「ミラクルガールズフェスティバル」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ミラクルガールズフェスティバル」を以下のとおり復元します。
*ミラクルガールズフェスティバル
【みらくるがーるずふぇすてぃばる】
|ジャンル|リズムアクション|&amazon(B014F6PQT4)|
|対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~|
|メディア|PS Vitaカード/ダウンロードソフト|~|
|発売・開発元|セガゲームス|~|
|発売日|2015年12月17日|~|
|定価|6,990円(税別)|~|
|周辺機器|PlayStation Vita TV対応|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象) |~|
|備考|''DL版は既に配信終了''|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|『初音ミク -Project DIVA-』のアニメキャラ版&br;合同難民キャンプに繰り出されたセガの本気|~|
|>|>|CENTER:''[[セガ クロスオーバー関連作品シリーズ]]''|
//|>|>|CENTER:''[[SEGA feat. HATSUNE MIKU Project関連作品リンク>SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
プレイヤーはライブフェス「ミラクルガールズフェスティバル」に出場する各グループ(作品)のディレクターとなってライブを成功へと導いていくこととなる。~
…という設定のリズムゲーム。~
略称は「みがる」((東京ゲームショウ2015のイベントで三峰真白役の吉田有里氏が命名。))、「MGF」など。

人気アニメ11作品から総勢47名のキャラクターが一堂に会してライブパフォーマンスを繰り広げる。~
収録曲は各作品のオープニング曲やエンディング曲、挿入歌などが2曲ずつ、合計22曲。また、それぞれショートVerの他にフルVerも収録されている(後述)。~
ゲームエンジンは同じくセガから発売された『[[初音ミク -Project DIVA-]]』シリーズの「DIVAエンジン」を使用しており、リズムゲームとしてのシステム・ルールはほぼ同じとなっている。~

#region(出場作品・収録曲一覧)
''太字のキャラクター''はライブ時の演出のみ登場。
|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''作品''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''ユニット''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''楽曲''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''キャラクター''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''声優''|
|ゆるゆり|七森中☆ごらく部|ゆりゆららららゆるゆり大事件(1期OP)&br;いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪(2期OP)|赤座あかり|三上枝織|
|~|~|~|歳納京子|大坪由佳|
|~|~|~|船見結衣|津田美波|
|~|~|~|吉川ちなつ|大久保瑠美|
|[[這いよれ! ニャル子さんF>這いよれ! ニャル子さん 名状しがたいゲームのようなもの]]|後ろから這いより隊G|太陽曰く燃えよカオス(1期OP)&br;恋は渾沌の隷也(2期OP)|ニャル子|阿澄佳奈|
|~|~|~|クー子|松来未祐|
|~|~|~|暮井珠緒|大坪由佳|
|[[ビビッドレッド・オペレーション>ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power-]]||Vivid Shining Sky(ED)&br;ありふれたしあわせ(ED)|一色あかね|佐倉綾音|
|~|~|~|二葉あおい|村川梨衣|
|~|~|~|三枝わかば|大坪由佳|
|~|~|~|四宮ひまわり|内田彩|
|~|~|~|黒騎れい|内田真礼|
|きんいろモザイク|Rhodanthe*|Jumping!!(1期OP)&br;Your Voice(1期ED)|大宮忍|西明日香|
|~|~|~|アリス・カータレット|田中真奈美|
|~|~|~|小路綾|種田梨沙|
|~|~|~|猪熊陽子|内山夕実|
|~|~|~|九条カレン|東山奈央|
|蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-|Trident|ブルー・フィールド(TVシリーズED)&br;Innocent Blue(TVシリーズED)|イオナ|渕上舞|
|~|~|~|タカオ|沼倉愛美|
|~|~|~|ハルナ|山村響|
|~|~|~|''キリシマ''||
|てさぐれ!部活もの あんこーる||Stand Up!!!!(OP)&br;てさぐり部部歌(挿入歌)|鈴木結愛|西明日香|
|~|~|~|佐藤陽菜|明坂聡美|
|~|~|~|高橋葵|荻野可鈴|
|~|~|~|田中心春|大橋彩香|
|~|~|~|''園田萌舞子・園田姉妹''||
|Wake Up, Girls!|Wake Up, Girls!|タチアガレ!(劇場版主題歌)&br()7 Girls War(TVシリーズOP)|島田真夢|吉岡茉祐|
|~|~|~|林田藍里|永野愛理|
|~|~|~|片山実波|田中美海|
|~|~|~|七瀬佳乃|青山吉能|
|~|~|~|久海菜々美|山下七海|
|~|~|~|菊間夏夜|奥野香耶|
|~|~|~|岡本未夕|高木美佑|
|GO!GO!575|うたよめ575|コトバ・カラフル(OP)&br;コトバ・サガシタイ(OVA ED)|正岡小豆|大坪由佳|
|~|~|~|小林抹茶|大橋彩香|
|~|~|~|与謝野柚子|寿美菜子|
|~|~|~|小野小梅|芹澤優|
|のうりん||も・ぎ・た・て♡フルーツガールズ(ED)&br;コードレス☆照れ☆PHONE(挿入歌)|木下林檎(草壁ゆか((林檎がアイドルだった時に用いていた芸名。)))|田村ゆかり|
|~|~|~|中沢農|花澤香菜|
|未確認で進行形|みかくにんぐッ!|とまどい→レシピ(OP)&br;まっしろわーるど(ED)|夜ノ森小紅|照井春佳|
|~|~|~|夜ノ森紅緒|松井恵理子|
|~|~|~|三峰真白|吉田有里|
|[[ご注文はうさぎですか?>まんがタイムきららシリーズ]]|Petit Rabbit's&br;チマメ隊|Daydream cafe(1期OP)&br;ぽっぴんジャンプ♪(1期ED)|ココア(保登心愛)|佐倉綾音|
|~|~|~|チノ(香風智乃)|水瀬いのり|
|~|~|~|リゼ(天々座理世)|種田梨沙|
|~|~|~|千夜(宇治松千夜)|佐藤聡美|
|~|~|~|シャロ(桐間紗路)|内田真礼|
|~|~|~|マヤ(条河麻耶)|徳井青空|
|~|~|~|メグ(奈津恵)|村川梨衣|
#endregion()

-以後、以下の略称を用いる。
--『ビビッドレッド・オペレーション』→『ビビオペ』
--『きんいろモザイク』→『きんモザ』
--『てさぐれ!部活もの あんこーる』→『てさ部』
--『Wake Up, Girls!』→『WUG』
--『未確認で進行形』→『みでし』
--『ご注文はうさぎですか?』→『ごちうさ』

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**特徴・評価点
-人気アニメのキャラクターが夢の共演。
--2011年から2014年春までに放映された深夜アニメを中心に選出されており、ジャンルを問わず非常に豪華なラインナップとなっている。
---いわゆる日常系アニメの中でも人気の高い『ゆるゆり』『きんモザ』『ごちうさ』。
---OPの「''(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!''」や「''\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!''」といった掛け声で一世を風靡した『ニャル子さん((名義上は最新かつ最終作となる劇場版だが、楽曲はTVシリーズのもののみ。なお、2009年の短編FLASHアニメ『這いよる! ニャルアニ』シリーズは含まない。))』。
---『[[艦隊これくしょん-艦これ->艦これ アーケード]]』と共に萌え×ミリタリーのジャンルにおいて軍艦ブームの火付け役となった『アルペジオ』。
---アニメ流行語大賞2014の第5位に選ばれた「ラブコメの波動を感じる(第3話のサブタイトル)」など数々の名言を生み出した『みでし』。
---のちに『[[けものフレンズ>けものフレンズ3 プラネットツアーズ]]』で一躍有名となるあの''ヤオヨロズ''((現“8(エイト)ミリオン”。株式会社で代表取締役は福原慶匡(ふくはら・よしただ)社長。アニメ制作は当社の“たつき”監督率いるチーム“イロドリ”が行っている。『けものフレンズ2』制作の段階で“何故かヤオヨロズ自体が当プロジェクトから外された”為『けもフレ2』などには一切関与していない。))制作の『てさ部』。
---[[メインヒ>https://livedoor.blogimg.jp/animemangasokuhou/imgs/3/c/3c5eb34f.jpg]][[ロイン達>https://livedoor.blogimg.jp/animemangasokuhou/imgs/2/5/25d7fe09.jpg]][[がパンち>https://livedoor.blogimg.jp/animemangasokuhou/imgs/6/8/68cf6852.jpg]][[らを披露>https://livedoor.blogimg.jp/animemangasokuhou/imgs/3/4/340edd80.jpg]]した事で話題となった''アイドル''アニメ『WUG』。
---本編もさる事ながら[[特にゲーム(セガ無関係)が悪い意味で有名だった>ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power-]]『ビビオペ』。
--など、どれもアニメファンなら観た事はなくとも1度は耳にしたであろうタイトルばかり。人気は高くても「社会現象クラス」と言える程の作品は無いが、寧ろそんな一歩及ばない作品を多数収録してゲーム化させた点で評価できる。
---近年は放送が終了し、関連グッズの展開にも乏しいこの手の日常系アニメのファンは「難民」と自嘲する・揶揄されることがあるが、本作も一部からは''「難民救済」「難民キャンプ」「難民フェスティバル」''と話題になった。
--ただし『575』はネット配信(5分アニメ)+OVAで全5話な作品であり、他に比べて知名度で見劣りしている。
---実はこのアニメの原作がセガのゲーム『うた組み575』であり、開発スタッフもほぼ同じ縁があっての参戦。
---つまり実質上のオリジナルキャラ枠に近い存在であり、「『ミラクルガールズフェスティバル』のスタッフ」という設定としてナビゲーターの役割も担っている。
--深夜アニメ作品が多数参戦している『[[ヒーローズファンタジア]]』『ねんどろいど じぇねれ~しょん』『[[超ヒロイン戦記]]』などと比べても作品数は遜色ない。また発売時点から比較的近年に放映されたアニメが多く、それらの作品のファン層にとって馴染み易くなっている。

-原作の絵柄を忠実に再現したCGモデル。
--このゲーム最大のセールスポイント。DIVAエンジン使用を謳うだけあって、『Project DIVA』同様の高クオリティ。
--ただ可愛いだけでなく原作の絵柄は無論、表情、身長、髪型、服装、胸の大きさに至るまで忠実に再現されており、二次元から三次元へと違和感なく昇華されている。
---真白の制服は特注で袖が長すぎて余っている(いわゆる萌え袖)など芸が細かい。
---元々が3DCGアニメの『てさ部』に至ってはファンから「原作を超えた」とまで言われるほど((断っておくが原作アニメのノリを踏まえた評であり、決して原作を揶揄している訳ではない。))。
--もちろん大元のDIVAシリーズと同じく背景映像はリアルタイムレンダリング。

-原作再現度の非常に高い振り付け。
--モーションアクターとして、アイドルユニット アフィリア・サーガ((2017年6月に「純情のアフィリア」に改名。)) を起用。普段の華やかな活動とは異なる、顔も声も出さない裏方仕事を見事に務めあげている。
--振り付けの元ネタはアニメのOPやEDの映像、劇中での踊るシーン、声優のライブなどあらゆる箇所から取り入れられている。
---『のうりん』の第1話冒頭のライブシーンを完璧に再現した「コードレス☆照れ☆PHONE」は圧巻の一言。
--複数人で踊る場合、ただ同じモーションをトレースして使い回すのではなく、キャラごとに微妙な差が見受けられる。
---例えば『きんモザ』の場合、フリーダムに動く「カレン」、運動の苦手な「綾」など、それぞれの特徴が振り付けに反映されている。
--ディレクターの清水大輔氏によると、参戦キャラの大半は普通の学生のため、あまりダンスにキレが出過ぎないようにしたとのこと。
--しかし最大の例外は元からアイドルの『WUG』。声優/アイドルユニットであるWake Up, Girls!''本人たち''がモーションアクターを務め、実際のライブさながらにステージ上を所狭しと動き回る。

-キャラクターがとにかく喋る。
--ロード画面ではランダムで「読み込み中です!」などといったボイスが、さらにモード選択画面ではワイプで各キャラクターがランダムで表示され、様々なメッセージが流れる。
---さらにクリスマス、大晦日や元日などに季節ごとの特殊ボイスも収録されている。
---また、記念日や誕生日には専用のボイスがあり、その内容も原作ファンならニヤリとするようなものが多い。

-楽曲がフルバージョンでも収録されている。
--最初はTVサイズの長さでしか楽曲を遊ぶことが出来ないが、条件を満たすとフルバージョンでも遊ぶことが出来るようになる。
--通常アニメ楽曲が音楽ゲームに収録される際はTVサイズで収録されるが、これによってTVサイズでは聞くことが出来ないパートも遊ぶことが出来る。

-難易度は『Project DIVA』シリーズと比較して全体的にやや温めで、リズムゲームに縁のなかったアニメファンでも取っ付き易い。
--しかしきんモザの「Your Voice」だけは難易度が頭一つ飛び抜けており、本作のボス曲との呼び声も多い。

-その他、ファンの心をくすぐる小ネタも抜かりない。
--前述の「うー!にゃー!」の弾幕がステージのスクリーンに流れる『太陽曰く燃えよカオス』。
--『ビビオペ』の原作同様各キャラの''お尻''を強調する「ビビッドアングル」を再現したカメラワーク。
---れいちゃんの''原作未登場の''“黒のパレットスーツ”が収録されており、5人揃ってのパレットスーツ姿がついに実現。
--『ブルー・フィールド』でステージに乱入して来るクマのぬいぐるみ姿の「キリシマ」(通称「キリクマ」)。
--アニメのOP映像にならい、歌詞の通り「さぁカメラが下からグイッとパンしてタイトルロゴがドーン!」となる「Stand Up!!!!」。

**賛否両論点
-ライブの熱気を伝える観客たちの「コール」を忠実に再現しすぎてしまっているため、生々しく感じる場合も。
--しかし一方で「(コールを担当した)開発スタッフの本気が面白い」「無いと物足りなく感じるようになってしまった」などといった評価もある。
---特に「コードレス☆照れ☆PHONE」はフロンティアワークス監修済みというだけあって力の入れようが凄まじく、一見の価値有り。
---余談だが、王国民によると「実際のコンサートに比べると本作のコールは大分おとなしい」だそうである。
--流石に開発側も好みが分かれることは分かっていたようで、オン・オフ切り替えが可能である。PVや公式サイトでは至る所でコールをオフに出来ることを告知していた。

//-参戦作品が一般層に馴染みの薄い深夜アニメ中心。
//--人気アニメとは言っても、それは飽くまで深夜アニメファンにとっての話であり、普段アニメを見ない層にはやや馴染みが薄いと思われる。
//---同じ深夜アニメでも、知名度が高く社会現象を巻き起こした『[[けいおん!>けいおん! 放課後ライブ!!]]』『[[魔法少女>魔法少女まどか☆マギカ ポータブル]][[まどか☆マギカ>劇場版 魔法少女まどか☆マギカ The Battle Pentagram]]』『[[ガールズ&パンツァー>ガールズ&パンツァー 戦車道、極めます!]]』『[[ラブライブ!>ラブライブ! School idol paradise Vol.1 Printemps / Vol.2 BiBi / Vol.3 lily white]]』といった有名どころが未参戦なのもそれに拍車をかけている。
//--しかし、そもそもコアなアニメファン向けである本作をアニメに興味のない層の人が敢えて手に取るとも思えないため、特に気にする程のことではないかもしれない。
//---特に『けいおん!』は音楽を題材とした作品で、[[セガ自身がPSPで音ゲー>けいおん! 放課後ライブ!!]]を既に発売していた。~
//ただし、同じ音楽でも演奏がメインで、ライブパフォーマンスとダンスで魅せる本作との相性はあまり良くないのかもしれない。
//---これらの作品は既に単体でゲーム化されており、あえてこのゲームに参戦する意義もやや薄い。更に言えばゲームジャンルとの兼ね合い、生々しいところでは版権交渉の問題も十分考えられる。
//--また、ごちうさなどと同様日常系アニメとして人気の高い『ゆゆ式』『のんのんびより』、作品のテーマがリズムゲームと相性の良い『ハナヤマタ』『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』、575と同じくセガが原作の『Hi☆sCoool! セハガール』の参戦を望む声も多い。
//---参戦作品の中では最も新しいごちうさ1期が放送されたのが2014年春であり、それ以降に放送されたハナヤマタ・ろこどる・セハガールは納期的にも間に合わなかった可能性が考えられる。
//---ハナヤマタは本作から1年以上前、先述の作品群と同じく単体でゲーム化されており、それも考慮されていると思われる。
//--もっとも、こういった不満はこの手のゲームには必ずと言っていいほど付きまとうので、こればかりは続編に期待するしか無い。なお、公式によるとDLCによる作品追加の予定はない。
//クロスオーバー系作品では、必ずと言っていいほどつきまとう「参戦作品への不満」は言い出したらキリがないのでCO
//購入層に関する部分まで消すのはやりすぎでは?その部分のみ改変して戻します
//ひとまず他の作品に言及するほど参戦作品は酷くないという意見が多いので、その部分はCO 深夜アニメ中心の是非については特に話し合われてなかったので、項目自体は保留
//良作意見箱にて、この項目全体の消去で意見が一致したのでCO。

-参戦作品の選出基準。
--上記のように参戦作品や登場キャラクター自体は非常に豪華なのだが、それらがリズムゲームやライブという題材に適していたかについては疑問が残る。
--作品の設定がリズムゲー向きなWUGや575、バレエ経験者のマヤとメグなど親和性の高い作品やキャラもいる一方で、運動の苦手なココアや千夜、病弱な小紅、歌も運動も苦手で更に恥ずかしがり屋な綾などは設定上ライブに向いているとは言い難い。硬派なSF戦記モノであるアルペジオに関しては世界観からして縁がなく、美少女推しの日常アニメ・コメディアニメが占める中で明らかに浮いている。
---一応、前述のように振り付けを各キャラの体力に合わせるという配慮はされているものの、悪く言えば作品の知名度有りきでの選出ととれなくもない。
--しかし、昨今のアニメではヒロイン達がOPやEDで歌う事が定例化しており、原作はともかくアニメ本編では上記のキャラも踊ったりしている描写があるため、格ゲースピンオフにありがちな「非戦闘向けのキャラが参戦」というケースに比べれば違和感は少ないといえるだろう。

**問題点
-収録曲が少なくややボリューム不足。
--全22曲、それぞれショートVerとフルVer合わせて計44種類だが、それでも『Project DIVA』などと比べるとやや物足りない。
--一部収録されていない人気曲もある。
---キャラクター達が歌って踊るというコンセプトのため、一般歌手の歌うアルペジオのOP『SAVIOR OF SONG』やビビオペのOP『ENERGY』、のうりんのOP『秘密の扉から会いにきて』などはファンからの評判が高いものの残念ながら未収録となっている。
---特に『秘密の扉から会いにきて』は林檎(ゆか)役の田村ゆかり氏本人が歌っているのだが、あくまでキャラクター名義の楽曲でないと駄目な模様((なお、本作発売後の2016年2月にセガ・エンタテインメントの『maimai PiNK』に本曲が収録されている。))。
--また、このゲームの制作発表後に放映されたきんモザ2期、ごちうさ2期、ゆるゆり3期(&TVSP)、劇場版アルペジオ、続劇場版WUGの主題歌なども収録が間に合わなかったのか未収録となっている。加えて『ゆるゆり』はOVAの楽曲も無い((余談になるが、1・2期とOVA以降はスタッフが一部を除き違う。))。
---ちなみにこのゲームのオープニングテーマであり小豆と抹茶の歌う『キセキ・フェスティバル』も収録時期の関係で実際にプレイすることはできない。
--公式Twitterアカウントは2015年10月31日に「DLCによる楽曲追加を検討中」と発言していたが([[参考>https://twitter.com/miracle_sega/status/660380190921519104]])、実際に発売されたのは衣装のみで、楽曲の追加はいまだに実現はしていない。

-各キャラが「自分の持ち歌」しか歌えない
--先述の通り各作品それぞれ2曲ずつ収録されているのだが、各キャラは自分の作品の曲しか歌うことができない。~
例えば『ごちうさ』のキャラたちに『てさ部』の曲を歌わせたり、そのダンスを踊らせることはできない。
--できてしまったらキャライメージ崩壊だし、ダンスの人数が合わない場合もあるし、そもそもあるアニメの声優が別のアニメの曲を歌うボーカル音源などという物は新規収録しない限り存在しないので、できないのは当然なのだが……。ここで前述の「収録曲が少ない」という問題点が響いてくる。
--自分の作品の曲しか歌えないのに、曲数は各作品ごとに2曲しか無い。つまり、キャラの3Dグラフィックモデルを楽しむ機会が、たったの2曲しかないのである。
--さらに、すべての曲を全員で合唱しているとは限らない。~
ビビオペのれい以外の4人、575の柚子と小梅、のうりんの林檎と農、ごちうさのチノ以外の6人は参加曲が1曲しかないため、その姿を愛でる機会も1曲きりなのである。
--またこのせいで「衣装DLCが割高に感じられる」という弊害もある。詳しくは後述する。

#region(ちなみに他作品では…)
-他人の持ち歌も歌える仕様を実現するためには、声優全員にすべての曲を歌わせて収録しなければならず、容易なことではない。当然制作費も時間もかさむことになる。~
これを実現しているのは『アイドルマスター』シリーズ(アーケード・コンシューマ版)や『ドリームクラブ』シリーズ(一部除く)など、極めて少数である。
-『Project DIVA』シリーズは、キャラモデルの入れ替え・変更がほぼ自由である。~
しかし歌声は元キャラのまま(一部の「ボーカルチェンジ対応曲」を除く)なので、例えば初音ミクの楽曲にKAITO(イケメンお兄さん)を出演させると、ミクの声で女の子っぽくクネクネ踊るKAITOの姿を目撃することになる。~
本作がそうなってしまっては大事件なので、キャラモデルの自由な入れ替えができないのは妥当だろう。それでもやはりキャラの姿を見る機会が1、2曲しかないというのは寂しい。
#endregion

-アニメ版の主題歌を歌ったキャラのみが登場しており、それ以外は生徒会メンバーや八坂真尋、千早群像などのメインキャラであろうと影も形もない。
--前者はともかく後者2人は男性なのでタイトルには反するかもしれないが、仮にも主人公ではあるため何らかのフォローは欲しかったところ。

-音楽ゲームとしてのバランスの悪さ
--本作のクリアランクの評価基準は太鼓の達人の魂ゲージのような上昇型ゲージの「ボルテージ」(最大200%)とコンボが継続する判定「COOL」と「FINE」の割合の合計(最大100%)を足したものとなっている。
--しかし、最低のクリアランク「O.K.」の条件は「99%以下」。0%でもこの判定であり、クリア扱いとなる。''全曲クリアのトロフィーも放置で取得可能''。
---譜面の難易度も抑え気味など、音楽ゲームに慣れていないアニメファンに配慮しているのは分かるが、クリア失敗の概念がないのは如何なものか。
--一方で、隠し要素の「ウラモード」の難易度は非常に高い
---ボルテージゲージ200%からスタートし、SAFE以下の判定でゲージが減少、ゲージが0になったら即ゲームオーバーとなる耐久ゲージ制に変更。~
ゲージの減少量はSAFEで5%、SADで10%、WORSTで15%となる((beatmaniaIIDXのハードゲージは100%スタートで、本作のWORSTにあたるPOORで10%、SADにあたるBADで5%程の減少))が、なんとCOOLやFINE判定を取っても''ゲージが回復しない''((余談だがこれは5鍵盤beatmaniaのEXPERTモードと同仕様であり、IIDXにおいてハードゲージが回復しない場合のクリア難度は減少量倍の1ランク上のゲージ・EX-HARDの回復ありと大差ないと言われている))。~
(DIVAシリーズも含め)本作が音ゲーとしては判定が厳しめなのも相まって、少しタイミングがずれると次々とFINE以下が量産されてゲージが蒸発していく。回復がないため、単純にノーツ数が多い譜面は不利となる。
//減少型ゲージの代表例として弐寺のハードゲージを挙げて比較しようとしたのですが、このゲームの層が弐寺と一致しないだろうと考えたら弐寺側の説明が少しくどくなってしまったかもしれません。
//弐寺分からない方で「わざわざここまで細かく説明しなくていい」という部分がありましたら削ってください。
---全曲クリアトロフィー対象外のおまけ要素ではあるが、通常モードとのふり幅があまりに極端ではないだろうか。また、ボルテージゲージの仕様が変更されているにも拘らず、''クリアランクの条件およびボーダーは通常モードと同一''。フルコンボ時クリアランクMIRACLEの次のクリアランクであるEXCELLENTをこのモードで取るための最大許容ミス数は実質3。
---とはいえ譜面自体の難易度がDIVAシリーズと比べても抑え気味なので、音ゲー慣れしているプレイヤーにとってはこのくらいで丁度いいともいえる。このモードを出すまでに同じ楽曲を通常モード低難易度譜面でプレイする必要はあるが。

-DLCのコスチュームの料金が割高。
--1種類につき300円×人数分のセット販売。例えばゆるゆりの場合は300円×4人の1,200円(税別)((ごちうさとWUGは人数が多いためか100円値引きされて2,000円(税別)となっている。))でバラ売りはされていない。
--無論、完成度自体は非常に高く値段相応の価値はあるのだが、1作品につき2曲しか収録されていない関係上、当然お披露目する機会も限られてくる。
---先述もしたがビビオペのれい以外の4人、575の柚子と小梅、のうりんの林檎と農、ごちうさのチノ以外の6人は持ち歌がたった1曲なので、他のキャラよりも更に少ない。
--また、各作品のDLC「水着」に限り、CERO対策なのか((海やプール以外の場所での水着着用は「性的表現」とみなされてCEROレーティングが上がる原因になる…という噂がある。))使用できるステージが「オーシャンビーチ」のみという制限があるため、楽しめる範囲が更に狭まっている。
--その他、千夜の「甘兎庵」の制服、シャロの「フルール・ド・ラパン」の制服、ハルナのコート((ハルナはこのコートを着ていないと弱体化するという設定が存在する。原作では後に克服したが、本作が準拠しているアニメ版ではそのまま。))など原作でも着ている場面が多いにも拘らず収録されていない衣装も少なからず存在する。

-ボタンのタイミングが若干早い。
--『Project DIVA』と比べて、ボタンの判定タイミングが若干早いように感じられる。オプションで調整可能なので、-10~-20くらいに調整するとよい。
---『Project DIVA』側の問題点において、“判定が若干遅めで、早押しに対しての判定が厳しい”という「目押し重視の判定」だった面があり、なるべくリズムを意識したでプレーで判定が合うように調整されたものと思われる。
---しかし、リズムアクションに慣れるまでは譜面を見てからボタンを押すという傾向になることや、他の音ゲー作品で慣れている人でも譜面の流れ方自体は『Project DIVA』と同じなので、どうしても目押し気味になってしまうことを踏まえると、『Project DIVA』の経験の有無に拘らず判定が早いと感じるプレイヤーが多いと思われる。
---元々知っている曲だったり、ある程度このゲームに慣れてくると、譜面から大まかにでもリズムを想定できるようになってくるので、むしろこのぐらいの判定の早さが丁度良いぐらいになってくる。
--いずれにせよ調整可能な要素なので、自分好みに調整する手間がかかる(それも一度きり)というだけの話だが。

-クロスオーバー要素が一切ない。
--夢の共演を唱っているにも拘らず実際は出番が作品単位で独立しており、この手のお祭り企画の醍醐味である異なる作品同士の絡みは殆どない。コラボユニットでの合唱や衣装交換は無論、格ゲーなどでよくある掛け合いも存在しない。
--容姿が似ている上に声優まで同じためネタにされる「綾」と「リゼ」、アイドル繋がりの「林檎」と『WUG』の面々、シスコン繋がりの「ココア」と「紅緒」、金髪マニアの「忍」と他作品の金髪キャラなど、相性の良さそうなネタが豊富なだけに惜しむ声も多い。
---一応、「ミラクルくじ」で手に入れたフィギュアで異なる作品のキャラ同士をケース内に並べたりはできるのだが、いかんせん物足りなさは否めない。
---好意的に解釈すれば「作品間での優遇・不遇の亀裂を生まない」「賛否両論を招く安直なクロスオーバーをしない」「原作の雰囲気を壊さない」という見方もできるが、どれも後ろ向きな理由であり慎重になりすぎたともいえる。

-原作の舞台となったステージが存在しない。
--ステージは全てオリジナルであり、ごちうさの舞台・喫茶店「ラビットハウス」、ゆるゆりの「ごらく部部室」など、原作でもお馴染みの舞台で踊ることはできない。
--これがライブではなくPV形式なら上記のような場所でも問題ないが、スタッフが特に力を入れていた観客のサイリウムやコールといったライブならではの空間作りには広さや雰囲気的に向かないという欠点もある。
---実際、この点についてはディレクターの清水大輔氏によると、当初は作品ごとにステージを用意する考えもあったが、スペシャルな空間を作りたくて今のかたちになったとのこと。
--クロスオーバーをしない一方、このように原作再現にも乏しい点があり、少々どっちつかずな印象を受ける。
//どっちも擁護意見があるだけで評価してるわけじゃないし問題点だろう。

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**総評
単純にリズムゲーやお祭りゲーとして見た場合は痒いところに手が届かず、物足りなさは否めない。~
逆にこのゲームをキャラゲーとして評価する場合は各作品のファンも納得する出来であり、セガの「わかってる」原作愛がひしひしと伝わって来る。~
特に2010年以降の深夜アニメは消費サイクルが非常に早いため、一部の人気作を除いてアニメや原作終了後に作品に触れられる機会はとても貴重である。~
少なくとも原作アニメファンとってはまさにミラクルなゲームであるといえよう。

//発売元が違うのだからわざわざ汚名返上と書く必要が感じられない。KOTY大賞だからと言っても原作はアニメであってあのゲームでは無い。
//Amazonでのレビューも2016年4月現在で120件以上投稿されており、その内の90件以上が星5つ、更に星4つ以上の割合が全体の約9割を占めているということからも、このゲームの人気が窺える。~
//やや邪道だが、単純にPV付きのアニソンアルバムとして購入しても元が取れるのも嬉しいところ。~

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**余談
-このゲームのタイトルに『ミラクルガールズ』とあるが、秋元奈美原作の少女漫画作品及びアニメ『ミラクル☆ガールズ』とは一切関係していない。
--また、浦沢直樹の漫画作品及びアニメ『YAWARA!』のテーマソングとして『ミラクル・ガール』ともあるが、それとも一切関係していない。
---念のため一応記載しておいたが、『ミラクル☆ガールズ』も『YAWARA!』もアニメは存在したものの、どちらも90年代の古い作品かつ、両作ともオープニングもエンディングも主役キャラ+仲間たちで歌っているわけではないので、いずれにせよ恐らく参戦は出来ないだろう。~
&color(white){まあ、参戦したら参戦したでミラクルなのだが。}

-クー子役の松来未祐女史は発売前の2015年10月27日に亡くなったため、クー子のボイスはアニメ収録時の音声をサンプリング収録。このためタイトルコールやメッセージの一部が収録されていない。

-クロスオーバー作品である『超ヒロイン戦記』では釘宮理恵女史が主要キャラ4人を演じたことで話題となったが、このゲームでは大坪由佳女史が『京子』『珠緒』『わかば』『小豆』と4人ものキャラを演じており、一部のファンの間では『ミラクル大坪フェスティバル』と呼ばれている。

-ゲーム中にセガでお馴染みの『[[ソニック・ザ・ヘッジホッグ>ソニックシリーズ]]』のぬいぐるみが密かに登場している。気になる人は探してみよう。

-2021年3月末日の時点でDL版はDLCも含めて配信終了済になっている模様。
--配信終了の告知は公式HP及び、Twitterですら全く発表されておらず、PSストア内のVITAの項目でもアイコンだけはまだ残っているものの、いざ購入しようとすると&bold(){項目の中身が空っぽになっている。}
--版権が複雑に絡んでいる作品の為か契約切れによる配信停止の未来は容易に目に見えていたが、2020年度末に発表されたVITA以前のPSストアのコンテンツ販売終了騒動(後にPSP作品以外は撤回)の際のDLCを含む駆け込み需要もあっただけに、せめて事前に終了の告知をしていれば…と思うと勿体無い気がする。

-本作のリアルイベントも行われた。
#region(その内容は…?)
--ゲームの評価と直接関係はないが、このゲームの初回生産特典には2016年4月3日に開催された出演声優陣等によるイベントのチケット先行予約シリアルが封入されるという、俗に言う「イベチケ商法」が行われた。~
これ自体は深夜アニメのDVD特典でもよく行われていることであり、それで本作を非難するのはフェアではない。しかし肝心のイベントの内容が、賛否が分かれるものとなってしまった。
--解散ライブと日程が重なってしまったTridentを始め、のうりんやごちうさなどの声優陣は1人も出演せず。
--その代わりに、このゲームに出演していない『セガ・ハード・ガールズ』((セガ製のゲームハードウェアを擬人化・萌え化したキャラクターたちが登場するコンテンツで、テレビアニメにもなっている。本作とは「どちらもセガが関わっている」以外の関連はない。))の声優などが多数出演。
---この出演陣を見て「ゲーム内に隠しキャラやDLCとしてセハガールが登場するのでは?」と予想した人もいたが、残念ながらそのようなことも一切なかった。
--トークパートの内容が、ラリークイズや卓球など、本作とも原作アニメとも無関係なものばかり。
--トークパートの最後に登場したのが、本作や575の関係者ではなく、なぜか本作とは無縁のセハガールのプロデューサー。
--ライブパートでは、前述のセハガールやモーションアクターを担当したアフィリア・サーガ、WUG、うたよめ575による歌が披露されたのだが、その大半がゲーム非収録の楽曲であり、このゲームを楽しんでいるが声優に興味はないという人にとっては、馴染みが薄かった。
---アフィリア・サーガは先述の通り、このゲームにおいてはモーションアクターという裏方仕事。そのステージ上での姿を見てもらおうという意図もあったのだろうが、リアルアイドルに興味がない人にとってはまったく聞いたことのない曲であり、いまひとつ盛り上がれなかった。
--そして、今後のDLC予定などの発表は一切なし。
--もちろん出演者に非はなく、OPのキセキ・フェスティバル(フルver)の初披露など嬉しいサプライズもあったのだが、全体的にはゲームファン、アニメファン、声優ファンの誰にとっても完全には満足できない中途半端なイベントとなってしまったのである。
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**参考動画
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公式店頭PV

&nicovideo2(so27374741)
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