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スーパーダライアス」を以下のとおり復元します。
*スーパーダライアス
【すーぱーだらいあす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPS3O)|
|対応機種|PCエンジン CD-ROM2|~|
|発売元|NECアベニュー|~|
|開発元|NECアベニュー、ビッツラボラトリー|~|
|発売日|1990年3月16日|~|
|定価|6,800円(税別)|~|
//|プレイ人数|1人|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;2008年10月7日/800Wiiポイント|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|
|>|>|CENTER:''[[ダライアスシリーズリンク>ダライアスシリーズ]]''|
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#contents
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**概要
タイトーを代表する不朽の名作の一つで、世界初の3画面STG『[[ダライアス]]』の移植作品である。~
人気作ではあったがそのあまりの特異な仕様により家庭用ゲーム機への移植は不可能と思われていたが……。

**評価点

-3画面のアーケード版から1画面の家庭用ゲーム機への移植を、見事に成し遂げていること。
--PCエンジンはアーケード基板よりも性能が劣る上に、そもそも画面表示形式がここまで違ってしまえば「完全再現」など無理な話。~
それを踏まえた上で、アルゴリズムに絶妙な修正を加え、原作の雰囲気を再現したまま、一つのゲームとしても高い完成度を保っている。
---具体的には、例えば扇状の弾を撃ってくる敵ボスの場合、弾の間隔が広く修正されている点があげられる。1画面である本作はアーケード版よりも近い位置でボスの攻撃を避けなくてはならないのだが、こうした調整のおかげで原作の難易度をなるべく変えないように配慮されている。
-グラフィックの再現度も高い。表示される画面範囲が小さいという点以外、オリジナルとほとんど遜色が無い。

-アーケード版の原案段階で構想されていた「''26ゾーンそれぞれに個別のボスを配置''」を実現した。
--アーケード由来の11種類に加え、ロケテスト後に諸般の事情で割愛されたボスも含め新たに14種類が追加された豪勢な仕様となった。更には裏技でボスラッシュモード「26体戦えますか?」モードも遊べる。

-アーケード版のBGMをそのままCD-DAとして収録している。しかもドルビーサラウンドに対応した豪華仕様となっており、サントラよりも音質が良いと言われている。
--ただ、洞窟面の曲だけが音のバランスがアーケードと比べておかしくなっているのが惜しまれる。
--本ソフトがそのまま、アーケード版のサウンドトラックとして成立する。ただしデータトラックを再生してオーディオ機器に損害を与えることは避けなくてはならない。
--ちなみに本作と同時発売というわけにはいかなかったが、バーチャルクッションというボディソニックを体感出来るハードまで発売されている(92年)。

-戻り復活からその場復活への変更
--これは一見「復活パターンの構築」という楽しみを切り捨てる措置のように見えるが、%%%アーケード版ではミスした時の状況によっては「復活」が非常に困難になり、そのままゲームオーバーになりかねないレベルデザインであった%%%ため、実際はこの変更により失われたものは少ない。
--ボス戦中に死んだ場合は、アーケード版『ダライアス』では「自機はパワーダウン、ボスは耐久値が減った状態で仕切り直し再戦」だったが、本作では「パワーダウンした自機たちが、無茶を承知でボスに挑んでは次々と散っていき、最後にはゴリ押しで撃沈する」という状況となっていく。どちらも異なる味わいがある。

**難点
-PCEの移植STGにありがちな難点として、上下スクロールやちらつきを例外なく本作も備えてしまっている。
--自機を包むアーム(バリア)が、ゲーム全編にわたって終始ちらついている。また大きなウリのはずの巨大戦艦ボスにも、頻繁にちらつきが生じている。
--エミュレータの仕様なのか、ちらつきはVCでは軽減された。

-開発初期段階に予定されていた2人同時プレイが無くなった。
--理由はスプライト表示限界により2重スクロールか2人同時プレイどちらかを削らなければならなくなり、前者を取ったため。

-グレートシング(Zゾーンのマッコウクジラ)のドリル弾を破壊した際の点数が減った。これにより「最強ボスを相手とした究極の稼ぎプレイ」の興奮度が低下。
-''ウェーブで倒した敵の点数が入らない''(バグと思われる)。

-評価点でも述べたように、本作はあくまでアーケード版の雰囲気を再現した作品であり、アーケード版との差異は多岐にわたる。ゆえにアーケードと全く同じ物を期待していると失望するかもしれない。
--もっとも、1画面のPCエンジン用ソフトにアーケード版の完全再現を期待するような純朴な人は、当時としてもそれほど多くなかったと思われるが。

-''もともと道中が冗長と言われていたAC版から更に冗長さが悪化している''。
--本作では画面のスクロール速度がAC版より遅くなっている。これ自体は3画面から1画面への移植なのでゲームバランスの調整としては適切といえるが、ステージの長さ自体はAC版を忠実に移植しているため、結果的にステージ進行が遅くなってしまっているのだ。
--AC版ではZONE Aの道中が約2分程度だったが、本作では3分近くかかる。

**総評
「完全移植」とはいうものの、その実態は『PCE版ダライアス』と言った方がよい。~
そもそも3画面のアーケードゲームと1画面のテレビ(PCE)ではハードウェア能力・構成からして絶対的な違いがある。おまけに当時は今以上に誇大広告が日常的だった時代であり、ほとんどのアーケードゲーマーは「完全移植」には期待していなかった。~
むしろ、ゲーム性には目をつぶってマシンパワーを限界まで引き出し、『ダライアス』という作品の雰囲気を再現しようと試み、それを成し遂げたことにこそ、本作の真の存在意義があると言える。~

プレイする上で稼動台数の少なさ、基板寿命などの問題が立ちはだかっていたAC版であったが、シリーズ30周年になる2016年に初の完全移植版であるPS4版が配信された事により、AC版がご家庭でも遊べるようになった。~
とはいえ三画面と並ぶもう一つの魅力である海洋生物ボスの追加など、この版でしか楽しめない部分もあるため、本作の魅力が下がった訳ではない。~
WiiのVCで現在でもダウンロード購入できるので、AC版とは異なる「完全移植を阻む仕様の壁」に挑んだ『ダライアス』として興味の沸いた方は一度プレイしてみるといいだろう。

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*ダライアスプラス
【だらいあすぷらす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPRHQ)|
|対応機種|PCエンジン HuCARD|~|
|発売元|NECアベニュー|~|
|開発元|NECアベニュー&br()ビッツラボラトリー|~|
|発売日|1990年9月21日|~|
|定価|9,800円(税別)|~|
//|プレイ人数|1人|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;2008年7月15日/600Wiiポイント|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|『スーパーダライアス』のHuCARDダウンサイジング版|~|
|>|>|CENTER:''[[ダライアスシリーズリンク>ダライアスシリーズ]]''|

**概要(プラス)
『スーパーダライアス』をHuCARDに移植した作品。

**変更点
主な違いは以下のとおり。

-BGMが、PCエンジン本体の内蔵音源で演奏したものに置き換わっている。
--アーケードの音楽をそのままCD-DA収録したCD-ROM2版には到底適わないが、音源の性能を考えると再現は頑張っている方。

-ボスキャラが、スーパーから10体削減されて16体になっている。
--削減された中には、グレートシングなどアーケードからの名物ボスも含まれる。

-後発だけあってゲームバランスはさらに練られている。
--ステージ4までならコンティニューが可能になった。
--一部の敵の配点が原作通りに戻されている。
--ウェーブで倒した敵の得点が加算されない仕様(バグ?)が解消された。

-PCエンジンSGに対応。SGでプレイするとスプライトのチラツキが低減される。
--本作は(後述のアルファと共に)PCエンジン唯一の両対応ソフトである。通常のPCエンジンで遊べる上に、SGでプレイするとSGの機能が発揮される。

**余談
-''ダライアスアルファ''(NECアベニュー/ビッツラボラトリー)
--『ダライアスプラス』の発売記念として、1990年に抽選でプレゼントされた非売品。その生産数は1000本未満と言われており、VC配信なども一切行われていないレア物ソフトである。
--『スーパーダライアス』の裏技である「全ボスとの連戦モード」をHuCARDに移植。『ダライアスプラス』に登場する16体のボスと連戦する「16体戦えますか」モードと、制限時間内でスコアを競う「4分間タイムトライアルモード」をプレイできる。BGMのクオリティなどは『ダライアスプラス』と同等で、SGにも対応している。
//非売品のようなので、良作としての一覧掲載は先送りします。

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