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ポラリス」を以下のとおり復元します。
*ポラリス
【ぽらりす】

|ジャンル|シューティング|&amazon(B000MMULG4)|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|タイトー|~|
|稼動開始日|1980年|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|潜水艦が自機のインベーダーシューティング&br()当時のSTGにしては驚異の移動範囲&br()敵は空海問わずに出現する|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-1980年にてタイトーからアーケードにリリースされた横視線のインベーダーライクシューティング。
-潜水艦「ポラリス」を操作し、特定の敵機を破壊する事が目的となる。
-一人~二人交互プレイ可能。全1ステージのエンドレスループゲーム。

**主なルール
-コントローラーはレバーと1ボタンを使用。レバーにてポラリスの八方向移動、ボタンはショット(ミサイル)に使用する。
--ショットは潜水艦の上部に一方向発射できる。『[[スペースインベーダー]]』同様、画面内に1発ずつしかショットは撃てない。
--ポラリスのショットは「自機中央から少し左にずれた位置」から発射されるので、それを踏まえた撃ち方が重要となる。

-このゲームの自機は潜水艦である為、移動できる行動範囲は海中フィールドの間に限られる。
--海中フィールドは画面の約下半分で構造されており、ポラリスはその中でしか移動できない。
--画面の約上半分は空中フィールドであり、ここでは一部の敵のみが飛行する形となる。
--ステージ中に時間が経過すると海中フィールドの左側に「⇒」という矢印が出現する場合がある。
---これが出現してしまうと、ポラリスが矢印よりも上の位置に移動できなくなり、より行動範囲が限られてしまう。
---ステージクリアするか、ミスしない限りは「⇒」が消える要因はない。

-ステージクリアの条件は空中フィールドにたむろする「ジェット戦闘機」と「急降下爆撃機」を破壊する事にある。
--ステージ開始時にはジェット戦闘機が編成を組んで潜水艦側に攻撃を仕掛けてくるので、それをかわしながら編成を全滅していく。
--ジェット戦闘機の編成を全滅させると急降下爆撃機が追加で出現するので、それも破壊すればステージクリアとなる。
---急降下爆撃機を出現させてしばらく破壊できないと、そいつは撤退してしまい強制ステージクリアとなってしまう(残機が減るなどのペナルティはない)。

-敵機は以下の種類が存在する(カッコ内は敵機の色)。なお、どの敵も潜水艦のショット1発で破壊可能。
--ステージクリアの破壊対象物。
---「ジェット戦闘機」(青、赤紫)…空中フィールド限定で出現。左右移動しながら下方向に爆弾を落としていく。爆弾はポラリスのショットで相殺が可能。
---「急降下爆撃機」(青)…空中フィールド限定で出現。トリッキーに動き回りながら魚雷を発射する。魚雷は下方向に落ち、ポラリスの横に到達するとその左右に屈折する形で追尾してくる。
--ステージクリアの破壊非対象物。
---「駆逐艦」(黄)…海上(画面中央付近)に出現。超高速で左右を横切るように動き、3発の爆雷を連続投下してくる。爆雷はポラリスのショットで相殺が可能。
---「敵潜水艦」(黄緑)…海中フィールド限定で出現。左右移動しながら機雷をばら撒く。機雷はゆっくりとポラリスをホーミングする形で浮遊してくる。

-残機制ですべてなくなるとゲームオーバー(コンティニューなし)。
--ミス条件は「ポラリスが敵、敵弾関係、画面下付近にある地形のいずれかに触れる」となっている。
--ミス後の復活はジェット戦闘機と急降下爆撃機の生存数はそのままに一からの仕切り直しでの再開となる他、ミス前に出現していた「⇒」はすべて消滅している。

**評価点
-逆転の発想
--潜水艦が自機のシューティングは本作の前年にセガ・エンタープライゼスからリリースされた『ディープスキャン』などの前例があり、こちらの場合は「海上の駆逐艦を操作して、爆雷を投下して海中にいる潜水艦を破壊する」といったゲーム性だったが、本作は同社のインベーダーの要素を取り入れた「潜水艦の上にミサイルを放ち、空中の敵をすべて破壊する」という逆の発想のゲーム性になっている。

-自由度のある自機の移動範囲。
--プレイヤーキャラは画面の半分という制限こそ付いているものの、4方向に自由自在に動かす事が出来る。
--当時のSTGの自機は左右にしか動かせなかった物が多かった分、本作の操作性は画期的に見えると言えよう。
--プレイヤーを4方向に動かせる様になった分、移動の制限が大きく撤廃され自由度も増加し、ゆっくりと動く敵を下から回り込んで破壊する事や、空中を移動する敵にプレイヤー自らがある程度近づいて撃ち落とせたりと、インベーダー時代ではあり得なかった芸当が次々と実現しているのは評価が出来るだろう。

-当時としては新鮮味のあるゲーム性
--グラフィック周りはスペースインベーダーと同じ基板を使用しているが、徹底的に基板が改造された上のリリースとなっている為、実際のゲーム画面ではそう気付きにくい変貌を遂げている。
--加えて、本作はインベーダー同様の空中からだけではなく、画面下に存在する潜水艦からも攻撃が飛んでくることから、結果的に独特の緊張感が生まれており、ある意味では「弾幕STG」を20年も先取っている。
--なお、本作の敵潜水艦のグラフィックは、ディープスキャンの敵潜水艦の流用である。当時は他社のゲームの素材を流用するのはさほど珍しくなかった模様。

-数こそ少ないものの、味のあるBGM
--メインBGMは潜水艦のソナー音である「ピコーン ピコーン」のみだが、これがなかなか味のある雰囲気となっている。また、特定ステージをクリアすると短くも爽やかなるクリアBGMが流される。

**賛否両論点
-難易度が高い。
--本作のゲームの趣旨をインベーダーで例えれば「自機の移動範囲を増やし、上下からわんさかと敵が攻撃を仕掛けてくる」というべき内容となっている。
--自機の移動範囲が増した反面、敵の行動範囲、及び敵弾のバリエーションも増強されている故にその難易度は決して低くなく「思いもよらぬ敵の奇襲でミス」という状況に陥りやすいのが厄介である。

**問題点
-自機の攻撃範囲が狭い
--というのも、本作の自機の真上にしか攻撃が出来ず難易度の高さに拍車を掛ける事になった。
--ゲーム画面やシステム自体は時代相応に順当に発展しつつあるが、攻撃範囲がインベーダーのままというのは頂けない。

**総評
インベーダーの生みの親であるタイトーから繰り出された潜水艦STG。~
他社のゲームに負けない様な意欲的なシステムの数々は実に魅力的だが、当時からしたら見劣りつつある自機の攻撃範囲の狭さは頂けない。

**家庭用移殖 
-2007年3月29日にプレイステーション2にて発売された『タイトーメモリーズII 下巻』の収録が唯一の移植となっている。

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