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ソーマブリンガー」を以下のとおり復元します。
*ソーマブリンガー
【そーまぶりんがー】

|ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00142L61A)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|モノリスソフト|~|
|発売日|2008年2月28日|~|
|定価|¥4,800(税込)|~|
|ポイント|棒立ちアクション&br()「普通に面白い」佳作ゲー|~|
#contents(fromhere)
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**概要
-ニンテンドーDSで発売されたアクションRPGのオリジナルタイトル。
-0章(プロローグ)から6章までの章立てのストーリーとなっており、主人公とNPCの仲間二人(最大三人)でダンジョンを進み、ボスを倒すことで各章をクリアしていく。
-キャラ名や作中の用語はドイツ語風に統一されている。
-『ゼノギアス』の高橋哲哉が初めてプロデューサーを勤めた作品でもある。そのためゼノシリーズに一部近い部分も見受けられる。

**評価点
-ABXYのそれぞれのボタンに通常攻撃やアビリティを割り振るという、シンプルでとっつきやすい戦闘システム。
-公式にて「協力アクションRPG」と銘打たれている通り、ワイヤレス通信を使ったマルチプレイが可能である。
--これによる協力プレイはある程度の戦略性を求められるためやりごたえがあり、また不要なアイテムのトレードを行えるなど「マルチプレイこそが本番」という声も。
-主人公にはそれぞれ武器や魔法など得意分野が異なる「職業」を設定できる(設定できるのはスタート時のみで、プレイ中に変更はできない)。
--その上でステータスや魔法・技などのアビリティに自由にポイントを割り振ることによって、多彩なキャラカスタムが可能。
---マルチプレイも可能であるため、それぞれ非常に個性的なキャラクターを持ち寄ってプレイできる。
-任天堂が関わっているだけあって致命的なバグや欠陥などはなく、手軽に手堅く遊べる。
-光田康典が手がけたBGMの評価は高い。
--「ring」「脅威の呼び声」など印象に残るものも多く、光田氏がDSの音楽性能を研究して作り出したというだけあり、非常に音質も良い。
-グラフィックもDSなりのポリゴンではあるが比較的好評。
-クリア後の「EXダンジョン」の存在や町のクエスト、レアアイテム集めなどやり込み要素も多めに設定されている。

**問題点
***システム面
-ARPGとして見た場合、戦闘のアクション面には欠点が目立つ。
--全体的にモーションが重く通常攻撃にも隙が存在し、基本的にこちらが攻撃する時は敵の攻撃を食らうことが前提になるため立ち止まっての殴り合いに終始しがち。
---一応、走りまわって背後を取るなどのポジション取りやアビリティの組み合わせなど工夫できる点もあるが、色々考えて工夫した結果またゴリ押しに行き着いたという人が多かった。
--敵の攻撃判定がグラフィックと合っておらず妙に広く、避けたと思ったら食らっていたということが多い。このため見切りが困難で従来のARPGのようなヒットアンドアウェイ戦法が取りにくい。
---上記のことから、アクションRPGというより「シームレスのコマンドRPG」や「クリックゲーとも呼ばれるいわゆるDiablo系オンラインゲーム」に近い。
--ただ上記ににもあるように、マルチプレイならポジション取りなどはある程度考える必要はでてくる。
-「ブレイク」という相手を吹き飛ばして一定時間無防備状態にするシステムがボス戦や高難易度では敵の方が有利なシステムになってしまっている。
--体力を上げたり防具などで確率を下げる事はできるが、上記のように攻撃を避けること自体が困難なこともあって確実に回避する手段はほぼ存在しない。
---難易度ハードのボス戦ともなると後衛キャラなどは一撃でブレイクされ追撃で簡単に死んでしまうため、「後衛のHPは1で十分」という皮肉られることもある。

-これらの点により、特に序盤から中盤にかけて戦闘が単調になり、飽きてしまいやすい。

-ダンジョンがやたら広い割に移動速度が遅い。
--装備のオプションとして移動速度を上げるものがあるが、始めから移動速度を早くするかダッシュ機能といったものを搭載してほしいとする声もあった。

***有り余るアイテムと金
-アイテムが大量に手に入るが、主人公は得意武器しか装備できず、NPCの装備変更はできないため、ほとんどの装備アイテムが換金以外に存在価値がない。
--また、すぐにアイテム欄がいっぱいになり、倉庫もそれほど多くしまえないため、店で売ったりして整理しなければならず面倒。
--ちなみにその店も扱っている装備アイテムが微妙なものしか無く、たまに回復アイテムを補充する以外は単なる下取り屋である。
-クリア後周回プレイが可能だが、難易度変更以外に引き継ぎ要素は一切無く((アイテムや金は持ち越せない))、二周目以降主人公キャラを変更してもストーリーやイベントは一切変化しない。そのため二周目以降をプレイしようという意欲が湧きにくい。

**賛否両論点
***ストーリー面
-今作のストーリーは高橋哲哉氏の妻である嵯峨空哉氏が担当している。 そのためかゼノサーガシリーズなどのように独自用語が多く、ラスボスやソーマというエネルギーの設定など一部ゼノシリーズに近い設定も見受けられる。
--「モノリスらしい」「伏線が秀逸」などの意見もあれば「ゼノのような意外性がない」「印象が薄い」といった意見の両方が見られる。超展開があったりと完成度が低いわけではないため、好みの問題といったところか。
-キャラクターの個性がやや空回りしている部分がある。
--メイン主人公の「ヴェルト」は熱血な性格が空回り気味である。また「何でイデア(ヒロイン)と惹かれあうのか」といった疑問をもつものもいた。

***その他
-全体的に難易度は低め。ボスもダメージを持ち越したまま撤退して体勢を立て直すことができるので、詰まって投げるようなことはまず無い。
--子供やライト層にはちょうどいいが、ゴリ押し上等のゲームバランスも相俟って物足りないという声も。
-自由度の高いキャラカスタムは概ね好意的に評価されている。
--ただ振りなおしが容易で強いアビリティに一点集中が可能な点は、手軽に色々なアビリティを試せるという利点と同じものしか使わないという欠点を併せ持っている。
-マルチプレイがゲームの戦略性を高めると評価点にあるが、ゲーム自体がWi-fiに対応しておらず、販売本数もあまり奮わなかったためそれを体験できたプレイヤーは少数に留まってしまった。
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**総評
-「それなりに面白い」「悪くはない」という感想が示す通り致命的な欠点はなく普通に遊べる無難な出来のゲームである。
-上記のアクション性の弱さは、聖剣伝説のようなゲームを期待したARPGファンからは落胆の声もあがった。
-上にもあったが、ARPGというよりいわゆるDiablo系オンラインゲームに近いため、それらのゲームに馴染みの深いユーザーからの評価は比較的高い。またネトゲのシングルプレイを延々やり込むという人にはオススメ。
-「マイナス点を改善すれば良ゲーになる」という声もあり続編が期待されているが、2011年現在続編の制作は発表されていない。
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**余談
-『ゼノギアス』の高橋哲哉がプロデュースを行っていることもあってか、アメリカ(北米)において「ローカライズが期待されるゲームベスト10」に選ばれている。

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