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セプテントリオン ~Out of the blue~」を以下のとおり復元します。
*セプテントリオン ~Out of the blue~
【せぷてんとりおん あうと おぶ ざ ぶるー】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&amazon(B000069SVD)[[高解像度で見る>http://ecx.images-amazon.com/images/I/61ACBoNhxbL.jpg]]|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ヒューマン|~|
|発売日|1999年3月11日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|配信|ゲームアーカイブス&br;2007年5月31日/600円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|''どうしてこうなった?&br;''無意味なポリゴン化&br;緊迫感のない演出と乗客ども&br;劣悪な操作性|~|
|>|>|CENTER:''セプテントリオンシリーズ''&br;[[SFC>セプテントリオン]] / ''~Out of the blue~''|

**概要
映画の迫力と臨場感をゲームに持たせることを目的とした、シネマティックライブシリーズの第1弾『[[セプテントリオン]]』のリメイク……の、はず。~
リメイクと銘打っているが、ストーリは完全に別物であり、謎の3D化やリアリティとは程遠い演出に加え、誰得な追加シナリオがあるわりには~
アクション面は退化と''SFC版の良さをことごとくなくしてしまっており''ファンからなかったことにされている。

**問題点
-''緊迫感のない演出''
--まず、冒頭のOPムービーで船が謎の爆発を起こして沈没しそうという描写があった後、プレイヤーは''いきなり浸水した船内にほっぽり出される。''
---SFCでは豪華客船が高波を受け転覆。転覆前にも主人公やその親友たちとのやり取りなど丁寧な描写があったのだが…
--SFCでは状況に応じていろいろな操作・挙動があったのに比べ、本作では足がつかないほど浸水しない限りはほぼ直立で動く。
---このため、''首付近まで浸水してるのに全力疾走する''などシュールな光景が延々と続く。
---船が傾いた際には前作同様四つん這いになるが、膝まで浸水していようと少しでも傾いたら四つん這いになり、放っておくと''そのまま溺死してしまう。~
''早急なエリア移動が求められるが四つん這いなのでそれも不可能。~
「''これぐらいなら立てるだろ!''」とツッコミたくなること請け合いである。
--SFCでは浸水した通路に面した部屋は浸水していたが、本作では何故か浸水していない。
---このため、完全浸水したエリアでも''部屋の中は安全''という緊張感のないものになっている。
---一定以上の浸水が起きるとボタン連打で泳いで息継ぎをしながら進む必要があるが、なぜか浮き上がったらまた底まで沈むという謎の挙動を繰り返しリアリティ皆無。「ずっと水面で立ち泳ぎしろよ」と誰もが思うだろう。

-''時間制限の廃止''
--SFCでは『現実時間で60分』という限られた時間でのプレイが緊迫感を生み、刻一刻と迫る沈没への恐怖を生み出していたが、本作では時間制限がないため、どんなにチンタラ探索していても''船は沈没しない''
---後述の遭難者の行動も合わさり沈没するという緊迫感がまるで伝わらない。
---一応船の傾きにより転落死することはあるが、これも稀である。

-とにかく悪い操作性
--SFC版もリアリティを求めるが故、操作性はかなり癖があったが、3D化に伴う操作性の複雑さによりよけいに癖が強くなっている。
---コントローラーの上下で移動、左右で旋回という操作なので左右に移動するにはいちいち旋回して前進しなければならない。
---アナログスティックに対応しているので、アーカイブスなどでもアナログスイッチ設定をすれば自由に動ける。
--救出ボタンの挙動が遅くなったのでタイミングが合わないと救出できない。
---穴に落ちた救出者を助けるには、飛ぶ瞬間ぐらいに押さないといつまでやっても救出できない。
--3Dになったため視点の変更が出来るようになったが、なぜか他のゲームで見られるようなL・Rボタンで左右回転ではなく''規定された位置に動く''という意味不明なものになっている。
---このため、通路によっては扉が見づらかったり、''曲がり角さえ把握困難''という事態が起きる。
--船内の通路にはところどころ穴が開いてある箇所があるが、そこに操作キャラが落ちると傾き具合では脱出不可になる。
---傾きが緩い場合はジャンプ最高点でタイミングよく○ボタンを押せば脱出可能だが、判定が妙にシビア
---傾きがきつい場合は''ちょうどよい角度になるまで待つ''しか脱出手段がない。
-アクション要素の排除
--狭い箇所を飛びつつ移動することなどがなくなり、純粋な探索ゲームになっている。
--下記の事も考えれば妥当といえば妥当だが、協力しあうというドラマ性が薄れてしまった。
-会話テキストが見にくい
--テキストウインドウが右側で固定なので、人数が集まってくると''誰が喋っているのかわからなくなる''

-救出関連
--SFC版と違い一本のストーリとして展開しているため、先に進むには''乗客の救出が攻略必須条件。''
---SFC版では一人でも脱出できたのに本作では%%面倒な%%仲間引率を絶対に行わなければならない。
---もちろん一人でも仲間が事故死したら即ゲームオーバー。ただしアクション要素は乏しいので事故死は少ない。
---しかし、SFCでも問題であったCPUルーチンが悪く妙な位置に引っかかったりするのは本作でも健在。~
救出が絶対条件なので見捨てることもできないためストレスがたまる。
---この仕様により''救出させられている''感が強くなり、よけいにドラマ性が削がれるハメになった。
--しかも乗客は発見したものの「忘れ物がある」「友達を探したい」などといってすぐに勝手な行動を取りはぐれる。誰一人危機感など感じていない。
---船長指示で船内報告をしていないからともとれるが、どんなに傾いていようが、浸水していようが、''火災で煙が充満していようが''こんなノリ。
--さらに、そのあとは決まって後を追わされるハメになる。一応ヒントはくれるのだが、あまりにも大雑把でわかりにくい。
---例を挙げれば、この階のどこかに母親がいる。と言われるが階層には''40部屋以上あり、しらみつぶしに探すことになる''
---○号室に~何番フロアに~などと言われるが''勿論番号無し''なのでやっぱりしらみつぶしに探す事に…。
---しかも忘れ物などはキャラと接触してからフラグが発生してとれるようになるため、事前にとることはできない。~
長い通路を抜けて、フロアを移動して乗客を見つけた後''忘れ物を取りに来た道を戻らされる''などザラであり、ここまでくると救出というよりはもはやお使いの域である。

-余りに謎な追加要素。

#region(ネタバレ)

研究の末に生まれた殺人寄生虫を生み出し世界に流そうというモノ~
3D化されたことといい完全に[[BIOHAZARD]]を意識していることがうかがえてしまう。~
しかも、ストーリー上は何もかも黒幕の計画通りに進んでいるのに、寄生虫の事は最後まで有耶無耶という始末。~
前作のファンはこんな展開を望むはずもなく、黒歴史と化した。

#endregion

**評価点
-遭難者に操作変更ができるようになった。
--これにより繊細な操作が求められる時はプレイヤーを安置に逃がして遭難者を細かく動かせるように。
--前述の通り、妙にルーチンが悪く引っかかったまま事故死もありうるのでこのあたりは嬉しい点
---ただし、''30度に傾いたとき限定''と妙に不親切なので評価点としては微妙だろうか…

**総評
ポセイドンアドベンチャーのオマージュとして、SFCという制限の多いハードにおいても映画さながらのドラマ性と緊迫感を生み出した傑作だった前作。~
それがPSという次世代機に代わってどれほど進化したのか期待していたファンの希望を粉々に打ち砕いた迷作というに尽きるだろう。

**余談
-SFC版が版権問題でVC化が絶望的ゆえか、不人気作品のこちらがアーカイブスで発売されるという誰得なことが起こった。
--本作を知らずに購入したりSFC版が名作と知って購入した人もおり、新たな被害者を生み出している。

-人気声優がゲーム実況を行う「つれゲー」において、金元寿子氏と赤崎千夏氏が本作をプレイしたが、金元は開始数十分で''「このゲームまじクソゲーだな」''と評し、~
赤崎からは''「ラスボスは開発元」''というセリフが飛び、最終的に2人から''「こんなものゲームじゃない!」''と散々な評価をされた。
--前述のアーカイブス化に関して金元からでたセリフが''「これが(アーカイブス化)!?うそ!信じられない!!」''。
---酷評しつつも金元は割と気にいっていたが、一方の赤崎は最後まで''「評価する所がなにもない」''という意見だった。
--つれゲーでは過去に『恐怖体感・呪怨』をプレイしておきながら、本作が''初のクソゲー挑戦''と書かれていた。

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