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スリルドライブ」を以下のとおり復元します。
*スリルドライブ
【すりるどらいぶ】
|ジャンル|レースゲーム|
|対応機種|アーケード|
|販売元・開発元|コナミ|
|稼動開始日|1998年|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

**概要
レース用トラックではなく、一般道、高速道路などの公道を利用したラリー系レースゲーム。しかし、ただのレースゲームで終わるわけでなく、ゲームらしいハチャメチャなバカゲーとなっており、ソロプレーにも多人数プレーにも最適な仕上がりとなっている。
-現在までに3作作られており、それぞれ「1」、「2」、「3」と表記する。
**コース
コースは日本・アメリカ・ヨーロッパの中から選び、それぞれロケーションなどが変わる。また3からはシチュエーションを選択することができ、昼や曇りの時は難易度が低く、雨や霧のコンディションでは視界不良だったり、滑りやすくなるなど難易度が大幅にアップする。
-ちなみに「1」でのヨーロッパステージは日本ステージのポリゴンモデルをミラーにし、テクスチャを変えてロータリーを足しただけの手抜きステージだったりする。
-各ステージともスタートは市街地を通り、高速道路→山道→海沿い→都会というルートを通る。
**車両
車両はレース用車両ではなく、セダン、ワゴンといった一般車両を使っている。また難易度アップバージョンとしてトラックやバスなども選択できる。さらにはクレーン車、タンクローリーなどの「レースしちゃいけない車」やあひるちゃん、ホバークラフトなど「公道を走ってもいいのか疑問に思う車(?)」、牛、人間など「もはやどう考えても車とは呼べないもの」まで選択できる。こういったバカすぎる車両のチョイスもこのゲームを盛り立てる一因となっている。((一応牛や馬も法律上は軽車両扱いであり、公道を走ることはできる。だからといって時速200kmは出さないが。))
**ゲーム内容
基本ルールは一般的なレースゲーム同様自分含め4台の車でレースを行う。ただし、持ち時間が設定されており、タイムアップになった場合はその時点でゲームオーバーとなる(タイムはチェックポイントを通過することで一定時間回復する)。
しかし、そこはスリルドライブ。他のゲームにはない特徴がいくつもある。
***事故
ステージは公道故、一般車両のアザーカーが多数走行している。そのアザーカーに自分の車が衝突してしまうと「事故」となり、強烈な悲鳴とともにそのシーンがリプレイされる。また、田んぼ・海に転落や、側壁に衝突といった自損でも「事故」となる。事故を起こした時のショックも大きいが、ゲーム的にもタイムロスとなるため出来る限り事故を起こさずに進めることが重要となる。ちなみに、シングルプレイ時は事故の演出の間タイムカウントが止まるが、マルチプレイ時はしっかりタイムカウントが継続されるためクリアはシングルプレイよりも難しくなっている。~
また、ランクシステムが採用されており、ランク上昇と共に事故が発生しやすくなる(事故と判定される基準が厳しくなる)。具体的には、ミス直後>スタート時点>ノーミスで進むにつれて、大型車(トラックやバス)との接触でもミスにならず崖にも見えない壁ができる無敵状態>大型車や電車との接触、崖からの落下のみミスになる>小型車との接触でもミスになる>壁に軽く触れただけでもミスになる、といった具合。~
逆走を一定距離行うと赤い三角形の並んだ透明な壁が行く手を阻むが、高ランクである程度以上の速度をだしているとこの透明な壁との衝突でも事故と判定される。なお、バイクや警察車両との接触でミスとなることはない。~
『3』では筐体にシートベルトが備え付けられ装着しないと事故が起こった際に画面が見づらくなる安全運転を推奨するシステムになった。
-事故の重大性により、「事故発生」「重大事故発生」「大惨事!」の三段階に分類される。
--ロケテ時は「プレイヤー軽傷」「プレイヤー重傷」「プレイヤー死亡」だった。
--初代では実際に事故の悲惨さで判定された(横転や列車事故だと「大惨事!」など)が、『2』以降では単純に損害賠償額で決定されている。
***損害賠償金
「2」から導入されたルール(厳密には「1」から存在するが初代では自車のカテゴリによってほぼ金額が固定化されていた)。このゲームのもう一つの特徴でもある。アザーカーに接触した場合その度合いによって損害賠償金が自分の車に加算される。(「3」では修理費用や改造費用も損害賠償金として計上される。)~
特に事故を起こした場合多額の損害賠償金が加算されてしまい、事故状況によっては数百、数千万の損害賠償金になってしまうこともある。(4台の玉突き事故で2000万超えや列車2台を巻き込み5000万超えも可能)~
ちなみに、国別設定により通貨単位が変化する(標準では円単位だが北米向け設定にするとドル単位になるなど)~
なお、スリルドライバー(自車を除く)や警察車両を巻き込んでもそれらから損害賠償金が発生することはない(また、他のスリルドライバーの事故に巻き込まれた場合は損害賠償金0円の事故となる)。
**幅広いプレイスタイル
もちろんレースゲームとしては普通にプレイできるため、タイムアタックといったレースゲームにつきもののプレイはもちろんの事、事故、損害賠償金というシステムを生かし無事故プレイ・賠償金0円プレイといったチャレンジもできる。それとは逆に「どれだけ派手な事故を起こし損害賠償金を稼ぐか」といったプレイも可能となっている(ランキング画面には損害賠償金のランキングも存在する)。特に仲間内でのプレイでは難易度の高さゆえうまく進むより事故が起きた場合に盛り上がることが多い。
**まとめ
レースゲームに事故・賠償金というリアルな表現がミスマッチし、ゲームセンターでも人気シリーズとなった。パーティゲームっぽさも持ち合わせており、『[[マリオカート アーケードグランプリ2>マリオカート アーケードグランプリ]]』が登場するまではパーティーレースゲームの王座を守っていた。
**備考
-当たり前のことだが、本体の上部等に「&color(red){''このゲームに登場する過激な表現は全てフィクションです。実際の運転では、絶対に真似をしないでください''}」という注意書きが掲げられている。
-「1」ロケテスト時は対人事故(歩行者やバイクへの接触事故)があり賠償額も人身事故として非常に高額に設定されていたが本稼動時には歩行者は超高速でスリルドライバーの車を回避するようになり、バイクはランク上昇状態で接触しても決して転ばない驚異の硬さになった。因みにこれに関して「1」の公式サイトのQ&Aの回答曰く、「あの要素の事は忘れてほしい」との事。
-2005年に「3」が出た後、2007年に「4」の開発が行われ、ロケテストまで行われていたが突如として開発中止。4年以上経った今でも音沙汰がない。理由としてはコース上に置いてあるアイテムでライバル車を攻撃するシステムが「マリオカート」とカブッてしまったからといった説や、日に日に規制が厳しくなるゲーム業界において事故といった表現が引っかかったからといった説がある。時の流れとはいえ規制で良シリーズが消えてしまうのは残念でもある。
--…と思ったら、海外では『CRAZY STREETS THRILL DRIVE』のタイトルでとっくの昔に稼動していた。ただ、内容的に深刻なコンセプト破壊があり、国内稼働しなくてよかったという意見も。
--風営法の改悪と運用基準変更によりコクピットタイプの筐体が規制対象外機から規制対象機に変更されたことは国内発売の中止と無関係ではない。インカムと無関係に発生していたレースゲーム・ドライブゲームの需要が途絶えたことで、実際、この時期を境目に同ジャンルの完全新作が殆どリリースされなくなっている。
--実際にゲーム中でもパトカーの追跡を受け、「2」以降では反則点数と罰則が集計されゲーム終了時に表示されるようになった。
-シリーズを追うごとに事故の悲惨さを強調する生々しい演出からハリウッド映画ばりの派手な演出に改められているが、その分スリルさは失われて行ってるようにも見える。

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