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ぼくらはカセキホリダー」を以下のとおり復元します。
*ぼくらはカセキホリダー
【ぼくらはかせきほりだー】
|ジャンル|ロールプレイング|&amazon(B0014YRP36)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|メディア|DSカード|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|任天堂&br()レッド・エンタテインメント&br()アートディンク&br()M2|~|
|発売日|2008年4月17日|~|
|定価|4,800円|~|
|プレイ人数|1人(ワイヤレス通信では2人)|~|
|セーブデータ|2個|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
#contents(fromhere)
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**概要
-昔から子ども達の間で人気の高い「恐竜」をテーマにした作品。ただし本作はただ恐竜を戦わせるだけではなく、『リバイバー』と呼ばれる恐竜型モンスターの化石の探索・発掘やクリーニングといった作業も重要な要素を秘めている。
--特にクリーニングはDSの売りであるタッチペンを生かしたものとなっており、本パートのみパズルゲームとしての側面が強い。
--開発者曰く、『それぞれのパートを取っても一本の作品として成り立ちそう』とのこと。以下に各パートを記す。

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**ゲームパート
***発掘
-作中に存在する「発掘エリア」においてレーダーを使い、カセキ岩(本作では化石はこう称される)の反応がある場所を探しツルハシで掘り当てる。スタート時点ではただの石と誤反応してしまう事もあるが、ゴロリ((本作における通貨))を貯めることによって性能を上げたり、探索範囲を広げたりする事ができる。
--カセキ岩はリバイバーの体だけではなく、『ホウセキ石』という高価な宝石が埋められたカセキ岩を見つける事もできる。
--リバイバーは頭・体・手・足の4つのパートで構成されており、頭以外のカセキ岩を発掘しても復活させる事はできない。頭だけ掘り当てても戦わせる事は出来るが、体のパーツがあるとより成長が楽になる。
--レアなカセキ岩は他のカセキホリダーとのバトルに勝たなければ手に入らないが、その分高価な宝石や強力なパーツが入っている。

***クリーニング
-タッチペンをハンマーとドリルに見立て、カセキ岩を掘り当てていく。当時流れていたCMでも積極的に推されていた部分なので、覚えている方も多いかもしれない。
--もちろん、ただ闇雲に掘るのではなくレントゲンを使えば無駄な作業をしなくても済む。また、ドリルとハンマーもゴロリを貯めればより性能のいい物を手に入れる事が可能。
--掘っていくうちに細かいクズが出てくるので、マイクに息を吹きかけて散らばせる必要がある。
-クリーニング画面では成功判定が記されたラインが存在するので、時間内に青いメーターをラインまでの到達させる事が目標となる。うっかりして化石を壊したりすると、画面上から赤いメーターが登場して成功ラインを押しつぶしてしまうので注意。
--難易度の高いカセキ岩や下手な人への救済策として、時間を増やすアイテムがあるのも嬉しい。

***バトル
-バトルフィールドに三体のリバイバーを配置して戦う。フィールドにはそれぞれAA(アタックエリア)とSA(サポートエリア)があり、それぞれの地形が得意なリバイバーが存在する。
--例として挙げると、強力な攻撃力を持つリバイバーはAAに置くと抜群の破壊力を持つが、SAに置くとAAにいるリバイバーの性能を下げてしまう事が多い。逆にサポート能力に優れるリバイバーはAAにいると真っ先に敵の攻撃を食らい倒されてしまう事がザラ。
--技を使うにはKP(カセキポイント)という数値が必要。他のRPGで言うMPのようなものだが、ターン開始時に双方のパーティーに同じ数が振られる。攻撃タイプはKPを多く消費するが、リバイバーの数を問わず同じ数値が割り振られるのでSAのメンバーが倒されてもAAで大技を駆使して勝つ、という一発逆転の戦術も可能。
-また、各リバイバーには属性が割り振られているため弱いリバイバーでも属性の相性次第で強いリバイバーを倒す事も不可能ではない。
-日本で発見された恐竜である『フタバス』(フタバスズキリュウ)、『ミフネン』(ミフネリュウ)、『フクラプ』(フクイラプトル)による『フジヤマジャポン』などの合体攻撃も健在。
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**評価点
-リバイバーは架空の存在とはいえ、きちんと恐竜の専門家が監修している。そのためかティラノサウルスやトリケラトプスといった有名な種類から、ミフネリュウのようなまだ謎が多い種類まで幅広い種類が網羅されている。
-発掘~クリーニングの流れを作業ゲーにしないために、「一度復活させたカセキ岩を代わりにクリーニングしてくれる」という弟子ロボが存在する。彼がクリーニングしたカセキ岩はキフポイントに変換され、特別なリバイバーと交換することが出来る。
-ストーリーは『ポケモン』『メダロット』のようにカセキホリダー同士のバトルを悪用する組織・BB団との戦い、そして地球を狙う宇宙人・ディノリアンとの戦いが骨子となっているが、「島の治安を守る人物が悪の親玉」「組織を抜け出したBB団の幹部やディノリアンとの共闘」といった王道ながらも熱い作風となっている。
--BB団の幹部は『タイムボカンシリーズ』を思わせるコミカルな三人で、ディノリアンはクールな性格ながら人間との共存を望むようになることから「ツンデレ」として評価されることもある。とりわけディノリアンの少女・デュナは人気が高く、正ヒロインのベルゼットよりも好きというファンも。
-カセキバトルには何気に実況と解説がつく。彼らのやりとりも見ていて楽しい。

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**問題点
-一部のリバイバーが高性能すぎる。例えば『コンプソン』(コンプソグナトゥス)はSAに置くだけでAAのリバイバーの攻撃力を大幅に上げてしまうため、最悪チート状態になってしまう事も。
--ただし、手に入れるには高額のキフポイントが必要になるためそれに見合った性能と言えなくも無い。
-ヒロイン・ペルゼットの扱いが雑。作中に登場する部族・ディグディグ族の語尾を無理やり覚えさせられたり、退化光線を浴びて古代の哺乳類になった上に後々まで効果が現れてしまったりと何かと不運。
-ペルゼットが記憶喪失になったり、デュナがコールドスリープに失敗して目覚めなくなるシーンがある。これらの問題を解決するのがよりにもよってディグディグ族の腰振りダンス。それはちょっとふざけ過ぎではないだろうか。
-海外でも発売されたためか、キャラクターの顔が日本の漫画とは少しかけ離れている。例えるなら「マンガ」ではなく「カートゥーン」といったイメージ。
-中盤から掘り出す事が可能になる『黒カセキ岩』は中身がランダムなのだが、当たりの場合赤いカセキなどが出るがハズレの場合出てくるのはウンコ((一応フォローしておくと、実際の恐竜の化石でも『糞石』というウンコの化石が発掘される事もある。恐竜が何を食べていたか、どんな病気にかかっていたかが分かるため研究者の間では重宝されている。))。さらにそのウンコにも複数配置パターンがあり、稀に巨大なウンコが入っている事もある。ここまで来ると下品通り越して悪趣味。
-クリーニング中に上画面で弟子ロボが頻繁にメッセージを出すのだが、役に立つ情報は何一つない。
--細かい作業をやっている最中にウロチョロされても気が散るだけなのでせめてオンオフ機能が欲しかったところ。実際、後述する『ムゲンギア』では削除されている。
-毒のダメージは技とそれを受けた側の最大LPで変わるが、この値が少し多すぎる。
--どんな貧弱なリバイバーでも勝てるようにする為の調整なのだろうが、中盤以降は技の使用に必要なKPの増加量が多くなり毎ターン状態異常攻撃をされる事もザラなのでやり過ぎ感は否めない。
---また、状態異常の中でも恐怖、興奮に比べて混乱、毒の間に格差が感じられる((恐怖はランダムで使用技が制限、興奮はSAのリバイバーとの交代が不可能になる、混乱は交代や攻撃をランダムで行う))。

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**総評
-決してアラが無いわけではないが、「恐竜によるバトル」という一見すればありがちな題材を『恐竜キング』『ディノクライシス』といった他作品とは違う視点から捕らえた点は大いに評価できる。後述する続編も含め、メインターゲット層である子どもたちの心を掴むことに成功した作品と言っていいだろう。

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**その後
-ゴールデンタイムにCMが放送されたことや『デンゲキニンテンドーDS』でマンガ版が連載されていた事もあり、1作目ながら週間ソフトセールスランキングでは初登場3位という高記録をマーク。2010年には続編『スーパーカセキホリダー』が発売された。こちらはリバイバーの大量増加とそれに伴うカセキ岩の種類の変化、『きせきのカセキ岩』によるスーパーリバイバーへの進化が話題となった。キャラクターデザインも日本人向けに大幅に変更されたほか、主人公の性別変更可能、作中のムービー挿入なども手伝い大幅に売れ、コミカライズ版も2012年までとなる長期連載となった。
-2014年には初の3DS作品『カセキホリダー ムゲンギア』が発売されたが一部リバイバーの削除や変更・通信対戦のマナーの悪さなどが問題となり売上は良かったものの前二作程好評ではない。

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