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ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.59 レミュオールの錬金術師」を以下のとおり復元します。
*ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.59 レミュオールの錬金術師
【だいそー ざ・げーむしりーずなんばーごじゅうきゅう れみゅおーるのれんきんじゅつし】
|ジャンル|経営シミュレーション|&image(https://checkmate-blog.com/wp-content/uploads/2017/03/115108553215818428.jpg?w=500,width=320,height=320)|
|対応機種|Windows 98/Me/XP|~|
|メディア|CD-ROM 1枚|~|
|発売元|ダイソー(株式会社大創産業)|~|
|開発元|犬と猫|~|
|発売日|2004年~2005年頃|~|
|定価|100円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|100円で100日以上遊べる|~|
|>|>|CENTER:''[[ダイソー ザ・ゲームシリーズ]]''|

**概要
「晴れたり曇ったりシリーズ」。同人サークル「犬と猫」が開発しているフリーゲームシリーズである。~
第一作となるRPG『水色の塔』はその完成度の高さから、後に『ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.58 水色の塔』と改題の上、あの100円ショップ「ダイソー」で発売されるほどの人気となった。~
「レミュ金」の愛称で親しまれる経営シミュレーションゲームの本作は、そんな『水色の塔』の流れを汲みつつも雰囲気を新たに装った『晴れたり曇ったりシリーズ』の第二作となるフリーゲームであると同時に、''前作同様にダイソーでも発売された、稀有な商業作品でもある。''

**ストーリー
海洋都市イシュワルド。温暖な気候を持つ世界有数の大都市である。~
ここは、そんなイシュワルドのほぼ中央に位置するレミュオール地区にたたずむ小さな一軒家。~
そこで暮らす女性は、街でも評判の『怪しい女性』ティコと、その弟子ルヴェル。~
今日もいつもと同じイシュワルドの一日が始まるのかと思っていたある日のこと、ルヴェルは自分の「へそくり」が消えていることに気づきます。~
わがままで金使いの粗いティコと同居する身として、勝手に人の金を使われまい、と思い自室の本棚に隠しておいた、なけなしのへそくり10000£が忽然と姿を消していたのです。~
貧相な家に入る泥棒もいない。思い当たるフシは一つしかありませんでした。同居人のティコです。~
すぐさま、そのことをティコに問い詰めましたが、弟子という立場もあり(弟子にはなりたくなかったのですが、勝手に弟子にさせられたのです)~
師匠に逆らえないルヴェルは、ただただ枕を相手に泣きじゃくるのみでした。~
しかし、ティコの悪事はそれだけではありませんでした。~
なんとなんと、彼女は銀行から借金をしてきていたのです。~
ルヴェルのへそくりをその返済の一部にあてたものの、残された金額は、一般市民にとっては巨額極まりないものでした。~
さすがに堪忍袋の緒が切れたルヴェルは師匠相手に強く出ます。お金は働いてちゃんと返すのだ、と。~
いつもなら弟子をこきつかい、借金返済を済ますティコでしたが、今回ばかりは返済額が大きすぎる…~
ため息を一つつくと、少しは反省したのか、ティコはしぶしぶ店のカウンターに座ります。~
「しょうがないわねぇ…手っ取り早く商売でお金を集めるから、家にあるもの持ってきなさい。」~
レミュオールの錬金術師は、ふてくされた顔でそう言うと、弟子を睨みつけます。~
ティコのアトリエ本日開業。彼女の手から創られるものは、巨万の富と繁栄の華。~

**特徴
-ゲームシステムとしては「ティコ魔法堂」を経営して1日単位で進行させる経営シミュレーション。
--作中での通貨の単位は「イシュワルド・ポンド」。

-一日のおおまかなスケジュールは、こうなる。
--8:00~9:59…開店準備。
--10:00~17:59…開店。
--18:00~24:00…閉店、決算(収入確認と店の維持費の支払い)。

-本作は「商品棚」と「倉庫」の「欄」、そして「在庫数」「保管庫」の概念がある。
--どういうことかというと、どんなに多くの商品を用意しても、商品棚の欄の数だけの種類しか陳列することはできず、残りの種類は倉庫へと収納される。
--倉庫には10種類まで商品を収納できる。
---商品棚、倉庫共に商品で使用できる「欄」が埋まっている場合は''在庫数にかかわらず商品を購入できない''。
--商品棚と倉庫の商品の合計が在庫数となり、在庫数の限界までしか商品は所有できない。
---上記の商品棚と在庫数はドボック建設事務所で拡張が可能。
--保管庫はイベントで入手した商品が一時的にストックされる。
---プレイヤーが任意で取り出し、倉庫や商品棚に加えられるが''ストックが8つであり、古いものから順次削除される''のでタイミングを見計らって取り出す必要がある。

-いずれかの商品の販売数が100を超えると、その商品は「自動仕入」ができるようになる。
--これは日付が変わると、指定した数の分だけ自動で仕入れが行われる。
---また、販売数が500を超えた商品は随時仕入れ可能となり、完売した時点で指定数まで自動で仕入れが行われるため、便利である。
---ただし、自動仕入れは市場で購入するよりも経費がかかるので闇雲に行っても収入は伸びない。

-販売数が200を超えた一部商品は、別の商品にする「加工」ができる。
--加工の難易度と数量に比例して、その分、体力と時間を消費してしまう。そして加工に失敗する場合もある。
---そして、加工難易度とティコの技術力に応じて成功率が上昇する。

-本作は「外出」が可能で、以下の場所に行ける。
--イシュワルド市場…8:00~15:00の間に営業。商品を仕入れる場所で、基本的な商品が売られている。
---しかし毎月8日と18日と28日には薬草市が、9日と19日と29日には果物市が開かれる。それを考慮して商品を仕入れなければならない。
--イシュワルド銀行…8:00~15:00に営業。借金返済、預金、出金が出来るが、そのいずれも1000ポンド単位での管理となっている。
---預金額が一定以上になると、仕入れで必要な金額を預金から支払う指定が可能となる。
---借金返済後は投資が可能になる。投資すると牧場で買える動物が増えるなどの恩恵が受けられる。
--ドボック建設事務所…8:00~19:00に営業。商品棚と在庫数の拡張が行える。
--レトレト牧場…8:00~19:00に営業。商品を生み出す家畜や泥棒を追い払う役割の番犬など、様々な動物を購入可能。

-本作には『晴れたり曇ったりシリーズ』の第一作『水色の塔』のシオ、及び本作の次回作『晴れたり曇ったりN』のフィルが登場する。
--この二人が一体何をするかというと、彼らに依頼すればダンジョンに行ってもらい商品を取ってきてもらう事が可能。依頼すると高確率で彼らは商品を手に入れて、翌日の10:00にその商品を届けにくる。
---ただし、彼らはたまに怪我を負う場合があり、その場合は治療費を負担せざるを得ない。

-ルヴェルはゲーム中にアドバイスを頻繁に挟むため、簡単で初心者にもとっつきやすい難易度となっている。
--それだけに留まらず、彼には掃除や資金繰り、マッサージ等の指示が可能で、指示によっては一部の商品を楽に入手することが出来る。

-店には客以外にも誰かが訪ねてくることがあり、その会話の内容は多種多様。
--登場人物が他愛のない日常会話を交わすものや、差し入れやミニゲームで商品を入手できる場合がある。
---また、訪問販売員や新聞屋が訪れた場合は、商品を購入できる。

**評価点
-''まず第一に、「100円のゲーム」でありながら中毒性が凄まじい。''
--ルヴェルのアドバイスをもとに何が売れるのか分析して、自分が目処をつけた商品が売れ在庫を捌けるのは、難しいパズルを解いたような気持ちよさがある。
---加えて本作はストーリーの肝となっている借金返済のみならず、商品図鑑のコンプリートや商品棚の最大増設などやりこみ要素が豊富なため、時間を忘れてついやりこみがち。
---本作はこの一点をもってして、本作を知る多くの人間に評価されている。


-そして自由度も高い
--店でどの系統の商品を売るか、そして入手はどこで行うか、店の設備はいつ拡張するか…等プレイヤーの数だけ進め方がある。
---商品の入手方法も市場で購入する、加工して作成する、自動仕入れを利用する、家畜を購入して畜産物を手に入れる、シオやフィルに採取してもらう、ルヴェルに探しにいかせる、イベントで入手と幅広い。
--ギルドポイントや大会、月末の各ランキング等やり込み向けの要素も多いものの借金返済だけが目的なら大半は無視できるのも大きい。
---最悪、元手が不要であるルヴェルへの採取命令で商品仕入れてティコは商品棚の入れ替えと掃除しているだけ…と言うようなものぐさプレイも可能だったりする。


-プレイスタイルに合わせやすい設定変更
--ボイスや報告、交渉等はせっかちなプレイヤーにとっては苦痛になりがちだが設定で大半がスキップが可能のためプレイを高速化させることも可能。


-世界観は落ち着いたレトロな雰囲気が醸し出されており、そののんびりしたビジュアルに酔いしれることうけあい。
--音楽もほのぼのした曲調がのんびりしたゲームの雰囲気にマッチしており、クオリティは高い。曲数が少ないのが残念。

-キャラクターはすべて個性豊かで会話の内容も毎回変わるため、用意に人物像や人間関係を想像させられる。
--また、キャラクターは全て『晴れたり曇ったりシリーズ』の他の作品のものなので、シリーズのファンならニヤリとさせられる。

-100円とはいえ、フリーゲームに対してお金を支払っているということもあり、ダイソー版では元のフリーゲーム版にはないオリジナルのお客さんやボイスが追加されている。

**問題点と賛否両論点
-ダイソーゲームシリーズの全ての作品に言えることだが、本作は現在取り扱っていないため入手困難。
--冒頭の通り、原作(フリーゲーム版)は現在も[[本家サイト:http://inutoneko.jp/game/renkin/renkin_top.html]]から入手可能。今から始めたいならこちらを。

-ゲームそのものの問題ではないが、ルヴェルの扱いがひどい。
--ルヴェルはティコによって居場所をすぐに見つけられる魔法がかけられているため逃げられないという裏設定があり、これには「ルヴェルが可哀想」という意見もある。
---時折商品をおすそ分けしてくれるヤヨイにも嫌われているのだがこの作品だけだとなぜ嫌われているのかプレイヤーには判断不可能なので尚更可哀想になってくる。

-プレイヤーを苛立たせるシバの行動
--金をせびってきたり、ガラクタを大量に売りつけられるミニゲームを強要したり、探索場所の地図を強制的に買わせる等、大半のプレイヤーにとっては妨害要員でしかない。
---その際のセリフも悪人じみたものが多く、その点でもプレイヤーに不快感を与えている。

-商品棚と倉庫の「欄」による弊害が多発しやすい。
--加工時には商品棚か倉庫に''常に欄の空きがなければ加工できない''。これは加工後の商品をストックするための措置と思われるが既に加工し、商品棚や倉庫に欄がある商品にも適用されてしまう。
--また、前述のように欄が一杯だと商品を入手出来ないので探索で入手したものは''強制破棄されてしまう''。
---この為に現時点で購入、販売しない商品は随時商品欄から削除していく必要がある。
---この仕様もあって多くの種類の商品を扱うのは困難であり、ルーチンワークを強いられてしまいがち。

-BGMとしてMIDI形式のファイルを使用しているため、Vista以降のWindowsでプレイすると明らかに音がショボい。
--XP以前とVista以降で音源が変わったのが原因であり、正確にはWindows側の仕様の問題。別途手間はかかるが、一応改善は可能。

**総評
明確な目標と親切なアドバイス、そして豊富なやりこみ度と独特の世界観により初心者も上級者も楽しめる、経営シミュレーションのお手本。~
一度クリアしてもやりこみたくなり、やりこみに飽きて本作をCDラックに片付けても、日常のふとした時にまた取り出したくなる魅力があるため、「100円で100日以上遊べる」といっても過言ではない。

**余談
-本作は後にニンテンドーDSにも移植されたが(発売:毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ))、自動仕入れをオフにできなかったりフリーズが頻発したりする、劣化移植となった模様。
--文字でしか表現されなかった商品にグラフィックが追加されているなど、一応改善点もある。
--フリーゲームの移植で、ほとんど追加要素がないにもかかわらず、フルプライス(税別4800円)というやたら強気な値段設定。もう少し安くしても良かったのでは……?

//個人的な体験談を記事にするのはどうかと思います。自身のブログ等でやるべきことかと。
//でっち上げの可能性も否定できないので、どうしても振れておきたいなら、せめてその話が事実であるというソースを提示してください。←そもそも事実であろうとなかろうとゲームと全くもって関係のないことなんだから書くのもダメだろ

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