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メタルスラッグX (PS)」を以下のとおり復元します。
※注意:本項ではアーケード(MVS)向けに発売された『[[メタルスラッグX]]』のプレイステーション向け移植作品についてのみ取り扱います。~
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*メタルスラッグX
【めたるすらっぐ えっくす】
|ジャンル|アクションシューティング|&amazon(B000069T17)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|メディア|CD-ROM 1枚|~|
|発売元|SNK|~|
|開発元|SNK&br()プロソフト|~|
|発売日|2001年1月25日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|セーブデータ|1ブロック必要|~|
|レーティング|CERO:B(12才以上対象)((ゲームアーカイブス版で付与されたレーティングを記載。))|~|
|コンテンツアイコン|暴力|~|
|廉価版|SNK BEST COLLECTION&br;2002年7月25日/2,800円(税別)|~|
|配信|ゲームアーカイブス&br;2007年4月26日/572円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|移植としては完全に落第レベル&br()一本のゲームとしては遊べる出来&br()追加要素・やり込み要素は豊富|~|
|>|>|CENTER:''[[メタルスラッグシリーズ・関連作品リンク>メタルスラッグシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
1999年3月19日からアーケードで稼働を開始した『''[[メタルスラッグX]]''』のプレイステーション向け移植作品。~
『メタルスラッグX』はシリーズ通しての前作『''[[メタルスラッグ2]]''』をベースとし、ミッション構成に変更を加えたり、新たな武器や新種の敵などの新要素を追加したものとなっている。~
そのためストーリーは『2』と違いがないので、そちらのページを参照して欲しい。

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**ゲームモード
***アーケードミッション
AC版の『メタルスラッグX』をプレイ出来るモード。~
全6ミッション構成で、PS版の『[[1>メタルスラッグ (PS)]]』同様に一度クリアしたミッションの中から開始するミッションを選べるミッションセレクトが導入されている。

残機が尽きた場合は途中コンティニューが出来、その回数に制限は無い。

***コンバットスクール
アーケードミッションで登場するミッションを特殊な条件下でクリアすることを目指すモード。~
ミッションのクリア時間を競う「''ピンポイントアタック''」とミスをせずにどこまで行けるかを競う「''サバイバルアタック''」の2種目で構成されているのも『1』同様。

本作でもモードオリジナルキャラクターが登場し、『1』のソフィア教官から「''マーガレット・サウスウッド(愛称:メグ)''」教官に代わり、プレイヤーをナビゲートする。~
それぞれの種目の成績に応じてスコアを獲得し、その累計に応じて階級が上がっていく。~
階級に応じてメグ教官の反応にも変化が見られるようになる。~
メグ教官のボイスは''半場友恵''氏が担当している。

''ピンポイントアタック''~
プレイヤーが指定したミッションをどれだけ早くクリアできるかを競う。~
プレイヤーは3機所持してスタートし、途中で尽きるとその場で失格となる。~
途中でミスしてもクリアタイムにペナルティが科されたりはしないが、復帰するまでの時間がそのままタイムロスとなる。~
ヘヴィマシンガンなどの強化銃は弾数無制限で使えるが、キャメル以外の各種スラッグは1発攻撃を受けると壊れるようになっている。~
ミッションごとに決められた基準に応じてスコアを獲得できるようになっている。~
挑戦できるミッションはアーケードミッションで1度クリアしたことのあるミッションに限られる。

''サバイバルアタック''~
ミッション1からスタートして、1回ミスするまでに進むことが出来た距離を競う。~
強化銃は弾数無制限で使用できるが、『1』と異なり、ミッションを跨いで引き継ぐことが出来なくなっている。~
また、各種スラッグはキャメル含めていずれも登場しない。~
挑戦するためにはアーケードミッションの全ミッションをクリアしている必要がある。

***アナザーミッション
アーケードミッションの全ミッションクリアで開放される、様々な特殊条件下でのミッションのスコアを競うモード。~
ミッションは全部で20個あるが、初期状態では10個のミッションしか選べない。~
残りのミッションは選べるそれぞれのミッションで好成績を残すことで順次開放されるようになっている。~
ミッションによっては銃や手榴弾が使えなかったり、プレイヤーがミイラ化した状態で始まるものもある。

***アートギャラリー
『メタルスラッグ2』および『X』の設定資料やCGを閲覧することが出来るモードで、閲覧中のBGMも自由に変更できる。

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**評価点
''ミッション途中でいきなりロードで止まることが無くなった''
-もちろん、CDメディアなのでバックでロードをしている事によるラグ((ボスが出現するエリアに到達した後、実際にボスが出現するまでにいくらか時間が空く、など。))は存在しているが、『[[PS版1>メタルスラッグ (PS)]]』で問題になった「''プレイ中にミッションの途中でいきなりデータロードが入ってゲームが止まる''」と言うことがなくなった。
--流石に場面切替えではそれなりのロード時間を要するが、それ以外ではゲームが止まるという形のロードが入らないため、場面の切替え自体がそもそもないミッション1、3、4では一部ゲーム進行やボスの出現に関連してロードに伴うラグは発生するものの、ペースを乱されるほどのものでは無い。

''追加要素が豊富''
-アートギャラリーは細かい設定がされていることが解る位に充実した内容の設定資料が見られるなど、ファンにはやはり堪らないものとなっている。
--『1』に比べると着色されたCGがほとんど見られないのが残念と言えば残念ではあるが。
---本作に収録されている設定資料の半分ぐらいはPS2の『[[メタルスラッグ6]]』に再収録されている。

-コンバットスクールやアナザーミッションにより、やり込み要素も十分。

''アーケードミッションのコンティニュー制限撤廃''
-人によってはヌルゲー化したと批判する要素ではあるが、そもそもプレイヤーというプレイヤーがアクションゲームを得意としている訳ではないため、コンティニュー回数の縛りがなくなったことは初心者でもプレイしやすく、間口が広げられたと言えるだろう。
--そもそも、コンティニュー前提の難易度に関してヌルゲー云々言うのも、どこかずれているとも言える。

-ちなみに、上級者にも対応するためか、本作では難易度に「VERYHARD」が追加されている。

''処理落ちがほとんど見られない''
-アーケード版の時点でもROM容量の増加で処理落ちはほとんど見られなくなっているが、本作でも処理落ち自体はほとんど無い。

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**問題点
''移植度が極めて低い''
-高額なNG版以外で、当時唯一家庭用で『メタルスラッグX』が楽しめた作品であるのだが、『1』とは比べものにならないレベルの低移植度となっている。
--ひとつのゲームとしても破綻しているという程酷い訳ではなく、遊べる仕上がりではあるが、アーケードの練習用として使うのはほぼ不可能。

''AC版との差異・劣化''
-接近時のナイフ攻撃が立ち状態だと目に見えて遅くなっており、逆にしゃがみナイフが凄まじく早く判定が出るようになっていたりとおかしな事になっている((AC版では判定が出るのがしゃがみでも立ちでも変わらなかった。))。接近戦で倒したと思っていたら逆に切り殺されていたということも多い。
--ナイフが特に言われるが、それ以外にもショットガンが連射がかなり利くようになっており、元々威力がある代わりに連射が利かないことでバランスを取っていたものが崩れている。
---その割にスーパーグレネードのようになぜか連射速度が下がっている武器もある。

-音質も全体的に劣化しており、些か聞くに堪えないような音になっているBGMやSEもある。
--音に関連してターマ操作時にミスした時のやられボイスがマルコのものが流用されている他、それ以外のボイスでも本来は別の所で使われていたものがあてがわれている((例としては敵兵を切り殺した際の断末魔が焼死時の声になっていたりする。))こともある(容量削減の一環か?)。

-ミッション3のボス「ドラゴン・ノスケ」戦でなぜかラスボス「ラグネーム」戦のBGMがかかるようになっている。
--本来ミッション3のボス戦でかかる曲もラスボス戦の曲もどちらも盛り上がる曲ではあるのだが、ベクトルが全く別方向の盛り上がりな上、そもそもの音質が劣化していることもあって、完全にずっこけるものになってしまっている。

-アーケードミッションのコンティニュー時および途中参加時にキャラクターを選べなくなっている。
--プレイアブルキャラクターである4人の基本的な性能に差がない以上、さしたる問題でもないと言えなくもないが、逆に言えばそれ故に好みのキャラクターを選べないのは不満を覚える要素であるとも言える。

-グラフィックが劣化しており、全体的にグラフィックが粗い。
--特にフレイムショットや火炎瓶等の炎・キャノン砲などの爆風のグラフィックは違和感が強烈。
--当然、アニメパターンもかなり削られており、見た目の違和感程度しかなかったPS版の『1』と異なり、総じてプレイ上の支障をきたすレベルになってしまっている。

-アーケードのレバー&ボタンとPSのコントローラーでは操作感覚が違うというのを踏まえても、操作性もアーケード版と大きく異なっている。
--上述のアニメパターンの削除に加え、そこまで大きなものでもないが、入力遅延が生じているのが原因と思われる。

''メグ教官のボイスだけがやたらと音量が低い''
-他のボイスやBGMは聞こえるのに、同じ音量設定ではメグ教官のボイスだけがかなり聞き取りにくい。

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**総評
ゲーム内容の劣化やミスなどが目立っているため、ACの移植作品としてはPSのハードスペックを考慮しても完全に落第と言わざるを得ない。~
とはいえ、遊べたものでは無い作品というわけでもなく、アーケード版とは別物として割り切ってプレイすれば、そこそこ遊べる程度の仕上がりではある。~
また、追加要素もやり込める要素も豊富にあり、PS版の『1』で特に不評だった要素に改善が見られたことなど、評価すべき点がない訳でもない。~
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もっとも、追加要素よりもあくまで移植度に拘るのならば、現在は『''メタルスラッグ コンプリート''』があるので、こちらを選ぶ理由がないのも事実だが。

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**余談
***『[[メタルスラッグ3]]』以降の移植について
『3』以降の移植はPS2やXbox等に移行したことで『1』や本作に比べて見違える程の高い移植度を実現している。~
アーケード版との差異は存在しているが、それを踏まえてもアーケード版からのファンも満足な仕上がりと言えるだろう。

***発売日に関して
当時のSNKのPS向け作品は発売延期が比較的頻繁に行われており、最初に発表された発売日がほとんどアテにならないというのも過言ではない状況だった。~
本作に関してもそれは例外ではなく…と言うよりもむしろ、他の作品以上に幾度も延期が行われ、その期間がほぼ1年と言っても良い長さとなった。~
その延期を経て発売された本作の出来が最近で言う所の「''ごらんの有様''」に近いものとなっていたこともあり、不評の声は余計に強まってしまったと言える。

***階級「大魔王」
『1』のコンバットスクールにも存在していた階級、大魔王。~
本作でもコンバットスクールで1000点満点を獲得できればこの階級になることが出来る。~
ご褒美として、サバイバルアタックにこの状態で挑戦すると、ハンドガンが弾が小さくなるものの、スーパーグレネードと同等の性能を持つ強力なものに。~
しかし、『1』のハンドガンの弾の差替えに使われたメタルスラッグのキャノン砲と違い、弾がそのまま直進してしまうため、場面によっては扱いに苦慮する所も少なくない。~
キャラクターの肌の色が緑色になったり、メグ教官がへりくだった言い方になるのは『1』と同じ。

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