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クイズマジックアカデミーV」を以下のとおり復元します。
*クイズマジックアカデミーV
【くいずまじっくあかでみーふぁいぶ】
|ジャンル|全国オンライン対戦クイズゲーム|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|コナミデジタルエンタテインメント|
|稼働日日|2008年2月26日|
|ポイント|QMAシリーズの最初の「つまずき」|
|>|CENTER:''[[クイズマジックアカデミーシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1083.html]]''|

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#contents(fromhere)
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*概要
人気シリーズ[[クイズマジックアカデミー>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/140.html]]の第5作。~
今作から初めて1人用モードである「検定試験」が導入された。~

*評価点
-検定試験
--今作から導入された新モードで、ある特定のテーマに沿った問題しか出題されない一人用モード。テーマは月代わりで変わっていく。
--試験の得点は集計され、公式HP上でその順位が発表されていたため、QMAで初めて搭載されたスコアアタックモードという取り方もできるので、それまで対人対戦一辺倒だったQMAに新風を吹き込んだ。
--後述の検定問の扱いでの批判もあったが、現在稼動中の『~賢者の扉~』にも実装されており、人気のあるモードとなっている。

*問題点
-昇格試験
--今作で初登場となった上位階級に昇格するための関門。試験状態になるとトーナメント参加者発表の表示で「ただいま昇格試験中!」と表示された。
---これが導入された背景には『IV』時代、上位階級への昇格に関する条件や制限がなくあまりにも多くの宝石賢者が量産され階級と実力が釣り合わない事例が多く発生し、そのことへの反省があると言われている。
--しかし一度昇格試験が発生すると試験に合格するまでは魔法石が一切支給されないカンスト状態になった。
---昇格試験中にもらえたはずの魔法石は一切プールされておらず、試験に合格しても試験中にもらえたはずの魔法石は全て失われてしまうため、それへの不満の声があがった。
--ならばさっさと合格してしまえばいいのだが、事はそううまく運ばない。まずすぐ下にある昇格試験の条件一覧を見て欲しい。

#region(昇格試験の条件一覧)
|階級(昇格対象)|合格条件|組条件|備考|
|見習い魔術師|予習に合格|なし||
|初球魔術師|2回戦進出|~||
|中級魔術師|3回戦進出|~||
|上級魔術師|決勝進出|ミノタウルス組以上|初期は違う条件だった。詳しくは後述|
|魔術師|~|~||
|大魔術師|優勝|~||
|賢者|~|フェニックス組以上||
|大賢者|10人抜き|ドラゴン組のみ|COMはカウントしない。&br()試験中にフェニックスへ落ちてもカウントはリセットされない|
|青銅賢者|区間賞((いずれかの予選で1位を獲得すること。))獲得|~|予選は全て2位以下であっても決勝で優勝すればOK|
|白銀賢者|決勝進出|~||
|黄金賢者|優勝|~|決勝は全員HUMでなければならない。&br()予選はCOMが混じっていてもOK|
|白金賢者|2回優勝|~|~|
|宝石賢者|グランドスラム|~|予選1回戦から3回戦までで全て1位を獲得しかつ優勝|

-組の序列としては下位からフェアリー→ユニコーン(HUMは最大で8人まで)→ガーゴイル(HUMは最大で12人まで、これ以上の組はCOM枠なし)→ミノタウルス→フェニックス→ドラゴンとなる。
--各組の強さについては必要な部分については後述するが、他は割愛する。詳しく知りたい人はQMAWikiに行くとよいだろう。
-なお当時は学問系ジャンルが少なかった上、QMA6以降と違い予選が前半と後半の合計10問という形ではなく5問づつ違うジャンルが出題された。そのため苦手ジャンルが飛んできて5問で即死というパターンや、0点の者が複数出た場合は経験値が少ない順から優遇され最後にCOMという扱いであった。
--余談ではあるのだが、QMAを意識して本作稼動の半年ほど前に稼動したSEGAの[[Answer×Answer]]では「必ず3戦遊べる」という触れ込みかつ、ボタンの付いた早押しクイズなのでDRAWが出ないような問題の難易度調整、より細かくわけられたジャンルわけなどをしていた。もちろんプレイヤーキャラとなるキャラクターにあえて名前をつけないなどそっち方面での差別化もしていた。
---が、あちらも厳しすぎるプロアンサー昇格までの道およびプロアンサー昇格テストとそれの維持((自分より階級の低いものに負けるとペナルティが大きくなることによるサブカードの蔓延やGPのカンスト及び誤答によるペナルティのきつさ等))、解答権妨害行為に当たる遅答など両者とも似たような問題を抱えていた。
、#endregion

-QMAの経験がある人ならわかると思うが、大賢者以降はかなりきつい条件である。ライトユーザーならば賢者のフェニックス組優勝も大きな壁となる。
--まず第一にドラゴン組に滞在し続けるということ自体がきつい。
---出題される問題の難度もさることながら所属プレイヤーの強さが青天井状態であり、一つ下の組であるフェニックスとのレベル差は非常に大きなものである。
---加えて今作では3戦での平均成績での昇降格システムだったため、ランカークラスの廃人であってもわずかなミスでフェニックスに落ちることもあり((ただし、そういうプレイヤーは3クレジットでさっさとドラゴンに戻る。))、まさに修羅の国といっても差し支えない環境であり、ドラゴン組に滞在し続けること自体がひとつのステータスとなっていた。
--大賢者の10人抜きならドラゴン組を維持すればなんとかなるものの、ドラゴン組で優勝できるプレイヤーともなればQMAプレイヤー内でもごく少数であり、グランドスラムに至っては…。
-所属組によって条件を変えなかったために上位組にいるプレイヤーが不利になってしまった。
--賢者の昇格条件であるフェニックス組で優勝というのはミドルユーザーでもがんばればなんとかなる範囲ではあるものの、それに失敗し続けていたらドラゴン組へと昇格してしまい実質的に難易度が上昇するといったことも。((上記の表を見てもらえばわかるが、ドラゴン組優勝は黄金賢者の昇格条件と同じである。ただしミドルプレイヤーがドラゴンに上がったとしても手も足も出ずにボコボコにされて3クレでフェニックスに戻されることのほうが多い。))
--初期の上級魔術師の昇格条件は「ガーゴイル組以上で区間賞を最低1回取る」というものだが、これがドラゴン組所属の場合だと青銅賢者の昇格条件と同じになるのである。ただしさすがにこれは問題だったのか、早々に上記の条件に修正された。
--加えて当時配信されていたクエストで「トーナメント優勝」が条件となるものは1つを除いて「フェニックスかドラゴン」、「ドラゴン限定」だったためそれにかち合うと譲ってもらうことすら望み薄だった。
-そしてそれらに対する救済策というものは一切存在していなかった。
--特に同点で所謂フレッシュ差((トーナメントで獲得得点は同点だった場合の順位判定方法。累計獲得魔法石が少ないほうが上位になる。))で順位判定がなされる場合、今作から獲得魔法石が同じだった場合はプレイ回数の少ないほうが優先されるようになったため、短期でクリアしないとフレッシュ差での判定になったとき不利になったのである。
--先述した獲得できた魔法石が消滅すること、昇格試験中に組が上下すると上がれば地獄、下がれば条件を満たせないという難儀な状況になる。
--フレッシュ差になったら試験中のプレイヤーを最優先にする、試験中の獲得魔法石をストックしておき合格したら一気に獲得できるようにしておく、試験中は組の変動をなくし必ず該当組だけでのマッチングにするなど救済策はあったはずである。
-とどめに「校長の慈悲」と呼ばれるバグが発覚し、昇格試験に対するイメージを悪化させた。
--これはドラゴン組での優勝が必要となる黄金、白銀賢者の試験で多用されたバグなのだが方法は至って簡単。黄金(白銀)への昇格試験中に検定試験でSランクを取り、次のプレーをする。これだけである。
--だが、これを半年以上放置したために大量の慈悲昇格者を生んだ結果、バグ修正後に試験にぶち当たったプレイヤーに不公平感を生み出したのである。
-結果、ミドル・ライト層のドロップアウト、試験突破のできない中間、上位プレイヤーのサブカ量産とそれに伴う下位クラスを荒らしにより環境が荒んでいった。
-余談になるが、この昇格試験突破のために朝や深夜といった過疎時間帯を狙ってプレイするプレイヤーが増えた結果、ゲーセンのインカム的にはホクホクだったらしい。


-検定問の扱い
--検定試験モードで出題される問題は元々全国トーナメントでも配信されていたものを流用した問題と検定のために新規作成された問題の二種類が混在しているのだが、検定の配信直後・集計終了に全国トーナメントに放出された。
---特に今作の検定問は難問が非常に多かったため、検定をやるやらないで全国トーナメントの成績が大きく割れ、ゲームバランスを大きく破綻させた。
---検定自体テーマとなった分野が好きな人しかプレーしないことを前提とした専門問題が多く、そうした問題をトーナメントに放出すれば解けるプレイヤーとそうでないプレイヤーがはっきりわかれることは予見可能だったと思うのだが…。
--ちなみに検定が復活した『VII』以降ではそういった専門問題とともに大量の易問も放出することでバランスを保っている。


*総評
『IV』まで順調にシリーズ展開していたQMAシリーズにおいて最初のつまずきであり、これから長く続く低迷の始まりとも言われている。~
検定は次作の『[[VI>クイズマジックアカデミーVI]]』では廃止されたものの『[[VII>クイズマジックアカデミーVII]]』において復活し、現在の『~賢者の扉~』でも人気のあるモードとなっている。~
それだけに今作においては全国トーナメントとの兼ね合い面での調整が足らなかったのが痛いところ。~
昇格試験についても階級をプレイヤーの強さを計る目安として機能させようとした部分は評価できるものの、明らかな調整不足による難易度の高騰に加え、正規の救済策を用意しなかったことと校長の慈悲による不公平感などで余計に評価を落としてしまった。~
そして『[[VI>クイズマジックアカデミーVI]]』において再起を図ろうとしたのだが…。~

*余談
-後に行われたKAC2011の決勝ラウンド開催中にTwitter上で行われたアンケート「QMAで笑えたこと・泣けたこと」で「泣けたこと」に『VII』のおけるキャラの再編騒動とともに今作の昇格試験を挙げたプレイヤーが多く、その辛さを物語っている。
-今作で検定試験担当として初登場したエリーザ先生は『VI』以降でジャンル分割によって増設された「社会」を担当している。また『VII』以降で「理系学問」を担当するウィーズも今作が初出。ただし今作での彼はとある人物の変装である。

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