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Gダライアス Ver.2」を以下のとおり復元します。
「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~
依頼内容は評価点、問題点を追記です。~
&color(red){''17年9月25日までに改善されない場合は削除対応します。''}
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*Gダライアス Ver.2
【じーだらいあす ばーじょんつー】
|ジャンル|横シューティング|&image2(http://blog-imgs-46-origin.fc2.com/k/h/e/khex/GDariusVER2Title.png)|
|対応機種|アーケード(FXシステム)|~|
|発売・開発元|タイトー|~|
|稼動開始日|1998年|~|
|判定|なし|~|
|特徴|プレイヤーというよりはオペレーターのための新作?&br;初心者モードも搭載されたがノーマルモードが激ムズに&br;全体的に難易度急上昇&br;二兎を追う者は一兎をも得ず|~|
|>|>|CENTER:''[[ダライアスシリーズリンク>ダライアスシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『[[Gダライアス]]』稼動から約一年後に、マイナーチェンジ版として登場した製品。タイトル画面にVer.2と大きく表記されており、オリジナル版との判別は容易。~
ストーリーなど側面的な要素はオリジナル版と変わらないが、シューティングゲーム部分には大きな変更が入っている。

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**具体的な変更点
-工場出荷時のクレジット設定が1プレイ100円に変更された。
--ちなみにオリジナル版は1プレイ200円(2コイン 1クレジット)であった。
---『Gダライアス』は初代ダライアスのように専用大型筐体というわけでもなく、通常サイズの筐体でありながら200円の設定だったため割高感があり、それが解消された。

-ショットの連射ボタンがソフトに標準装備された。
--そのため、ショットボタン(通常)・ショットボタン(連射)・キャプチャーボール発射ボタン3ボタン構成となった。
---あえて通常のショットボタンを使用しなければならない場面は特に無い。

-「初心者モード」の追加。
--スタートするゾーンをα・β・γ・δ・ε・ζのいずれかから選択し、3ゾーンクリアした時点で終了となるモード。
---自ずと最大プレイ時間が短くなってしまうものの、αを選択したときは初期装備だが、β(ステージ2)以降を選択すると最初から多少パワーアップした状態で始まる利点がある。
---ミスをしても、次に出てくる自機がザコ敵をあらかじめキャプチャーした状態で復帰するようにもなっている。さらにこのとき、ノーマルモードとは違いパワーゲージ一個分しか装備が減らない。

-ゲームバランスの大幅な調整。
--本作の肝となる部分であり、変更部分は多岐にわたっている。

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**評価点
-先述の初心者モードをはじめ、シューティングゲームをプレイしない層にコインを投入してもらうための工夫が伺える。
--ダライアスシリーズはパワーアップの段階が非常に多い作品で、ゆえにミスをしたときの絶望感が凄まじかったものの、初心者モードでは気軽に楽しめるようになった。

-全てのルート(ステージ)について何かしらの変更点がある。
--最初のほうのステージのみ調整しただけ…ということはなく、Ver.2の名に恥じず単なる数値調整で終わらせず、敵の配置や攻撃パターンの変更まで行なわれている。

-スコアシステムの変更。
--スコアランキングが最終ゾーン毎、個別に集計してくれるという方式になった。
---これにより、稼げるルートのスコアばかりが並ぶということは無くなり、プレイヤーにとって全ルートが公平にスコアアタックの対象となった。

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**賛否両論点
-ボスを速攻で破壊すると多大なボーナス点を得られるようになった。
--ゾーンボス戦時にタイマーが設定されており、通常ボスは180秒、最終ボスは420秒。ボス撃破時の残り秒数×10000点がボーナス得点になるというもの。
---タイマーが0になった場合でも何もペナルティは無いが、タイムボーナスが極めて大きいため、前作のようにボス戦で粘って稼ぐ必要も無くなり、あえて持久戦に持ち込むのは趣味の領域となった。

-デモスキップのボタン追加。
--ボス戦前のデモ画面、およびエンディングのスキップがスタートボタン以外のボタンを押しても出来るようになった。
--スタートボタンでスキップ可能なことに気付かないプレイヤーも居たため、このような仕様になったと思われる。
---しかしうっかりボタンを連打しているとデモやエンデイングが一発で飛んでしまうため、一長一短。

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**問題点
-''調整の仕方がマズイ。''
--初心者モードを使用しない場合、オリジナル版と比較してみると難易度が格段に上昇している。
---それも「敵の攻撃の凶悪化」「敵の耐久力増加」「自機の弱体化」と、やり応えの感じられない、ただただプレイヤーを苦しめる意図が強い調整の仕方。
---オリジナル版は、各種サウンドとステージ(敵配置バランス)の緩急が巧みでプレイヤーの没入感を高めていたが、それすら歪なものになっている。

-''嫌らしい敵配置と敵の強化。''
--敵配置・ボスの攻撃パターンの変更により、オリジナル版で使えた攻略法は通用しない場面が多い。
--αビームが効かない敵の出現数が増えたため、道中でαビームを開放し点を稼ぎながら安全に進む方法が取りにくくなった。
--全てのルートに中ボスが配置されるようになった(新規中ボスというわけではなく使い回し)。居るルート・居ないルートという区別が無くなっただけで選択肢が減ったも同然。
--中ボスに付いている金色のパーツ(「ソリドナイト装甲」。これを破壊してからでないと中ボスをキャプチャーできない)が非常に固くなっている。

-''ゲームスピードの高速化。''
--オリジナルよりずっと速くなり、さらに敵弾の数もぐんと増えている。スピード感を楽しんでいる余裕が無い。

-''自機性能の弱体化にも遠慮が無い。''
--キャプチャーボム発動時、オリジナル版では爆発エフェクトが消えるまで自機は無敵になっていたが、''今作では無敵時間が削除された''。爆発中でも敵本体や弾に触れると死んでしまう。
---そのため、前作で安定行動であった「まずキャプチャーボムを発動し、無敵の間に中ボスに重なるほど突貫して一気に装甲を剥ぎキャプチャーしてしまう」戦法は使えなくなってしまった。

--アーム(バリア)も弱くなり、最終段階の「ハイパー」以外は障害物や体当りへの耐久力がなく、敵弾しか防御できない。つまり、アームをつけていても敵に体当たりされると普通に死ぬ。
---ハイパーまで成長させるとようやく耐えられるようになるが、1回防いだだけでアームが全て剥がれてしまう。難易度の上昇により敵機が体当たりを仕掛けてくる局面が多いため、この仕様変更はかなり厳しい。
---さらに、敵をキャプチャーした際の耐久力も低下している。これによりキャプチャーした敵を盾にするという戦法も取りづらくなり、前述のアームの仕様変更と合わせ難易度急上昇の一因となっている。

初心者モードで練習してから挑むにしても敷居があまりに高く、かといって初心者モードに篭り続けるのはどのプレイヤー層にとっても気分の良いものではなかったはずである。

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**総評
オリジナル版には無かった「初心者向けモード」&上級者向けとなった「ノーマルモード」の二本立て。~
初心者向けはステージ数が少なく物足りない、上級者向けはクリアがオリジナルより不安定と、改悪点のほうが目立つ。開発者の思惑とは裏腹に、双方から低い評価を受けてしまった。~
本作の稼働数や稼働期間は短く、早々に店舗から消えていった。これでは初心者の取り込みも決して上手くいったとは言いがたい。~
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初心者と上級者の要求を両方反映させることがいかに困難であるかを、反面教師として体現した作品と見なせるだろう。

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**その後の展開
-Ver.2が不評だったことから、今現在、ゲーセンにて現役稼動しているGダライアスのバージョンはオリジナル版の方が多い。
--オリジナル版は家庭用ゲームとしていくつか移植されているが、タイトーも不評を察しているのか、このVer.2は未だに移植されていない。
---一応PS版にPROFESSIONAL MODEとしてVer.2が組み込まれる予定であったが、あまりにも不評なためか取り止めになった。

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**余談
-このような苛烈な調整に至った背景に、ゲームのプレイ料金の問題があった。
--当時ゲームセンターにおいてはビデオゲームの占める割合が縮小される一方であり、それを食い止めるためオリジナル版では1プレイ200円の値上げに踏み切った。しかしそれがプレイヤーに受け入れられなかったために、本作では1プレイ100円への値下げを迫られ、プレイ時間も相応にする必要があったと思われる。
---つまり、1ゲームあたりのプレイ時間を単純に半減させるための調整だったと見なせば合点のいくものである。
---初心者モードの設置は、初めからこの難易度に一般プレイヤーが付いてこられないことを確信した上での採用であると推察できる。

-本作は、ひいてはプレイヤーとオペレーター双方の要求を満たす狙いがあったと思われる。三兎狙いだったと言っても過言では無い。

-先述の通り、本作の試みは営業面で失敗し、そのためタイトーはビデオゲーム自体のリリース点数をこれ以降は極端に減少させることとなった。
--ダライアスシリーズも沈滞期を迎えてしまい、2010年7月に『ダライアスバースト アナザークロニクル』の発売決定が発表されるまでの13年に渡り、本作がアーケードのシリーズ最終作となっていた。

-本作はデバッグが完全には完了しないままリリースされたという事情もあり、それが遠因となって本作のスタッフが独立した結果生まれたのが、あの「グレフ」である。

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