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SDガンダム外伝2 円卓の騎士」を以下のとおり復元します。
*SDガンダム外伝2 円卓の騎士
【えすでぃーがんだむがいでんつー えんたくのきし】
|ジャンル|ロールプレイング|&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51ngtHDjuuL._SL160_.jpg?r=1461243330,height=200)|
//このページに限ったことではないですが、amazonプラグインエラーを起こして画像が表示されない状態になることが度々あるため、&image方式に変更。
//画像が死んでいたため復活(2018/11/12)
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|ユタカ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1992年12月18日|~|
|定価|9,975円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|2個(バッテリーバックアップ)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|前代未聞・最大13人パーティによる軍団RPG&br()画期的かつ独特なシステムを多数搭載&br()オーダー武器でバランス崩壊&br()経験値の概念がなく、やりこみ度は薄め&br()合言葉は?『ふかやのねぎ!』|~|
|>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズリンク>SDガンダムシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
バンダイのカードダスの『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』のストーリーをゲーム化したもの。~
なお、これの発売の少し前にはファミコンで同じものを題材にしている『[[SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団]]』が発売されている。
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**特徴・評価点
-レベルアップシステム
--本作に経験値は存在せず、仲間の増加によってレベルアップする。レベルはパーティー全員で共有し、また加入キャラによってレベルの上昇値は異なる。
--よって装備のためのお金稼ぎ以外に戦闘の必要はない。逆に言えばゲームを進めて仲間を増やさない限り、どんなに戦闘してもレベルは上がらない。
--これは後の『[[クロノ・クロス]]』や『[[ファイナルファンタジーXIII]]』を先取りしたシステムであると言えよう。

-Aボタンの代わりにBボタンで通行人に話しかける事によって、対象を自軍に勧誘できる。一般人は勿論、敵陣営のキャラクターも可能。
--これによって仲間になるキャラがそれなりにいるため、それっぽいキャラを見つけたらとりあえずBボタンで話しかける癖を付けよう。
---この行動によるペナルティはない。明らかに因縁がありそうな敵もリアクションを取ってくれる。~
''皇騎士ガンダム「仲間にならないか(Bボタン)?」 戦士ハイザック「子供の遊びに付き合っている暇はない。」''~
''皇騎士ガンダム「仲間にry(Bボタン)?」 邪騎士ザクエス「…」''
--ちなみに騎士ギャプランや呪術士フォウ等、敵陣営のキャラも僅かながら仲間にできる。

-武器のオーダーメイド
--武器屋では自分で武器を作成できる「オーダー」というシステムがある。
--名前を自分の好きなように決める事ができ、また払ったお金の分だけ性能を自由に設定できる。
---設定が意外と細かく、単純にパラメーターMAXが最強とはならない。
---また、交換屋(カードダスのHP分を価格として取引)で魔法を封印することが可能、終盤になるが何度でも全員のHPを回復する剣を作り出すことも可能。
--更には名前に特定の単語を含める事で、特殊効果を付加する事も可能。
--非常に個性的で面白いシステムであるが、とある問題点も存在する。詳しくは後述。

-本作にMPの概念は存在しない。魔法や特殊攻撃を行う場合は、HPを削って発動する。
--このためボス戦では上手く考えて行動する必要があるが、上手く活用すれば宿屋に泊まらずとも全回復ができる。

-シナリオの内容は原作に準じ、やや低年齢向けであるが、キャラゲーとしては悪くない出来。
--その場限りで退場したりフェードアウトする敵が多く、因縁を持つ敵自体は少ないものの、その強さや突拍子もない行動で強烈な印象を残す敵が多い。
--シナリオのごく一部や選択肢(「はい」「''やだ''」といった具合)にふざけたギャグがあるが、気にならないレベル。
---こう言う表現はSDガンダム系のゲームでは割とあったものである。FC版の騎士ガンダム三部作でもテキストの随所にコミカルな表現を交えていた。
---また、「いやだ!」という選択肢が主人公の意思を表す重要なイベントも存在する。

-BGMの出来が素晴らしい。ゲーム中の全BGMが名曲と言っても良い出来である。特にタイトル画面の曲は素晴らしいの一言。
--グラフィックも当時としては高クオリティであり、『ドラクエV』や『FFV』と比較しても決して見劣りしない。
---原作では途中で容姿が変化したキャラがいたが、その再現はFC版では容量の都合で皇騎士(キングII世)のみだったのに対し、本作では他の仲間も原作同様に変化する。
---全体的には綺麗なグラフィックなのだが、ミスも少数ながら存在する。後述のデュラハンジオングのように一目でわかるモノも。

-RPG史上でも類を見ない、総計13人のパーティを組む事が可能。
--FC版『ナイトガンダム物語3』では仕様上仲間にできなかった闇騎士も加入し、((ただし闇騎士はセーブ不可能のラスボス戦の直前に加入するため、実質ラスボス戦限定の仲間になっている。それでもFC版では仲間にできなかったことを考えると破格の待遇。また、他の円卓の騎士達が霞む程にステータスが高い。))。13人の円卓の騎士によって構成されたパーティは圧巻である。
--序盤はともかく終盤は流石に入力がしんどくなってくるが、優秀なオートバトルシステムがそれを補っている。~
行動優先順位・使用するアイテムの種類、HPが何パーセント以下になったら回復行動を取るか等、非常に細かい設定が可能。
しっかり設定していれば、雑魚との戦闘ではオート任せでも問題なく進行でき、仲間が揃ったゲーム後半でも入力が苦にはならない。~
魔法の使用にはMPではなくHPを用いるため、オートバトルで大ダメージを受けた際の立て直しも容易である。
--デフォルトのままでは貴重なアイテムを勝手に使ってしまう等の欠点があるが、これも設定を変えれば使わなくなる。

-難易度は少々高めだが、ゲームバランスが破綻している訳ではない。攻撃魔法や特技を上手く駆使すれば、強敵の撃破も十分可能。
--流石にボス戦は辛い戦闘が多いが、理不尽な攻撃を仕掛けてくるボスはラスボスと悪道士α・アジール((両者ともPTを一撃で壊滅状態にする技を使用する。しかしα・アジールはHPが低いため、発動前に倒せることが多い。))くらいである。
--他のボスは能力が頭1つ抜けている皇騎士ガンダムを主軸にし、特技→回復のゴリ押しで戦えばなんとかなるため、難易度こそ高めなものの他のRPGと比較して理不尽という事はない。
---また、ほとんどの特技はHPを1/4~1/2消費するため、闇雲に特技を連発してもボス戦では逆にピンチになってしまう。なので考えて戦う必要がある(特技ゲーというわけではない)。
--ボスを含めた大半の敵は状態異常耐性が完全ではなく、特に眠らせる魔法はほとんどの相手に有効。ただしボスは複数回行動のものが多いため目覚めるのが早く、また魔法使いタイプのキャラは防御力が極端に低く打撃一発で即死することも多いため、この面でも意外とバランスは取れている。

-一部を除いてどこでもセーブが可能だが、全滅するとゲームオーバーとなり、スタート画面に戻される。
--ちなみに全滅からの再開時専用のBGMがあったりする。これもなかなかの良曲であり、他に聞く方法がないのが惜しまれる。

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**賛否両論点
-レベルアップシステムについて
--先述の通りレベルは仲間を増やす事で上がる。戦闘の必要性が薄いため、レベル上げしてゲーム進行を楽にできない一方で、慣れればサクサク進める事もできる。
--これだけだと面白い試みのシステムであるが、問題は、強制加入以外のキャラ(=任意に仲間にするキャラ)がそれなりにいる事である。
--仲間になる事を知らないまま、あるいは忘れたまま進めると、レベルアップのチャンスを逃してしまう事になる。
---騎士ギャプラン、黒魔道士クエスといった敵陣営キャラは仲間になるタイミングが限られる上、呪術師フォウに至っては最初に話しかけたときだけであり、その際風騎士のHPが半分以上という分かりづらい条件があるためよけい逃しがちになってしまう。
--とはいえ、そうなりがちなキャラクターは軒並みレベルは1しか上がらないため大きな問題にはならない。固有のグラフィックを持つキャラを片っ端から勧誘していけば大半の仲間は集まる。さらに途中で手に入る銀の円盤で以前行った地方へは戻れるので何人かは後でも仲間に加えることが可能ではある。
--一人だけレベルが15も上がる仲間もいるが、隠しキャラクターのため見つけられたらプレイヤーが有利になるというバランスである。
--恐らくこの人数に経験値を振り分けることが難しかったため、発想を変えて生み出されたレベルシステムだったのだろうが、逆にRPGの醍醐味が失われたとも言える。その反面手軽なRPGとして短時間で楽しめるメリットもある。

-武器オーダーシステムによるセルフチート
--先述の通り、特定の単語を名前に入れる事によって、様々な特殊効果を付与できる。その効果は毒・睡眠・回復・蘇生と実に豊富。
--しかしこれをフル活用すると、ゲームバランスを覆すような強力武器が序盤に、しかも容易に量産できてしまう。更に効果の重複も可能。
--尤も、これは''事前に情報を知っている''という前提の上での話ではある。本作はネットのない時代の作品であり、作るにはゲーム雑誌や友人等から情報を仕入れるか、自分で試行錯誤して気付くしかない。しかし、''「最強の剣」''(攻撃力最強+基礎攻撃力2倍)''「盾」''(防御力最強)という、何の変哲も捻りもないキーワードで得られてしまうため、そもそも情報が無くとも、偶然このチート仕様に気づいたプレイヤーもいたかも知れない。
---とはいえオーダーで作るのは飽くまで「武器」なので、裏技を知らずにそこに「盾」という名前を入れるのは余程ひねくれたプレイヤーくらいだろう。「最強の剣」は低年齢層のプレイヤーならやりそうだが……。
---それらよりもさらにとんでもない効果を持つのが''「バーサル」''。この4文字を入れるだけで''装備者のパラメータがHP以外全て2倍になる+武器の重量が1で固定される''。ただし武器としての攻撃力は増えないので、そこをカバーできる「バーサル最強の剣(もしくは最強の剣バーサル)」と入れるのが最適とされる。
---ちなみに効果を発揮する文字列には''「[[ロトの剣>ドラゴンクエスト]]」''なんてのも((なお性能は「最強の剣」の下位互換なので、そちらを知っていれば作る意義は薄い。飽くまでお遊び要素なのだろう。))((後のガンダムシリーズでは偶然にも「ロト」という名のMSが登場したため、現在は「そっちのロトの存在を予言していた」などとネタにされることも。))。ただしこれが発見されたのは本作の発売からかなり時間が経ってからなので、当時はバレなかったようだ。
--なお特定の文字列に頼らずに強い武器を作ろうとすると、''とんでもない額のお金を要求される''。
---オーダー武器を作る際にはまずパラメータに割り振るためのポイントを購入する必要があるのだが、その額は「ポイントの''2乗''」G。例えば攻撃力に関わる「ブレード(破壊力)」と「ブレード(切れ味)」を最大の100Pずつ振ろうとしたら、合計200Pの2乗=40,000Gが必要になる。なお「ブレード(破壊力)」を上げると同時に重量が増えて命中率も下がるため、そこをカバーするために他のパラメータにも振る必要が発生し、求められる金額は更に倍増する。
---文字列をフル活用するなら攻撃力は「最強の剣」でいいし、防御力も「盾」の一文字で賄える。さらに「バーサル」で重量も踏み倒せるが、名前は最大8文字という制限があるため全ての能力を文字列だけでカバーすることはできない。「回復」などの特殊効果も入れたい場合はどこかを高額なポイント割り振りで代用する必要があるのである。
---ちなみにどれだけポイントを掛けたかに拘わらず、オーダー武器の売却額は一律100G。1P(1G)だけの武器でも100Gで売れるので、序盤の金策に使えなくもない。
---やり込み要素に乏しい本作においては、この「完璧なオーダー武器を作り上げる」ことがやり込み要素とも言える。「バーサル」などの文字列の力を借りた上ですら、より完璧な性能を求めるのであれば''数十万ゴールド単位''でのお金が必要となる。もっともそこまでして作ったところで、それに見合う強さの隠しボスなどはどこにもいないのだが。

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**問題点
-ストーリーは他のSDガンダム外伝系に比べるとやや短めで、削られたキャラも多い(主に敵キャラクター)。
--一方で何故か人間キャラは比較的よく登場している。『機動戦士Ζガンダム』をイメージしたストーリーがつけられている剣士ロザミア((原作カードではそのような描写は特に無い))など、仲間に加えられるようになっているキャラも多く優遇気味。
--削られたキャラクターは敵味方問わずかなり多く、敵キャラに至っては半分近く削られている。おかげで終盤になると序盤のボスキャラがザコキャラに成り下がって出現したりもする。そんなに容量が少なかったのだろうか?

-お金について
--先の通り本作には経験値が存在しないため、通常戦闘は基本的に無意味。ゴールドを得たりカードダスを手に入れるなど目的がなければひたすら逃走を繰り返すだけでいい。
--装備品は種類が少ないため、街ごとに買い換える必要がほとんどない。よって金稼ぎも実は序盤を除いてそこまで重要というわけではない。
--しかも、本来序盤で任意で仲間になる「盗賊カイ」をあえて残し、後半に加入させることで、レア装備を盗みまくることが出来るというテクニックがあり、よりゴールドの価値を失わせている。なお本作では同じ敵からアイテム欄の空欄分(最大30個)盗むことができる。
---店売り装備が頼りない分、夏の章で「ユニコーンランス」、秋の章で「魔法の鎧」「賢者のローブ」、冬の章で「魔法の盾」「プラズマロッド」「ダブルソード(秋終盤にも盗める)」と人数分いきわたりにくい最強クラスの装備を盗めるのは大きい。
---カイを連れていけるのは冬以外は一つの章だけである。夏ボス入手の防御無視の「ユニコーンランス」は中盤強いが終盤は二回攻撃の「ダブルソード」の方がダメージで上回る(右手装備のみ効果を発揮するため重複はできない)。秋ボス入手の「魔法の鎧」は専用装備を上回る攻撃力上昇率を持つ利点があるが、秋の始めにカイを入れると途中で抜けてしまうため注意する必要がある。
--総じてあまりお金を使う場の少ない作品であるが、上記の通りオーダー武器を完璧に仕立て上げようとすると途端にとんでもない額のお金が必要になる。ここに挙げられたレア装備はいずれも売却額が高いので金策にも役立つ。
---もしかしたら本作はガンダムゲーム史上最もカイが活躍する作品かも知れない。

-装備品の格差
--各円卓の騎士専用装備がかなり強力でキャラクターの格差を''円卓の騎士間でも''広げてしまう。
---皇騎士は序盤でヴァトラスの剣を筆頭に各章で鎧を随時入手できる。極めつけに最終章では''「条件次第では1000越えのダメージを叩き出し、HP吸収効果持ち」''のキングキャリバーを入手する。
---一方で専用装備の無い円卓の騎士やサブキャラ達はほぼ市販品%%またはチート武器%%で装備を賄うハメになり、格差が生じてしまう。いっそ必要最低限の装備だけ持たせて特技と回復アイテム使用要員として用いるのが良いだろう。ただしF90に関しては素の能力が高いため十分活躍できる。
---特に最初に仲間になる円卓の騎士の「勇剣士プラス」は専用装備も無しで特技も微妙…((持久戦となるボス戦で足止めを行える有用な特技ではあるが、早々に一時離脱し、終盤まで戻ってこないため活躍の場が少ない。))序盤である故のバランス調整にしてももうちょっと何とかならなかったのであろうか…。

-エンカウントの仕様
--本作の敵エンカウントは歩数ではなく''時間制''で発生するため、''その場で立ち止まっていても敵と遭遇する''。戦闘後、フィールドでもポーズが出来るのはこのためである。

-アイテムの重量
--アイテムごとについている重量の数値は、多いほど敵とエンカウントしやすくなるというシステムがあるので、持ち物は常に必要最低限にしておいたほうがよい。
--しかしいくらアイテムを減らそうと終盤には装備の重量も増え、仲間もやたら多くなるためエンカウント率が上昇してしまう。
--隠しイベントで入手できる「銀のはにわ」を入手すればエンカウント率が緩和される。うまくすれば終盤でも初期状態ほどの率にまで下げることも可能である。同時に手に入る「金のはにわ」は逆にエンカウント率を上昇させるため、入手後早めに処分する必要がある。

-秋の章に登場するダンジョンでは、ある場所を調べて隠し階段を発見しないと先に進めない。
--怪しいと言えば怪しい場所にあるのだが、ノーヒント。隠し階段というトラップ自体は他のダンジョンに存在するが、いずれも寄り道であり正規ルートではない。正規ルートでの隠し階段はここのみなので、少々意地悪ではある。
--しかも''足元を調べて上行きの階段を発見する''というつっこみどころ満載のトラップである。
---ただしそのダンジョンには「時空を超えて過去や未来を往来する」というとんでもない効果の重要アイテムが安置されているため、そのアイテムの力によって階段が隠されているのだと解釈できなくはない。

-最終ダンジョンには円卓の騎士しか連れて行けない。これ自体は特に問題ではないのだが、存在意義がほぼないキャラが生まれてしまった。
--終章序盤で加入する騎士ディジェはまだいいとして、騎士クリス、剛戦士Gキャノン、銀騎士ビギナ・ギナの3人は加入タイミングが最終ダンジョンorラストボスの手前であり、実質レベル上げ用のキャラになってしまっている。
---ちなみに騎士クリス(''女性'')は初期装備に貴重品かつ騎士系キャラの最強装備の「魔法の盾」と「魔法の鎧」を持っているため、&br「仲間に加える→''装備を脱がせる''→''裸のまま捨てる''(※仲間待機所行き)」という%%鬼畜な所業をする%%プレイヤーが続出する。
---さらにはラスボス戦の手前で仲間にできる銀騎士ビギナ・ギナに至っては、本当に全く出番がないのにもかかわらず、装備品が全て専用品(白銀の剣・白銀の盾・白銀の鎧)になっていたりと無駄に凝っている。さらに特殊技の「必殺」はその名の通りどのような敵でも(解析によると''ラスボスですら'')一撃で倒すことが可能だったりする。
---FC版は円卓の騎士メンバー以外のキャラは全く仲間にできなかったので、その他の仲間が加入することそのものは良いのだが、本作に隠しダンジョンやクリア後のおまけダンジョンのようなやりこみ要素は一切ないので、終盤の加入キャラは''仲間に加えて冒険する舞台が本当にない''。

-ある特定の行動をすると闇騎士が仲間にならない(正確にはパーティに12人までしか入れられなくなる)。
--特定の行動とは、''所持金0G時にカードを預ける''。この行動を取ることで、オーバーフローした金額が入手できる。
---最も簡単な方法としてはゲーム開始直後に皇騎士のカードを入手し、薬草を売ることで大金を入手できる。だが、前述の通り、円卓の騎士が揃わないという代償は非常に大きく、更に厄介なことに相当数の攻略本・攻略サイトに''大金を入手できる裏ワザ''として書かれており、デメリットに触れていない。

-その他の細かな問題
--「はい・いいえ」という選択肢のみ、何故かA・B両ボタンが決定扱いになっている。
--サウンド出力の切り替えが記憶されず、ゲームをセーブして再開すると「ステレオ」に戻ってしまう。
--敵キャラ・デュラハンジオングの脚の部分のグラフィックが真横にズレている。同じ高さの剣はズレていないので、表示ミスではなくドット絵自体がズレてしまっているのだと思われる。かなり目立つ。
--敵キャラ・魔術士バウンドドックの額の黄色い部分が描かれていない。
--冬の章に登場する魔騎士ヤクト・ドーガと妖騎士ヤクト・ドーガの名前が入れ替わっている(移動画面のみ。戦闘中の名前表記は正しい)。
--エンディングをよく見ると、''ベルトーチカが2人登場している''。しかも片方は体が若干小さい。

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**総評
前作の問題点を改良し、システムを大幅に変えることで手軽に短時間で騎士ガンダムの世界を楽しめるゲームへと進化した。~
1つのRPGとして見ると物足りない点はあるものの、秀逸なストーリーやBGMなど評価されるべき点もあり、キャラゲーとしては概ね好評ではある。

ちなみに、エンディングではカードダス展開での次回作にあたる『SDガンダム外伝 聖機兵物語』へ続く事を匂わせているが、ゲーム展開はされなかった。

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**余談
-カードダスについて
--とある場所でハイパースペリオルドラゴンのカードダスが入手可能。これは当時のカードダス展開における次作品「聖機兵物語」で登場するスペリオルドラゴンEXであり、当時の雑誌で"オマケ要素である"と明言されていた。
--カードダスの「クラウンナイト」「バーンナイト」が「クラウ''ソ''ナイト」「バー''ソ''ナイト」になっている。誤記か、文字数の節約か、恐らくは後者だろう。

-最終章の最初に挑む事になる洞窟は、イベントも何もない只の通過ダンジョンなのだが、攻略本(バンダイ版、講談社版の両方)で「悲劇の洞窟」という名前で呼ばれている。何かイベントが予定されていたのだろうか?
--ボンボンの漫画において洞窟内で嵐騎士が闇騎士に刺されるシーンがあるのだがこのシーンを再現したかったのではないだろうか?

-『ふかやのねぎ』とは本作で登場するF91がレジスタンスのアジトに入る際に言う合言葉である。本作をプレイした人にはわかるちょっとコアなネタとして、正に合言葉のように扱われている。
--ちなみにもう一つのパターンとして「合言葉は?仕事でも」「したくねぇよな」がある。

-前作『ナイトガンダム物語』および次回作『聖騎兵物語』はアニメ化されているが、本シリーズのみアニメ化されていない。
--理由は、セルアニメが主流だった当時に主人公キングガンダムII世(絢爛豪華で殊細かい鎧を着ている)を描かせると、''アニメーターが殺される''と言われるほど膨大な作画量を要求されるためであったと噂されているが、真偽は不明。


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