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Mr.五右衛門」を以下のとおり復元します。
*Mr.五右衛門
【みすたーごえもん】
|ジャンル|アクション|~|
|対応機種|アーケード|~|
|プレイ人数|1~2人(交互プレイ)|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|稼動開始日|1986年5月|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ゴエモンシリーズの礎&br()ゲームとしてはさくさくテンポで遊びやすい|~|
|>|>|CENTER:''[[がんばれゴエモンシリーズ・関連作品リンク>がんばれゴエモンシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
1986年にコナミからアーケードにてリリースされた橫スクロールアクションゲーム。~
後にファミコンを筆頭に定期的にシリーズ化される、『がんばれゴエモンシリーズ』の礎となる記念すべき作品である。~
一人~二人交互プレイ可能、2つのパートに別れている全4ステージ構成、周回のエンドレスゲーム。

**主なルール
-主人公の義賊・五右衛門を操作し、前半パートはゴール地点まで進めばクリア、後半パートはゴール前に待ち構えるボスを倒せばステージクリアとなる。
--前半クリアで置いてある千両箱を盗みキセルで一服、後半クリアで夜の民家に小判をばら撒いていく(この時の演出とBGMも後のシリーズに引き継がれる)。

-レバーにて五右衛門の移動操作(左右移動・ジャンプ)、ボタンは2つあり各自、キセル攻撃ボタンとアイテム投げボタンに使用する。
--このゲームはジャンプボタンはなく、五右衛門のジャンプはレバー上(斜め上)で行う。
--各ステージには幾らかの段差が設置されており、レバー上か下でそれを乗り降りできる。他ゲームで例えるならば、『[[ソンソン]]』と『パックランド』を合わせたような構造となっている。
--キセル攻撃ボタンにて、五右衛門のメイン技であるキセルで攻撃する。
--各ステージ内にて招き猫や瓢箪などのアイテムが所々に置かれている。これを取得すると五右衛門の頭上にアイテムが付き、アイテム投げボタンを押せばそれを投げる。投げたアイテムはすべての敵を貫通する性能の飛び道具として効果を発揮する。
---投げたアイテムは五右衛門の頭上から消え、再度投げるには再びアイテムを取得しなければならない。また、アイテムは必ず1つしか持てず、複数ストックはできない(アイテム所持中に別アイテムに触れても素通りしてしまう)。
--ジャンプで敵を踏みつけても倒すことはできないが、ひるませる事は可能。
--稀に大きな樽が設置されている場合があり、これに五右衛門を触れされる事でそれを転がして周囲の敵を倒す事ができる。
--五右衛門が敵に触れると、直接ミスにはならず身動きが取れなくなってしまう。レバガチャで脱出できるが、この状態のまま放置すると五右衛門の顔が赤くなりミスとなる。

-アイテムはステージ内にて放置されているものばかりで、敵を倒しても落とす事はない。以下アイテムの詳細。
--「投げ物系」…招き猫や瓢箪などがあり、これを取得すればアイテム投げが可能となる(効果はどのアイテムも同じ)。詳しくは上記操作の項参照の事。
--「光る小槌」…一定時間無敵となり、触れただけで敵を倒せる。

-制限時間表示の代用として、画面上に月が表示されており、時間経過にて段々と左から右へと移行する。これが完全に右側に進むと1ミスとなってしまう。

-残機制の途中復活ですべてなくなればゲームオーバー。
--ミス条件は「五右衛門が敵に触れた状態でそのまま放置する」「敵の放つ飛び道具が五右衛門に触れる」「月が完全に右へと移行してしまう」のいずれかとなっている。

**評価点
-レバーでジャンプするので若干操作に慣れはいるが、それ以外に難しい部分は特になく、1ステージあたりの構造も短い事から、プレイ感覚は至ってテンポよくさくさくで遊びやすいゲームとなっている。

-BGMは粒揃い。特にステージ2の曲はからくり道中のステージ曲として使用されるなど、以後のシリーズを代表する定番の曲になった。
--4面クリア(1周クリア)した時のBGMもからくり道中の1周クリア達成演出の時の曲に使用されているなど、後のシリーズに見られる要素が多く存在している。

-個性的な和のグラフィック
--黒を貴重に、鮮やかな色彩で書き込まれたグラフィックはキャラ・背景共に個性的であり、浮世絵調のデフォルメで独特な和の趣がある。

-タイマー代わりの月を叩くと満月が三日月になる、時間切れになると月が落ちてきて当たってミスなど、ところどころで芸が細かくコミカル。
--また、後のシリーズでも恒例となる隠れキャラも存在する。

**難点
-ステージが短く気軽に遊べる半面、熟練を要すれば一周10分以下でクリアできる程にボリュームは薄く、ゲームとしてのプレイバリエーションは決して高くない。~
良くも悪くもカジュアルに作られた一作であろう。


**総評
ゲームとしては特に名作という程の凝った作りではないが、さくさくとテンポ良くプレイできる小気味良さがあり、決して完成度が低いわけでない。~
現在のゴエモンシリーズとは大きく異なる趣を持ちつつ、シリーズの礎となるエッセンスがそこかしこに散りばめられているため、ファンであればやってみて損はないかもしれない。

**その後の展開
本作稼動から2ヵ月後の5月に本作のテイストを受け継ぎつつ新要素を盛り込んだ「[[がんばれゴエモン! からくり道中]]」がファミコンで発売された。~
これ以後、シリーズ化され、コナミの看板作品に成長していくこととなる。
//2017年5月発売のサントラBOXのライナーノーツによると、本作と同時期に並行開発されていたものだそうなので修正。
**余談
-後の家庭用シリーズと比べると、主要キャラは五右衛門(ゴエモン)位しかおらず、その五右衛門も顔立ちが妙にリアル調で今見ると違和感バリバリである。
--どちらかといえば、コミカルな歌舞伎劇といった趣旨の作風で、シュール感が非常に強い雰囲気となっている。もし、この作風のままで家庭用シリーズ化されていたならば一体どうなっていたのかが気になるところだ…。
--アーケードが初出なのに、後の家庭用シリーズの方が圧倒的に知名度が高いという点では、『忍者龍剣伝』と非常に似通った存在である。
//評価点にありましたが、記述内容的に評価点なのかどうか微妙な感じだったためこちらに移動

-ゴエモンシリーズのルーツという歴史的に重要な存在な割に、これ自体が家庭用に移植された事は今までに全くなく、知名度はあまり高くないのが現状である。
--移植ではないが、配信という形では、Xbox360の「Game Room」にてプレイは可能。ただし、エミュ移植の性能が良くないのか、いろいろと不具合があり完全移植にはなっていない。
--2014年12月25日、PS4にて「アーケードアーカイブス」の一つとして配信された。823円。オンラインランキングにも対応している。

-2面のボスは「歌舞伎役者」であり、被っているヅラをブーメランの様に投げて攻撃してくる。
--後のシリーズの宿敵「カブキ」もほぼ同様の攻撃を持っており、おそらくは本作のこのボスがルーツになったと思われる。

-後のゴエモンシリーズ最終作『がんばれゴエモン 東海道中大江戸天狗り返しの巻き』では、本作のタイトルがゴエモンたちを陥れる偽ゴエモン一行の名前に使われている。

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