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RPG脱出ゲーム」を以下のとおり復元します。
*RPG脱出ゲーム
【あーるぴーじーだっしゅつげーむ】

|ジャンル|脱出ゲーム|&image(https://www.nintendo.co.jp/ds/dsiware/krpj/img/ds.jpg,height=160)|
|対応機種|ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)|~|
|発売・開発元|インテンス|~|
|配信開始日|2010年11月24日|~|
|価格|500DSiポイント|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|備考|''配信停止''|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|ファンタジーRPG風の謎解きゲーム&br()ぼったくりレベルの極薄内容|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
携帯機の『[[SIMPLEシリーズ THE 密室からの脱出>SIMPLE DSシリーズ Vol.27 THE 密室からの脱出 ~THE推理番外編~]] 』や『[[女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。]]』などの開発で知られるインテンスがリリースしたニンテンドーDSiウェアソフト。~
ジャンルとしてはダンジョンRPG風の謎解きゲームにあたる。あくまでも「RPG風」であり、従来のRPGらしい要素は皆無に近い。~
「魔王にさらわれたお姫様を救出する為、主人公の剣士ギムレットが魔王の塔内を探索する」というストーリー設定だが、全編通してギャクチックなノリでゲームが進行する。~
協力クレジットにハドソン(現:コナミデジタルエンタテインメント)の名があるが、これはゲーム内にハドソンネタが仕込まれている為である。~
任意セーブ方式。大方はタッチと十字ボタンの併用操作となる。

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**主なルール
-ゲームの流れ。
--大体は「探索場所のタッチ・及びコマンド選択」の操作がメインと思ってもらえればOK。
---下画面内に探索場所の絵図が表示されているので、怪しいと思った箇所をタッチすると、「アイテム入手・使用」「部屋に入る」「イベントフラグの成立」などが起きる場合がある。
---探索は3Dによるギムレット(以下:主人公)の主観視線で行われる。十字ボタンで探索場所の移動ができ、その都度に様々な絵図へと切り替わる。
---主人公には向きの概念があり、探索場所内に壁があった場合、その方向へと十字ボタンを押すと壁にぶつかってしまう。
---上画面には「調べるモード(固定)」「主人公のHP」「今いる階層」「東西南北による向き表示」「選択しているアイテム」「メモ(下記)で書いた情報」が表示される形となる。&br()特定条件を満たせば「今主人公のいる階層のMAP表示・及び主人公のいる場所」の表示もされる。別の階層に進むと、再度特定条件を満たさないとMAP表示はされない。
--本作には戦闘(下記)に敗北する以外でのゲームオーバー条件はない。制限時間などの類もなく、じっくりと攻略を行う事ができる。

-探索中のコマンド選択について。
--探索中(非戦闘中)では「コマンド選択」による以下の選択が行える。
---「外へ」「入る」…探索中の部屋の中にいる場合、"外へ"コマンドを選ぶと部屋から出る事ができる。進行中によっては、塔自体からの出入りができる場合もある。
---「ステータス」…主人公の戦闘ステータスや、今装備している武器系アイテムの確認ができる。
---「道具」…使用したいアイテムを選択する。選択後は探索場所の箇所タッチをする事で、該当アイテムを使用できる。状況によっては、該当アイテムが消滅する事もある。
---「装備」…武器系アイテムを装備する。これを装備しないと、下記戦闘における敵への攻撃手段が発揮できない。
---「メニュー」…任意セーブやタイトル画面へ戻る事ができる。
---「メモ」…プレイヤーの手書きによるメモが行える。必至コマンドではないが、攻略をスムーズに行いたい場合には役に立つかもしれない。

-戦闘中のコマンド選択について。
--探索中には時折「敵との戦闘(エンカウント)」が発生する。
---エンカウントは完全固定であり、従来のRPGの様に同じ敵が何度も登場する心配はない。敵を倒すと次のステップに進めるが、主人公が倒される(HPが0になる)とゲームオーバーとなる。
---探索と同様に主観視線で戦闘が行われる。戦闘中は「画面内のどこかをタッチして攻撃 ⇔ 敵側が攻撃」というターン方式となる。
---装備している武器・及びタッチ箇所によって敵へのダメージ数値が変わる。本作は謎解きゲームである関係上、謎解き感覚でタッチを行わないと勝ち目はない。
---上画面には「戦うモード・調べるモードの切り替え状態」「主人公のHP」「今いる階層」「選択しているアイテム」「メモで書いた情報」が表示される形となる。
---敵撃破後は経験値入手やレベルアップが発生するが、敵の遭遇回数が固定されている本作においては、どう勝利しようが経験値などの入手差異は発生しない。
--探索中同様に、戦闘中にはコマンド選択があり、以下の選択が行える。
---「戦うモード・調べるモード」…戦うモードにすると「タッチで装備アイテム(武器)による敵への攻撃」が行える。調べるモードにすると「タッチで選択アイテムによる敵への使用」が行える。
---「逃げる」…戦闘から逃走し、戦闘前の状態に戻る。戦闘によっては逃走できない場合がある。
---「ステータス」「道具」「装備」「メニュー」「メモ」…上記と全く同じコマンド。

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**問題点
-価格に似合わぬ極薄ボリューム。
--執筆者推定による一般的なプレイ時間は''約1時間程度と大分短い''。スムーズに攻略できれば''30分を切る''可能性も考えられる。
---オールクリアしても''エンディングとスタッフロール表示後に即効でタイトル画面に戻るだけ''。おまけ的な要素は全くない。
---正直、''本作よりもプレイ時間が長くてやりがいのあるフリーゲームは数多く存在する''。500円相当も求めておいて、フリーゲームにすら劣る極薄の謎解きゲームだけという悲しさ。
--価格の高さ・ボリュームの薄さの件に隠れがちだが、DSiウェアとしては使用容量が90ブロックと非常に高いのも難点。ボリュームは紙レベルなのに…。何処でそこまで容量を使っているのか。

-あまりにもつまらないストーリー・ギャグ演出の数々。
--全編通してギャクタッチによるストーリー進行が行われていくが、''どのギャクシーンもことごとくスベっている。''
---「姫様と結婚したい」という妄想で行動を起こす主人公だが、塔内攻略中はほとんど無言で行動を起こす為、''変態なのか寡黙な性格なのかがいまいちハッキリしない''。
---と思えば無言状態から''何の脈絡もなくボケに走る''事があり、プレイヤーからしてみればとんだ置いてけぼりである。そしてボケ終えると今迄の饒舌ぶりが嘘のような無言に戻る…を繰り返す。この異様なまでのギャップをギャグや愛嬌に昇華している訳ではなく、ただただ不可解な切り替えにしかなっていない。
---そのボケに関してもスタッフ側はこれで笑えるのか?と邪推してしまう程にサムく、ストーリーのつまらなさに拍車をかける。
--大方先が読めるストーリー展開。
---一応ネタバレなので詳細は伏せるが、エンディングは何の捻りのない典型的なご都合結末である。おそらく大半のプレイヤーは終盤直前あたりから意識せずとも先が読めてしまうだろう。
---以上のように、本来メインとなっているであろうギャグを目当てにプレイしても冷めるばかり、時折ちらつかせるシリアス要素を目当てにしても脈絡も無く挿入されるサムいギャグに興を削がれ、肝心なストーリーも底が浅く、ギャグゲーとしてもRPGとしても中途半端な作劇である。

-入れた意味が分からないハドソンネタの数々。
--ゲーム中には「ハドソンゆかりのキャラや名言」が登場したり、主人公が「はーどーそーんー」と叫ぶシーンがあるが、''どれも思いっきり作風から浮いている''。
--そもそも本作は"オリジナルのダンジョンRPG風謎解きゲーム"であり、開発会社やスタッフがハドソンと関係があるワケでもなく、ストーリーや設定にハドソン作品を意識している節がある風にも見えず、''ハドソンネタを仕込む理由が全くない''。
---この脈絡もないゴリ押しは笑えないどころか、人によっては不快を抱くレベルにすら達している。何故そこまでハドソンにこだわるのかが理解に苦しむ…。

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**評価点
-謎解きゲームとしてはそれなりな出来。
--確かに極薄ボリュームではあるが、謎解きゲームとして破綻している面はない。
---「探索移動が少し鈍い」「メッセージの早送りができない」という細かな不備はあるものの、クリック & コマンド型の操作で、比較的分かりやすいプレイが可能。
---ゲーム序盤では簡易なチュートリアルが挟まれ、コアゲーマー向けな超難関謎解きがほぼない為、謎解き初心者向けな内容。
---戦闘は「手順を間違わなければ100%撃破可能」という出来試合となっている。賛否はあるだろうが、"戦闘を謎解きライクに仕立てた試み"は一部評価の声がある模様。

-一部BGMは良曲。
--実はかの有名な古代祐三氏が楽曲提供をしており、氏作曲のBGMはかなりの神曲との評価。
---しかし、''氏が関わった楽曲はタイトル画面BGMのみ''。やはりというか、「''そんなところに力を入れてどうするんだ…?''」という声が多く聞かれる。
---ゲーム中のBGMは地味なものが多いが、戦闘BGMはなかなかのかっこよさで燃える。クライマックスである魔王戦ですら同じ楽曲なのはアレだが…。

-キャラクターデザインが可愛い。
--安達洋介氏が手がけるキャラデザは萌え可愛いとの評価。
---ギムレットや姫様の絵柄は魅力的であり、「キャラデザだけで見れば面白そうなゲーム」という声も聞かれる程。そして、''実際プレイすると絶望するという罠''。
---しかし、各キャラの表情パターンは非常に乏しく、終始動きのない立ち絵状態で映されるのが寂しい…。

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**総評
「''フリーゲームの謎解きの方が数段面白い''」「''古代氏の神曲を500円で購入したら、おまけで謎解きゲームが付いてきた''」など、散々な批判が殺到している作品。~
謎解きゲームとしては及第点を見出せる出来であり、光っている要素も無くはないのだが、やはり500円というアプリとしては安くない値段設定が評価のハードルを大きく上げてしまっており、実際多くの要素がその水準に達していないため、評価を大きく下げてしまった。

ニンテンドーeチャンネルの評価は☆2.5と底辺ランク((この記事が執筆された2014年2月時点の評価。満点は☆5。今のところ☆2以下の評価がついたDSiウェア作品は存在しないので、☆2.5というのは実質的に最底辺の評価である。))。インテンスは謎解きゲーム開発の熟練メーカーなはずなのに、どうしてこうなった…。

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