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ポケモンコロシアム」を以下のとおり復元します。
//判定変更履歴 なし→不安定 14/06/01
*ポケモンコロシアム
【ぽけもんころしあむ】
|ジャンル|対戦/RPG|#amazon(B0000TXFS0)|
|対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ジニアス・ソノリティ|~|
|発売日|2003年11月21日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|プレイ人数|1~2人、4人|~|
//|セーブデータ|個|&br;メモリーカード使用ブロック数:48|~|
|周辺機器|GBAケーブル、カードeリーダー+対応|~|
|備考|メモリーカード59同梱|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|バランス・テンポがかなり悪い&br『[[ポケスタ金銀>ポケモンスタジアム金銀]]』のポリゴンモデルを使い回し&brストーリー・世界観はなかなか&brスナッチは好評|~|
|>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)

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**概要
ゲームキューブ初のポケモン。ジニアス・ソノリティのデビュー作でもある。~
『[[RS>ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』発売から1年、当時は珍しかった『金銀』のポケモンが手に入ることで注目を集めた。~
アイテムや根本のシステムは本家同様だが、キャラクターやメカのデザインに、ハードな作風で知られる漫画家のヒロモト森一氏を起用しており、シナリオも暗躍する組織を粉砕するという、ポケモンシリーズとしては異色であるややハードな世界観が特徴となっている。~
なお、『[[ポケモンスタジアム]]』シリーズとは異なる部分も多く、純粋な後継作ではない。

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**特徴
-本作には「ストーリーモード」と「対戦モード」がある。
--ストーリーモードでは、悪い科学者に洗脳され戦闘マシンになった「ダークポケモン」をスナッチ(英語で強奪)し、一緒に冒険して、ポケモンの心を開く(リライブ)ことを目指す。クリア後はリライブしたポケモンを第三世代のポケモンと通信交換することができる。
--「対戦モード」では、本編で捕まえたポケモンで挑戦できる。また、従来の『ポケモンスタジアム』シリーズのようにGBA版ポケモンを用いても遊べる。
//--なお、「敵のトレーナーからポケモンを奪取する」というアイデアは『金・銀』での没要素の一つ。

-ストーリーモードの特徴
--基本的なシステムは第三世代ポケモンと同様なので違う点のみ記述。
--バトル
---戦闘は全てダブルバトルルール。野生ポケモンは登場せずトレーナー戦のみで進む。
---本作では野生戦がないので「にげる」コマンドがない。代わりに「よびかける」というコマンドが採用されている。~
本来の使い方はハイパー状態化したダークポケモンを元に戻しリライブを進めるためのコマンドだが、実はこのコマンドを使うことで眠り状態の回復もできる。また、捕獲時などにもう一体のポケモンの行動を何もせずにターンを潰したいときにも有用。
--初期ポケモン
---主人公の初期ポケモンはいわゆる「御三家」ではなくブラッキーLv.26とエーフィLv.25となっている。
---なお、御三家にあたるポケモンも序盤のうちに入手の機会があり、ジョウト御三家の一段階進化ベイリーフ・マグマラシ・アリゲイツの中から一匹選べる((選ばなかった2匹(倒してしまった場合は3匹)はクリア後に入手機会がある。))。
--キャラクター
---デザインについては前述の通り
---主人公の性別を選べない。男で固定。
---主人公は元「スナッチ団」だが、紆余曲折あってダークポケモンのリライブしていくことになる。なお、彼の台詞は一切ないため、素性やスナッチ団を抜けた経緯など一切が謎に包まれている。
---パートナー(実質ヒロイン)の存在。ダークポケモンは一見通常のポケモンと区別がつかないため、感知できるパートナーが同行する。
---ライバルはいない。また、舞台となるオーレ地方には「ポケモンリーグ」が存在しないので、ジムリーダー・四天王・チャンピオンもいない。
---悪の組織はポケモンをダークポケモンにしてゴロツキたちに横流しする「シャドー」とポケモンを強奪する「スナッチ団」の2つがあり、互いに協力関係にある。
--マップ
---本家では各町が「どうろ」で繋がっているが、今作ではどうろを廃止してワールドマップから各町に直接アクセスできる。
---室内マップが多いので「じてんしゃ」もない。
--アイテム
---宝箱に2個以上まとめて入っていることがある。例として「キズぐすり×2」など。
---モンスターボールは通常のフレンドリィショップでは販売しておらず、町外れのスタンドという場所でのみ購入できる。
---後述の通り、舞台となるオーレ地方では野生ポケモンが生息していないという設定のため。
---わざマシンが全種類手に入らず、一部歯抜けしている。
---ひでんマシンは入手不可。よってひでん技を使わずともクリア可能。ただしひでん技の概念はちゃんとあり、覚えたダークポケモンをスナッチでき、忘れさせる場合は特定の人に頼む必要がある。
--パソコン
---ボックス操作は「ボックスをせいりする」に相当する出し入れ自由のメニューのみに。本家で使い勝手の悪い「つれていく」「あずける」がなくなったことで、操作の煩わしさを軽減している。
---ボックスは3つと少ないが、入手可能なポケモンは最大でも60匹近くなのでそこまで問題ではない。
---レポート(セーブ)は「パソコン」の前でしかできない。
--その他
---通貨単位は舞台のモデルがアメリカとあってか「円」ではなく「ポケドル」となっている。単位が違うだけで物価自体は本家と同じ。

-&font(b,red){ダークポケモン}
--スナッチ(≒捕獲)
---戦闘時に相手の使用ポケモンにダークポケモンがいるとパートナーが反応し、ダークポケモンを判別してくれる。ダークポケモン以外はスナッチできない。
---スナッチは通常のボールを主人公の持つスナッチマシンでスナッチボール化させて使用する。そのためスナッチは必ず成功するわけではなく、ボールの性能や外見は元のボールに依存したものとなる。
---ちなみに本家だと相手が2体以上いると捕獲できないが、本作だと2体いる状態でもスナッチ可能。ただし1ターンに投げられるボールは1個までだが。
--特徴
---スナッチしたダークポケモンは当初は心を閉ざしており、「経験値が入らない」「『ダークラッシュ』という技を覚えている」「一部の技が使用できない」「ニックネームをつけられない」「逃したり交換や対戦ができない」といった特徴がある。
---「ダークラッシュ」は基本的には無属性((ノーマルタイプという意味ではなく、一切のタイプ相性を無視する))・威力100・命中90の技で、与えたダメージの1/4反動ダメージを受ける。また、選択時にハイパー状態に陥ることがあり、この状態だと急所率が上昇する。
---ハイパー状態時はダークラッシュ以外の技を選択しても命令無視したり道具を受け付けないといった問題行動をするため、よびかけるコマンドで正気に戻す必要がある。
---ダークポケモンの種類は『金銀』のものが中心であり、他は『RS』のものが数種となる。
--リライブ
---ダークポケモンの心を開くためには「リライブ」を行わなければならない。リライブは、「連れ歩く」「戦闘に出す((交替でも可。一戦につき一回までだが。))」「戦闘中かつハイパー状態時によびかける」「コロンというアイテムを使う」「そだてやに預ける」といった行動を重ねていくことで徐々に進行する。なお、ポケモンの性格によってどの方法がどの段階で一番リライブ進行が早まるかは異なる。
---リライブが進むに連れ上記の欠点も部分的に改善されるが、「ハイパー状態」になりやすくなる。
---リライブが最終段階まで進めばストーリー中盤に訪れる「アゲトビレッジ」でリライブセレモニーという儀式を行える。セレモニーを終えれば通常のポケモンとして扱われる。
---この際にダークポケモン時に入手していたはずの経験値がまとめて与えられ、「ダークラッシュ」を忘れ、元々覚えていた技を取り戻す。
---「ときのふえ」というアイテムを使用すれば初期段階から一気にリライブ完了できるが、3個しか入手できない((GBAとの互換性がないためポケモンに持たせることはできず、別のセーブデータから持ち込むことは不可能。))。

-ホウオウの入手
--全ポケモンをリライブした後にシナリオモードのセーブデータを使用して、本作の''対戦モードの''バトル山で100人抜きをするとホウオウが手に入る。
--ただし、受け取った直後に自動セーブされるため厳選はできず、観賞用にしかならないが。

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**評価点
-盛り上がりやすく・長時間聞いても飽きないBGM
--各マップや「ミラーボのテーマ」など、BGMの評価は高い。特に戦闘曲に関しては本家とは方向性が全く違うが文句なしの高評価。
--この戦闘曲のおかげで戦闘テンポの悪さ(後述)を結構軽減しているほどの高評価。
--作曲を担当したのは当時ジニアス・ソノリティの取締役だった多和田吏氏。

-従来のシリーズとは異なる独特の設定や世界観
--「野生ポケモンが生息してない砂漠の地が舞台」であることや「黒幕の正体」などストーリーや設定自体は意外性がありつつもうまく整合性が取れており悪くない評価を得ている。
---ゴロツキどもが集う退廃的な雰囲気のパイラタウン、サイリウムが怪しく輝く地下都市アンダー等とてもポケモンとは思えないマップがある一方、美しい水の街フェナスシティ、緑豊かで穏やかな佇まいのアゲトビレッジなどバラエティも富んでいる。
--主人公は元スナッチ団員なのだが「何故組織を裏切ったのか」「何故ダークポケモンをスナッチするのか」などの理由は最後まで謎のまま((作中で仲間割れがあったとのスナッチ団員の証言はあるが、その経緯は不明))。一方でその過去や詳細な設定をあえて語らない姿や、ダークヒーロー然とした影の感じられるデザインはハードなストーリーにマッチしていて好評。
--上記のミラーボも悪役でありながらキャラが尋常じゃない位濃く、人気があったためか続編でも引き続き登場する。
--これらは異色ではあるもののポケモンの設定や世界観を蔑ろにしているということは一切なく、いつものポケモンとは違う楽しみ方ができる。

-『金銀』では初代のポケモンに食われて地味だった『金銀』の新規ポケモンを存分に使える。
--なお、本作のダークポケモンの中に『FRLG』限定のポケモンは全くいない。その為か進化前・進化後がカントー・ホウエンのポケモンの金銀ポケモンはごく一部を除き手に入らない。((例外としてエーフィ・ブラッキー・カポエラー・ハッサムは手に入るが♂固定で『RS』時点では孵化で進化前が手に入らなかった。))
//今作に登場するポケモン(ダークポケモン含む)はRSのポケモンも混じってるのでまったくいないということはないはず。
//↑ダークポケモンに限定すれば初代ポケは無し。手に入るのは2・3世代が初登場のポケモンだけ。一般トレーナーは持ってるけど。ベトベターとかビリリダマとか。

-グラフィックはマップやエフェクト面は十分GCレベル。
--特にエフェクト面は相当力が入っており、間違いなくGCの性能を最大限に発揮している。
---戦闘が始まるまで若干長く、登場モーションも無いが、モンスターボールの開閉エフェクト・雷撃のようなSEが非常にカッコよくスピード感溢れている。そのため演出のショボさや体感的な遅さはあまり感じない。
--本作で新規に制作された第三世代のポケモン(キモリ~デオキシス)のモデルはポリゴンは綺麗でモーションも悪くない。初めての戦闘相手となるジグザグマの愛らしさには感激したという声もある。
---ただし、『スタジアム』から流用された第二世代のポケモンや人間キャラのポリゴンは……(後述)。
//--''力の入れるところを間違っている''とも言えるのだが...。

-ダークポケモンをスナッチしてリライブする楽しさはなかなか。
--本家ポケモンでのポケモン捕獲の楽しさを最大限に発展させており、今作でも非常に評価の高い要素。
--自滅の危険性や早めに捕獲しなければ自軍の被害が甚大になるので独特の緊張感がある。スナッチの演出もこれまたカッコいい。

-ロード時間は、ストレスを一切感じさせない作りになっている、セーブも本家(GBA版)より早い。
--特に回復マシンの演出がスピーディーで、ジョーイさんがおらずセルフ回復する場所ではメッセージも短縮される。

-シナリオモードのバトル山や対戦モードをクリアすると「ポケクーポン」が手に入る。
--『ポケモンスタジアム』シリーズでは一度クリアしたトーナメントを再度プレイする意味は無かったが、本作ではクリアするたびに獲得できる。
--ポケクーポンはアイテムと交換可能。貴重な「ピンチになると能力UP」系のきのみをポイントさえためればいくらでも量産・入手できる。GBAシリーズではチイラのみ以外通常プレイでは入手できなかったのでここも見逃せない点だった。
--このシステムは後に本編シリーズに「BP」として逆輸入された。

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**賛否両論点
-ストーリーモードのゲームバランス
--リライブが完了できない序盤は最初からの仲間であるエーフィ・ブラッキー以外はほぼ道中でスナッチするダークポケモンしか手に入らない((パイラタウンのシナリオ終了時に正常なプラスルをもらえるが、レベル13で加入するうえ、種族値も低いので戦力にはならない。))。
--野生ポケモンがいないせいで「バトル山」まで経験値稼ぎが非常にしづらいため、難易度はかなり高め。敵のAIも賢いので普段のポケモンがヌルいと思う人には適しているが。
---中盤までは理不尽な難易度なわけではなく、ストーリーの難易度は『RS』からの新要素である「特性」も最大限に活用して練られているため歯ごたえ抜群。
---一応再戦可能トレーナーがいるので野生ポケモンがいなくても「詰み」になることや全滅プレイを強いられることはあまりない。

-ダークラッシュが強力過ぎる
--ダークラッシュは前述の威力のため、「性能に合った攻撃技が貧弱・習得レベルが高すぎる・わざマシンの入手が困難」なダークポケモンはこの技さえあれば、リライブしないほうが強いというポケモンも少なくない始末。
--このうえハイパー状態だと急所率が上昇しバンバン急所に当たるため、''あえてハイパー状態にしてゴリ押し''という戦法がかなり有用。
---この戦法なら大抵の難所も比較的容易になる。事前にハイパー状態にする手間はかかるが。
---ただし道具による回復ができないため反動ダメージもかさむうえ、ポケモンがかわいそうという問題もある。
--一方、バランスブレイカーと言うほどではなく、むしろ本作の理不尽な難易度を緩和している面もあるため、救済要素としての見方もある。

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**問題点
-ストーリー攻略上のテンポの悪さ
--パートナーが邪魔
---移動の際はパートナーも後ろについてくるが、引き返すときにパートナーに引っかかるので鬱陶しい。本作は全体的に通路が狭いためなおさらこの欠点が際立っている。
--パソコンの前でしかレポートが書けない
---さすがにレポートがどこでもできないのは不便と思ったのかパソコンはダンジョン内部などにもあるが、ならばどこでもレポートをかけた方が便利なのは言うまでもない。
---ダークポケモンを厳選する際にも支障が出ている。
--移動が若干遅め
---敵とパソコン/回復ポイントまでそれなりの距離がある箇所が多く、この欠点が際立っている。
--ダークポケモン研究所の面倒さ
---上記のすべての欠点に加え回復ポイントがない。パソコンはあるが''入り口に1個しかなく、ボスまで距離が遠い''と散々。

-戦闘のテンポが悪い
--戦闘開始から操作可能になるまで約20秒前後もかかる。
--こちらがポケモンを1匹しか使わなければ多少は早くなるが、ゲームバランスの関係で特定のポケモン1匹でごり押しするのは極めて難しい。
--一戦で致命傷を受けることが多い。
---本作では意識的にレベル上げを行わない限り、終始相手とのレベル差が大きく開かないため、弱点をつかれたり集中攻撃されるだけで大ダメージになる。攻撃を封じるには1ターンで相手2匹を先制で倒す必要があるが、それも厳しい。捕獲も並行するならなおさら。
---回復アイテムを多めに買うにしても、ボール代やコロン代に支障が出たり、買ってもすぐに尽きてしまうため、結局無料で何度でも利用できる回復ポイントまでいちいち戻ることになりがち。

-ダークポケモンのスナッチがやや難しめ。
--前述の「ダークラッシュ」の威力と反動ダメージが厄介で、捕獲の最中に味方が全滅したり、反動でダークポケモンが自滅してしまい、捕まえ損なうことも少なくない。
--対策は相手の命中を下げまくって外れさせるか、「ねむり」状態にすればかなり容易になるが、覚えるポケモンの性能がネックになる。
--また、誤って倒してしまっても再度スナッチのチャンスはあるが、作中でそのことについて一切説明がない。一応取扱説明書で「後で再度スナッチできる」という旨の記述はあるが。
---その場に常駐するトレーナーならともかく、一部のイベント戦闘では次に戦える機会はクリア後となる。再戦の機会を知っていてもその場で戦力を補充したい等の理由で、誤って倒したらリセットしがち。
--一部ダークポケモンの再出現位置がわかりづらい。
---テッポウオ・マンタインは初戦はパイラビルで戦えるが、倒してしまうとパイラの洞窟最深部まで移動してしまう。
---ほかは元いた場所・スナッチ団アジト・ダークポケモン研究所のいずれかに再出現するがこれらは見当もつかない位置に移動してしまうので非常にわかりづらい。

-''戦力となるポケモンの少なさ''
--全編を通して性能が微妙なポケモンが多いうえ、入手可能なポケモンが60匹に満たないことに起因している。
--リライブしないほうが強いポケモンも多いため、リライブしたほうが強いポケモンを早期に見極める必要がある。序盤~中盤のダークポケモンはリライブしないとレベルが上がらない仕様もあり、レベル差が開くとまったく活躍できないままボックス行きになってしまうのでなおさら。
--一応序盤で高火力高速のエーフィ・高耐久補助特化のブラッキー、数少ない炎タイプで命中下降技を覚えるマグマラシ、進化が早く物理特殊ともに安定した性能を誇るアリゲイツや、特性「せいでんき」で麻痺を狙えるモココや「ねむり」状態にする技を覚えたヨルノズク・ポポッコなどそこそこ有用なものは揃うが、やはりいずれも見逃せない欠点がある。
---例えばエーフィは''エスパー以外の特殊技を覚えない''ため、悪タイプには威力が低い物理で挑むしかない。ブラッキーは素早さと攻撃力の低さがただでさえ悪い戦闘のテンポをさらに悪化させているなど。

-ポケモンの補充が不可能
--野生ポケモンがいないため、入手したポケモンの数がそのままボックスに置ける数となる。そのため、本作で逃してしまうとその分の補充はできないので注意が必要。
---一応、無計画に逃しまくらない限りは問題はない。

-ダークポケモンは最初に会った時点で性別・性格・特性・個体値が決まってしまう
--そのため後にスナッチしようとしても、そのポケモンのステータスは最初に出会ったもので固定となっている。
--当時問題となったのは性別。
---というのも本作で入手したポケモンはGBA版に連れていき、タマゴを産ませることで進化前の入手や量産が可能だが、発売当時は♂のポケモンとでもタマゴを産めるメタモンが入手できなかったため。~
万が一♀の入手機会を逃してしまうと、そのポケモンを厳選するには最初からやり直すしか無かった。~
なお、現在は『FRLG』か『エメラルド』でメタモンが手に入るため問題はない。
--次に問題となったのが性格・個体値
---ライコウ・エンテイ・スイクン(以下三犬)は第三世代では本作でしか厳選できない事情があるが((『FRLG』でも手に入るものの''HPと攻撃以外の個体値(隠しステータス)が0(最低値)で固定されている''ため。))、厳選する場合はここで長期に渡って足止めを食らってしまう。もっともこちらは自己責任の面も強いが。~
なお、こちらも現在は乱数調整が可能になったことで厳選は比較的容易になっている。
--クリア後に先に情報が解禁される固体に関しては、情報を聞いた時点で能力が決定されるため、情報を聞いた後にセーブした場合は何度リセットしても結果は同じになってしまう。

-リライブが面倒
--初期段階で''性格が見えない''
---リライブに関する行動は性格と連動しており、同種のポケモンでも特定の行動に対しもっとも効率がいい性格と悪い性格で''4倍以上の差がつく''ため、早急に把握したい箇所だがゲージが2段階減るまで確認できない。~
これはリライブの効率化が困難な最大の要因となっている。
--コロン
---一番楽な方法はこれを使い続けることだが、「金稼ぎの効率が悪いのに値段が張る」「1個使うのに10秒のラグがあり、非常にテンポが悪い」「幹部・ボスのポケモンには効果が薄い」など用意が面倒で使用に苦痛を感じやすい。
--戦闘に出す/ハイパー状態時に呼びかける
---次点で効率がいいのは、「戦闘に出す→ダークラッシュ選択→ハイパー状態になる→よびかける」ことだが、幹部・ボスのポケモンや効率の悪い性格の場合は20回以上「よびかける」をしなければならない事もあり多大な時間を要する。
--歩行
---歩行するだけでもリライブが僅かながら進行するという仕様から、アゲトビレッジで主人公を引っ掛けるようにすることで常時歩行(という名の振動)が可能になる地形を利用することで、多大な時間と引き換えにプレイヤーが干渉せずともリライブできるという裏技もある。
--育て屋
---育て屋に預けるという方法では、リライブの進行にどれくらいの金額を払うのかという目安もない。そのため、引き取る際に高額な金額が要求されることが非常に多い。

-経験値稼ぎできる場所が少ない・不親切
--再戦可能な野良トレーナーはパイラタウン・パイラビル・パイラの洞窟ぐらい。
--バトル山は最初からエリア選択ができない。
---次のエリアに進むにはエリアボスを倒す必要がある。エリア1~4までは弱いが経験値が少なすぎるため、飛ばしたいところだができない。
---また、バトル山の攻略はシャドー撃退後はストーリーに関わらないため知らないとスルーしがち。
--各地にあるコロシアムで経験値とお金を稼ぐ方法もあるが、パイラコロシアムとアンダーコロシアムは相手のレベルが50以上と高めのため、挑むには段階を踏む必要がある。

-きのみ関連
--入手方法が面倒
---今作では「アゲトビレッジにいるおじいさんに話しかける」しかきのみの入手方法がなく、しかも状態異常やHPを回復するきのみくらいしか手に入らない。
---貰った後一定歩数歩くと再度貰えるようになるが、一度に貰える数は1つだけなので、それなりの数のきのみを集めようとするとかなり面倒。
--バトル山の景品のきのみがかなり高額
---1個15000ポイントだが、エリア10ですら10戦ごとに1200ポイントなので全種手に入れるには50回繰り返す必要がある。いくらなんでも高すぎる。
--バトル山の景品にチイラのみがない。
---『RS』で極低確率ながらも入手可能なためと思われる。この点は意地悪と言われることが多い。

-一部理不尽なまでに難易度が高い難所がある
--ミラーボ戦の難易度
---ダークポケモン以外に繰り出してくる4匹のルンパッパはレベルは28~31とその時点では平均的だが、「あまごい」とルンパッパの特性「すいすい or あめうけざら((雨が降っている間のみ素早さ2倍、もしくは体力が1/16ずつ回復するというもの。))」を最大限に活用して高火力・高耐久を発揮してくる。さらにルンパッパの特防が素で非常に高い為エーフィでも4体連続の突破は困難を極める。
---なお、こちらには相手の弱点をつける飛行タイプや虫タイプを使おうにも、安定した技や性能を持ったものがその時点ではいないうえ、ミラーボのダークポケモン・ウソッキーに不利なため、ゴリ押しを除きこれといった有効打はない。
--ラストの連戦が鬼畜
---5連戦(5人目はボス)+ラスボス戦になり、全員がダークポケモンを持っている。
---レベルは40台後半~55とどんどん上がっていき、敵ポケモンの激しい攻撃に耐えつつ、ダークラッシュの自滅を警戒しながらダークポケモンをスナッチしつつ他のポケモンを全滅させる戦いをセーブなしで続けることになる。
---しかも、ラスボスの手持ちはそれまでから''いきなり60に上がる''。さらに「ボーマンダ・バンギラス・ケッキングなど総合的に強力なポケモンを使う」、「攻撃を一段階上げる(1.5倍にする)プラスパワーを使う」、当時知名度が低かった「味方のスキルスワップでケッキングのデメリット特性を取り除くコンボを使う」など。
---救済措置としてか、ラスボス戦の前に手持ちのポケモンは全回復し、ラスボスに敗北した場合はそこから挑戦可能。
---また、本編で実装されていた2回目以降のエンディングを飛ばせる機能がない。やや長いうえに、セーブできるタイミングはエンディングが終わった直後なのでリセットもできない。
--エンディング後も敵のレベルは60から推移し続け、裏ボスの手持ちに至っては68~70となる。
--いずれもレベル上げをせずに正攻法で挑むとほぼ確実に詰む。ただでさえ困難なのに当然ながらダークポケモンの捕獲もあるため相当厳しい戦いを強いられる。
---戦闘用アイテムを使えばかなり難易度は下がるが、効果や実用性についての説明がないので独力ではそのことに気づきにくい。

-戦闘後にもらえる賞金を2倍にする「おまもりこばん」の入手が、クリア後の最後のコロシアムに行けるようになってからと遅すぎる。
--その時点で戦えるトレーナーは各地のコロシアムやパイラタウンのゴロツキぐらいしかおらず、今更感が拭えない。
--一応、GBAとの通信で持っていくことで多少早い段階で使用できるが、通信できるのはエンディング後なので結局微妙。

-何度でも状態異常を治せる道具「ビードロ」が、本作では使い捨てに設定されている。
--眠りを治せる「あおいビードロ」はともかく、混乱を治せるため使用頻度が高い「きいろビードロ」が使い捨てなのは不便。もっとも入手には通信が必須のため、通信で道具を移送してまでやりこもうとする%%物好きな%%プレイヤー以外は気になりにくいが。

-最初のタイトルが出てるときに放置するとデモが流れるのだが、そこでストーリーの一部をネタバレしてしまっている。
--これは続編でも同じだったりする…。さすがに最終盤の展開は流れないが。

-ポリゴンの問題
--第二世代までのポケモン(フシギダネ~セレビィ)は一部を除き『ポケモンスタジアム』シリーズのポリゴンを流用している。
---流用した割に、コイル系やポリゴンの瀕死モーションが変更されている。事情はわからなくもないが、不評の声は多い。
--人間キャラのポリゴンの質もよくない。ポリゴンモデリングが貧相で、ゲームキューブにも拘らず、とにかくかくかくっぷりが目立つ(ドアップになるシーンがあるのでなおさら目立つ)。質的に一世代前当たりのハード相当といっていいほど。

-「攻略メモ」の問題
--本編およびスタジアムの「ポケモンずかん」に該当するツール。戦闘で出会ったポケモンのデータや姿の確認、スタジアムのずかんのようにポケモンを色々なアングルから見る事ができるが……。
---3Dモデルにかかっている影が暗すぎる事がある。足の裏など接地部分だけならまだしも、演出なのかもしれないがクチートの顔など不可解な部分が暗いことも。
---攻略メモは新しいポケモンを見つけてもすぐに反映されず、特定の場所で更新しないと反映されないため面倒。さらに今作で登場しないポケモンを攻略メモに登録するためには、GBAから転送する必要がある。

対戦モードの問題点
-前作・ポケモンスタジアム金銀にあったミニゲームや資料集、詰将棋形式のバトルなどほとんどが消滅し、さらに対戦モードの数も乏しい。
--NPCとのフリー対戦モードもない。

-NPC対戦用のスタジアムモードは、終盤禁止級のカイオーガ・グラードン・レックウザ・「こころのしずく」持ちのラティ兄妹などを適当に配置しただけで練りこみ不足。ストーリーでは実戦級のコンボを使うトレーナーが多いのに、どうしてこちらでは手を抜いたのか。

-登録したパーティを保存することが出来なくなった。
--機能自体はあるが、コロシアム対戦やバトル山100人抜きで使えるくらいで、対人戦では使用不可能。しかも1つしか登録できないので、ルールごとに再登録するのが面倒。

-シャドーボールを覚えたベトベトンなど、不正なポケモンを使うトレーナーもいる。

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**バグ・不具合
-第二世代(『ポケスタ金銀』)当時のポリゴンモデルを流用したためか、ギャラドスやプテラが登場すると''フリーズする''ことがある。
--空中に飛び上がる技「そらをとぶ」を使ったポケモンが羽ばたかない(地上待機モーションのまま)ことがある、ワタッコなどの一部ポケモンの影が四角になっている、などの不具合も。
--シナリオ上でギャラドスを使用するトレーナーがいるため、嫌でもフリーズの危険と隣合わせで攻略しなければならない。

-ツチニンからテッカニンに進化するタイミングでのみヌケニンが覚えられる技が不正扱いされる。表示が赤くなるだけで使用は可能だが。
--やや特殊な手順なので把握しきれなかったのか……''と思いきや、この方法でしか覚えられない技を覚えたヌケニンを実際にNPCが使用している''。

-とある手順を踏むことで捕獲用ボールを''消費せずに投げられる''。
--これを利用すればボール代が浮くので金策が楽になり、マスターボール入手後は捕獲に苦戦することはなくなる。

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**総評
今作は傑作である『[[ポケスタ金銀>ポケモンスタジアム金銀]]』の後継作として発売前からはかなりの期待をされていた。~
しかしいざ発売されてみると、テンポは非常に悪く戦闘は劣化しすぎ、対戦モードが少なすぎる、などの問題で対戦目的で買ったユーザーが後悔していたのは言うまでもない。

後にスナッチの楽しさや素晴らしい音楽、本家では実現不可能なダークで奥深い世界観やストーリーが再注目され、現在では「後一歩工夫すれば良作になっていたかもしれない、惜しいゲーム」という評価を受けるに至っている。~
ポケモンの''対戦ツールとして買うのは絶対にお勧めできない''が、ポケモンの''RPGとしてなら購入する価値はある''と言って差し支えないところに落ち着いた。~
…ただしプレイの際、テンポの悪さなどの粗には目を瞑ることが求められるが。

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**余談・その後の展開
-開発のジニアス・ソノリティは今作の続編『[[ポケモンXD 闇の旋風 ダーク・ルギア]]』や『[[ポケモントローゼ]]』『[[ポケモンバトルレボリューション]]』などの新作を出しているが、どの作品も微妙に何か抜けているため、高い評価はされていない。なお、BGMに関してはいずれも好評である。
--本作の開発スタッフインタビューによればジニアス曰く「ポケモンのエキスパートがうちの会社にはいなかった」とのこと。本作の出来の微妙さを裏付ける発言ではあるが、''この作品だけでは済んでない''ようなのであまり笑えない発言かもしれない。
--しかしながら反省すべきところは確実に反省しており、徐々に作品の質は上がっているようなので今後は期待できるだろう。

-予約特典連動ディスクについて
--幻のポケモン・セレビィが入手可能に。
---本作で入手可能なダークポケモンを48匹をすべてリライブすると、自分とGBA版のプレイヤーに1人1匹ずつ、最大''49匹ものセレビィが配布される。''なお、本作を最初からやり直せばカウントもリセットされる。
---もちろん手順さえ踏めばDS・3DSで発売された後の世代に転送することも可能。
--ポケクーポンの称号((貯めたポイントでランクが自動で上がる))に応じた道具がもらえる。
---貴重なアイテムである「ポイントマックス」「マスターボール」の他、「でんきだま」を持ったピカチュウも受け取ることができた。
---その他のおまけとして、『ポケモンチャンネル』の体験版、もしくは当時、発売時期が重なったゲームソフトの映像が収録されていた。
---予約特典連動ディスクは現在入手困難なため、高値で取引されている。

-ダブルバトルカードe+との連動
--「トゲピー」「メリープ」「ハッサム」の3匹のダークポケモンを持つトレーナーと戦う機会を得られる。ただし、内容固定の4パックすべてを購入しなければ戦うことができないようになっていた。

-現在の本作のポケモン収集ツールとしての価値について
--第三世代では『RS』と本作の後に発売された『FRLG』『エメラルド』だけで全国図鑑完成に必要なすべてのポケモンが入手可能になり、『RS』以外なら本作がなくても全国図鑑完成ができるようになっている。
---ただし、『RS』で全国図鑑完成させる場合はルギアとホウオウの登録も必須であるため、本作と『XD』『リーフグリーン』が必須である。
---ジョウト御三家入手には『エメラルド』でホウエン図鑑完成を3周、三犬入手には『FRLG』でネットワークマシン完成を計3周しなければならないため、効率では本作を組み合わせたほうが勝っている。
--第四世代以降では『金銀』のリメイク『HGSS』が発売されたことで''本作の価値は完全になくなった''。
--三犬は注釈にある通り第三世代では本作でしか厳選できない事情がある。そのため『エメラルド』のバトルフロンティア攻略には未だに需要がある。
---また、スイクンは本家でフラットルールが標準搭載されるまで、本来71レベルで覚えられるハイドロポンプをレベル40で覚えたものがスナッチできるという利点があった。初回でスナッチせず、終盤まで進める必要があるが。~
ライコウ・エンテイでも同様のことが可能だが、わざマシンで覚えられるわざなので利用価値はほぼ無い。
---一応本作か『FRLG』で捕獲しないと覚えられない技もあるが、「すてみタックル」「のしかかり」「ものまね」の3つだけである。
--ホウオウ・セレビィは図鑑完成に必須ではない(ただし前述したように前者は『RS』の場合必須)ものの、現状前者は第三世代、後者は第三世代以降で入手できる唯一の手段なので、この2種がどうしても欲しい場合にもまだ価値は残っていると言える。
--後に発売された『XY』で♀のボールが遺伝するようになった。このため、ジョウト御三家をオシャレボールに入れて第六世代の環境で戦わせるために、ジョウト御三家をモンスターボール以外で捕獲できる本作に新たな需要が生まれた。

-当時はまだ発売されていなかった『FRLG』にも対応しており、本作の主人公の3Dグラフィックもちゃんと用意されている。
--対戦モードやバトル山100人抜きでその姿を見ることができる。

-本作の戦闘でエンテイが味方の攻撃に巻き込まれて倒れることがネタにされてしまい、弄られキャラにもなった。
--これが原因でエンテイの地位が確立されたため、むしろ評価すべき点かもしれないが、ネタポケ扱いを快く思わない人がいるのもまた事実。
--後にエンテイもかなり強化され、ネタポケの称号を返上するまでに至った。

-ポケモンシリーズで、ゲーム内テキストで漢字が初めて使われた作品でもある。
--大抵はふりがなが振ってあるので、漢字が分からなくて読めないといった事態にはならない筈。

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