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シーファイターポセイドン」を以下のとおり復元します。
*シーファイターポセイドン
【しーふぁいたーぽせいどん】

|ジャンル|シューティング|#amazon(B0017P1QVE)|
|対応機種|アーケード(SJシステム基板)|~|
|発売・開発元|タイトー|~|
|稼動開始日|1984年|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|深海系人質救出シューティング&br()使い捨て水中スクーターの使い方が鍵|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-1984年にてタイトーがアーケードにリリースした横スクロールシューティング。
-ダイバーを操り、敵の攻撃を掻い潜りながらも深海内に捕らわれている人質を救出するのが目的。
-一人~二人交互プレイ可能。全4ステージ((ゲーム上では「ラウンド」だが、便宜上このページでは「ステージ」と表記する。))構成のエンドレスループ制。

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**主なルール
-各ステージにはカプセルに閉じ込められた5~8人の人質が捕らわれており、それを全員救出すればノルマ達成でステージクリアとなる。
--特にボス的な存在を倒すような目的は本作には存在しない。また、人質を全員救出しないと延々とステージを彷徨うハメとなる。

-操作コントローラーはレバーと2ボタン。レバーにてダイバーの八方向移動操作、ボタンは各自、ショットボタンと脱出ボタンに使用する。
--ダイバーが画面左側に留まっているとスクロールスピードが減少し、逆に右側に留まるとスピードが増す性質がある。
--ショットボタンにてダイバーのメイン攻撃となる魚雷もしくは水中銃を発射する。魚雷/水中銃は2連射が可能。
--脱出ボタンなどに関しては下記参照の事。

-ステージ開始時はダイバーが水中スクーター(以下「スクーター」と表記)に乗った状態でのスタートとなる。
--ダイバーがスクーターに乗っている状態では前方のみに魚雷が発射でき、ダイバーの方向転換はできない。
--敵のうち「人型の敵」と「鮫」に対しては、スクーターで触れただけで轢き殺して倒せる。
---「スクーターに乗った人型の敵」に対しても、人にスクーターが接触すれば倒せる。但しスクーター同士を接触させてしまうと双方が爆発してしまう。
--スクーターに乗っていると「燃料ゲージ」が段々と消費され、これが0になるとスクーターは壊れた後に爆発を起こしてしまう。&br()また、スクーターが被弾もしくは地形に衝突する等してダメージを受けると同様の爆発が起きる。
---燃料回復の手段は無く、同じスクーターを永久に乗り回すことは出来ない。
---燃料切れで爆発する前に、いかにスクーターを迅速に切り替えていくかが本作の鍵となる。
--スクーターの爆発に巻き込まれるとダイバーはミスしてしまうが、''スクーターが壊れて爆発する前に脱出ボタンを押せばミスは免れる''。
--脱出ボタンを押すと、スクーターの切り離しを行い、スクーターを捨ててダイバーのみの状態となる。&br()脱出はスクーターがある状態ならばいつでも可能となっている。&br()切り離したスクーターが敵にぶつかっても倒すことも可能。

-スクーターがない状態でのダイバーは大幅な弱体化を余儀なくされる。
--レバーの左右で向きが調整でき、前方と後方の水中銃の撃ち分けが可能。&br()しかし、「水中銃は魚雷よりも攻撃力が低く、一部の敵には弾かれてしまう」「判定が縦に大きくなる」「敵の攻撃などをもらうと一撃でミスとなる」といったデメリットも多い。また、スクーター搭乗時でも、ダイバーが直接ダメージを受けると即ミスになる。
--そもそもこの状態では''人質を救出できない''(触れても素通りしてしまう)ため、いち早く新しいスクーターの確保をしなければステージクリアは不可能である。
--スクーターがない場合、人型の敵を相手にする際は下から攻撃か後方に回り込んで攻撃する等の立ち回りが重要になる。

-新たなスクーターを確保するには「スクーターに乗った人型の敵」を攻撃して奪い取る必要がある。
--しかし、敵のスクーターを直接破壊してしまうと、スクーターが敵もろともに消滅してしまう。スクーターを確保するには''敵だけに狙いを定めて攻撃''か、''スクーターで上から敵だけに体当たり''かのいずれかである。
---そのため、スクーター搭乗時は上に陣取った方が有利に立ち回れるが、後述の「浮遊魚雷」や「火山」で一発ミスになる危険性もある。
--また、主の消えたスクーターはゆっくりと沈んでいき、地形に衝突する前にスクーターに触れなければどの道爆発してしまう。
--なお落ちたスクーターは「敵や障害物」「すでにダイバーが乗っているスクーター」「ダイバーや敵の攻撃」に触れると即爆発し、それがダイバーに触れるとダメージをもらってしまうので要注意。
---落ちたスクーターに乗り換えるには、ダイバー単体で触れなければならない点にも注意。すでにスクーターに乗っている場合、先に捨てておく必要がある。

-主な敵の種類。
--「スクーターに乗った人型の敵」…先述の通り。頻繁に登場する。中にはカプセルをこちらより先に回収して逃げようとする者もいる。
--「人型の敵」「鮫」…先述の通り。
--「浮遊魚雷」…下方から浮き上がったり、逆に上方からゆっくり降下したりしてくる。ダイバーは勿論、敵もダメージを受ける。
--「火山」…岩石を降らせてくる。避けないと確実に死ねる。これもダイバーと敵共にダメージ対象となる。
--「巨大司令艦」…ボス的な存在で破壊も可能(但し、スクーター搭乗時)だが、一定時間上か下でやり過ごすと撤退する。撃破すれば高得点だが、あくまで救出が目的のため、無理に相手をする必要はない。

-残機制の戻り復活であり、すべてのダイバーがミスするとゲームオーバーとなる。
--ミス後の復活は救出した人質の数はそのままの状態、かつダイバーがスクーターに乗った状態での再開となる。
--「巨大司令艦」からの「巨大カプセル爆弾」でミスをした場合、被弾後に展開されたカプセルで捕まり、司令艦のアームへ取り付けられる専用の演出が入る。~
この状態で次の司令艦が出現するエリアまで進むと、アームにダイバーが入ったカプセルを取り付けた状態で出現し、司令艦を撃沈させてダイバーを救出すると5000点のボーナスに加えて残機が1機復活する。
---なお連続で捕まった場合、司令艦下部に最大3人までストックされ、その状態で救出成功すると捕まってた分のボーナス点加算と残機の復活が一括で行われる。

-このゲームのステージ内容は少々特殊で、「人質を全員救出しステージクリアしても、クリアしたその場所の続きで次ステージに挑む」という構造となっている。
--クリアするまでは同じステージ構造がループする流れとなる。すなわちこのゲームは''全ステージが1つのステージで構造され、各ステージ専門の構造という概念はない''。
-ステージにおける救出しなければならない人質のノルマは「ステージ1は5人」「ステージ2は6人」「ステージ3は7人」「ステージ4は8人」となっている。
--全ステージをクリアすれば人質ノルマ「5人」の状態からループステージとなるが、前の周よりもスクーターの燃料の減りが早くなり、また、スクーターに搭乗した人型の敵が生身のダイバーに体当たりを仕掛けるようになる等、難易度が上昇する。また人質全救出時のクリアボーナスも継続され、さらに+1000ずつ増えていく。

//記事作成のルールに従い、「特徴」の項目を「評価点」「賛否両論点」「問題点」に分割しました。
**評価点
-コンセプトがニッチ
--「深海を舞台にダイバーが人質を救出する」という設定がなかなか渋く、海底パニック映画とスパイ映画と合わせたような世界観が特徴の一作というべきか。
--タイトーはその後『[[ダライアス>ダライアスシリーズ]]』シリーズで同じく海をモチーフにした横スクロールSTGを製作する事になるが、ある意味では本作がそのルーツの一つに相当すると言っても過言では無いだろう。

-スクーターによる独自の戦略性
--乗り物であるスクーターを主体としたゲームデザインとなっており、他のシューティングとは一味違った独自の面白さを築いている。~
後述の通り慣れのウエイトが大きいが、「どこで乗り換えるか」「不慮のタイミングでスクーターを失い、次のスクーターまでどうリカバリーするか」等を考えて立ち回るのは面白い。
---スクーター乗車中は強力で人型の敵やサメをスクーターの体当たりで倒していく様は爽快だが、1つのスクーターを延々と乗り回す事ができないことや、ダイバーが被弾すると一発アウトのため、適度に緊張感が保たれている。

-良好な楽曲
--メインBGMは妙にかっこいい楽曲であり、ちょっと深海らしくない節もあるが曲としてのクオリティはまずまずだと思われる。

**賛否両論点
-難易度の高さ
--本作は「いかにスクーターを迅速に切り替えていくか」という戦略性を大きく持った作品であり、これを把握しているか否かによっては難易度に大きな差が生じてしまうのは必至であろう。
---深海が舞台という事もあってダイバーの動きは鈍足。更に自機の判定も大きめで、他のシューティングの様な「敵を攻撃すればどうにかなる」ノリでプレイするのは非推奨。
---闇雲に敵を撃てばスクーターが確保できず、それが災いして人質が救出できなくなり、段々とクリアへの道が長引くという悪循環に陥りやすい。
---ステージ内で人質が出現するエリアが決まっているため、人質を救出し損ねると場合によっては次の人質出現エリアまでの長い道のりを進まなければならない事態に陥る。
---本作を効率よくクリアしたければ「無闇に攻撃せずにスクーター確保に専念する」「人質は逃がさず救出する」「敵の行動パターンなどを記憶する」といった攻略方をわきまえてプレイしておきたいところ。

**問題点
-当時としてはチープなグラフィック
--1984年のゲームにしてはグラフィック回りが少々チープであり、同時期のタイトーのACゲームと比べると見劣りする外観となっている感は否めないところか。
--しかし、「何気に多重スクロール」「ステージによって背景の色が変わる」「敵の出現場所などによってBGMが変化する」など、グラフィックのチープさを演出面でフォローしているのは評価できる。

-ボリューム面の少なさ
--ステージが1種類のみで、周回すると変化が起きるといったことがないため、人によっては飽きが早くきてしまうことも。

**総評
スクーターを駆使するゲーム性は面白く、また破綻してる部分も見られず良好だと言える。~
難易度面では良くも悪くもスクーターの乗り換えがスムーズにできるかによる部分が大きく、慣れるまでは苦戦必至だが、一度マスターすればすんなりと先へ進めるようになるだろう。~
一方グラフィック面は演出面である程度カバーしているとはいえ古さや地味さは否めず、ボリューム面も多い内容とはいえないため、この点好みが分かれやすいかもしれない。

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**家庭用移殖
-2007年3月29日にプレイステーション2にて発売された『タイトーメモリーズII 下巻』の収録が初移植となっている。

-2021年7月8日にプレイステーション4とニンテンドースイッチにて『アーケードアーカイブス』シリーズとして配信された。

**余談
-ツッコミどころの多さ
--時代的に仕方のない部分もあるが、本作をプレイしていると色々と突っ込みを入れたくなるところがある。
---「''何で人質がカプセルに閉じ込められ無造作に放置されているのか''」とか、「''人質がどうみても子供サイズにしか見えない''」とか、「''司令艦の立ち回りがあまりにも適当''」とか、「''ゲームタイトルの「ポセイドン」が結局何を意味するのかがゲーム内で明かされない''」などの謎があるが、''こまけぇことはいいんだよ''と強引に納得するしかない模様だ。
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