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ザ・グレイトバトルIV」を以下のとおり復元します。
*ザ・グレイトバトルIV
【ざ ぐれいとばとる ふぉー】
|ジャンル|アクションゲーム|CENTER:&image(http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/b5/94416003d187d587cd941ef60b7359bf.jpg,height=160)[[高解像度で見る>http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/b5/94416003d187d587cd941ef60b7359bf.jpg]]|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|12MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|さんえる|~|
|発売日|1994年12月17日|~|
|価格|9,600円(税抜)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|''ロボーーーーーッ!''&br;コンパチブルカイザーデビュー作&br;SFミリタリーとしての世界観づくりもバッチリ&br;自由なキャラチェンによる自由度の高さが売り&br;本作までがピークとする声も多い&br;''パワードのミクロ化がわからなかった人は詰む''|~|
|>|>|CENTER:''[[コンパチヒーローシリーズリンク>コンパチヒーローシリーズ]]''|
//この作品でのロボットの名前は「コンパチブルカイザー」ではなく「コンパチカイザー」と一貫して呼ばれているため、該当箇所を修正。

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#contents(fromhere)
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**概要
『[[ザ・グレイトバトルIII]]』の続編。これまでのベルトスクロールアクションゲームから、横スクロールのシューティングアクションへと変更となった。全7ステージ。~
本作はSFミリタリー的な要素を前面に押し出した作風で、武装もそのほとんどが銃火器に依存している。~
版権キャラの選考も放送・展開終了直後の作品をメインとしている。

プレイアブルキャラは主人公の『ロア』を始めとして、『V2ガンダム(V2)』『仮面ライダーZO(ZO)』『ウルトラマンパワード(パワード)』の4名。~
それぞれのキャラには固有の能力が設定されており、一部はそれらに頼らなくては進めないパートが存在する。~
ただしキャラ交代はほぼノーリスクで可能なため、ストレスフリーにプレイを進めることが出来る。

本作では『コンパチカイザー((後の作品ではコンパチブルカイザー))』を使った巨大ロボット戦が行われるのが魅力である。~
コンパチカイザーパートはアクションパートから一転、巨大ロボット同士による2D格闘アクションゲームへと変化する。~
戦闘では、エネルギー消費を気にしつつ、コマンド入力を行って様々な技を繰り出しながら敵を倒すというシリーズの中でも異色の要素が加えられた。

**ストーリー
コンパチワールドは、ニューコンパチネイションへと名前を変え、悪がこの世に蔓延らぬよう、平和を維持するため各星にヒーローを送り込んでいた。~
そんなある日、異次元へ繋がるゲートが開き、そこから悪の皇帝オーバーロードが出現、各星を征服し始めてしまう。~
この事態に対抗するため、ヒーロー達はバトルフォースを結成。皇帝オーバーロードを野望を阻止し、再び世界に平和を取り戻すための戦いが開始される。

**特徴
''4人のキャラを変えながら攻略していくアクションゲーム''
-それぞれ得意な分野や、特殊能力を持つ。逆にそれらの力を使い分けて攻略していかなければ、先に進むことは出来ない。また、消費アイテムを使うことで画面全体に攻撃を行う特殊技が各自使用可能。2Pプレイなら片方のキャラを背負うことが可能。
--戦士ロア
---シリーズの主人公。本作ではステージ1の最後で登場するため、実質使えるようになるのはステージ2から。
---メイン武器はファイタービームガン。連射力が高く、武器レベルがあがると弾が壁に反射するようになる。
---固有アクションは天井に飛ばしてぶら下がることが出来るワイヤーと、斜め上に飛ぶことが出来る二段ジャンプ。アクションパートでは特に頼りになるキャラ。
---SDガンダムに似た顔つきで知られる彼だが、本作にて「フェイスカバーだった」という設定が付加されたらしく、演出で素顔を垣間見る事ができる。
--V2ガンダム(V2)
---各方向に撃ち分けられ、重力に引かれて落ちるメイン武器と、近接ではビームサーベルも使えるなど遠近ともに優秀なキャラ。
---メイン武器のナパーム弾はレベルが上がると爆風範囲が広大化し、床下から敵を撃っても爆風が届けば倒せるようになる。
---固有アクションはホバリング。普通のジャンプ時は二段ジャンプ的な使い方が可能で、落下時は落下速度を落とすことが可能。
--仮面ライダーZO(ZO)
---威力は劣るが敵の弾を打ち消すことが出来るバーナーをメイン武装として持つキャラ。レベルが上がるとバーナーの射程が伸びる。
---メイン武装のバーナーは、氷を溶かす能力がある他、敵によっては弾打ち消しを利用してこれを押し付けるだけで一方的に勝てることも。動きの早い相手はやや苦手。
---固有アクションはダッシュで、その状態から攻撃を繰り出すことでライダーキックを放つことが可能。
---壁を蹴って上に登ることが出来る壁蹴りの能力を持ち、一部彼の壁蹴りがないと登れない場所がある。
--ウルトラマンパワード(パワード)
---砲身を向けた方向に真っ直ぐバズーカを放つことが出来るメイン武装を持つ。レベルが上がると発射される弾の数が増える。
---特殊技として壁を貫通するメガ・スペシウム光線があり、低リスクで壁越しの相手にダメージを与えられる。
---特殊能力はミクロ化で、通常では入れない低い天井の道を潜ることが可能。

''コンパチカイザーによる大迫力のロボット戦''
-ロボット戦では、コマンド入力式の2D格闘ゲームへと変化する。両者の上半身(上半分)のみが出ている対戦画面で戦う。
--技はコマンドで出せるが、エネルギーがあるため技の乱用は出来ず、ゲージと相談しながら使うことを要求される。
--カイザースキャンによって敵の弱点や武装を解析することで相手にダメージをより与えられるようになったり、ダメージを軽減させることが出来る。
--エネルギーなしでも放てる弱パンチ、少し消費するがある程度使いやすい強パンチ、ガードなどを駆使し、敵のロボットの体力を制限時間以内にゼロにしなくてはならない。

**評価点
-自由度の高いゲーム性と個性を活かした攻略の楽しさ。
--一部、特定のキャラの使用を強要されるパートがあるが頻繁ではなく、上手いことステージギミックとして良く組み込んでいる。
--キャラクターは基本的に自由に変更することが可能で、アクション・ボス戦ともに臨機応変なキャラ変更を行うことで攻略の糸口を探し出せる。
--攻撃方法の他、アクションも非常に多彩で、それらを使いこなして進めていくのはやはり楽しい。
--死ぬとプレイヤーは身体が天使になり、一定時間無敵状態で浮遊出来る。これを利用した強引な難所突破も可能。かなりハイリスクなので迂闊に使えないが、そういった救済措置も用意されているのである。

-雰囲気作りは非常によく出来ている。
--ウルトラマンや仮面ライダーといったSFミリタリーに合わないキャラ達も上手く落としこんでおり、一応違和感は軽減されている。
--ロボット作品であるV2は当然違和感がほとんどなく、世界観に一番溶け込んでいる。ちなみによく見るとスカーフを付けている。
---ゲーム中の会話パートは戦闘中でもシームレスで進むのが基本なため、ゲームのテンポをあまり崩さないのが魅力。敵が慌てふためく様子なども戦いながら見ることが出来る。

-BGM・ステージの多彩さ。
--様々な星を巡るという設定なため、戦艦内、ジャングル、西部劇と多種多様。
--西部劇は後に『[[ザ・グレイトバトルV]]』の舞台になった(と言っても、本作とは別の惑星だが)
--BGMも種類が大変豊富で、それぞれが印象に残りやすい内容となっている。

-グラフィッククオリティの高さ。
--通常のゲーム画面も十分凝っているが、やはり本作で目立つのはコンパチカイザー周りのグラフィックといえる。
---合体シーンをわざわざ凝った作りにしており、そこのドット絵の描き込みはかなりのもの。モーションもかなり作りこまれている。
---コンパチカイザー戦では下に操縦席の様子として主人公4人が乗っている姿が描かれるのだが、行動によっていろいろな表情を見せるなどと凝っている。
--SEも重厚感があるので、巨大ロボット戦をしているという雰囲気はかなり出る。

-キャラクターごとの性能差。
--天井に捕まるワイヤーに高速二段ジャンプと、アクション面ではかなりロアにお世話になることが多くなる。次点でV2もホバリングがあるためアクションパートでは自由に戦いやすい。
--一方、壁蹴りパートが少なくアクション面では活躍所がさほどないZOだが、火炎放射で敵弾消しができるためボス戦は非常に強い。ライダーキックの無敵時間もボス戦で重宝する。固有能力「ミクロ」が戦闘では役に立たせようがないパワードだが、射程無限のバズーカは非常に魅力。このようにそれぞれしっかり役割が持たせられる。

**賛否両論点
-敵にもダメージ後の無敵時間が設定されている。
--この仕様により一度に与えられるダメージ量に制限があり、連射が利くロアのビームガンを当て続けても、連射が利かないV2のナパームの爆風を浴びせ続けても、一発あたりの威力は同じなのでダメージソースに変化はない。
---その為、高い攻撃力が売りのパワードや、パワードのバズーカと同じ攻撃力を持つV2のビームサーベル等を上手く活用しなければ、効率よくダメージを与えるのは難しい。
--問題はダメージ後の無敵時間がそこそこ長い事と、一撃で倒せるザコがほとんどいない事、敵はダメージを受けても怯まない事である。
---最弱クラスのザコでも無敵時間中に行動されればプレイヤーは受け手に回るしかない。そのためにガードなども用意されているのだが…

**問題点
-''パワードのミクロ化がわかりづらい。''
--実質これがかなりのネック。説明書を持っていないで中古等で手に入れた人は、この方法がわからなかったためにこれが必須な場面で詰んでしまった。前作・前々作からの経験者は説明書がなくとも直感的なプレイが可能であり、詰む場面は全くなかったためにその流れで中古購入した人もかなりいたであろう。ミクロ化の操作をして進む箇所が過去作に例がなかったことと、一見しゃがんでみるとそのまま斜め入力したら移動ができそうなグラフィックも混乱に拍車をかけていると考えられる。
--ミクロ化がわからなかった人達からはクソゲーの烙印を押されている。
--過去作からの経験で安易に購入するのは危険な作品であった。

-ロボ戦が難しい。
--攻撃をするために必要なエネルギーを換算しつつ、決して簡単ではないコマンド入力を行いながらプレイしなくてはならない。一度負けると通常とは異なり最初からやり直しなため、ここで詰まってどうにもならないことも。
---調整が完全でないという理由で、最初からエネルギー値が半分しかない。コマンドのやり方も説明書にしか載っていないので、知らなければパンチしか出せない事態になる。
---「カイザースキャン」と言われる敵の弱点を探る装置を使用すると攻略のヒントが表示されて戦いの難易度を下げることができる。ただしスキャンに入るまでの動作はかなり遅いのでこの間に攻撃されてしまうこともままある。
---そもそも消費のないor少ない普通の肉弾戦を仕掛けるのもかなり難易度が高く難しい。格闘ゲームが苦手というプレイヤーはこのパートで挫折したことも多かっただろう。
--一応救済策として、2プレイヤーで遊んでいるときに2コンのボタンを連打するとエネルギーが回復しやすくなる仕様がある。またバグか仕様なのかはわからないが、カイザースキャンがロックされているときは敵の攻撃が止まるので、ここでエネルギーが回復するまでやり過ごすこともできる。

-アクションパートのボス戦がとにかく難しいうえに長い。
--ボスは1ダメージの量が尋常ではなく、非常に丁寧な戦いを心がける必要がある。しかもタフでほとんどが第二形態持ちなため余計な時間がかかる。
--ゲームオーバーになるとレベルの上がっていた武器が全てレベル1に戻るため余計に戦いづらくなり、詰んでしまうことも。

-会話パートでプレイヤーキャラの誰が喋っているかわからなくなることがある。
--本作では喋るキャラに吹き出し付きで「!」マークが付くが、プレイヤーキャラは誰を使ってようが台詞ごとにキャラが切り替わることもないので、時折出てくる名前なしの「」で台詞を言われると誰の台詞かわかりづらいことが多い。
--本作は敵側の台詞が大変多く、ロア以外はあまり会話に参加しないため、キャラもいささかわかりにくい。

-敵のボスキャラが全員バンプレストオリジナルキャラ。
--オリジナルのキャラが立っていないわけではないが、原作のライバルキャラはほとんど出てこないので、ファンとしては物足りないところも。
--ザコ敵はその分バリエーションは豊かである。今見ると「こんな奴を選んできたか」というのがしばしばいる。

**総評
''パワードのミクロ化''さえ必須操作にしなければ・・・という声も少なからず存在。~
初の横スクロールアクションでありながら、かなりの完成度を誇る作品。~
他社の2Dアクションと比べてもその完成度は見劣りせず、難易度は高いがその分やりごたえはある。~
ロボ戦の難易度の高さはやや批判点としてあげられるが、決して楽しめないほどではなく、性質さえ理解すれば十分攻略出来る内容である。~
何より本作は、しっかり従来のグレイトバトルの特徴を活かして、自由にキャラを変えられるということが大きい。本作の自由度の高さはかなりの評価点となると言って良いだろう。~
2Dアクションゲームとしての完成度は高く非常に評価が高い反面、これ以降の作品は目立つ難点も多く、本作までがシリーズのピークだったというファンの声が多い。

**余談
-コンパチカイザーは、後にスーパーロボット大戦OGで「コンパチブルカイザー」として戦士ロアとともに復活した。当然だがV2達は乗っていない。リファインを担当したのはかの大張正巳で、懐かしの作品からの参戦なのにバリバリしたデザインに改修されたのは賛否両論でもあった。
--カイザー、ロアの出演を皮切りに、ダークブレインやその部下である3体のボス、そしてザンエルが後に出演している。残念ながら、ブラックエックスやオーバーロードはまだ出演していない。

-ステージ4の曲は第1作の『ザ・グレイトバトル』のエンディングのアレンジになっている。
--さらにこのステージには土台の下側など普通では通れないようなところに多くの隠しアイテムが設置されている。一応ロアのワイヤーアクションを駆使すれば向かうことも不可能ではないが、「取れるものなら取ってみろ」ということか。
//最終面ではなくエンディング。最終面が使われているのはV。

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