、通常戦闘であるにもかかわらず((『アンサガ』の「バトルテーマ I」や、『サガフロ2』の後年バトルである「Feldschlacht IV」に加え、『シグマ ハーモニクス』の「希望与えし「戌吠の神楽」」など、以前から氏が手がける通常バトルのクオリティの高さは絶賛されていた。))緊迫感と爽快感に溢れる非常に素晴らしい楽曲で、PVをはじめとして作中でもさまざまな形でアレンジされ幾度も聴くことになる本作の象徴とも言える名曲である。本作の音楽の中で最初に手がけたもので思い出深い、と浜渦氏も語っている。 --本作のサウンドトラックは「通常版」に加え、本編未収録やTGSのPVに使われた、または原曲のプロトタイプなどが収録された「PLUS」に加え、並びに定番の「ピアノコレクションズ」が存在する。 ---これらのサウンドは海外サイトで大きく評価され、「OSVOSTOTY Awards」において「サントラフォーザイヤー」((オブザイヤーは『NieR RepliCant&Gestalt』だった。))、イギリスの「Golden Joystick Awards」では''国産ゲーで唯一サウンド部門を受賞''した。 ---特に「PLUS」版の音源はアルバムでしか視聴できないため、コンポーザーのファンなら一押しの品である。 -ややハードルが高いが楽しめる戦闘 --リーダーが落ちればゲームオーバーのため何も考えず戦うと全滅する事もあるが、APの使いみちやオプティマなど作戦を組めば突破可能な方法が見つかる事も多い。 --他、バフ、回復やデバフなど防御一辺倒にすれば時間はかかるが倒せる敵も多い。 ---ただそれだけで終わらないように、ブレイク出来ず時間がかかる事や、バトルランクの低下、死の宣告による時間制限などバランスが取られている。 ---バトルランクで高評価を得ようとすれば攻め込む戦い方を考える必要があるため、特に雑魚戦は「バトルランクで高評価を得られるか否かの腕試し」を楽しむ戦闘という趣になっている。 --味方AIもそこそこ賢く、基本的にはストレス無く戦える。 -『X』と違って、全パーティメンバーを限界まで育てても各キャラの性能差や長所・短所が失われたりはしない。 --各キャラよりも召喚獣の方がステータスが高いというバランスも崩れることはなく、召喚獣が使い物にならないということもない。 -ボスがちゃんと強い --『FF』シリーズにおいて難易度の高い戦闘はPSに移って以降裏ボスの一部を除いて久しく無かったことであり、久々に全滅上等の歯応えある難易度が評価される要因の1つになっている。 ---前半の山場ともいえる召喚獣戦のオーディンを初めとして、適当な戦い方では到底突破できない難関として立ちはだかるボスがいくつか存在する。ラスボス戦も同様である。 ---特に『[[X>ファイナルファンタジーX]]』や『[[XII>ファイナルファンタジーXII]]』とストーリー本編のボスが弱いのが続いていたため、久々に普通に全滅出来るラスボスと戦う事になった。 //『VIII』のアルティミシア、『IX』の永遠の闇も真っ当に叩こうとすると強い部分があるため『X』以降に変更しました。 -ビジュアル面 --PS2からこっちの『FF』の特徴でもあるグラフィックは屈指のもの。 --道中では絶景を楽しめる箇所が随所に存在する。何気なく立ち止まって辺りを見渡すだけでも、絵になるような場面が非常に多い。 -ロード時間が極めて短い --セーブデータをロードする際に長めのロードがあるが、その際にそれまでのあらすじが流れるのであまり気にならない。 --さすがにマップ間のロードはあるが、フィールドから戦闘画面、またはムービーへのロードなどは一切ない(画面の暗転すらない)。 --しかも、HDDへのインストール不要である。 --バトルロードも一瞬だけ画面が暗転するが、本当に一瞬なのでロードというよりは''シームレスバトル''に近い。 -イベント時間の短縮化 --本作は章仕立てということもあって、章終わりと次章始めにイベントが連続集中してイベント時間が長大になることを避けるため、ストーリーをオートクリップで補完する形を取っている。 --オートクリップではあらすじも見られるので、時間を置いてゲームを再開してもストーリーを見失うことがない。 --ネットを中心に声が上がっている「イベント中は活字だけを読みたい」派、「イベント中に動く映像は見たくない」派の人達は、イベントをスキップして映像を見ずに、オートクリップに書いてある「活字だけ」のストーリーを見られる。 -完全な一本道にならないように11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を窺わせる内容のサブイベントが用意されており、ここは自由度が高く非常に好評。 --ミッションの内容はストーリー進行上の強さでも問題なくクリアできる物から、全てのクリスタリウムを埋めてもなおきつい物まで様々。クリアするとご褒美がもらえる。 --マップ自体も非常に美しく(上記のアルカキルティ大平原が舞台)、歩くだけでも楽しめる物となっている。フィールド上を巨大な敵がうろついていたり、モンスター同士が争っていたりという場面もある。 --ミッションはクリア後でも受けることができるため、やりこみ派にも安心の仕様。 --なお、ミッションを全て埋めると最強の隠しボスが現れるので埋める意味が無いわけではない。 --サブイベントは主にキャラクターの間の絆が強調された内容だったり、何百年も前の遺跡のことだったり、ストーリー上で重要な「神」についてのものだったりなど様々。 ---ちなみに、発売前はこの11章に重点を置かれて宣伝されていた。そのためなぜこういうマップがあるのに他の章では用意できなかったのかと言われることに。 ---- **賛否両論点 -街施設はまず利用できない。 --モブキャラとの会話は基本的に不可で会話を盗み聞きする格好((主人公一行は物語冒頭でルシとなるが、ルシは政府ぐるみで接触者ごと追放(パージ)するほど恐れられている。盗み聞きに徹する姿勢自体に違和感を覚える人は少ないはず。))になる。 --ただ「情報収集が不要」「ショップの利用が便利」「道に迷わない」などの点では遊びやすくなっている面もある。 //問題点と賛否を分割。賛否分かれた記述となっているのがこの項目くらいなので、他は問題点へ。 -過去作とは違いキャラを自由に育成する事は不可能。 --『FF』シリーズの醍醐味の1つとして自由にキャラを成長出来る点がある。過去作は大抵後半からキャラ育成の自由度が大幅に伸び、極めればどのキャラを育てても全てのアビリティが使え、どのステータスも伸びているキャラになれた((『V』『VIII』『X』『XII(無印版)』など、多くの作品がこれに当てはまる。))。 --だが、本作は途中から多少の自由度は増えるものの最終ステータスに関してはキャラ毎に決められており、以前より自由度が減ったと感じられる((RPGに良くあるステータスのドーピング系アイテムも存在しない。))。 --一方でキャラの個性は失われることはなく、極端に弱いキャラも存在しない。普通にプレイする分には特に気にはならない上、育成が歴代で一番しやすかったり、ある程度決められているおかげで戦闘バランスが歴代の中でも整っている方になったという意見もある。 ---- **問題点 -とにかく後半まで自由が無い。 --同じく一本道が続く『X』に比べてもマップのギミック、パズル、ミニゲームすらなく具体的な世界地図も無いので、マップの閉塞感や単調さが目立ってしまう。 --一方通行一本道に後戻り不可と、『FF』シリーズの「シナリオの傍らに寄り道を楽しむ」要素が後半までお預けなのは不評。 --一本道の割に敵の配置頻度が高いが、序盤は育成の制限や習得アビリティの少なさの関係から、戦略という程出来る事も多くないため、かなりダレる。 ---この延々と続く一本道と、敵の配置数が多い割に変わり映えのしない戦闘の繰り返しが続くことが原因で、遊ぶことを辞めてしまったプレイヤーも多い。 -自由の増えた11章の問題点 --一度に1ミッションしか受けられない上、これまでの閉塞感を打ち破るほどにマップがだだっ広い。もちろん移動にチョコボはあるのだが、そこまでいくつかのミッションを熟す必要があり、徒歩の行き来が大変。 -イベントとイベントの間が移動するだけの展開が続く場所がある。 --イベントムービーが長くなりすぎるのを回避する処置なのだろうが、戦闘や探索もない箇所で移動するだけならば最初からイベントを繋いでくれればよかったと思わせる場所がある。 --そういう場所にも何故かセーブポイントが置いてあり、戦闘が無く肩透かしを食らうことも。 ''シナリオの飲み込みにくさ'' -本編の世界観のための造語が多く、そのことを揶揄されている。プレイヤーが面食らい世界観を飲み込むのに時間がかかるのはマイナス。 --特に、''そういった用語を用いて無駄に難解に見せようとしている''のが大きな問題点。 --ゲームを開始直後からドンドン話が進んでいく上に造語を連発されて、まるで全て知っているかのように進められても、何も知らないプレイヤーが置いてきぼりを食らうのも無理はない。 //--特に序盤〜最初のボスまでの流れは(悪い意味で)圧巻。世界観、用語、キャラクター同士の関係性、全て何もかもプレイヤーは知らないのに、知ってる前提で話が進んでいくのでもはや笑うしかない。他の作品ならストーリーの中盤以降で行われるであろうネタばらしシーンや、(おそらくプレイヤーを感動させようとしている)キスシーンを最序盤から行う。 //-作者はキャラクターを理解し、キャラクターに愛着があり、シナリオを理解しているのだろうが、プレイヤーはそうではないので感情移入できず、冷めた目で見る事になる。ここまでストーリーテリングが下手な作品はそうはないだろう。 //感情的で客観性に欠ける一節の為、co。 --神々が引き起こす理不尽な定めに対して、理屈では説明しきれない奇跡を引き起こして抗うのが本作の流れ。難しく考えなければ勢いだけで非常にスケールの大きなことを成し遂げていくので、爽快ではある。 ---しかしストーリーの理屈や整合性を考え始めると、爽快さよりも世界観の妙な理不尽さや強引・ご都合主義な展開といった粗に目が行ってしまう。 #region(close,具体的な結末について) -主人公達がシ骸(アンデッドのようなもの)になったにもかかわらず生身の人間として唐突に復活したり、主人公達がいる世界(コクーン)を物理的に支えているラスボスを考えなしに倒してしまい、崩壊する世界を特に説明なく「奇跡」によって留めることに成功する…といった''大規模なご都合展開''が繰り広げられる。 --一応、続編である『[[ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]』できっちり補完説明はしてくれるのだが、裏を返せばそれまでプレイヤーはなぜこのようになったのかについて推測するしかなかった。 #endregion -本編で明かされない要素が多い。 --本編中で明かされないまま終わった設定やストーリーの核心は設定資料(アルティマニアΩ)で解説されている。 --エンディングの描写についても説明があるため興味がある人は閲覧推奨。 --だがシナリオに関係しないものはいいとして、シナリオに関係するものは本来はゲーム内で完結して明かされるべきでないだろうか。 ''通常戦闘の問題点'' //-MPの概念が無く、HPも戦闘毎に回復されるため、その戦闘を切り抜ける事が念頭にある。 //--主人公が落ちれば即アウトとはいえ、バフ、デバフ、回復を徹底していれば戦闘は続けられるし、防御重視で持久戦を目指せば負けることは少ないのだが戦闘時間が伸びるため退屈に感じやすい。 -状態異常の問題。 --大抵の場合において状態異常が有効な戦闘であるが、当然敵側も使ってくる。それを防ぐ手段に乏しい。 --状態異常を防ぐ装備品は初期状態で30%、最大限に強化しても45%の確率でしか防いでくれないため、対処策として不安定。 --ベールの魔法が必要になるので、それを覚えているキャラクターをメンバーに入れなければならなくなる。 ---その上、状態異常を防ぐ装備を付けてベールを使ってなお、状態異常耐性は100%にはならないので、運の要素が強い。 ---ここまでやって状態異常を防げないのは調整不足としか言いようがない。2回目のバルトアンデルス戦で顕著。 --その割には、敵側は状態異常や弱体化に強い耐性を持っている。 ---中盤以降のボス戦は相手に弱体化を入れていくのが前提になっているのでさっさと弱体化してしまいたいが、デプロテを4回使っても一度もかからないことが多々ある。 ---今作は状態異常や弱体化は戦略の1つではなく必須となっているため、非常にストレス。 ---その上で上記のバルトアンデルス戦はせっかく入れた強化も剥がしてくるため、時間がかかり爽快感がない。 -味方のAIが非効率 --補助魔法は「1種類ずつ人数分順番に」回復魔法は「単体魔法を人数分順番に」のように単体への付与を優先する傾向にある。特段無意味な行動を取るような馬鹿AIではないのが幸いだがピンチで発揮されると困る。 --弱体・妨害なども同様で、1体1体順番にかけようとするため、対複数になりやすい雑魚戦では本来有利に運ぶ為のハズが、効率が悪いせいで殆ど機能しない・使わない様になってしまう。 ---そして、配置されている敵が多いという点が相まって、プレイヤーに「補助や弱体・妨害の必要性・重要性が伝わり辛い」という悪循環が発生してしまい、それが今作が高難度であるというイメージに繋がる悪因となっている節がある。 -戦闘中のコマンド選択のレスポンスが悪い --リアルタイム戦闘のためコマンド入力は出来るだけ速やかに行いたいが、反映までに微妙な待ち時間が発生する。 ---自動入力では、すぐに使って欲しいコマンドを使ってくれなかったりするのでどちらも問題あり。 --アビリティの種類が多いので、手動だと選択も大変。リスト表示も横2列、縦3行であり、数に対し少ない。 ---アビリティの場所を入れ替える機能が無い。『IV』にすらあったのに。 -オプティマチェンジの問題点 --戦闘中は初回に演出が入り、コマンド入力を待たされる。この間もゲージの増加は続くため、演出終了後に敵が行動することもある。 --オプティマがメンバーを換えるごとに初期化されるため、再設定が必要になる。バトルメンバーとオプティマ保存機能が欲しかったところ。 -キャラカスタマイズも解禁まで時間がかかる --特にクリスタリウムや改造を利用出来ない第1章~第2章が単調に感じやすい。 ---それ以降もキャラ達がずっと離れているストーリーの都合や育成の上限などが続くため、できること・やれることが少ないままの期間が非常に長い。 ---結果として終盤に入るまで戦闘は適当に○ボタンで攻撃を繰り返したり、時折L1ボタンを押して戦いを変える程度の作業にしかならない。 --敵を倒しても得られるものはほとんど無い序盤でも雑魚敵が結構な頻度で配置されているので煩わしい。 --いざ戦闘が始まって頭を使う要素としては、回復アイテムを使う、先ほどのようなL1でオプティマを変更する程度。 --むしろ、敵に負けてその結果を参考にしながら戦略を立て直すところの方に頭を使うことになる。 --上記メンバーの半固定や成長上限が原因で序盤は勝ち方が決まっているケースも多い。 -徐々に出来る事が増えていくとはいえ、そのペースも遅く、メンバーが揃う終盤まで戦闘はほぼ作業になってしまう。 -序盤から戦闘が楽しめるゲームバランス・デザインにすべきだっただろう。 -召喚獣の扱いがよくない --元々『FF』シリーズでは演出の長さの割に威力がイマイチで使われにくいという懸念事項を持つ傾向にある。 --本作でも戦闘中はリーダーの召喚獣しか喚び出せず、キャラ毎に1体しか配されない都合から、リーダーにしなかったキャラの召喚獣がそのまま死蔵されることも。 ---そうでなくともパーティメンバーの固定やリーダー固定の時期も長く、リーダーでないキャラの召喚獣が腐ってしまう。 ---今作は久々に強い召喚獣もあるので使いたいところではあるのだが。 -全体マップは北向き固定ではなく進行方向に応じて回転するため、やや扱いづらい。 --東西南北の概念を持つのがアルカキルティ大平原くらいでマップのない事も多いが。 ---- **総評 本作を短く言い表せば、「''ストーリーを進めながら(コマンド式の)戦闘を楽しむゲーム''」である。~ これ自体はRPGというジャンルが持つ1つの側面であるが、本作は一般的なRPGの枠に囚われない、その方向性に特化した作りになっている。~ しかしながら、後述するようにこれが広く理解されるに至るまでには多くの時間がかかってしまった。~ 『世界樹の迷宮』シリーズや『ドラゴンクエスト』シリーズ、過去の『FF』シリーズのような、いわゆる「冒険を楽しむRPG」を遊びたいという人に本作を薦めるのは少し考える必要があるだろう。 戦闘システムは「アクティブタイムバトル(ATB)の正当進化」と言えるほど評価が高く、BGM・グラフィックも素晴らしい出来である。~ 『ファイナルファンタジー』シリーズが日本を代表するRPGであることから、「世界を旅する」過去のゲームデザインから離れた本作には極めて強い賛否両論が巻き起こった。~ 本作を「非常に面白い」と言う者もいれば「クソゲー」と言う者もおり、レビューサイトの評価は未だに安定しない。 各ハードのファン&アンチ、シリーズのファン&アンチ、『ファイナルファンタジー』というブランドそのものなど、様々な要因で大荒れしたのである。~ 本作を良くも悪くも象徴するのが「''一本道''」であり、これを受け入れるかどうかが賛否双方の評価を分ける決定的な論点となっている。~ この辺りはプレイヤーがストーリー重視orシステム重視、街で全ての住人と話したいorヒントをくれる住人とだけ話したい…など、「''RPGに何を求めているか''」によって評価が変わってくるだろう。 ---- **PS3独占から360とのマルチへの変更に関して 本作は当初PS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更されたという経緯がある。~ これは、マイクロソフトの「360でも出してくれ」という要求を、360が北米、欧州マーケットの家庭に広く普及していたことを理由にスクエニの和田社長が了承したためである。 -PS3版と360版との比較点 --38GBの容量であるPS3版から360版では20GB減らされて18GBとなっており、解像度がPS3版は1920x1080(プリレンダムービーは1280x720)で360版は1280x720(同1024x576)となっている。 ---マルチタイトルでは基本GPU性能やPCとの調和性が低いPS3版が劣化する傾向があるが、本作はCPU性能が低く容量の少ない360版が劣化する形となった((そもそも本作はPS3ソフトでも数少ない「PS3に十分最適化されたソフト」であり、本来PS3は低いGPU性能を当時としては超高性能のCPUで補い、CPUとGPUでグラフィックの並列処理を行うことで真の性能を発揮する、いわゆる「特化型ハード」である。))。 --360はDVD-ROM3枚組となっている。 ---ただし、後に発売されたWin版も29GBであるが、''そのほとんどはプリレンダムービー''であり、ムービーだけで全容量の2/3(19.8GB)を占領している。結局はムービーが容量を食っているだけであり、リアルタイムムービー化すれば容量は足りたと思われる。 ---実際、リアルタイムムービーがメインとなった『XIII-2』のWin版は15GB程度まで容量が減っている。 -このような経緯であるため削減された要素を全て収録した本作の完全版を求める声も多い。 --現在なら最大66GBまで容量があるので、一応実現可能なところもこの声を後押ししている感がある。 -マルチ化が決定した当初は北瀬氏などがインタビューで「''360版の『XIII』が発売されるのは海外のみで、日本での発売は絶対に無い''」と明言している([[参照1>http://i.kinja-img.com/gawker-media/image/upload/c_scale,f_auto,fl_progressive,pg_1,q_80,w_800/18hdtpgz6b27ejpg.jpg]]・[[参照2>http://news.dengeki.com/elem/000/000/092/92658/]])。 --ただし、「360用のインターナショナル版」については微妙に表現が違い、「(まだ国内版が出来てない状態なので)計画がない」とは言っているが「出さない」と明言はしていなかった。 ---その後、2010年9月になって、日本の360で『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売が決定した。 --北瀬氏は「日本でも発売の要望が多く、新型の登場などで2008年7月頃から状況が変わり日本でも360しか持ってない人がいると思うから出した」と語っている。 ---発売はPS3版からCOLOR(red){''綺麗にほぼ1年後''}であり、「''日本のSCE側と何らかの契約で1年縛りがあったのではないか''」という噂もある。 ***インターナショナル版の特徴 -正式タイトルは『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル』 -戦闘面が調整され、味方のAIがより向上、追加要素であるイージーモードや英語音声(''日本語音声はない'')の追加が行われた。 --イージーモードは敵の強さ自体はノーマルモードと変わらないが、ブレイクゲージが段違いに上がりやすくなっており、ノーマルモードよりも格段に攻略が楽になっている。 --また、イージーモードとノーマルモードはメニュー画面でいつでも任意で変更可能。ただし、レアドロップ確率が0%になる。 ---後に『アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売に伴い、''PS3版向けにもイージーモードの追加パッチが配信''された。 --英語音声については、過去の『FF』シリーズのインターナショナル版でも同様に英語音声のみの収録であった。 ---だが、今作の場合『XII』のヴァンの配役の反省からか、非常に豪華な声優陣を揃えているため美麗なムービーで合わさる声優の演技も見所と言える部分である。それが英語音声だけの収録となる今作はその『XII』の時とは逆に非難するものも増えた。 ---英語版の声優の演技自体には非難はほぼなく、逆に英語であるため会話に紛れる専門用語の違和感を感じさせないとの意見もある。 -過去作品のインターナショナル版にあったような''追加ボスや追加イベントなどは一切無い。''パッチも考慮すると、微妙なバランス調整と英語音声、画質の劣化くらいしか違いがない。 -ゲーム本体の仕様変更は上記のみでほとんどPS3版と差異はないが、初回版に''エンディング後の後日談を描いた小説と設定資料が掲載されたブックレット''が付属している。 --これに関してはゲームの内容がほとんど同じな上、本に収録するだけならゲームとセットで販売する必要が無いという批判も多々ある。 -また、PS3版が売れたのにもかかわらず何故PS3版のインターナショナルはないのかという批判もある。 --ただし、過去には『[[VIII>ファイナルファンタジーVIII]]』にもWin版が出たが海外版をベースにしており事実上のインターナショナル版ともいえる内容だった。 --『[[スターオーシャン4>スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-]]』は逆に、360で通常版が出た後にPS3でインターナショナル版が発売されている。 ---ちなみに、そちらは逆にPS3版の画質が劣化している。 -2011年7月、『アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーXIII (PS3)』『アルティメット ヒッツ インターナショナル ファイナルファンタジーXIII プラチナコレクション(360)』が発売(どちらも廉価版)された。 --360版には『アルティメットヒッツ インターナショナル』の''初回特典''であったブックレットが再び付属している。また、この特典はPS3の方にはやはり''付属していない。'' ---- **Win移植版の特徴 -2014年10月10日にPC移植版が発売された。事前に販売を開始した『VII』及び『VIII』はスクエニ公式ストアでの配信だったが、こちらはSteamでの配信となり、DRM((ダウンロード販売ゲームのネット認証システム。『VII』『VIII』では認証回数に制限があり、回数が切れると買い直しになるという問題のあるシステムだった。))もこちらに準じている。 --基本的なゲーム内容、ゲームバランスには調整が入っておらず、CS版そのまま。 --最適化不足が目立ち、当初は画質が720pに固定され、グラフィックオプションも一切存在しないなど、PCゲームでは搭載して当然の要素がなかったため、世界中で不満が噴出する事態となった。 ---後に数回のアップデートが行われ、解像度は720pと1080pの選択式に、影解像度やアンチエイリアスの設定といった要素が追加され、少しは改善された((ただし、これでも他のPCゲームに比べると大幅に不足しているが。))。 ---ちなみに国内からの購入では関係ないが、アジア版以外のバージョンでは容量が倍の60GBもあり、これも不満の的となった。 ---非アジア版では日本語と英語の音声を収録している為、各ボイス分のプリレンダムービーが容量の大部分を占めている。当然ながら切り替え機能を望む声も。 --フルスクリーンとウインドウモードへの切り替えが出来るのだが、''強制的にマウス操作がゲーム側に取られてしまうため、ウインドウモードにする利点がまるでない。''一応、Alt+Tabでウインドウ切り替え実行するなどで回避は可能。 -多数の不満が上がったことをスクエニ側も重く受け止めたらしく、当初2015年春までにライトニングサーガ3作を全てPCで配信するとしていた予定は大幅にずれ込み、最終作の『[[ライトニング リターンズ>ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]』の配信は2015年末となった。 --ただし、その分しっかり最適化されており、ユーザーレビューの総合評価も「非常に好評」を獲得している。 ---- **クラウドゲーム版 -2014年10月9日にクラウドサービス「G-cluster」にて『XIII』の3部作が配信。 --クラウドサービスなので高速なインターネット環境とPS2以上の性能の機器があれば性能の低い様々な機器(PCとスマートフォン)でも楽しめる。 --ただしスマートフォン、iOSで遊ぶ際は別途ゲームパッドがないとプレイしにくい。タッチパネルのバーチャルパッドで操作するため、タッチ、スワイプ操作に最適化されていない。 --また、常に3Mbps以上のストリーミング通信を行うため、Wi-Fiでの通信が推奨される。 ---- **余談 -PS3初の『FF』とあってか大量に入荷した店が多く、購入したユーザーも多かった故か、かなり早い段階で中古で値崩れが起きていた。 --ただし、中古が値崩れするのは『FF』シリーズでは毎回恒例のことであり、''『XIII』だからそうなったわけではない。''この辺りをネタにして本作を主人公のライトニングとかけて「在庫ニング」と揶揄するものもいる。 --また、日本版においてもPS3版は約190万売れたのに対し、360版は2011年2月現在でCOLOR(red){''2万本程度''}しか売れていない。これは『FF』シリーズで外伝も含めて''過去最低の売り上げを360版が記録した。'' ---特典のみ目当てで購入した人も考慮すると、北瀬氏が言うように「360しか持っておらず、なおかつ1年遅れで英語音声の『XIII』が欲しい人」が相当少なかったということになる。 ---これらのことから「当初の独占の約束を破ってまで、今更日本で出す意味があったのか」という意見が多く、前述した''日本のSCE側との契約で1年の時限独占だった''という疑いも強くなった。 -上記の「在庫ニング」と合わせてスラング化された一文が広まっており、ネタ的に有名な作品にもなっている。 --ストーリーの意味不明さや造語の多さを揶揄した「ファルシのルシがコクーンでパージ」や、主人公ライトニングの設定を揶揄した「光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士」など。 ---現在でも後続シリーズ作において意味不明なストーリーを揶揄する言葉として扱われている。ただ、造語の意味が知られていない傾向にもあり、エアプ判別の側面も一応ある。 //---揶揄されている造語というのはただの地名、職業名、登場人物名であり、ファンタジー小説において、知ってる人が見れば理解できる、知らない人が見れば理解できない、当たり前の現象である。 //---自分も知らない相手も知らない小説の話が、お互い通じるべくもない。 ---なお、「光速の~」の部分に関してはとあるゲーム雑誌においてのライトニングの紹介文であり、''公式の文章ではない。'' ---さらに言うと、''これらの要素は実際のゲームでは全く見られない''こともあり、ゲームをプレイしたユーザーの一部から反感も持たれた。 --ただ、後の『ライトニングリターンズ』などでのライトニングの扱いを顧みるに、''スクエニ側もこのネタ及びユーザー側のネタ扱いを悪ノリで取り入れた節が見られている。'' //%%結果、ライトニングがある意味で愛されるようになったと言えなくもないが。%% //-ファミ通クロスレビューでは大多数の人が「どうせ満点(40点)だろう」と思われていたが、実際に付けられた点は39点だった。 //--この結果には当初「ファミ通のレビューもまだ捨てたもんじゃない」と評価する者もいた。 //---しかし、1点減点の理由は「''FFなので厳しくした''」という意味不明なもの。その直前『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』で「マリオを動かすだけでも面白い」という理由で40点満点を付けていたのもあり、読者のファミ通レビューへの信憑性はますます薄れる事となった。 //-なお、海外の大手レビューサイト「[[Metacritic>http://www.metacritic.com/]]」では、メタスコアは100点満点中82点の高得点を獲っており、ユーザーサイドのスコアは[[10点満点中8.1点>http://www.metacritic.com/games/platforms/ps3/finalfantasy13?q=final]]とそれなりの評価を下されている。 //以上外部サイトの評価ですが、ゲームそのものの評価に当たらず、作品の派生にも影響がない部分であり割愛しています //↑いまだにネタにされているファルシ云々の部分を加筆して解禁してみました。 -PS3版『[[XIV>ファイナルファンタジーXIV]]』のβ体験版のキーが初回版に封入されており、それを目当てに購入したプレイヤーも少なくない。 --が、その『XIV』はWin版だけを先行発売にし、PS3版の発売が大幅に伸び2013年8月になってしまった((キーが全く使えなくなった訳ではない。))。詳しくは当該記事で。 -本作の発表と同時に『FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY』というシリーズ展開を予定していることを発表していた。 --ゲーム内容や世界観のまったく異なる作品のストーリーの中核に「FABULA NOVA CRYSTALLIS」という共通の神話体系((ルシ、女神エトロなど共通の用語が使われている。))を持たせ、それぞれに『XIII』の名前を冠する((『XIII』以外の作品は外伝というわけではなく、「それぞれが『XIII』である」とのこと。))というものであった。 --当初は『アギトXIII』『ヴェルサスXIII』が発表されていたが、結局は『[[ファイナルファンタジー零式]] (アギトXIII)』『[[ファイナルファンタジーXV]] (ヴェルサスXIII)』と『XIII』とは別の作品として形になっている。 --要するに「『XIII』というナンバリングタイトルに相当する作品を複数出す」というこの構想、最終的には''いずれも正式なナンバリングタイトルとなることで形を変えて果たされた''と言えるのかもしれない。 ---- **その後の展開 -2011年12月15日に続編『[[ファイナルファンタジーXIII-2]]』がPS3/360で発売された。詳細は作品ページを参照。

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