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デススマイルズ」を以下のとおり復元します。
*デススマイルズ
【ですすまいるず】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B001EYTO2Q)|
|対応機種|アーケード&br;Xbox360&br;Windows(Steam)|~|
|販売・開発元|ケイブ|~|
|稼働開始日|2007年10月19日|~|
|家庭用|【Xbox360】2009年4月23日&br()通常版:7,140円 / 初回限定版:9,240円&br;【Steam】2016年3月11日 (発売元:Degica)&br()1,980円(定価・税込)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ケイブ弾幕系STGリンク>ケイブ弾幕系STGシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
「プロギアの嵐」に続くCAVEの横スクロールSTG(一部ステージでは下にスクロールする)。今回はゴシックホラーをテーマとしている。

これまでも「エスプレイド」「ぐわんげ」「プロギアの嵐」といったケイブ作品のキャラクターを手がけ、当時すでにケイブを退いていた井上淳哉氏が再びキャラクターデザインとして参加。((ちなみに役職名は「グラフィックプレジデント」井上氏は今作のとあるキャラのボイスも担当している。))通称は『デススマ』又は『デスマ』。
-4種類の自機を選択できる。それぞれショットと使い魔(子機)の性能が違う。

**ストーリー
>少々気弱で泣き虫なところを除ければ極平凡な少女「ウインディア」は、両親の愛情に恵まれ普通の毎日を送っていた。~
しかし彼女は突如神隠しに遭い、異世界に送り込まれてしまう。

>ジルバラードと呼ばれる、20世紀のヨーロッパを思わせるその世界には、「現世から迷い込んだ者は魔法が身につく」という言い伝えがあった。~
ウィンディアは同じ境遇のキャスパー・フォレット・ローザといった仲間たちや、彼女らの保護者に当たる心優しい老紳士・ディオールと共に新たな生活を送っていたが、~
しかし両親と離れ離れになったことと、他と違い魔法が上手く使えないことにやるせない毎日を送っていた。

>しかし、伝説の魔物たちが大量に現れ人々を襲い始めるという未曾有の事件により、ジルバラードは地獄と化す。~
ディオールの少女たちは、世界を救うため魔物退治の使命を帯びて飛び立つのだった。

>咄嗟の魔法で人々に感謝されたウインディアは、異世界での自分を受け入れ、そこで生きることを決心した。その決意は『奇跡』を起こせるのだろうか?

**特徴
-自機は全員女の子キャラクターで、最年少11歳~最年長17歳。
--シューティングゲーム自機に女の子キャラクターを持ってくるのはそれほど珍しい事ではなかったが、選択制で全員女の子と言うのは商業作品では割合珍しい。
--一応、ケイブはこの作品の以前にも『ピンクスゥイーツ ~鋳薔薇それから~』『むちむちポーク!』といった自機キャラが全員女性の作品を出しているが、そちらのメインプログラマーは矢川忍でありキャラクター以外も普段のケイブ作品と作風が大きく異なっている。

-ショットボタンが2つ存在し、左右にショットを打ち分けることができる。
--長押しでショットが強力になるが自機の移動は遅くなり、また使い魔の挙動も変わる。このあたりはお馴染みの操作。
--ショットボタンを2つとも押しっぱなしにすると、周囲の的一体に集中攻撃を行うロックショットを使用できる。
---ただし、ロックショットを発射している間は得点アイテムの取得と撃ち返し弾の消去で上昇するアイテムカウンタを消費する。
---カウンタが最大値まで貯まった場合に使用すると、ロックショットの代わりに「ショットがパワーアップ」「得点アイテム出現量が大幅増加」「雑魚敵に触れてもミスにならない」効果が一定時間発動する。

-障害物もあるが、接触だけでは基本的にダメージは受けない。

**長所
-ステージ・難易度選択システム。同年代のシューティングのほぼ全てが弾幕系縦STGであったため初心者にはとっつき難かったが、本作のこのシステムによりやや敷居は下げられた。
--自機中央にオレンジ色のハートマークとして当り判定基準を表示。
--ライフを失うとボムが最大まで補充される点も、地味ながら難易度低下に一役買っている。最大ボム3発×初期ライフ3で理論上は9回ボムが撃てる。
--勿論コアプレイヤーへの楽しみ方もきっちり有り、高難易度(レベル3)を選びつづければ、使い魔でのみ消せる撃ち返しが発生するようになっていく。もちろん、パワーアップを使った稼ぎも楽しめる。
--比較的エクステンドが容易なのも初心者には嬉しいところ。上級者レベルの稼ぎプレイは一切不要で、パワーアップを使用するポイントを適切にパターン化すれば1回めはもちろん2回めのエクステンドも容易に狙える。~
なお、ライフ制の本作ではエクステンドするとライフが上限ごと+1される、という形になっている。

-キャラクター性能はそれぞれ一長一短。全く違う操作が要求される者も。
--更に全キャラクターごとに違うエンディングが2種類ずつ用意されており、繰り返しのプレイも楽しく遊べる((EDの選択肢で決定するので、プレイそのものには支障をきたさない。))。全8種類あるEDは、感動のハッピーエンドからバッドエンドとは言い難いがやや後味の悪いもの、中には哲学的なものまで。
-アーケードでは久しぶりの横STG。直前にオトメディウスがあったものの、それよりはかなりシンプルかつ正統派なシステム(難易度はともかくとして)。かつ導入数も多かったのでプレイしやすかった。
-ベイシスケイプ並木学氏によるハイクオリティなBGMや、世界観に非常にマッチしたキャラクターの人気も本作を支えている。

**短所
-AC版のみ、難易度選択において低レベル進行を維持できない。
--AC版ではレベル1およびレベル2はそれぞれ選択回数に制限があり、いずれ必ずレベル3を選ばなければならなくなる。
---そして合計で6つあるステージでも、レベル3進行が容易なものと難しいものでかなり差がある。クリアを目指す人は街ステージと火山ステージではレベル3を選択することが推奨されている。
---XBOX360などの移植版ではレベルの選択回数制限が廃止され、全てのステージをレベル1~2までで通過できるようになった。

-ライフ回復アイテムの出現条件が厳しい。
--基本的にレベル2かレベル3を選択することが前提条件。つまり''下手な人ほどライフ回復の機会が与えられない。''
--ライフ回復も含め、得点アイテム以外はすべてノーヒントの隠しアイテム。わかりやすいのは「沼地」ステージボス前の車くらいしか無い。(その他は基本超大型敵からの出現。)

-いまいち扱いにくいロックショット
--ロックしてから撃つためショットの発射が遅く、一体ずつ狙う上に威力が高くなく、さらに使用中にはアイテムカウントを消費すると使い辛さが目立つ。横画面で上下左右から敵が出現する本作らしい攻撃で使用時にはキャラも全方向に向くアニメーションをする特徴的なものだが、基本的に攻略には不要。
--スコア稼ぎなどでは立派な使い道がある。なぜなら、特定の敵にはショットではなくロックショットで倒すとアイテムが多く出現する特性を持つからである(もちろん逆もしかり)。((アイテムカウントを消費を極力抑えてロックショットで破壊したことにする通称「空ロック」テクニックも存在する。))。

-キャラクターが全員少女なのでヲタク向けという印象が拭えない。かつ、それ周りでの問題点もある。
--販促ポスターでは、あるキャラクターのスカートの中が丸見えになっている。それも、影やボカシもなくはっきりと。
--「ローザ」はやたらと肌の露出が多い服装などいろんな意味で危ないキャラになっている。
---''使い魔の妖精も下半身裸''、沼地ステージのボスを''「結構可愛い」''「喋り方が怖い」「色気が足りない」とおちょくる、ステージクリア時に怪しげな1枚絵が表示される、そして被弾時に大音量で&color(red){''「あうぅ・・・ん・・・♥」「いやぁ~ん♥」''}と喘ぐ痴態を晒す。
//---しかし冥界城でのボス戦前での台詞や、エンディングでのサキュラやディオールとの会話はそれまでの印象を払拭する非常に深いものとなっており、単なるいやらしいおネエちゃんではないことを物語っている。
//--とどめはあるキャラのエンディングで始まる''4人全員の入浴シーン。''CEROがガツンと上がるような1枚絵がゲーセンという公衆の面前で展開される。
//--お楽しみは最後までとっておくべきです。
-主人公であるウィンディアの扱いが悪い。
--まず''声が妙に男の子''っぽい。ウィンディアのCVは同社前作「虫姫さま ふたり」の男の子キャラ「パルム」と同じ飯田奈保美氏であり、「やったぁ!」が明らかにパルムにしか聞こえないというプレイヤーが続出した。後に出たドラマCDや続編ではそう受け取られることはなくなっている(続編の『II』では正真正銘男の娘も出るし)。
--設定での「引っ込み思案で甘えん坊、泣き虫」という設定が本編に活かされておらず、ゲーム内で見せるテンションは高い。
--性能面では使いやすさこそあるものの、攻撃力は低め。使いやすさと攻撃力が出しやすいフォレットがいるために攻略上でも目立たなくなってしまった。
--デザイナーである井上氏の一番のお気に入りキャラはウィンディアである。
---しかし良くも悪くも無難なホワイトロリータのデザインだった上に他の3名が見た目や設定でブッ飛んでいる要素が多かった結果、ファンの出した評価は''「地味」''の一言。
---というかプログラマーの池田氏にも''「こいつ人気出ないよ」''とバッサリ言われていたという始末。
--イベントで配布されたパンフレットの4コマ漫画では''「第一回へんなの子選手権(ディオール家四姉妹の中で誰が最も“変な女の子”か)」''を提案し、3票という満場一致で自らが''「へんなの子」''としてCAVE公式に認定されるというネタが有った。

**総評
遊びやすく幅広い難易度、魅力的な世界観、世界観にぴったりなキャラクターやBGMなど、ケイブ弾幕STGでも1,2を争うほどの人気作となった。~
今でもレトロゲームコーナーなどに置いてあるゲームセンターも多いので、弾幕シューティングと可愛いヒロイン達に興味をお持ちなら是非プレイをしていただきたい。~
荒廃した異世界で、天使たちがあなたを待っている。

**続編
-稼働からしばらく後、バージョンアップ版の『デススマイルズ メガブラックレーベル』が登場。~
沼ステージのボス「サキュラ」のプレイアブルキャラ昇格・新ステージ追加・レベル999追加・キャラクター全員の性能大幅アップ・非常に出現条件が厳しいが真ボス追加(エンディングは一切変化しない)と、様々な追加要素が施されている。
--サキュラは攻守ともに恵まれた性能および旧キャラより圧倒的にシリアスなエンディングが与えられており、このメガブラックレーベルにおける主役を体現した。
--一部ボスは本体にダメージ判定が追加され、無印で出来た重なり撃ちが不可能になっていたりと難しい方向への調整もある。ステージレベル1の難易度も若干ながら上方修正されたステージが存在する。
--スコアシステムもベースは同じながら大幅な改変が加えられた。最終スコアこそオリジナル版よりも遥かに高いスコアになるものの、序盤のスコア効率はオリジナル版より下がっている。~
更にエクステンドスコアが大幅に高くなったため、かなりエクステンドが難しくなっている。特に2回めのエクステンドはある程度高いレベルのスコア稼ぎプレイが要求される。

-本作の続編に『[[デススマイルズII 魔界のメリークリスマス>デススマイルズII]]』がある。
--グラフィックは2Dから3Dに移行。キャラクターデザインも大幅に変更、自機は半数が新キャラに入れ替えられた。
--シリアスなストーリーだった本作と打って変わって、IIではコメディチックなストーリーとなっている。世界観に合わせるためか1までの登場キャラも絵柄が変わり、等身がかなり低くなった。
--賛否あった上記の路線変更に加え、最大の長所であったレベル選択制が廃止され、さらに当初はエンディングまで到達できない状態(数ステージで強制的に終了)でリリースされたことから、稼動当初よりユーザーの批判的な意見が目立った。
--XBOX360版ではレベル選択制の復活、自機追加・新ステージ追加・真ボス追加などにより、アーケード版に比べるとボリュームもあって遊びやすい。

-iOS用移植版もリリースされている。
--アーケードの移植だけでなく、オリジナルの「iPhoneモード」を搭載。
--iPhoneモードはドラマCD3巻に登場したお姫様「ティアラ」を主人公としたオリジナルストーリーで、BGM、キャラクターデザインやシステム一部もそれぞれオリジナルのものに一新されている。このPhoneモードの新要素が後のSteam移植に引き継がれなかったのが残念。

-スマートフォン専用ゲーム『ゴシックは魔法乙女』は本シリーズと世界観を共有する関連作である。

-CAVEコンシューマー撤退以降のSteam向けリリースの第二弾として、本作のPC版移植が登場。(通常・MBL)×(アーケード・家庭用・家庭専用Ver1.1)という組み合わせのモードが用意されているXbox360版準拠。

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