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*ストライクウィッチーズ 白銀の翼 【すとらいくうぃっちーず はくぎんのつばさ】 |ジャンル|シューティング|CENTER:&amazon(B003GXFU0I)&amazon(B003GXFU08)|CENTER:&amazon(B0076UWSQ6)&amazon(B0076UWTFG)| |対応機種|Xbox360&br()プレイステーション・ポータブル|~|~| |メディア|【Xb360】DVD-ROM&br()【PSP】UMD 各1枚|~|~| |発売元|【Xb360】サイバーフロント&br()【PSP】角川ゲームス|~|~| |開発元|ガルチ|~|~| |発売日|【Xb360】2010年7月29日&br()【PSP】2012年6月28日|~|~| |定価|【Xb360】限定版:10,980円/通常版:6,980円&br()【PSP】限定版:9,980円/通常版:5,980円/DL版:5,000円&br()(全て税別)|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|~| |備考|【Xb360】発売元解散につきDLCは2014年1月25日に配信終了|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen): ''良作''|~|~| |ポイント|STGとキャラゲーの食い合せに若干問題|~|~| **概要 「パンツじゃないから恥ずかしくないもん」というキャッチコピーが世間(の一部)に衝撃を与えた、島田フミカネ原作による昨今流行の「女子×ミリタリー」アニメの草分け的なメディアミックスプロジェクトのゲーム化作品。 シリーズでは通算3作目となる本作は、主人公チーム「第501統合戦闘航空団」の11名。 及びゲストキャラ2名の計13名のうち3名でチームを編成し、敵(ネウロイ)を撃破する2Dシューティング。 **ゲームシステム -ゲーム内容は、ライフ制の自動スクロール2Dシューティングである。 -操作するチームは3名で構成するが、実際に操作するキャラはリーダー一人だけで他はリーダーの操作に追従する。当たり判定もリーダーのみ。リーダーはプレイ中に自由に変更可能。チームで3パターンの陣形を使い分ける事が出来、使用次第で火力の集中や弾幕の分散が可能。 -左スティックでキャラの移動、右スティックで指定した方向に射撃するというシステム。慣れれば「縦横無尽に飛び回りつつ周囲の敵を撃ち落とす」アニメ本編さながらの動きも可能。 -魔力開放(所謂ボム)は回数無限であり、使用後にはチャージが発生する。ボム中は無敵なのは一般のSTGと同じだが、ゲージの許す限りボムボタンは長押し可能である。また画面上の敵弾は消去されない。 --長押しした分チャージに時間がかかるので、状況に応じチョン押しと長押しを使い分ける場面が生じる。 -ゲームモードは、固定の4チーム(プラス、DLC1チーム)を中心とした物語を描く「ストーリー」のほか、操作キャラを自由に設定できるアーケード、タイムアタック、ダメージなしでゲームプレイ出来るプラクティスの4つ。 --ストーリーモードはリーダーとして操作した割合の一番多いキャラのエンディングとなる。 -難易度はVery Easy からVery Hardまでの全5段階。隠し等はなく最初からすべて選択可能。 -ランキングはオンラインだが難易度Normalのみネットワーク対応。 -おまけ要素として「基地探訪」があり、ここではストーリーモードで収集したCGの閲覧、BGMの視聴、敵ボス画像の閲覧が出来る。ただし一部のコンテンツはゲーム進行度によってロックされている。 --メニューごとにキャラクターがボイスで案内してくれる。 **評価点 -シューティングとしては問題ない仕上がり。様々な敵がプレイヤーを待ち受ける。 --本作は難易度Normalの段階でも結構難易度が高い。最高難易度のVery Hardともなると恐ろしい勢いで殺しにかかってくる。 --理不尽な困難さではなく、弾種や攻撃のバリエーションによって起因する難易度であり、ゲームプレイ自体は快適である。 -操作できる12名(プラスDLC1名)もそれぞれ特徴的な弾幕、特殊能力を有しており、所謂死にキャラはいない。キャラクターの個性にも則している。 --ただし極端な強キャラは存在するし、ゲームの性質上使いにくいキャラもいる。詳細は問題点に記載。 -上記の通り難易度の高いゲームではあるが、コンティニューは無限にできる。誰でも、どの難易度でもクリアが出来るので「エンディングに到達できない」という事はない。 --コンティニュー回数は真ボスと戦えるかどうかのみに関連し、ストーリーの内容に影響を与えない。難易度によってストーリー内容が違うということもない。キャラゲーとして、ちゃんと誰でも同じエンディングが見られるという配慮がされている。 --スコアがリセットされたり何度も撃墜される事に耐え切ることさえできれば、地獄とよばれるVery Hardの踏破すら可能である。&bold(){ウィッチに不可能はない。} -キャラゲーとしては、ストーリーモードはシナリオパートとシューティングパートに分かれており、フルボイス、自動メッセージ送りで物語を楽しめる。 -キャラクターについては特にキャラ崩壊等も存在せず、ストレスはない。 --ただし、一部のシナリオパートは若干長すぎる(20分ほど)ため、無線コントローラが節電でOffになり、シューティングパート突入と同時にコントローラ接続を求められるという笑い話のような事態が発生する。 -シューティングパートの終盤ステージは「アニメ最終話で戦った敵の同型艦(と同型機)」であり、アニメ本編の闘いの再現をプレイできる((ただし本作の難易度はアニメ本編の描写よりずっと高い。シリーズファンの間で通じる言い回しで表現するならば「501じゃなくてアフリカ」というところ。))。 **賛否両論点 -キャラの立ち絵について、&s(){パンツ}パンツのような服は見えない。上着の下やシャツの裾などで巧妙に隠されている。 --厳密に言うと、ステージクリア後の戦果確認画面において3Dキャラの&s(){パンツ}パンツのような服は見えるが、正直言って特に嬉しくなるようなものではない。 ---特に残酷描写もない割りにCERO:C(15歳以上対象)、かつ"「パンツじゃないから恥ずかしくない」アニメ"のゲーム化である以上、描いても問題なかったような気がするのだが…。 **問題点 -ストーリーモードについて、キャラゲーとしてはメインとなる部分のはずなのだが、このモードにおいてシューティング(ゲームとしての本分)とシナリオ(キャラゲーとしての本分)がミスマッチを起こしている。 --攻略中に発生する通信等のメッセージ時には、ゲームにポーズがかかりキャラの立ち絵が表示される。シューティングが中断するためテンポが途切れる。 --シューティングがポーズされるのはまだ問題がないが、キャラの立ち絵が大写しになるため画面が確認できない。しかもこれが敵ボス前等の画面が静かな時だけならともかく、敵のバラ巻き弾が画面に存在する状況でも容赦なく発生することもあるので大変な事になる。 ---エースコンバットのように通信音声だけリアルタイムでよこしてくれれば…。 -シューティングパートが「キャラゲーとして」地味。 --シナリオパートでは作画で描かれているキャラクターはシューティングパートでは3Dで描かれている。 ---四方に自在移動しながら銃を振り回すゲームとしては特に挙動に問題はないし3D化は有効ではあるだろうが、やはり作画と比べると魅力は半減している気がする…と、それだけなら好みの問題なのだが、キャラの姿勢はどのような動きをしようとほぼ棒立ちのまま(若干脚の向きが変わるくらい)。宙返りやループなどもなく、アニメ本編で見せていた戦闘と比べると、キャラの造形や動きそのものには魅力が薄い。 -キャラクターの強さに関する問題 --キャラクターの一人、ペリーヌが極端に強い。具体的には、ほぼ発射直後に着弾する高速の誘導弾が便利すぎるため。 ---極端な話、低難易度であれば敵弾を回避しつつ真正面に打ち込んでいるだけでザコ敵は掃討できてしまう。攻略Wikiでは「過度な利用をすると腕が落ちる」と言われるほど。 --いっぽう、ゲームシステムで紹介した通り、自キャラが動く上に射線も360度で照準するというゲームシステム上、弾幕が薄く発射弾数が少ないキャラは使いにくい((リーネ、サーニャ、DLCの中島錦。))。ただでさえ敵弾を回避しなければならない上に、「自キャラを動かす」という事は弾の発射地点が常時変化するという事でもあるため、狙い通りの場所に弾を撃ちこむのは容易ではない。 ---それ以前に、弾着確認さえする隙がない事がプレイ中の普通の光景である。ほぼ視線は自キャラと、弾幕と、高速で飛来してくる自機狙い弾に集中していることだろう。 **総評 STGとしてもキャラゲーとしても残念な点は存在するが、シューティングゲームとしてのクオリティは充分で、キャラゲーとして特に不満の出ない出来である。~ ストーリーを堪能するも、アーケードモードで自分好みのキャラクターを編成して活躍させても良いだろう。~ アニメシリーズのファンには間違いなくオススメできる作品である。 ---- **余談 -限定版の追加アイテムは、主人公宮藤芳佳のねんどろいど。特別版の水着バージョンである。 -本作のシナリオは、アニメ1期の終了後の部隊解散の頃を描いている。1期と2期の空きの期間の補完となる物語であり、ファンの間でもストライクウィッチーズ全体の物語のうち「正史」として扱われる事の多い作品である(無論、異論もある)。 --特に、ペリーヌについてはアニメ1期において敵に占領されていた故郷を救うという大きな展開があったのにアニメ本編においては極めてあっさり流されてしまった。この補完がこのストーリーモードで為された形になる。&s(){強キャラ性能といい、アニメ本編で不遇だった反動なのだろうか。} -PSPに移植されている。360版ではDLC扱いだったキャラ、シナリオが同梱されている。現時点で360ではDLCは販売終了しているため、追加シナリオを楽しみたければこちらをプレイするのが良いだろう。