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マッハGoGoGo (PS)」を以下のとおり復元します。
「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~
依頼内容は「攻撃的な表現の緩和」「クソゲー判定の根拠の補強または記事内容に沿った判定の見直し」です。~
&color(red){''2023年12月21日までに改善されない場合は削除対応します。''}
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*マッハGoGoGo
【まっはごーごーごー】
|ジャンル|レース|&amazon(B000069S2M)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|メディア|CD-ROM 1枚|~|
|発売元|トミー|~|
|開発元|グラフィックリサーチ|~|
|発売日|1996年9月27日|~|
|定価|5,800円(税抜)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|わずか3コース+3種類のマッハ号&br()原作にそぐわない世界観&br()かなり劣化したリッジレーサー&br()なぜか1人プレイ専用|~|
|>|>|CENTER:''[[タツノコプロシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
タツノコプロによるカーレースアクションアニメ『[[マッハGoGoGo>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%8FGoGoGo]]』。本作はその第1作基準のマッハ号を操るレースゲームである。~
翌年にはリメイクとなるアニメ第2作の放送を控えており、それに先行する意図もあったと思われる。~
かなり古い(第1作は1967年放送)作品のためか、ゲーム化にはなかなか恵まれず、これ以外にはゲームボーイで第2作基準のものと、アーケードとSNES(欧米版スーパーファミコン)で『スピード・レーサー』名義((アメリカで放送された際の題名。アメリカでは日本以上の大ヒットをした。))のものが出ているだけである。タツノコの代表作の一つにもかかわらず、『[[タツノコ VS. CAPCOM>タツノコ VS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES]]』へも出演できていない。~
そうした中での貴重なゲーム化作品ということで楽しみにしていたファンも多かったと思うのだが…中身は原作要素がことごとく無視された''ガッカリな代物''であった。~

**問題点
-コースが''3つ''しかない。その3つのコースも''全部同じコース''であり、途中で分岐が入って総距離が変わっているだけ。S、M、Lと後に行くほど長くなる。
--この構成自体はかの名作『[[リッジレーサー]]』を彷彿とさせるが、あちらは本来アーケードゲーム。家庭用ゲームとしてはボリューム不足なのは明白であろう。

-ショボい原作要素
--レギュラー陣の出番が少ない。
---主人公の三船剛は冒頭の映像に(ヘルメットを被った姿で)登場する以外は、セレクト画面に出てくるだけ。父親の大介、ガールフレンドのミチ、メカニックのサブは設定画面に出てくるだけ。
---覆面レーサーはレース終了後にコメントしてくれるので、一応存在意義がある。
--キャラクターはいずれもノンボイス。当時はオリジナル声優陣の多くが現役だったので、起用することは可能だったのではないだろうか。

-原作にそぐわない設定
--原作ではレースの妨害をしてくる悪役などがいたのだが、''みんな真面目にレースして(しまって)いる''。
---そのため後述する7つの機能は多くが宝の持ち腐れ状態。
--なぜか実況が英語。マッハGoGoGoに似つかわしくないスタイリッシュさである。

-使い道があまりないか、使うと極端に有利になってしまう7つの機能((オートジャッキ・ベルトタイヤ・チョッパー・ディフェンサー・イブニングアイ・フロッガー・ギズモ号))。
--正面の相手を飛び越せるオートジャッキは、相手の車の背後に張りつく必要があるので面倒。追突して減速させた方が楽。
--障害物を切り裂くチョッパーや、水中移動装置フロッガーは主にショートカットに用いる。しかし、コースの半分を一気に省略できるという凄まじいショートカットなので、使えるようになるとヌルくなりすぎる。
---特に失敗時のリスクもない。失敗しようが、何度でも挑戦できてしまう。
--本来なら防弾用のディフェンサーはフロッガーのおまけ(潜水用キャノピー)に成り下がっている。暗視ゴーグルのイブニングアイに至っては使う場面が皆無。
--車載偵察機ギズモ号は一応使える……が、''マップ上でライバルマシンの位置を表示する''という地味すぎる機能である。原作では悪役に反撃する手段にしたこともあったのだが。
---設定的にも現実的((現実世界ではピットからの連絡以外には視界外の事が判るはずも無い。F1だと(混戦状態では)順位でさえピットに教えてもらっている。))にも正しいが、ほとんどのレースゲームではわざわざ機能を使用するまでもなく表示されていると言うのが悲しいところ。コースが固定で妨害((コースにアクシデントがあったり、悪役が待ち伏せをしていたり。))もない以上コース自体を偵察する意味もなく、ある意味ゲームという事で割を食った機能である。
--(真面目にレースしていて)原作通りに使えるのは悪路での走行性能を高めるベルトタイヤぐらいである。

-UIが『[[デイトナUSA]]』ほぼそのまんま。
--差異はTrafficと時間制限の有無の違いだけであり、それ以外が全くと言ってもいいほど一緒である。
---因みに、Trafficが表示される部分は7つの機能に差し替えられている。

-グラフィックレベルもさほど高くない。
--全体的にカクついている。見られないほど酷くはないが、少なくとも褒められる出来ではない。
---時間が経過すると、空の色が夕暮れ→夜→夜明けと変わっていく演出がある。…そんなに長時間耐久レースだったのだろうか。

-対人戦が大きな醍醐味と言えるレースゲームでありながら''一人プレイ専用''。
--かの『リッジレーサー』(1作目)を含む昔のACゲームではそういう作品も多かったがそれはあくまで当時の基準であり、しかも最初から家庭用で出た本作でこの仕様は流石に厳しい。

-タイムアタックはあるが、''なぜかライバル車が一台だけいる。''真面目にタイムアタックしようとしても、ライバル車の動きで結果が変わったりしてしまう。

-グランプリモードやストーリーモードの類は無く、一度のプレイにつき一レースしか出来ない。
--エンディングもスタッフクレジットが表示されるだけで、これと言った特別な演出も無し。

**賛否両論点
-オープニングはアニメ第1作のものそのまま。
--30年前の映像を手も加えず、そのままオープニングとして流すのは些か手抜き感を禁じえない。
--ただ、ネット配信や映像ソフトで簡単に見られる現在と違い、発売当時としては資料的価値はあったとも言える。

-BGMは悪くないのだが、全体的にクール系であり実況同様、あまりイメージに合っていない。

**評価点
-とりあえず貴重なマッハGoGoGoのゲームであり、7つの機能もきちんと再現されていること。
--子供時代にあのギミックにあこがれた人にとっては、自分でマッハ号を動かせるレアなゲームになる。…本当に''動かせるだけ''だが。

-一応目立ったバグはなく、(ショートカット除き)レースとして致命的な問題点はない。
--しかし、逆に言うと仕様書通りなのに完全なクソゲーという意味になってしまうが。

//内容的に「良い部分」だと思われるので評価点に移しました。
-マッハ号は''3種類''使える。
--オートマ2種類、マニュアル1種類でオートマの方は若干性能差がある。
---カタログスペックは、(A)、B、Cでランク分けされている。なぜAに括弧を付けたかというと、マッハ号には''Aで表される能力が一つもないため''。

-隠しマシンがある
--覆面レーサーの愛車である流星号などが存在。3つのコースで1位を取るか、隠しコマンドを入力することで使用可能になる。ただし隠しコマンドで出したマシンはセーブデータに残らない。
--複雑な条件を満たすと、「悪魔のマシン」ことGR-Xも使えるように。
---GR-XはAランクのスペックを持つが、使用するとリプレイで覆面レーサーに怒られる。

**総評
『マッハGoGoGo』のキャラクター及びマッハ号をまるで生かせておらず、レースゲームとしても今一つ物足りない作品。~
コースの数の少なさと完全一人プレイ専用であることを考えると、どうもマッハGoGoGoで名作『[[リッジレーサー]]』らしきものを作りたかったようだが、~
その『リッジレーサー』も既に続編、関連作が出て内容が改良・充実化しており、そこで初期作に寄せても物足りない印象にしかなり得ない。~
そもそも原作はどちらかというと、悪役をやっつける剛のヒーローらしさを強調した作風であり、純粋なレースアニメの側面は薄かった。原作の作風を掴みきれなかった開発陣のミスと言えるだろう。~

**余談
-攻略本も発売されたが、たった79ページ+九里一平((第1作の演出担当。第2作ではキャラクター原案・アートディレクター・主題歌作詞なども手掛けている。))・笹川ひろし((アニメ総監督。第2作も担当した。))のインタビューも掲載という内容。
--ただし隠しマシンの出現方法が記されており、全く使えないわけではない。

-ライバルカーがいないという話もあるが、これはガセ。
--レース中には流星号が登場しており、勝利した後のセリフでも参加していた事を窺わせるセリフがある。

-同梱されているシールはなかなかシンプルでカッコイイデザイン。

-概要で少し触れたが、前年にはアメリカ版のアーケードゲーム『Speed Racer』がリリースされており、日本にも少数ながら輸入された。
--こちらではギミックを使ってのライバル車への妨害が可能になっており、%%主人公の妨害行為の是非は別として%%本作よりも原作の特徴を掴んだとも言える内容だった。

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