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グルーヴ地獄V」を以下のとおり復元します。
*グルーヴ地獄V
【グルーヴじごくふぁいぶ】
|ジャンル|クソゲー|&amazon(B000069TQR)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|開発元|オーパス・スタジオ|~|
|発売日|1998年1月8日|~|
|定価|5,544円(税込)|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|&bold(){地獄で待ってるぜ。}&br()自称『&bold(){クソゲー}』|~|
|>|>|CENTER:''電気グルーヴシリーズ(グルーヴ地獄シリーズ)''&br;&bold(){グルーヴ地獄V }/ [[バイトヘル2000]]/ [[The Last Guy]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
-本作は『[[DEPTH]]』の流れを汲む「SweepStationシリーズ」の二作目となる作品。テクノバンドである電気グルーヴがプロデューサーとして参加しており、ゲーム全体のプロデュースをメンバーのピエール瀧、音源のプロデュースを同じくメンバーである石野卓球と砂原良徳が監修している。
-また、本作のキャラクターデザインはゲーム『[[バスト ア ムーブ]]』やアニメ『OH!スーパーミルクチャン』のキャラクターデザインなども手掛けている田中秀幸が担当している。電気グルーヴの楽曲のPVも担当しており、関わりが深い。

-基本的には前作『DEPTH』と同じく、音源を集めて簡易的なシーケンサーを操作して遊ぶという内容になっている。
-- ・・・のだが、ピエール瀧の個性が思う存分発揮された結果、&bold(){「クソゲー」が出来上がってしまった。}

-オープニングは夕暮れ時のサラリーマンが鬼の面やスピーカーが装飾された&bold(){暴走トラックに轢かれる}映像となっている。
-タイトル画面のBGMはピエール瀧による「グルーヴ地獄ファイブ~」とアカペラで歌唱するものとなっている。

**ゲームシステム
-&bold(){バイトをして、お金を稼ぎ、ガチャガチャを回して、音源を集めて遊ぶ。}簡単に言えばこれだけである。

***バイトジゴク
-メインメニューの「ジゴク」を選択すると出てくる。所謂「バイト斡旋所」。合計8つのバイトの内、ランダム3つの「バイト」が選べる。BGMはなぜか剣道場の練習音が聞こえる。
--どうやら「バイト=つらい=地獄」ということらしい。
-しかし、この「バイト」が一癖も二癖もあり、正に「クソゲー」と呼ぶに相応しい内容になっている。当時のゲームレビューでは「&bold(){3分で飽きる}」「ゲームをする前に取扱説明書のゲーム説明を読んでいる間が一番幸せなひととき」と評された((マイウェイ出版『プレイステーションクソゲー番付』より))。

-以下、主なバイトを紹介する。
-『ボールペンコウジョウ』
--名前の通り、&bold(){フルポリゴンで描かれたボールペンにキャップを嵌めるだけの仕事。}
--嵌める、送る、嵌める、送るの繰り返しであるが、たまにペンが上下逆になって来るのでひっくり返して嵌める必要がある。&bold(){たまに赤色のボールペンも来るが、色が違うだけでなにも変わらない。}
---作業中のBGMは無く、周りの作業員と思われる話し声がボソボソ聞こえてくる。
--何本嵌めろというクリア条件は無いため、&bold(){カンストするまで思う存分キャップを嵌める仕事が出来る((計算上およそ16年と3ヶ月かかる))。}
---もちろん途中で辞めることが出来るので、そこまで嵌めた本数のバイト代が貰える。
--嵌めずにそのまま流してしまったり、上下逆のまま嵌めて送ってしまった場合のペナルティは無いが、給料はその分引かれてしまう。
--しかし、あまりに良い成績を出していると、終了時にボールペン工場の社長が現れ、社員になるように勧められる((非常に歪んだ「ゴッドファーザー 愛のテーマ」のイントロが流れる。))。ここで社員になることを選択すると、&bold(){ボールペン工場の社員となりゲームオーバー}となる。

-『薪割り』
--おばあさんが出してくる薪を割っていく仕事。
--たまに動物を出してきたり、動物の形をした薪が出てくるので、注意が必要である。
--薪を割るのが遅い、もしくは動物を割ってしまうと終了となってしまう。動物を割ってしまった際には&bold(){お経が流れる}。

-『崖レース』
--赤い帽子に青いオーバーオールをしたおじさん((プレイヤー側。「マ」と表示されている。))とロバ((英語でドンキーと呼ぶ。))がカートに乗り、チキンレースをする。それなんて&s(){マリオカート}

-『ときめいていいとも』
--略すと「&bold(){ときめも}」。タイトルBGMは長らく平日のお昼に放送されていた番組のテーマのような曲。
--女の子が行う花占いで「好き」に当たれば得点が得られ、バイト代がもらえる。
--たまにサングラスでオールバックヘアーの人物が現れる。「&bold(){明日いいかな?}」と聞いてくるので「&bold(){いいとも!}」と答えると、翌日の12時になり、高額なバイト代が貰える。

-『心霊写真鑑定人』
--流れてくる写真に対し、心霊写真だと思うものに○ボタンを押していくゲーム。
--しかし、流れてくるものは&bold(){全部心霊写真}(という名の電気グルーヴのオフショット写真をコラージュしたもの)である。

***ガチャガチャ
-「バイト」で貯めたお金を使う場所。
-3台あるガチャガチャのどれかを選び、ガチャを回す。ちなみにどれを選んでも変化することは無く、一回100円均一となっている。
--カプセルの中身は、音ネタとガラクタのどちらかが入っている。カプセルは上下で別になっており、音ネタが2つ手に入ることもある。もちろん上下どちらもガラクタの可能性もある。

***ジタク
-「ミュージックエディター」と呼ばれる簡易的なシーケンサーと一台のターンテーブルがある。
-『DEPTH』と同じくプレイヤーが音ネタをエディットし、ターンテーブルで自由に演奏することが出来る。簡易的なエフェクトをかけることも可能。
--コントローラーのボタンひとつの簡単操作なので、誰にも楽しめる要素となっている。
--プレイヤーが遊んだリプレイを保存することが可能であり、友人などに共有することが出来る。過去にはピエール瀧によるリプレイセーブデータが配布されていた。

***セーブデパート
-ごく普通のデータセーブ・ロードができる。受付のお姉さんはなぜか血まみれとなっている。BGMもなぜか銃撃音が鳴り響いている。

***トモダチ
-友達に電話をかけることができる。ただの友達との会話なので、&bold(){攻略情報などはあまり教えてくれない。}


**評価点
-バカバカしい演出やパロディが大半を占めている点。
--自称『クソゲー』ではあるが、『バカゲー』要素の方が大きいとも言える。

-金策に困ることは無い。
--「ときめいていいとも」のレアバージョンに当たると11111円もゲット出来る。「心霊写真鑑定人」も○ボタンを押すだけでいいので300円は確実貰える。

- ミュージックエディターが優秀。
--上述した通り、コントローラーのボタンひとつの操作で完結してしまうので、非常にプレイしやすい。ユーザーインターフェースも良好である。

-「音ネタ」が豊富であること。
--先述の通り、音ネタ部分は電気グルーヴの楽曲制作の中心となってる二人が監修しており、電気グルーヴの楽曲で使用された音源なども存在している。「ベース」「ハイハット」などジャンル分けが細かく分けられているため、あらゆるパターンの音ネタを組み合わせる事が可能。
--また、音ネタをゲットすると一つ絵柄が開放されていき、一つのジャンルの音ネタをコンプリートすると一枚絵となるコレクション要素もある。
---ちなみに本作発売後、電気グルーヴがこの音ネタをサンプリングした楽曲「&bold(){地獄に堕ちろ電気グルーヴ}」を発表している。

-バグが存在しない。
--&s(){意外と}堅実な作りとなっている。

**問題点
-ゲームのシステム上、人を選ぶ点。
--ミニゲーム集ではあるが、ブラックジョークやパロディが含まれている為、好き嫌いが分かれる作風となっている。
--電撃プレイステーションでは、簡単に作曲ができるという点では評価されており、「ゲームとしてはダメ」「コメントに困る」というレビューがされていた。

-シンプルな出来となっているが、悪く言えば単調な点。
--バイトをする→ガチャを回す→バイトをする→ガチャを回すという流れであり、バイトも8つしか存在しないため、飽きが来てしまう。

**総評
1998年当時としては誰にでもDJ感覚で楽曲をプレイすることが可能であり、作曲ソフトとしても楽しめるゲームになっている。~
前作『DEPTH』よりもミュージックエディター部が強化されており、音楽部分においては正当進化したものと呼べるだろう。~

ピエール瀧曰く、「&bold(){エディター部分だけ遊んでも面白くないからクソゲーを入れた}」との事。~

その後、2005年にはミニゲーム部分が強化された『[[バイトヘル2000]]』が発売。同じくピエール瀧がプロデュースしている。しかし、エディター部分がオミットされているため、本作のゲームアーカイブス化やリメイク版を求める声も存在している。~

「SweepStationシリーズ」としては、2000年に『BEAT PLANET MUSIC』が発売。こちらは本作よりも前作『DEPTH』の「CRUISE STAGE」を正当進化させたような内容となっている。

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