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*カルテット 【かるてっと】 |ジャンル|2Dアクション| |対応機種|アーケード| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス| |稼働開始日|1986年| |ポイント|無常な時の流れ&br()世の中には「色褪せる名作」もある| **概要 -横スクロールアクションゲーム。自機キャラクター位置によって動く任意スクロール。 -特徴的なのは4人同時プレイ可能の大型筐体。自機キャラクターは4人おり、それぞれが青・黄・赤・緑のパーソナルカラーを持っている。4色に塗り別けられた筐体は印象的である。 --コイン投入口が2つあり、投入した場所によって使用できるキャラクターが異なる。 -林克洋の手がけたテクノサウンドは非常に人気が高い。 **システム -通常の横視点2Dアクション。道中に落ちているアイテムを入手できる。 --4色に変化するパワーアップアイテム。収得するとそれぞれのパーソナルカラーキャラクターのショットを収得でき、同色を取るとパワーアップして行く。 --ジェット。移動速度が一律になるが飛行が可能になる。 --鍵。どこかにいる(大抵ステージ端)ボスを倒すと出現。鍵を取ったキャラクターがドアに接触する事でステージクリアになる。 --他にも移動速度が上昇する靴や、ジャンプ力が上昇するバネなどが登場。 -ライフ制。Powと表記されており、ボスにダメージを与える・ボスを倒す・鍵を使ってドアを開ける事で貢献度が蓄積。ステージクリア時、最も貢献度が高いキャラクターのPowにボーナスが加えられる。 -鍵やジェットを持ったキャラクターがダメージを受けるとアイテムが弾き飛ばされる。拾いなおす事ができるが、他プレイヤーが拾って自分の物にする事もできる。 -他プレイヤーキャラクターの頭に乗って移動できる。ジャンプして高所に移動させる戦法も。 **総評 非常に印象的な純正筐体・斬新なBGM・単純ながらも解りやすいシステムで、1986年と言う時代を考えれば傑作・名作と言っていい代物である。だが、時の流れは本作の価値観を奪って行った。テクノはVGMにおいて最早ありふれたジャンルの一つであり、システムはロックマンシリーズと言うバランスの取れた傑作があり、同時プレイと言う価値観もユーザーの求めるジャンルが異なる事であまり意味をなさず、いくらでかいとは言え一台の筐体に4人がひしめき合うには小さすぎて、非常にやりづらい。~ 更にこの筐体が古い・高い・でかいの三拍子揃っていたため、現存する数が少ないあたりがこのゲームの優位点を更に損なわせる結果に繋がってしまった(『ガントレット』筐体を流用した店舗も少なくない)。無常にも本作は現代において「素っ頓狂な筐体を抱えたありふれたゲーム」となってしまったのである。 ---- **家庭用移植 -ダブルターゲット シンシアの眠り(セガ・マークIII、セガ・エンタープライゼス、1987年1月18日発売) --単体収録のタイトルとしては国内唯一の移植。ゲームタイトル変更の理由は、最大で二人同時プレイになり、アーケードの3~4人同時プレイが削除された影響で、原作タイトルの「カルテット(四重奏)」の意味が成していない影響だと思われる。 -プレイステーション2ソフト『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.21 SDI&カルテット ~SEGA SYSTEM 16 COLLECTION~』にも同時期に稼動したアーケード作「SDI」とのカップリングとしてリリースされた。アーケード版と上記のダブルターゲットの両方が収録されており、これ一本で二つの機種分が遊べる(SDI側もアーケードとマークIIIの両機種版が収録され、計4作品の収録となる)。