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マンハッタン24分署」を以下のとおり復元します。
*マンハッタン24分署
【まんはったんにじゅうよんぶんしょ】
|ジャンル|アクションシューティング|~|
|対応機種|アーケード|~|
|販売元|コナミ|~|
|稼働開始日|1986年3月|~|
|配信|Game Room&br()【Xbox360】2010年7月28日&br;アーケードアーカイブス&br;【Switch】2023年9月14日/838円(税10%込)&br;【PS4】2023年9月14日/837円(税10%込) |~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|数の暴力の恐怖|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
アメリカ・マンハッタンを舞台に、プレイヤーである警察官が、脱獄を図った囚人を駆逐しつつ、脱獄囚に占拠された刑務所を取り返すという設定のトップビューの任意横スクロールアクションシューティングゲーム。海外版のタイトルは『JAILBREAK』。
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**ゲーム内容
画面右に向かって進み、ステージの最後に囚人が次々と出現するシーンを切り抜ければクリア。全5面のループ制。

8方向レバー+2ボタン(攻撃、武器チェンジ)で操作。

画面上には敵キャラである囚人の他に、子供、女性、巨漢といった一般市民がおり、接触すると手持ち武器が1つ増え、ボーナス点も入る。市民を誤射するかプレイヤーミスで初期装備に戻る。

武器は以下の3つがある。
-拳銃…初期装備。連射が利く。マンホールにいる敵は一見倒せないように見えるがこれで倒すことが可能。
-バズーカ…市民を1人助けると使用可能。連射不可で使い勝手は良くないが、ジープやドラム缶を破壊できる唯一の武器。対人攻撃については貫通能力もあるので使いようによっては使える武器でもある。
-催涙弾…市民を2人助けると使用可能。2連射出来、高所から攻撃してくる敵を倒せる唯一の武器。しかも、近くの敵をホーミングしてくれるので結構重宝する。

ドラム缶を破壊すると偶に&bold(){どこかで見たような蝙蝠男}が出てくる。出現させると5000点入る。

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**評価点
-当時としては特異なゲーム性
--本作がリリースされた1986年というと、『[[戦場の狼]]』や『[[怒]]』を代表とするトップビューのアクションシューティングが次々とリリースされていた時代であり、本作もこの2作の亜流とも取れる立ち位置である。それでありながら、本作の様なクォータービューの『戦場の狼』形式のアクションシューティングは非常に珍しかった。
--しかし、コナミは翌年に同じく任意スクロール型のアクションシューティング『[[魂斗羅>魂斗羅 (AC)]]』をリリースした後は、横スクロールのジャンプアクションの要素を内包させた作品の製作へとシフトしていく形となり、残念ながら今作の様な作品はメジャーになれなかった。~
一方で、今作のスクロール形式は一部のプレイヤーの間で珍しく映っていたらしく、少数ながら今作を発展させた様な作品がコナミからリリースされる事となった。

-味のある音声合成
--本作発売当時のコナミ作品は『[[沙羅曼蛇]]』や『[[ツインビー]]』等の音声合成の搭載をウリにしていたが、今作でもそれらを踏襲して音声合成による英語ボイスを使用。また、それらがアクセントとなり、結果的に今作特有の「危険な刑務所」という世界観作りに一役買っている。
--例を挙げると、ゲームスタート早々に男性のナレーションが登場する他、雑魚敵である脱獄犯を撃ち落とすと「ウッ」「アーッ」と悲鳴を上げて倒れる、道中で子供に近づくと「うあーん、うあーん」と泣き叫ぶ、ブロンド女性が登場すると「ヘルプ、オーバーヒア」と助けを求める等。
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**問題点
''難易度が極めて高い。''プレイするにあたっては高度なアドリブが必要である。
-このゲームに出てくる囚人は全員足に鉄球を付けているが、とてもそうは見えないほどフットワークが機敏で、ちょこまかと動く。囚人は拳銃や手榴弾で攻撃してくるが、弾速はかなり速く、こちらを狙っている弾と狙っていない弾が混在しているため、かなり避けづらい。
--また、囚人は画面左右から絶え間なく出現する。その出現パターンもランダムであるため、パターン化して進むといった事は非常に難しい。画面右から突然囚人達が箱乗りになったジープが出現し、プレイヤーを轢き殺そうとしてくるが、ジープの出現パターンもランダムである。

-一般市民の出現パターンだけは固定されているが、その間にも囚人は出現するため、市民だけうまく避けて囚人を撃つ、というのはかなり難しい。パワーアップアイテムを維持するのがかなり大変な割に、当のバズーカ、催涙弾は拳銃と比べて連射が利かないため非常に使い勝手が悪く、本当に特定の場面でしか役に立たない。結局は初期装備の拳銃が一番役に立つという有様。

-BGMはスタート時のデモ、ステージクリア時、エンディング時のみで、ステージ中は一切流れない。そのせいで印象もかなり地味である。
--もっとも、評価点の項にある通り音声合成の存在によって終始うるさいくらいボイスが鳴り響くことから、あまり気にならない点ではある。
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**総評
もともと出回りが悪かった上、あまりの高難易度でインカムは全くもって振るわなかった。また、無法者を駆逐するためとはいえ、''警官が街中で手当たり次第銃器を乱射''するという現実離れの世界観((それ以前に鉄球付きの足枷をはめられた脱獄囚が軽快に動いている事もおかしいと言えばおかしいのだが・・・))も拍車をかけてしまったか。
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**移植
-''Game Room版''
--Xbox 360にて2010年7月28日配信開始。

-''アーケードアーカイブス版''
--Nintendo Switchとプレイステーション4にて2023年9月14日配信開始。海外版『JAIL BREAK』も収録。AC版では高所の敵を催涙弾で倒すと裸の女性((しかも、よく見ると乳首と思しきものが1ドットで描かれている。))が出てくるのだが、アケアカ版では(やはりというか)白いシャツを着たものに変更されている。
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**その後の展開
-本作リリース後、コナミは『[[エイリアンズ]]』『バッキーオヘア』といったベルトスクロールアクションの要素を含んだシューティング作品を手掛ける事になるが、システム面から本作はある意味これら作品群のルーツ的存在と言える。
--もっとも、これら作品群はジャンプボタンの採用など、よりベルトアクションの要素が強化された作品として登場しているのだが。

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