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SIMPLE1500シリーズ Vol.92 THE 登山RPG 銀嶺の覇者」を以下のとおり復元します。
**SIMPLE1500シリーズ Vol.92 THE 登山RPG 銀嶺の覇者
【しんぷるせんごひゃくしりーず ぼりゅーむ92 ざ とざんあーるぴーじー ぎんれいのはしゃ】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005V8DY)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|ヒューネックス|~|
|発売日|2002年3月28日|~|
|定価|1,500円(税別)|~|
|ポイント|そこに山があるからだ|~|
|>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/220.html]]''|
*概要
D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE1500シリーズ』の1作。~
SIMPLEシリーズは年を経るに従って万人向けの特徴のないゲームが中心だった状態から、~
バカゲー要素を盛り込んだコアユーザー向けゲームが混じるようになっていったのだが、このソフトは後者の典型例といえる。~

タイトル通り、&font(red){「登山」をRPG化する}という類を見ないコンセプトのソフトで、~
プレイヤーは登山者''という名の戦士達''を操作して、山''という名のバトルフィールド''に挑み、~
様々な障害・困難''という名のザコモンスター共''に打ち勝ち、山頂''という名のボスモンスター''を''ぶっ倒さなければならない''。~
ゲームシステムは、分かりやすく言えば『伝説のオウガバトル』系であり、プロデューサーの岡島氏自身も類似性を認めている。

*特徴
**パーティ
まず4人1組のパーティを編成する。パーティキャラは、次の4つの職業がある。
-アタッカー
--パーティにいないと、''そのマップのボス「山頂」に挑む事ができない''。
--攻撃力が高い、所謂「戦士」。必殺技は、前列にいる時は単体に、後列にいる時は全体にダメージを与えられる。
-クライマー
--パーティにいると、マップ上での移動速度が上がる…というか、''いないとすっげーノロい''。
--素早さが高く、戦闘では真っ先に攻撃できる。必殺技の効果はアタッカーと同じだが、威力は劣る。
-シェルパ
--パーティにいないと、''キャンプ(休息)が行えない''。
--防御力とHPが高く、瀕死の味方を庇う事もある。必殺技は列に関係なく単体攻撃だが、威力は平凡。
-ナース
--''戦闘中に味方を回復できる唯一の職業''。HPが減った味方に単体回復を行う。
--必殺技は全員のHPの大幅回復。
--回復以外の行動は、後列では味方の攻撃・防御・素早さのどれかをアップする「注射」、前列では敵の能力をダウンさせる「注射」。~
後者の注射は1ポイントだけダメージも与えられるが、通常攻撃は行えない。
…とまあ、''太字の部分の特徴が原因で、全ての職を1人ずつ入れざるを得ず、実質編成の自由度は無いに等しい''。~
せいぜいボスバトル時にアタッカーを増やした即席パーティを作るぐらいだろう。~
多くのパーティを作ればそれだけ攻略は楽にはなるが、1日ごとに人数に応じた「給料」が引かれていく。~
資金が0になるとそのマップでは敗北となる。~
**マップ
-ゲームの舞台となるマップは、「富士山」「アルプス」「アンデス」など6種類あり、順番にクリアしていく事になる。~
クリア済みのマップに再度挑む事もできる。
-マップには「洞窟」というイベントマスがあり、そこにパーティを送ると資金を入手できる。~
入手額はランダムで、1度入った洞窟は消滅する。~
洞窟は1マップに4個所出現するが、出現場所はランダム。
**バトル
-戦闘はシンボルエンカウント式で、高山病・落石・凍傷といった現実の登山における障害が''擬人化してモンスターとして襲いかかってくる''。
--山頂に近付くと、中ボス「守り神」(とザコ2匹)との戦闘がある。倒さないと進めない。
--山頂では、そのマップの大ボス「山頂」(とザコ2匹)との戦闘があり、倒すとその山を征服したとしてクリアとなる。~
クリアするまでに消費した時間・資金によってクリアランクが決まり、~
全てのマップをAランク以上でクリアするとエンディングを見る事ができる。
-戦闘はオートで行われる。~
プレイヤーにできるのは、特定の敵を集中攻撃させる「突撃」、資金を消費して4種類のお助けキャラを呼び出す「アイテム」、最寄りのキャンプ場所まで退却させる「逃げる」という3つの指示のみ。
--全員のHPが0になると全滅し、そのパーティは「遭難」扱いになる。一定時間内に救助しないと多額の資金を失う。
--パーティの「やる気」を意味する「スピリットゲージ」という物があり、時間経過やダメージを受ける事で減っていく。~
減ると移動速度が落ちる上、0になったパーティは強制的にバトルから逃げ出すので、キャンプさせて回復させる必要がある。

*問題点
-仲間にできるキャラは何人もいるが、職業とレベルが同じキャラは完全に同一のステータスとなる。
--顔グラフィックやセリフ、組み合わせの相性などは存在しない為、名前以外に個性は一切無い。
--装備品やステータスアップアイテムも存在しない。
--しかもキャラの人数は無駄に多く、パーティ編成にいちいち時間がかかる。
-どのマップも戦闘と洞窟以外のイベントは一切無い上、マップの形自体も広さが違うだけで、ただ真上の山頂を目指すのみという内容。~
殆ど「作業ゲー」である。
-移動先指定カーソルの動きがやたらノロい。
-戦闘は敵味方共に、クリティカルが全てのカギを握るという「クリティカルゲー」である。~
いくらレベルを上げたパーティでも、後半のボスはHPが異常に高い為、~
いつまでもクリティカルを出せないと''HPより先にやる気を無くして逃げ出す確率の方が高い''。
--敵キャラの必殺技デモはやたらと時間がかかる。~
しかも「ただ雪玉を''延々延々延々''ぶつけてくる」とかそういうのばかりだから、気の短い人は確実に「もうわかったよ!」と叫ぶだろう。
-データをセーブし、リセットして再開すると''味方のHPが全快している''。リセットではなく「ロード」のコマンドで再開した場合は変化なし。
--ダメージを受けた状態でセーブせずに元のデータをロードすると、''逆になぜかHPが減った状態で再開される''。明らかにバグである。
-戦闘中にメッセージスピードを切り換えられるが、ロードすると初期化される。まあ切り換えてもあまり変わりは無いのだが。

*総括
障害となる現象をモンスターに見立てて登山をRPG化するという企画自体は、非常にユニークではあった。~
しかし実際はそのユニークさのみが全てで、「ただザコを倒してボスに挑む''だけ''」の作業ゲーとなってしまった。~
まさに「そこに山(という敵)があるから」挑む、それだけの代物だった。~
企画の段階では、面白いバカゲーになりえていたのかもしれないのだが…。

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