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*サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY
【さがつーひほうでんせつ ごっですおぶでぃすてぃにー】
|ジャンル|RPG|&amazon(B001QCY0MU)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|ラクジン&br()スクウェア・エニックス|~|
|発売日|2009年9月17日|~|
|定価|5,980円(税5%込)|~|
|プレイ人数|1人(通常時)&br;1~4人(「亡者の闘技場」「魂の暗域」のみ)|~|
|セーブデータ|4個|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|
|>|>|CENTER:''[[サガシリーズリンク>サガシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-1990年に発売されたサガシリーズ2作目、GB『[[Sa・Ga2 秘宝伝説]]』のリメイク。通称『サガ2GOD』
--サガシリーズでは『[[ロマンシング サガ -ミンストレルソング-]]』(ミンサガ) に続き過去作のリメイクだが、今作もミンサガ同様に新作と言っていいほどに多くの追加要素が盛り込まれている。
--ただし、新要素の多くは強制ではなく発生(利用)はプレイヤーの任意なので、これらの要素を発生させずGB版に近いプレイ感覚で遊ぶこともできる。
-GB版の制作に携わった田中弘道氏がプロデューサーを務めた。 
-その他、基本的な部分はGB版の項を参照。

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**新要素
-ミンサガの要素を応用したり、サガ2の世界観に合わせて導入したものが多い。

***種族
-人間・エスパー・メカ・モンスターの4種族と、その成長システムも基本的にGB版と同じだが、さらに種族ごとの特徴を際立てた追加要素がある。
--人間
---武器熟練度を追加。例えば斧を使い続けると斧の熟練度が上がり、斧で攻撃したときの攻撃力と命中率が増す。
--エスパー
---エスパークラスを追加。戦闘で使用した能力の傾向により、エスパークラスが「攻撃」「防御」「補助」の三軸の間で変動し、能力の効果が上がったり、覚えやすい能力が変化する。
--メカ
---専用パーツを多数追加。装備すると魔力を上げたり、敵から狙われにくくなったりするものがあり、GB版とは一味違った装備バリエーションが楽しめる。
--モンスター
---変異種が追加された。ある条件を満たしているときに肉を食べると、通常より強い変異種のモンスターに変身できるようになった。
-各種族の外見のバリエーション
--モンスター以外の種族
---それぞれ「4種類の外見×4パターンのカラー」が用意されている。
---単純に外見の選択の幅が広がっただけでなく、例えば「パーティ全員が人間男」といった極端なパーティにしても、全員違う外見に設定できるという親切さも生まれている。
--モンスター
---GB版ではハード性能からか、同種族のモンスターはランクに関係なく同じグラフィックだったが、今作DS版ではランクごとにグラフィックが異なる。
---このため、モンスターの外見がGB版以上にプレイヤーにとって重視される要素となった。妖精系などは非常にかわいらしいグラフィックである。
-キャラクターごと(モンスターならその時の種族ごと)に、セリフ中の一人称・二人称・語尾などの言い回しが異なるように新たに設定されている。
--『[[ロマンシング サ・ガ2]]』に見られた程度のささやかなセリフの変化であるが、色々なキャラの個性が表れるようになった。
---ちなみに、モンスターの口調は種族によって変化する。このため、さっきまで男の子口調だったモンスターが種族変化で、急に女の子口調になるというシュールな光景を見ることも。人によっては「口調がコロコロ変わって感情移入しにくい」と感じるかもしれない。

***運命の糸と連携
-『[[サガフロンティア]]』から恒例の「連携システム」は今回も健在だが、扱いが従来とは大きく変わっている。
-今回は、連携を発動可能なときに「運命の糸」というアイテムを任意で使用することで連携を発動する、という形式になっている。
-「運命の糸」は、どこかにいる「運命の三女神」から「ミューズポイント(MP)」というお金のようなものと交換することで入手できる。
-「運命の糸」には使用回数があるため、連携が使える回数には制限があるが、発動さえすれば本来の敵味方の行動順を無視して味方の攻撃をつなげられる。
-連携の2人目以降の攻撃は、武器(能力)を通常通り使用するのではなく、強力な「技」を発動するようになっている。技はシリーズでおなじみのものが多数ある。
--一定確率で「連携昇華」が発生し、より強力な技で攻撃することもある。
---連携が長くなるほど、後発のキャラが連携昇華しやすくなる。
---これはミンサガの「無足・加撃」の要素と似たようなもの。
--連携時には、連携のダメージ倍率(連携率)や合計ダメージも表示される。
-運命の糸にはいくつか種類がある。
--どの糸を使用するかによって、後述のシナリオ・シンクロ・システムなどに影響を及ぼす。
--連携の際にどの糸を使用するかは、所持している糸の中から一定確率で決定される。
---連携を発動可能なときには、使用する糸の名前が画面に表示されるので、それを確認した上で連携するか否かを判断するという選択性がある。

***ミューズシステム
-ゲーム中に様々な場所で出会える「ミューズ」と呼ばれる下級女神達と知り合うと、以後主人公たちの助けとなる。
-戦闘勝利時に、戦い方によって特定のミューズが戦闘内容を評価してくれる。評価が高いほど「ミューズポイント(MP)」が多く貰える。
--ミューズポイントは運命の糸を買うためのお金の役割がある。
-戦闘中にときどきミューズが登場して、敵を攻撃したり味方を回復するなどの助力をしてくれることもある。
--ミンサガの「信仰、恩寵」の要素をサガ2の世界観にあわせて導入したものと言える。

***シナリオ・シンクロ・システム
-戦闘の内容がサブイベントに影響を与えるシステム。
-戦闘中に運命の糸を使って連携を行うと、使用した糸の種類や連携を行ったメンバーの組み合わせによって、パーティメンバー同士の関係およびチーム称号が変化する。
--チーム称号によって特定のサブイベントを発生可能になったり、サブイベント中の会話内容が変化する。
---チーム称号は、大きく分けてポジティブ称号とネガティブ称号の2つに分類される。サブイベントの発生条件は、称号がポジティブ系かネガティブ系かの2通り。
-サブイベントは、寄り道的なもの、ストーリーを膨らませるもの、アイテム入手に関するものがある。

***シンボルエンカウントとチェーンエンカウント
-エンカウント方式
--GB版のランダムエンカウントから、『ロマンシング サ・ガ』以降同様のシンボルエンカウント式になった。
--敵シンボルは通常の移動で十分振り切ることが可能で、回避は容易。中盤以降は「高速移動」や敵に探知されない「ステルス」といったアビリティが使えるようになり、よりシンボル回避は楽になる。
-チェーンエンカウント(以下「CE」)
--戦闘のリスク・リターンの度合いに影響するシステム。
--敵シンボルと接触した際、付近に別の敵シンボルがいた場合は、それらの敵シンボルに含まれる敵もまとめて一斉に戦うことになる。これをCEという。
---場合によっては、一度の戦闘で最高50体もの膨大な物量のモンスターと戦闘になることも。
--CEに勝つと獲得ケロ(お金)にボーナスがついたり、キャラクターが成長しやすい見返りがあるために、あえて狙う価値はある。
--これはミンサガで採用されていた、付近の敵シンボルとまとめて連戦を行う「チェーンバトル(以下「CB」)」を応用したシステム。
---ミンサガのCBは、付近の敵シンボルの数だけ連続して戦闘が発生するというものだった。
--敵の表現
---3Dグラフィックとして表示されるモンスターは一度に最大3体まで(その敵グループの中から3体が代表として表示される)であり、下画面には2Dのチビキャラで全てのモンスターが表示されている。これにより、DSで3Dグラフィックの戦闘でありながら、数十体もの敵との同時戦闘を実現している(元々GB版でも、少ない敵グラフィック表示で多数の敵との戦闘を実現していた)。
---過去に発売されたFF3やFF4のDSリメイク版では、3Dグラフィックになった弊害からか、一度に出る敵の数がオリジナル版から低下したことが問題となった。本作の多数の敵との戦闘は、その問題を克服したものとも言える。

***やりこみ要素
-強化されたボスと戦える「亡者の闘技場」、本編より強力な敵と連戦できる「魂の暗域」など、やり込み要素も追加された((この2箇所はワイヤレス通信でそれぞれのプレイヤーのキャラでパーティを組むこともできる。もちろん普通に1人のみでも挑めるので、相手がいない場合でも安心。))。
--どちらも攻略すると貴重なアイテムが手に入る。
-クリア後、一度エンディングを見たデータから一部の要素を引き継いで最初から遊べるNewGame+が可能となる。
--引き継げるのは後述する運命の糸のレベル、プレイヤーノート(こなしたサブイベントや連携技などの記録)など。
--密売人スライムに売ったアイテムは、次回以降の周回でも買い戻せる。強力なアイテムほど高額なので、一般的なアイテム引き継ぎのように最初から楽ができるわけではない。
-またアイテムを預かるファットスライムや先述の密売人スライムなど、収集に関連する追加要素も多い。
-味方が変身したモンスターが記録されていく「肉食い図鑑」が追加された。
--この「肉食い図鑑」は''普通のセーブデータとは別枠扱い''で記録されており、全セーブデータで共有されている。この仕様により、「本編用のセーブデータとは別に、図鑑埋め用のセーブデータを作成してそちらで埋めていく」といったことが可能。

***その他
-移動中は小さなジオラマではなく、スケールの大きなマップを移動する(街や建物はシンボルではあるが)。主人公とほぼ同じ高さのカメラアングルでカメラ操作も可能。3Dフィールドを歩き回る楽しさもある。DSの中でも高クオリティのグラフィック。
-一度に出現するモンスターの数が膨大ではあるが、戦闘中に随時戦闘アニメをON・OFF可能で、好きなときに戦闘アニメを楽しんだり、戦闘を短縮できる点は親切。
-ボタン配置、表示設定など、細かく設定できる部分も多い。地味な部分だが、めずらしく輪郭線の有無まで設定できる。
-CERO Aであり、全体的に表現はマイルドに抑えられている。
--原作でアヘンの密輸が扱われているが、麻薬の描写はCERO C(15歳以上推奨)に相当するため、&bold(){「アヘン」は全て「ご禁制の品」に置き換えられている。}「ご禁制の品」が何かに触れなければ問題ないらしい。
--著作権的に問題のあるネーミングも別の名前に差し替えられた。

-ゲームバランス
--全体的にGB版を踏襲しているが、調整し直されている部分も多い。連携などの新要素によりGB版とはまた違ったバランス感覚で遊べる。
--一回の戦闘で複数のパラメータが上がるようになった。これによりGB版で成長が遅く使いづらかった人間・エスパーの使い勝手が大幅に改善されている。
--GB版よりも、寄り道して強力なアイテムを集められる余裕は広がった。
--通常戦闘ではほぼ確実に逃げられるようになった。ただし逃げる度にお金を少し落とす。
-ストーリー
--GB版で展開がやや唐突だったり疑問の残る箇所には、なんらかのフォローが入れられている部分もある。
-BGM 
--オリジナルで植松伸夫氏と共作した伊藤賢治氏がアレンジを担当している。また新曲もいくつか追加されている。

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**評価点
-宿屋に泊まると石化を含む全ての状態異常が回復する。

**問題点
***連携に必要な糸の入手に関する問題
-運命の糸が終盤まで自由に入手できない。
--糸の入手場所である運命の城に連れて行ってくれる天使スライムが終盤を除き、一度利用するたびに次の世界(に続く連絡路)へ行ってしまうため。
--このため、1回の利用で糸を必要分入手しておく必要がある。加えてボス戦を控えた道中などでは無闇に使用できない。
--一応終盤にはミューズの園からいつでも運命の城へいけるようになるし、ちゃんと気を付けていれば途中で糸が切れることは少ないが、初見殺しの仕様としか言えない。
--このためにいちいち称号を変えるのが面倒という声がある。
-ミューズにプレゼントを渡すとMPが得られるのだが、そのことが一切説明されない。
--MPが増えたことがメッセージで表示されることもないので、気付かない人はなかなか気付かない。
--プレゼントを積極的に渡してMPを稼いだかどうかで、運命の糸の入手度合いも大きく変わってくる。

***運命の糸に関わるシナリオシンクロシステムもやや面倒
-サブイベントは大抵が「ポジティブ称号でしか発生しないもの」と「ネガティブ称号でしか発生しないもの」ばかり((ポジティブとネガティブが入り混じった称号の場合は、2つのうち最初に書かれているほうを基準とする。))。
-上記に加えて期間限定のサブイベントもあるため、一通りのサブイベントを発生させようとすると頻繁に称号を変える必要があるのだが…。
--1つの糸を長期的に使っているとその糸の関係が濃くなり、他の糸を1回や2回使ったぐらいでは関係を上書きできない。
--連携の強化に関わる宝玉が特定の関係一色のときだけ入手できること、優先度こそ設定できるものの連携時にどの糸が使われるか手動で決められないことも、この問題に拍車をかけている。
--そんなときのために称号を初期状態にリセットする女神がいる…のだが困ったことにこの女神様、''序盤は寝ている''。序盤の糸の管理は特に気を付けないといけない。
--ちなみに、上記の宝玉を入手するためのサブイベントは''特定のボスとの対峙前後にしか発生しない''。このため、うっかりイベントの発生を忘れたらリセットするか、その周回では諦めて先に進むしかない。また、宝玉のコンプリートには最低でも2周する必要がある。
--もう少し称号に伴うイベントが多ければ、という声も多く、ちょっと惜しい作りである。

***一部のミューズの評価が甘すぎる
-カリオペ
--彼女の評価は、1ターンキル等をして戦闘を速く終わらせることで行われる。先制攻撃→1ターンキルだとなお良し。&br育成したいキャラの行動→雑魚撃退用のキャラの攻撃という行動で戦闘を1ターンで済ませたり、&br金稼ぎのために1ターンで倒せる雑魚を大量に狩りまくっている人の場合は、大抵彼女に評価される。
-ポリニア
--彼女の評価は、敵の最大HPをどれだけオーバーキルさせたかによって行われる。&br金稼ぎのために、簡単に倒せる弱い雑魚を大量に狩りまくっている人の場合は、大抵彼女に評価される。&brただし、即死攻撃で倒した場合は全く評価されない。
-エウテル
--彼女の評価は、1回の戦闘中に様々な行動をしていると行われる。&br人間やエスパーの育成のために、1回の戦闘でいろんなアイテムを使っている人の場合は、大抵彼女に評価される。
-これらのどこが問題なのかというと、2周目以降、最初に現れるはずのミューズが前のプレイで最も高い評価をしてくれたミューズと登場順が入れ替わる仕様があるため。
---例えば、ミューズの中で唯一仲間として行動してくれるウラニアを序盤から連れて冒険したいと思った際にこれらの3人(もとい、柱)の存在が大きな障害と化す、というわけである。特に、エウテルの評価は回避が難しい((ちなみにカリオペ・ポリニア・エウテルの存在を抜きにしてもウラニアの評価を最も高くするのはとても難しい。というのも彼女の評価基準は『どれだけたくさん連携したか』のため。無論、運命の糸にはミューズポイントが必要なので他のミューズの評価がいる。回避方法は、ウラニアにひたすら贈り物を貢いで、運命の糸調達用のミューズポイントも彼女から貰うようにすることだが、非常に手間が掛かる。))。
--なお、ミューズに何か贈り物をした場合でも評価されるため、ミューズポイントを貰うためにひたすら貢ぐという方法もある。基本的に安物は評価されない(ただし、ボロクソに貶されているようでも1ミューズポイントは確実に手に入り、没収されることはない)のでひどくお金がかかるが…((費用対効果でいえば、50ケロで買えるポーションやパンチを貢ぐのがもっとも安上がりだが、はっきり言って暇人である。現実的には17000ケロの魔術の杖が100ミューズポイントになるので、このあたりのアイテムを買いあさることになる。また、モンスターの戦利品でも高評価が貰えるアイテムがあるため、ひたすらモンスター狩りに励む方法もある。(機械系の敵を倒すと落とす事があるメカ専用装備等は評価がそこそこ高い)))。
---こちらはこちらで手間が掛かるものの、「亡者の闘技場」を利用して少し貴重なアイテムを入手してミューズにプレゼントすれば、金を一切使用せずにミューズポイントを稼ぐことが可能。

***ラスボスに関するいくつか
#region(ラスボスについて)
-「連携」を作中で一度でも使っているとラスボスである「最終防衛システム」の難易度が上昇する。連携未使用であれば原作同様に第3段階を倒した時点で終了だが、もし使用していた場合、第3段階戦の途中でもう一機((二機存在し、もう片方は同行していた女神が戦っていた。))と入れ替わりをするようになり、最後は二機が「究極合体」し、第4形態となって襲い掛かってくる。これが妙に難易度を高くしている。
--ちなみにもう一方の最終防衛システムと戦っていた女神は、原作では何ら問題無くシステムを破壊するのだが、この展開ではヘマをしてシステムに取り込まれ、結果的に敵をパワーアップさせてしまう…と、プレイヤーの足を引っ張ってしまうため、「だめがみ」呼ばわりされるようになってしまった。
-このボスは基本的に攻撃力が高い。途中の形態でも「メガスマッシュ」は数百単位のダメージを叩き出し、「(W)スターバスター」はメガスマッシュ以上の威力に加えて防御無視全体攻撃である。特にスターバスターはGB版でもその威力は脅威だったが、今作はラスボスが長期戦なので理不尽さがより高まっている。
--本作ではHP0の気絶状態からの回復方法が限られており((終盤で入手できる貴重品に気絶も含めた完全回復アイテムがあるが、ラスボス戦の少し前のイベントで失われてしまう。別の回復手段もあるにはあるが、相当にやりこまないと入手できない。))、この攻撃力の高さは脅威である。
-素早さも高く、こちらが90台でも安定して先制できないため、回復が間に合わず全体攻撃連発を受けて理不尽に全滅というケースが多い。そのため、素早さを上げていないメンバーを用意し、毎ターン最後に回復する役に充てるという対処が必要とされる。
--ただし、素早さを上げきってしまった場合でも、防御力もかなり高めに育てておかないといけないが、比較的攻撃力が低めの第1形態の間に店売りのアイテム『加速装置』を使用し、素早さを限界近くまで上げておくことで、第3形態移行直後のスターバスター((原作(GB版)に合わせているのか、第3形態移行直後のスターバスターのみはこちらが加速装置で素早さを限界まで上げていても確実に先制して攻撃してくる。))以外は確実に先攻回復が可能になる。また、パーティーメンバーにメカが1体でもいる場合には、装備品を変えてあえて素早さを遅くして、行動順指定でメカの後に回復するorメカ自身を回復専用にすることで対処可能。
-この強さゆえ、アイテムが使えず、装備での能力補正もできないモンスター中心のパーティだとほぼ運ゲー。
-「連携」は本リメイクでの売りのシステムであり、普通に攻略する際も使うので、発生条件の緩さが惜しまれる。
--周回プレイ前提の糸のレベルなどを条件にしたほうが良かったのかもしれない。
--ミンサガでも一周目からイベントの特定条件でラスボスが強化される要素はあったが微少で、本格的に強化されるのは二周目以降であった。また、強化はプレイヤーの自由であった。
//-ちなみにGB版では準ラスボスのほうが強いだけでなく、実際にストーリー上における黒幕でもあった。更にはこのラスボスについては最終決戦まで影も形も出てこない上に「二機存在するが、一機は女神に倒してもらえる((このもう一機については原作では女神を同行者から外す口実のような存在でしかなかった為、ちゃんとした役割を持たせようとした結果の演出とも考えられる))ので主人公は片方と戦えば良い」と言う展開で、いまいちラスボスらしさに欠けたため「準ラスボスが実質的なラスボスであり、このボスはエンディングの一部」と言われていた。
//--河津氏も「ストーリー上のラスボスは準ラスボス」であり、この最終防衛システムについては「ラストバトルだけどラスボスじゃない」と語っている。今回はラスボス風味を増す為に暴走させたらしく、その結果、ここまで強くなったようである。
//-しかし総合的に見ると、最終防衛システムに関しての批判点は難易度よりもデザインに集中している。第1段階の時点でGBの頃とは大きく異なるデザインで、第3段階に至っては原作にはなかった''人型変形''を行う。最終段階の「究極合体」については無骨なロボットと言う感じのデザインで、カッコ悪いと言う意見も少なくない。
//--この点を受け入れられない人には「人型でいる意味がない」という批判をする人もいる…が、そんなことを言ってしまっては「やまのかみ」等の人型ロボット系の敵の立つ瀬がない。
//--一方で受け入れた人、気に入った人の中には、デザインの評判が悪いことを残念がっている人もいる。
//--原作では段階が移行してもBGMが変わるだけで見た目に変化が無かったので、リメイクに際して演出を追加すること自体は自然な流れである。結局この点はリメイク作に付き物の「原作ファンの強い思い入れから来る、変更への不満」が大きく、一概に問題点と言う訳でも無い。
//ラスボスに関する記述があまりにも長すぎるため重要でないところはカットしました。
-第1形態の4台の砲台をグループ攻撃もしくは全体攻撃のみで一気に破壊すると、第2形態に移行しなくなるバグが存在する。
#endregion

***セーブデータに関する点
-セーブデータを完全に初期化するコマンドが搭載されていない。この仕様により、''「肉食い図鑑」の初期化が不可能''。
--一方で普通のセーブデータを消したい場合に関しては、新たに最初から始めたデータで普通に上書きすれば済むのでそこまで問題はない。

***その他(問題点)
-マップアビリティの切り替えが面倒
--使用するマップアビリティを変更するとき、いちいちメニューを開いてマップアビリティを選択し直さなければならない。
---特に「発掘」「テレポート」「高速移動」などのアビリティは使える機会が度々あるのだが、その都度メニューを開いてアビリティを切り替えなければいけないのは煩わしい。
--GB版では特定の秘宝はメニュー上で使用する形式だったが、本作では秘宝を使用するためには「メニュー上でマップアビリティをセット→メニューを閉じて通常画面でマップアビリティを使用」といった手順を踏まねばならず、GB版より面倒になっている部分もある。
--テレポートの代用として使えるアイテムや能力が存在し、これらはメニュー上で使用する形式となっているので、これらが使用できれば、問題をある程度緩和できる。
-BGMのアレンジ
--「燃える血潮」という人気曲に、ちょっとコミカルなイントロが加わっていることが原作ファンからやや不評を買った。
-キャラのステータスの情報不足
--人間の武器熟練度やエスパーのクラスをメニュー画面などで確認することはできない。
-敵の弱点を突いたかどうかが分かりにくい。
--GB版では敵の弱点を突いてダメージを与えたときは「(敵名)は ~によわい ○○ダメージ」などと表示されるので、敵の弱点を突いたことが分かりやすかったが、本作では敵の弱点を突いても演出・表示の類は通常時と何も変わらない。一応そこそこの確率で「クリティカル」が出るので分からないこともないのだが。
---全体攻撃魔法使用時などに「ダメージ数値→クリティカル!」などと連続的に表示されるため、「じゃくてん!→ダメージ表示orクリティカル!」などといった表示もできたはずである。
---同様に「触手8」などの複数回攻撃のヒット数も表示されないためわかりにくい。「〇HIT!」などの表示がほしかったところ。
-戦闘中の演出スキップのON/OFF設定を切り替えられるのは敵味方の行動中だけであり、コマンド選択時には切り替えられない。
--そのため、次のターンの最初に行動するキャラの演出スキップのON/OFFは直前で変更することができず、微妙に不便。
-GB版同様、移動時のキャラのグラフィックは先頭キャラ固定であり、自由に変更することはできない。
--先頭は敵に狙われやすくなるため、打たれ弱いエスパーや妖精系モンスターなどは相応のリスクが伴ってしまう。
--メカの専用パーツには、自分を狙う確率を上げる、というものがあるので、それを利用すれば多少はマシになる。
-戦闘中の演出スキップと連携の問題。
--演出をスキップする設定にしていると、連携を発動可能なときに、連携するべきか否かを判断する時間も短くなってしまう。
--連携率や合計ダメージの数値が増加するときは、数値が一気に増えるのではなく漸増していくという表示形式なのだが、演出をスキップする設定にしていると、数値の漸増中に演出が終わってしまい、正確な連携率や合計ダメージが分からないことがある。
--「連携発動時の演出」の最中に演出スキップの設定を切り替えても、その直後の「技の演出」にはスキップの設定変更が反映されない。設定変更が反映されるのは、技が終わったあとから。
---そのため、連携時の技の演出だけスキップせずに見たいときなどは、先の行動を見越した上で早めに設定を切り替えておかなければならない。うっかりしていると、せっかくの技の演出までスキップしてしまうことになる。
--GB版では特定の操作により戦闘の進行を一時停止することもできたが、本作にはそのような機能はない。
-チェーンエンカウントや特定の戦闘にて、敵の大群に一方的に攻撃され続けることが起こり得る。
--演出をスキップしてもなお数十秒待たされることもあり、ダレやすい。GB版よりも敵の最大数は増えているので、GB版よりも辛い。
--敵に行動させる前に速攻で敵を一掃するなどの対策は立てられる。
--敵に不意打ちされると、それだけで一方的に攻撃され続けてしまう。パーティ編成によっては、不意打ちを防ぐ手段がない。運悪く不意打ちされたらリセットを迫られることも。
--チェーンエンカウントは必ずしも任意で発生させるものではなく、偶然発生してしまうこともある。
--本編より強力な敵が登場する「魂の暗域」では敵の集団と戦う局面も多い。こちらの素早さが99でも、いくつかの敵にはときどき先手を取られることがある。

**総評
元々が独自の魅力を持ったゲームだけに、原作要素を残しながら、新たに追加要素を加えた良リメイクといえる。~
人間・エスパーの成長が遅い、力系武器の使い勝手が悪く魔力偏重になりがちといった原作の問題点も解消され、より完成度の高い一品となっている。~
新要素により、原作を楽しんだ人にもやりこみなどの遊びの幅が広がるように工夫されている(その分原作のシンプルさは失われているが)。~
ただし新要素は色々と問題点も多く、新たな不満を呼ぶ要因ともなってしまっている。

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**その後
-今作のエンジンを使い、続編『[[時空の覇者Sa・Ga3【完結編】>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/37.html]]』も『[[サガ3時空の覇者 Shadow or Light]]』としてリメイクされることになった。
-「その他」項目にある問題点は全てサガ3リメイク版で改善されている。

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**余談
-前評判は3D化とキャラクターデザイン担当が小林元氏に変更、直前に発表されたBGMのアレンジの悪さでネガティブな意見が多かった。
--これらは原作ファンを始めとする一部ユーザーからは結局不評ではある。しかし、それをカバーできるだけの要素が多い。
--キャラクターデザインの変更は、当時の担当者の藤岡勝利氏がもう一線を離れているので仕方のない話ではある。また、イラストの画風も現在ではさすがに古いと言わざるを得ないため、ある意味当然の流れだと思われる。

-本作が発売されるにあたって、ユーザーの間では新たな世界が追加されるのではないか、といった様々な憶測が飛び交っていた。
--GB版にて没になったとされる「風車が立ち並ぶ世界(通称 風車の世界)」が本作で登場するのではないか、とも言われていたが、結局登場することはなかった。

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