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ザ・グレイト・ラグタイムショー」を以下のとおり復元します。
*ザ・グレイト・ラグタイムショー
【ざ・ぐれいと・らぐたいむしょー】
|ジャンル|シューティング|
|対応機種|アーケード|
|販売・開発元|データイースト|
|稼働開始日|1992年|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

**概要
データイーストを代表する横スクロールSTG。驚くべき量の様々なギミックを内蔵している。~
複葉機や飛行船が飛び交い蒸気機関車や自動車が走り周る、ヨーロッパ風の近世の世界を舞台としている。


**ゲーム内容
最初のステージは固定だが、そこをクリアした後は4つのステージ(選択可能)を任意の順番で攻略する。~
全てクリアする事でラストステージが登場する。

しかし曲調がラグタイムで統一されたBGMが流れる中、雰囲気は戦闘と言うよりむしろ''お祭り騒ぎ''。
万国博覧会や遊園地のアトラクションに近いものがあるかもしれない。
-ステージ内容も遊園地、博物館、クリスマスの街などなど。''ジェットコースター上を転がる大観覧車''は必見。
-ちなみに「ラグタイム」とは音楽のジャンルの一つで、速い拍子で切分法を多く用いた曲のこと。ジャズ音楽の先駆。

***自機の数々
最初の自機はフック付きの鎖をぶら下げたセスナ機。
-ショットボタンで前方攻撃。セスナ時のみ、パワーアップアイテムを取る事でショットを強化する事ができる。
--またショットボタン連射で自機を中心にした広範囲電撃攻撃が可能。この電撃は障害物を貫通する。連続使用しているとオーバーヒートし暫く使えなくなる。
-フックは慣性の法則に従い動き回り、セスナを上手く操作することによって「振り回す」こともできる。また、このフックには''何でもかんでも引っ掛けて振り回す''ことが出来る。
--フックにぶら下げたアイテムは攻撃力を持ち、接近戦や投擲によって攻撃が可能。
--最初は鉄球(投擲して着弾すると爆発)がぶら下がっている。これはボンバーとして随所で入手可能。
--引っ掛けられる対象は本当に多岐にわたる。持ち上げられそうなオブジェクトだけではなく、乗り物(後述)や町を歩いている犬や人・敵兵士、敵ボスの残骸、果ては徒歩状態のプレイヤーまで。

自機はある程度の耐久性を持つが、度を超えたダメージを受けると撃墜され、パイロットが生身で戦う事になる。~
生身の状態で被弾するとミスとなる。
-武装は拳銃。強化は出来ないものの、マシンガンが如く連射可能。
-飛行能力は持っておらず地上を駆けることになる。左右移動速度はセスナと同じでジャンプも可能。
--空中ステージで何も無いところに落下した場合は足こぎの飛行船に乗って復帰するが、これは乗り物として認識されず被弾で即死する。
-プレイヤーがフックに引っ掛けられた場合、当り判定はそのままだがセスナの飛行能力を得て、かつ回転させる事で攻撃範囲を広げる事が可能、更に投げる事で本来入れない場所に飛び込む事ができる。
-なおフックで引っ掛けられる物の殆どは、徒歩時にも持ち上げて運ぶ事ができる。

随所で登場する乗り物に乗り込むと、それを操縦できる。
-ジープやバイク、ロボットといった比較的真面目なものから、象やキリン・''ホッピングマシーン''といった自機と言って良いのかわからない物まで登場する。
--ミサイルなどの専用武装がついている乗り物もある。逆に言えば、特に武装が無く引き続き拳銃で戦うものも。
--性能は総じてセスナに劣るが、性能面で補正の効かない乗り物でも被弾を防ぐバリア代わりにはなってくれる。

**長所
-「触れる楽しさ」を前面に押し出したゲーム性。
--フックで何でもかんでも引っ掛けて振り回し、撃墜されても多彩な乗り物を乗り回し…。
--ゲーム本編とは全く関係の無いギミックも豊富。唯の背景にしか見えないタペストリーをフックでぶら下げたり、雪だるまを撃ち続けて溶かしたり。
--小さいながらも、人々の挙動は非常に細かく描写されている。
---敵襲に驚いてベッドから飛び起きる兵士や、大事が起きているにもかかわらず演奏を続ける楽団等。
-ゲーム中のBGMもタイトルに偽りなしで評価はなかなか高い。

**短所
-非常に高い難易度。
--背景にしか見えないような敵兵士の拳銃にまで攻撃力があるので非常に撃沈しやすい。
--乗り物は色々あるのだが、最初に乗っているセスナが一番使い勝手が良い為、少しでもゲームを有利に進めるのなら被弾を極力避けなければならないのも厄介な点。
---もっとも、ステージ2つクリアするくらいならばさほど苦労しないので、このゲームの魅力を感じるのには支障無い。

**ラストとエンディング
ラストはマルチエンド方式。ラストボスのお説教を聞いて彼に同調するか否かでエンディングとラストボスが変化する。
#region(ちなみに、二人同時プレイで別々の選択肢を選んだ場合…)
-なんと、''片方のプレイヤーがラスボスとなって立ちはだかる''。比喩ではなく実際にラスボスの大型機を操縦して対戦することになる。こんなゲームはそうそう無いだろう。
#endregion

-エンディング中に障害物や敵機体が登場するゲームは多いが、本作ではそれらを撃って''スコアを稼げる''。最後までぶっ飛びまくりである。

**総評
高い難易度と、ストイックなプレイによるハイスコア等、シューティングとして求められる要素はしっかり確保し、様々なギミックによる「触れる楽しさ」を前面に押し出している。~
ゲームの目的はクリアする事ではなく、楽しむ事なのだと再認識させてくれる一作。

ただ、本作はデータイーストの社運をかけるかの如く生み出されたゲームであったが、おりしも時代は格闘ゲームブーム。~
シューティングの異常高難易度化(グラディウスIII等)の波によるSTG衰退も相まって、知名度もインカムも極端に低く、商業的には失敗作となってしまった。~
時代さえ違えば、誰もが知る作品にもなりえた可能性を持っていただけに非常に惜しまれる。

**その他
-多数のゲームを収録したパチ物アーケードゲームに収録されている場合があるが、おそらくもっとも良く見かけるであろう基板に内蔵されているものは音割れ・処理オチが激しく「遊べる」とは言いがたい。
-出回りも少ないのでプレイ方法は極めて限定的。

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