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ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」を以下のとおり復元します。
*ゼルダの伝説 夢幻の砂時計
【ぜるだのでんせつ むげんのすなどけい】
|ジャンル|ペンアクションアドベンチャー|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61qGisoAyTL.jpg,height=160)&br;&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/4c9f3016bf6d8ee5a9bebaae5d52cb838db62a13a155a32f57b7895da3a44c09.jpg,height=160)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売・開発元|任天堂|~|
|発売日|2007年6月23日|~|
|定価|4,571円(税別)|~|
|プレイ人数|【DS】1人(通信時1~2人)&br;【WiiU】1人|~|
|セーブデータ|2個|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|なし|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年8月3日/950円(税8%込)|~|
|ポイント|DS初のゼルダ&br;タッチペンのみの操作を受け付け難いプレイヤーも&br謎解き部分は安定の面白さ|~|
|>|>|CENTER:''[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>ゼルダの伝説シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
DS初となるゼルダシリーズ。グラフィック『[[ゼルダの伝説 風のタクト]]』で使われたトゥーン調(通称「猫目リンク」)であり、ストーリー的にも『風のタクト』の正当な続編である(時系列は『風のタクト』よりも数ヶ月前の設定。冒険の舞台となるのも同じく大海原である。~
DSの機能を生かした謎解き要素や操作方法が大きな特徴である。

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&font(b,18){あらすじ}
>海賊の頭である少女テトラとその手下達、そして緑衣の少年リンク。~
一緒に冒険を続けていた彼らは幽霊船に遭遇しテトラが連れ去られてしまう。~
リンクは彼女を助けようと幽霊船に飛び移ろうとしたが海に落ちてしまい、流れ着いた島で妖精シエラとシーワンという老人と出会う。~
リンクはテトラを救うため、その島で出会った船長ラインバックとともに幽霊船を探す冒険に旅立つ。~
(Wikipediaより抜粋)

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**システム
-本作では移動・攻撃の全てにタッチペンを使用する。ボタンでの代用はできない。
--マップにタッチペンを使って手書きのメモを書くことができ(一部書けないマップもある)、謎解きのヒントや重要な情報などを書き残しておける。
--ボタン操作はメニュー画面へのショートカット等の他、Lボタンを押している間、装備したアイテムを構えることができる。この操作を使いこなすことで、アイテムの使用がスムーズになる。
--タッチペンオンリーの操作は続編である『[[大地の汽笛>ゼルダの伝説 大地の汽笛]]』にもほぼそのまま継承されている。

-ゲームは重要地点である「''海王の神殿''」に潜って海図を取ってくる→海域を船で移動→島に上陸してダンジョンを攻略する→また海王の神殿で新たな海図を…という流れで進行する。
--ダンジョンに入る前に何らかのサブイベントをクリアする必要がある点はこれまでのシリーズと共通。

-船はタッチペンで書いたとおりの航路を進む(途中で書き直すこともできる)。
--海を移動している最中も敵が出現するため、大砲で撃破するかジャンプで避けながら進む必要がある(一部のボス敵は海上で戦う)。
--船は海図に書いたとおりのルートを自動で進んでくれるので、砲撃や障害物の回避にも集中できる。一時停止も可能。
--宝の地図を使ったサルベージではミニゲーム画面になり、海中に沈んだお宝までサルベージアームを伸ばして引き揚げるまで操作する必要がある(アームにも耐久力があるので、障害物や敵に注意しなければならない)。
--尚、ゲームを進めると釣り竿を入手でき、海図に表示される釣りポイントで好きなときに釣りができるようになる。
---リールを巻く、竿を引くといった操作にも、タッチスクリーンの機能が活かされている。

-各地で入手できるお宝と船のパーツはセーブデータによって価値と入手率が変わり、すれちがい通信で交換することができる。
--また、船のパーツを組み合わせることによって自由に外観を変えることができる。更にパーツを同じシリーズの物で統一すると耐久力も上がる。
--船のパーツの買取価格も、交換相手のデータによって違う場合もある。

&font(b,16){これまでのシリーズとの相違点}
-以下の点がカット・変更されている。
--ハートのかけら(ハートのうつわで統一)
--空き瓶の収集(薬は最初から最後まで持てる数は2個)
--サイフの成長(最初から9999ルピー持てる)
--盾が成長しない(最初から同一の盾のみ)
--ダンジョンマップ・コンパスがない(最初から表示されている)

-対戦モード
--本編とは独立しており2人で対戦を行う。
--野球のように攻守が分かれており、攻撃側はリンク・防御側は3体のファントムを操作し、お互いが3回攻撃したら終了。
--攻撃側はフォースを広い自分の陣地に持ち帰る。防御側はファントムでリンクを倒す。時間制限もある。
--最終的にフォースを多く得た者が勝利となる。

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**評価点
-タッチペンやマイクなど、DSの機能を活用した謎解きが多く含まれている。
--ブーメランの軌道をタッチペンで手書きするなどDSならではの新鮮なプレイ感覚が味わえる。
--仕掛けには実際に自分で図形を描いたりメモを取るなど、単に選択肢を選んでいくだけではない、アナログな手応えを感じる事ができる。

-トゥーンリンクの続編。
--賛否はあるものの、独特の雰囲気にファンも多い「猫目リンク」の冒険が再び楽しめる。
--据え置き機はリアル調3D、携帯機は低等身2D、とゼルダシリーズの住み分けにハマった起用だったといえる。
--そのおかげか『[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]』ではプレイヤーキャラクターとしてトゥーンリンクが参戦し、すっかり任天堂キャラクターの一員として定着した。

-『風のタクト』で問題とされた海上の移動が改良された。
--敵との戦闘や宝物のサルベージなどの新要素や改良により、ある程度改善。
--しかし後述の通りまだ問題もある。

-対戦モードは本編とは別ゲーとして楽しめる。

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**問題点
-''ボタン操作に非対応''
--恐らくこのゲームの一番の問題点であろう。タッチペン操作は斬新で新しい感覚であり人気が高い一方で、慣れない操作方法ゆえに苦手と感じる人も多く、更に初期のDSソフトは無駄にタッチペン操作を強要される物も多かったこともあって「タッチペン操作にアレルギー反応を示す」プレイヤーも少なくなかった。
---ゼルダの伝説は元々が据え置き機で発売されたシリーズであるためか「慣れているボタン操作で、腰を据えてやりたかった」というプレイヤーは製作側が想定していた以上に多かった様子。設定で変更することも不可能な為、シリーズファンの中には本作を敬遠する者も多かったという。
--操作性もあまり良くない。自分のペンと手で画面が隠れてしまうため見づらく、微妙な細かい操作を素早く求められる場面では、思い通りにリンクを動かすにはかなりの慣れが必要。例えば「崖のふちギリギリまで近づく」というアクションをさせようとすると、慣れないうちはたいてい勢い余って崖から飛び降りてしまう。
--アイテムを使うには、アイテムアイコンをタッチして構え、それから使うという二段階を踏む必要があるめ煩わしい。
---ただし前述の通りLボタンでアイテムを構える操作を使いこなせばテンポは良くなる。しかし片手でDSを保持してLボタンを押す必要があるため、手に負担がかかる。

-異様に面倒臭い海王の神殿。
--進行上何度も行かなくてはならないにも関わらず、潜るたびに同じ謎解きを何度も何度もやる羽目になる。
---さらに時間制限に加え、挑戦する度に「倒せない・接触でタイムロス・攻撃もらえば即死」の嫌がらせのような敵「ファントム」やその強化版を相手にしてのスニーキングミッション紛いのダンジョン探索はだんだん面倒になってくる。
--ショートカットは一度だけで、ファントムを倒せるのは最強武器を入手した終盤のみ。
--制限時間となる「夢幻の砂時計」はダンジョンを攻略する度に残り時間が延びるので、よほどのことがない限り残り時間がなくなって詰んでしまうことはない。またメモ機能で罠の解き方を書き残しておくこともできるため、罠の解き方に悩むことがあまりなくなっている(もっとも面倒なことに変わりないが)。

-「回転アタック」と「弓矢」の操作がかなり難しい。
--なお、回転アタックの判定は「画面枠を2度叩く」である(小ネタ参照)。つまり画面枠に2度触れる形で小さくVの字を描いてみるとよい。
---次回作『大地の汽笛』では操作が少々変更され改善されている。
--弓矢の操作はタッチして弓を引き、ペンを離して矢を飛ばすのだが、標的の上でペンを離せば当てやすい。また、Lボタンを押している間だけ装備中のアイテムを構えるので、これも利用すればより素早く扱える。

-やはり面倒な海の移動。
--『風のタクト』からややマシになったものの、やはりフィールド移動は面倒で退屈という意見が多い。
--さらに続編の『[[大地の汽笛>ゼルダの伝説 大地の汽笛]]』では改善されるどころかもっと酷くなってしまった。

-最初から9999ルピー持てるためか、物価がやたらと高い。
--序盤は金欠で苦労するが、終盤になると余計なお宝が増えて逆にルピーの使い道が無く苦労することになる。

-船のパーツの入手手段が店での購入かサルベージしかなく(何が手に入るかは当然ランダム)、狙ったパーツがなかなかとれないことがよくある。

-フィールドの解放感がなく閉塞感が強い(ただし海上は除く)。

-メッセージウィンドウの漢字部分をタッチすると読み仮名が出てしまう。
--漢字が苦手な低年齢層のプレイヤーに対する配慮なのだが、このせいでメッセージを送れず、別の場所をタッチし直さなくてはならないという問題が起きる。地味に面倒。

-オチがまさかの…。

#region(ネタバレ注意!)
-物語のオチとしては最悪のタブーとされることも多い、所謂「夢オチ」である。
--ただし、これに関してはラストのとあるシーンの影響もあり「これはこれで良い」という意見も少なからず存在する。
#endregion

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**総評
DSならではの仕掛けや謎解きは好評で、他のシリーズ作品と全く遜色無い。~
タッチペン操作についても「直感的でわかりやすい」という意見もあり、ある程度慣れてしまえば飛び道具を思い通りの軌道で飛ばすなど、従来のボタン操作では困難だった芸当もこなせるようになる。剣を振る動作にしてもペンの動かし方に応じて振り方が変わる点を活かし、ペンを剣に見立てたようなプレイを楽しむ事も出来る。~

しかしこのタッチペンでしか操作できないという点が大きく賛否を分けた。従来のシリーズファンからは、面倒で思い取りに動かせないというネガティブな評価が多く見られることになった。~
また「海王の神殿」の仕様も合わせて「とにかくプレイが面倒」という、少々残念な評価を受けてしまっている。

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**余談
-本作は『風のタクト』以来の値崩れが激しい作品となってしまった。
--家電量販店の殆どにおいて、新品980円まで値下がりしている光景が目撃されたという。続編の『大地の汽笛』共々ワゴンで見かけたという人も多いのでは?

-『時のオカリナ』のナビィを彷彿させるパートナーの妖精シエラはナビィ同様に水橋かおり氏が演じている。
--また、もう一人のパートナーであるラインバックはシリーズ初の''普通の人間''である。

-海王の正体が『夢をみる島』の風の魚そっくり。

-一部の漢字の振り仮名が笑える。(''整備→ひるね''等)

-海王の読み方は「かいおう」ではなく「うみおう」である。

-当時のゲーム誌に載った開発秘話に、回転アタックの操作が「画面枠を2度叩く」であったものを直感的な「丸を2度描く」に変えてはどうかと提言しつつその動作をしたところ、丸を2度描く過程で画面枠が2度叩かれ発動したため、プログラムはそのまま説明書の文面だけ変えられたというものがある。

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