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*マッハGoGoGo 【まっはごーごーごー】 |ジャンル|レース|&image(http://www.jp.playstation.com/software/title/8tnu01000000137h-img/8tnu01000000139g.jpg,height=160)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|トミー|~| |開発元|グラフィックリサーチ|~| |発売日|1996年9月27日|~| |定価|5,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|わずか3コース+3種類のマッハ号&br()キャラゲーとしてもアウト&br()かなり劣化したリッジレーサー&br()なぜか1人プレイ専用|~| |>|>|CENTER:''[[タツノコプロシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 もはや語る必要もない超有名アニメ、『[[マッハGoGoGo>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%8FGoGoGo]]』。しかしかなり古い作品のためか、ゲーム化にはなかなか恵まれず、これ以外にはゲームボーイで第2作基準のものと、アーケードとSNES(欧米版スーパーファミコン)で『スピード・レーサー』名義((アメリカで放送された際の題名。アメリカでは日本以上の大ヒットをした。))で出ているだけである。タツノコの代表作の一つにもかかわらず、『タツノコ VS. CAPCOM』にも出演できていない。~ 発売が''あの''トミー(この時はまだタカラと合併してはいない)と言う時点ですでにこのレース、相当な暗雲が垂れ込めているが…チェッカーフラッグの先にあったのはやはり…''壮絶なクソゲー''であった。 **問題点 -コースが''3つ''しかない。その3つのコースも''全部同じコース''であり、途中で分岐が入って総距離が変わっているだけ。S、M、Lと後に行くほど長くなる。 --この構成自体はかの名作『[[リッジレーサー]]』を彷彿とさせるが、あちらは本来アーケードゲーム。家庭用ゲームとしてはボリューム不足なのは明白であろう。 -マッハ号も''3種類''しかない。 --むしろ「''なんで3種類あるんだ?''」と言った方が正確か。オートマ2種類、マニュアル1種類でオートマの方は若干性能差がある。 ---カタログスペックは、(A)、B、Cでランク分けされている。なぜAに括弧を付けたかというと、マッハ号には''Aで表される能力が一つもないため''。 --ちなみにマッハ号以外のマシンは3つのコースで1位を取るか、隠しコマンドを入力することで使用可能になる。 --尚、裏技で流星号やGR-Xが使える。GR-XはAランクのスペックを持つが、使用するとリプレイで覆面レーサーに怒られる。 -一応7つの機能は再現されている。 --ただし、まともにレースしていれば''ほぼ使う必要はない''。かろうじて日の目を見るのは、正面の相手を飛び越せるオートジャッキと、悪路での走行性能を高めるベルトタイヤぐらいである。 ---車載偵察機ギズモ号に至っては''マップ上でライバルマシンの位置を表示する''という地味すぎる機能である。設定的にも現実的((現実世界ではピットからの連絡以外には視界外の事が判るはずも無い。F1だと(混戦状態では)順位でさえピットに教えてもらっている。))にも正しいが、ほとんどのレースゲームではわざわざ機能を使用するまでもなく表示されていると言うのが悲しいところ。コースが固定である以上コース自体を偵察する意味((コースにアクシデントがあったり、悪役が待ち伏せをしていたり。))も無いし、ある意味ゲームと言う事で割を食った機能である。一応原作では悪役に反撃する手段にしている場面もあるにはあるが。 --障害物を切り裂くチョッパーや、水中移動装置フロッガーは主にショートカットに用いる。しかし、コースの半分を一気に省略できるという凄まじいショートカットなので、使えるようになるとヌルくなりすぎる。 ---特に失敗時のリスクもない。失敗しようが、何度でも挑戦できてしまう。 -キャラゲーとしても完全にダメ。 --そもそもライバルキャラというものがない。全てのライバルカーは名無しであり、単なる障害物である。 ---原作ではレースの妨害をしてくる悪役などがいたのだが、''みんな真面目にレースしている''ので本来なら防弾用のディフェンサーがフロッガーのおまけ(潜水用キャノピー)に成り下がっている。 --一応覆面レーサーはしっかり登場している。…''レース後の解説役で''。しかもリプレイ中に解説するので、普段のノリでリプレイを飛ばしてしまうと彼の活躍(?)は''一切見れなくなる''。 ---これでも台詞があるだけ実は相当にマシな役回りである。剛の家族に至ってはモードセレクトの背景にしかいない。 -レースで一位をとれないとゲームオーバーになってしまう。 --では一位を取るとどうなるかというとスタッフロールが流れる。そしてその後''ゲームオーバーになる''。 ---確かに意味合いとしては間違っていないが、頑張って一位をとったプレイヤーの心を挫く演出である。 --そして結果が何位であろうが、ネームエントリーの後タイトル画面に戻る。つまりどれだけ頑張っても一レースしか出来ない仕様。グランプリモードなどがないので仕方がないと言えばそうなのだが…。 -UIが『[[デイトナUSA]]』ほぼそのまんま。 --差異はTrafficと時間制限の有無の違いだけであり、それ以外が全くと言ってもいいほど一緒である。 ---因みに、Trafficが表示される部分は7つの機能に差し替えられている。 -なぜか実況が英語。マッハGoGoGoに似つかわしくないスタイリッシュさである。 -オープニングはアニメのものそのまま。現在では特に資料価値のある映像でもないし、単なる手抜きにしか見えない。 -グラフィックレベルもさほど高くない。 --全体的にカクついている。見られないほど酷くはないが、少なくとも褒められる出来ではない。 ---時間が経過すると、空の色が夕暮れ→夜→夜明けと変わっていく演出がある。…そんなに長時間耐久レースだったのだろうか。 -トドメとばかりに''一人プレイ専用''。 -タイムアタックはあるが、''なぜかライバル車が一台だけいる。''真面目にタイムアタックしようとしても、ライバル車の動きで結果が変わったりしてしまう。 **評価点 -とりあえず貴重なマッハGoGoGoのゲームであり、7つの機能もきちんと再現されていること。 --子供時代にあのギミックにあこがれた人にとっては、自分でマッハ号を動かせるレアなゲームになる。…本当に''動かせるだけ''だが。 -一応目立ったバグはなく、(ショートカット除き)レースとして致命的な問題点はない。 --しかし、逆に言うと仕様書通りなのに完全なクソゲーという意味になってしまうが。 -BGMは悪くない。 --しかし全体的にクール系であり実況同様、あまりイメージに合っていない。 **総評 レースゲームとしてもキャラゲーとしても微塵も評価できる面がないという酷すぎる作品。~ コースの数の少なさと完全一人プレイ専用であることを考えると、どうもマッハGoGoGoで名作『[[リッジレーサー]]』らしきものを作りたかったようだが、完全な劣化品にしか見えない。~ そもそも原作はどちらかというと、悪役をやっつける剛のヒーローらしさを強調した作風であり、純粋なレースアニメの側面は薄かった。原作の作風を掴みきれなかった開発陣のミスと言えるだろう。~ **余談 -攻略本も発売されたが、たった79ページ+九里一平・笹川ひろしのインタビューも掲載という内容なので、実際のゲーム攻略部分の内容はお察し。 -同梱されているシールがなかなかシンプルでカッコイイデザイン。