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イース -ナピシュテムの匣-」を以下のとおり復元します。
*イース -ナピシュテムの匣-
【いーすなぴしゅてむのはこ】
|ジャンル|>|アクションRPG|CENTER:&amazon(B00076YLR0,image);&amazon(B0006ZL2A6,image);|
|対応機種|>|プレイステーション2&br;プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|PS2/PSP|コナミ|~|
|~|特別版|コナミデジタルエンタテインメント|~|
|開発元|>|Konami Software Shanghai|~|
|発売日|PS2|2005年3月10日|~|
|~|PSP|2006年1月19日|~|
|~|特別版|2007年2月1日|~|
|判定|>|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|PS2|不要かつミスマッチなボイス&br;邪神姉妹&br;誰得なCG&br;隠し要素とBGMは評価できる|~|
|~|PSP|常時処理落ち&br;処理落ちのせいで難易度増加|~|
|>|>|>|CENTER:''[[イースシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
Winで発売された『[[イースVI -ナピシュテムの匣-]]』の家庭用機移植作品。PSPは後に拡張版である特別版も発売。

**移植による追加要素
PSPの通常版はベタ移植である為、省略する(後述する問題点はあるが)。

***PS2
-ムービーによる新規のOPの追加。アドルがカナン島に流れ着くまでの経緯が語られている。
-新ダンジョン「アルマの試練」が追加。プレイは自由だが、試練をクリアするたびに選択可能な報酬がもらえる。ストーリーを進めると行ける段階が増える。
-チートモードの導入。コマンドによりさまざまな状態でゲームをスタートできる。チートモードを利用したセーブデータは赤字で表示される。
--チートモードはPSP通常版でも利用可能。
-一度ゲームをクリアすると、レダの集落と港町リモージュにあるセーブポイントの色が変化し、それぞれにワープ移動出来るようになる。

***特別版
-新要素「封印の洞窟」が追加。PS2の「アルマの試練」と同じくプレイは自由。
-キャラクター・データベース閲覧モード。
-楽曲を(特定の場所でだが)視聴できるメディアプレイヤー。
-トライアル・モード。クリアし、出現したパスワードを公式ホームページに登録してランキング形式で競争が可能。
--タイムアタックモードも同様で、3つの難易度から設定可。
-クイックセーブの実装。

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**問題点(PS2)
-キャラクターボイス
--声優の演技力よりもキャラと声があっていないという意見が多く、あまり評判がよくない。
--特にメインヒロインであるオルハとイーシャは前者は声が太く、後者は年不相応な声質ということで非常に評判が悪い。
--しかもオルハ役のさくら(現:丹下桜)は経験が豊富なベテランとはいえ、元々現役を引退してしばらく一線から退いていた((ただし、音楽活動は続けていた))声優である。ドラマCDでオルハ役を担当した松来未祐でも良かったのではないだろうか。
--またテラ、ユエ、ロロ、メイプル役の山本容子などは、他の声優たちと比べてあまりにも演技力が乏しく、凄まじいまでの超棒読みっぷりである。
---そのあまりに酷過ぎる演技力がさすがに問題視されたのか、PSP版イース7初回限定版付属のドラマCDでは、テラ役が彼女から三上枝織に変更になった。こちらはプロの声優として文句無しの堂々たる演技を披露している。
---そもそもこの山本容子、演技力が乏しいのは当たり前で、実はプロの声優ではなく''「歌手」''である。製作スタッフは一体何を考えて彼女を起用したのだろうか。そもそもオーディションの時点でおかしいとは思わなかったのか。
---確かに話題作りや知名度を上げる為に、本業では無い芸人や歌手などが声優を務める事自体は、別に珍しい事でも何でもない。だが本作が出た頃の山本容子は2004年にデビューしたばかりの新人歌手であり、話題性も知名度もクソも無い。あれだけの超棒読みでありながら、プロの声優を差し置いて起用した意味が分からない。
---ちなみにこの山本容子、大して有名になれないまま業界から姿を消したようで、公式サイトも消滅してしまっている。rainbookというソロユニットとして2014年頃まで歌手活動を続けていたようだが(現存しているブログは2014年1月が最終更新)、現在その消息は不明である。

-ムービー
--CGで作られたムービーが追加されてるが、良好な意見は見受けられない。
--そして、&bold(){やっぱり}姉妹に関してになるが、非常にリアルな描写をしているため、''邪神姉妹''と呼ばれることも。特にイーシャは酷く、特徴的な二重の目がなぜか一重になっている。
---あえていうなれば、『[[テイルズ オブ ハーツ>テイルズ オブ ハーツ アニメムービーエディション/CGムービーエディション]]』のCGエディションに近い造形となっている。こちらの方が先だが。
//ムービーはチートでPCと同じに出来なかったか?
---なお前述のチートモードを使えば、挿入されるムービーをPC版と同じものにできる((ただ「ムービーをPC版にする」のみでもチート使用扱いになるので、セーブデータの表示が赤くなってしまう。))。

-隠しダンジョン
--本作最大の特徴とも言える隠しダンジョンだが、シナリオの都合上、一度クリアすると二度とプレイ出来なくなってしまう。
--ストーリーを終盤まで進めてからプレイすれば敵はほぼ問題にならないが、本篇よりも高度なアクション技術が要求される。
--しかも苦労してクリアしても入手出来るのは、通常では僅かばかりのゴールド、エメル石、消費アイテムのいずれかだけである。苦労に全く見合っていない。実は全てのお礼を断ると大きな利益があるが…。

**問題点(PSP)
-処理落ち
--広めのマップに出るだけで動きがカクカクになる。これに多めのモンスターが加わるとカクカクどころがガタガタになる。
--そもそもモンスターでなくても、村を通るだけでも処理落ちが発生する。
--特に酷いのは忘却の遺跡後半部。地面が毒沼であり、モンスターの数が異常なほど多いため、ここでハメ殺されたプレイヤーは数知れず。
--アイテム選択ですら1秒ほどのラグが発生する。デバッグをちゃんとやったのか疑問符がつくレベル。
--当然、動きが粗くなったため、全体的に''理不尽な意味で''難易度が上昇している。

-頻発するロード
--どこかしら移動するたびに数秒のロードが発生する。レベルアップでもロード。アイテム選択画面でカーソルを動かす度にロード。また、イベントシーン挿入時でもロード((ご丁寧にマップのローディングとは違うロゴ。力の入れ具合が間違っている。))が入る。
--BGMは全部ロードしてからオンメモリでストリーミング。街の曲は長すぎるのか全部入らず尻切れ蜻蛉で頭とクロスフェード。BGMを一括読込みするためだけに延々とロードを待たされてると思うと……。
--特別版では短縮されているが、それでも頻度は変わらない。というか、短縮よりもロード頻度を少なくすることはできなかったのか。

-フォントの粗雑さ
--キャラのセリフの書体がボケボケで読みにくい。大声などのセリフだとフォントが大きくなるが、余計に見づらい。
--メニュー画面の項目が小さすぎで、フォントの達筆さも相まって読みづらい。

-画面がワイド化されている
--PSPのワイドな画面に合わせてワイド表示になっているが、それに伴う調整がまともにされていない。なので画面の端に達する前に意図せず隣のマップに切り替わり、アイテムを取り逃す。画面の上下方向の表示が狭い関係で、レーザーを撃たれると下のマップに落とされる箇所で、画面外から不意打ちでレーザー発射されて落とされたりし、しかもマップ切替にロードで延々と待たされるので非常に強いストレスとなる。

**評価点
-やり込み要素の増加
--隠しダンジョンである「アルマの試練(PS2版)」「封印の洞窟(PSP特別版)」が実装。前者はナビゲータの新キャラも登場する。
--PC版では存在しなかった、難易度が選択できるようになった
---標準のノーマルに加え、ハード・ナイトメアの選択が可能に。難易度を上げると光っている敵が出現し、特定の武器でしかまともにダメージを与えられなくなる。
//実質PS2版だけの評価点みたいな書き方だったので修正。
-一応フルボイスである。
--主要人物だけではなく、その辺のモブキャラにさえも全員に声が当てられている。

-BGM再現
--BGMの再現度は中々高く、オリジナルと色褪せない出来となっている。まぁこのくらいは''当然''の要素だが。

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**総評
PS2版はゲーム性の移植として問題はないものの、棒読みキャラボイスや妙な造形のCGムービーといった蛇足の極みがあり、元のゲームの雰囲気をぶち壊しにしてしまった。~
PSP版はアクションゲームにおいて、一番やってはいけない処理落ちによるプレイ環境の劣悪化により、相当叩かれた。~
特別版の追加要素もあくまで隠しダンジョンであるため、この''劣悪環境でやりこむプレイヤー''は果たしてどれだけ存在するのか疑問である。~
PS2版・PSP版とも双方異なった点で元のゲームを劣化させてしまったゲームである。

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