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PROJECT MINERVA」を以下のとおり復元します。
注意:このページでは、オリジナル版の『PROJECT MINERVA』(''クソゲー'')と、マイナーチェンジ版『Project Minerva Professional』(''改善'')について解説する。~
『SIMPLE2000シリーズ Ultimate!!』シリーズで発売された移植版についても触れる。
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*PROJECT MINERVA
【ぷろじぇくとみねるう゛ぁ】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068QF0)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|フラットアウト&br()IMJエンタテインメント&br()メディアファクトリー|~|
|発売日|2002年8月22日|~|
|価格|通常版:7,140円&br()限定版:10,290円(共に税込)|~|
|分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|TPSの基礎が全くできていない&br()役立たずの仲間達&br()フリーズバグ完備&br()典型的芸能人ゲー|~|

**概要
-藤原紀香をフィーチャーしたアクションゲーム。売り文句は「戦場に、リアリズムを。」
-大企業ミネルヴァ社が開発したアンドロイドが世界中で紛争を引き起こし、国連平和維持法人UNPACの傭兵部隊AAAが立ち向かう。
-藤原紀香のほか、大塚明夫・青野武・玄田哲章・池田秀一といった声優も参加している。またムービー作成は白組。

**問題点
''操作面''
-1ミッションで持ち歩ける武器は''銃一丁''、特殊武器(能力向上系がほとんど)一種、グレネードのみ。弾数は無限。
--雑魚敵であるアンドロイドはもちろんのこと、''戦車やヘリも銃で倒さなくてはいけない。''
-移動中は上下を見ることは出来ない。またカメラの追随速度も非常に遅い。
--D3パブリッシャーらしい色気要素として「チャイナ服」や「水着」(特典アイテムの一つ)の主人公をじっくり見るためには必要だったのかもしれないが、同じことは装備画面でも可能なのでメリットはない。
-射撃前に必ず照準画面(一人称視点)に移行しなくてはならない。これがゲームのテンポを乱している。
--武器のグラフィックを見ると、わざわざハンドガンにもスコープが付いていることがわかる。システムの方に合わせたということか?
--照準&射撃中は移動不能。しかも、武器ごとに照準時のスコープ倍率は固定。双眼鏡画面はズーム調節できるのになぜしない?
--照準画面に移行する際は体の向きに関係なく、カメラ正面に向かってズームする。そのため突然現れた敵に対応しづらい。
--一応救済措置として、一瞬で体の向きにカメラの向きを合わせる操作がある。これがないととてもやってられない。
--ズーム率が高い銃ほど処理落ちする。また敵に近寄られた場合には眼の前の相手だというのに照準を合わせるのに時間がかかる。
---先にも触れたように銃は一丁しか運べない。また近接格闘攻撃もない。よって''スナイパーライフルを持っていき、敵に接近されると地獄を見る。''
---一応、特典としてズーム率を変えるアイテムはある。しかし入手するまでがかなり大変であり、その頃には飽きていると言う事も。
---ズーム率が高いほど照準の移動速度が遅いので、対ヘリ戦ではハンドガン以外のほとんどの武器で照準画面の追随が不可。
--弾道変化や限界射程距離・距離による威力減衰等が無いので、双眼鏡で狙いを付けた後すぐさまスコープ画面に切り替えるだけでハンドガンでも遠距離の相手に当てることができる。よってスナイパーライフルの存在意義がますます薄い。一応威力だけ見るなら全武器中最高クラスではあるのだが…
---というか、これを駆使しないとかなり辛いミッションがある。
--照準画面の間だけマガジン残弾が計算されるようで、一度解除してのぞき直すと弾が補充されている。これを利用して''どんな銃でもリロードなしに撃ちまくることが可能。''
--とにかくこの照準画面の仕様だけで問題点だらけ。''リアリズムのカケラもありゃしない。''
//--『メタルギアソリッド』や『バイオハザード』なども射撃時は移動不可能だが、武器の使い分け・ズーム率変更がある。また前者はステルス要素があるために戦闘を避けることができ、後者も狙いをつけやすいのでここまでひどくはない。
//メタルギアはほぼ全ての作品で移動撃ちが可能なはずですが…
-グレネードは投げる距離が調整できず、投げモーションが非常に長い。
-回復薬などのアイテムも使用可能だが一部のアイテムは使用すると''フリーズ''する。
-一度クリアすると隠し武器が生産可能(使用可能)になるのだが、そこに至るまでが非常に苦行(レベルを最大まで上げる必要がある)。しかも金額も半端ない位高い為、入手するのは困難を極める。これはRPGじゃないですよ。

''敵''
-敵はアンドロイドと言う設定なので硬め。戦車やヘリは非常に硬い。
--もしかすると「生身の人間を撃つ」という展開だとレーティングや暴力表現など色々とマズいのでこういう設定にしたのかもしれない。
--一応頭部のような弱点を狙う、味方を狙っている敵を撃つ、味方と同時に攻撃するとダメージボーナスが追加されるようにはなっている。
---だが終盤はとにかく敵に狙われるので悠長に狙っている暇はない。
--一部のアンドロイドは身長が人間の三分の一ほどしかない。装甲も薄いが動きが素早く、殲滅系ミッションではなかなか苦戦させられる。
--戦車やヘリは足が速いので前述の視点の問題をもろに食らうことになる。また一定時間ごとに主砲や機関砲による範囲攻撃を行ってくるため非常に戦いづらい。
--しかも、範囲攻撃は稜線・障害物関係なし。どこから撃ってるんだ?
-マップが広めで、敵の出現も散発的。プレーヤーの移動速度もノロいので敵の発見に非常に時間がかかる。
-敵の攻撃を受けるとどんな状態であっても怯む。照準の移動やグレネード投擲を中断させられてしまうためやっぱりテンポが悪い。

''無能な味方''
-''味方チームが本当にお馬鹿。''おかげで戦術らしい戦術が使えない
--味方の行動は「索敵」「攻撃」の二種類しかなく、停止などの指示は行えない。「集合」も専用アイテムが必要になる。
--双眼鏡で「マーク」することで味方に敵の位置を教えることができる。しかし、マークした敵を優先して攻撃するためか、眼の前の敵に撃たれているのに気がつかない時がある。
--マークした敵が壁の向こうの場合、移動して射撃とはならず、''「その場で壁に向かって全力射撃」''する。
--こちらが投げたグレネードや、倒したことで大爆発する敵アンドロイドから離れようとせず大ダメージを食らう。
--仲間は階段を登ってくれないため、倉庫内戦闘の上下差があり、下からの攻撃が難しいミッションの難易度が高い。
--味方は敵を補充するジェネレーター(格納庫のようなもの)・戦車やヘリなどの乗物を攻撃しない。
---前者は無視できるが放っておくと不利になるし、後者は多くの場合ミッションの破壊目標であるためほぼ一人で戦う羽目になる。
---ただ、これを利用して経験値・クリアポイントを荒稼ぎすることは可能。
--仲間も主人公のようにレベルアップするものの、こちらが装備を指定してやることなどは出来ない。
---やられてもレベルがそのとき上がらないだけでペナルティはなく、最終ミッションなどでは''実質自分が撃たれないための囮''である。
--ミッションによっては人質や爆弾のエキスパートといったNPCが付いてくるが、彼らに指示を出すことは出来ない。
---戦闘能力がなく、背中をウロウロ付いてきて敵の射線に入ってきたかと思えば、階段で引っかかって迷子になり、勝手に殺されたりする。
---この種のNPCとしてはお約束のように死んでしまうとゲームオーバーである。
---特に爆弾のエキスパートのマックスは台詞(俺って天才!など)などもあってプレイヤーから嫌悪の対象に。
-味方チームはリーダーごとに違うスキルを持ち自分の判断で勝手に使うが、基準があいまいなうえに''特定のスキルを使うとこちらもフリーズする。''

''ストーリー面''
-ストーリーが中途半端。
--敵は先に説明したようにアンドロイド軍団を生産する企業だが、肝心の会社の人間を追い詰めるような展開が無い。
--中ボスのような存在も無く、エンディングでは「戦いはまだ続く」と言った感じになって事態の収拾は付いていない。
-脇役はともかく主人公まで出番がない。1ムービーで藤原紀香演ずる主人公も二言三言しゃべるだけ。
--肝心なことはムービーでは無く字幕のみのモノローグで語られる。それでも説明が不足している。
--池田秀一演ずるミネルヴァ社関係者もエンディング前にやっぱりに二言三言喋るだけで出番が終了。OPにも出ているのに。

''その他''
-最終ミッションは連戦だが、死亡または撤退の場合最初からやり直しになる。
--途中でそれまでの「ほぼ屋外戦」とは打って変わって非常にだだっ広い室内で迷路のような区画を上に下にと移動させられる。
--どの部屋も見た目は変化が無く、敵を無視して最短距離で移動しても15分近くかかる。また「最下層に到達しろ」と言いながら、実際には途中で上にあがらないといけない場所があるなどかなり不親切。
-新武器は特定ミッションのクリアのほか、ポイント集めによってアンロックされるが、買えるようになっても経験値が足りないと装備できない。また一度購入すると売却もできない。
--経験値とポイントは別扱い。さらに新武器開発のために「テクノロジーポイント」が必要であり、このためになるべくヘッドショットでダメージを与えなくてはならないという凝っているが面倒な仕様。

**総評
-話題先行でそれなりに売れたようだが、ゲームとしては問題が多すぎる。多くのユーザーから藤原紀香を売り物にした典型的な駄目タレントゲーの烙印が押された。

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*Project Minerva Professional 
【ぷろじぇくとみねるう゛ぁ ぷろふぇっしょなる】
|ジャンル|アクション|&amazon(B0000A01GF)|&amazon(B0006JHQ7U)|
|対応機種|プレイステーション2|~|~|
|発売日|通常版:2003年8月21日&br()廉価版:2005年1月6日|~|~|
|価格|通常版:6,090円(税込)&br()廉価版:2,100円(税込)|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~|~|

-2003年8月21日に発売されたマイナーチェンジ版。新規の武器やステージの追加に加え、多くの部分が改善されている。
--2005年初頭には『SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.23 プロジェクト・ミネルヴァ プロフェッショナル』として廉価版が発売された。

**追加・改善点
-武器の種類に手榴弾・レーザーブレード・バズーカが追加された。
--ブレードは近接武器で威力が高い。バズーカは範囲・威力共に強力だが味方にも被害があり、テクノロジーポイントが得られないというデメリットもある。
-防具が大幅に追加された。ネタだった水着やチャイナドレスも実用レベルに能力が上がっている。
-移動速度が改善。xボタンで体術がだせるようになった。グレネードは飛距離の調整が可能になった(投げモーションは変化なし)。
-武器の持ち数が4つに増え、柔軟な対応が可能になった。
-ミッションは種類も増え、難易度の変更ができるようになった。
-仲間は3人同行になった代わりに指示がだせるようになり、固有スキルを任意で使用できるようになった。また仲間のレベルも任意で上げれるようになった。
-不評でしかなかった最終ミッションの迷路区画が廃止。
-クイックリロードの廃止。
-3つのCGムービーが追加。またフリーズバグも修正。

**問題点
-ストーリーは全く変化なし。
-射撃中は移動不能なのは変わらず。
-相変わらず味方はマークしなければほとんど攻撃してくれない。NPCのアホさはそのまま。
-レベル上げが面倒なのもそのまま。ただ敵が無限に沸くステージがあるので無印よりは上げ易い。

**総評
相変わらずTPSとしては中途半端だが、こちらは無難に遊べる出来にまでに進化している。~
各ミッションにかかる時間が少ないので遊びやすく、ボリューム面もなかなかである。遊んでいて気になる問題点も複数残ってはいるが。~
今から買うのなら迷うことなくこちらを一択である。

**余談
-後にパチンコ『CRプロジェクトミネルヴァ』が出ているが、ほとんど別物である。
-また、『SIMPLE2000アルティメット Vol.17 対戦 爆弾ポイポイ』には本作で登場した爆弾のエキスパート、マックスが登場する。
--だが、本作をやっている人で彼にいい印象を持つ人間はいないだろう。

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