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ぷよぷよBOX」を以下のとおり復元します。
*ぷよぷよBOX
【ぷよぷよぼっくす】
|ジャンル|落ち物パズルゲーム|&amazon(B00005OVGK)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売・開発元|コンパイル|~|
|発売日|2000年12月21日|~|
|定価|4980円|~|
//|分類|''ガッカリゲー判定''|~|
|ポイント|コンパイル最後のぷよぷよ&br()もっさりな操作性&br()ノイズまみれのボイス&br()シナリオでのキャラ崩壊&br()復刻盤は悪い部分だけ再現|~|
|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/574.html]]''|

**概要
-コンパイルが開発した最後、そして20世紀最後のぷよぷよ。
-これまでのシリーズ4作([[初代>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/55.html]]・[[通>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/1254.html]]・[[SUN>ぷよぷよSUN]]・[[よ~ん>ぷよぷよ~ん]])の総集編的なタイトル。4作のシステムとキャラが入り乱れる「ごちゃまぜぷよぷよ」や、RPG仕立の「ぷよぷよクエスト」、メガドライブ(MD)版の『ぷよぷよ』と『ぷよぷよ通』を移植した「復刻盤」など多くのモードを収録した作品。

**問題点
-プレイステーションで発売された他のシリーズ(『ぷよぷよ通決定盤』『ぷよぷよSUN決定盤』『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』)よりも操作性が重い。
-連鎖ボイスはMD版ぷよぷよ通(しかも、ボイス2タイプの内の「音質が悪い方」)からの流用で、音割れが酷い。
-登場キャラクターは多いが、単に敵として出てくるだけで自キャラには選べない(ぷよぷよ通の形式)。ストーリーの方に絡まず全く会話の無いキャラもいる。&br()プレイヤーキャラクターは''アルル固定''。
--しかし懐かしいキャラの復活や新キャラも多い。コアファンでないと理解できないが。
-1人だけで遊ぶ場合、一見するとゲームモードは多いように見えるが、ほんの一部を除けばコンピューターと連戦する勝ち抜き形式のモードしかない。
--対戦を行わず1人でプレイする「とことんぷよぷよ」は「ぷよぷよ復刻盤(初代)」にしかない。当然システムは古い。
--コンピューターとのフリー対戦は「みんな(3人以上)」モードの「ごちゃまぜぷよぷよ」でしかできない上に、CPUの思考ルーチンは選択不可。任意の敵キャラを自由に選んで戦うようなモードはない。
-ツモ(降ってくる組ぷよ)に異常な偏りがある。一部のモード(主に対戦モード)では1・3組目と2・4組目が必ず同じ配色になるという致命的バグも。

***ぷよぷよクエスト
-オリジナルである「ぷよぷよクエスト」はRPGの戦闘がそのままぷよ勝負になったようなモードなのだが、そのシナリオが酷い。
--元々ぷよぷよシリーズのシナリオはゆるく、作品毎にキャラの性格が違ってもそれが当たり前というような状態だったが、一部のキャラの崩壊ぶりに流石にファンからも批判が出た(この作品に限らず、コンパイル晩期に制作されたぷよ・魔導シリーズ共通の問題点である)。
-フィールドのザコ敵とのエンカウント率も何気に高い。
--本作の戦闘はもちろん「ぷよぷよ勝負」であり、当然ながら1試合に時間が掛かる。特に落下速度の遅い序盤の敵は顕著。
--さらに敵によってステータスが異なり、終盤の敵は装備を整えていないとダメージを与えづらい(相手に送るためのレートが高い)など色々と厄介。
--エンカウント時に「逃げる」も選べるが、逃走に失敗すると強制的に戦闘な上おじゃまぷよ数段のペナルティ。ほとんど逃げられない敵もいる。
--負けるとハートが1つ減るライフ制&ショップなどで手軽に回復できる事から、MAXライフが多い場合はハートを犠牲にしてわざと自滅した方が速く進める場合も。
-クリア後の隠し要素は無い。
-ラスボス「サタン」の城に行き、ルルーを倒して戻ろうとしても「ここまで来て戻るわけにはいかないよ」とアルルが言うので戻れない。
-装備で強弱がかなり変わる。
--属性として「回転」「NEXTぷよ」「相殺」などが設定されており、その属性付きの装備をしないとそのシステムが使えない。
--攻撃力(相手に送るおじゃまぷよに影響)、防御力(自分が受けるおじゃまぷよに影響)、素早さ(落下速度に影響)も設定されており、これらの数値と必要なシステム属性をうまく組み合わせることが要求される。
-ちなみにこの「ぷよぷよクエスト」で一番強いのは「サタン」ではなく、「カーバンクル」である。(アルルの家のセーブポイントの右側にあるツボの前で□ボタンを押せば対戦できる)
--倒すと強力なレア装備が手に入るが、カーバンクルはかなり凶悪な性能。いわゆる隠しボスのような扱い。
-最強装備の値段が高いので、それを装備しようにも作業ゲーになりあきる。
-建物に入る際にアルルがドアを殴って吹き飛ばしたり、室内の壷や大きな岩を杖の打撃で破壊したりなど、やや行動がシュール。
-BGMのほとんどは、これより前に発売されたダンジョンRPG『わくぷよダンジョン決定盤』からそのまま流用(ただしBGM自体は非常に高評価)。

***ごちゃまぜぷよぷよ
-初代・通・SUN・よ~んの4作品のスタイル(ルール)を選んで、作品の枠を超えて戦えるモード。
--ぷよぷよスタイル(初代):相殺がないため、自分に送られた予告ぷよを無視して相手におじゃまを送れる(ただし相手からは相殺される)。原作と違いクイックターンやNEXT2は存在し、攻撃力が高めに設定されている。
--ぷよぷよ通スタイル:相殺や全消しボーナス(おじゃまぷよ追加)のある標準的なルール。カーソルのデフォルトはこのスタイル。
--ぷよぷよSUNスタイル:相殺や全消しをすると太陽ぷよが自分のフィールドに落下。日輪相殺で1ターンおじゃまぷよを保留可能(原作と違い、自分が相殺した時にだけ発生し、相殺したターンに必ず降る)。
--ぷよぷよ~んスタイル:スタイルと同時に27種類の特技から1つを選び、ゲージを貯めてその特技を使用可能。特技の内容はDC版よりもGBC版の方を主なベースにしており、攻撃的な特技が多い(ただしGBC版とも少し違う)。このスタイルのみ落下アニメが細かくなり、ちぎりが遅くなる。
-……と、上記のようにスタイルは4つ選べるのだが、''明らかによ~んスタイルの特技が強すぎる''(当時の公式サイトのQ&Aでも「性能で言えば、おそらく「よ~ん」が一番有利です」と言われていた)。ちぎりが遅いハンデを抜きにしても、他スタイルで普通に戦うより遥かに有利。また、特技自体も使えるものと使えないものの差が大きい。
-1人用モードは、自分のスタイルを選択して多数の敵を倒していく勝ち抜き戦。
--甘口・中辛・辛口の3コースがあり、総ステージ数が異なる。
--出現キャラクターは今までのシリーズに出てきた敵キャラ達(一部、色違いという扱いで新規キャラもいる)で、SUN以降の敵もぷよ通風のグラフィックで描き直されている。
--ただし漫才デモや敵ボイスはなく、エンディングも一枚絵。そのためただ単にザコ敵扱いなキャラが多数いるだけで、印象は薄い。
--出現する敵もほぼランダムなため、その周回では目当ての敵と戦えないこともある。
-対戦モードは2人用と3・4人用が選べる。多人数モードでのみ1人でCPUとの対戦も可能(2人用は対人戦のみ)。
--4人対戦はチーム戦形式を採用しており、複数名が同じチームを選べば、チームメンバーにはおじゃまぷよが送られず、仲間以外を全員倒せば勝利となる。極端な例では3対1なども可能。
--4人対戦時は通常はマルチタップが必要だが、マルチタップがない場合も1つのコントローラを2人で左右に分けて使って対戦する事も可能(公称:ラブラブシステム)。しかし、操作形態にかなり無理がある。

***ほりあてぷよぷよ
-対戦専用モード。最初からフィールドにぷよが敷き詰められており、最下段にある宝箱を消すと相殺不可能な大量のおじゃまぷよを送り込める。
-自力連鎖での攻撃力がほとんど無いため、先に宝箱まで掘り進んで消した方が勝つというルール。
-このモードも多人数対戦はあるが、ごちゃまぜとは違いCPU対戦は不可能なため、1人だけでは遊べない。CPUの思考ルーチンの関係だろうか。
-なお、このルールは後の『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』にて「はっくつ」ルールとして復活した。

***ぷよぷよ&ぷよぷよ通復刻盤
-基本的にMD版をベースにした移植。ボイスの音質が悪かったり、初代で連鎖ボイスが2種類(ファイヤー・やったなー)だけしかなかったり、通にとこぷよや漫才デモが無いところなどはMD版をしっかりと再現。
-しかし完全移植と見せ掛けて、再現されているのはこういう見た目の部分だけで、中身は操作性が売りだった本家MD版とは似ても似つかない。単にMD版の皮を被っただけの何かである。
--操作性はやはり悪く、前述の組ぷよバグも起こっている。
--CPUの思考ルーチンも一部変更されている(パララがぷよを回せるなど)。
-1Pプレイは1P側(左側フィールド)でしかプレイできなくなっている。このせいか、通の乱入機能も削除。
-初代では何故かおじゃまぷよを消した時に得点10点が設定されている(初代の移植では本作のみ)。
-サウンドテストはBGM以外(ボイス・効果音・再生方法など)は選択不可能になっている上、没曲も消されている。
--さらに、通ではメニュー画面のBGMなど一部の曲が初代と同じ曲に差し替えられている。微妙に違和感。
--しかも原作には無かった誤植が新たに増えてたりする(BAROQUE → BAROQEなど)
-MD版にはあった初代のウィッチやハーピーの特殊なぷよ消去アニメ(星型や音符)が何故か他キャラと同じ汎用アニメになっている(通の方では再現)
-通ではマスクドサタンの背景が微妙に新規(元画像の微改変)になった代わりに、1階層の延長戦でもこの背景を使い回し。
--何故か延長戦なのにFINAL STAGE表示まで出る。でもここでノルマクリアした場合は何事もなかったように2階へ。
--ここでノルマクリア出来なかった場合、MD版ではそのままエンディングに行けたが、復刻版ではバッドエンド(決定盤も同様の仕様な為、バグ修正とも取れる)
-「復刻」と銘打ちながらも、MD版の悪い部分だけを完全再現し、良い部分が削られた劣化移植の見本のようなモード。
--元々MD版が支持されていたのは演出やモードが貧弱な事を差し引いての「快適な操作性」だったからであり、わざわざどうでもいい部分だけを再現して肝心の中身を犠牲にしては元も子もない。
--当時は「何故わざわざ(アーケード版ではなく)MD版を移植したのか」という声もあった模様。
--そもそもPSでは既にモードが充実した『ぷよぷよ通決定盤』が発売済みだったため、敢えてこれで劣化MD版もどきをやる必要性がない。
--ただし、初代ぷよぷよをPS上で遊べるのは唯一この作品のみである。
--現在MD版とAC版がVCで配信されているので復刻版の存在意義は消滅した。
//エッグマンのあれはPSでは出てないので削除
***公式戦モード
-ぷよぷよ通のルールで対戦し、看板を賭けて戦う対人専用モード。元になったのは『ぽけっとぷよぷよ~ん』の1モード。
--しかし、操作性や組ぷよバグが(ry

***ぷよコミ!
-ポケステを使ったコミュニケーションツール。似顔絵や文章を作って他の人と通信できる…のだが、内容はかなり微妙。
-なお、当時のコンパイルクラブではこれを使った似顔絵コンテストも行われていた。

**良い点
-「ぷよぷよクエスト」は新しい試みであり、エンカウント率やシナリオを除けばぷよぷよで勝負するRPGとしてきちんと成立している。
-「ごちゃまぜぷよぷよ」も、複数のルールを混ぜるという形式はシリーズ初であり、(演出は寂しいが)登場キャラクターの顔ぶれも豪華。
-「ほりあてぷよぷよ」は対戦相手がいるなら中々熱い良ルール。
-4人対戦モードはPSのぷよぷよでは初搭載(PS版の通とよ~んには収録されなかったため)。
-対戦時のエディットルールには本作にしか無いものもある。
-収録モード数は多く、「復刻盤」も劣化移植ではあるが2作品を丸々収録したものであり、お得感はある。

**総評
-20世紀を締め括るコンパイル最期の記念作品ではあるが、その内容はどうにも中途半端なものになってしまった。
-ただしゲーム内容自体はやはり「ぷよぷよ」であり、単体で見れば遊べるレベルのソフトではある。
--操作性やボイスさえマシだったなら……、と惜しむ声もある。
-なお、この作品の翌年にセガから初めてリリースされたぷよぷよがGBAの『[[みんなでぷよぷよ]]』。
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