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スーパーマリオカート」を以下のとおり復元します。
*スーパーマリオカート
【すーぱーまりおかーと】
|ジャンル|レース|CENTER:&amazon(B000068GVA)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3525&file=588738_4595_front.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3525&file=588738_4595_back.jpg]]|~|
|対応機種|スーパーファミコン|~|~|
|メディア|4MbitROMカートリッジ|~|~|
|発売・開発元|任天堂|~|~|
|発売日|1992年8月27日|~|~|
|価格|8,600円(税別)|~|~|
|プレイ人数|1~2人|~|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2009年6月9日/800Wiiポイント(税5%込)&br()【WiiU】2013年6月19日/800円(税5%込)&br()【3DS】2016年5月9日/823円(税8%込)|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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*概要
マリオシリーズのキャラクターがカートで競い合うアクションレースゲーム。~
単なるレースゲームだけに留まらず、競争相手にアイテムで妨害し、時には応用しながら競うという楽しみを取り入れたアクションレースゲームの立役者ともなった。~
グラフィック等の性能面においてはF-ZEROとほぼ同等ではあるが、キャラクターからコースマップまでマリオシリーズの世界観を満遍なく取り入れている。

*ゲームシステム
-全部で4つのモードが用意されている。
--マリオカートGP(1~2人)
---「キノコカップ」「フラワーカップ」「スターカップ」「スペシャルカップ」から選択し、用意されたコースを全8キャラクターでトップを競い合う。各カップは5コース構成で、5コース終了時の総ポイント数で最終順位が決まる。排気量は50cc、100cc、150ccの3種類があり、高いほど難易度が高い。スペシャルカップと150ccは初期状態では隠し要素で他カップ・他難易度をクリアすることで出現。
---5位以下でゴールすると失格になりやり直し。残機制で、残機が無くなった後に失格するとゲームオーバー。なお、5位以下でゴールした時とレース中にリタイア(やり直せる)した場合、なぜか画面中の自分のキャラが消滅するというややショッキングな演出が入る。
--VSマッチレース(2人)
---1Pと2PでGPと同じコースから選び、3ラウンドまでにどちらが先にゴールをするかを競い合う。
--バトルゲーム(2人)
---4つの専用コースが用意されており、ルールはカートに取り付けられた3つ風船が無くなる前に相手の風船を全て割った方が勝ちというもの。
--タイムアタック(1人)
---1人用のモードで文字通りいかに速くゴールするかが目的となる。このモードのみアイテムは一切出てこない。

-コース上にはアイテムを取得できるアイテムパネル、踏むとジャンプするジャンプ板、乗ると加速するダッシュ板などの仕掛けがある。

-お邪魔の仕掛けも満載。
--パックンフラワー、プクプク、オイルなどは接触するとスピンする。
--ドッスンはぶつかると動きを止められ、タイミング悪く踏みつぶされるとペラペラにされてしまい復帰まで数秒かかる。~
スーパードッスンはドッスンの要素に加え、ぶつかるだけでスピン。
--チョロプー(モグラの敵キャラ)は張りつかれている間は遅くなる。

-アイテムは全9種類。アイテムパネルを踏むとルーレット式でランダムに入手することができる。
--順位によって手に入るアイテムの確率が変わり、下の順位に行くほど強力なアイテムが出やすくなる(具体的にはこの表の下側にあるアイテム)
|コイン|枚数が多いほど最高速がアップする((ただし、最高速度の上昇は10枚分まで。11枚目以降はストック扱いとなり、最高速度上昇はしない。))。コース上にも置かれている。&br()他カートとの接触ごとに1枚、バナナなどによりスピンすると4枚、ジュゲムに救出されると2枚没収される。&br()0枚だと他カートに接触する度にスピンする。また、0枚の時にジュゲムに救出されるとジュゲムが不機嫌な表情になる。|
|マント羽根|通常のミニジャンプよりも高く飛べる。ショートカットに利用したり、障害物を避けるのに使う。|
|スーパーキノコ|一瞬だけ自カートを加速させる。一部コースに設置されているダッシュ板にも同じ効果がある。加速を利用して相手を弾くことも可能。|
|バナナ|自カートの後方に設置し、踏んだカートをスピンさせるトラップアイテム。方向キーの上を押しながらだと前方に投げられる。|
|緑こうら|前方に緑ノコノコの甲羅を飛ばす。障害物や壁にぶつかると反射する。方向キーの下を押しながらだとその場に設置する。|
|赤こうら|前方のカートを追尾し、当たるとクラッシュさせる。追尾の軌道は直線的であるため、狙われても障害物に誘導して相殺することもできる。|
|イナズマ|使用者以外の全てのカートをスピンさせた上、一定時間縮ませて最高速を低下させるトラップアイテム。&br()縮まった状態では、通常サイズのカートと接触した場合、ドッスン同様、潰されて復帰まで数秒のタイムロスとなる。|
|スーパースター|一定時間、加速力・最高速度が上昇し、アイテム・障害物による妨害を無効にする他、接触した相手をスピンさせる。&br()オフロードに入ってもスピードは低下しないが、効果の持続時間が短くなる。|
|テレサ|2人プレイ時のみ出現。一定時間透明になり、相手が所持しているアイテム奪い取る。アイテムや障害物による妨害は通常と同じく受ける。|
--この他、COMキャラ専用のアイテムがありいずれもトラップアイテムとして分類されている。
-『スピン』は正確には2種類存在する。強弱によって復帰の差がかなり分かれるのもポイント。
--弱スピン:バナナやオイル、パックンフラワー、プクプク、コイン0枚での他カードの接触による弱いスピン。その場でカートがくるくる回るだけで加速復帰はしやすい。ダッシュバンやキノコ、スター等を使えば復帰は容易。
--強スピン:赤こうら、緑こうら、キラー、スーパードッスンに接触すると強いスピンに。この場合画面ごとぐるぐる回るド派手なスピンになる。この場合だとスピードはゼロになってしまう。アイテムなどの復帰はできずスピンし終わるまで待つしかない。

-マリオシリーズとしては当然、レースゲームとしてはありえないと言えるほど非常識なシステムだが、ジャンプができる。
--このジャンプによりドリフトをするので、アイテム無しのタイムアタックモードにおいても従来のレースゲームとは一線を画す。

*キャラクター
選べるキャラクターは全8人で性能は大雑把に4つに分けられる。
-マリオ・ルイージ(標準性能タイプ)
--加速性能や最高速度ともに標準的クラス。多くのコースに対応しやすい性能を持つ。

-ピーチ姫・ヨッシー(加速重視タイプ)
--加速性能は一番高く、立ち直りしやすい。しかし最高速度が低めな上にグリップやハンドルの切れが悪いのでオフロードコースは苦手。&br()その立ち直りの早さからバトルゲーム向きともされる。

-クッパ・ドンキーコングjr.(高速安定タイプ)
--加速性能は最低だが、最高速度は最も速い。重量級のため耐久性が高く、他カートとの接触に強い。高速時は弾いてしまうことも。&br()しかし最高速度に達するまでに時間が掛かる上に滑りやすいので上級者向き。最高速度が高いのでタイムアタック向きともされる。

-ノコノコ・キノピオ(軽量機敏タイプ)
--初心者向き。最高速度は一番低いが、ハンドルが切りやすく滑り難いため、コーナリングにとても強い。加速性能もなかなか。&br()軽量級のため耐久性が低く、他カートとの接触に弱い。グランプリではCPUの最高速度がプレイヤーの最高速度に合わせて変動するため、最高速度以外の性能が高いのでグランプリ向きともされる。

*長所
-レースゲームにアイテムを導入したため、自由度が広くなった。
--従来の走るだけの競争だけに留まらず、アイテムを導入したことで遊びの幅が広がった。レース中の順位が下位であるほどよいアイテムが出やすく設定されているため、たとえ先を越されてもアイテム次第では大逆転を狙え、初心者でも遊びやすい様なつくりになっている。
--慣れてくるとアイテムを応用したテクニックができるのも醍醐味。バトルゲームでプレイするとアイテムのテクが掴みやすくなる。
---バナナの皮やミドリ甲羅など置き罠系アイテムをアカ甲羅対策の盾として使う。
---ジャンプ板に入る前にスーパーキノコを使ってショートカットを狙う。
---狭い通路や一方通行、コーナーリングにわざと置き罠系を置いて時間稼ぎを狙う。
---キラーや氷パネルなどあらかじめ置かれているトラップ消しに使う。あるいはより回避困難な状態にさせる。
---スター使用時のスピードアップ((速度は上がるもののカーブの制御がし辛いという欠点もある。))を逆手にとり囮になってコースアウトを狙う。(2P対戦時)
---緑コウラのバウンドを利用して直線状に投げて後続車を狙ってみる。
---適当に緑コウラを投げてみて、自分を含む誰かに流れ弾が当たるようなロシアンルーレット的な狙い方をする。
---良いアイテムを取るのを見計いテレサをストック。相手にアイテムを取らせないように仕向ける。いわゆる心理戦を狙える。
---コース間仕切りをマント羽で飛び越えてショートカットを狙う。(これを逆手に取った罠のあるコースも存在する。)

-モーションの多彩さ。
--各キャラクターのモーションの表現が豊かで、飽きを感じさせない。甲羅などに当たってスピンしてぐるぐる回ったり、小さくなって他キャラやドッスンに踏まれてペラペラになったり、溶岩や海、崖におちてジュゲムに引っ張り上げてもらったり、追い越し際の振り向きなど、細かいところまで手が込んでいる。

-レースゲームとしての屋台骨もしっかりしており、コンマ1秒に鎬を削るタイムアタックにも堪えられる。
--本作独自の操作として「ジャンプ」があり、ジャンプしながらハンドルを切ることでアクセルワークなしにドリフト状態に入れる。このドリフトを一定時間続けてからドリフトを終えると一定時間だけ「ミニターボ」という加速がかかる。このミニターボをいかに起こすかが本作におけるタイムアタックの要綱であり、シンプルながら奥深いものに仕上がっている。
--「ロケットスタート」を初めて組み込んだのも恐らくこのゲーム。もともとは[[F-ZERO]]でのタイムアタックにおけるテクニックだった。
--タイムアタックモードでは壁や土管に一度も接触せずにベストタイムを更新すると、その時の走りとタイムを忠実にトレースした残像(ゴースト)がリスタート時に出現。記録更新の目安となった。
---また裏技で1コースのみだがゴーストを「バックアップRAMにセーブ」しておくことも可能。電源を落としてから再プレイする時にもゴーストが表示されるようになる。

*短所
-CPUの扱い。
--CPU自体アイテムパネルを取ることは無いが、''アイテムを無尽蔵に使って''妨害((CPUのアイテムはキャラクターごとに固定となっており、その種類もマリオ・ルイージのスター、ドンキーコングjr.のバナナの皮、ノコノコの緑甲羅以外はプレイヤーは使用出来ない専用アイテムとなっている。なお、アイテムを使ってくるのはプレイヤーのすぐ前方を走る1台のみで、プレイヤーが1位の場合はすぐ後ろにいる1台(通常は2位のカートだが、周回遅れなどにした場合は更に下位のカートが使ってくることもある)のみが使う。))((CPUはアイテムをプレイヤーのすぐ前方1台のみが使うため、設置して使ってくるが、プレイヤーが1位の場合はすぐ後ろにいるカート1台が放り投げてくる。そのため、(設置しない場合は)本来前方に「発射」して使うノコノコの緑甲羅もCPUは前方に「放り投げて」くる。勿論、自分に対して効果を発揮するマリオ・ルイージのスターは自分に使う。))してくる。また、耐久性がプレイヤーと違って高いため、接触すると弾くどころか''クッパやドンキーコングjr.以外のキャラだとすぐに弾かれてしまう''。そのため近寄ると寄ってきて体当たりで妨害してくることも。他にも''コース上の障害物(土管やドッスン等)をすり抜けていってしまう''など、理不尽な点が少々目立つ。
---CPUはコース取りも走り方も完全に決められたレールの上を走っているようなものとなり、一部の急カーブなどの挙動も不自然になっている。これを逆手に、ルート上にトラップを仕掛けると引っかかってくれるが、時として大ジャンプしてかわされてしまうことも。このジャンプもプレイヤーでは「マント羽根」を使わないと出来ないものでCPU側は何度もジャンプで回避ができる。これまた理不尽である。
---ただし、一部のコース上にあるダッシュバン(カートを加速させる仕掛け)の効果もCPUには適用されない。
---これらの仕様は64版以降は改善され、CPUもアイテムボックスを入手しないとアイテムを使えなくなり、CPU同士でも駆け引きを行うようになった。もっとも、裏を返せばサンダーやアカ甲羅などの強力アイテムを使用することになったとも取れるが。
--マリオカートGPではプレイヤーキャラに応じて、CPUの基本順位が既に決まっており、特に上位4台は途中で順位が変動してもすぐに大元の設定の順位に戻ってしまう点も不自然といえる。
---ステージ2以降の基本順位は、前ステージまでのドライバーズポイントによって変化、決定される。

-プレイヤー(2人プレイの場合は、どちらか)が、4位以内でゴールしないと失格となり、コンティニュー画面になる。
--リトライするには「カート(残機のようなもの)」を1台を消費する。全てなくなるとゲームオーバーになる。
--たとえそれまでの合計が1位だとしても関係なく一つのコースで5位以下だとコンティニュー画面になる。カートがなくなると当然ゲームオーバーで今までのが全て水の泡。
--次回作『[[マリオカート64]]』では、''4位以内でゴールしなければ次のステージへ進めない''という条件こそ変わらないものの、リトライ自体は何度でも可能になった。

-プレイ中は自カートに慣性が働いているため、N64以降の作品と比べると、やや制御しづらい。

-2人プレイでGPモードをプレイすると、土管やドッスンなどの障害物の数が減る。

*総評
レースゲームの醍醐味はそのままに、妨害アイテムや地形トラップなどのパーティーゲーム的要素の導入により、とかくストイックかつ殺伐になりがちなレースゲームにおいて遊びの幅を大きく広げ、レースゲームの間口を大きくした点が画期的である。~
なじみやすいマリオシリーズのキャラクターや世界観を用いたことも作用して初心者に取っ付きやすい作りとなり、そしてもちろん上級者も満足させるタイムアタックでのやりこみ要素もしっかり兼ね備えている。~
万人誰もが楽しめるゲーム作りを目指す任天堂ならではの一作となった。

*その後の展開
-日本国内ではスーパーファミコンで最も売れたゲームであり、売上は約382万。シリーズでは5作目『[[マリオカートDS]]』に次いで2位となっている。
-最高難度を誇るスペシャルカップにおいてトリを務めるコース「レインボーロード」は人気が非常に高く、以降の作品でも必ずスペシャルカップにおいてトリを務めるコースはこの名前を冠している。
-任天堂の一社提供番組であったテレビ東京の「スーパーマリオクラブ」や「スーパーマリオスタジアム」では出場者によるスーパーマリオカートでの勝ち抜き戦などのコーナーが長きに渡り続いていた。それに手伝ってか、当時の子供達のトレンドともなった。
-この作品で確立された基本要素はシリーズを重ねても受け継がれており、中には二人同乗プレイ等を取り入れた『[[マリオカート ダブルダッシュ!!]]』のような異色作も発売されている。
-アーケードでもバンダイナムコゲームス開発による『[[マリオカート アーケードグランプリ]] 』が展開されている。アーケードゲームの中でもハードルの低さからか親しまれ、長期に亘って稼動を続けている。

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