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イー・アル・カンフー」を以下のとおり復元します。
*イー・アル・カンフー
【いーあるかんふー】
|ジャンル|格闘アクション|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|コナミ|
|稼動開始日|1985年|

**概要
-初期の対戦格闘アクションゲーム。データイーストの『空手道』の系譜を踏んでいる。
-移植の際にタイトルが『イーアルカンフー』『イーアールカンフー』になったりする。

**システム
-1レバー2ボタン式。ボタンはパンチとキックで、プレイヤーは主人公のカンフー使いを操作する。
-ライフ残機制。ライフが0になった場合、仕切りなおしで残機を1消費してそのステージの最初からやり直す。
--制限時間内に自分のライフゲージがなくなる前に相手のライフゲージを0にすると勝ちになり、次のステージに移行する。
--レバー入力方向とボタンによって攻撃が変化する。
---たとえば、身をかがめて足払いだったり、わずかに飛び上がって地面に向かってパンチをする。~
この時、自分が相手の攻撃を喰らう判定は見た目どおりになるので、前者ならば上段攻撃、後者ならば下段攻撃を避ける事ができる。
--敵にはある程度の行動パターンがあり、それを読んで的確に回避と攻撃を行う事が攻略の鍵となる。
-全10ステージ。10ステージをクリアすると難易度の上がった2週目に突入する。
-二人プレイ時はミスするたびに交代の交代制で、同時プレイはできない。

#region(多彩な敵キャラクター)
-Buchu
--巨体の大男。その外見に見合わず身軽で、飛び跳ねながら攻撃をしてくる。しかし動きは遅く、リーチも短い。
-Star
--ピンクのチャイナ服が印象的な女格闘家。手裏剣を使ってくるが、手裏剣は攻撃で打ち落とす事ができる。
-Nuncha
--名前通りのヌンチャク使い。射程が意外に長いが、下段攻撃が不得意。
-Pole
--棒術使い。頭上で棒を振り回しながら攻撃してくる。不用意に飛び掛ると打ち落とされる。
-Feedle
--左右から次々と現れる敵。実は分身で、攻撃を一回当てると分身は消滅する。
-Chain
--分銅のついた鎖で攻撃してくる。キック攻撃もしてくるので遠近共に隙がない。
-Club
--棍棒と盾で武装した大男。盾で防御してくるため、攻撃が通りにくい。
-Fan
--チャイナドレスの女格闘家。扇を投げてくるが、Starと異なり連射が可能。こちらも攻撃で撃ち落せる。
-Sword
--刀使い。射程もそこそこで隙が少ない。
-Tonfun
--トンファー使い。Swordに比べると射程は短いが、隙が少なく動きも早い強敵。
-Blues
--主人公と同じ性能の敵。プレイヤーの地力が問われる。
#endregion

**難点
-ライフ残機制ゆえに非常に長時間遊ぶ事ができるため、オペレーターからは人気がなかった。
--残機が割りと簡単に溜まっていく事も要因の一つ。
--そのため、有名タイトルであるにもかかわらず、現在でもレトロゲームコーナーで見かけることは稀である。

**総評
 格闘ゲームの系譜をたどっていくと、本作はその源流に限りなく近い場所にある。近年の格闘ゲームを限りなく簡略化したようなシステムと言えば、比較的わかりやすいかもしれない。~
 しかし、相手の行動パターンを見抜き、それに対応し自分の行動を変えて、独自の攻め方を模索し、無傷で相手を倒す。駆け引きよりもパターンを見出す事に重点を置いたゲーム性は、格闘ゲームよりもアクションゲームのボス戦に近い。そのため、源流ではあるものの、「格闘ゲーム」と言えるかどうか怪しい。~
 だが、本作が後のゲームに与えた影響は大きく、格闘ゲームとアクションゲームの中間点にある本作は、現代においてなお類似するゲーム性の少ない、稀有な逸品として存在感を放っている。

**その後
-メタルギアの小島秀夫は、本作を見てコナミに入ろうと決めたというエピソードがある。
-本作の流れを組む事実上続編として『[[ショーリンズロード]]』がある。
-MSXでも続編『イーガー皇帝の逆襲』が登場。
-FC版では対戦相手が5人に減っているが、最終ステージクリア後にちょっとした演出がある。
-GBA版では新しい対戦相手が二人追加されており、敵キャラクターを使用しての対戦プレイも可能になっている。
-3DSの『NEWラブプラス』に内臓されており、ゲームセンターに行くと彼女とまわしプレイで遊ぶ事ができる。
--一度遊ぶといつでも一人で遊ぶ事ができる。
-漫画『ハイスコアガール』に格闘ゲームで相手をなじる時に「イー・アル・カンフーからやりなおせ」という台詞がある。
--連続技や回避行動等、格闘ゲームの基礎を学ぶにはうってつけであり、間違ってはいない。

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