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オトメディウス」を以下のとおり復元します。
*オトメディウス
【おとめでぃうす】
|ジャンル|シューティング|~|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|コナミデジタルエンタテインメント|~|
|稼動開始日|2007年|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|萌えSTG&br()拝金仕様|~|
|>|>|CENTER:''[[グラディウスシリーズリンク>グラディウスシリーズ]]''|
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#contents()
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**概要
2017年3月現在におけるKONAMI製アーケードシューティングの最新作。~
『[[グラディウス]]』『パロディウス』の系譜を引き継ぎ、オンラインアップデートやタッチパネル、e-AMUSEMENT PASS対応など様々な新機軸を打ち出した。~
最大の特徴は、キャラクターデザインを『ケロロ軍曹』の作者で過去に『ツインビーシリーズ』にも関わった吉崎観音氏に依頼し、「萌え」を前面にアピールしている点である((もっとも、依頼した担当者は吉崎観音氏がツインビーシリーズに関わっていたことを知らなかったらしい))。

**システム
-操作は1レバー+3ボタン+タッチパネル。
--基本はグラディウスを踏襲しているが、ミサイルがショットに連動するといった変更が行われている。
--タッチパネルは主に項目選択で使用されるが、D-バーストの際のロックオン操作でも使用される。
-新たにボムに当たる「バーストアタック」が追加された。Cボタンを押してすぐ離すと発動する「クイックバースト」と長押しで発動する「ドラマチックバースト(D-バースト)」の2種類が用意されている。
--「D-バースト」は倒した敵をパワーアップカプセルにする効果があり、主に稼ぎに使用される。しかし、チャージ中は無防備になり発動後はオプションがはずれてしまう(回収は出来る)というデメリットもある。

-ステージ、キャラクターなどは全て3D化されている。

**ゲーム内容
-自機は複数のキャラクターが用意されており、それぞれパワーアップメーターの順番やオプションの動作、バーストアタックの内容に違いが存在する。
--各キャラは過去のコナミゲーに登場したキャラをモチーフとしており、RV(ライディングバイパー)と呼ばれる小型戦闘''騎''に跨る。
--RVはコナミシューの主人公機をモチーフとしており、主人公機はシリーズ伝統のビックバイパー。他にロードブリティッシュやツインビー、ブルーサンダー([[サンダークロス]])、フリントロック([[XEXEX]])、グラディウスのボス「ビッグコア」((性能はパロディウスシリーズの「マンボ」に近い。))をモチーフとしたものなど多彩。

-武装については、ゲーム終了後に獲得できる「ウェポンカード」を割り振って好きな装備で出撃できるようになった。
--ただし、「スピード/ミサイル/レーザー/オプション」といったメーターの配置はいじることができない。
--これまで同様、任意のタイミングでパワーアップを行うことも出来るが、初心者向けにセミオートでパワーアップしていく機能も追加された。
--武器にはレベルも設定されており、装備しているものと同じ武器を選択することで3段階までパワーアップできる。一定の時間が経つとレベルは下がる。
---高レベルのウェポンを使うためには、そのレベルのウェポンカードが必要になる。また、レベル1からレベル3にすっ飛ばすといったことはできない。

***シングルミッション
ステージは4つからの選択式になり、1コイン3ステージを好きな順番でプレイすることが可能になった。~
これは言ってみればBEMANIシリーズのような音ゲーの仕様と同様であり、継続プレイを前提とした仕様になっている。

-各ステージに登場するボスも過去のコナミシューのボスをモチーフにしており、ボス戦前には立ち絵が表示されるなど演出面でもキャラクターを押し出している。
-ゲームオーバー、もしくは3つステージをクリアした時点で清算となり、カードと経験値が蓄積される。
--カードは前述の「ウェポンカード」の他に使用キャラのイラストが描かれた「イラストカード」、経験値ボーナスが入る「奇跡賞与」がある。
--経験値を獲得していくとキャラの階級が上がっていき、各ステージの高難易度を選択できるようになる。
--e-AMUSEMENT PASSを使用することで、これら獲得データを記録することが出来、次回プレイでも引き継ぐことが出来る。
-近年のACらしくオンラインランキングにも対応している。

***バーサスミッション
後に、通常プレイとは別に、オンライン対戦が出来る「バーサスミッション」が搭載された((稼働開始時点では、仕様書草案すらできていなかったらしい))。~
このモードでは歴代のグラディウスや関連作品からの専用ボスが登場し、BGMも歴代シリーズのアレンジが使われており、シリーズのファン必見である。
-ボスラッシュ形式でランダムに登場するボスを4体倒した後、最終エリアに出現するZ.F.F.を撃破すれば終了となる。
#region(登場ボス)
|登場ボス|詳細|BGM|
|ビッグコア|初代グラディウスと同じだが、高ランクになるとグラディウスVの挙動になる|グラディウスSTAGE5「Mazed Music」|
|テトラン|4本の触手を回転させ先端から攻撃するおなじみの機構に加え、本体前方に2連レーザー2門を追加、本体自身が独立回転し多方向に攻撃するなど大幅強化|沙羅曼蛇STAGE1「Power Of Anger」|
|デス(イレーネ)|胴体にXEXEXのイレーネがペイントされたデス。艦首からのレーザーに加えコアから画面内を跳ね回る玉を発射、前面ハッチから雑魚敵1機ずつを放出する。沙羅曼蛇の初代デスに近い仕様。以下全てのデスに共通するが、原典に比べて艦首ハッチが長く突き出たデザインになっている|沙羅曼蛇STAGE5「Burn the Wind」|
|デス(イライザ)|パロディウスに登場した人魚イライザがペイントされたデス。イレーネデスと概ね同様だが、コアから発射される玉は放射状5方向弾になっており画面内で反射しない。PCエンジン版沙羅曼蛇のデスに近い仕様|~|
|デス(ゴーファー姉妹)|ゴーファー姉妹がペイントされたデス。艦首レーザー、5連誘導ミサイルとハッチ破壊後の大型ビーム、追尾レーザーなど、グラディウスVに登場したデスMarKIII仕様。それに加えコアからは画面内を反射する玉が発射される|~|
|デス(ティティ14世)|ティティ14世がペイントされたデス。イレーネデスと概ね同様だが、玉が自機に向かって発射される点や雑魚敵がベルヘルム編隊に変更といった違いがある。また追尾レーザーも装備|~|
|ビッグコアMarkII|原典よりも丸まったデザインになっている。回転しながら突進したり斜めにレーザー攻撃するなど挙動はグラディウスV仕様|グラディウスIISTAGE6「Maximum Speed」|
|ローリングコア|カラーリングや形状に海老やオウムガイを思わせるアレンジがされている。IVで猛威を振るった攻撃も健在|グラディウスIVボス「TITANS」|
|カバードコアMarkII|原典と同様ランクによってコア数が変わる。今回は自機の当たり判定が大きいのでVでの中に入る攻略は使えない|グラディウスVボス「STAGE BOSS」|
|ビバコア|いわゆる電飾コア。触手は破壊可能な上再生するので点数稼ぎが出来る|バロディウスだ! STAGE6ボス「電飾コアのテーマ」|
|アバドン艦|アバドン艦として登場するが、メイヘム艦にも変形するコンパチ仕様。潜り込む隙間のないレーザーを一斉照射するアバドン艦、電撃を放つメイヘム艦と、それぞれ原典でおなじみの攻撃も健在|グラディウス2 STAGE7「要塞惑星のテーマ」|
|スペースマンボウ|原典から大幅パワーアップされており、バトルガレッガのブラックハートやダライアス外伝のオーディアストライデントを思わせる攻撃を放ってくる|スペースマンボウSTAGE8ボス「MOAN」|
|Z.F.F.|正式名称はゼロスフォースフォーチュン。12体のゼロスフォースそれぞれの間に攻撃ユニットを挟んで円形に連結させた代物。攻撃ユニットからは触手や艦載機発進、沙羅曼蛇最終ステージの対空攻撃そっくりのカラーボール発射など多彩な攻撃が行われる|沙羅曼蛇ボス「Poison of Snake」|
#endregion
-全国のプレイヤーと最大3人で時間制限制のスコアアタックを行う。
-対戦相手が見つからない場合、CPUとの対戦となる。

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**評価点
-中身はちゃんとグラディウスらしさを残した安心の出来。

-初心者でも遊びやすいゲーム。
--「最初からシールドを装備した実質ライフ制」「その場復活」「クリアできなくても武装を入手可能」といった要素のお陰で気軽に遊びやすい。
--ゲーム自体も従来通りの覚えゲーでプレイしやすい。

-キャラデザも基本的には好評。
--タッチパネルを活かして、ロード中のキャラにタッチするバカゲー的要素も。((最初は嫌がっていたのが、先へ進むと態度が変化するなど妙なところで凝っている。))

**賛否両論点
-萌えを前面に打ち出したゲームデザイン。
--筐体自体もキャラ絵を前面に出していたり、横にキャラの等身大ポップが置かれていたりと、新規客層の開拓に一役は買ったものの、やはり人を選ぶゲームデザインになってしまった。

**問題点
-拝金仕様と見られる「短さ」
--3つステージをクリアしたら自動的に終了となるリピート前提の仕様。
--特にカード集めの終盤になると、ほぼ「奇跡賞与」しか出なくなってしまい、なかなかカードをコンプできない((ダブリカードが強制的に奇跡賞与に変換されていると思われる。ちなみに、コンプ後はすべてが奇跡賞与になる))。

-自機の当たり判定が分かりづらい。
--見た目ではパイロットは縦方向に、跨る機体は横方向(前後)に幅がある。キャラが大きく、結局どっちがメインなのかわかりづらい。
---インタビューの際、腰のあたりに判定があることが明かされた。

-バーサスミッションは使用キャラを問わずマッチする。そしてキャラ格差が大きい。
--バーサスは主に「いかにボスを素早く倒し進むか」「いかに大量のカプセルを回収するか」というゲーム性である事に所以する。
--この為、D-バーストの瞬間火力がダントツのジオールと、範囲・持続・総合的な火力に優れるティタが圧倒的に優位。

-ステージが少なすぎる
--ステージ数も全部で4つと非常に少なく、何度もプレイするのには向いていなかった。
--1ステージがやりごたえあればまだマシだったのだが、スピーディで軽い作りで負担感が無いため、余計に不満に思えてしまう。演出のバリエーションは良いのだが。
--加えて、当初から選択画面に存在するものの選択不可能な5つ目のステージ「イースター島」は、ステージ数が少ない事もあって期待されていたが、結局追加される事はなかった。
---e-amusement CLOUDでもイースター島は未開放状態である。

-せっかくのオンラインがほとんど生かされていない。
--コンテンツは早々に更新終了。ステージに至っては、最後まで選択不可能なまま開放されずに更新放棄され、稼働終了まで開放されずじまいである((本作の家庭用移植版である『オトメディウスG』では開放されている))。

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**総評
シューティングゲーム冬の時代であることに加え、『[[グラディウスIV -復活-]]』の失敗で殆ど息の根を止められていたコナミACシューティングの新たな道の開拓という面で見れば十分に成功したと言える。~
しかしながら、ステージ数の少なさ、アイテムの集めづらさなど見過ごせない問題点が災いして、評価を下げてしまった点は否めない。~
更に、オンラインシステムとSTGの食い合わせの悪さや、爆死したと見るや早々に更新放棄して巻き返しの努力を一切行わないコナミの悪癖など、負の側面も露呈させる結果にもなった。~
内容やゲーム性に賛否あれど、しっかり作り込んで評価を高めることが出来さえすればそれなりの話題を遺せたかもしれないが、結局、中途半端なまま幕を閉じてしまった。~
これにより、コナミACシューティング復活の機運はしぼんでしまったのである。

本作以降、シューティングゲームはジャンル氷河期に突入し、本作から現在(2017年4月)までに稼働開始したSTGは(復刻版を除けば)両手の指で足りるほどという現状である。

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**移植・他
-『オトメディウスG』というタイトルでXbox360に移植された。詳しくは下記。

-現在はAC版のe-AMUSEMENT PASSのサービスは終了しているが、後に2014年7月28日よりe-AMUSEMENT CLOUD対応バントしてWindows PCでのプレイが可能になっていた。
--こちらもe-AMUSEMENT CLOUDのサービスリニューアルに伴い、2016年12月15日を以てサービスを終了している。

-続編として『[[オトメディウスX]]』が発売されている。詳しくはリンク先。
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*オトメディウスG
【おとめでぃうす ごーじゃす!】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0018B73UU)|
|対応機種|Xbox360|~|
|発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~|
|開発元|M2|~|
|発売日|2008年11月20日|~|
|定価|6,980円|~|
|レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|
|配信|ゲームオンデマンド版:1,760マイクロソフトポイント|~|
|判定|なし|~|

**概要
オトメディウスの家庭用移植タイトル。~
AC版の完全移植と新たに「ゴージャスモード」を搭載して登場した。
-ゴージャスモードで獲得した資金でウェポンカードを購入できる「ショップ」が追加された。
-吉崎氏のイラストを鑑賞できる「ギャラリー」も追加。
-新たにDLCキャラとして「エスメラルダ」「ポイニー・クーン」の2名が追加された。
--エスメラルダは『グラディウス外伝』のジェイドナイト、ポイニーは同作のファルシオンβがモチーフとなっている。
--また、既存のキャラにも「聖グラディウス学園の制服ver」が配信されている。((亜乃亜のみ初回特典DLC。エモンには配信されていない。))

**ゴージャスモード
簡単に言えば「ストーリーモード」と同義。オリジナルステージを含む全6面を順番に攻略する従来のシステムとなっている。
-AC版で未搭載だった「イースター島」がDLCで配信された。これも含むと全7面を攻略することになる。
-ACモードとの違いは以下の通り。
--バーストが使用できない。AC版でバーストチャージだったメーターはシールドに変更されている。
--シールド未装備で開始。また、地形接触でシールドが削られる。
--残機を3機以上所持可能になり、エクステンドも可能になった。
--開始時とエンディングでキャラクターごとに会話が用意された。
--既存ステージでもギミックが変更されていたりする。また、特定の箇所で強制的に処理落ちが発生するようになっている。
--難易度NORMAL以上の場合、ループゲームとなる。2周目以降はコンティニュー不可。
--オンラインCO-OPに対応。最大3人で遊べる。

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**評価点
-AC版で指摘されていた「ウェポンカード」の集めにくさや、ステージ数をある程度解消。
-手軽に楽しめるオンラインCO-OPも人気があり、好評を博した。
-ギャラリーモードの資料が非常に豊富。拡大機能もあり、拡大しても美麗。

**問題点
-追加キャラ、追加ステージ、追加BGM…と大量のDLCについて批判がある。
-ある程度改善されてはいるものの、やはりボリュームが少ない点に関しては不評。

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**総評
基本的な評価はAC版とそう変わりはないものの、新たなゲームモードや協力プレイの導入は効を奏している。~
特にオンラインCO-OPは現在でも遊ばれるほど楽しまれている。

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